JPH0341539B2 - - Google Patents

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JPH0341539B2
JPH0341539B2 JP63133902A JP13390288A JPH0341539B2 JP H0341539 B2 JPH0341539 B2 JP H0341539B2 JP 63133902 A JP63133902 A JP 63133902A JP 13390288 A JP13390288 A JP 13390288A JP H0341539 B2 JPH0341539 B2 JP H0341539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はビール缶、炭酸飲料缶等のタブ材に係
り、更に詳しくは、曲げ性及び繰り返し曲げ性に
優れた低コストのステイオンタブ付エンド用タブ
材並びにその製造方法に関するものである。 (従来の技術) 現在、ビール缶、炭酸飲料缶等々の飲料缶の開
口方法には、缶切りなどの器具を使わずに手で容
易に開缶できるイージーオープンエンドが用いら
れている。このイージーオープンエンドとしては
開口時に缶体からタブが離れるパーシヤルオープ
ンエンド及びフルオープンエンドと、開口時に缶
体からタブが離れないステイオンタブ付エンド及
びプツシユオンタブエンドとがある。 従来、後者のステイオンタブ付エンドは特に欧
米にて進められており、そのためのタブ材には
AA5082、AA5042等の成分を有するAl合金が用
いられており、鋳塊を均質化処理及び熱間圧延し
た後、高冷間圧延され、その後、仕上焼鈍にて強
度を調整する製造方法にて製造されている。例え
ば、米国特許第3502448号明細書に開示されてい
るように、仕上冷延率を85%以上と高くする方法
である。タブ材はこの工程後に仕上焼鈍が施され
る。 (発明が解決しようとする課題) ところで、上記の如く欧米にて進められている
従来のステイオンタブ材は、国内で主に製造され
ているパーシヤルオープンエンド用タブ材に比べ
て低強度であるため、板厚が厚く、コスト高の問
題がある。 また、このステイオンタブ材は比較的Mgの添
加量が多く、高冷間圧延されるため、仕上焼鈍に
よる強度調整が必須である。しかし、仕上焼鈍は
比較的高温(280℃程度)で行われるため、圧延
油の焼付を防止する目的で通常脱脂処理が施さ
れ、更には仕上焼鈍温度の範囲が狭く、また焼鈍
温度の精度が重要となるために焼鈍設備も精度の
良いものが必要となる等、国内のパーシヤルオー
プンエンド用タブ材に比べて製造コストが高くな
るという問題がある。 このように、従来のステイオンタブ材は、国内
のパーシヤルオープンエンド用タブ材に比べて素
材コストが高くなる。このことは、缶公害の点で
はステイオンタブ付エンドの方が有利なものの、
国内で採用されない要因の1つとなつている。 一方、近年、ステイオンタブの薄肉化に伴い、
比較的強度が高いことがステイオンタブ材として
重要な特性の1つとなつてきた。しかし、従来の
製造方法では、高冷間圧延を要するため、結晶粒
が扁平伸長粒となり、圧延方向に対する0゜、45゜、
90゜方向の曲げ加工性並びに繰り返し曲げ性の特
性に異方性が生じるという問題がある。特に圧延
方向に対し0゜に曲げ及び繰り返し曲げ変形を受け
た場合、割れが生じ易い。 すなわち、ステイオンタブはエンドとリベツト
加工で結合され、タブを引き上げることによりエ
ンドのスコアー部が裂かれて缶内に押し下げられ
るが、この時、タブは曲げ変形を受ける。特に裂
かれた部分を押し下げる場合、タブを繰り返し上
下させて行われる場合があり、この時にタブは繰
り返し曲げ変形を受け、割れが生じてタブが取れ
てしまう場合がある。これを防止するには繰り返
し曲げ性を向上することが必要である。 この点、従来は繰り返し曲げ性については特に
配慮されておらず、キヤンボデイ材、キヤンエン
ド材、キヤンタブ材として単に曲げ加工性(180゜
密着曲げ)が評価されているだけである。 本発明は、かゝる状況のもとでなされたもので
あつて、特に繰り返し曲げ性に優れ、また高強度
で曲げ加工性も優れたステイオンタブ用Al合金
板を比較的低コストで得られる技術を提供するこ
とを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者らは、曲げ
加工性及び繰り返し曲げ性を向上させるべく化学
成分調整、組織並びに製造条件等について総合的
に研究を重ねた。 その結果、Mgを含めた成分調整、組織、製造
条件を規制するならば、所期の材料特性が得られ
ることが判明した。 すなわち、従来材とほぼ同等のMg量の場合に
は、結晶粒が小さいほど曲げ加工性及び繰り返し
曲げ性が優れ、また冷間圧延率が少ないほど等軸
に近い結晶粒となり、前記特性の圧延方向に対す
る異方性が小さいことを見出した。そのために
は、Mg以外の他の成分調整と共に、製造条件、
特に均質化処理温度及び冷間圧延率を規制するこ
とが必要であり、これにより曲げ加工性と繰り返
し曲げ性を向上させることができ、併せて仕上焼
鈍温度を比較的低くでき、温度公差も従来条件と
比べて広くでき、また焼鈍設備も通常の設備で対
応できることが判明した。 すなわち、本発明に係る曲げ加工性及び繰り返
し曲げ加工性に優れたステイオンタブ用Al合金
板は、Mg:3.5〜5.5%を含み、必要に応じて更
にSi≦0.30%、Fe≦0.40%、Cu≦0.20%、Mn≦
0.20%、Cr≦0.25%、Zn≦0.15%、Zr≦0.15%及
びTi≦0.20%のうちの1種又は2種以上を含み、
残部がAl及び不可避的不純物からなり、仕上焼
鈍により強度調整されており、圧延板表面からみ
た結晶粒幅が20μm以下であることを特徴とする
ものである。 また、その製造方法は、上記化学成分を有する
Al合金の鋳塊を450〜550℃で均質化処理した後、
熱間圧延及び冷間圧延し、更に中間焼鈍後、圧延
率20〜55%で冷間圧延し、その後中間焼鈍するこ
とを特徴とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (作用) まず、本発明における化学成分の限定理由を説
明する。 Mg: Mgは強度を付与する重要な元素であり、所定
量の添加により、ステイオンタブ材として使用し
得る強度を確保する必要がある。 すなわち、少なくとも3.5%以上添加しないと
ステイオンタブ材としての強度が低く使用できな
い。しかし、5.5%を超えて過多に添加されると
強度が高すぎることによる成形加工性の低下を招
くので、好ましくない。したがつて、Mg量は3.5
〜5.5%の範囲とする。 Fe: Feの添加は結晶粒微細化に大きな効果を示し、
その添加量が多いほど微細化される。しかし、過
多に添加されると結晶粒微細化には有効なもの
の、金属間化合物の数が多くなつて繰り返し曲げ
性の低下を招くので好ましくない。そのためには
0.40%以下に規制する。なお、0.05%以下ではそ
の効果が殆どなく、更には高純度のAl地金が必
要となるので、0.05%以上が望ましい。 Si: Siの添加はFeと同様、結晶粒微細化、強度向
上に効果を示す。しかし過多に添加されると金属
間化合物、特にMg2Siが多く生成され、繰り返し
曲げ性の低下を招くので好ましくない。そのため
には0.30%以下に規制する。なお、0.02%以下で
はその効果が少なく、更には高純度地金が必要と
なるので、0.02%以上が望ましい。 Cu: Cu添加は強度向上に効果を示す。しかし、0.20
%を超えて過多に添加されると強度が高すぎるこ
とによる成形加工性の低下及び耐食性が劣化す
る。したがつて、Cu量は0.20%以下とする。 Mn、Cr: Mn、Crの添加は強度向上及び結晶粒微細化に
大きな効果を示す。しかし、Mnが0.20%を超え、
Crが0.25%を超えて過多に添加されると巨大晶出
物生成及び晶出物の数が多くなり、曲げ性の低下
を招くため、好ましくない。したがつて、Mn量
は0.20%以下、Cr量は0.25%以下とする。 Zn: Znの添加は曲げ加工性、張り出し性等の成形
性を向上させる効果がある。これは、圧延板表面
からみた(MnFe)Al6の金属間化合物の晶出物
を小さくする効果があるためである。しかし、過
多に添加されると耐食性の低下を招くので好まし
くない。したがつて、Zn量は0.35%以下とする。 Ti、Zr: Ti、Zrはそれぞれ組織を安定化させるための
有効な元素であるものの、その添加量が多いと巨
大化合物を生成し、曲げ加工性を低下させるの
で、Ti量は0.20%以下、Zr量は0.15%以下とす
る。 なお、本発明においては、Mgの含有は必須で
あるが、上記の他の元素は任意添加元素とし、少
なくとも1種を必要に応じて添加する。 次に、本発明の製造方法について説明する。 上記の化学成分を有するAl合金は、常法によ
り溶解、鋳造し、得られた鋳塊に均質化処理を施
した後、熱間圧延する。これらの条件は特に制限
されない。但し、均質化処理は450〜550℃の温度
で行う必要がある。これは、加熱温度が450℃未
満では均質化が不充分であると共に熱間圧延時に
耳割れが発生する原因となり、また550℃を超え
るとバーニングを発生し、表面状況を劣化させる
ので好ましくないためである。 更に、冷間圧延後、中間焼鈍を行う。ここで中
間焼鈍条件は特に制限しないが、完全再結晶にあ
ることが必須であり、結晶粒の観点からすれば連
続焼鈍(CAL)の使用が好ましい。CAL条件と
しては加熱、冷却速度を100℃/分以上とし、到
達温度380〜550℃で、保持時間は10分以内が良
い。 中間焼鈍後の冷間圧延率は、強度、結晶粒及び
曲げ加工性或いは繰り返し曲げ性に影響するの
で、コントロールする必要がある。 すなわち、仕上焼鈍により強度調整するが、冷
間圧延圧延率が20%未満では曲げ加工性及び繰り
返し曲げ性は優れるものの、必要な強度が得られ
ず、また強度の向上のためには冷間圧延率の増大
が必要なものの、55%を超えると圧延直後の強度
が高くなるため、その後の仕上焼鈍温度が高くな
り、更には結晶粒が扁平伸長粒となるため、曲げ
加工性、繰り返し曲げ性の異方性が大きくなるの
で、好ましくない。したがつて、冷間圧延率は20
〜55%の範囲とする。 この冷間圧延後、仕上焼鈍を行つて強度調整を
する必要がある。この場合、仕上焼鈍温度は目的
とする強度を得るためにその都度定められるもの
であり、ここでは特に制限しないが、260℃以下
の如く低い温度で目的の強度達成が可能である。
したがつて、焼鈍コストの低減を図ることができ
ると共に、温度公差も従来より広くでき、焼鈍設
備も通常の設備で対処できる効果がある。 以上の製造工程により、曲げ加工性、更には繰
り返し曲げ性の向上に寄与する組織が得られる。 すなわち、結晶粒度は小さいほど曲げ加工性及
び繰り返し曲げ加工性に優れるので、その板表面
から観察される結晶粒幅は20μm以下が好ましい。 (実施例) 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 第1表に示す化学成分を有するAl合金を常法
により溶解、鋳造し、得られた鋳塊に500℃の温
度で3時間保持する均質化処理を施し、熱間圧延
により5mm厚とした。 その後、冷間圧延により0.83mm厚にしてCAL焼
鈍(加熱冷却速度700℃/min、到達温度450℃、
保持時間2秒)を施し、次いで冷間圧延により製
品厚さ0.5mmとした。 更に強度を一定にするために本発明例No.1〜No.
4には240℃×2hr、比較例No.5には250℃×2hrの
仕上焼鈍を実施した。 得られた材料についてのベーキング(200℃×
20min)後の機械的性質、曲げ加工性、繰り返し
曲げ性及び結晶粒幅を第2表に示す。 なお、ベーング処理は、タブ材は塗装後成形さ
れることを想定して塗装した場合と同じ条件とし
た。曲げ加工性は、第1図に示すように、0゜方向
(圧延方向)に、或いは90゜方向に対しての180゜密
着曲げを実施して、曲げ部でのクラツクの発生程
度により◎(優)→〇→○△→△(劣)で評価し
た。繰り返し曲げ性は、第2図に示すように、1
mmのRを有する保持具2で材料板1を保持して20
mm高さに突出させ、90゜に曲げて戻すサイクルを
1サイクルとして破断回数を求めて評価した。 第2表より明らかなとおり、本発明例No.1〜No.
4はいずれもステイオンタブ材としての強度が得
られていると共に、曲げ加工性及び繰り返し曲げ
性に優れている。一方、比較例No.5は強度は本発
明例と同等であるものの、曲げ加工性及び繰り返
し曲げ性が劣つている。 各例とも結晶粒幅はいずれも20μm以下である。
【表】
【表】 実施例 2 第1表に示したNo.1の化学成分を有するAl合
金につき、実施例1の場合と同様にして熱間圧延
板(板厚5mm)を製造し、これを冷間圧延により
それぞれ0.59mm(比較例A)、1.25mm(比較例B)
の板厚とし、次いでCAL焼鈍(実施例1と同じ
条件〕を施し、その後冷間圧延により製品厚さ
0.5mmとした。 また、第1表に示したNo.1の化学成分を有する
Al合金につき、実施例1の場合と同様の均質化
処理を施し、熱間圧延により3mm厚さとし、その
後製品厚さ0.5mmまで直通冷間圧延した(比較例
C)。 更に、上記比較例B〜Cに対し、強度を一定と
するために比較例Bには250℃×2hr、比較例Cに
は260℃×2hrの仕上焼鈍を実施した。なお、比較
例Aに対しては仕上焼鈍は実施しなかつた。 得られた材料についてのベーキング(200℃×
20min)後の機械的性質、曲げ加工性、繰り返し
曲げ性及び結晶粒幅を、実施例1における本発明
例No.1と対比し、第3表に示す。なお、各特性の
評価方法及び基準は実施例1の場合と同様であ
る。 第3表より明らかなとおり、比較例Aは曲げ加
工性と繰り返し曲げ性に優れているものの、仕上
焼鈍を実施しないため、ステイオンタブ材として
の強度が得られず、タブ抜け等の問題を生じ、実
用上問題がある。比較例B及びCはステイオンタ
ブ材としての強度は得られているものの、曲げ加
工性と繰り返し曲げ性ともに劣つている。特に冷
間圧延率が83%と高い従来製造条件の比較例Cは
結晶粒幅が大きく、曲げ加工性並びに繰り返し曲
げ性が最も劣つている。 一方、本発明例No.1は実施例1で考察したよう
に、所定の強度が得られ、曲げ加工性、繰り返し
曲げ性のいずれも優れている。
【表】 No.1(注) No.1は実施例1における本発明例No.
1である。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、ビール
缶、炭酸飲料缶等のステイオンタブ材おいて、曲
げ加工性及び繰り返し曲げ性を向上可能にするも
のであるので、現有材において問題とされている
曲げ加工及び繰り返し曲げ時の割れ発生を極力少
なくし、更には高強度薄肉化に対しても充分対応
でき、安定性、コストの製造面でも優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは180゜密着曲げによる曲げ加工性
の判定を説明する図で、aは0゜方向曲げの場合、
bは90゜方向曲げの場合であり、第2図は90゜繰り
返し曲げの要領を説明する図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で(以下、同じ)、Mg:3.5〜5.5%を
    含み、残部がAl及び不可避的不純物からなり、
    仕上焼鈍により強度調整されており、圧延板表面
    からみた結晶粒幅が20μm以下であることを特徴
    とする曲げ加工性と繰り返し曲げ性に優れたステ
    イオンタブ用Al合金板。 2 前記Al合金が更にSi≦0.30%、Fe≦0.40%、
    Cu≦0.20%、Mn≦0.20%、Cr≦0.25%、Zn≦
    0.35%、Zr≦0.15%及びTi≦0.20%のうちの1種
    又は2種以上を含んでいるものである請求項1に
    記載のAl合金板。 3 請求項1又は2に記載の化学成分を有する
    Al合金の鋳塊を450〜550℃の均質化処理した後、
    熱間圧延及び冷間圧延し、更に中間焼鈍後、圧延
    率20〜55%で冷間圧延し、その後仕上焼鈍するこ
    とを特徴とする曲げ加工性と繰り返し曲げ性に優
    れたステイオンタブ用Al合金板の製造方法。
JP13390288A 1988-05-31 1988-05-31 スティオンタブ用Al合金板及びその製造方法 Granted JPH01301831A (ja)

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