JPH0333769B2 - - Google Patents
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- JPH0333769B2 JPH0333769B2 JP4398885A JP4398885A JPH0333769B2 JP H0333769 B2 JPH0333769 B2 JP H0333769B2 JP 4398885 A JP4398885 A JP 4398885A JP 4398885 A JP4398885 A JP 4398885A JP H0333769 B2 JPH0333769 B2 JP H0333769B2
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Landscapes
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
耐リジング性と張り出成形性に優れる薄鋼板の
製造に関しこの明細書で述べるところは、圧延条
件の規制により冷間圧延工程を含まない省工程が
可能となることの実験的知見に基づく開発研究の
発展的成果に関連している。 建材、自動車車体材、缶材ないしは各種表面処
理原板などの用途に使用される板厚およそ2mm以
下の薄鋼板では、その機械的特性として良好な曲
げ加工性、張り出し成形性、および絞り加工性を
得るために、高い延性を高いランクフオード値
(r値)が要求される。 近年加工成形時の鋼板歩止りを向上させるため
に成形法として張り出し成形される部品が多くな
つた。張り出し成形では加工に際し材料のしわ押
さえ部分からの流入が少なくできるからである。
この用途には材料特性としてとくにn値(加工硬
化指数)が0.270以上に高いことが要求される。 さらにこれらの材料は最終加工製品の最外側に
使用されることが主なので、加工後の表面状況が
とくに重要になつてきている。 これら加工用薄鋼板の一般的な製造手順は以下
のとおりである。 まず鋼素材としてはおもに、低炭素鋼を用い、
連続鋳造法もしくは造塊−分塊圧延法により約
200mm板厚の鋼片となしそれを熱間圧延工程によ
り板厚がおよそ3mmの熱延鋼帯とし、ひき続き酸
洗後冷間圧延にて所定板厚の鋼帯とし、その後箱
焼鈍法又は連続焼鈍法により再結晶処理を行つて
最終製品とする。 この慣行は、工程が長いことに最大の欠点があ
り、製品にするまでに要するエネルギー、要員、
時間がぼう大であるのみならずこれら長い工程中
に、製品の品質とくに表面特性上種々の問題を生
じさせる不利も加わる。 上記のように、加工用薄鋼板の製造手順には、
冷間圧延工程(圧延温度300℃未満)を含むこと
が必須であつた。 この冷間圧延工程は単に所望の減厚を意図する
だけに止まらず、冷間加工によつて導入される塑
性ひずみを利用することにより最終焼鈍工程にお
いて、深絞り性に有利な(111)方位の結晶粒の
成長を促進させるのに役立つ。 ところが、冷間での加工は熱間での加工に比べ
て鋼帯の変形抵抗が著しく高いために圧延に要す
るエネルギーも莫大なほか、圧延ロールの摩耗が
ひどく、加えてスリツプなどの圧延トラブルも生
じ易い。 これに対し、650℃以上800℃以下の比較的高温
域(いわゆる温間域)にて、圧延できしかも特に
良好な加工性が得られれば、上記問題点は一掃で
き、製造上のメリツトは大きいといえよう。 ところが温間圧延による製造には大きな問題が
ある。それはリジングである。リジングとは製品
の加工時に生じる表面の凹凸の欠陥であつて、加
工製品の最外側に使用されることが主であるこの
種の鋼板には致命的な欠陥である。 リジングは金属学的には加工−再結晶過程を経
ても容易には分割されない結晶方位粒群(例えば
{100}方位粒群)が圧延方向に伸ばされたまま残
留することに起因するものであり、一般に温間圧
延のようにフエライト(α)域を比較的高温で加
工された状況で生じやすくとくに温間域での圧下
率が高い場合(すなわち薄鋼板の製造のような場
合)には顕著である。 また最近はこれらの加工用鋼板が、加工製品の
複雑化、高級化に伴い、厳しい加工を受けること
が多くなり、優れた耐リジング性が要求される。 ところで近年鉄鋼材料の製造工程は著しく変化
し、加工用薄鋼板の場合も例外ではない。 すなわち溶鋼を造塊−分塊圧延にて250mm板厚
程度の鋼片とし後加熱炉にて加熱均熱処理し、粗
熱延工程により約30mm板厚のシートバーとし、さ
らに仕上熱延工程により所定板厚の熱延鋼帯とし
ていた従来の慣例に対し、近年まず連続的鋳造プ
ロセスの導入によつて分塊圧延工程が省略可能と
なり、また材質向上と省エネルギーを目的として
鋼片の加熱温度は従来の1200℃近傍から1100℃近
傍もしくはそれ以下への低下傾向にある。 一方溶鋼から直ちに板厚50mm以下の鋼帯を溶製
することにより熱間圧延の加熱処理と粗圧延工程
を省略できる新しいプロセスも実用化しつつあ
る。 しかしながら、これら新製造工程はいずれも溶
鋼から凝固してできる(鋳造組織)を破壊すると
いう点では不利である。とくに凝固時に形成され
た{100}〈uvw〉を主方位とする強い鋳造集合組
織を破壊することはきわめて困難である。 その結果として最終薄鋼板にはリジングが起こ
りやすくなり、とくに温間圧延法はそれを助長す
る。 (従来の技術) 温間圧延による深絞り用鋼板の製造方法はいく
つか開示され、たとえば特開昭47−30809号、特
開昭49−86214号、特開昭59−93835号、特開昭59
−133325号、特開昭59−136425号、特開昭59−
185729号、そして特開昭59−226149号各公報など
がその例である。いずれも温間域の圧延後ただち
に再結晶処理することを特徴とし、冷間圧延工程
が省略可能な革新的技術である。 しかしながら、これら公知技術は前述の耐リジ
ング性を向上させることについては何らの考慮も
払われてなく、この点一般的に薄鋼板の耐リジン
グ性に関しては温間圧延の方が冷間圧延を加える
場合よりも不利である。 (発明が解決しようとする問題点) 冷間圧延工程を含まない省工程によつて耐リジ
ング性と張り出し成形性に優れる薄鋼板の製造方
法を与えることがこの発明の目的である。 (問題点を解決するための手段) この発明は、低炭素鋼を所定板厚に温間圧延す
る工程において、少なくとも1パスを、800〜650
℃の温度範囲でひずみ速度(ε〓)300s-1以上でか
つε〓≧0.8T+60にて仕上げ、ひき続き再結晶焼鈍
することを特徴とする耐リジング性と張り出し成
形性に優れる加工用薄鋼板の製造方法である。 この発明の基礎となつた研究結果からまず説明
する。
製造に関しこの明細書で述べるところは、圧延条
件の規制により冷間圧延工程を含まない省工程が
可能となることの実験的知見に基づく開発研究の
発展的成果に関連している。 建材、自動車車体材、缶材ないしは各種表面処
理原板などの用途に使用される板厚およそ2mm以
下の薄鋼板では、その機械的特性として良好な曲
げ加工性、張り出し成形性、および絞り加工性を
得るために、高い延性を高いランクフオード値
(r値)が要求される。 近年加工成形時の鋼板歩止りを向上させるため
に成形法として張り出し成形される部品が多くな
つた。張り出し成形では加工に際し材料のしわ押
さえ部分からの流入が少なくできるからである。
この用途には材料特性としてとくにn値(加工硬
化指数)が0.270以上に高いことが要求される。 さらにこれらの材料は最終加工製品の最外側に
使用されることが主なので、加工後の表面状況が
とくに重要になつてきている。 これら加工用薄鋼板の一般的な製造手順は以下
のとおりである。 まず鋼素材としてはおもに、低炭素鋼を用い、
連続鋳造法もしくは造塊−分塊圧延法により約
200mm板厚の鋼片となしそれを熱間圧延工程によ
り板厚がおよそ3mmの熱延鋼帯とし、ひき続き酸
洗後冷間圧延にて所定板厚の鋼帯とし、その後箱
焼鈍法又は連続焼鈍法により再結晶処理を行つて
最終製品とする。 この慣行は、工程が長いことに最大の欠点があ
り、製品にするまでに要するエネルギー、要員、
時間がぼう大であるのみならずこれら長い工程中
に、製品の品質とくに表面特性上種々の問題を生
じさせる不利も加わる。 上記のように、加工用薄鋼板の製造手順には、
冷間圧延工程(圧延温度300℃未満)を含むこと
が必須であつた。 この冷間圧延工程は単に所望の減厚を意図する
だけに止まらず、冷間加工によつて導入される塑
性ひずみを利用することにより最終焼鈍工程にお
いて、深絞り性に有利な(111)方位の結晶粒の
成長を促進させるのに役立つ。 ところが、冷間での加工は熱間での加工に比べ
て鋼帯の変形抵抗が著しく高いために圧延に要す
るエネルギーも莫大なほか、圧延ロールの摩耗が
ひどく、加えてスリツプなどの圧延トラブルも生
じ易い。 これに対し、650℃以上800℃以下の比較的高温
域(いわゆる温間域)にて、圧延できしかも特に
良好な加工性が得られれば、上記問題点は一掃で
き、製造上のメリツトは大きいといえよう。 ところが温間圧延による製造には大きな問題が
ある。それはリジングである。リジングとは製品
の加工時に生じる表面の凹凸の欠陥であつて、加
工製品の最外側に使用されることが主であるこの
種の鋼板には致命的な欠陥である。 リジングは金属学的には加工−再結晶過程を経
ても容易には分割されない結晶方位粒群(例えば
{100}方位粒群)が圧延方向に伸ばされたまま残
留することに起因するものであり、一般に温間圧
延のようにフエライト(α)域を比較的高温で加
工された状況で生じやすくとくに温間域での圧下
率が高い場合(すなわち薄鋼板の製造のような場
合)には顕著である。 また最近はこれらの加工用鋼板が、加工製品の
複雑化、高級化に伴い、厳しい加工を受けること
が多くなり、優れた耐リジング性が要求される。 ところで近年鉄鋼材料の製造工程は著しく変化
し、加工用薄鋼板の場合も例外ではない。 すなわち溶鋼を造塊−分塊圧延にて250mm板厚
程度の鋼片とし後加熱炉にて加熱均熱処理し、粗
熱延工程により約30mm板厚のシートバーとし、さ
らに仕上熱延工程により所定板厚の熱延鋼帯とし
ていた従来の慣例に対し、近年まず連続的鋳造プ
ロセスの導入によつて分塊圧延工程が省略可能と
なり、また材質向上と省エネルギーを目的として
鋼片の加熱温度は従来の1200℃近傍から1100℃近
傍もしくはそれ以下への低下傾向にある。 一方溶鋼から直ちに板厚50mm以下の鋼帯を溶製
することにより熱間圧延の加熱処理と粗圧延工程
を省略できる新しいプロセスも実用化しつつあ
る。 しかしながら、これら新製造工程はいずれも溶
鋼から凝固してできる(鋳造組織)を破壊すると
いう点では不利である。とくに凝固時に形成され
た{100}〈uvw〉を主方位とする強い鋳造集合組
織を破壊することはきわめて困難である。 その結果として最終薄鋼板にはリジングが起こ
りやすくなり、とくに温間圧延法はそれを助長す
る。 (従来の技術) 温間圧延による深絞り用鋼板の製造方法はいく
つか開示され、たとえば特開昭47−30809号、特
開昭49−86214号、特開昭59−93835号、特開昭59
−133325号、特開昭59−136425号、特開昭59−
185729号、そして特開昭59−226149号各公報など
がその例である。いずれも温間域の圧延後ただち
に再結晶処理することを特徴とし、冷間圧延工程
が省略可能な革新的技術である。 しかしながら、これら公知技術は前述の耐リジ
ング性を向上させることについては何らの考慮も
払われてなく、この点一般的に薄鋼板の耐リジン
グ性に関しては温間圧延の方が冷間圧延を加える
場合よりも不利である。 (発明が解決しようとする問題点) 冷間圧延工程を含まない省工程によつて耐リジ
ング性と張り出し成形性に優れる薄鋼板の製造方
法を与えることがこの発明の目的である。 (問題点を解決するための手段) この発明は、低炭素鋼を所定板厚に温間圧延す
る工程において、少なくとも1パスを、800〜650
℃の温度範囲でひずみ速度(ε〓)300s-1以上でか
つε〓≧0.8T+60にて仕上げ、ひき続き再結晶焼鈍
することを特徴とする耐リジング性と張り出し成
形性に優れる加工用薄鋼板の製造方法である。 この発明の基礎となつた研究結果からまず説明
する。
【表】
供試材は表1に示す2種類の低炭素アルミキル
ド鋼の熱延鋼板である。供試材はA,Bとも600
℃に加熱−均熱し1パス、30%圧下率で圧延し
た。 このときのひずみ速度(ε〓)と焼鈍後(均熱温
度800℃)のr値およびリジング指数との関係を
第1図に示す。 r値および耐リジング性はひずみ速度に強く依
存し600℃の圧延温度にて300s-1以上の高ひずみ
速度とすることにより、r値および耐リジング性
は著しく向上した。 表1に示した鋼Bを用い焼鈍後スキンパス1.0
%付加後の加工硬化指数n値におよぼすひずみ速
度と圧延温度の関係を第2図に示す。 ε〓≧0.8T+60 でかつ、圧延温度が650℃以上800℃以下の領域
ではn≧0.270となり張り出し成形性に優れる鋼
板が得られる。 発明者らはこの基礎的データに基づき研究を重
ねた結果、以下のように製造条件を規制すること
により、張り出し成形性と耐リジング性に優れる
薄鋼板が製造できることを確認した。 (1) 鋼組成 高ひずみ速度温間圧延の効果は本質的には鋼
組成に依存しない。ただし、一定レベル以上の
加工性を確保するためには侵入型固溶元素の
C、Nはそれぞれ0.10%、0.01%以下であるこ
とが好ましい。また鋼中OをAlの添加により
低減することは材質とくに延性の向上に有利で
ある。 さらにより優れた加工性を得るためにC、N
を安定な炭窒化物として析出固定可能な特殊元
素、例えばTi、Nb、Zr、B等の添加も有効で
ある。 また高強度を得るためにP、Si、Mn等を強
度に応じて添加することもできる。 (2) 圧延素材の製造法 従来方式、すなわち造塊−分塊圧延もしくは
連続鋳造法により得られた鋼片が当然に適用で
きる。 鋼片の加熱温度は800〜1250℃が適当であり、
省エネルギーの観点から1100℃未満が好適であ
る。連続鋳造から鋼片を、再加熱することなく
圧延を開始するいわゆるCC−DR(連続鋳造−
直接圧延)法ももちろん適用可能である。 一方、溶鋼から直接50mm程度以下の圧延素材
を鋳造する方法(シートバーキヤスター法およ
びストリツプキヤスター法)も省エネルギー、
省工程の観点から経済的効果が大きいので圧延
素材の製造方法としてとくに有利である。 (3) 温間圧延 この工程がもつとも重要であり、低炭素鋼を
所定板厚に圧延する工程において、少なくとも
1パスを、800〜650℃の温度範囲でひずみ速度
300s-1以上で仕上げることが必須である。 圧延温度については、800℃をこえる高温域
の圧延ではひずみ速度を制御によつて加工性と
耐リジング性を得るのが困難な一方650℃未満
では優れた張り出し成形性(n≧0.270)を得
るのが困難なため、800〜650℃と限定した。 ひずみ速度については300s-1以上としないと
目標材質が確保できない。 このひずみ速度の範囲はとくに500〜2500s-1
が好適である。 圧延パス数、圧下率の配分は上記条件が満た
されれば任意でよい。 圧延機と配列、構造、ロール径や張力、潤滑
の有無などは本質的な影響力を持たない。 なおひずみ速度(ε〓)の計算は次式に従う。 ここで n:ロールの回転数(rpm) r:圧下率(%)/100 R:ロール半径(mm) Ho:圧延前の板厚 (4) 焼鈍 圧延を経た鋼帯は再結晶焼鈍する必要があ
る。焼鈍方法は箱型焼鈍法、連続型焼鈍法のい
ずれでもよいが、均質性、生産性の観点から後
者が有利である。 加熱温度は再結晶温度から950℃の範囲が適
する。炭素含有量が0.01wt%以上の鋼板につい
ては、均熱後、過時効処理を施すことが材質の
向上に有利である。 焼鈍処理は圧延後の巻取りコイルの状態で保
持することでも可能である。 ここに鋼板表面のスケールは圧延温度が従来
の熱間圧延によりはるか低温域であるので薄く
かつ除去されやすい。したがつて、脱スケール
は従来の酸による除去のほかに、機械的にもし
くは焼鈍雰囲気の制御などでも可能である。 焼鈍後の鋼帯には形状矯正、表面粗度等の調
整のために10%以下の調質圧延を加えることが
できる。 上記のようにして得られる鋼板は、加工用表
面処理鋼板の原版として適用できる。表面処理
としては亜鉛めつき(合金系含む)、錫めつき、
ほうろうなどがある。 (作用) この発明に従う高ひずみ速度温間圧延の挙動に
ついて、耐リジング性、張り出し成形性をもたら
す機構は必ずしも明確ではないが、圧延材の集合
組織および加工歪の変化と密接な関係をもつと考
えられる。 耐リジング性さらには値が格段に向上する理
由については、以下の如く考えられる。圧延−焼
鈍後の再結晶集合組織の形成は、圧延時に導入さ
れる加工びずみ量に大きく依存することが知られ
ている。すなわち、{222}方位粒の加工ひずみ量
が多いと、{222}方位を主方位とする再結晶集合
組織が形成される。従来行なわれてきた圧延速度
では、圧延時に導入される加工ひずみは{222}
方位粒が多く、そのため再結晶集合組織には
{222}方位が集積し、かくして低い値しか得ら
れないのが現状であつた。しかしながら高ひずみ
速度圧延とすることにより、{222}方位粒に導入
される加工ひずみ量が増大し、そのため{222}
方位を主方位とする再結晶集合組織が形成され、
r値が格段に向上することを見い出した。さら
に、{222}の方位粒への加工ひずみにより、
{222}方位粒が優先的に再結晶が進行するため、
リジング発生の主原因である{222}方位粒を侵
食し、耐リジング性も向上する。 (実施例) 表2に示す化学組成の鋼片を転炉−連続鋳造法
およびシートバーキヤスター法により製造した。
転炉−連続鋳造法では1100〜950℃に加熱均熱後
粗圧延により20〜30mm板厚のシートバーとした。
ド鋼の熱延鋼板である。供試材はA,Bとも600
℃に加熱−均熱し1パス、30%圧下率で圧延し
た。 このときのひずみ速度(ε〓)と焼鈍後(均熱温
度800℃)のr値およびリジング指数との関係を
第1図に示す。 r値および耐リジング性はひずみ速度に強く依
存し600℃の圧延温度にて300s-1以上の高ひずみ
速度とすることにより、r値および耐リジング性
は著しく向上した。 表1に示した鋼Bを用い焼鈍後スキンパス1.0
%付加後の加工硬化指数n値におよぼすひずみ速
度と圧延温度の関係を第2図に示す。 ε〓≧0.8T+60 でかつ、圧延温度が650℃以上800℃以下の領域
ではn≧0.270となり張り出し成形性に優れる鋼
板が得られる。 発明者らはこの基礎的データに基づき研究を重
ねた結果、以下のように製造条件を規制すること
により、張り出し成形性と耐リジング性に優れる
薄鋼板が製造できることを確認した。 (1) 鋼組成 高ひずみ速度温間圧延の効果は本質的には鋼
組成に依存しない。ただし、一定レベル以上の
加工性を確保するためには侵入型固溶元素の
C、Nはそれぞれ0.10%、0.01%以下であるこ
とが好ましい。また鋼中OをAlの添加により
低減することは材質とくに延性の向上に有利で
ある。 さらにより優れた加工性を得るためにC、N
を安定な炭窒化物として析出固定可能な特殊元
素、例えばTi、Nb、Zr、B等の添加も有効で
ある。 また高強度を得るためにP、Si、Mn等を強
度に応じて添加することもできる。 (2) 圧延素材の製造法 従来方式、すなわち造塊−分塊圧延もしくは
連続鋳造法により得られた鋼片が当然に適用で
きる。 鋼片の加熱温度は800〜1250℃が適当であり、
省エネルギーの観点から1100℃未満が好適であ
る。連続鋳造から鋼片を、再加熱することなく
圧延を開始するいわゆるCC−DR(連続鋳造−
直接圧延)法ももちろん適用可能である。 一方、溶鋼から直接50mm程度以下の圧延素材
を鋳造する方法(シートバーキヤスター法およ
びストリツプキヤスター法)も省エネルギー、
省工程の観点から経済的効果が大きいので圧延
素材の製造方法としてとくに有利である。 (3) 温間圧延 この工程がもつとも重要であり、低炭素鋼を
所定板厚に圧延する工程において、少なくとも
1パスを、800〜650℃の温度範囲でひずみ速度
300s-1以上で仕上げることが必須である。 圧延温度については、800℃をこえる高温域
の圧延ではひずみ速度を制御によつて加工性と
耐リジング性を得るのが困難な一方650℃未満
では優れた張り出し成形性(n≧0.270)を得
るのが困難なため、800〜650℃と限定した。 ひずみ速度については300s-1以上としないと
目標材質が確保できない。 このひずみ速度の範囲はとくに500〜2500s-1
が好適である。 圧延パス数、圧下率の配分は上記条件が満た
されれば任意でよい。 圧延機と配列、構造、ロール径や張力、潤滑
の有無などは本質的な影響力を持たない。 なおひずみ速度(ε〓)の計算は次式に従う。 ここで n:ロールの回転数(rpm) r:圧下率(%)/100 R:ロール半径(mm) Ho:圧延前の板厚 (4) 焼鈍 圧延を経た鋼帯は再結晶焼鈍する必要があ
る。焼鈍方法は箱型焼鈍法、連続型焼鈍法のい
ずれでもよいが、均質性、生産性の観点から後
者が有利である。 加熱温度は再結晶温度から950℃の範囲が適
する。炭素含有量が0.01wt%以上の鋼板につい
ては、均熱後、過時効処理を施すことが材質の
向上に有利である。 焼鈍処理は圧延後の巻取りコイルの状態で保
持することでも可能である。 ここに鋼板表面のスケールは圧延温度が従来
の熱間圧延によりはるか低温域であるので薄く
かつ除去されやすい。したがつて、脱スケール
は従来の酸による除去のほかに、機械的にもし
くは焼鈍雰囲気の制御などでも可能である。 焼鈍後の鋼帯には形状矯正、表面粗度等の調
整のために10%以下の調質圧延を加えることが
できる。 上記のようにして得られる鋼板は、加工用表
面処理鋼板の原版として適用できる。表面処理
としては亜鉛めつき(合金系含む)、錫めつき、
ほうろうなどがある。 (作用) この発明に従う高ひずみ速度温間圧延の挙動に
ついて、耐リジング性、張り出し成形性をもたら
す機構は必ずしも明確ではないが、圧延材の集合
組織および加工歪の変化と密接な関係をもつと考
えられる。 耐リジング性さらには値が格段に向上する理
由については、以下の如く考えられる。圧延−焼
鈍後の再結晶集合組織の形成は、圧延時に導入さ
れる加工びずみ量に大きく依存することが知られ
ている。すなわち、{222}方位粒の加工ひずみ量
が多いと、{222}方位を主方位とする再結晶集合
組織が形成される。従来行なわれてきた圧延速度
では、圧延時に導入される加工ひずみは{222}
方位粒が多く、そのため再結晶集合組織には
{222}方位が集積し、かくして低い値しか得ら
れないのが現状であつた。しかしながら高ひずみ
速度圧延とすることにより、{222}方位粒に導入
される加工ひずみ量が増大し、そのため{222}
方位を主方位とする再結晶集合組織が形成され、
r値が格段に向上することを見い出した。さら
に、{222}の方位粒への加工ひずみにより、
{222}方位粒が優先的に再結晶が進行するため、
リジング発生の主原因である{222}方位粒を侵
食し、耐リジング性も向上する。 (実施例) 表2に示す化学組成の鋼片を転炉−連続鋳造法
およびシートバーキヤスター法により製造した。
転炉−連続鋳造法では1100〜950℃に加熱均熱後
粗圧延により20〜30mm板厚のシートバーとした。
【表】
これらシートバーを連続的に6列からなる仕上
圧延機を用いて1.0〜0.7mm板厚の薄鋼帯とし、こ
のとき最後2列の圧延機を用いて高ひずみ速度圧
延を行つた。圧延条件および連続焼鈍(均熱温度
750〜810℃)後の材料特性を表3に示す。鋼Cに
つては、連続焼鈍条件として、均熱後400℃で2
分間の過時効処理を施した。
圧延機を用いて1.0〜0.7mm板厚の薄鋼帯とし、こ
のとき最後2列の圧延機を用いて高ひずみ速度圧
延を行つた。圧延条件および連続焼鈍(均熱温度
750〜810℃)後の材料特性を表3に示す。鋼Cに
つては、連続焼鈍条件として、均熱後400℃で2
分間の過時効処理を施した。
【表】
注;*比較例
引張特性はJIS5号試験片として求めた。 リジング性は圧延方向から切り出したJIS5号試
験片を用い15%の引張予ひずみを付加し、表面凹
凸の目視法にて1(良)〜5(劣)の評価をした。
この評価は、在来の低炭素冷延鋼板の製造法によ
るときリジングが事実上現れなかつたので評価基
準が確立していない。従つて、本発明では従来ス
テンレス鋼についての目視法による指数評価基準
をそのまま準用した。 評価1、2は実用上問題のないリジング性を示
す。 (発明の効果) この発明によれば高びずみ速度温間圧延にて高
いn値とr値を示すとともに優れた耐リジング性
をもつ薄鋼板が得られ、従来の冷延工程を省略で
きるばかりでなく、圧延素材についてもシートバ
ーキヤスター法、ストリツプキヤスター法などの
活用に適合するなど、加工用薄鋼板の製造工程の
簡略化が実現できる。
引張特性はJIS5号試験片として求めた。 リジング性は圧延方向から切り出したJIS5号試
験片を用い15%の引張予ひずみを付加し、表面凹
凸の目視法にて1(良)〜5(劣)の評価をした。
この評価は、在来の低炭素冷延鋼板の製造法によ
るときリジングが事実上現れなかつたので評価基
準が確立していない。従つて、本発明では従来ス
テンレス鋼についての目視法による指数評価基準
をそのまま準用した。 評価1、2は実用上問題のないリジング性を示
す。 (発明の効果) この発明によれば高びずみ速度温間圧延にて高
いn値とr値を示すとともに優れた耐リジング性
をもつ薄鋼板が得られ、従来の冷延工程を省略で
きるばかりでなく、圧延素材についてもシートバ
ーキヤスター法、ストリツプキヤスター法などの
活用に適合するなど、加工用薄鋼板の製造工程の
簡略化が実現できる。
第1図はr値、リジング性に及ぼす圧延ひずみ
速度の影響を示すグラフ、第2図はn値に及ぼす
圧延温度とひずみ速度の影響を示すグラフであ
る。
速度の影響を示すグラフ、第2図はn値に及ぼす
圧延温度とひずみ速度の影響を示すグラフであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 低炭素鋼を所定板厚に圧延する工程におい
て、 少なくとも1パスを、650〜800℃の温度範囲で
ひずみ速度(ε〓)300s-1以上でかつ、 ε〓≧0.8T+60 ここにTは圧延温度(℃) にて仕上げ、ひき続き再結晶焼鈍することを特徴
とする、耐リジング性と張り出し成形性に優れる
加工用薄鋼板の製造方法。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4398885A JPS61204337A (ja) | 1985-03-06 | 1985-03-06 | 耐リジング性と張り出し成形性に優れる加工用薄鋼板の製造方法 |
| EP86301469A EP0194118B1 (en) | 1985-03-06 | 1986-02-28 | Production of formable thin steel sheet excellent in ridging resistance |
| US06/835,053 US4676844A (en) | 1985-03-06 | 1986-02-28 | Production of formable thin steel sheet excellent in ridging resistance |
| AT86301469T ATE54949T1 (de) | 1985-03-06 | 1986-02-28 | Herstellung von verformbaren duennen stahlblechen mit ausgezeichneter widerstandsfaehigkeit gegen rillenbildung. |
| DE8686301469T DE3672853D1 (de) | 1985-03-06 | 1986-02-28 | Herstellung von verformbaren duennen stahlblechen mit ausgezeichneter widerstandsfaehigkeit gegen rillenbildung. |
| AU54386/86A AU564448B2 (en) | 1985-03-06 | 1986-03-04 | Producing thin steel sheet |
| CA000503242A CA1249958A (en) | 1985-03-06 | 1986-03-04 | Production of formable thin steel sheet excellent in ridging resistance |
| CN86102258A CN1014501B (zh) | 1985-03-06 | 1986-03-05 | 具有良好抗带钢单向起皱性能的易成型薄钢板的方法 |
| KR1019860001579A KR910001606B1 (ko) | 1985-03-06 | 1986-03-06 | 얇은 성형성 강판의 제조방법 |
| BR8600963A BR8600963A (pt) | 1985-03-06 | 1986-03-06 | Processo para producao de uma folha de aco fina moldavel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4398885A JPS61204337A (ja) | 1985-03-06 | 1985-03-06 | 耐リジング性と張り出し成形性に優れる加工用薄鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61204337A JPS61204337A (ja) | 1986-09-10 |
| JPH0333769B2 true JPH0333769B2 (ja) | 1991-05-20 |
Family
ID=12679094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4398885A Granted JPS61204337A (ja) | 1985-03-06 | 1985-03-06 | 耐リジング性と張り出し成形性に優れる加工用薄鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61204337A (ja) |
-
1985
- 1985-03-06 JP JP4398885A patent/JPS61204337A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61204337A (ja) | 1986-09-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
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