JPH0340487B2 - - Google Patents
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- JPH0340487B2 JPH0340487B2 JP56084431A JP8443181A JPH0340487B2 JP H0340487 B2 JPH0340487 B2 JP H0340487B2 JP 56084431 A JP56084431 A JP 56084431A JP 8443181 A JP8443181 A JP 8443181A JP H0340487 B2 JPH0340487 B2 JP H0340487B2
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- Japan
- Prior art keywords
- poles
- magnetic
- permanent magnet
- cylindrical
- magnet
- Prior art date
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F7/00—Magnets
- H01F7/02—Permanent magnets [PM]
- H01F7/0205—Magnetic circuits with PM in general
- H01F7/021—Construction of PM
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Description
本発明は、主としてステツピングモーターのロ
ーター用等の磁石体に係り、特に表面多極異方性
が付与された円筒状永久磁石体に関するものであ
る。 表面に多極着磁を施すには、永久磁石の保磁力
が比較的高いこと、また可逆透磁率が1付近にあ
ることが必要なので、バリウムフエライト磁石、
ストロンチウムフエライト磁石などフエライト磁
石が用いられている。これらの永久磁石は化学量
論的にはMO・6Fe2O3(MはBa、Sr、Pbあるい
はこれらの混合物、場合によつてはCaなど他の
2価の金属を含むことがある)で示されるが、実
際的にはMOが若干過剰となつたMO・5〜
6Fe2O3となつている。 円筒状永久磁石体としては等方性フエライト磁
石、リング異方性フエライト磁石、フエライト磁
粉を合成ゴム、合成樹脂あるいは天然ゴム中に分
散させて作つたプラスチツクス磁石等がある。 等方性フエライト磁石は十分なる磁気特性が得
られていないのが実情である。また第1図に示す
リング異方性磁石11は、粒子の配列方向が矢印
Bのごとく半径方向であるが、焼結後の着磁は第
2図に示すごとくヨーク1およびコイル2からな
る着磁ヨークAにより焼結体3に多極着磁を行な
うので、粒子配列方向と磁力線(矢印C)の方向
とが異なる部分が生じる。そのためリング異方性
磁石11は有効な粒子配列とならない。 さらに第3図に示す前記の多極着磁方向と同一
方向(矢印C方向)に粒子を揃えた例としてプラ
スチツクス磁石12があるが、残留磁束密度が低
いため十分な磁束量が得られない。 磁気特性を上げるためには、上記のように多極
着磁方向と同一の方向にフエライト粒子を配向さ
せ、この配向度を上げることが考えられる。 そこで、本発明者らは、焼結フエライト磁石に
ついて、第3図に示したプラスチツクス磁石と同
様に多極着磁方向と同一方向にフエライト粒子を
揃え、磁気特性を上げようと検討したが、磁極数
が少ない場合には実用に供し得る円筒状永久磁石
が得られなかつた。 またより高い磁気特性を得るためには肉厚を増
大させることが考えられるが、肉厚を増大させる
と慣性力が増大するという問題がある。 本発明は高い表面磁束密度を有する多極表面着
磁磁石を提供することを目的とする。 さらに、本発明においては、ステツピングモー
ターに用いた場合、極めて高いホールデイングト
ルクを示す永久磁石を提供することを目的とす
る。 本発明の永久磁石はMO・nFe2O3(ここでMは
Ba、Sr、Pbの内の1種または2種以上、n=5
〜6)のマグネツト・プランバイト型結晶構造を
有する焼結円筒状永久磁石で、円筒部に12〜24極
の表面多極異方性が付与されているものである。 本発明における表面多極異方性とは永久磁石体
の同一面、例えば円筒外周面に異極性の磁極が存
在し、あるいは作り得て、磁石体中のその磁極間
を結ぶ線(通常は円弧)に沿つて磁気異方性をも
つたマグネツト・プランバイト結晶の磁化容易軸
が実質的にならんでいることを意味する。 なお、このような表面多極異方性を有する円筒
状永久磁石は、前記のように磁気特性を上げるた
めにフエライト粒子の配向度を上げると、磁極数
が少ない場合には(例えば4極)割れが発生する
という問題もある。 この割れの原因は、成形時に円筒外部から円弧
状の磁場を印加して磁極間にフエライト粒子のC
軸(マグネツト・プランバイト結晶の磁化容易
軸)方向の熱膨張係数とC軸と直角方向の熱膨張
係数の差および焼結による収縮率の差が大きいた
めに、成形時の磁場による配向度が大きくなれば
なる程、割れが生じるものと考えられる。 本発明はこの点をも考慮したものであり、
MO・nFe2O3(MはBa、Sr、Pbの内の1種また
は2種以上、n=5〜6)の組成を有する焼結さ
れた円筒状永久磁石体において、この磁石体の円
筒部の円周方向に数えて12〜24極の磁極がならぶ
ように表面多極異方性が付けられているととも
に、この異方性化による内部応力に打ち勝つのに
十分な、完全には異方性化していない部分を円筒
断面に有するに十分な数の磁極数をもつている円
筒状永久磁石体である。 すなわち、磁極数が少ない場合には、円筒状磁
石断面のほとんどの部分が表面多極異方性(極異
方性)となるので、焼結時に割れが生じる。しか
し、磁極数が多くなると磁極間の間隔が小さくな
るので、その間の異方性化された部分は円筒体の
厚さ全体に拡がつていかず、フエライト磁石のよ
うに透磁率がほぼ1の場合、磁極間距離のほぼ半
分の深さまでが完全に異方性化されるのみで、完
全には異方性化されていない部分が残り、この部
分が異方性化された部分の内部の内部応力を緩和
する。 本発明は上記のように12〜24極の磁極が円筒体
に付けられている場合に有効であり、ステツピン
グモーター用磁石のように外径が40mm以下で円筒
体外周にほぼ等間隔で12〜24極の磁極が付けられ
ている場合に特に有効である。 本発明において磁極数を12〜24極にした理由
は、10極以下の場合、例えば従来から使われてい
る8極のものではステツピングモーターなどのロ
ーターに使用した場合、モーター性能の点で十分
とはいえず、ステツプ角を小さくできない。24極
を超えると磁束密度のバラツキが大きくなり、実
用上使い得ないおそれがあるからである。 さらに本発明においては、有効な磁束量を得る
ための粒子配列を焼結前に行なつて表面多極異方
性を付与し、かつ高磁気特性と低慣性力が得られ
るような最適寸法にした円筒状永久磁石体および
その製造方法をも提供するものである。 一般にローター用円筒状多極永久磁石体は、高
磁気特性、低慣性力が要求される。しかし、第4
図に示すように磁石体の肉厚tの増加により、表
面磁束密度Boは増加するが低い慣性力Iが得ら
れず、また肉厚tの減少により表面磁束密度Bo
の低下をきたすものである。従つて前記磁石体は
表面磁束密度Boが低下せずに低慣性力のものが
得られるような最適寸法にすることが必要であ
る。 しかして、本発明を実施する場合の前記磁石体
の最適内外径比Tは、次式のごとく示される。 T=D1/D2=1−K1π/P(K1≧1.76) (D1:磁石内径、D2:磁石外径、P:着磁極数、
K1:定数) 前記の式において、内外径比Tは0<T<1.0
であり、1.0に近付く程肉厚tが薄くなつて表面
磁束密度Boが小さくなり、0に近付けば肉厚t
が厚くなつて円柱形状に近付き、慣性力Iが大と
なる欠点が生じる。 また前記の式の右項より、着磁極数Pが増加す
ると内外径比Tが増加して肉厚tが薄くなり、着
磁極数Pが減少すると肉厚tが増加する。よつて
着磁極数Pにも関連して磁気特性を低下させるこ
とのない最適内外径寸法すなわち内外径比Tが得
られるものである。 次に前記の式を導入した理由を述べる。 円筒状磁石体の外周に極数Pの表面着磁を行な
うと、各磁極間の外周に沿つた間隔(隣り合う異
極性の磁極の中心間の距離)はπD2/Pである。 そして磁束は、磁極間隔を近似直径とすると、
磁石表面から磁石内部に向かつて磁極間隔の半分
のK1倍の深さ〔(πD2/2P)×(K1)〕までのとこ
ろに分布している。この場合、磁束の90%以上は
磁石表面から磁石内部に向かつて磁極間隔の半分
の深さ(πD2/2P)までのところに集まつてい
る。ここでK1(定数)は後述のように実験的に決
定する。 円筒状永久磁石体においては、磁束密度の少な
い部分、すなわち、完全には異方性化されていな
い部分までを含んでいてもよいが、磁束の侵入し
ない部分〔K1(πD2/2P)より外側(磁石の中心
側)の部分〕は不要なので、有効な磁石内径は D1=D2−K1πD2/P となり、両辺をD2で割ると D1/D2=1−K1π/P となる。すなわち、最適内外径比Tは前記の式に
より示されるものである。 次にK1を実験的に求めた例を第5図により説
明する。第5図は外径D2=26mm、着磁極数P=
24極の場合、内径D1およびK1の変化に伴なう表
面磁束密度Boと慣性モーメントIの変化の状況
を示すものである。 図に示されるようにK1が1.0(磁石の半径方向厚
みが磁極間隔の半分)でBoが最高値の90%以上
となり、K1が1.76以上でBoが略飽和している。
さらに、ローター用磁石体として慣性力が低い程
よいということを考慮して1.76≦K1≦2.5とした。 本発明の円筒状永久磁石体は、上述のようにし
て最適寸法が決定された。 なお上記以外の条件で内径D1および定数K1の
変化に伴う表面磁束密度Boと慣性モーメントI
の変化を求めたところ、第5図と略同様の結果が
得られた。これらのうち代表的な寸法および着磁
極数の場合の結果を第6図、第7図および第8図
に示す。第6図は外径D2=20mm、着磁極数P=
24極、第7図は外径D2=20mm、着磁極数P=12
極、第8図は外径D2=14mm、着磁極数P=12極
の場合の内径D1およびK1の変化に伴うBoとIの
変化をそれぞれ示す。 また本発明の円筒状永久磁石体は、主要組成の
ほかに保形性を有するための適量の添加物を含有
し、かつ磁場印加時に粒子の回転を可能とする水
分を14〜20%含有した成形体に磁場を付与し、磁
力線方向に粒子を配列させた後前記成形体を焼結
後着磁して得られるものである。 水分を14〜20%とした理由は、14%未満では成
形体が硬くなり、異方性化のための粒子の配向が
しにくくなつて磁気特性が十分出ず、また20%を
超えると成形体の保形性が顕著に低下して成形が
できなくなるからである。 以下、本発明の実験を説明する。 〔実験 1〕 水分を18%含有するSrフエライト(SrO・
5.6Fe2O3)粉末からなる原料を成形機により外径
33mm、内径23mm、長さ30mmの成形体を得て、第2
図に示すよな多数極用着磁ヨークA内に挿入し
3000Oe以上の磁場を付与した後、成形体3を24
時間乾燥後1200℃にて焼成した。さらに得られた
外径26mm、内径18mm、長さ20mmの焼成体3を、第
2図の着磁ヨークAと相似形の多数極用着磁ヨー
クにより着磁し、表面磁束密度Boを測定した。
この値と従来の等方性磁石、リング異方性磁石お
よびプラスチツクス磁石の値との比較を第1表に
示す。
ーター用等の磁石体に係り、特に表面多極異方性
が付与された円筒状永久磁石体に関するものであ
る。 表面に多極着磁を施すには、永久磁石の保磁力
が比較的高いこと、また可逆透磁率が1付近にあ
ることが必要なので、バリウムフエライト磁石、
ストロンチウムフエライト磁石などフエライト磁
石が用いられている。これらの永久磁石は化学量
論的にはMO・6Fe2O3(MはBa、Sr、Pbあるい
はこれらの混合物、場合によつてはCaなど他の
2価の金属を含むことがある)で示されるが、実
際的にはMOが若干過剰となつたMO・5〜
6Fe2O3となつている。 円筒状永久磁石体としては等方性フエライト磁
石、リング異方性フエライト磁石、フエライト磁
粉を合成ゴム、合成樹脂あるいは天然ゴム中に分
散させて作つたプラスチツクス磁石等がある。 等方性フエライト磁石は十分なる磁気特性が得
られていないのが実情である。また第1図に示す
リング異方性磁石11は、粒子の配列方向が矢印
Bのごとく半径方向であるが、焼結後の着磁は第
2図に示すごとくヨーク1およびコイル2からな
る着磁ヨークAにより焼結体3に多極着磁を行な
うので、粒子配列方向と磁力線(矢印C)の方向
とが異なる部分が生じる。そのためリング異方性
磁石11は有効な粒子配列とならない。 さらに第3図に示す前記の多極着磁方向と同一
方向(矢印C方向)に粒子を揃えた例としてプラ
スチツクス磁石12があるが、残留磁束密度が低
いため十分な磁束量が得られない。 磁気特性を上げるためには、上記のように多極
着磁方向と同一の方向にフエライト粒子を配向さ
せ、この配向度を上げることが考えられる。 そこで、本発明者らは、焼結フエライト磁石に
ついて、第3図に示したプラスチツクス磁石と同
様に多極着磁方向と同一方向にフエライト粒子を
揃え、磁気特性を上げようと検討したが、磁極数
が少ない場合には実用に供し得る円筒状永久磁石
が得られなかつた。 またより高い磁気特性を得るためには肉厚を増
大させることが考えられるが、肉厚を増大させる
と慣性力が増大するという問題がある。 本発明は高い表面磁束密度を有する多極表面着
磁磁石を提供することを目的とする。 さらに、本発明においては、ステツピングモー
ターに用いた場合、極めて高いホールデイングト
ルクを示す永久磁石を提供することを目的とす
る。 本発明の永久磁石はMO・nFe2O3(ここでMは
Ba、Sr、Pbの内の1種または2種以上、n=5
〜6)のマグネツト・プランバイト型結晶構造を
有する焼結円筒状永久磁石で、円筒部に12〜24極
の表面多極異方性が付与されているものである。 本発明における表面多極異方性とは永久磁石体
の同一面、例えば円筒外周面に異極性の磁極が存
在し、あるいは作り得て、磁石体中のその磁極間
を結ぶ線(通常は円弧)に沿つて磁気異方性をも
つたマグネツト・プランバイト結晶の磁化容易軸
が実質的にならんでいることを意味する。 なお、このような表面多極異方性を有する円筒
状永久磁石は、前記のように磁気特性を上げるた
めにフエライト粒子の配向度を上げると、磁極数
が少ない場合には(例えば4極)割れが発生する
という問題もある。 この割れの原因は、成形時に円筒外部から円弧
状の磁場を印加して磁極間にフエライト粒子のC
軸(マグネツト・プランバイト結晶の磁化容易
軸)方向の熱膨張係数とC軸と直角方向の熱膨張
係数の差および焼結による収縮率の差が大きいた
めに、成形時の磁場による配向度が大きくなれば
なる程、割れが生じるものと考えられる。 本発明はこの点をも考慮したものであり、
MO・nFe2O3(MはBa、Sr、Pbの内の1種また
は2種以上、n=5〜6)の組成を有する焼結さ
れた円筒状永久磁石体において、この磁石体の円
筒部の円周方向に数えて12〜24極の磁極がならぶ
ように表面多極異方性が付けられているととも
に、この異方性化による内部応力に打ち勝つのに
十分な、完全には異方性化していない部分を円筒
断面に有するに十分な数の磁極数をもつている円
筒状永久磁石体である。 すなわち、磁極数が少ない場合には、円筒状磁
石断面のほとんどの部分が表面多極異方性(極異
方性)となるので、焼結時に割れが生じる。しか
し、磁極数が多くなると磁極間の間隔が小さくな
るので、その間の異方性化された部分は円筒体の
厚さ全体に拡がつていかず、フエライト磁石のよ
うに透磁率がほぼ1の場合、磁極間距離のほぼ半
分の深さまでが完全に異方性化されるのみで、完
全には異方性化されていない部分が残り、この部
分が異方性化された部分の内部の内部応力を緩和
する。 本発明は上記のように12〜24極の磁極が円筒体
に付けられている場合に有効であり、ステツピン
グモーター用磁石のように外径が40mm以下で円筒
体外周にほぼ等間隔で12〜24極の磁極が付けられ
ている場合に特に有効である。 本発明において磁極数を12〜24極にした理由
は、10極以下の場合、例えば従来から使われてい
る8極のものではステツピングモーターなどのロ
ーターに使用した場合、モーター性能の点で十分
とはいえず、ステツプ角を小さくできない。24極
を超えると磁束密度のバラツキが大きくなり、実
用上使い得ないおそれがあるからである。 さらに本発明においては、有効な磁束量を得る
ための粒子配列を焼結前に行なつて表面多極異方
性を付与し、かつ高磁気特性と低慣性力が得られ
るような最適寸法にした円筒状永久磁石体および
その製造方法をも提供するものである。 一般にローター用円筒状多極永久磁石体は、高
磁気特性、低慣性力が要求される。しかし、第4
図に示すように磁石体の肉厚tの増加により、表
面磁束密度Boは増加するが低い慣性力Iが得ら
れず、また肉厚tの減少により表面磁束密度Bo
の低下をきたすものである。従つて前記磁石体は
表面磁束密度Boが低下せずに低慣性力のものが
得られるような最適寸法にすることが必要であ
る。 しかして、本発明を実施する場合の前記磁石体
の最適内外径比Tは、次式のごとく示される。 T=D1/D2=1−K1π/P(K1≧1.76) (D1:磁石内径、D2:磁石外径、P:着磁極数、
K1:定数) 前記の式において、内外径比Tは0<T<1.0
であり、1.0に近付く程肉厚tが薄くなつて表面
磁束密度Boが小さくなり、0に近付けば肉厚t
が厚くなつて円柱形状に近付き、慣性力Iが大と
なる欠点が生じる。 また前記の式の右項より、着磁極数Pが増加す
ると内外径比Tが増加して肉厚tが薄くなり、着
磁極数Pが減少すると肉厚tが増加する。よつて
着磁極数Pにも関連して磁気特性を低下させるこ
とのない最適内外径寸法すなわち内外径比Tが得
られるものである。 次に前記の式を導入した理由を述べる。 円筒状磁石体の外周に極数Pの表面着磁を行な
うと、各磁極間の外周に沿つた間隔(隣り合う異
極性の磁極の中心間の距離)はπD2/Pである。 そして磁束は、磁極間隔を近似直径とすると、
磁石表面から磁石内部に向かつて磁極間隔の半分
のK1倍の深さ〔(πD2/2P)×(K1)〕までのとこ
ろに分布している。この場合、磁束の90%以上は
磁石表面から磁石内部に向かつて磁極間隔の半分
の深さ(πD2/2P)までのところに集まつてい
る。ここでK1(定数)は後述のように実験的に決
定する。 円筒状永久磁石体においては、磁束密度の少な
い部分、すなわち、完全には異方性化されていな
い部分までを含んでいてもよいが、磁束の侵入し
ない部分〔K1(πD2/2P)より外側(磁石の中心
側)の部分〕は不要なので、有効な磁石内径は D1=D2−K1πD2/P となり、両辺をD2で割ると D1/D2=1−K1π/P となる。すなわち、最適内外径比Tは前記の式に
より示されるものである。 次にK1を実験的に求めた例を第5図により説
明する。第5図は外径D2=26mm、着磁極数P=
24極の場合、内径D1およびK1の変化に伴なう表
面磁束密度Boと慣性モーメントIの変化の状況
を示すものである。 図に示されるようにK1が1.0(磁石の半径方向厚
みが磁極間隔の半分)でBoが最高値の90%以上
となり、K1が1.76以上でBoが略飽和している。
さらに、ローター用磁石体として慣性力が低い程
よいということを考慮して1.76≦K1≦2.5とした。 本発明の円筒状永久磁石体は、上述のようにし
て最適寸法が決定された。 なお上記以外の条件で内径D1および定数K1の
変化に伴う表面磁束密度Boと慣性モーメントI
の変化を求めたところ、第5図と略同様の結果が
得られた。これらのうち代表的な寸法および着磁
極数の場合の結果を第6図、第7図および第8図
に示す。第6図は外径D2=20mm、着磁極数P=
24極、第7図は外径D2=20mm、着磁極数P=12
極、第8図は外径D2=14mm、着磁極数P=12極
の場合の内径D1およびK1の変化に伴うBoとIの
変化をそれぞれ示す。 また本発明の円筒状永久磁石体は、主要組成の
ほかに保形性を有するための適量の添加物を含有
し、かつ磁場印加時に粒子の回転を可能とする水
分を14〜20%含有した成形体に磁場を付与し、磁
力線方向に粒子を配列させた後前記成形体を焼結
後着磁して得られるものである。 水分を14〜20%とした理由は、14%未満では成
形体が硬くなり、異方性化のための粒子の配向が
しにくくなつて磁気特性が十分出ず、また20%を
超えると成形体の保形性が顕著に低下して成形が
できなくなるからである。 以下、本発明の実験を説明する。 〔実験 1〕 水分を18%含有するSrフエライト(SrO・
5.6Fe2O3)粉末からなる原料を成形機により外径
33mm、内径23mm、長さ30mmの成形体を得て、第2
図に示すよな多数極用着磁ヨークA内に挿入し
3000Oe以上の磁場を付与した後、成形体3を24
時間乾燥後1200℃にて焼成した。さらに得られた
外径26mm、内径18mm、長さ20mmの焼成体3を、第
2図の着磁ヨークAと相似形の多数極用着磁ヨー
クにより着磁し、表面磁束密度Boを測定した。
この値と従来の等方性磁石、リング異方性磁石お
よびプラスチツクス磁石の値との比較を第1表に
示す。
【表】
第1表に見られるように本発明による磁石体
は、従来法による磁石より表面磁束密度が約40%
向上したものである。なお本実験における円筒状
永久磁石体は、外径寸法が26mm、内径寸法が18
mm、長さが20mm、磁極数が24極であり、また第5
図からK1は1.76〜2.5の間にあるから、表面磁束
密度が低下せず低慣性力のものが得られる最適寸
法になつているものである。 この永久磁石をステツピングモーターのロータ
ーとした場合のホールデイングトルクを測定した
結果を第2表に示す。この測定の際、コイルへの
印加電圧をDC12Vとした。同表には、永久磁石
磁気特性をも示した。
は、従来法による磁石より表面磁束密度が約40%
向上したものである。なお本実験における円筒状
永久磁石体は、外径寸法が26mm、内径寸法が18
mm、長さが20mm、磁極数が24極であり、また第5
図からK1は1.76〜2.5の間にあるから、表面磁束
密度が低下せず低慣性力のものが得られる最適寸
法になつているものである。 この永久磁石をステツピングモーターのロータ
ーとした場合のホールデイングトルクを測定した
結果を第2表に示す。この測定の際、コイルへの
印加電圧をDC12Vとした。同表には、永久磁石
磁気特性をも示した。
成形体および焼成体の寸法ならびに磁極数を変
えた以外は実験例1と同様の条件で、4〜24極の
範囲の7種類の磁極数を有する円筒状永久磁石を
製造した。これらの永久磁石について目視で割れ
の発生状況を調査した。各磁極数について、K1
を変えた場合の割れの発生状況を第3表に示す。
えた以外は実験例1と同様の条件で、4〜24極の
範囲の7種類の磁極数を有する円筒状永久磁石を
製造した。これらの永久磁石について目視で割れ
の発生状況を調査した。各磁極数について、K1
を変えた場合の割れの発生状況を第3表に示す。
【表】
【表】
第3表から、磁極数が12〜24極でかつK1が1.76
以上の場合においては、割れが発生しないことが
わかる。 また磁極数が12、16極であつても、K1が小さ
い場合には割れが発生することがある(P=8、
12、16で条件1の場合は割れが発生した)。そし
て磁極数が4極と6極の場合は、各条件とも総て
の試料に割れがみとめられた。 以上説明したごとく本発明の円筒状永久磁石体
は、焼結前に表面多極異方性が付与されて着磁方
向に粒子が配列しているため、高い表面磁束密度
を有する高磁気特性の焼結永久磁石体であり、さ
らに前記の式から上記高磁気特性を低下させない
最適寸法が与えられているので、従来の永久磁石
体より重量が低減して慣性力を低くなしえたもの
である。 また、割れの発生を防止することもでき、さら
に重量の低減により材料費を節約できる効果をも
有するものである。 なお以上の説明は、ステツピングモーターとし
て用いる場合を中心に説明したが、本発明の永久
磁石体を軸方向に長く作成した場合には、磁気ブ
ラシ現象の複写機等にも使用できるものとなる。
以上の場合においては、割れが発生しないことが
わかる。 また磁極数が12、16極であつても、K1が小さ
い場合には割れが発生することがある(P=8、
12、16で条件1の場合は割れが発生した)。そし
て磁極数が4極と6極の場合は、各条件とも総て
の試料に割れがみとめられた。 以上説明したごとく本発明の円筒状永久磁石体
は、焼結前に表面多極異方性が付与されて着磁方
向に粒子が配列しているため、高い表面磁束密度
を有する高磁気特性の焼結永久磁石体であり、さ
らに前記の式から上記高磁気特性を低下させない
最適寸法が与えられているので、従来の永久磁石
体より重量が低減して慣性力を低くなしえたもの
である。 また、割れの発生を防止することもでき、さら
に重量の低減により材料費を節約できる効果をも
有するものである。 なお以上の説明は、ステツピングモーターとし
て用いる場合を中心に説明したが、本発明の永久
磁石体を軸方向に長く作成した場合には、磁気ブ
ラシ現象の複写機等にも使用できるものとなる。
第1図は円筒状永久磁石体の粒子の配列方向を
示す図、第2図は永久磁石、着磁ヨークの一部拡
大断面図、第3図は永久磁石の磁力線の方向を示
す図、第4図は永久磁石の肉厚と表面磁束密度、
慣性力との関係を示す説明図、第5図、第6図、
第7図、第8図は内径の変化に伴なう表面磁束密
度と慣性モーメントの変化の状況を示す図であ
る。 1:ヨーク、2:コイル、3:焼結体、A:着
磁ヨーク。
示す図、第2図は永久磁石、着磁ヨークの一部拡
大断面図、第3図は永久磁石の磁力線の方向を示
す図、第4図は永久磁石の肉厚と表面磁束密度、
慣性力との関係を示す説明図、第5図、第6図、
第7図、第8図は内径の変化に伴なう表面磁束密
度と慣性モーメントの変化の状況を示す図であ
る。 1:ヨーク、2:コイル、3:焼結体、A:着
磁ヨーク。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 MO・nFe2O3(MはBa、Sr、Pbの内の1種
または2種以上、n=5〜6)の組成を有する焼
結された円筒状永久磁石体において、該磁石体の
円筒部に12〜24極の表面多極異方性が付与され、
かつ、該円筒部の内径(D1)と外径(D2)との
比が、着磁極数をP、1.76〜2.5の定数をK1とし
たとき、次式で示されることを特徴とする円筒状
永久磁石体。 D1/D2=1−K1π/P 2 実質的にMO・nFe2O3(MはBa、Sr、Pbの
内の1種または2種以上、n=5〜6)からな
り、水分を14〜20%含む円筒状成形体の外周面
に、磁場を印加して12〜24極の表面多極異方性を
付与した後、焼結し次いで着磁することにより、
円筒部の内径(D1)と外径(D2)との比が、着
磁極数をP、1.76〜2.5の定数をK1としたとき、
次式で示される永久磁石体を得ることを特徴とす
る円筒状永久磁石体の製造方法。 D1/D2=1−K1π/P
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56084431A JPS57199205A (en) | 1981-06-03 | 1981-06-03 | Cylindrical permanent magnet and manufacture thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56084431A JPS57199205A (en) | 1981-06-03 | 1981-06-03 | Cylindrical permanent magnet and manufacture thereof |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6809188A Division JPH01144354A (ja) | 1988-03-24 | 1988-03-24 | ステッピングモーター用ロータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57199205A JPS57199205A (en) | 1982-12-07 |
| JPH0340487B2 true JPH0340487B2 (ja) | 1991-06-19 |
Family
ID=13830390
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56084431A Granted JPS57199205A (en) | 1981-06-03 | 1981-06-03 | Cylindrical permanent magnet and manufacture thereof |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57199205A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59216453A (ja) * | 1983-05-20 | 1984-12-06 | Hitachi Metals Ltd | 円筒状永久磁石の製造方法 |
| JPS59224103A (ja) * | 1983-06-03 | 1984-12-17 | Tohoku Metal Ind Ltd | 円筒状永久磁石 |
| JPS60108184U (ja) * | 1983-12-24 | 1985-07-23 | ティーディーケイ株式会社 | 円筒状フエライト磁石 |
| JPS61237405A (ja) * | 1985-04-12 | 1986-10-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 多極着磁磁石 |
| JPS6377361A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-07 | Hitachi Ltd | 永久磁石形回転子 |
| JPH01144354A (ja) * | 1988-03-24 | 1989-06-06 | Hitachi Metals Ltd | ステッピングモーター用ロータ |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS53143008U (ja) * | 1977-04-18 | 1978-11-11 |
-
1981
- 1981-06-03 JP JP56084431A patent/JPS57199205A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57199205A (en) | 1982-12-07 |
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