JPH0320135B2 - - Google Patents
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- JPH0320135B2 JPH0320135B2 JP14705185A JP14705185A JPH0320135B2 JP H0320135 B2 JPH0320135 B2 JP H0320135B2 JP 14705185 A JP14705185 A JP 14705185A JP 14705185 A JP14705185 A JP 14705185A JP H0320135 B2 JPH0320135 B2 JP H0320135B2
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- Japan
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- acid
- copolymer
- carboxylic acid
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は熱可塑性ポリエステルとガラス繊維が
複合一体化された機械的強度の優れたスタンピン
グ成形用シートに関する。 〔従来の技術〕 熱可塑性ポリエステルは成形材料として広く利
用されいるが、その物性を更に改良するために熱
可塑性ポリエステルにガラス繊維などの補強材を
配合することが知られている。しかし、従来の射
出成形などにおいては、上記混合物を溶融混練す
る際にガラス繊維が破壊され短繊維になるため、
優れた強度を有する成形品が得られないという問
題点が生ずる。この問題点を解決するために、例
えば特開昭57−131232号公報では、比較的繊維長
の長い繊維補強材をポリエステルエラストマーに
配合してシート状物にし、これをポリエステルエ
ラストマーの融点以上の温度でスタンピング成形
することにより繊維補強材が切断されず、機械的
物性、特に耐衝撃性にすぐれた成形品を得ること
ができると記載されている。また特開昭55−
152058号公報においては、ポリエチレンテレフタ
レートにマツト状形態を有する繊維状補強材を配
合することにより耐衝撃性の優れたスタンピング
成形用シートが得られると開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の技術に基づいて得られる、ガラス繊維マ
ツトで補強されたポリエチレンテレウタレート樹
脂を複合一体化することによるスタンピング成形
品は、繊維と樹脂の分散性が悪く、また繊維と樹
脂間の結合力不足があるため、曲げると音が発生
する。この現象は成形品の強度不足からくるもの
であり、従来のスタンピング成形技術では十分な
強度が達成されたとは言い難い。更に従来のスタ
ンピング成形品は成形時に劣化が生じやすく、そ
れによる成形品表面のあれなどが目立つことがし
ばしば生じていた。 しかして本発明は、従来のスタンピング成形技
術では得られにくかつた優れた機械的強度を有す
る、表面のあれのない、熱可塑性ポリエステルと
ガラス繊維マツトからなるスタンピング成形用シ
ートを提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を
重ねた結果、熱可塑性ポリエステルとガラス繊維
からなるスタンピング成形用シートを製造する際
に、樹脂にイオン性共重合体を配合することによ
り、機械的強度が改善され、かつ表面あれのない
スタンピング成形用シートが得られることを見い
出し本発明に到達した。 即ち、本発明は (1)(a) 熱可塑性ポリエステル100重量部とα,β
−不飽和カルボン酸単位が1モル%以上30モ
ル%以下であり、カルボキシル基の少なくと
も40モル%が1〜3価の金属塩として存在す
るα−オレフインとα,β−不飽和カルボン
酸との共重合体の金属塩0.5〜20重量部とよ
りなる樹脂組成物と (b) 平均繊維長3mm以上のガラス繊維マツト とよりなるスタンピング成形用シートである。 本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルを構
成する酸成分は主として(好ましくは全酸成分の
うち80モル%以上が)芳香族ジカルボン酸であ
り、その他の酸成分として、脂肪族または脂環族
のジカルボン酸やオキシルカルボン酸等を含んで
いてもよい。芳香族ジカルボン酸としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホ
ンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン
酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、メチルテ
レフタル酸、メチルイソフタル酸等が例示され、
また、脂肪族のジカルボン酸としてはコハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、
ドデカンジカルボン酸等が例示され、脂環族のジ
カルボン酸としてはシクロヘキサンジカルボン酸
等が例示され、オキシカルボン酸としてはε−オ
キシカプロン酸、オキシ安息香酸、ヒドロキシエ
トキシ安息香酸等が例示される。 本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルを構
成するジオール成分は脂肪族の飽和ジオールまた
は脂環族の飽和ジオールである。 脂肪族ジオールとしてはトリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングルコール等の直鎖状アルキレングリコー
ル;ネオペンチレングリコール等の側鎖を有する
グリコール;ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
のポリアルキレングリコール等が例示される。ま
た、脂環族の飽和ジオールとしてはシクロヘキサ
ンジメチロール等が例示される。 また前記の熱可塑性ポリエステルは実質的に線
状である範囲内(例えば全酸成分に対し1モル%
以下)で、3官能以上の化合物、例えばトリメチ
ロールプロパン、トリメリツト酸、ピロメリツト
酸等を、また、単官能化合物、例えばラウリン酸
等を共重合成分として含有していてもよい。 上記成分から構成される熱可塑性ポリエステル
のなかで、本発明において特に好ましく用いられ
るものはポリエチレンテレフタレートである。 本発明において用いられるポリエステルは得ら
れる成形品の強度的性質の面から、0.4dl/g以
上の固有粘度を持つことが好ましい。ここでいう
固有粘度は1:1の重量比のフエノール/テトラ
クロルエタン混合溶媒中、30℃で測定した値であ
る。 本発明においては、α−オレフインとα,β−
不飽和カルボン酸との共重合体の金属塩(以下、
イオン性共重合体という)がポリエステルに加え
られるが、該イオン性共重合体を構成するα−オ
レフインとしてはエチレン、プロピレンなど、ま
た、α,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸な
ど、さらに1〜3価の金属としてはナトリウム、
カリウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛など
のものが好ましい。これらのイオン性共重合体
は、α−オレフインとα,β−不飽和カルボン酸
を共重合し、しかる後、カルボン酸の一部または
全部を金属塩に置換することによつて製造できる
が、また、ポリオレフインにα,β−不飽和カル
ボン酸をグラフト重合し、しかる後、金属塩に置
換することにより、あるいはポリオレフインに
α,β−不飽和カルボン酸エステルをグラフト重
合し、カルボン酸エステル部分をけん化、ついで
金属塩に置換することによつて製造することもで
きる。これらのイオン性共重合体のなかで、本発
明において特に好ましく用いられるものは、エチ
レンとアクリル酸もしくはエチレンとメタクリル
酸からなる共重合体の金属塩である。また、イオ
ン性共重合体のカチオンを与える金属としては、
アルカリ金属、特にナトリウムが好ましい。 上記のイオン性共重合体において、共重合体中
に占めるカルボン酸(塩)単位が全共重合体単位
のうち1モル%以上、30モル%以下であることが
必要である。1モル%未満であると、スタンピン
グ成形品の機械的強度を向上させる効果が充分発
現しない。また、カルボン酸(塩)単位の存在割
合が多い程、かかる効果は大きくなるが、30モル
%よりも多くなると、イオン性共重合体がポリエ
ステルに短時間で充分均一に配合できなくなる。
本発明において用いられるイオン性共重合体中に
占めるカルボン酸(塩)単位割合としてさらに好
ましい範囲は2モル%以上10モル%以下である。 本発明において、イオン性共重合体は、存在す
るカルボキシル基すべてが金属イオンによつて中
和されている必要はないが、全カルボキシル基の
少なくとも40モル%が金属イオンによつて中和さ
れていることが必要である。中和率が40モル%未
満であるとポリエステルとガラス繊維の分散性は
改善されず、機械的強度を向上する効果も充分に
発現しなくなる。 なお、中和率は共重合体の赤外スペクトル分析
により測定される。即ち、塩となつたカルボキシ
ル基のνc=0吸収強度と未中和のカルボン酸カル
ボキシル基のνc=0吸収強度との比によつて測定
できる。 本発明において、イオン性共重合体を構成する
α−オレフインとα,β−不飽和カルボン酸との
共重合体としては、分子量400程度のオリゴマー
から数十万の高分子量のものまで種々のものが使
われるが、最も好ましいのは平均分子量5000以下
のものである。平均分子量5000以下の共重合体を
金属塩にしたものは、平均分子量5000を越える共
重合体を金属塩化したものに比べて、ポリエステ
ルとガラス繊維の分散性が良好になり、かつ、ポ
リエステルとガラス繊維との結合力も改良される
ためスタンピング成形性及び機械的強度が改善さ
れる。 本発明において、イオン性共重合体のポリエス
テルに対する配合量は、ポリエステル100重量部
に対し0.5〜20重量部である。イオン性共重合体
の量が20重量部を越えるとスタンピング成形物の
機械的性質よりポリエステル本来のそれとは異な
り、スタンピング成形品の剛性が失なわれるので
不適当である。また、0.5重量部未満ではスタン
ピング成形品の機械的強度を改善する効果が充分
に発現しない。特に好ましいイオン性共重合体の
配合量は、ポリエステル100重量部に対して3〜
15重量部である。 なお、熱可塑性ポリエステル樹脂には公知の添
加剤(例えば、顔料、安定剤、難燃剤、離型剤
等)、充填剤(タルク、炭酸カルシウム、クレイ、
マイカ等)を含有させることがきる。 本発明にて使用されるガラス繊維よりなるマツ
トとは、ガラス繊維相互が絡合し、マツト状を形
成している通常のガラス繊維マツトがそのまま使
用できる。チヨツプドストランドまたは連続スト
ランドを不定方向に均一に分散させストランドの
一部を開繊・絡合させるか或はニードルパンチン
グにより十分に絡合させたマツトを用いる場合に
本発明の効果が顕著に現われる。ストランドの集
束剤は単繊維を束ねておくのに必要最低限度付着
していれば良く通常0.1〜2wt%が好ましく、より
好ましくは0.2〜0.8wt%である。マツト状態でス
トランド間を接着するバインダーは成形時のガラ
ス繊維の流動を防げるため極力少ない方が好まし
く、バインダーを実質的に含まないガラス繊維マ
ツトが良い。 ガラス繊維マツトの目付量は1m2当り300g〜
3Kgが好ましく、より好ましくは600g〜1.5Kgで
ある。目付量が多過ぎるとガラス繊維のポリマー
への含浸が不充分となりやすく、少な過ぎるとガ
ラス繊維含有量を多くできない。ガラス繊維径は
5μ〜30μ、より好ましくは7μ〜25μである、ガラ
ス繊維マツトの平均繊維長は3mm以上が必要であ
る。3mm未満では衝撃強度などの物性値が劣る。 ガラス繊維マツトの使用量は、樹脂組成物100
重量部に対し5〜120重量部が好ましく、より好
ましくは20〜70重量部である。120重量部以上は
樹脂組成物のガラス繊維への含浸が不良になりや
すく、5重量部以下ではスタンピング成形時の取
扱いが困難となる。 本発明において、熱可塑性ポリエステル樹脂と
ガラス繊維マツトよりスタンピング成形用シート
を得る方法としては、従来公知のものがそのまま
使用できる。例えば繊維マツトの表面及び裏面に
所定量の結晶化促進剤の配合された熱可塑性ポリ
エステル樹脂を押出積層または押出被覆し複合一
体化する方法、または熱可塑性ポリエステル樹脂
シートガラス繊維マツトとを交互に複数枚積層し
加熱プレスし複合一体化する方法、或はこれらを
複合する方法が例示される。本発明のスタンピン
グ成形用シートの厚みにはとくに制限はないが、
通常は0.2〜10mmが適当である。 かくして得られた本発明のスタンピング成形用
シートは通常のスタンピング成形法により成形品
を得ることができる。即ちシートはその融点以上
の温度で予備加熱され、次いで深絞り等の任意の
金型間に供給され急速に圧力を加えることにより
機械的強度に優れ、表面あれのない良好な成形品
を得ることができる。 〔実施例〕 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳
述する。 実施例 1〜2 固有粘度0.68dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)のペレツトと平均分子量4000のエ
チレン/アクリル酸共重合体のナトリウム塩を第
1表に示すように所定量配合し溶融押出し、1mm
厚さのシートを得た。ガラス繊維マツトは繊維径
23μ、集束本数200本、バインダーを含まないガ
ラス長繊維マツトをニードルパンチングして得た
マツトで平均繊維長30mm、目付量1.3Kg/m2のも
のを使用した。シートとガラス繊維マツトを重ね
合わせ、280℃で3分間加熱しプレスして、スタ
ンピング成形用シートを作成した。このシートを
280℃プレートヒーターで5分間加熱したのち130
℃に保つた深絞り金型でスタンピング成形した。
得られた成形品の物性値を第1表に示す。得られ
た成形品の各部分のガラス繊維含有量は30±0.5
%であり樹脂とガラス繊維とが同時に流動し、劣
化による表面あれもない状態で成形されていた。 実施例 3 イオン性共重合体として平均分子量4000のエチ
レン/メタクリル酸共重合体のナトリウム塩を用
いる他は実施例1と同様にしてシート及びスタン
ピング成形用シート及び成形品を得た。イオン性
共重合体の組成・成形品の物性値を第1表に示
す。 比較例 1 実施例1で用いたPETを使用し、イオン性共
重合体を用いない点を除いて実施例1と同様に、
シート、スタンピング成形用シート、成形品を得
た。結果を第1表に示す。ここで引張強度、曲げ
弾性率、衝撃強度がすべて低下していることが認
められた。成形品においてガラス繊維含有量が正
常部の30%に対し、末端部では23%に低下してい
る所が認められた。 〔発明の効果〕 スタンピング成形加工分野において、本発明の
組成からなるシートを用いることにより、従来の
技術では達成できなかつた優れた機械的強度を有
し、劣化による成形品表面のあれのない良好なス
タンピング成形品を得ることができるようになつ
た。 【表】
複合一体化された機械的強度の優れたスタンピン
グ成形用シートに関する。 〔従来の技術〕 熱可塑性ポリエステルは成形材料として広く利
用されいるが、その物性を更に改良するために熱
可塑性ポリエステルにガラス繊維などの補強材を
配合することが知られている。しかし、従来の射
出成形などにおいては、上記混合物を溶融混練す
る際にガラス繊維が破壊され短繊維になるため、
優れた強度を有する成形品が得られないという問
題点が生ずる。この問題点を解決するために、例
えば特開昭57−131232号公報では、比較的繊維長
の長い繊維補強材をポリエステルエラストマーに
配合してシート状物にし、これをポリエステルエ
ラストマーの融点以上の温度でスタンピング成形
することにより繊維補強材が切断されず、機械的
物性、特に耐衝撃性にすぐれた成形品を得ること
ができると記載されている。また特開昭55−
152058号公報においては、ポリエチレンテレフタ
レートにマツト状形態を有する繊維状補強材を配
合することにより耐衝撃性の優れたスタンピング
成形用シートが得られると開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の技術に基づいて得られる、ガラス繊維マ
ツトで補強されたポリエチレンテレウタレート樹
脂を複合一体化することによるスタンピング成形
品は、繊維と樹脂の分散性が悪く、また繊維と樹
脂間の結合力不足があるため、曲げると音が発生
する。この現象は成形品の強度不足からくるもの
であり、従来のスタンピング成形技術では十分な
強度が達成されたとは言い難い。更に従来のスタ
ンピング成形品は成形時に劣化が生じやすく、そ
れによる成形品表面のあれなどが目立つことがし
ばしば生じていた。 しかして本発明は、従来のスタンピング成形技
術では得られにくかつた優れた機械的強度を有す
る、表面のあれのない、熱可塑性ポリエステルと
ガラス繊維マツトからなるスタンピング成形用シ
ートを提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を
重ねた結果、熱可塑性ポリエステルとガラス繊維
からなるスタンピング成形用シートを製造する際
に、樹脂にイオン性共重合体を配合することによ
り、機械的強度が改善され、かつ表面あれのない
スタンピング成形用シートが得られることを見い
出し本発明に到達した。 即ち、本発明は (1)(a) 熱可塑性ポリエステル100重量部とα,β
−不飽和カルボン酸単位が1モル%以上30モ
ル%以下であり、カルボキシル基の少なくと
も40モル%が1〜3価の金属塩として存在す
るα−オレフインとα,β−不飽和カルボン
酸との共重合体の金属塩0.5〜20重量部とよ
りなる樹脂組成物と (b) 平均繊維長3mm以上のガラス繊維マツト とよりなるスタンピング成形用シートである。 本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルを構
成する酸成分は主として(好ましくは全酸成分の
うち80モル%以上が)芳香族ジカルボン酸であ
り、その他の酸成分として、脂肪族または脂環族
のジカルボン酸やオキシルカルボン酸等を含んで
いてもよい。芳香族ジカルボン酸としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホ
ンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン
酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、メチルテ
レフタル酸、メチルイソフタル酸等が例示され、
また、脂肪族のジカルボン酸としてはコハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、
ドデカンジカルボン酸等が例示され、脂環族のジ
カルボン酸としてはシクロヘキサンジカルボン酸
等が例示され、オキシカルボン酸としてはε−オ
キシカプロン酸、オキシ安息香酸、ヒドロキシエ
トキシ安息香酸等が例示される。 本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルを構
成するジオール成分は脂肪族の飽和ジオールまた
は脂環族の飽和ジオールである。 脂肪族ジオールとしてはトリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングルコール等の直鎖状アルキレングリコー
ル;ネオペンチレングリコール等の側鎖を有する
グリコール;ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
のポリアルキレングリコール等が例示される。ま
た、脂環族の飽和ジオールとしてはシクロヘキサ
ンジメチロール等が例示される。 また前記の熱可塑性ポリエステルは実質的に線
状である範囲内(例えば全酸成分に対し1モル%
以下)で、3官能以上の化合物、例えばトリメチ
ロールプロパン、トリメリツト酸、ピロメリツト
酸等を、また、単官能化合物、例えばラウリン酸
等を共重合成分として含有していてもよい。 上記成分から構成される熱可塑性ポリエステル
のなかで、本発明において特に好ましく用いられ
るものはポリエチレンテレフタレートである。 本発明において用いられるポリエステルは得ら
れる成形品の強度的性質の面から、0.4dl/g以
上の固有粘度を持つことが好ましい。ここでいう
固有粘度は1:1の重量比のフエノール/テトラ
クロルエタン混合溶媒中、30℃で測定した値であ
る。 本発明においては、α−オレフインとα,β−
不飽和カルボン酸との共重合体の金属塩(以下、
イオン性共重合体という)がポリエステルに加え
られるが、該イオン性共重合体を構成するα−オ
レフインとしてはエチレン、プロピレンなど、ま
た、α,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸な
ど、さらに1〜3価の金属としてはナトリウム、
カリウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛など
のものが好ましい。これらのイオン性共重合体
は、α−オレフインとα,β−不飽和カルボン酸
を共重合し、しかる後、カルボン酸の一部または
全部を金属塩に置換することによつて製造できる
が、また、ポリオレフインにα,β−不飽和カル
ボン酸をグラフト重合し、しかる後、金属塩に置
換することにより、あるいはポリオレフインに
α,β−不飽和カルボン酸エステルをグラフト重
合し、カルボン酸エステル部分をけん化、ついで
金属塩に置換することによつて製造することもで
きる。これらのイオン性共重合体のなかで、本発
明において特に好ましく用いられるものは、エチ
レンとアクリル酸もしくはエチレンとメタクリル
酸からなる共重合体の金属塩である。また、イオ
ン性共重合体のカチオンを与える金属としては、
アルカリ金属、特にナトリウムが好ましい。 上記のイオン性共重合体において、共重合体中
に占めるカルボン酸(塩)単位が全共重合体単位
のうち1モル%以上、30モル%以下であることが
必要である。1モル%未満であると、スタンピン
グ成形品の機械的強度を向上させる効果が充分発
現しない。また、カルボン酸(塩)単位の存在割
合が多い程、かかる効果は大きくなるが、30モル
%よりも多くなると、イオン性共重合体がポリエ
ステルに短時間で充分均一に配合できなくなる。
本発明において用いられるイオン性共重合体中に
占めるカルボン酸(塩)単位割合としてさらに好
ましい範囲は2モル%以上10モル%以下である。 本発明において、イオン性共重合体は、存在す
るカルボキシル基すべてが金属イオンによつて中
和されている必要はないが、全カルボキシル基の
少なくとも40モル%が金属イオンによつて中和さ
れていることが必要である。中和率が40モル%未
満であるとポリエステルとガラス繊維の分散性は
改善されず、機械的強度を向上する効果も充分に
発現しなくなる。 なお、中和率は共重合体の赤外スペクトル分析
により測定される。即ち、塩となつたカルボキシ
ル基のνc=0吸収強度と未中和のカルボン酸カル
ボキシル基のνc=0吸収強度との比によつて測定
できる。 本発明において、イオン性共重合体を構成する
α−オレフインとα,β−不飽和カルボン酸との
共重合体としては、分子量400程度のオリゴマー
から数十万の高分子量のものまで種々のものが使
われるが、最も好ましいのは平均分子量5000以下
のものである。平均分子量5000以下の共重合体を
金属塩にしたものは、平均分子量5000を越える共
重合体を金属塩化したものに比べて、ポリエステ
ルとガラス繊維の分散性が良好になり、かつ、ポ
リエステルとガラス繊維との結合力も改良される
ためスタンピング成形性及び機械的強度が改善さ
れる。 本発明において、イオン性共重合体のポリエス
テルに対する配合量は、ポリエステル100重量部
に対し0.5〜20重量部である。イオン性共重合体
の量が20重量部を越えるとスタンピング成形物の
機械的性質よりポリエステル本来のそれとは異な
り、スタンピング成形品の剛性が失なわれるので
不適当である。また、0.5重量部未満ではスタン
ピング成形品の機械的強度を改善する効果が充分
に発現しない。特に好ましいイオン性共重合体の
配合量は、ポリエステル100重量部に対して3〜
15重量部である。 なお、熱可塑性ポリエステル樹脂には公知の添
加剤(例えば、顔料、安定剤、難燃剤、離型剤
等)、充填剤(タルク、炭酸カルシウム、クレイ、
マイカ等)を含有させることがきる。 本発明にて使用されるガラス繊維よりなるマツ
トとは、ガラス繊維相互が絡合し、マツト状を形
成している通常のガラス繊維マツトがそのまま使
用できる。チヨツプドストランドまたは連続スト
ランドを不定方向に均一に分散させストランドの
一部を開繊・絡合させるか或はニードルパンチン
グにより十分に絡合させたマツトを用いる場合に
本発明の効果が顕著に現われる。ストランドの集
束剤は単繊維を束ねておくのに必要最低限度付着
していれば良く通常0.1〜2wt%が好ましく、より
好ましくは0.2〜0.8wt%である。マツト状態でス
トランド間を接着するバインダーは成形時のガラ
ス繊維の流動を防げるため極力少ない方が好まし
く、バインダーを実質的に含まないガラス繊維マ
ツトが良い。 ガラス繊維マツトの目付量は1m2当り300g〜
3Kgが好ましく、より好ましくは600g〜1.5Kgで
ある。目付量が多過ぎるとガラス繊維のポリマー
への含浸が不充分となりやすく、少な過ぎるとガ
ラス繊維含有量を多くできない。ガラス繊維径は
5μ〜30μ、より好ましくは7μ〜25μである、ガラ
ス繊維マツトの平均繊維長は3mm以上が必要であ
る。3mm未満では衝撃強度などの物性値が劣る。 ガラス繊維マツトの使用量は、樹脂組成物100
重量部に対し5〜120重量部が好ましく、より好
ましくは20〜70重量部である。120重量部以上は
樹脂組成物のガラス繊維への含浸が不良になりや
すく、5重量部以下ではスタンピング成形時の取
扱いが困難となる。 本発明において、熱可塑性ポリエステル樹脂と
ガラス繊維マツトよりスタンピング成形用シート
を得る方法としては、従来公知のものがそのまま
使用できる。例えば繊維マツトの表面及び裏面に
所定量の結晶化促進剤の配合された熱可塑性ポリ
エステル樹脂を押出積層または押出被覆し複合一
体化する方法、または熱可塑性ポリエステル樹脂
シートガラス繊維マツトとを交互に複数枚積層し
加熱プレスし複合一体化する方法、或はこれらを
複合する方法が例示される。本発明のスタンピン
グ成形用シートの厚みにはとくに制限はないが、
通常は0.2〜10mmが適当である。 かくして得られた本発明のスタンピング成形用
シートは通常のスタンピング成形法により成形品
を得ることができる。即ちシートはその融点以上
の温度で予備加熱され、次いで深絞り等の任意の
金型間に供給され急速に圧力を加えることにより
機械的強度に優れ、表面あれのない良好な成形品
を得ることができる。 〔実施例〕 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳
述する。 実施例 1〜2 固有粘度0.68dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)のペレツトと平均分子量4000のエ
チレン/アクリル酸共重合体のナトリウム塩を第
1表に示すように所定量配合し溶融押出し、1mm
厚さのシートを得た。ガラス繊維マツトは繊維径
23μ、集束本数200本、バインダーを含まないガ
ラス長繊維マツトをニードルパンチングして得た
マツトで平均繊維長30mm、目付量1.3Kg/m2のも
のを使用した。シートとガラス繊維マツトを重ね
合わせ、280℃で3分間加熱しプレスして、スタ
ンピング成形用シートを作成した。このシートを
280℃プレートヒーターで5分間加熱したのち130
℃に保つた深絞り金型でスタンピング成形した。
得られた成形品の物性値を第1表に示す。得られ
た成形品の各部分のガラス繊維含有量は30±0.5
%であり樹脂とガラス繊維とが同時に流動し、劣
化による表面あれもない状態で成形されていた。 実施例 3 イオン性共重合体として平均分子量4000のエチ
レン/メタクリル酸共重合体のナトリウム塩を用
いる他は実施例1と同様にしてシート及びスタン
ピング成形用シート及び成形品を得た。イオン性
共重合体の組成・成形品の物性値を第1表に示
す。 比較例 1 実施例1で用いたPETを使用し、イオン性共
重合体を用いない点を除いて実施例1と同様に、
シート、スタンピング成形用シート、成形品を得
た。結果を第1表に示す。ここで引張強度、曲げ
弾性率、衝撃強度がすべて低下していることが認
められた。成形品においてガラス繊維含有量が正
常部の30%に対し、末端部では23%に低下してい
る所が認められた。 〔発明の効果〕 スタンピング成形加工分野において、本発明の
組成からなるシートを用いることにより、従来の
技術では達成できなかつた優れた機械的強度を有
し、劣化による成形品表面のあれのない良好なス
タンピング成形品を得ることができるようになつ
た。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 熱可塑性ポリエステル100重量部とα,
β−不飽和カルボン酸単位が1モル%以上30モ
ル%以下であり、カルボキシル基の少なくとも
40モル%が1〜3価の金属塩として存在するα
−オレフインとα,β−不飽和カルボン酸との
共重合体の金属塩0.5〜20重量部とよりなる樹
脂組成物と、 (b) 平均繊維長3mm以上のガラス繊維マツトとよ
りなるスタンピング成形用シート。 2 (a)成分におけるα−オレフインとα,β−不
飽和カルボン酸との共重合体がエチレンとアクリ
ル酸またはメタクリル酸との共重合体である特許
請求の範囲第1項記載のシート。 3 (a)成分を構成する1〜3価の金属がナトリウ
ムである特許請求の範囲第1項記載のシート。 4 (a)成分におけるα−オレフインとα,β−不
飽和カルボン酸との共重合体の平均分子量が5000
以下である特許請求の範囲第1項記載のシート。 5 (a)成分における熱可塑性ポリエステルがポリ
エチレンテレフタレートである特許請求の範囲第
1項記載のシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14705185A JPS627738A (ja) | 1985-07-03 | 1985-07-03 | スタンピング成形用シ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14705185A JPS627738A (ja) | 1985-07-03 | 1985-07-03 | スタンピング成形用シ−ト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS627738A JPS627738A (ja) | 1987-01-14 |
| JPH0320135B2 true JPH0320135B2 (ja) | 1991-03-18 |
Family
ID=15421387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14705185A Granted JPS627738A (ja) | 1985-07-03 | 1985-07-03 | スタンピング成形用シ−ト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS627738A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02104022A (ja) * | 1988-10-12 | 1990-04-17 | Yaesu Musen Co Ltd | Pll局部発振回路 |
| WO2013013400A1 (zh) * | 2011-07-27 | 2013-01-31 | 上海宜鑫实业有限公司 | 可挠性板材的制作及加工方法 |
-
1985
- 1985-07-03 JP JP14705185A patent/JPS627738A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS627738A (ja) | 1987-01-14 |
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