JPH0335034B2 - - Google Patents
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- JPH0335034B2 JPH0335034B2 JP20111982A JP20111982A JPH0335034B2 JP H0335034 B2 JPH0335034 B2 JP H0335034B2 JP 20111982 A JP20111982 A JP 20111982A JP 20111982 A JP20111982 A JP 20111982A JP H0335034 B2 JPH0335034 B2 JP H0335034B2
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- JP
- Japan
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- powder
- welding
- metal
- filler
- stainless steel
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/02—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by mechanical features, e.g. shape
- B23K35/0255—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by mechanical features, e.g. shape for use in welding
- B23K35/0261—Rods, electrodes or wires
- B23K35/0272—Rods, electrodes or wires with more than one layer of coating or sheathing material
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
本発明はステンレス鋼被覆アーム溶接棒、特に
全姿勢での溶接作業性のすぐれたステンレス鋼被
覆アーム溶接棒に関するものである。 近年における化学工業及び原子力工業などの技
術的な発展はめざましいものがあり、技術革新に
よる諸設備の大型化に伴い、ステンレス鋼被覆ア
ーク溶接棒による構造物の現地組立作業での全姿
勢溶接やパイプの全姿勢溶接が増加しており、さ
らには溶接部において耐食性、強度の劣化の原因
として避けるべきスパツタ、カツト、スラグ巻き
込み、融合不良等の溶接欠陥に対する検査は一層
きびしいものになつてきている。 従来のステンレス鋼被覆アーク溶接棒において
は、通常心線としてステンレス鋼が用いられてい
る。しかしステンレス鋼は軟鋼に比べ電気比抵抗
が約10倍と大きく高電流で溶接すると溶接棒が赤
熱しアークが不安定になりさらには被覆の溶融が
不均一になる等のいわゆる棒焼け現象が起こるた
め、軟鋼棒に比べ1サイズ低く目の電流(例えば
軟鋼棒の3.2φの使用電流範囲とステンレス棒の
4.0φのそれとがほぼ同じで、同様に軟鋼棒の4.0φ
とステンレス棒の5.0φの使用電流範囲がほぼ同
じ)を使用している。従つて電流密度が小さくな
るため融合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠陥が
生じ易いという問題点がある。 また、被覆剤としてはTiO2とCaCO3を主成分
とするいわゆるライムチタニヤ系と、CaCO3と
CaF2を主成分とするいわゆるライム系とが最も
一般的に用いらているが、前者は下向、横向姿勢
でのビード形状、スラグの剥離性はすぐれている
ものの立向、上向姿勢での溶接作業性が劣り、後
者は全姿勢での溶接が容易にできるが下向、横向
姿勢でのビード形状、スラグの剥離性が劣る等の
問題点を持つている。さらに両者共スパツタの点
ではいまだ満足できるものではなく時として大粒
のスパツタが付着して局部的な腐食の原因になる
等の例も見られる。いずれの被覆系においてもス
テンレス鋼を心線とした場合カツト、スラグ巻き
込み、融合不良等の溶接欠陥のない健全な溶接を
行うには相当程度以上の技量が必要となるという
大きな課題が残つている。 なお、最近特に前述の棒焼け現象の対策として
軟鋼心線を用いCr、Ni等の合金成分は全て被覆
剤から添加するという溶接棒も実用化されている
が、被覆剤からの合金成分の添加が過剰になると
溶接金属に偏析が多くかつ大きくなりさらには添
加した合金が完全に溶融していない部分が残つて
いたりして均一な溶接金属が得られにくいという
心配があり、耐食性を重視する箇所ではいまだ採
用されていないのが現状である。 本発明者らは、上述の問題点に鑑み、これを改
善すべく数多くの研究実験を行つた結果、ステン
レス鋼としての主合金成分であるCr、Ni等の金
属粉を内包してなる炭素鋼パイプを心線としこれ
にいわゆるライムチタニヤ系の被覆剤を被覆した
溶接棒を用いることによりライムチタニヤ系被覆
の特長である下向、横向溶接での美しいビート外
観や良好なスラグの剥離性を損なうことなく、立
向、上向を含む全姿勢での溶接作業性がすぐれか
つカツト、融合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠
陥が生じにくくスパツタの少ないステンレス鋼の
溶接が可能であるとの知見を得た。 即ち、心線の外皮を炭素鋼とすることにより電
気比抵抗が小さくなり棒焼け現象は起こらずしか
もアームの発生する炭素鋼外皮の断面積が小さい
ため電流密度が大きくなり、内包される金属粉の
存在と相まつて、従来のステンレス鋼被覆アーク
溶接棒に比べ、全姿勢でより容易によりスパツタ
の少ない溶接が可能となりより溶接欠陥の少ない
溶接金属が得られることが判明した。 本発明は以上の如き知見によりなされたもので
あり、ステンレス鋼の被覆アーク溶接において、
溶接作業性のすぐれた溶接棒を提供することを可
能としたものである。 本発明の要旨は、充填剤全重量の40〜75%の
Cr粉末、20〜40%のNI粉末及び2〜10%のMn粉
末と2〜15%のMo粉末の1種又は2種を含む充
填剤を炭素鋼パイプと充填剤の合計重量に対して
25〜50%内包してなる炭素鋼パイプを心線とし、
該心線に被覆剤全重量の15〜55%のチタン化合
物、5〜25%の金属炭酸塩、3〜25%の金属弗化
物、30%以下の金属粉末からなる被覆剤を被覆し
たことを特徴とするステンレス鋼被覆アーク溶接
棒にある。 なお、本明細書で用いる%は重量%のことであ
る。 以下に本発明について詳細に説明する。 まず、心線の外皮として炭素鋼パイプ(以下パ
イプと言う)を使用する理由は、心線としての電
気比抵抗を小さくし棒焼け現象を防ぎ、かつ断面
積を小さくすることにより電流密度を大きくし融
合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠陥を生じない
ようにするためである。なお、ここで言う炭素鋼
パイプとは通常の軟鋼を指すが、炭素量は溶接棒
の用途に応じて適宜決めることが望ましい。パイ
プの外径は8mmから25mm、肉厚は0.5mmから3mm
までがパイプ生産性の面から望ましい。 次にパイプに充填する充填剤成分について述べ
る。 Cr粉末の充填量は、ステンレス鋼としての耐
食性、低温、常温及び高温の機械的性質を確保す
るため、さらには偏析の少ない健全な溶接金属を
得るため充填剤全重量の40%以上必要であり、溶
着金属がJIS Z3221に規定されているCr−Ni系ス
テンレス鋼のCr成分を得るには75%迄で十分で
ある。従つてCr粉末は充填剤全重量の40〜75%
とした。なお、Cr粉末は、金属CrあるいはFe−
Crの状態で単独又は複合で充填される。 Ni粉末の充填量は、Cr−Ni系ステンレス鋼と
しての耐食性、低温、常温及び高温の機械的性質
を確保するため、さらには偏析の少ない健全な溶
接金属を得るため充填剤全重量の20%以上必要で
あり、溶着金属がJIS Z3221に規定されているCr
−Ni系ステンレス鋼のNi成分を得るためには40
%迄で十分である。従つてNi粉末は充填剤全重
量の20〜40%とする。なおNi粉末は金属Niの状
態で充填される。 Mn粉末の充填量は、オーステナト組織の安定
化と耐高温割れ性の維持のため充填剤全重量の2
%以上必要であり、10%を超えて充填しても効果
は少ない。従つてMn粉末は充填剤全重量の2〜
10%とする。なおMn粉末は金属MnあるいはFe
−Mnの状態で単独又は複合で充填される。 Mo粉末は還元性雰囲気での耐食性、高温特性
の向上のために充填剤全重量の2%以上必要であ
り、15%を超えると延性、靭性が劣化する。従つ
てMo粉末は充填剤全重量の2〜15%とする。な
おMo粉末は金属MoあるいはFe−Moの状態で単
独又は複合で充填される。 パイプと充填剤の合計重量に対して充填剤を25
〜50%に規定した理由は次の通りである。即ち25
%未満ではステンレス鋼としての耐食性及び機械
的性質を得るためには被覆剤中にCr、Ni等の主
たる合金成分を過剰に配合しなければならず、前
述のように偏析の原因となり健全な溶接金属が得
られない。また50%を超えると均一な充填及び伸
線が困難となりパイプの生産性が低下する。従つ
てパイプと充填剤の合計重量に対して充填剤を25
〜50%に規定する。 次に被覆剤成分について述べる。 チタン化合物は、アーク安定剤及びスラグ剤と
して配合するが被覆剤全重量に対して15%未満で
はアークが不安定となり又スラグの被包性が悪く
なる。55%を超えるとスラグの流動性が悪くなり
立向溶接が困難となるので15〜55%とする。な
お、ここで言うチタン化合物とはルチール、チタ
ン白、チタン酸カリ、イルミナイト、チタンスラ
グ等を指す。 金属炭酸塩は、分解生成するCO2ガスによつて
溶融金属をシールドし、ピツト、ブローホール等
の溶接欠陥の発生を防止するガス発生剤として5
%以上配合する。しかし25%を超える配合はスラ
グの剥離性を悪くするので5〜25%とする。な
お、ここで言う金属炭酸塩とは石灰石、炭酸バリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸マ
ンガン等を指す。 金属弗化物は、スラグの流動性を良くしビード
形状を平らにするが、3%未満では効果がなく、
25%を超えるとスラグの剥離性が悪くなりかつス
パツタの発生が多くなるので3〜25%とする。な
お、ここで言う金属弗化物と螢石、氷晶石、弗化
アルミニウム、弗化マグネシウム、弗化バリウム
等を指す。 金属粉末は充填剤中に含まれる合金粉末で目的
とするステンレス溶着金属成分の組成を満足しな
い場合に、Mo、Fe−Mo、Nb、Fe−Nb、Cr、
Fe−Cr、Mn、Fe−Mn、Ni、Cu、V、Fe−V
等を合金剤として、Al、Fe−Al、Ti、Fe−Ti、
Si、Fe−Si等を脱酸剤として配合し、溶着金属
の耐食性、機械的性質及び健全性の向上を計る。
用途に応じて適宜撰択配合するこれらの補助的な
合金剤、あるいは脱酸剤の量は被覆剤から溶着金
属へ移行する歩留あるいは脱酸効果を考慮すると
30%以下で十分である。また30%を超える配合
は、溶接金属における偏析、あるいは融合不良や
スラグ巻き込み等の溶接欠陥の原因となる。従つ
て前記金属粉末の1種以上の合計を30%以下とす
る。 以上のように本発明は、Cr粉末、Ni粉末及び
Mn粉末とMo粉末の1種又は2種を充填せしめ
たパイプを心線とし、該心線にチタン化合物、金
属炭酸塩、金属弗化物及び金属粉末からなる被覆
剤を被覆した溶接棒を用いることによりステンレ
ス鋼の溶接において全姿勢での溶接が容易でしか
も棒焼け現象がほとんどなくカツト、融合不良、
スラグ巻き込み等の溶接欠陥が生じにくくさらに
はスパツタの少ない健全な溶接が可能となつた。 ここで本発明の溶接棒の製造方法の一例につい
て言及すると、パイプにCr、Ni、Mn等の粉末を
充填せしめた後2.6、3.2、4.0、5.0mm〓の適当な径
に伸線し、その径に応じて300〜450mmの長さに切
断しこれを心線とする。この心線に、被覆剤粉末
と水ガラス(硅酸カリ水溶液+硅酸ソーダ水溶
液)などの適当なバインダーで混和して被覆し
300〜450℃で1時間程度乾燥焼成する。 以下本発明の実施例について述べる。 実施例 第1表に使用した炭素鋼パイプの化学成分を示
す。パイプの外径は12.7mm、肉厚は2mmである。
全姿勢での溶接作業性のすぐれたステンレス鋼被
覆アーム溶接棒に関するものである。 近年における化学工業及び原子力工業などの技
術的な発展はめざましいものがあり、技術革新に
よる諸設備の大型化に伴い、ステンレス鋼被覆ア
ーク溶接棒による構造物の現地組立作業での全姿
勢溶接やパイプの全姿勢溶接が増加しており、さ
らには溶接部において耐食性、強度の劣化の原因
として避けるべきスパツタ、カツト、スラグ巻き
込み、融合不良等の溶接欠陥に対する検査は一層
きびしいものになつてきている。 従来のステンレス鋼被覆アーク溶接棒において
は、通常心線としてステンレス鋼が用いられてい
る。しかしステンレス鋼は軟鋼に比べ電気比抵抗
が約10倍と大きく高電流で溶接すると溶接棒が赤
熱しアークが不安定になりさらには被覆の溶融が
不均一になる等のいわゆる棒焼け現象が起こるた
め、軟鋼棒に比べ1サイズ低く目の電流(例えば
軟鋼棒の3.2φの使用電流範囲とステンレス棒の
4.0φのそれとがほぼ同じで、同様に軟鋼棒の4.0φ
とステンレス棒の5.0φの使用電流範囲がほぼ同
じ)を使用している。従つて電流密度が小さくな
るため融合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠陥が
生じ易いという問題点がある。 また、被覆剤としてはTiO2とCaCO3を主成分
とするいわゆるライムチタニヤ系と、CaCO3と
CaF2を主成分とするいわゆるライム系とが最も
一般的に用いらているが、前者は下向、横向姿勢
でのビード形状、スラグの剥離性はすぐれている
ものの立向、上向姿勢での溶接作業性が劣り、後
者は全姿勢での溶接が容易にできるが下向、横向
姿勢でのビード形状、スラグの剥離性が劣る等の
問題点を持つている。さらに両者共スパツタの点
ではいまだ満足できるものではなく時として大粒
のスパツタが付着して局部的な腐食の原因になる
等の例も見られる。いずれの被覆系においてもス
テンレス鋼を心線とした場合カツト、スラグ巻き
込み、融合不良等の溶接欠陥のない健全な溶接を
行うには相当程度以上の技量が必要となるという
大きな課題が残つている。 なお、最近特に前述の棒焼け現象の対策として
軟鋼心線を用いCr、Ni等の合金成分は全て被覆
剤から添加するという溶接棒も実用化されている
が、被覆剤からの合金成分の添加が過剰になると
溶接金属に偏析が多くかつ大きくなりさらには添
加した合金が完全に溶融していない部分が残つて
いたりして均一な溶接金属が得られにくいという
心配があり、耐食性を重視する箇所ではいまだ採
用されていないのが現状である。 本発明者らは、上述の問題点に鑑み、これを改
善すべく数多くの研究実験を行つた結果、ステン
レス鋼としての主合金成分であるCr、Ni等の金
属粉を内包してなる炭素鋼パイプを心線としこれ
にいわゆるライムチタニヤ系の被覆剤を被覆した
溶接棒を用いることによりライムチタニヤ系被覆
の特長である下向、横向溶接での美しいビート外
観や良好なスラグの剥離性を損なうことなく、立
向、上向を含む全姿勢での溶接作業性がすぐれか
つカツト、融合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠
陥が生じにくくスパツタの少ないステンレス鋼の
溶接が可能であるとの知見を得た。 即ち、心線の外皮を炭素鋼とすることにより電
気比抵抗が小さくなり棒焼け現象は起こらずしか
もアームの発生する炭素鋼外皮の断面積が小さい
ため電流密度が大きくなり、内包される金属粉の
存在と相まつて、従来のステンレス鋼被覆アーク
溶接棒に比べ、全姿勢でより容易によりスパツタ
の少ない溶接が可能となりより溶接欠陥の少ない
溶接金属が得られることが判明した。 本発明は以上の如き知見によりなされたもので
あり、ステンレス鋼の被覆アーク溶接において、
溶接作業性のすぐれた溶接棒を提供することを可
能としたものである。 本発明の要旨は、充填剤全重量の40〜75%の
Cr粉末、20〜40%のNI粉末及び2〜10%のMn粉
末と2〜15%のMo粉末の1種又は2種を含む充
填剤を炭素鋼パイプと充填剤の合計重量に対して
25〜50%内包してなる炭素鋼パイプを心線とし、
該心線に被覆剤全重量の15〜55%のチタン化合
物、5〜25%の金属炭酸塩、3〜25%の金属弗化
物、30%以下の金属粉末からなる被覆剤を被覆し
たことを特徴とするステンレス鋼被覆アーク溶接
棒にある。 なお、本明細書で用いる%は重量%のことであ
る。 以下に本発明について詳細に説明する。 まず、心線の外皮として炭素鋼パイプ(以下パ
イプと言う)を使用する理由は、心線としての電
気比抵抗を小さくし棒焼け現象を防ぎ、かつ断面
積を小さくすることにより電流密度を大きくし融
合不良、スラグ巻き込み等の溶接欠陥を生じない
ようにするためである。なお、ここで言う炭素鋼
パイプとは通常の軟鋼を指すが、炭素量は溶接棒
の用途に応じて適宜決めることが望ましい。パイ
プの外径は8mmから25mm、肉厚は0.5mmから3mm
までがパイプ生産性の面から望ましい。 次にパイプに充填する充填剤成分について述べ
る。 Cr粉末の充填量は、ステンレス鋼としての耐
食性、低温、常温及び高温の機械的性質を確保す
るため、さらには偏析の少ない健全な溶接金属を
得るため充填剤全重量の40%以上必要であり、溶
着金属がJIS Z3221に規定されているCr−Ni系ス
テンレス鋼のCr成分を得るには75%迄で十分で
ある。従つてCr粉末は充填剤全重量の40〜75%
とした。なお、Cr粉末は、金属CrあるいはFe−
Crの状態で単独又は複合で充填される。 Ni粉末の充填量は、Cr−Ni系ステンレス鋼と
しての耐食性、低温、常温及び高温の機械的性質
を確保するため、さらには偏析の少ない健全な溶
接金属を得るため充填剤全重量の20%以上必要で
あり、溶着金属がJIS Z3221に規定されているCr
−Ni系ステンレス鋼のNi成分を得るためには40
%迄で十分である。従つてNi粉末は充填剤全重
量の20〜40%とする。なおNi粉末は金属Niの状
態で充填される。 Mn粉末の充填量は、オーステナト組織の安定
化と耐高温割れ性の維持のため充填剤全重量の2
%以上必要であり、10%を超えて充填しても効果
は少ない。従つてMn粉末は充填剤全重量の2〜
10%とする。なおMn粉末は金属MnあるいはFe
−Mnの状態で単独又は複合で充填される。 Mo粉末は還元性雰囲気での耐食性、高温特性
の向上のために充填剤全重量の2%以上必要であ
り、15%を超えると延性、靭性が劣化する。従つ
てMo粉末は充填剤全重量の2〜15%とする。な
おMo粉末は金属MoあるいはFe−Moの状態で単
独又は複合で充填される。 パイプと充填剤の合計重量に対して充填剤を25
〜50%に規定した理由は次の通りである。即ち25
%未満ではステンレス鋼としての耐食性及び機械
的性質を得るためには被覆剤中にCr、Ni等の主
たる合金成分を過剰に配合しなければならず、前
述のように偏析の原因となり健全な溶接金属が得
られない。また50%を超えると均一な充填及び伸
線が困難となりパイプの生産性が低下する。従つ
てパイプと充填剤の合計重量に対して充填剤を25
〜50%に規定する。 次に被覆剤成分について述べる。 チタン化合物は、アーク安定剤及びスラグ剤と
して配合するが被覆剤全重量に対して15%未満で
はアークが不安定となり又スラグの被包性が悪く
なる。55%を超えるとスラグの流動性が悪くなり
立向溶接が困難となるので15〜55%とする。な
お、ここで言うチタン化合物とはルチール、チタ
ン白、チタン酸カリ、イルミナイト、チタンスラ
グ等を指す。 金属炭酸塩は、分解生成するCO2ガスによつて
溶融金属をシールドし、ピツト、ブローホール等
の溶接欠陥の発生を防止するガス発生剤として5
%以上配合する。しかし25%を超える配合はスラ
グの剥離性を悪くするので5〜25%とする。な
お、ここで言う金属炭酸塩とは石灰石、炭酸バリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸マ
ンガン等を指す。 金属弗化物は、スラグの流動性を良くしビード
形状を平らにするが、3%未満では効果がなく、
25%を超えるとスラグの剥離性が悪くなりかつス
パツタの発生が多くなるので3〜25%とする。な
お、ここで言う金属弗化物と螢石、氷晶石、弗化
アルミニウム、弗化マグネシウム、弗化バリウム
等を指す。 金属粉末は充填剤中に含まれる合金粉末で目的
とするステンレス溶着金属成分の組成を満足しな
い場合に、Mo、Fe−Mo、Nb、Fe−Nb、Cr、
Fe−Cr、Mn、Fe−Mn、Ni、Cu、V、Fe−V
等を合金剤として、Al、Fe−Al、Ti、Fe−Ti、
Si、Fe−Si等を脱酸剤として配合し、溶着金属
の耐食性、機械的性質及び健全性の向上を計る。
用途に応じて適宜撰択配合するこれらの補助的な
合金剤、あるいは脱酸剤の量は被覆剤から溶着金
属へ移行する歩留あるいは脱酸効果を考慮すると
30%以下で十分である。また30%を超える配合
は、溶接金属における偏析、あるいは融合不良や
スラグ巻き込み等の溶接欠陥の原因となる。従つ
て前記金属粉末の1種以上の合計を30%以下とす
る。 以上のように本発明は、Cr粉末、Ni粉末及び
Mn粉末とMo粉末の1種又は2種を充填せしめ
たパイプを心線とし、該心線にチタン化合物、金
属炭酸塩、金属弗化物及び金属粉末からなる被覆
剤を被覆した溶接棒を用いることによりステンレ
ス鋼の溶接において全姿勢での溶接が容易でしか
も棒焼け現象がほとんどなくカツト、融合不良、
スラグ巻き込み等の溶接欠陥が生じにくくさらに
はスパツタの少ない健全な溶接が可能となつた。 ここで本発明の溶接棒の製造方法の一例につい
て言及すると、パイプにCr、Ni、Mn等の粉末を
充填せしめた後2.6、3.2、4.0、5.0mm〓の適当な径
に伸線し、その径に応じて300〜450mmの長さに切
断しこれを心線とする。この心線に、被覆剤粉末
と水ガラス(硅酸カリ水溶液+硅酸ソーダ水溶
液)などの適当なバインダーで混和して被覆し
300〜450℃で1時間程度乾燥焼成する。 以下本発明の実施例について述べる。 実施例 第1表に使用した炭素鋼パイプの化学成分を示
す。パイプの外径は12.7mm、肉厚は2mmである。
【表】
第2表は、炭素鋼パイプと充填剤との組合せに
よる心線の組成を示す。心線寸法は直径4.0mm、
長さ350mmである。 第3表は上記心線と被覆剤の組合せによる溶接
棒の組成を示す。 第4表はこれら溶接棒の溶着金属の化学成分を
示す。溶接方法はJIS Z3221「ステンレス鋼被覆
アーク溶接棒」により、溶接電流は140A交流で
ある。 外径250mm、肉厚20mmのSUS 304鋼管を用いて
鋼管を鉛直に固定(鉛直固定管)した横向姿勢で
の突合せ溶接及び鋼管を水平に固定(水平固定
管)した全姿勢での突合せ溶接を行つた場合の溶
接作業性及びX線性能を第5表に示す。開先は
60°V開先、ルートギヤツプは6mm、ルートフエ
イスは1mm、裏当金は板厚3mmのSUS 304を用
いた。溶接条件は、鉛直固定管では120〜140A
(交流)−14〜25cm/min、水平固定管では100〜
140A(交流)−6〜22cm/minである。 なおX線性能はJIS Z3106「ステンレス鋼溶接
部の放射線透過試験方法および透過写真の等級分
類方法」により第2種欠陥(細長いスラグ巻込み
およびこれに類する欠陥)について等級分類を行
つたものである。 これにより、本発明の溶接棒記号No.1、2、
3、5、6、7、9、10、11、13、14、15、16お
よび18は、下向及び立向姿勢でスパツタ、カツト
等の発生もほとんどなくその他の溶接作業性も良
好であり、かつスラグ巻き込み、融合不良等の溶
接欠陥も発生しないためX線性能も第2種欠陥等
級分類が全て1級と良好である。 これに対し、比較例No.4は被覆剤組成でチタン
化合物が15%未満であり、No.8は金属粉が30%を
超えており、No.12は金属弗化物が25%を超えてお
り、No.17は金属粉が30%を超えており、No.19及び
20は炭素鋼パイプと充填剤との合計重量に対する
充填剤重量が25%未満でありかつ被覆剤組成で金
属粉が30%を超えており、No.21は充填剤全重量に
対するCr粉末が75%を超えNi粉末が20%未満で
ありかつ被覆剤組成で金属粉が30%を超えてお
り、No.22は充填剤全重量に対するCr粉末が40%
未満でNi粉末が40%を超えておりかつ被覆剤組
成で金属粉が30%を超えているので、いずれも第
5表に見られるように溶接作業性が劣化するかあ
るいはX線性能が劣化する等の問題点がある。 以上説明したように、本発明溶接棒を用いれば
立向姿勢を含めた全姿勢での溶接作業性が良好
で、かつスラグ巻き込みや融合不良等の溶接欠陥
が少なくX線性能も良好である。
よる心線の組成を示す。心線寸法は直径4.0mm、
長さ350mmである。 第3表は上記心線と被覆剤の組合せによる溶接
棒の組成を示す。 第4表はこれら溶接棒の溶着金属の化学成分を
示す。溶接方法はJIS Z3221「ステンレス鋼被覆
アーク溶接棒」により、溶接電流は140A交流で
ある。 外径250mm、肉厚20mmのSUS 304鋼管を用いて
鋼管を鉛直に固定(鉛直固定管)した横向姿勢で
の突合せ溶接及び鋼管を水平に固定(水平固定
管)した全姿勢での突合せ溶接を行つた場合の溶
接作業性及びX線性能を第5表に示す。開先は
60°V開先、ルートギヤツプは6mm、ルートフエ
イスは1mm、裏当金は板厚3mmのSUS 304を用
いた。溶接条件は、鉛直固定管では120〜140A
(交流)−14〜25cm/min、水平固定管では100〜
140A(交流)−6〜22cm/minである。 なおX線性能はJIS Z3106「ステンレス鋼溶接
部の放射線透過試験方法および透過写真の等級分
類方法」により第2種欠陥(細長いスラグ巻込み
およびこれに類する欠陥)について等級分類を行
つたものである。 これにより、本発明の溶接棒記号No.1、2、
3、5、6、7、9、10、11、13、14、15、16お
よび18は、下向及び立向姿勢でスパツタ、カツト
等の発生もほとんどなくその他の溶接作業性も良
好であり、かつスラグ巻き込み、融合不良等の溶
接欠陥も発生しないためX線性能も第2種欠陥等
級分類が全て1級と良好である。 これに対し、比較例No.4は被覆剤組成でチタン
化合物が15%未満であり、No.8は金属粉が30%を
超えており、No.12は金属弗化物が25%を超えてお
り、No.17は金属粉が30%を超えており、No.19及び
20は炭素鋼パイプと充填剤との合計重量に対する
充填剤重量が25%未満でありかつ被覆剤組成で金
属粉が30%を超えており、No.21は充填剤全重量に
対するCr粉末が75%を超えNi粉末が20%未満で
ありかつ被覆剤組成で金属粉が30%を超えてお
り、No.22は充填剤全重量に対するCr粉末が40%
未満でNi粉末が40%を超えておりかつ被覆剤組
成で金属粉が30%を超えているので、いずれも第
5表に見られるように溶接作業性が劣化するかあ
るいはX線性能が劣化する等の問題点がある。 以上説明したように、本発明溶接棒を用いれば
立向姿勢を含めた全姿勢での溶接作業性が良好
で、かつスラグ巻き込みや融合不良等の溶接欠陥
が少なくX線性能も良好である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 充填剤全重量の40〜75%のCr粉末、20〜40
%のNi粉末及び2〜10%のMn粉末と2〜15%の
Mo粉末の1種又は2種を含む充填剤を炭素鋼パ
イプと充填剤の合計重量に対して25〜50%内包し
てなる炭素鋼パイプを心線とし、該心線に被覆剤
全重量の15〜55%のチタン化合物、5〜25%の金
属炭酸塩、3〜25%の金属弗化物、30%以下の金
属粉末からなる被覆剤を被覆したことを特徴とす
るステンレス鋼被覆アーク溶接棒。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20111982A JPS5992196A (ja) | 1982-11-18 | 1982-11-18 | ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20111982A JPS5992196A (ja) | 1982-11-18 | 1982-11-18 | ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5992196A JPS5992196A (ja) | 1984-05-28 |
| JPH0335034B2 true JPH0335034B2 (ja) | 1991-05-24 |
Family
ID=16435716
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20111982A Granted JPS5992196A (ja) | 1982-11-18 | 1982-11-18 | ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5992196A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1093451C (zh) * | 1999-04-06 | 2002-10-30 | 河北省电力试验研究所 | 九铬-钼铌钒耐热钢钨极氩弧焊粉芯焊丝 |
| CN104999192A (zh) * | 2015-03-23 | 2015-10-28 | 江苏科技大学 | 一种核i级2209双相不锈钢焊条 |
| CN104759782A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-07-08 | 洛阳双瑞特种合金材料有限公司 | 一种具有低回火脆性的合金系焊条 |
-
1982
- 1982-11-18 JP JP20111982A patent/JPS5992196A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5992196A (ja) | 1984-05-28 |
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