JPH03229821A - 無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH03229821A
JPH03229821A JP2023308A JP2330890A JPH03229821A JP H03229821 A JPH03229821 A JP H03229821A JP 2023308 A JP2023308 A JP 2023308A JP 2330890 A JP2330890 A JP 2330890A JP H03229821 A JPH03229821 A JP H03229821A
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昭彦 西本
Kunikazu Tomita
邦和 冨田
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清治 中村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、需要家で打ち抜き・剪断加工後、歪取焼鈍さ
れることを前提としたセミプロセス無方向性電磁鋼板の
製造方法、および打ち抜き・剪断加工と歪取焼鈍工程を
含む無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、省エネルギーの社会的要請から、冷蔵庫、クーラ
ー等に使用される小型モータの効率向上、蛍光灯安定器
の小型化、温度上昇防止等の要求があり、このためこれ
らのコア材として用いられる無方向性電磁鋼板に対して
も、高磁束密度−低鉄損化のニーズが高い。
このような背景のもとで、近年、鉄損は比較的高いもの
の低コストで磁束密度が高い、SiS2.0%のいわゆ
る低級無方向性電磁鋼板の需要と、その低鉄損化に対す
る要求が増大しつつある。このような低級無方向性電磁
鋼板の低鉄損化を具現したものとして、鋼板を需要家で
打ち抜き・剪断加工後、歪取焼鈍するようにしたセミプ
ロセス材がある。このセミプロセス材は以下の(1)、
(2)に大別される。
は)1次冷圧、焼鈍後、2次冷圧として1〜10%程度
の調圧を施したものを、需要家で打ち抜き・剪断加工後
、歪取焼鈍する、2回冷圧によるセミプロセス材。この
鋼板は調圧歪による全粒成長によって歪取焼鈍時に結晶
粒を粗大化させ、低鉄損化を図るものであるが、同時に
磁束密度も低下するという欠点がある。
(2)フルプロセス材と同様に1回の冷間圧延と焼鈍を
施したものを、需要家で打ち抜き・剪断加工後、歪取焼
鈍する、1回冷圧によるセミプロセス材(プロセス的に
はフルプロセス材を需要家で再度焼鈍することになるた
め、以下便宜的に「フルプロセス焼鈍材」と呼ぶ)。こ
の鋼板は鉄損の低下式は2回冷圧によるものに比へて小
さいものの、磁束密度があまり低下しないという長所が
ある。
これらのうち、最近は器具の小型化・高効率化の観点か
ら従来の(1)のセミプロセス材に加えて、磁束密度上
有利な(2)のフルプロセス焼鈍材の需要が急増してい
る。このようなフルプロセス焼鈍材の場合、磁束密度を
劣化させることなく、(1)の2冷圧によるセミプロセ
ス材に比べ見劣りのする鉄損を改善することが課題とな
る。
従来、フルプロセス焼鈍材の鉄損或いは磁束密度改善に
対し、以下のような技術が開示されている。
まず、製造プロセスを考慮したものには、以下のような
技術がある。
(a)特開昭57−35628号: 熱延板の短時間焼鈍を行う技術 (b)特開昭58−136718号: 超高温巻取による自己焼鈍により上 記熱延板の短時間焼鈍を代替する技 (C)特開昭61−15920号: Ar3変態点以上で仕上圧延した熱延 板を水冷して組織の微細化を図り。
さらにこれを冷圧後、回復焼鈍程度 の低温で焼鈍することで組織を微細 なままとし、これにより歪取焼鈍時 の粒成長性を向上させる技術 また、成分条件を考慮したものには、以下のような技術
がある。すなわち、これらは成分を考慮して歪取焼鈍時
の粒成長性を改善することで、歪取焼鈍後の粒径を太き
くし、鉄損を低下させる技術である。
(i)粒成長性を劣化させる微細AiNの析出防止に関
するもの (d)特公昭59−20731号: Af1≦0.1%鋼においてBを添加し、Nを粒成長に
対する悪影響の少ない BNとして固定する技術 (e)特公昭62−493.21号: 同  上 (f)特公昭62−21849号: 同  上 (g)特公昭58−55210号: An≦0.001%とし、実質上AfiNフリーとする
技術 (ii)粒成長性を劣化させる微細MnSの析出防止に
関するもの (h)極低S化技術 (1)特開昭63−103023号: i≦0.002%鋼においてCaを添加し、Sを粒成長
に対する悪影響の少 ないCaSとして固定する技術 〔発明が解決しようとする課題〕 以上のように、従来フルプロセス焼鈍材の特性改善に関
して種々の技術が提案されているが、これらはいずれも
次のような問題点を有している。
まず、製造プロセスを考慮したもののうち、(a)は熱
延板焼鈍付加によるコスト上昇が、また、(b)は超高
温巻取によるスケール増大とそれに伴う酸洗性の低下、
或いは粒界酸化に起因した表面性状の著しい劣化が問題
となる。また、(C)では、熱延板の水冷による形状不
良に加え、低温焼鈍に起因した著しい硬質化が打ち抜き
・剪断加工時に問題を起こす。このように製造プロセス
の改変によるものは未だ幾多の課題を残しており、十分
満足のいくものとは言い難い。
また、成分を考慮したものでは、(d)〜(1)のいず
れもがi≦0.1%(実施例等からして実質上はAff
i≦0.02%)の鋼についての技術であり、Affi
≧0.1%を含む鋼については、その特性改善について
有用な技術は見い出されていない。もとより、AQ≧0
.1%の鋼では、ARNが比較的粗大に析出するためA
IINに対する考慮は不要であるものの、AQは固有抵
抗を大きく上昇させるため、低鉄損のフルプロセス焼鈍
材を製造する上で積極的に活用すべき元素であり、この
意味でl≧0.1%鋼の特性改善が望まれるものである
本発明はこのような事情に鑑み、AMを0.1%以上含
むフルプロセス焼鈍材および該フルプロセス焼鈍材を素
材とする打ち抜き・剪断加ニー歪取焼鈍材の特性改善、
特に鉄損の改善をその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、Affi≧0.1%のフルプロセス焼鈍
材の特性改善について鋭意研究を重ねた結果、P量の適
正化および肚、S量、Mn/S比の適正化を図った上で
、これを特定の製造条件に供した際に、磁気特性および
打ち抜き性が向上することを新たに知見し、これに基づ
き本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の構成は以下の通りである。
(1)打ち抜き・剪断加工後、歪取焼鈍が施されるセミ
プロセス無方向性電磁鋼板の製造方法において、重量%
で、C≦0.0050%、0.06%≦Si≦1.0%
、0.5%≦Mn≦1.5%、0.01%≦P≦0.0
6%、0.010%≦S≦0.030%、0.1%≦A
l≦0.5%、N≦o、ooso%、残部Feおよび不
可避的不純物からなり、且つMn(%)/S(%)≧4
0を満足する鋼を、 T≦1.38[Mn/S] +1115但し、Mn :
 Mn含有量(wt%)S :S含有ff1(wt%) を満足する加熱温度T(℃)にて加熱後、仕上温度A 
r 3変態点以下、巻取温度600℃以上720℃以下
で熱間圧延し、次いで酸洗および冷間圧延した後、62
5℃以上800℃以下の温度にて焼鈍し、必要に応じて
絶縁皮膜等の塗布・焼付けを施すことを特徴とする無方
向性電磁鋼板の製造方法。
(2)重量%で、C≦0.0050%、0.06%≦S
i≦1.0%、0.5%≦Mn≦1.5%、0.01%
≦P≦0.06%、0.010%≦S≦0.030%、
0.1%≦A党≦0.5%、N≦0.0050%、残部
Feおよび不可避的不純物からなり、且つMn(%)/
S(%)≧40を満足する鋼を、 T≦1.38〔Mn/S) + 1115但し、Mn 
: Mn含有量(wt%)S :S含有量(wt%) を満足する加熱温度T(℃)にて加熱後、仕上温度Ar
、変態点以下、巻取温度600℃以上720℃以下で熱
間圧延し、次いで酸洗および冷間圧延した後、625℃
以上800℃以下の温度にて焼鈍し、必要に応じて絶縁
皮膜等の塗布・焼付けを施してセミプロセス鋼板となし
、該鋼板を打ち抜き・剪断加工後、350〜700℃の
温度域における加熱速度HR(℃/m1n)が、HR≧
60CP) + 1.4 但し、P:鋼板のP含有量(wt%) を満足するようにして歪取焼鈍することを特徴とする無
方向性電磁鋼板の製造方法。
〔作  用〕
以下、本発明の詳細をその限定理由とともに説明する。
ます、本発明における成分組成の限定理由は以下の通り
である。
1) P量 Pは通常、フルプロセス材およびセミプロセス材におい
て、磁気特性を劣化させることなく、硬度上昇と打ち抜
き性の向上をもたらす元素として広く添加されている。
したがって1本発明が対象とするようなフルプロセス焼
鈍材においても、従来硬度上昇と打ち抜き性の向上を必
要とする場合には、特別な配慮なく比較的多量(0,1
%前後)に添加されるのが通常である。このように従来
Pの功罪については、その硬度上昇・打ち抜き性向上効
果が明らかにされているだけであり、これ以外のPの功
罪に着目した技術は現状では皆無であるといってよい。
しかし、本発明者らがフルプロセス焼鈍材におけるPの
功罪について改めて詳細に検討したところによれば、P
は確かに硬度上昇と打ち抜き性の向上をもたらすものの
、磁気特性、特に鉄損に関してはP量に最適値があり、
Pを適正量に制御した場合にのみ、固有抵抗の増大を通
じて鉄損の低下が得られること、そしてこの適正量を超
えてPを添加した場合には(従来、Pを添加する場合は
いずれもこの範囲)、歪取焼鈍時の粒成長性を阻害し、
却って鉄損の上昇をもたらすことが判明した。このため
本発明では、上記Pの適正範囲をその要件とした。
また、さらに検討を進めた結果、鉄損に対する上記Pの
適正量の存在はフルプロセス焼鈍材に特有のものであり
、フルプロセス材や2回冷圧によるセミプロセス材の場
合にはかかる適正量の存在は認められなかった。すなわ
ち、よく知られているように鉄損は粒径に依存するとこ
ろが太きいが、フルプロセス材では冷圧−焼鈍時に比較
的粒径の小さいところで組織形成をさせるため、粒成長
の駆動力が高く、且つ焼鈍条件(特に焼鈍温度)が粒径
に対して圧倒的な影響を及ぼすため、Pの影響が顕在化
しないものと考えられる。また、2回冷圧によるセミプ
ロセス材の場合も、粒成長は調圧歪をその駆動力とする
ため、Pの影響は顕在化しない。これに対し、フルプロ
セス焼鈍材の場合は、冷圧−焼鈍により一旦ある粒径に
粒成長させたものを、再び需要家で歪取焼鈍してさらに
粗大に粒成長させるため、歪取焼鈍時は粒成長の能動力
が粒界のエネルギー差だけであるに加えて、その駆動力
そのものも小さく、粒成長性に対するPの影響が顕在化
するものと考えられる。なお、ここでいうPの粒成長性
に対する影響のメカニズムは必ずしも明確ではないが、
Pは粒界に偏析しやすい元素であり、したがって5ol
ute −dragにより粒成長時の粒界の移動度(m
obility )を低下させるのがその本質ではない
かと考えられる。
次に、試験例に基づいて上記Pの功罪を明らかにすると
ともに、適正なP量についてその限定範囲と理由につい
て説明する。
C: 0.0028%、Si : 0.31%、Mn 
: 0.81%、S:0.018%〔Mn/S = 4
5)、i : 0.23%、N : 0.0019%と
一定で、P量が0.002〜0.088%と種々変化し
た鋼(A群)、およびC: 0.0043%、Si :
 0.80%、  Mn : 1.31%、S : 0
.024%〔Mn/5=55)、 AQ : 0,38
%、N : 0.0035%と一定で。
P量が0.003〜0.091%と種々変化した鋼(B
群)を用い、当該スラブを1150℃に加熱後、仕上温
度820℃1巻取温度670℃の条件で熱間圧延し、酸
洗後0.5mmの仕上厚に冷間圧延したものを700℃
で焼鈍し、引き続き需要家での歪取焼鈍相当の750℃
x2hr(加熱速度7℃/m1n)の焼鈍に供した。第
1図はこのようにして得られた供試材のP量と鉄損(W
1Sz5o)および磁束密度(B5.)との関係を示し
たものである。
同図から明らかなように、A群、B群のいずれにおいて
もP量が0.01〜0.06%の範囲でのみ、A群では
4.4W/kg前後の、またB群では3.6W/kg前
後の良好な鉄損値が得られている。これに対し、P量が
0.01%未満では固有抵抗増加による鉄損の改善代が
小さいため、またP量が0.06%超では固有抵抗増加
による鉄損の改善代を粒成長性の劣化が上回るため、と
もに鉄損はP : 0.01〜0.06%の範囲に比へ
てA群、B群とも0.6W/kg以上高くなっている。
このようにP量には適正範囲があり、これはA群、B群
にかかわりなく、すなわち鋼種にかかわりなく 0.0
1〜0.06%であるため、本発明ではP量を0、O1
〜0.06%と規定した。また、B soについても、
P量が0.06%以下ではP量増加に伴うB soの低
下が少なく、Pを0.01〜0.06%とすることで良
好なり 5oが得られることも判る。
f21  Mn量、S量、Mn/S比 以上のように、P量を0.01−0.06%の範囲に適
正化することによって、AMを0.1%以上含むフルプ
ロセス焼鈍材の鉄損は大幅に改善され、本発明の目的は
達成されるが、さらに望ましくは打ち抜き性の改善を図
るべきである。その理由は、Pは打ち抜き性を改善する
効果を持つ元素であり、これを通常の0.1%前後から
0.01−0.06%に低下させると、打ち抜き性がそ
の分低下するからである。このような打ち抜き性の問題
に対し、本発明ではMn量およびS量とMn/S比の適
正化を行う。すなわち、従来は粒成長性を損なうために
忌避されていたMnSに看目し、これを粗大に析出させ
る限りは、粒成長をほとんど損なうことなく打ち抜き性
を改善できることを一連の検討より見い出し、これを本
発明の第二の要件とした。
以下、試験例に基づいてMn量、S量、肚/S比の適正
値とその限定理由について説明する。
C: 0.0031%、Si : 0.33%、P :
 0.031%、11: 0.25%、N : 0.0
023%と一定で、Mn、 S量を種々変化させた鋼(
0群)を用い、当該スラブを1165℃に加熱後、仕上
温度810℃、巻取温度700℃の条件で熱間圧延し、
酸洗後0.5mmの仕上厚に冷間圧延したものを、72
0℃で焼鈍し、得られた焼鈍板を連続打ち抜き機にて2
0万回打ち抜いたときのかえり高さを調べた。第2図は
その結果を供試材のMn、S量で整理したものである。
同図から明らかなように、1量にかかわりなく、S≧o
、oi。
%でかえり高さ≦10 μmと良好な打ち抜き性が得ら
れることが判る。これは、S量の増加によりMnS量が
増加するためであると考えられる。
第3図は、上述の焼鈍板を需要家での歪取焼鈍相当の7
50℃X2hr(加熱速度7℃7’m1n)の焼鈍に供
した際の鉄損(W L S / S。)を、Mn、S量
で整理したものである。同図から明らかなように、訃≧
0.5%、S量0.030%、Mn/S比以上でJ 5
 y s o≦4,7W/kgと良好な鉄損値が得られ
ることがわかる。これは、この領域ではMnSが粗大に
析出する結果、粒成長性が はとんど損なわれないため
であると考えられる。一方、この領域以外ではW 15
 / 5゜〉5.2W/kgと良好な鉄損値が得られて
いないが、これはMn/S<40ではMnSが粗大に析
出しないために粒成長性が劣化し、またS>0.030
%では、たとえMn/S≧40であってMnSが粗大に
析出するとしても、MnSの絶対量そのものが過大とな
るため粒成長性が劣化し、またMn<0.5%では固有
抵抗が過少であるため、各々鉄損が上昇したものと考え
られる。なお、磁束密度(B5111)に関しては、−
上記検討範囲ではいずれも1.75 T前後であり、M
n、 Sの影響は少なかった。
以上、第2図、第3図に示した結果から、粒成長性を損
なうことなく、すなわち良好な鉄損値が得られる前提の
下で、良好な打ち抜き性を得るためには、肚≧0.5%
、0.010%≦S≦0.030%、Mn/S≧40と
することが必要である。これを図に示すと第4図のよう
になる。
同図ではMnの上限を1.5%としであるが、これは、
これを超えてMn を添加しても磁気特性上の利点がな
く、且つ徒らにコスト上昇を招くからである。
本発明者らは、以上のような検討を、P量については本
発明で規定する0、01〜0.06%の範囲で、その他
のC,Si、 AM、Nについては以下の(3)に示す
範囲でそれぞれ種々変化させた鋼についても同様に行い
、その結果、打ち抜き性、鉄損、磁束密度について第2
図、第3図と同様の結論を得た。そのため本発明では、
Mn量、S量、Mn/S比を第4図に示すように、0.
5%≦Mn≦1.5%、0.010%≦S≦0.030
%、Mn/S≧40に規定した。
(3)  その他の成分 c :0.0050%超では磁気特性が劣化し、また磁
気時効上の問題もあるため、上限が o、ooso%の極低炭素鋼とする。
Sl:固有抵抗を高め鉄損を低下させる効果を持つが、
この効果を十分に得るには 0.06%以上の添加が必要である。一方、1.0%を
超えて添加した場合には磁束密度が低下するとともに、
コスト上昇も招くため、上限は1.0%とする。
AM : Siと同様に鉄損を低下させる元素であり積
極的に添加すべきものであるが、 0.1%未満の場合、微細AflNを形成し粒成長性を
損なう。これを防止し良好な鉄損値を得るために、下限
は0.1%とする。
但し、0.5%を超えて添加すると磁束密度が低下し、
また徒らなコスト上昇を招くため上限は0.5%とする
N  : 0.0050%を超えると磁気特性が劣化す
るため、o、ooso%を上限とする。
次に、処理条件について説明する。
上記のような成分を前提とし、本発明ではさらに以下に
述べるように処理条件を特定することをその第三の要件
とする。成分を適正化したとしても、これが顕著な効果
を発揮し得るのはある特定の処理条件を経た場合だけで
あり、この条件を外れた場合には、成分適正化の効果が
大幅に減少するからである。
(1)熱延加熱温度 熱延加熱温度が徒らに高いと、スラブ段階で一旦粗大に
析出したAMN、 MnSが再溶解する。その場合、特
に問題となるのは、MnSの再溶解とそれに伴う以降の
微細再析出である。
前述したようにMnSが比較的多量にあっても、これが
粗大に析出する限りは粒成長性を損なうことなく打ち抜
き性を改善できる。しかし、仮りにスラブの高温加熱に
よりMnSが再溶解し、その後これが微細に再析出する
ならば、これによって粒成長性が低下し、鉄損の上昇を
生じる。
一方、AMNに関しては、本発明鋼はAQ≧0.1%で
あるため、たとえAfiNの再溶解が生じたとしても、
その後再び粗大に析出し、したがって特段の配慮は必要
としない。
このように熱延時の加熱温度はMnSの再溶解防止の観
点からその上限を持つことになるが、本発明者らはさら
に検討を進めた結果、この上限温度がMn/S比に依存
することを知見した。すなわちMn/S比が大きい場合
には、たとえある程度MnSが再溶解したとしても、そ
の後再析出する際に再び粗大化し易いため(微細MnS
のまま留まるものが少ないため)、多少の高温加熱は許
容される。一方、Mn/S比が小さい場合には、逆の理
由で熱延加熱温度は低温とする必要がある。かかる考察
の下で、本発明者らは以下に示す実験・検討を行い、熱
延加熱温度の上限を決定した。
C: 0.0031%、Si : 0.33%、P :
 0.031%、AQ: 0.25%、N : 0.0
023%と一定で、S : 0.013%のもとMnが
0.5〜1.5%の範囲で種々変化シタ鋼(D−1群)
、マタ同シ<S:0.016%のもとMnが0.5〜1
.5%の範囲で種々変化した鋼(D−2群)、さらに同
しくs:0.029%のもとMnが0.5−1.5%の
範囲で種々変化した鋼(D−3群)を用い、当該スラブ
を種々の温度に加熱後、仕上温度810 ℃1巻取温度
700℃の条件で熱間圧延し、酸洗後0.5mmの仕上
厚に冷間圧延したものを、720 ℃で焼鈍し、引き続
き需要家での歪取焼鈍相当の750℃X2hr(加熱速
度7℃/m1n)の焼鈍に供した。
第5図は、このようして得られた供試材の鉄損(W工、
7.。)をMn/S比と熱延加熱温度T(℃)で整理し
たものである。同図から、Mn/S≧40を満たす本発
明鋼にあっては、Mn量およびS量にかかわりなく、加
熱温度T (℃)の上限がT = 1.38(阿n/S
) + 1115というMn/S比の関数で表わされる
こと、そして加熱温度がこれ以下の場合にw1S15G
≦4.7W/kgと良好な鉄損値が得られることが判る
。これに対し、加熱温度が上限を超える場合には、Mn
Sの再溶解と続く再析出時の粗大化不足、すなわちMn
Sの微細析出に起因して歪取焼鈍時の粒成長性が劣化し
、鉄損がW 1. S / S。〉5.2W/kgと高
くなる。また、Mn/S<40 ト本発明範囲を逸脱す
る場合には、たとえ1000℃程度の極低温加熱を行っ
ても良好な鉄損値が得られないことも確認できる。なお
、磁束密度(B11)に関しては、上記検討範囲ではい
ずれも1.75 T前後となり、熱延加熱温度の影響は
小さかった。
以上の結果に基づき、本発明では熱間圧延における加熱
温度T(℃)を、T≦1.38〔Mn/S)+ 111
5と規定する。
(2)熱延仕上温度 Ar3変態点以上で熱延を終了した場合、磁気特性、特
に磁束密度が大幅に低下するため、仕上温度はAr、変
態点以下とする。
(3)熱延巻取温度 第5図で用いた鋼D−1群(S=0.013%)および
鋼D−3群(S=0.029%)を用い、当該スラブを
1150℃に加熱後、仕上温度を810℃と一定にし、
巻取温度を種々変えて熱間圧延したものを、酸洗後0.
5m厚に冷間圧延し、次いで720℃で焼鈍し、引き続
き需要家での歪取焼鈍相当の750℃X2hr(加熱速
度7℃/min )の焼鈍に供した。第6図はこのよう
にして得られた供試材の鉄損(w157Kll) +磁
束密度(B S。)および表面粗さRaを、Mn/S比
と巻取温度で整理したものである。
同図から、Mn/S≧40を満たす本発明鋼にあっては
、Mn量、S量にかかわりなく、巻取温度が600〜7
20℃である場合にのみ、w、5/S。≦4.7W/k
g、 B5o=l、75 T 、表面粗さ Ra<0.
4μmという優れた磁気特性および表面性状が得られる
ことがわかる。これに対し、Mn/S≧40と本発明成
分条件を満足した鋼であっても、巻取温度が590℃の
場合は、熱延板の再結晶の進展、粗粒化およびiN、M
nSの粗大化が不十分となり、鉄損、磁束密度とも大幅
に劣化する。また、逆に巻取温度が730℃と高過ぎる
場合には、磁気特性上は問題がないものの、巻取時に難
酸洗性の内部酸化層が発達し、粒界酸化も著しく、これ
が酸洗時粒界侵食を起こし、これを起点に冷圧時微少ク
ラックが多発し、Ra>0.7μmと表面性状の大幅な
劣化をきたす。さらに、Mn/S<40と本発明範囲を
逸脱する鋼においては、いかなる巻取温度の場合も、W
 i S / S。〉5、OW/kgであり、良好な鉄
損が得られないことも判る。
以上の結果から、本発明では熱間圧延における巻取温度
を600℃以上720℃以下と規定する。
(4)酸洗および冷間圧延 特に規定する必要はなく、常法により行うことができる
(5)冷圧後の焼鈍温度 この焼鈍温度が800℃を超えると粒径が粗大となり、
磁気特性上好ましくない(111)粒が発達し、磁束密
度が低下する。また軟質化も著しく、コイルの巻きぐせ
に起因して、打ち抜き時或いは打ち抜き品の積層・かし
め時に不良品を生し易くなるため、上限は800℃とす
る。一方、需要家での歪取焼鈍後の鉄損は冷圧後の本焼
鈍温度にほとんど依存しないため、この意味からは焼鈍
温度の下限はないが、625℃を下回る低温焼鈍を行っ
た場合には、硬質化が著しく打ち抜き性の劣化を招く。
すなわち、著しい硬質材を打ち抜くため型の損耗が激し
く、連続打ち抜き時のかえり高さの増加が加速される。
このため焼鈍温度の下限は625℃とする必要がある。
(6)打ち抜き・剪断加工後の焼鈍条件鋼板は上述した
焼鈍の後、必要に応じて絶縁皮膜等の塗布、焼付が施さ
れてフルプロセス焼鈍材としての最終製品となり、その
後、打ち抜き・剪断加工され、さらに歪取焼鈍が施され
る。この打ち抜き・剪断加工および歪取焼鈍は、通常需
要家においてなされる。
ここで、上述したような条件で製造されたフルプロセス
焼鈍材では、所望の磁気特性を得るためには歪取焼鈍時
の加熱速度が重要であり、鋼板の製造法を歪取焼鈍まで
含めて考えた場合、歪取焼鈍時の加熱速度を規定する必
要がある。これは、前述したように歪取焼鈍時、Pの粒
界偏析に起因したsol、utedragにより粒界の
移動度が低下し、粒成長性が劣化することから、本発明
ではPの低減化をその特徴としているが、このようにP
量を低下したとしても、歪取焼鈍時の加熱速度が不適切
に遅い場合には、粒界移動とPの粒界偏析が競合するか
、或いは後者が勝り、粒界はP偏析を起こし、その後粒
界はこの偏析したPをsolute−dragLながら
移動せざるを得す、この結果、粒界移動度の低下、すな
わち粒成長性の劣化をきたすからである。
したがって、歪取焼鈍時の加熱速度に関しては偏析のし
易さ、すなわちP量に応じた下限値が存在することにな
る。また、ここで問題となるのはPの粒界偏析であるた
め、加熱速度の下限は粒界偏析の活発な350〜700
℃の範囲で考えればよいことになる。
以下、試験例に基づき、この加熱速度の下限とその限定
理由について説明する。
前述した鋼A群、B群を用い、当該スラブを1130℃
に加熱後、仕上温度840℃、巻取温度700℃の条件
で熱間圧延し、酸洗後0.5mの仕上厚に冷間圧延した
ものを、次いで700℃で焼鈍し、引き続き需要家での
歪取焼鈍相当の750℃X2hrの焼鈍を、350〜7
00℃における加熱速度を種々変えて行った。第7図は
このようにして得られた供試材の鉄損(w□575o)
をP′iiと350−700℃における加熱速度HR(
T:/m1n)で整理したものである。
同図から、0.01≦P≦0.06%を満たす本発明鋼
にあっては、A群、B群とも、すなわち鋼種にかかわり
なく、加熱速度HRの下限がHR=60[P量 + 1
.4というP量の関数となること、そして加熱速度がこ
れ以上の場合にA群ではW、5.、、<4.6W/kg
、 B群ではw15/S。
<3.7W/kgと良好な鉄損値が得られることが判る
。これに対し、たとえ0.O1≦P≦0.06%という
本発明成分条件を満足する鋼であっても、加熱速度が上
記式で規定される下限を下回ると、Pの粒界偏析に起因
して歪取焼鈍時の粒成長性が劣化し、A群、B群ともに
鉄損は0.3W/kg以上高くなってしまう。また、p
< o、oi%またはP>0.06%と本発明範囲を逸
脱する鋼においては、いかなる加熱速度においても良好
な鉄損が得られないことも確認できる。なお、磁束密度
(B S。)に関しては、加熱速度の影響は小さかった
以上の結果から、本発明では歪取焼鈍時の加熱速度HR
(℃/m1n)を−HR≧60[P、] + 1.4と
規定する。一方、上限については磁気特性の面からは特
に規定する必要はないが、徒らに加熱速度を大きくした
場合には、温度分布の不均一や、これによる鋼板の変形
が生しる。
したがって加熱速度の上限は、需要家毎に歪取焼鈍炉の
仕様、焼鈍10ツトの量等を勘案して決定する必要があ
る。
歪取焼鈍温度、時間し二ついては、上記のように加熱速
度を適正化することにより、Pの粒界偏析を回避できる
ため、特段の配慮の必要はなく、常法通り720−80
0℃、l−2hr程度の条件でよい。
〔実施例〕
第1表に示す鋼成分のスラブを第2−a表〜第2− a
表に示す熱延条件で熱間圧延し、これを酸洗後仕上厚0
.5mmに冷間圧延した後、引き続き同表に示す焼鈍温
度にて3 min焼鈍した。
このようにして得られた焼鈍板について、第2図上段に
記載の条件で20万回の連続打ち抜き試験を行い、20
万回打ち抜き時のかえり高さを測定した。また、上記焼
鈍板を需要家での歪取焼鈍相当の750℃X2hrの焼
鈍に供した後、磁気特性をJIS法に基づくエプスタイ
ン試験にて評価した。これらの測定の結果を第2− a
表〜第2−a表に併せて示す。
なお、これらの実施例のうち、第2−a表は成分条件の
影響を、第2−b表は熱間圧延−焼鈍条件の影響を、ま
た第2− a表は歪取焼鈍時の加熱速度の影響をそれぞ
れ調べたものである。
第2−a表〜第2−a表から明らかなように、本発明法
によるものは良好な磁気特性(鉄損:W I 5 / 
、。と磁束密度: B5o)と打ち抜き性(かえり高さ
510μm)が得られている。これに対して、比較法(
成分、製造条件のいずれか一方が本発明範囲より外れる
もの)では鉄損、磁束密度、打ち抜き性のいずれかが劣
っており(鉄損:W1515゜は本発明法に比へて0.
5W/kg以上高く、磁束密度:B、。は本発明法に比
へて0.02 T以上低く、かえり高さはいずれも25
μm以上)、これより本発明の効果、有用性が明白に理
解できる。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明によれば、特殊な合金元素の添加やプ
ロセスの付加等によるコスト上昇を招くことなく、簡便
に磁気特性および打ち抜き性に優れた無方向性電磁鋼板
のフルプロセス焼鈍材、およびこれを素材とした打ち抜
き・剪断加ニー歪取焼鈍材を製造できる。磁気特性の向
上、特に低鉄損化は社会的ニーズである省エネルギーの
要請に応えるものであり、また打ち抜き性の向上は、型
研磨なしで連続打ち抜き可能な回数を増加させ、生産性
の向上に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、鉄損と磁束密度に対するP量の影響とその適
正範囲を示すグラフである。第2図は、打ち抜き性に対
する肚、S量の影響とその適正範囲を示すグラフである
。第3図は、鉄損に対するMn、 S量およびMn/S
比の影響とその適正範囲を示すグラフである。第4図は
、Mn、S量およびMn/S比に関する本発明範囲を示
すグラフである。第5図は、鉄損に対する熱延加熱温度
およびMn/S比の影響とその適正範囲を示すグラフで
ある。第6図は、鉄損、磁束密度、表面粗さに対する熱
延巻取温度およびMn/S比の影響とその適正範囲を示
すグラフである。第7図は、鉄損に対する歪取焼鈍時の
加熱速度およびPjtの影響とその適正範囲を示すグラ
フである。 第 図 ρ! (Vr’lo) 量 Cvtoto) S 量 (v t Oto ) S量 (Vt”10) Mn/ S 第 図 0 0 印 0 00 200 2040 60 関 n15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)打ち抜き・剪断加工後、歪取焼鈍が施されるセミ
    プロセス無方向性電磁鋼板の製造方法において、重量%
    で、C≦0.0050%、0.06%≦Si≦1.0%
    、0.5%≦Mn≦1.5%、0.01%≦P≦0.0
    6%、0.010%≦S≦0.030%、0.1%≦A
    l≦0.5%、N≦0.0050%、残部Feおよび不
    可避的不純物からなり、且つMn(%)/S(%)≧4
    0を満足する鋼を、 T≦1.38〔Mn/S〕+1115 但し、Mn:Mn含有量(wt%) S:S含有量(wt%) を満足する加熱温度T(℃)にて加熱後、仕上温度Ar
    _3変態点以下、巻取温度600℃以上720℃以下で
    熱間圧延し、次いで酸洗および冷間圧延した後、625
    ℃以上800℃以下の温度にて焼鈍し、必要に応じて絶
    縁皮膜等の塗布・焼付けを施すことを特徴とする無方向
    性電磁鋼板の製造方法。
  2. (2)重量%で、C≦0.0050%、0.06%≦S
    i≦1.0%、0.5%≦Mn≦1.5%、0.01%
    ≦P≦0.06%、0.010%≦S≦0.030%、
    0.1%≦Al≦0.5%、N≦0.0050%、残部
    Feおよび不可避的不純物からなり、且つMn(%)/
    S(%)≧40を満足する鋼を、 T≦1.38〔Mn/S〕+1115 但し、Mn:Mn含有量(wt%) S:S含有量(wt%) を満足する加熱温度T(℃)にて加熱後、仕上温度Ar
    _3変態点以下、巻取温度600℃以上720℃以下で
    熱間圧延し、次いで酸洗および冷間圧延した後、625
    ℃以上800℃以下の温度にて焼鈍し、必要に応じて絶
    縁皮膜等の塗布・焼付けを施してセミプロセス鋼板とな
    し、該鋼板を打ち抜き・剪断加工後、350〜700℃
    の温度域における加熱速度HR(℃/min)が、HR
    ≧60〔P〕+1.4 但し、P:鋼板のP含有量(wt%) を満足するようにして歪取焼鈍することを特徴とする無
    方向性電磁鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11404189B2 (en) 2017-05-31 2022-08-02 Jfe Steel Corporation Non-oriented electrical steel sheet and method for manufacturing the same

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US11104973B2 (en) * 2017-02-07 2021-08-31 Jfe Steeel Corporation Method for producing non-oriented electrical steel sheet, method for producing motor core, and motor core
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