JPH0340542Y2 - - Google Patents

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JPH0340542Y2
JPH0340542Y2 JP6892586U JP6892586U JPH0340542Y2 JP H0340542 Y2 JPH0340542 Y2 JP H0340542Y2 JP 6892586 U JP6892586 U JP 6892586U JP 6892586 U JP6892586 U JP 6892586U JP H0340542 Y2 JPH0340542 Y2 JP H0340542Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は万力装置に係り、特に早送り可能な万
力装置の改良に関するものである。
(従来技術とその問題点) 万力装置は、一般に、固定ジヨーを備えた装置
本体と、該装置本体に移動可能に設けられた、前
記固定ジヨーとの間で所定の対象物を把持する可
動ジヨーを備えた可動体と、それら可動体と装置
本体の一方に回転可能に支持されると共に、それ
らの他方に螺合せしめられた雄ネジ部材とを備え
た構成とされており、可動体が装置本体に対して
雄ネジ部材の回転によつて移動せしめられるよう
になつている。そして、この雄ネジ部材の回転に
よる可動体の移動により、可動体の可動ジヨーと
装置本体の固定ジヨーとの間でワーク等の所定の
対象物を把持、固定するようになつている。とこ
ろが、このような一般の万力装置では、雄ネジ部
材の回転量と可動体の移動量とが比例関係にある
ため、可動体の移動距離が長くなるとそれに伴つ
て回転すべき雄ネジ部材の回転量が多くなり、作
業性が低下するといつた問題がある。また、その
回転操作が面倒になるといつた問題もある。勿
論、雄ネジ部材のネジピツチを大きくすれば、雄
ネジ部材の回転量をその分少なくできるのである
が、その場合には充分な締付力が得られなくなる
といつた不具合があるのである。
そのため、近年、そのような不具合を解消する
ことを目的として、可動体の送り操作時において
可動体または装置本体に対する雄ネジ部材の螺合
を解除し、可動体を装置本体に対して雄ネジ部材
を回転させることなく移動させ得るようにした、
所謂早送り可能な万力装置が提案されるに至つて
いる。このような早送り可能な万力装置によれ
ば、移動すべき可動体の距離が長くなるような場
合においても作業性が低下することを良好に防止
できるのであり、また雄ネジ部材の回転操作が面
倒になることも良好に回避できるのである。
ところで、このような早送り機能を備えた万力
装置の一種として、雄ネジ部材の雄ネジ部の回り
にその雄ネジ部に螺合可能な円弧状雌ネジ部を備
えた複数の雌ねじ部材分割体を配置する一方、そ
れら雌ネジ部材分割体を必要に応じて接近、離間
させる操作手段を設け、該操作手段によつて雌ネ
ジ部材分割体を相互に離間させることにより、そ
れら雌ネジ部材分割体の円弧状雌ネジ部を雄ネジ
部材の雄ネジ部から離脱させ、可動体を装置本体
に対して雄ネジ部材を回転させることなく移動さ
せ得るようにすると共に、該操作手段によつて雌
ネジ部材分割体を相互に接近させることにより、
それら雌ネジ部材分割体の各円弧状雌ネジ部によ
つて雄ネジ部材の雄ネジ部に螺合する円筒状雌ネ
ジ部を形成させ、それら雄ネジ部と円筒状雌ネジ
部との螺合に基づいて対象物を強固に締め付け得
るようにした形式のものが考えられているが、こ
のような形式の早送り機能を備えた万力装置で
は、雌ネジ部材分割体による円筒状雌ネジ部の形
成時において、雌ネジ部材分割体の円弧状雌ネジ
部をそれらの接続部(周方向の端部)で精度良く
一致させ、且つその状態に保持させることが難し
いといつた問題があり、それら円弧状雌ネジ部が
雄ネジ部材の雄ネジ部に対してコジレた状態で螺
合し易いといつた問題があつた。
雄ネジ部材の雄ネジ部と雌ネジ部材分割体の円
弧状雌ネジ部との間にそのようなコジリが生じる
と、雄ネジ部材の回転操作時においてその回転負
荷が大きくなつたり、対象物の締付時において充
分な締付力が得られなかつたりする不具合が生じ
るのであり、はなはだしい場合には雄ネジ部や円
弧状雌ネジ部の破損を招く恐れもあるのである。
(解決手段) 本考案は、このような事情を背景として、上述
の如き形式の早送り機能を備えた万力装置におい
て、コジリの問題を解消するために為されたもの
であつて、その特徴とするところは、(a)固定ジヨ
ーを備えた装置本体と、(b)該装置本体に移動可能
に設けられた、前記固定ジヨーとの間で所定の対
象物を把持する可動ジヨーを備えた可動体と、(c)
それら可動体と装置本体の一方に回転可能に支持
されると共に、それらの他方を軸心方向に相対移
動可能に貫通して配設された雄ネジ部材と、(d)該
雄ネジ部材の雄ネジ部に螺合可能な円弧状雌ネジ
部をそれぞれ備え、周方向の端面が相互に当接せ
しめられる組付状態において前記雄ネジ部に螺合
する円筒状雌ネジ部を協動して形成する、前記雄
ネジ部材が軸心方向に相対移動可能に貫通せしめ
られた側の部材に該雄ネジ部材を囲むように配置
され、且つ該部材に形成された各対応するガイド
孔により、該雄ネジ部材の軸心に直角な方向にそ
れぞれ案内される複数の雌ネジ部材分割体と、(e)
それら複数の雌ネジ部材分割体を前記ガイド手段
に沿つて互いに離間する方向に付勢手する付勢手
段と、(f)前記雄ネジ部材が軸心方向に相対移動可
能に貫通せしめられた側の部材に、該雄ネジ部材
の外側においてその軸心方向に移動可能に配設さ
れ、一端側への移動によつて前記複数の雌ネジ部
材分割体の外面に跨がつて嵌合されて、それら雌
ネジ部材分割体を前記組付状態に一体的に組み付
けて前記雄ネジ部に螺合する円筒状雌ネジ部を形
成せしめる一方、他端側への移動によつてそれら
雌ネジ部材分割体との嵌合を解除されて、それら
雌ネジ部材分割体が前記付勢手段の付勢力に従つ
て互いに離間することを許容する、それら雌ネジ
部材分割体との間に、前記一端側への移動に伴つ
てそれら雌ネジ部材分割体を互いに接近させる方
向に案内するガイド面を有する筒状の組付部材
と、(g)該組付部材をその軸心方向に移動せしめる
所定の移動手段とを、含むように構成したことに
ある。
(作用・効果) このような万力装置では、移動手段によつて組
付部材をその軸心方向の一方へ移動させれば、雌
ネジ部材分割体を相互に接近させて一体的に組み
付けることができ、それら雌ネジ部材分割体によ
つて雄ネジ部材の雄ネジ部に螺合する円筒状雌ネ
ジ部を形成することができる。従つて、このとき
には、それら雄ネジ部材の雄ネジ部と雌ネジ部材
分割体によつて形成される円筒状雌ネジ部との螺
合に基づいて可動体を装置本体に対して移動させ
ることができ、雄ネジ部材の回転操作によつて可
動体の可動ジヨーと装置本体の固定ジヨーとの間
でワーク等の所定の対象物を強固に締め付けるこ
とが出来る。
また、移動手段によつて組付部材をその軸心方
向の他方へ移動させれば、付勢手段の付勢力に基
づいて雌ネジ部材分割体を相互に離間させ、それ
ら雌ネジ部材分割体の各円弧状雌ネジ部と雄ネジ
部材の雄ネジ部との螺合を解除させることができ
る。従つて、このときには、雄ネジ部材をそれら
雌ネジ部材分割体に対して、すなわち可動体を装
置本体に対して、雄ネジ部材を回転させることな
く移動させることができる。
つまり、本考案に従う万力装置によれば、移動
手段による組付部材の移動操作により、可動体を
装置本体に対して早送りさせることが可能になる
と共に、雄ネジ部材の回転によるネジ送り作用に
基づいて対象物を強固に締め付けることが可能に
なるのであり、従つてたとえ可動体の移動距離が
長くなるような場合においても、作業性が低下し
たり、あるいは雄ネジ部材の回転操作が面倒にな
つたりすることを良好に防止できるのである。
しかも、本考案に従う万力装置によれば、各雌
ネジ部材分割体がそれぞれ対応するガイド孔によ
つて雄ネジ部材の軸心に直角な方向に案内される
ようになつていると共に、筒状の組付部材がそれ
らガイド孔によつて案内される雌ネジ部材分割体
の外面に跨がつて嵌合されることにより、それら
雌ネジ部材分割体が一体的に組み付けられ、これ
によつて雄ネジ部材の雄ネジ部に螺合する円筒状
雌ネジ部が形成されるようになつているため、各
雌ネジ部材分割体の円弧状雌ネジ部がそれらの接
続部(周方向の端部)において精度良く一致した
状態に組み付けられ、しかもその状態に良好に保
持されるといつた利点があるのである。そしてそ
れ故、それら円弧状雌ネジ部が雄ネジ部材の雄ネ
ジ部に対してコジリ状態を招くことなく、良好な
状態で螺合することとなつたのであり、コジリ状
態の発生に起因して生じる種々の弊害が未然に防
止されることとなつたのである。
(実施例) 以下、本考案をより一層具体的に明らかにする
ために、その一実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。
先ず、第1図および第2図おいて、10は長手
状を成す装置本体であつて、その幅方向の中央部
に位置して上面に開口する長手方向の空所12を
備えている。そして、かかる装置本体10の長手
方向の一端側に位置してその上面に固定ジヨー1
4が設けられている。また、他端側に位置して、
空所12の一端側を閉じる状態で、後述のスピン
ドル16を支持するための支持部18が設けられ
ている。
一方、それらの図において、20は可動体であ
つて、装置本体10の上面をその長手方向に案内
されて前記固定ジヨー14との間でワーク等の所
定の対象物を把持、固定する可動ジヨー22と、
前記装置本体10の空所12内に収容されて可動
ジヨー22と一体的に移動せしめられる雌ネジ機
構部26とから成つている。そして、前記装置本
体10の支持部18によつて回転可能且つ軸心方
向に移動不能に支持された雄ネジ部材としてのス
ピンドル16が、その雄ネジ部28において、か
かる可動体20の雌ネジ機構部26を装置本体1
0の長手方向に貫通して配設されている。なお、
スピンドル16は前記支持部18から突出した部
位が作用部27とされており、かかる作用部27
に係合される所定のハンドル部材によつて回転作
動せしめられるようになつている。
ここにおいて、可動体20の可動ジヨー22は
ブロツク状を成しており、その内部に下方に開口
する凹所30を備えている。そして、前記雌ネジ
機構部26の主要構成部材である保持ブロツク3
2がその後端側(第1図中、右側)上部の突入部
34においてその凹所30内に突入せしめられて
いる。
保持ブロツク32の突入部34は固定ジヨー1
4側の前端面が下向きの傾斜面36とされてお
り、一方これと対向する凹所30の内面は上向き
の傾斜面40とされている。そして、それら相対
向する傾斜面36,40間に、傾斜面40に形成
された凹所42に球面嵌合させられた状態で、半
球状のセグメント部材38が設けられている。ま
た、突入部34の前記支持部18側の後端面には
可動ジヨー22に螺合されたネジ部材43が当接
させられており、これによつて保持ブロツク3
2、ひいては雌ネジ機構部26が可動ジヨー22
に一体的に組み付けられている。雌ネジ機構部2
6が可動ジヨー22に対してこのように組み付け
られることにより、雌ネジ機構部26に対して第
1図中左方向に加えられた力が可動ジヨー22の
下方にも分散して作用せしめられるようになつて
いるのであり、対象物の締付時において可動ジヨ
ー22が装置本体10から浮き上がらないように
されているのである。
ところで、雌ネジ機構部26の保持ブロツク3
2は、第3図乃至第5図に示されているように、
突入部34の下側部分が、前記スピンドル16の
外径よりも大径の貫通孔44を備えた筒状部46
とされており、第1図および第2図に示されてい
るように、その筒状部46に形成された貫通孔4
4においてスピンドル16に同心的に外挿されて
いる。そして、そのような筒状部46の前端面か
ら装置本体10の幅方向においてスピンドル16
を挟んで対向するように平板状の一対のアーム部
48,48が延び出させられ(第3図および第4
図参照)、且つ第6図および第7図に示されてい
る如き補助ブロツク52がその幅方向両端部のボ
ルト穴49においてそれらアーム部48,48の
前端面にそれぞれボルト固定されて、保持ブロツ
ク32の筒状部46と補助ブロツク52との間に
平面断面が矩形状の空所54が形成されている。
そして、かかる空所54によつてそれぞれ上下方
向に案内される状態で、且つスピンドル16を挟
んで上下方向で対向するように、前記スピンドル
16の雄ネジ部28に螺合可能な半円筒状雌ネジ
部56を備えた一対のハーフナツト58が設けら
れている。なお、スピンドル16は補助ブロツク
52に形成された貫通孔59を貫通して配設され
ている。また、本実施例では、それら一対のハー
フナツト58,58が、それぞれ半円筒状雌ネジ
部56を円弧状雌ネジ部とする雌ネジ部材分割体
を成していると共に、保持ブロツク32の筒状部
46と補助ブロツク52との間に形成された空所
54がそれら雌ネジ部材分割体を案内するガイド
孔を構成している。
上記雌ネジ部材分割体を成す一対のハーフナツ
ト58,58は、第8図乃至第11図に詳細に示
されているように、それぞれ雌ネジ部56の一端
に位置する矩形状部60と、他端側に位置する半
円筒状部62とから成つており、第1図に示され
ているように、半円筒状部62を筒状部46の貫
通孔44内に突入せしめられると共に、矩形状部
60の側面で空所54の内面に摺動可能に嵌合さ
れて配設されている。各ハーフナツト58は、こ
の矩形状部60の空所54に対する摺動可能な嵌
合により、スピンドル16の軸心に直角な方向に
良好な精度をもつて平行移動せしめられるように
なつているのである。
一方、それらハーフナツト58,58には、半
円筒状雌ネジ部56を挟んで対向する部位に位置
してそれぞれ一対の有底穴64,64が形成され
ている。そして、第1図に示されているように、
それらハーフナツト58,58の各相対面する有
底穴64,64間に、それぞれ両端部を収容され
た状態で、スプリング66が配設されている(第
12図参照)。ハーフナツト58,58は、それ
ら各対面する有底穴64,64間に配設された一
対のスプリング66,66の付勢力によつて互い
に離間する方向へ常時付勢されているのであり、
常には、それらスプリング66,66の付勢力に
従つて、各半円筒状部62の外面が筒状部46の
貫通孔44内面に当接する離間位置にそれぞれ保
持されるようになっているのである。そして、こ
れにより、それらハーフナツト58,58の各半
円筒状雌ネジ部56とスピンドル16の雄ネジ部
28とが非螺合状態に保持されるようになつてい
るのであり、この状態において、スピンドル16
が雌ネジ機構部26、つまり可動体20に対して
回転することなくその軸心方向に移動することを
許容するようになつているのである。
なお、第1図に示されているように、各ハーフ
ナツト58の矩形状部60の前端面には、それぞ
れその幅方向の中央部に位置して、矩形状部60
の平坦部から半円筒状雌ネジ部56に向かつて係
合溝68が形成される一方(第8図および第9図
参照)、補助ブロツク52の雌ネジ69に螺合さ
れたストツパピン70の先端部がそれら係合溝6
8内にされぞれ突入せしめられ、前記半円筒状部
62の外面が筒状部46の貫通孔44内面に当接
せしめられるハーフナツト58の離間位置におい
て、それらストツパピン70が係合溝68の端面
に係合するようにされている。これにより、上記
離間位置において、ハーフナツト58,58がス
ピンドル16に平行な状態に保持されるようにな
つているのであり、後述のハーフナツト58,5
8の接近移動時において、それらハーフナツト5
8,58が空所54の内面との間でコジリ状態を
生ずることなく、スムーズに接近するようにされ
ているのである。
また、第1図および第2図に示されているよう
に、前記筒状部46の貫通孔44内には、軸心方
向に移動可能に、前記ハーフナツト58の半円筒
状部62の外径に等しい内径を有するスリーブ部
材72が嵌合されており、前記可動ジヨー22に
設けられたハンドル74の回動操作によつてその
軸心方向へ所定距離移動せしめられるようになつ
ている。そして、そのハンドル74によつて前方
側(ハーフナツト58側)へ移動せしめられるこ
とにより、前記一対のハーフナツト58,58を
一体的に組み付け、それらハーフナツト58,5
8の半円筒状雌ネジ部56,56によつてスピン
ドル16の雌ネジ部28に螺合する円筒状雌ネジ
部を形成させるようになつていると共に、それと
は反対側(後方側)へ移動せしめられることによ
り、それらハーフナツト58,58が前記スプリ
ング66,66の付勢力に従つて互いに離間する
ことを許容するようになつている。
第13図および第14図に示されているよう
に、スリーブ部材72には、その上部外面に位置
して軸心方向に延びる所定長さのキー溝76が形
成されている。そして、第1図および第2図に示
されているように、このキー溝76に収容、固定
されてラツク78が設けられている。このラツク
78には、前記保持ブロツク32の突入部34内
に配設されたギヤ80が噛み合わされており、ま
たこのギヤ80には、同じく突入部34内に配設
された入力ギヤ82が噛み合わされている。そし
て、かかる入力ギヤ82に対して、保持ブロツク
32の突入部34および可動ジヨー22を貫通し
て配設された前記ハンドル74のハンドル軸84
が連結されている。従つて、ハンドル74をハン
ドル軸84回りに回動操作すれば、ラツク78、
ひいてはスリーブ部材72をその軸心方向へ移動
させることができるのである。このことから明ら
かなように、本実施例では、ハンドル74,入力
ギヤ82,ラツク78等から移動手段が構成され
ている。なお、スリーブ部材72の外面から突出
せしめられたラツク78の突出部は、筒状部46
の貫通孔44内面に形成されたキー溝86(第5
図参照)内に収容されており、これによつてスリ
ーブ部材72の保持ブロツク32に対する相対回
転が阻止されている。
一方、かかるスリーブ部材72のハーフナツト
58側の端面には面取加工が施されてテーパ状の
ガイド面88が形成されており(第13図および
第14図参照)、またハーフナツト58の半円筒
状部62の外周側端面にも面取加工が施されてテ
ーパ状のガイド面90が形成されている(第9図
乃至第12図参照)。そして、スリーブ部材72
が前方側へ移動せしめられると、ハーフナツト5
8,58がガイド面88,90に案内されて互い
に接近する方向へ導かれ、最終的にはそれらの半
円筒状部62,62がスリーブ部材72の内周面
に嵌合されるようになつている。この嵌合によつ
てハーフナツト58,58が一体的に組み付けら
れるのであり、これによつてそれらハーフナツト
58,58の半円筒状雌ネジ部56,56によ
り、スピンドル16の雄ネジ部28に螺合する円
筒状雌ネジ部が形成されるのである(第15図参
照)。従つて、この状態でスピンドル16を回転
操作すれば、それら雄ネジ部28と円筒状雌ネジ
部との螺合に基づくネジ送り作用に従つて、装置
本体10の固定ジヨー14と可動体20の可動ジ
ヨー22との間で対象物を強固に締め付けること
ができるのである。
また、スリーブ部材72をその組付位置から反
対側へ移動させれば、スリーブ部材72とハーフ
ナツト58,58の半円筒状部62,62との嵌
合が解除されるため、前述のように、それらハー
フナツト58,58がスプリング66,66の付
勢力によつて離間せしめられるのであり、スピン
ドル16を回転操作させることなくその軸心方向
へ移動させることが可能となつて、可動体20を
装置本体10に対して早送りすることが可能とな
るのである。
なお、第8図および第9図に示されているよう
に、ハーフナツト58,58の当接部位の前端面
には面取加工が施されており、第12図に示され
ているように、それらが一体的に組み付けられた
当接時において、その境界部にV溝92が形成さ
れるようになつている。そして、前記補助ブロツ
ク52の段付穴93内に収容され(第6図および
第7図参照)、スプリング94によつて常時後方
へ付勢せしめられた一対の分割ピン96が、それ
ぞれその後端の円錐部98において、そのV溝9
2内に突入せしめられている。ハーフナツト5
8,58の離間時において、それらハーフナツト
58,58が分割ピン96,96によつてスムー
ズに離間するようにされているのである。
以上説明したように、本実施例に従う万力装置
によれば、第15図に示されているように、ハン
ドル74によつてスリーブ部材72を前方へ移動
させることにより、スピンドル16の回転に基づ
いて固定ジヨー14と可動ジヨー22との間で対
象物を強固に締め付けることが可能となるのであ
り、また第1図に示されているように、スリーブ
部材72を後方側へ移動させることにより、スピ
ンドル16を回転させることなく、可動体20を
装置本体10に対して移動させることが可能とな
るのである。従つて、可動体20の移動距離が長
くなつたような場合においても、作業性が低下し
たり、スピンドル16の回転操作が面倒になつた
りすることを良好に回避することができるのであ
る。
また、雌ネジ部材分割体としてのハーフナツト
58,58がそれぞれ矩形状部60および半円筒
状部62から構成され、矩形状部60において空
所54に摺動可能に嵌合されることにより、スピ
ンドル16の軸心に対して良好な精度をもつて平
行移動せしめられるようになつていると共に、半
円筒状部62に嵌合されるスリーブ部材72によ
つて一体的に組み付けられるようになつているこ
とから、各ハーフナツト58の半円筒状雌ネジ部
56がそれらの周方向端部の接続部で精度良く一
致せしめられると共に、その状態に良好に保持さ
れるのであり、従つてそれら雌ネジ部56とスピ
ンドル16の雄ネジ部28とがコジリ状態で螺合
することが良好に回避されて、そのコジリに起因
する種々の弊害の発生が良好に回避されることに
なつたのである。
なお、本実施例では、雌ネジ部材分割体として
筒状の雌ネジ部材が2つに分割されたもの(ハー
フナツト58,58)を用いた例について述べた
が、本考案に従う万力装置はこれに限定されるも
のではなく、筒状の雌ネジ部材が3つ以上に分割
された形状の雌ネジ部材分割体を用いて構成する
ことも可能である。
また、本実施例では、雄ネジ部材(スピンドル
16)が装置本体側に回転可能に支持される一
方、可動体側に螺合される形式の万力装置に対し
て本考案を適用した例について述べたが、雄ネジ
部材が可動体側に回転可能に支持され、装置本体
側に螺合される形式の万力装置に対しても本考案
を適用することが可能である。
その他、細部の構造等についてその具体例を
一々列挙することは割愛するが、本考案が、その
趣旨を逸脱しない範囲内で種々なる変更、修正、
改良等を施した態様で実施できることは、言うま
でもないところである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に従う万力装置の一例を示す断
面図であり、第2図は第1図における−断面
図である。第3図は第1図の装置の保持ブロツク
を示す平面図であり、第4図および第5図はそれ
ぞれ第3図における−断面図および−断
面図である。第6図は第1図の装置の補助ブロツ
クを示す左側面図であり、第7図は第6図におけ
る−断面図である。第8図,第9図,第10
図および第11図はそれぞれ第1図の装置のハー
フナツトを示す左側面図、正面図、右側面図およ
び底面図であり、第12図はそのハーフナツトの
組付状態を示す説明図である。第13図は第1図
の装置のスリーブ部材を示す左側面図であり、第
14図は第13図におけるX−X断面図であ
る。第15図は第1図に示す装置の別の作動形態
を示す第1図に相当する断面図である。 10:装置本体、14:固定ジヨー、16:ス
ピンドル(雄ネジ部材)、20:可動体、22:
可動ジヨー、26:雌ネジ機構部、28:雄ネジ
部、32:保持ブロツク、46:筒状部、48:
アーム部、52:補助ブロツク、54:空所(ガ
イド孔)、56:半円筒状雌ネジ部(円弧状雌ネ
ジ部)、58:ハーフナツト(雌ネジ部材分割
体)、60:矩形状部、62:半円筒状部、6
6:スプリング(付勢手段)、72:スリーブ部
材(組付部材)、74:ハンドル、78:ラツク、
82:入力ギヤ、88,90:ガイド面。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 固定ジヨーを備えた装置本体と、 該装置本体に移動可能に設けられた、前記固定
    ジヨーとの間で所定の対象物を把持する可動ジヨ
    ーを備えた可動体と、 それら可動体と装置本体の一方に回転可能に支
    持されると共に、それらの他方を軸心方向に相対
    移動可能に貫通して配設された雄ネジ部材と、 該雄ネジ部材の雄ネジ部に螺合可能な円弧状雌
    ネジ部をそれぞれ備え、周方向の端面が相互に当
    接せしめられる組付状態において前記雄ネジ部に
    螺合する円筒状雌ネジ部を協働して形成する、前
    記雄ネジ部材が軸心方向に相対移動可能に貫通せ
    しめられた側の部材に該雄ネジ部材を囲むように
    配置され、且つ該部材に形成された各対応するガ
    イド孔により、該雄ネジ部材の軸心に直角な方向
    にそれぞれ案内される複数の雌ネジ部材分割体
    と、 それら複数の雌ネジ部材分割体を前記ガイド手
    段に沿つて互いに離間する方向に付勢する不勢手
    段と、 前記雄ネジ部材が軸心方向に相対移動可能に貫
    通せしめられた側の部材に、該雄ネジ部材の外側
    においてその軸心方向に移動可能に配設され、一
    端側への移動によつて前記複数の雌ネジ部材分割
    体の外面に跨がつて嵌合されて、それら雌ネジ部
    材分割体を前記組付状態に一体的に組み付けて前
    記雄ネジ部に螺合する円筒状雌ネジ部を形成せし
    める一方、他端側への移動によつてそれら雌ネジ
    部材分割体との嵌合を解除されて、それら雌ネジ
    部材分割体が前記付勢手段の付勢力に従つて互い
    に離間することを許容する、それら雌ネジ部材分
    割体との間に、前記一端側への移動に伴つてそれ
    ら雌ネジ部材分割体を互いに接近させる方向に案
    内するガイド面を有する筒状の組付部材と、 該組付部材をその軸心方向に移動せしめる所定
    の移動手段とを、 含むことを特徴とする万力装置。
JP6892586U 1986-05-08 1986-05-08 Expired JPH0340542Y2 (ja)

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JPS62181367U JPS62181367U (ja) 1987-11-17
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