JPH0314420B2 - - Google Patents
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- JPH0314420B2 JPH0314420B2 JP62203286A JP20328687A JPH0314420B2 JP H0314420 B2 JPH0314420 B2 JP H0314420B2 JP 62203286 A JP62203286 A JP 62203286A JP 20328687 A JP20328687 A JP 20328687A JP H0314420 B2 JPH0314420 B2 JP H0314420B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は果汁を用いたリキユールの製造方法に
関する。 (従来技術の背景) 近年、日本国内で柑橘類を始めとして種々の果
物が非常に多く産出されるようになり、その消費
拡大のために生食や飲料物原料以外の利用方法が
求められるようになつてきた。 (従来技術及び発明が解決しようとする問題点) そこで考えられた利用方法の一つに、果汁を含
む酒類が考えられてきた。 しかしながら、単に果汁と酒類を混和して得ら
れたアルコール飲料の味わいは、非常に不満足な
ものであつた。この理由の一つとして、果物特有
の香味と、従来の酒類の味わいが調和しないため
であると考えられる。例えば、果汁と清酒を含む
混合酒に関しては、特開昭61−185178号に示され
たような、何ら特別な処理を施していない果実エ
キスなどを、何ら特別な処理を施していない清酒
に単に混合した改質清酒が開示されている。 そこで、混和すべき果汁ならびに清酒の改良に
ついて種々研究されている。 例えば、清酒の改良に関しては、アルカリ清酒
の製造方法について、特開昭55−124489号には、
水に醸造用乳酸及び炭酸カリ(K2CO3)を加え
て中和して乳酸カリを生じせしめた割水を清酒に
混和したアルカリ清酒の製造方法、特開昭54−
17191号には、水の電気分解で生じた電解槽の陰
極付近に生じるアルカリ性水の割水を清酒に混和
したアルカリ清酒の製造方法が開示されている。 しかしながら、これらのアルカリ清酒では、清
酒自体に、アルカリ性の水を混和するので、清酒
の有する独特の香味、風味が残存するばかりか、
混和すべきアルカリ性の水として、前者では、化
学的中和反応によつて生じるアルカリ塩を含んだ
水、後者では、電気分解で生じたアルカリ性水を
混和しているので、純粋の水に近い所謂味気のな
い(水くさい)アルカリ清酒となつている。 従つて、これら従来のアルカリ清酒を、果汁リ
キユールを製造するために果汁と混和しても、果
汁特有の香味と調和するる果汁リキユールを得る
には程遠いものがあつた。 一方、混和すべき果汁の改良に関しては、特公
昭59−35580号に、果実を粉砕し、植物組織崩壊
酵素処理後、限外濾過膜を利用し清澄化ジユース
を得る方法が開示されている。 しかし、この方法では、長時間の酵素反応、酵
素失活工程、及び使用済酵素の回収工程を必要と
し、さらに従来法と比較して加熱履歴が少ないた
め酵素反応液中の不純物の混入及び微生物汚染な
どによつて、果汁の色調や香味を損なうという問
題点があつた。 また、一般に夏柑、八朔などの柑橘類では、そ
の果汁に苦味成分としてナリンギンが多く含まれ
ていることが知られているが、上記の方法ではこ
の苦味成分が除去されておらず、リキユール成分
とするには適さないものであつた。 さらに、果汁中には、一般にペクチンが含まれ
ており、清酒との混合時にこのペクチンが凝固或
いは沈澱し、白濁するなどの問題があつた。 (本発明の目的) 本発明は、上述の問題点に鑑み、果物に適した
酒類に応じて、味わいの良い、果汁と酒類を混和
した飲料、すなわちリキユールを提供することを
目的とする。 すなわち、リキユール製造の際に、混和すべき
清酒を改良し、清酒本来の香味、風味がない果汁
との混和に適したものとするとともに、混和すべ
き果汁も改良し、苦味成分が除去され、かつ白濁
の原因となるペクチンの除去、ならびにその他の
セルロースなどの繊維成分(高分子量成分)を除
去した清酒との混和性の良好なものとして、果汁
の香味、旨味を呈するリキユールを提供すること
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) このため、本発明の果汁を用いたリキユールの
製造方法は、 下記の(a)〜(c)の果汁製造工程、(d)〜(g)のアルカ
リ清酒製造工程、ならびに(h)の果汁とアルカリ清
酒の混和工程から成ることを特徴とするリキユー
ルの製造方法である。 (a) 果物の搾汁を濃縮、還元して濃縮還元果汁を
得る。 (b) 得られた濃縮還元果汁を、合成吸着剤を用い
て、苦味成分を吸着除去する脱苦味処理を施
す。 (c) 脱苦味処理を施した果汁を、限外濾過膜を利
用して、不溶性高分子量成分を除去する限外濾
過処理をして果汁を得る。 (d) 米糠を液化酵素を用いて液化する。 (e) 得られた液化液を糖化酵素を用いて糖化して
糖化液を得る。 (f) 得られた糖化液をイオン交換樹脂にてアルカ
リ化してアルカリ性糖化液を得る。 (g) 前記アルカリ性糖化液に、常法により原料米
から得た清酒醪を添加してアルカリ清酒を得
る。 (h) 前記(c)で得られた果汁に、前記(g)で得られた
アルカリ清酒を混和して、アルコール分10〜14
%、酸度2.2ml、ブリツクス5.4゜Bxのリキユー
ルを得る。 (作用) 上述の特徴を備えた本発明の方法は、果物特有
の香味と酸味あるいは仄かな酸味が、アルカリ清
酒とよく調和して、今までの果汁と酒類を混和し
た飲料にない味わいの良い飲料を提供することが
できる。 (実施例) 本発明によるリキユールの製造方法は、大きく
三つの部分に分けられる。 即ち、果物を処理する果汁製造工程、アルカリ
清酒を作る工程と最後にそれらを混和する工程で
ある。 以下、図面に示した実施例に基づいて本発明を
詳述する。 実施例 1 本実施例では、果汁を得る果物として八朔を用
いた。 (製造方法) まず、八朔の処理は、以下の(1)〜(4)の工程で
行う。 (1) 摘み取つた八朔を、流水中にて洗浄、選果
後、インライン搾汁機にかける。その後、夾
雑物除去のため0.5〜1.5mmの篩にかけ篩別
し、果汁の酸化防止ならびに品質劣下防止の
ために脱気後、93〜95℃、20秒で殺菌し、八
朔の搾汁を得る。 (2) 上記の八朔の搾汁を薄膜降下式濃縮機にか
けて、濃縮液を得る。さらに、搾汁後の果汁
では糖酸比のバラツキが多いため、濃縮果汁
成分の調整を行うために、還元して濃縮還元
果汁を得る。 (3) 得られた濃縮還元果汁に脱苦味処理を施
す。 本実施例で用いた方法は、合成吸着剤を利
用するもので、前田久夫他、
Polyvinylpyrrolidone、Nylon−66および
High porous polymerによる夏柑果汁中の
ナリンギンの吸着について、日本食品工業学
会誌、vol.26、No.1、1979に詳述されてい
る。 すなわち、一般に夏柑、八朔などの柑橘類
では、その果汁に苦味成分としてナリンギン
が含まれていることが知られているが、この
ナリンギンを除去するには、Polyvinyl
pyrrolidone(PVP)、Nylon−66、スチレン
とジビニルベンゼンの共重合体であるHigt
porous polymer(HPP)が利用可能で、ナ
リンギン吸着性、再生機能などを考慮すれば
HPPが好適である。 なお、PVPとしては、「Polyclar AT」
(200mesh)(General Aniline & Film
Corporation製)、Nylon−66としては、
「SBF」(120mesh)(旭化成工業(株)製)、
HPPとしては、「ダイヤイオンHP」
(50mesh)(三菱化成工業(株)製)を利用すれ
ば良い。 (4) 脱苦味処理を施された果汁に限外濾過処理
を施す。 本実施例で用いた方法は、特開昭61−
63300に詳述されている。 すなわち、果汁中には、一般にペクチンが
含まれており、清酒との混合時にこのペクチ
ンが凝固或いは沈澱し、白濁するなどの問題
があつたが、このペクチン、ならびに繊維成
分であるセルロース、ヘミセルロースなどの
高分子量成分を除去するために、基準分画分
子量約40000程度の限外濾過膜を用いて限外
濾過処理を施す。 なお、この限外濾過膜としては、例えば、
耐熱性限外濾過膜ポリスルフオン系膜
「DUS−40」(ダイセル化学工業(株)製)など
が使用可能である。 このようにして、得られた八朔果汁の成分
は以下の通りであつた。 成分:酸度*1.1ml 糖度10゜Bx (注記:*…酸度は、国税庁「所定分析
法」による。すなわち、0.1Nのアルカリ
による滴定mlによる(以下、同様)) 上述したように脱苦味処理、限外濾過処理
を施した果汁は、苦味成分が除去され、かつ
白濁の原因となるペクチンの除去、ならびに
その他のセルロースなどの繊維成分(高分子
量成分)が除去され、かつ果物特有の香味と
酸味あるいは仄かな酸味が残存した清酒との
混和性が良好な果汁である。 次に、アルカリ清酒の製造を説明する。 アルカリ清酒の全工程は、第1図に示した通
りであつて、米糠からアルカリ性糖化液を得
(A)、そのアルカリ性糖化液を清酒醪(B)に添加し
ていく(C)ものである。 本実施例においては、仕込み配合を、白米
1460Kg、白糠1440Kgとした原料により、以下に
述べる(A)、(B)、(C)の方法でアルカリ清酒を得
た。 (A) 米糠のアルカリ性糖化液の製造方法は、第
2図にそのフローシートが示され、次(1)〜(4)
の工程で行う。 (1) 米糠1440Kg(50〜60%精米後の糠)を液
化酵素、仕込水とともに液化槽1に入れ、
液化する。 液化酵素には大和化成(株)製造のコクゲン
KGAを用い、その分量は250g/米糠1tで
ある。 (2) (1)で得られた液を液化槽2に移し、糖化
酵素を加えて所定の温度で8時間放置し
て、糖化液を得る。 糖化酵素には大和化成(株)製造のコクゲン
KGTを250g/米糠1tの割合で用いる。 (3) 糖化液を搾り機3にかけ、活性炭処理槽
4内で活性炭処理を施し、苦味を除去す
る。 (4) 苦味を除去された糖化液をイオン交換待
槽5に通して冷却した後、カチオン塔6、
アニオン塔7によりイオン交換を行う。 イオン交換樹脂としては、カチオン塔に
三菱化成(株)製造のSK−1Bを、アニオン塔
に同社製造のWA−30を用いる。 得られたアルカリ性糖化液は、PH13程度
のものである。 (B) 別途、原料米から常法により清酒醪を得
る。この清酒醪はPH4.3程度のものである。 (C) (A)で得られたアルカリ性糖化液を(B)で得ら
れた清酒醪に添加する。 添加後、適宜、除酸剤としてCaCO3、乳
酸を補酸剤として添加して、上槽してPH7.5
程度のアルカリ清酒を得る。その成分は次の
通りであつた。 アルコール分 18.0% 日本酒度±0 酸度1.5ml このようにして得られたアルカリ清酒は、
従来の化学的又は電気分解により得られたア
ルカリ性水を割水として清酒に添加するので
はなく、糖化液をイオン交換によりアルカリ
性とし、これを清酒製造の中間産物たる清酒
醪に添加しているので、清酒自体の独自の香
味、風味といつたものがない果汁との混和に
適したアルカリ清酒となる。 で得られた八朔果汁にで得られたアルカ
リ清酒を混和して、八朔の果汁を用いたリキユ
ールを得る。 このように、混和すべき果汁が、脱苦味処
理、限外濾過処理を施し、苦味成分が除去さ
れ、かつ白濁の原因となるペクチンの除去、な
らびにその他のセルロースなどの繊維成分(高
分子量成分)が除去され、かつ果物特有の香味
と酸味あるいは仄かな酸味が残存した清酒との
混和性が良好な果汁であり、混和すべきアルカ
リ清酒が、糖化液をイオン交換によりアルカリ
性とし、これを清酒製造の中間産物たる清酒醪
に添加しているので、清酒本来の香味、風味と
いつたものがない果汁との混和に適したアルカ
リ清酒であるので、最終製品たる果汁リキユー
ルは、下記の〓酒試験の結果に示すように、果
物特有の香味と酸味あるいは仄かな酸味が、ア
ルカリ清酒とよく調和して、今までの果汁と酒
類が混和したアルコール飲料にない味わいの良
いものである。 (〓酒試験) 次に、本発明の効果を試験するために、本発明
の方法よつて得られた八朔の果汁を用いたリキユ
ール(以下、八朔リキユールと略記する)と、八
朔果汁とその他の酒類を混和したものについて、
5名のパネラーにより〓酒試験を行つた。 比較の対象としたその他の酒類は、 イ 普通醸造清酒、 ロ 辛口醸造清酒、 ハ 増醸清酒、 ニ 焼酎甲類、 ホ 焼酎乙類 である。 〓酒の条件は、以下の通りである。 室温 15℃ 試料温度 5℃ アルコール分11.0% 〓酒の成績は第1表の通りであつた。
関する。 (従来技術の背景) 近年、日本国内で柑橘類を始めとして種々の果
物が非常に多く産出されるようになり、その消費
拡大のために生食や飲料物原料以外の利用方法が
求められるようになつてきた。 (従来技術及び発明が解決しようとする問題点) そこで考えられた利用方法の一つに、果汁を含
む酒類が考えられてきた。 しかしながら、単に果汁と酒類を混和して得ら
れたアルコール飲料の味わいは、非常に不満足な
ものであつた。この理由の一つとして、果物特有
の香味と、従来の酒類の味わいが調和しないため
であると考えられる。例えば、果汁と清酒を含む
混合酒に関しては、特開昭61−185178号に示され
たような、何ら特別な処理を施していない果実エ
キスなどを、何ら特別な処理を施していない清酒
に単に混合した改質清酒が開示されている。 そこで、混和すべき果汁ならびに清酒の改良に
ついて種々研究されている。 例えば、清酒の改良に関しては、アルカリ清酒
の製造方法について、特開昭55−124489号には、
水に醸造用乳酸及び炭酸カリ(K2CO3)を加え
て中和して乳酸カリを生じせしめた割水を清酒に
混和したアルカリ清酒の製造方法、特開昭54−
17191号には、水の電気分解で生じた電解槽の陰
極付近に生じるアルカリ性水の割水を清酒に混和
したアルカリ清酒の製造方法が開示されている。 しかしながら、これらのアルカリ清酒では、清
酒自体に、アルカリ性の水を混和するので、清酒
の有する独特の香味、風味が残存するばかりか、
混和すべきアルカリ性の水として、前者では、化
学的中和反応によつて生じるアルカリ塩を含んだ
水、後者では、電気分解で生じたアルカリ性水を
混和しているので、純粋の水に近い所謂味気のな
い(水くさい)アルカリ清酒となつている。 従つて、これら従来のアルカリ清酒を、果汁リ
キユールを製造するために果汁と混和しても、果
汁特有の香味と調和するる果汁リキユールを得る
には程遠いものがあつた。 一方、混和すべき果汁の改良に関しては、特公
昭59−35580号に、果実を粉砕し、植物組織崩壊
酵素処理後、限外濾過膜を利用し清澄化ジユース
を得る方法が開示されている。 しかし、この方法では、長時間の酵素反応、酵
素失活工程、及び使用済酵素の回収工程を必要と
し、さらに従来法と比較して加熱履歴が少ないた
め酵素反応液中の不純物の混入及び微生物汚染な
どによつて、果汁の色調や香味を損なうという問
題点があつた。 また、一般に夏柑、八朔などの柑橘類では、そ
の果汁に苦味成分としてナリンギンが多く含まれ
ていることが知られているが、上記の方法ではこ
の苦味成分が除去されておらず、リキユール成分
とするには適さないものであつた。 さらに、果汁中には、一般にペクチンが含まれ
ており、清酒との混合時にこのペクチンが凝固或
いは沈澱し、白濁するなどの問題があつた。 (本発明の目的) 本発明は、上述の問題点に鑑み、果物に適した
酒類に応じて、味わいの良い、果汁と酒類を混和
した飲料、すなわちリキユールを提供することを
目的とする。 すなわち、リキユール製造の際に、混和すべき
清酒を改良し、清酒本来の香味、風味がない果汁
との混和に適したものとするとともに、混和すべ
き果汁も改良し、苦味成分が除去され、かつ白濁
の原因となるペクチンの除去、ならびにその他の
セルロースなどの繊維成分(高分子量成分)を除
去した清酒との混和性の良好なものとして、果汁
の香味、旨味を呈するリキユールを提供すること
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) このため、本発明の果汁を用いたリキユールの
製造方法は、 下記の(a)〜(c)の果汁製造工程、(d)〜(g)のアルカ
リ清酒製造工程、ならびに(h)の果汁とアルカリ清
酒の混和工程から成ることを特徴とするリキユー
ルの製造方法である。 (a) 果物の搾汁を濃縮、還元して濃縮還元果汁を
得る。 (b) 得られた濃縮還元果汁を、合成吸着剤を用い
て、苦味成分を吸着除去する脱苦味処理を施
す。 (c) 脱苦味処理を施した果汁を、限外濾過膜を利
用して、不溶性高分子量成分を除去する限外濾
過処理をして果汁を得る。 (d) 米糠を液化酵素を用いて液化する。 (e) 得られた液化液を糖化酵素を用いて糖化して
糖化液を得る。 (f) 得られた糖化液をイオン交換樹脂にてアルカ
リ化してアルカリ性糖化液を得る。 (g) 前記アルカリ性糖化液に、常法により原料米
から得た清酒醪を添加してアルカリ清酒を得
る。 (h) 前記(c)で得られた果汁に、前記(g)で得られた
アルカリ清酒を混和して、アルコール分10〜14
%、酸度2.2ml、ブリツクス5.4゜Bxのリキユー
ルを得る。 (作用) 上述の特徴を備えた本発明の方法は、果物特有
の香味と酸味あるいは仄かな酸味が、アルカリ清
酒とよく調和して、今までの果汁と酒類を混和し
た飲料にない味わいの良い飲料を提供することが
できる。 (実施例) 本発明によるリキユールの製造方法は、大きく
三つの部分に分けられる。 即ち、果物を処理する果汁製造工程、アルカリ
清酒を作る工程と最後にそれらを混和する工程で
ある。 以下、図面に示した実施例に基づいて本発明を
詳述する。 実施例 1 本実施例では、果汁を得る果物として八朔を用
いた。 (製造方法) まず、八朔の処理は、以下の(1)〜(4)の工程で
行う。 (1) 摘み取つた八朔を、流水中にて洗浄、選果
後、インライン搾汁機にかける。その後、夾
雑物除去のため0.5〜1.5mmの篩にかけ篩別
し、果汁の酸化防止ならびに品質劣下防止の
ために脱気後、93〜95℃、20秒で殺菌し、八
朔の搾汁を得る。 (2) 上記の八朔の搾汁を薄膜降下式濃縮機にか
けて、濃縮液を得る。さらに、搾汁後の果汁
では糖酸比のバラツキが多いため、濃縮果汁
成分の調整を行うために、還元して濃縮還元
果汁を得る。 (3) 得られた濃縮還元果汁に脱苦味処理を施
す。 本実施例で用いた方法は、合成吸着剤を利
用するもので、前田久夫他、
Polyvinylpyrrolidone、Nylon−66および
High porous polymerによる夏柑果汁中の
ナリンギンの吸着について、日本食品工業学
会誌、vol.26、No.1、1979に詳述されてい
る。 すなわち、一般に夏柑、八朔などの柑橘類
では、その果汁に苦味成分としてナリンギン
が含まれていることが知られているが、この
ナリンギンを除去するには、Polyvinyl
pyrrolidone(PVP)、Nylon−66、スチレン
とジビニルベンゼンの共重合体であるHigt
porous polymer(HPP)が利用可能で、ナ
リンギン吸着性、再生機能などを考慮すれば
HPPが好適である。 なお、PVPとしては、「Polyclar AT」
(200mesh)(General Aniline & Film
Corporation製)、Nylon−66としては、
「SBF」(120mesh)(旭化成工業(株)製)、
HPPとしては、「ダイヤイオンHP」
(50mesh)(三菱化成工業(株)製)を利用すれ
ば良い。 (4) 脱苦味処理を施された果汁に限外濾過処理
を施す。 本実施例で用いた方法は、特開昭61−
63300に詳述されている。 すなわち、果汁中には、一般にペクチンが
含まれており、清酒との混合時にこのペクチ
ンが凝固或いは沈澱し、白濁するなどの問題
があつたが、このペクチン、ならびに繊維成
分であるセルロース、ヘミセルロースなどの
高分子量成分を除去するために、基準分画分
子量約40000程度の限外濾過膜を用いて限外
濾過処理を施す。 なお、この限外濾過膜としては、例えば、
耐熱性限外濾過膜ポリスルフオン系膜
「DUS−40」(ダイセル化学工業(株)製)など
が使用可能である。 このようにして、得られた八朔果汁の成分
は以下の通りであつた。 成分:酸度*1.1ml 糖度10゜Bx (注記:*…酸度は、国税庁「所定分析
法」による。すなわち、0.1Nのアルカリ
による滴定mlによる(以下、同様)) 上述したように脱苦味処理、限外濾過処理
を施した果汁は、苦味成分が除去され、かつ
白濁の原因となるペクチンの除去、ならびに
その他のセルロースなどの繊維成分(高分子
量成分)が除去され、かつ果物特有の香味と
酸味あるいは仄かな酸味が残存した清酒との
混和性が良好な果汁である。 次に、アルカリ清酒の製造を説明する。 アルカリ清酒の全工程は、第1図に示した通
りであつて、米糠からアルカリ性糖化液を得
(A)、そのアルカリ性糖化液を清酒醪(B)に添加し
ていく(C)ものである。 本実施例においては、仕込み配合を、白米
1460Kg、白糠1440Kgとした原料により、以下に
述べる(A)、(B)、(C)の方法でアルカリ清酒を得
た。 (A) 米糠のアルカリ性糖化液の製造方法は、第
2図にそのフローシートが示され、次(1)〜(4)
の工程で行う。 (1) 米糠1440Kg(50〜60%精米後の糠)を液
化酵素、仕込水とともに液化槽1に入れ、
液化する。 液化酵素には大和化成(株)製造のコクゲン
KGAを用い、その分量は250g/米糠1tで
ある。 (2) (1)で得られた液を液化槽2に移し、糖化
酵素を加えて所定の温度で8時間放置し
て、糖化液を得る。 糖化酵素には大和化成(株)製造のコクゲン
KGTを250g/米糠1tの割合で用いる。 (3) 糖化液を搾り機3にかけ、活性炭処理槽
4内で活性炭処理を施し、苦味を除去す
る。 (4) 苦味を除去された糖化液をイオン交換待
槽5に通して冷却した後、カチオン塔6、
アニオン塔7によりイオン交換を行う。 イオン交換樹脂としては、カチオン塔に
三菱化成(株)製造のSK−1Bを、アニオン塔
に同社製造のWA−30を用いる。 得られたアルカリ性糖化液は、PH13程度
のものである。 (B) 別途、原料米から常法により清酒醪を得
る。この清酒醪はPH4.3程度のものである。 (C) (A)で得られたアルカリ性糖化液を(B)で得ら
れた清酒醪に添加する。 添加後、適宜、除酸剤としてCaCO3、乳
酸を補酸剤として添加して、上槽してPH7.5
程度のアルカリ清酒を得る。その成分は次の
通りであつた。 アルコール分 18.0% 日本酒度±0 酸度1.5ml このようにして得られたアルカリ清酒は、
従来の化学的又は電気分解により得られたア
ルカリ性水を割水として清酒に添加するので
はなく、糖化液をイオン交換によりアルカリ
性とし、これを清酒製造の中間産物たる清酒
醪に添加しているので、清酒自体の独自の香
味、風味といつたものがない果汁との混和に
適したアルカリ清酒となる。 で得られた八朔果汁にで得られたアルカ
リ清酒を混和して、八朔の果汁を用いたリキユ
ールを得る。 このように、混和すべき果汁が、脱苦味処
理、限外濾過処理を施し、苦味成分が除去さ
れ、かつ白濁の原因となるペクチンの除去、な
らびにその他のセルロースなどの繊維成分(高
分子量成分)が除去され、かつ果物特有の香味
と酸味あるいは仄かな酸味が残存した清酒との
混和性が良好な果汁であり、混和すべきアルカ
リ清酒が、糖化液をイオン交換によりアルカリ
性とし、これを清酒製造の中間産物たる清酒醪
に添加しているので、清酒本来の香味、風味と
いつたものがない果汁との混和に適したアルカ
リ清酒であるので、最終製品たる果汁リキユー
ルは、下記の〓酒試験の結果に示すように、果
物特有の香味と酸味あるいは仄かな酸味が、ア
ルカリ清酒とよく調和して、今までの果汁と酒
類が混和したアルコール飲料にない味わいの良
いものである。 (〓酒試験) 次に、本発明の効果を試験するために、本発明
の方法よつて得られた八朔の果汁を用いたリキユ
ール(以下、八朔リキユールと略記する)と、八
朔果汁とその他の酒類を混和したものについて、
5名のパネラーにより〓酒試験を行つた。 比較の対象としたその他の酒類は、 イ 普通醸造清酒、 ロ 辛口醸造清酒、 ハ 増醸清酒、 ニ 焼酎甲類、 ホ 焼酎乙類 である。 〓酒の条件は、以下の通りである。 室温 15℃ 試料温度 5℃ アルコール分11.0% 〓酒の成績は第1表の通りであつた。
【表】
清酒 が出る
±0
±0
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 果汁を用いたリキユールの製造方法であつ
て、下記の(a)〜(c)の果汁製造工程、(d)〜(g)のアル
カリ清酒製造工程、ならびに(h)の果汁とアルカリ
清酒の混和工程から成ることを特徴とするリキユ
ールの製造方法。 (a) 果物の搾汁を濃縮、還元して濃縮還元果汁を
得る。 (b) 得られた濃縮還元果汁を、合成吸着剤を用い
て、苦味成分を吸着除去する脱苦味処理を施
す。 (c) 脱苦味処理を施した果汁を、限外濾過膜を利
用して、不溶性高分子量成分を除去する限外濾
過処理をして果汁を得る。 (d) 米糠を液化酵素を用いて液化する。 (e) 得られた液化液を糖化酵素を用いて糖化して
糖化液を得る。 (f) 得られた糖化液をイオン交換樹脂にてアルカ
リ化してアルカリ性糖化液を得る。 (g) 前記アルカリ性糖化液に、常法により原料米
から得た清酒醪を添加してアルカリ清酒を得
る。 (h) 前記(c)で得られた果汁に、前記(g)で得られた
アルカリ清酒を混和して、アルコール分10〜14
%、酸度2.2ml、ブリツクス5.4゜Bxのリキユー
ルを得る。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20328687A JPS6447368A (en) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | Production of liqueur using fruit juice |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20328687A JPS6447368A (en) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | Production of liqueur using fruit juice |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6447368A JPS6447368A (en) | 1989-02-21 |
| JPH0314420B2 true JPH0314420B2 (ja) | 1991-02-26 |
Family
ID=16471530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20328687A Granted JPS6447368A (en) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | Production of liqueur using fruit juice |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6447368A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| KR100903734B1 (ko) * | 2007-10-31 | 2009-06-19 | 이순덕 | 생과일 막걸리 제조방법 |
| JP2014042458A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Jomon Seibutsu Kenkyusho:Kk | 飲料水、食品改良剤及びこの食品改良材を含んでなる食品並びにその製造方法 |
| JP6208465B2 (ja) * | 2013-04-26 | 2017-10-04 | マルボシ酢株式会社 | 脱酸原料加工技術を応用した新感覚リキュールの製造方法 |
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| JPS5935580A (ja) * | 1982-08-24 | 1984-02-27 | Olympus Optical Co Ltd | 直流電動機の速度制御装置 |
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-
1987
- 1987-08-14 JP JP20328687A patent/JPS6447368A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6447368A (en) | 1989-02-21 |
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