JPH0320463B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0320463B2
JPH0320463B2 JP58029588A JP2958883A JPH0320463B2 JP H0320463 B2 JPH0320463 B2 JP H0320463B2 JP 58029588 A JP58029588 A JP 58029588A JP 2958883 A JP2958883 A JP 2958883A JP H0320463 B2 JPH0320463 B2 JP H0320463B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
layer
friction
sliding
coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58029588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58181775A (ja
Inventor
Deimigen Haintsu
Hyubushu Hyuberutasu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips Electronics NV
Publication of JPS58181775A publication Critical patent/JPS58181775A/ja
Publication of JPH0320463B2 publication Critical patent/JPH0320463B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、互いに対向しまたは互いに相接して
移動する表面間の炭素を含む摺動層およびこの摺
動層を有する工具に関するものである。 固定された摺動つまり滑り表面の摩擦抵抗を減
少させるため、材料の摩擦とエネルギー消費とを
減少させる潤滑剤が用いられる。 固定された摺動表面の摩擦においては、摩擦力
すなわち接線方向の力Kは、摺動表面の摩擦係数
μと、摺動表面が互いに相接しまたは互いに対向
して摩擦する負荷Pとに依存する。すなわち、 K=μ・P 摺動表面すなわち滑り面は、与えられた一定の
圧力のもとで、もう一方の機械加工部品の対向面
上に接して摺動する機械加工部品の表面を意味す
るものと理解されるべきである。 摩擦係数μは、摩擦する表面の表面粗さに依存
する。しかしながら、平滑な、すなわちなめらか
な表面の場合には、材料の組合せせに依存し、そ
れ故、周囲の雰囲気に依存するほか、摺動表面の
材料に依存する。 摩擦を減少させかつ摩擦する表面の摩滅を減ら
すため、摺動する表面を異なつた物質で被覆する
ことによつて乾燥した摩擦の摩擦係数を変えるこ
とが知られている。 それらの材料の性質に基づいて、この目的のた
めに用いられる既知の固体潤滑剤は、種々の群を
形成する。すなわち、 1 層状結晶構造に基づいて良好な滑り摩擦の性
質を有する物質、例えば、黒鉛、またはモリブ
デン、タングステンおよびニオブのような金属
のカルコゲン化物。 2 延性のある金属、例えば、金、銀、鉛または
錫。 3 硬度の大きい材料、例えば、硼化物、珪化
物、窒素化物、炭化物。 前記の材料を、薄層工学技術、例えば、真空に
おける蒸気堆積すなわち蒸着、または陰極スパツ
タリングに普通用いられる方法によつて、薄層の
形の摺動表面間にゆるく設けるかまたは摺動表面
状に固く設けることもできる。 これらの固体潤滑剤はすべてそれらの特別な利
点と欠点とを有する。 固体潤滑材としての黒鉛の特別な欠点は、大気
の状態では、望ましい低い滑り摩擦係数(μ
0.1〜0.2)を有するけれども、乾燥した雰囲気で
は可成り増大した滑り摩擦係数(μ0.8)を示
すということである。これは、黒鉛が非常に柔ら
かい材料であり、すなわち少ししか耐摩耗性がな
く、その上この摩擦が黒鉛の増大した滑り摩擦係
数によつて増大されるので、摩擦面の摩滅が乾燥
した雰囲気では大きいという結果になる。 余り高くない温度における摩擦の問題は、上述
の種類のカルコゲン化物によつて容易に解決され
るが、これらの材料の使用は高温では問題とな
る。MoS2は空気中で400℃より高い温度で分解
する。それ故このような化学的非安定性は、原則
として固体潤滑剤として容易に好適であり得る材
料の使用を制限する。その上、MoS2は、黒鉛と
対照的に乾燥雰囲気では非常に低い摺動摩擦係数
(μ0.04)を有するが、しかし正規の標準雰囲
気状態では摺動摩擦係数μが約0.2に増える。 層化(状)構造−黒鉛およびMoS2両者に適用
する−を有する材料の一般的な欠点は、さらに、
それらの低い硬度のほか、それらの不十分な耐摩
耗性である。 延性を有する金属、例えば、金、銀、鉛および
錫は、比較的低い摺動摩擦係数(μ0.2〜0.4)
を有するので、良好な固体潤滑剤である。しかし
ながら、これらの金属は非常に柔らかい−他方に
おいてはそれらの金属に良好な滑りの性質を与え
る−ので、これらの金属はまたほんの小さな耐摩
耗性しか持たない。 高い耐摩耗性の層を得るため、高い硬度の材
料、例えば、珪化物、硼化物、窒化物および炭化
物が潤り面すなわち摺動面に用いられる。 高い硬度のこれらの材料を用い良好な耐摩耗性
を達成することができるけれども、これらの摺動
摩擦係数が、低い摺動摩擦係数により固体潤滑剤
として容易に用いることができる材料、即ち黒鉛
(μ0.1〜0.2)または二流化モリブデンMoS2
(μ0.04)の値を可成り上廻るμ0.3〜0.7の値
を有することが見出された。 鋼部品が、流体力学的な潤滑なしに、または不
十分な流体力学的な潤滑によつて互いに摺動する
摩擦的に掛合する組合せが、特に工業技術的に非
常に重要である。このような摩擦の組合せについ
ては、非常に長い寿命、すなわち、周囲の条件に
依存しない小さな摩擦のほか、少ない摩滅が、原
則として望ましい。 鋼に対する摩擦相手としてのダイヤモンドのよ
うな結晶構造を有する炭素層は、ドイツ特許公開
第2926080号から知られていて、それは真空中ま
たは不活性ガス中の状態では特に低い滑り摩擦係
数μを有し、同時に高い対摩擦性と硬度とを有す
る。しかしながら、これらの炭素層は、空気の相
対湿度に実質的に依存しない低い摩擦係数を持た
ない欠点がある。 それ故、本発明の目的は、炭素を含む摺動層
が、空気の相対湿度に依存しない低い摩擦係数を
示すような固体潤滑剤の機能を有し、さらに既知
の炭素層の好都合な性質を維持する、すなわち、
特に鋼に容易に接着し、耐摩耗性で硬く、さらに
鋼に対する低い摺動摩擦係数を有する炭素を含む
摺動層を改良することである。 本発明によればこの目的は、炭化物の化学量論
的の比に相当しない比の、50.1〜99.9原子%の炭
素と、0.1〜49.9原子%の少なくとも1種の金属
元素とから摺動層すなわち滑り層を構成すること
において達成される。 すなわち、本発明は、互いに対向しまたは互い
に相接して移動する摺動面間の炭素を含む摺動層
において、該摺動層が炭素と少なくとも1種の金
属元素とを、炭化物の化学量論的比に相当しない
50.1/49.9〜99.1/0.1の炭素対該金属元素の比で
含むことを特徴とする炭素を含む摺動層に関する
ものである。 本発明の改良された有利な実施例によれば、摺
動層は、60〜97原子%、特に80〜95原子%の炭素
と、3〜40原子%、特に5〜20原子%の少なくと
も1種の金属元素とから成る。 本発明の改良された有利な実施例によれば、前
記金属元素は、元素の周期律表(PTE)の第
b、b、、、a、a、aおよび/ま
たは族の群のうちの元素である。 先ず第1に、これらの元素には銅(Cu)、銀
(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zu)、カドミウム
(Cd)、硼素B、アルミニウム(Al)、ガリウム
(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)、珪素
(Si)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ジル
コニウム(Zr)、錫(Sn)、ハフニウム(Hf)、鉛
(Pb)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタ
ル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タ
ングステン(W)、マンガン(Mn)、レニウム
(Re)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム
(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジ
ウム(Ir)、ニツケル(Ni)、パラジウム(Pd)、
および/または白金(Pt)が含まれるべきであ
る。 本発明の特に有利な、さらに別の実施例によれ
ば、金属元素はタンタル、ルテニウム、タングス
テン、鉄または珪素である。 前記摺動層、つまり滑り層を製造する方法は、
被覆すべき基体上に化学的または物理的蒸気堆積
つまり蒸着を用いて、摺動層を堆積させる。すな
わち該摺動層には特に炭素および選択された金属
元素を不活性ガス雰囲気の陰極スパツタリングを
用いて堆積することを特徴とする。 炭素および選択された金属元素が、不活性ガス
および炭化水素ガスの雰囲気で選択された金属元
素から作られたターゲツトのスパツタリングによ
つて特に堆積される。 この方法の特に好都合な実施例によれば、不活
性ガスだけを含む雰囲気にて先ず堆積工程を開始
し、次いで不活性ガス−炭化水素ガスの雰囲気の
もとでこの堆積工程を継続する。これによる利点
は、接着性を発揮する層であると判明した選択さ
れた金属元素だけから成る層を先ず堆積させ、次
いで、前記金属元素に加えて炭素を含む実際の摺
動層を堆積させることに関連する。 よつて、本発明はまた、炭素と少なくとも1種
の金属元素とを、炭化物の化学量論比に相当しな
い50.1/49.9〜99.1/0.1の炭素対該金属元素の比
で含む摺動層を工具の基体上に摩擦低減被覆層と
して具える工具において、該基本と該摩擦低減被
覆層との間に、該摩擦低減被覆層と同じ金属元素
を含む金属層が存在することを特徴とする工具に
関するものである。 本発明は、摩擦比および特に鋼に対する接着性
に関して本質的に良好であるダイヤモンドの様な
構造を有する既知の炭素層の特性を、層を形成す
る炭素が金属元素のマトリツクスに堆積する場合
にはさらに改良できるという事実を認識に基づく
ものである。 このマトリツクスは硬度を改善しかつ基本に対
する炭素層の接着性を決定的に改良する。本発明
の範囲内において、種々の金属元素を金属マトリ
ツクスを構成するのに用いることができる。その
金属マトリツクスには、化学的または物理的蒸気
堆積すなわち蒸着により基体に前記金属元素を被
着できるのを条件として、炭素が擬似混入、すな
わち準混入している。この金属元素は、固体潤滑
剤を目的としてすでに上に述べた既知の展性を有
する金属でなければならないという必要は全くな
い。この目的のため、以下にFe−C層の実施例
について説明する。 炭素単独では、周囲雰囲気の相対湿度に応じ
て、例えば鋼に対する摺動摩擦係数はかなり異な
つた値を示す。摩擦相手に関して本発明による層
の特定の湿度非依存性の摩擦係数は、炭素に加え
て周期律表の前記の可能な群から選択された材料
成分より特に決定される。 さらに、これは、要求された基体への層の接着
性に決定的であり、機械的に応力を加えられる層
の使用にとつて非常に重要である。 この層における金属元素の割合は、いずれにせ
よ、49.9原子%よりも多くしてはならないことを
強調すべきである。これは、さもなければこの摺
動層の所望の特性は決定的に悪化するからであ
る。 略々すべての金属元素は、この摺動層の炭素が
混入しているマトリツクスとして用いるのに好適
であることが見出された。 炭素との組合せにより、この金属マトリツクス
が低い滑り摩擦係数を有するそのように優れた摺
動層を製造できるのは驚くべきことである。 前記の層組成物のうちの個々の成分の材料の特
性に基づいて、前記の効果は各場合において全く
予期できなかつただろう。例えば、鉄を含む鋼相
手の摩擦係数は、標準の雰囲気においてμ0.6
〜μ1の範囲にある。それ故鉄は、鋼に対する
潤滑層を確立するには完全に不適当な材料であろ
う。 一方、炭素との組み合わせにより好ましくはよ
り低摩擦係数のμ0.14が標準雰囲気(空気の50
%相対湿度)において得られる。 本発明によつて得られる利点は、本発明による
摺動層が、単に硬度が高く、耐摩耗性があり、し
かも基体に容易に接着するばかりでなく、また空
気の相対湿度に対し略々独立性である(すなわ
ち、依存性がない)鋼に対する低い摺動摩擦係数
を有することである。考慮されるべきさらに別の
利点は、本発明による摺動層が、それらの対摩耗
性により工具表面の摩滅を減少させることができ
るため、特に鋼工具用の被覆層として用いること
ができるということである。 本発明にによる摺動層を有する工具の特別の利
点は、特に簡単な方法で、かつ工程を中断せず
に、先ず、摺動層の接着性に好都合の層を、マト
リツクスを形成する金属元素で堆積して得られる
ことである。鋼基体に注目すると鋼基体と、炭素
および少なくとも1種の金属元素から成る実際の
摺動層との間に、極めて容易に接着する金属元素
の最適中間層が、この方法で得られる。 本発明の範囲内で、金属元素は、固体状態にお
いてのみ光を通さず、高度の光反射能力の結果光
沢を示し、電気および熱の良導体であり、ロール
圧延、延伸、プレス加工、切断等により塑性変形
でき、さらに原子格子を有する化学元素であると
狭義に理解すべきである。しかしながら、広義に
は、これらの金属元素は、非金属ではなく、明白
な金属特性を有する化学元素、例えば、あるとき
は半金属性又あるときは金属性の元素、例えば珪
素をも含むものと理解すべきである(例えば、リ
ユーゲル、「技術事典」ドイツ出版社シユツツト
ガルト、第4輯1961年第2巻第636頁参照)。 本発明の特許請求の範囲で請求される層は、熱
力学的に安定な炭化物、例えばTiC又はWCに関
するものではなく、すなわち、ここで説明する層
は原則としてX線で無定形(X−ray
amorphous)でありかついかなる所望の組成で
も製造することができることが重要である。低摩
擦値に対して必要な炭素の割合は、化合物に対し
必要とされる化学量論的に正確な組成を可なり上
廻る値で、非常に低い摩擦係数は80〜95原子%で
のみしばしば達成される。さらに、本発明の特許
請求の範囲で請求される層組成物の多くは安定な
炭化物(例えば、Ru−C)として知られている。
この安定な炭化物(例えば、TiC、WC)は、摩
擦相手としての鋼に対しμ0.2〜0.4の摩擦係数
を示し、これは本発明の特許請求の範囲にて請求
する層が示す値を可なり上廻つている。本発明の
範囲内で製造されかつ91原子%の炭素と9原子%
のタングステンとを有するW−C層に対して摩擦
相手としての鋼との摩擦係数μ0.14が空気の相
対湿度50%で測定され、又同じ組成の第2のW−
C層を摩擦相手として用いて摩擦係数μ0.06が
測定された。 その上、本発明による層は、例えば、摺動軸承
および振動摩擦組合せ(例えば、電気ひげそり器
のシエイビングヘツド)用又はナイフ用、例え
ば、金属板の切断用の潤滑および保護層として非
常に重要である。 以下本発明の実施例を図面を参照して説明しか
つそれらの工程、工具について説明する。 図面は、基体1と、この基体1への接着性を促
進する中間層3と、その上に設けた摺動層5から
なる連続層の断面図である。 1 鉄−炭素層の製造 図面は、例えば、純鉄から成る接着性を促進
する中間層8と、鉄および炭素から成る摺動層
5とを有する、クロム/ニツケル−鋼の基本1
の断面図である。これらの層を、例えば、次の
如く得ることができる。すなわち、20ミリバー
ルの圧力の不活性ガス、例えばアルゴンと、
0.2ミリバールの圧力の炭化水素ガス、例えば
アセチレンとから成る雰囲気で純鉄ターゲツト
の陰極スパツタリングによつて、厚さ0.9μmお
よびマイクロ硬度15×108N/mm2を有する層が
得られる。100Cr6鋼の平らなリングを基本と
して用いた。約20原子%の鉄と、78原子%の炭
素と、さらに100原子%までの残りの未知の不
純物(それは陰極スパツタリング工程の雰囲気
からのガスの割合に関係するものと推測され
る。)とから成る層は、基体に対し優れた接着
性を示す。この優れた接着性は、被覆工程の最
初の少しの間は陰極スパツタリング工程が純粋
な不活性ガス雰囲気にて行われたため最初純鉄
層が堆積したという事実にとりわけ基づくもの
である。次いでさらに別の被覆が上述の雰囲気
にて行われた。このようにして製造された層
は、乾燥雰囲気(<0.1%相対湿度)にてμ
0.06の滑り摩擦係数を示し、湿潤雰囲気(80
%相対湿度)にてμ0.15の滑り摩擦係数を示
す。 不活性ガス−炭化水素ガス雰囲気にて、それ
ぞれ、鉄ターゲツトと、鉄炭素ターゲツトとの
スパツタリングにより製造した層は、15×108
〜30×108N/mm2の範囲の硬度(ヌープ硬度)
を示す。摩擦相手としての鋼に対する摺動つま
り滑り摩擦係数は、一般に被覆条件に依存する
μ0.05〜0.3の範囲にある。例えば、50.1原子
%以上の炭素、すなわち50.1より大きい原子%
の炭素のほか49.9原子%以下の鉄、すなわち
49.9より小さい原子%の鉄を含む層に対し、空
気の相対湿度に依存するのが純炭素層の場合の
よりもはるかに少ない摩擦係数を達成させるこ
とができる。純炭素について、0.1%より小さ
い空気の相対湿度において鋼に対する摩擦係数
μの値は、μ0.02であり、95%の空気の相対
湿度においてはμの値はμ0.2である。 別の組成、すなわち84原子%の炭素と16原子
%の鉄との鉄−炭素層を、同じ製造条件のもと
で製造し、空気の50%の相対湿度において、摩
擦相手として鉄に対しても又同じ組成の層に対
しても両方共μ0.14の摩擦係数を示した(表
4と比較せよ)。 原則として、炭素量およびその構成の一部を
なす金属元素の量に関し層の組成を、ターゲツ
ト組成により、またスパツタリング雰囲気の、
それぞれ、炭化水素ガスの割合により制御する
ことができ、例えば、層の炭素濃度を高くしな
ければならない場合には、従つて、スパツタリ
ング雰囲気の炭化水素の割合を増加させるとい
う意味において、制御することができる。この
正確な比は簡単な実験によつて決定することが
できる。 摩擦相手として鋼によるほか同じ組成の層の
パターンの摩擦相手を用いて、3.7原子%の鉄
と95.5原子%の炭素とさらに0.8原子%の残留
ガスとを有する組成の鉄−炭素層に対する摩擦
係数μが、空気の異なつた相対湿度によつて、
どのように影響されるかを以下の表1に示す。
【表】 鉄−炭素層の製造についてさらに別の実施例
として、陰極スパツタリング法で得られた層に
関係するガスから成る全体で100原子%までの
残りを含む65.2〜95.5原子%の範囲の炭素と
32.9原子%の鉄とのさらに別の組成を、それら
の摩擦挙動について試験した(表2と比較せ
よ)。これらの層を、上気の鉄−炭素層に対し
示されたのと同じ製造パラメーターのもとに製
造した。摩擦相手として鋼を用いた空気の50%
相対湿度を有する雰囲気における0.10〜
0.17の摩擦係数μと、摩擦相手と同じ組成の層
に対する0.13〜0.22のμの値とが測定され
た。関連する摩擦係数としてこれらの層組成に
対する特別の指示が表2に記録される。
【表】 2 タンタル−炭素層の製造 鉄−炭素層の例におけるように、20ミリバー
ルの圧力の不活性ガス、例えば、アルゴンと、
0.2〜0.1ミリバールの圧力の炭化水素ガス、例
えば、アセチレンとから成る雰囲気にて純タン
タルターゲツトの陰極スパツタリングによつ
て、0.9μmの厚さの層を製造した。基体とし
て、鋼リング又はシリコン単結晶円板を用い
た。 95原子%の炭素と5原子%のタンタルとを有
する層は、空気の相対湿度50%の雰囲気におい
て、μ0.08の鋼に対する摩擦係数と、μ
0.03の摩擦相手と同じ組成の層に対する摩擦係
数とを示した(表4比較せよ)。 3 ルテニウム−炭素層の製造 20ミリバールの圧力の不活性ガス、例えば、
アルゴンと、0.2〜1.0ミリバールの圧力の炭化
水素、例えば、アセチレンとの雰囲気で、純ル
テニウムターゲツトの陰極スパツタリングによ
つて、0.9μmの厚さを有する層を製造した。基
体として、鋼リング又はシリコン単結晶円板を
又用いた。 18原子%のルテニウムと82原子%の炭素とか
ら成る層は、空気の相対湿度50%を有する雰囲
気にて、摩擦相手としての鋼を用いてμ0.05
の滑り摩擦係数を示し、かつ摩擦相手と同じ組
成の層とのμ0.03の滑り摩擦係数を示す(表
4と比較せよ)。 4 タングステン−炭素層の製造 20ミリバールの圧力の不活性ガス、例えば、
アルゴンと0.2〜1.0ミリバールと圧力の炭化水
素ガス、例えばアセチレンとから成る雰囲気に
おける純タングステンターゲツトの陰極スパツ
タリングによつて、0.9μmの厚さと21×
103N/mm2のマイクロ硬度とを有する層を製造
した。他の実施例に対して記載したように、基
体として、鋼リング又はシリコン単結晶円板を
用いた。 9原子%のタングステンと91原子%の炭素と
を含む層は、空気の50%相対湿度の雰囲気にお
いて、摩擦相手として鋼を用いたμ0.14の滑
り摩擦係数を示し、かつ摩擦相手として同じ組
成の層とμ0.06の滑り摩擦係数を示す(表4
と比較せよ)。 タングステン−炭素層の製造に対するさらに
別の実施例として、陰極スパツタリング工程中
に得られた層に混入されたガスから形成される
全体で100原子%までの残りを含む66.2〜96.5
原子%の範囲の炭素及び30.6〜1.6原子%の範
囲のタングステンのさらに別の組成が、それら
の摩擦挙動に対し試験された(表3を比較せ
よ)。鉄−炭素層、タンタル−炭素層及びルテ
ニウム−炭素層に対し上に述べたように、同じ
製造パラメーターのもとにこれらの層の製造し
た。摩擦相手として鋼を用いて空気の50%相対
湿度をもつた雰囲気において0.10〜0.17の
摩擦係数μが測定された。層組成および関連す
る摩擦係数に対する特別の指示が表3に示され
る。 表3に59.3原子%のタングステン、36.7原子
%の炭素、および4.0原子%の陰極スパツタリ
ング雰囲気からの残留ガス割合によつて、層の
組成を又記録する。すなわち、前記の層組成
は、本発明の特許請求の範囲の組成範囲を越え
る。それは、基体への貧弱な接着力、摩擦試験
における高い摩滅損耗、および空気の相対湿度
50%の雰囲気において摩擦相手として鋼を用い
た摩擦係数μ0.4を示した。 表3によるタングステン−炭素層において、
これらの層が、炭素の割合が増加すると共に摺
動層の摩擦係数が減少するのを示すことが見い
出された。
【表】 擦相手として鋼を用いた摩擦係数。
5 シリコン−炭素層の製造 20ミリバールの圧力における不活性ガス、例
えば、アルゴンと、0.2〜1.0ミリバールの圧力
における炭化水素、例えばアセチレンとの雰囲
気における純シリコンターゲツトの陰極スパツ
タリングによつて、0.9μmの厚さを有する層を
製造した。鋼リングまたはシリコン単結晶円板
を基体として用いた。 20〜5原子%のシリコンと80〜95原子%の炭
素とから成る層は、空気の相対湿度50%を有す
る雰囲気における鋼に対する滑り摩擦係数
μ0.07を示す(表4と比較せよ)。
【表】 摩擦相手として鋼を用いるほか、同一組成の
層のパターンの摩擦相手を用いて、1.6原子%
のタングステン、94.5原子%の炭素および3.9
原子%の残留ガスの割合を有する組成のタング
ステン−炭素層に対する摩擦係数μが、空気の
異なつた相対湿度に依つて、どんな風に影響さ
れるかを次の表5に示す。
【表】 以上要するに本発明は、炭化物の化学量論的の
比に相当しない比の0.1〜49.9原子%の量の、炭
素のほか、少なくとも1種の金属元素を含む、互
いに対向しまたは互いに相接して移動する摺動表
面間の炭素を含む摺動層、および摺動層を有する
工具、例えばドリル工具、パンチ工具、切断工具
である。
【図面の簡単な説明】
図面は、基体と、この基体への接着を促進する
中間層と、その上に設けた摺動層との連続層の断
面図である。 1……基体、3……中間層、5……摺動層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 互いに対向しまたは互いに相接して移動する
    摺動面間の炭素を含む摺動層において、該摺動層
    が炭素と少なくとも1種の金属元素とを、炭化物
    の化学量論的比に相当しない50.1/49.9〜99.1/
    0.1の炭素対該金属元素の比で含むことを特徴と
    する炭素を含む摺動層。 2 前記炭素対金属元素の比が60/40〜97/3の
    範囲内である特許請求の範囲第1項記載の摺動
    層。 3 前記炭素対金属元素の比が80/20〜95/5の
    範囲内である特許請求の範囲第2項記載の摺動
    層。 4 前記金属元素が、元素の周期律表(PTE)
    の第b、b、、、a、a、aおよ
    び/または族の群の元素である特許請求の範囲
    第1〜3項のうちいずれか1項記載の摺動層。 5 前記金属元素が珪素(Si)、タンタル(Ta)、
    タングステン(W)、ルテニウム(Ru)および/
    または鉄(Fe)である特許請求の範囲第4項記
    載の摺動層。 6 炭素と少なくとも1種の金属元素とを、炭化
    物の化学量論化に相当しない50.1/49.9〜99.1/
    0.1の炭素対該金属元素の比で含む摺動層を工具
    の基体上に摩擦低減被覆層として具える工具にお
    いて、 該基体と該摩擦低減被覆層との間に、該摩擦低
    減被覆層と同じ金属元素を含む金属層が存在する
    ことを特徴とする工具。
JP58029588A 1982-02-27 1983-02-25 炭素を含む摺動層およびこの摺動層を有する工具 Granted JPS58181775A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE3207096 1982-02-27
DE3207096.9 1982-02-27
DE3246361.8 1982-12-15

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58181775A JPS58181775A (ja) 1983-10-24
JPH0320463B2 true JPH0320463B2 (ja) 1991-03-19

Family

ID=6156863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58029588A Granted JPS58181775A (ja) 1982-02-27 1983-02-25 炭素を含む摺動層およびこの摺動層を有する工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58181775A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60135564A (ja) * 1983-12-23 1985-07-18 Nippon Seiko Kk 耐摩耗性金属摺動部材
JPS6169447A (ja) * 1984-09-13 1986-04-10 兼房刃物工業株式会社 耐摩耗性摺動板
JP4214931B2 (ja) * 2004-03-18 2009-01-28 トヨタ自動車株式会社 摺動部材
JP2006027450A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Kayaba Ind Co Ltd キャスタ
JP4683288B2 (ja) * 2005-12-28 2011-05-18 株式会社豊田自動織機 摺動部材
WO2009016938A1 (ja) * 2007-08-02 2009-02-05 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 硬質皮膜、硬質皮膜被覆材および冷間塑性加工用金型ならびに硬質皮膜の形成方法
JP4774080B2 (ja) * 2007-08-02 2011-09-14 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜被覆材および冷間塑性加工用金型

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5580784A (en) * 1978-12-07 1980-06-18 Kogyo Gijutsuin Sliding member

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58181775A (ja) 1983-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4525417A (en) Carbon-containing sliding layer
USRE34035E (en) Carbon containing layer
US8202615B2 (en) Nitrogen-containing amorphous carbon-type film, amorphous carbon-type lamination film, and sliding member
Erdemir et al. Tribology of diamond-like carbon films: recent progress and future prospects
JP4251738B2 (ja) 硬質被膜及び被覆部材
US6562445B2 (en) Diamond-like carbon hard multilayer film and component excellent in wear resistance and sliding performance
US6325385B1 (en) Piston ring
US7273655B2 (en) Slidably movable member and method of producing same
US4268569A (en) Coating underlayers
JP2008081522A (ja) 摺動部材
US9873850B2 (en) Arc PVD coating with enhanced reducing friction and reducing wear properties
JP2004169137A (ja) 摺動部材
JPH0320463B2 (ja)
JP2008506036A (ja) Me−DLC硬質材料コーティングを備えた銅含有導電性材料
US20060093839A1 (en) Hard-carbon coated sliding member
JP3640310B2 (ja) 硬質皮膜
JPH07133111A (ja) 超薄膜積層体
JP4135087B2 (ja) 摺動部材用硬質炭素膜及びその製造方法
JP2633623B2 (ja) 耐摩耗性・高潤滑性複合部材
US4902576A (en) High temperature sliding element and method for preventing high temperature sliding wear
JP4072404B2 (ja) 硬質炭素皮膜とそれを用いた機械摺動部品
JPS6272921A (ja) ダイヤモンド被覆回転軸及び/又は軸受
CN120866815A (zh) 一种类金刚石非晶碳膜与类石墨非晶碳膜复合的非晶碳镀层的制备工艺
JP3212636B2 (ja) 摺動材料
JP2007162470A (ja) 硬質炭素被膜摺動部材