JPH0344060B2 - - Google Patents
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- JPH0344060B2 JPH0344060B2 JP26745184A JP26745184A JPH0344060B2 JP H0344060 B2 JPH0344060 B2 JP H0344060B2 JP 26745184 A JP26745184 A JP 26745184A JP 26745184 A JP26745184 A JP 26745184A JP H0344060 B2 JPH0344060 B2 JP H0344060B2
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- methylethylbenzene
- trimethylbenzene
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は炭素数9個から成る芳香族化合物を主
成分とするC9芳香族留分からメチルエチルベン
ゼン異性体を分離回収する方法に関するものであ
る。更に詳しくは、沸点が互いに重なり合つたメ
チルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼン
異性体を含むC9芳香族留分からメチルエチルベ
ンゼン異性体を主成分とするメチルエチルベンゼ
ン留分を分離回収する方法に関するものである。 (従来の技術) 周知のように、C9芳香族留分とは炭素数9個
から成る芳香族化合物、すなわち2種のプロピル
ベンゼン異性体、3種のメチルエチルベンゼン異
性体、3種のトリメチルベンゼン異性体およびイ
ンダンの以上9種の芳香族化合物を主成分とする
複雑な混合物である。しかも、これら9種の化合
物の沸点は互いに近接しているため、個々の化合
物を単独に分離回収するためには、極めて精密な
分留装置が必要であり、実用上は不可能に近い。
また、このC9芳香族化合物をプロピルベンゼン
異性体、メチルエチルベンゼン異性体、トリメチ
ルベンゼン異性体、インダンの4グループに分類
してみると、沸点は一般にプロピルベンゼン異性
体<メチルエチルベンゼン異性体<トリメチルベ
ンゼン異性体<インダンの順に高くなるが、正確
には1,3,5−トリメチルベンゼンの沸点
(164.7℃)が1−メチル−2−エチルベンゼ牢の
沸点(165.2℃)より低く、メチルエチルベンゼ
ン異性体とトリメチルベンゼン異性体の沸点が重
なり合うことから、これら4グループをグループ
別に蒸留分離することも不可能である。 (発明が解決しようとする問題点) C9芳香族化合物には工業的に有用な物質が多
数含まれており、それぞれを単独に分離回収でき
ないまでも、グループ別に例えば3種のメチルエ
チルベンゼン異性体を一まとめにして分離回収す
ることも工業的には重要な意味を持つ。回収され
たメチルエチルベンゼン異性体は、これを精密蒸
留することにより各異性体に分別することもでき
るが、混合物のままその後の反応たとえば脱水素
反応によるメチルスチレンの製造等への原料とす
ることができる。本発明はこのグループ別分離法
に属し、C9芳香族留分中のトリメチルベンゼン
異性体を以下に述べるオリゴメ化反応で除去する
ことにより、未反応油からメチルエチルベンゼン
異性体を主成分とするメチルエチルベンゼン留分
を分離回収する方法である。 (問題点を解決するための手段) C9芳香族留分中のメチルエチルベンゼン異性
体をできる限り反応させず、トリメチルベンゼン
異性体を選択的に反応させる方法として、ホルム
アルデヒドのオリゴメリ化反応が有効に利用でき
る。ある種の芳香族化合物は酸触媒の存在下でホ
ルムアルデヒドと反応せると、メチレン、エーテ
ル、アセタール結合等で結ばれたオリゴマー(ホ
ルムアルデヒド樹脂)を生成することは公知の事
実である(例えば、高分子化学、12巻、335頁
(1955))。この反応については既に詳細に検討さ
れており、ベンゼン、ナフタリン等の各種メチル
置換体に適用できることが知られている。各種化
合物の相対的な反応速度に関しても幾つかの知見
が報告されており、例えばキシレン異性体に関し
ては、パラキシレン<オルソキシレン<メタキシ
レンの順に反応が高くなること、1,3,5−ト
リメチルベンゼンはメタキシレンよりも更に反応
性が高いこと等が知られている(工化、65巻、
613頁(1962))。また、メタキシレン、メシチレ
ン(1,3,5−トリメチルベンゼン)を原料と
したホルムアルデヒド樹脂はキシレン樹脂、メシ
チレン樹脂と呼ばれ、フエノール樹脂等の変成
剤、塗料、接着剤等への添加剤等として市販され
ている。 本発明者らは、この1,3,5−トリメチルベ
ンゼンとホルムアルデヒドとの高い反応性に着目
し、メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベ
ンゼン異性体を含むC9芳香族留分とホルムアル
デヒドとのオリゴメリ化反応を鋭意研究した結
果、本発明に到達した。すなわち、メチルエチル
ベンゼン異性体い比べトリメチルベンゼン異性体
がより高い反応性を示し、トリメチルベンゼン異
性体が選択的にホルムアルデヒドと反応してホル
ムアルデヒド樹脂を生成するのに対し、メチルエ
チルベンゼン異性体の反応性は低く、未反応油の
主成分はメチルエチルベンゼン異性体となること
を見出した。未反応油とホルムアルデヒド樹脂の
沸点は大巾に異なるため、簡単な蒸留操作でメチ
ルエチルベンゼン異性体を主成分とするメチルエ
チルベンゼン留分を分離回収することができる。
また、メチルエチルベンゼン異性体とトリメチル
ベンゼン異性体の蒸留分離を不可能にしている
1,3,5−トリメチルベンゼンはトリメチルベ
ンゼン異性体の中でも特に反応性が高く、転化率
を適当に制御することにより、1,3,5−トリ
メチルベンゼンの転化率を100%近くに上げても
1,2,4−トリメチルベンゼンを未反応油中に
残すことができる。この場合は、未反応油を分留
することにより、メチルエチルベンゼン留分の他
に1,2,4−トリメチルベンゼン留分を分留回
収することができる。1,2,4−トリメチルベ
ンゼンは無水トリメリツト酸等の原料として、工
業的に有用な物質である。 (作用) 本発明に係わるC9芳香族留分とは、炭素数9
個から成る芳香族化合物を主成分とする留分であ
りメチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベン
ゼン異性体が共存するものであれば特に制約はな
く、メチルエチルベンゼン異性体あるいはトリメ
チルベンゼン異性体の含有量にも特に制約はな
い。C9芳香族留分と同一沸点範囲にあるパラフ
イン、ナフテン等の不純物が存在すると、分離回
収するメチルエチルベンゼン留分の純度が低下す
るが、実用上は問題ない。また、オレフイン、ジ
エン等が存在すると、一般にこれらの不飽和化合
物はホルムアルデヒド樹脂製造条件下で重合し、
ホルムアルデヒド樹脂の純度低下させるが、本発
明の目的を妨げるわけではない。こうして、一般
的には改質系キシレン塔底油、ナフサ分解系キシ
レン塔底油、キシレン異性化副生油等のC9芳香
族留分が有効に適用できる。 本発明に係わるホルムアルデヒド樹脂製造技術
は、既存のキシレン樹脂製造技術をそのままある
いは部分的な変更により適用できるが、概略を以
下に述べる。 本発明に用いるホルムアルデヒド源は、反応中
単量体のホルムアルデヒドを発生するものであれ
ばいかなる形態のものでもよく、市販の37%ホル
マリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド等
をそのまま用いることが出来る。また、必要なら
ばこれらのホルムアルデヒド源から別途単量体ホ
ルムアルデヒドを発生させて、これを用いること
もできる。 本反応に用いる触媒は、トリメチルベンゼン異
性体とホルムアルデヒドからホルムアルデヒド樹
脂を生成するものならば特に制約はなく、硫酸、
リン酸、塩酸、過塩素酸、トリクロロ酢酸、パラ
トルエンスルホン酸、クロロスルホン酸、塩化ア
ルミ、三フツ化ホウ素、クロロスルホン酸−五フ
ツ化アンチモン、強酸型イオン交換樹脂、シリカ
−アルミナ、各種ゼオライト等の酸触媒を用いる
ことができる。 本反応を実施するホルムアルデヒド樹脂製造装
置は、特に形状を問わず、通常のバツチ式、流通
式等を用いることができる。 本反応に用いるホルムアルデヒド樹脂製造条件
は触媒の種類、所望のホルムアルデヒド樹脂収率
等に応じて自ずから最適な条件が存在するが、基
本的にはホルムアルデヒド樹脂が生成する条件で
あればよい。例えば、C9芳香族留分1モル、37
%ホルマリン1モルを用い、市販の98%硫酸0.5
モルを触媒にした場合、反応温度60〜120℃反応
時間1〜10時間で反応条件に応じた収率のホルム
アルデヒド樹脂が生成する。 生成したホルムアルデヒド樹脂と未反応C9芳
香族留分の沸点差は大きいので、簡単な蒸留操作
で分離することができるが、未反応油の組成は当
然のことながらホルムアルデヒド樹脂の収率に応
じて変化するので、メチルエチルベンゼン留分の
回収方法は未反応油の組成とメチルエチルベンゼ
ン留分の所望純度を考慮して適切な方法を採らね
ばならない。一般に、ホルムアルデヒド樹脂収率
を低く押えた場合には、ほぼ1,3,5−トリメ
チルベンゼンのみが選択的に樹脂化するため、未
反応油の中には、メチルエチルベンゼン異性体の
他に1,2,4−トリメチルベンゼン1,2,3
−トリメチルベンゼンが含まれている。しかし、
メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼ
ン異性体の分留を妨げている1,3,5−トリメ
チルベンゼンがほとんど含まれていないために、
メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼ
ン異性体(ただし、1,3,5−トリメチルベン
ゼンは含まない)に分留できる。更に、このトリ
メチルベンゼン異性体の中の1,2,4−トリメ
チルベンゼンと1,2,3−トリメチルベンゼン
の沸点は169.4℃と176.1℃であり、比較的大きい
沸点差を持つため、1,2,4−トリメチルベン
ゼンを蒸留で分離回収することができる。いつぽ
う、ホルムアルデヒド樹脂収率を高くすると、ト
リメチルベンゼン異性体をほとんど含まない未反
応油が得られるため、簡単な蒸留あるいは回転式
エバポレーター等で未反応油を樹脂と分離するの
みで、メチルエチルベンゼン異性体を主成分とす
るメチルエチルベンゼン留分を回収することがで
きる。勿論、更に蒸留操作を加えることで、より
高純度のメチルエチルベンゼン留分とすることも
できる。また、トリメチルベンゼン異性体と同時
にメチルエチルベンゼン異性体の一部も樹脂化す
るが、メチルエチルベンゼン異性体の中では1,
4−<1,2−<1,3−メチルエチルベンゼン
の順に反応性が高いため、回収したメチルエチル
ベンゼン留分中の異性体比は原料油中のメチルエ
チルベンゼンの異性体比と異なり、1,4−メチ
ルエチルベンゼンの比率が高くなる。従つて、本
反応は、メチルエチルベンゼン異性体の異性体比
を変える反応としても有効に適用できる。 このオリゴメリ化反応で生成するホルムアルデ
ヒド樹脂は用いる触媒、反応条件等に依つて、そ
の物理的あるいは化学的性質が異なるが、いずれ
も2〜10ケ程度のC9芳香族核がメチレン結合、
エーテル結合、アセタール結合等で結ばれた樹脂
であり、基本的には市販のキシレン樹脂と類似の
構造をしており、ほぼ同様の用途に使用すること
ができる。 (実施例) 次に実施例により本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこれのみに限定するものではな
い。 実施例 1 撹拌羽根、冷却器付4つ口フラスコ(内容積1
)に、原料のC9芳香族留分120g(組成は表1
に示す)、市販37%ホルマリン140g、硫酸50gを
仕込み、反応温度90℃で4時間反応した。反応
後、硫酸および未反応ホルムアルデヒドを水洗除
去し、減圧蒸留で未反応油49gとホルムアルデヒ
ド樹脂76gを得た。得られた未反応油の組成を表
1に示す。 実施例 2 実施例1と同一装置を用い、同一原料油120g、
37%ホルマリン82g、パラトルエンスルホン酸19
gを100℃で4時間反応し、触媒除去後、蒸留で
未反応油95gとホルムアルデヒド樹脂19gを得
た。得られた未反応油の組成を表1に示す。 実施例 3 実施例1と同一装置を用い、同一原料油180g、
トリオキサン30g、強酸性イオン交換樹脂(アン
バーリスト15)50gを80℃で4時間反応し、触媒
除去後、蒸留で未反応油89gとホルムアルデヒド
樹脂93gを得た。得られた未反応油の組成を表1
に示す。 実施例 4 実施例1と同一装置を用い、同一原料油180g、
パラホルムアルデヒド30g、強酸性イオン交換樹
脂(アンバーリスト15)50gを80℃で4時間反応
し、触媒除去後、蒸留で未反応油106gとホルム
アルデヒド樹脂77gを得た。得られた未反応油の
組成を表1に示す。 実施例 5 実施例1で得られた未反応油を、理論段階15〜
17段の常圧蒸留装置を用いて蒸留した。沸点範囲
161.0〜163.5℃で分離回収したメチルエチルベン
ゼン留分の純度は80.2重量%であつた。 比較例 1 実施例1で用いた原料油を、理論段数50〜60段
の常圧蒸留装置を用いて蒸留した。沸点範囲
161.0〜163.5℃で分離回収したメチルエチルベン
ゼン留分の純度は77.7重量%であつた。
成分とするC9芳香族留分からメチルエチルベン
ゼン異性体を分離回収する方法に関するものであ
る。更に詳しくは、沸点が互いに重なり合つたメ
チルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼン
異性体を含むC9芳香族留分からメチルエチルベ
ンゼン異性体を主成分とするメチルエチルベンゼ
ン留分を分離回収する方法に関するものである。 (従来の技術) 周知のように、C9芳香族留分とは炭素数9個
から成る芳香族化合物、すなわち2種のプロピル
ベンゼン異性体、3種のメチルエチルベンゼン異
性体、3種のトリメチルベンゼン異性体およびイ
ンダンの以上9種の芳香族化合物を主成分とする
複雑な混合物である。しかも、これら9種の化合
物の沸点は互いに近接しているため、個々の化合
物を単独に分離回収するためには、極めて精密な
分留装置が必要であり、実用上は不可能に近い。
また、このC9芳香族化合物をプロピルベンゼン
異性体、メチルエチルベンゼン異性体、トリメチ
ルベンゼン異性体、インダンの4グループに分類
してみると、沸点は一般にプロピルベンゼン異性
体<メチルエチルベンゼン異性体<トリメチルベ
ンゼン異性体<インダンの順に高くなるが、正確
には1,3,5−トリメチルベンゼンの沸点
(164.7℃)が1−メチル−2−エチルベンゼ牢の
沸点(165.2℃)より低く、メチルエチルベンゼ
ン異性体とトリメチルベンゼン異性体の沸点が重
なり合うことから、これら4グループをグループ
別に蒸留分離することも不可能である。 (発明が解決しようとする問題点) C9芳香族化合物には工業的に有用な物質が多
数含まれており、それぞれを単独に分離回収でき
ないまでも、グループ別に例えば3種のメチルエ
チルベンゼン異性体を一まとめにして分離回収す
ることも工業的には重要な意味を持つ。回収され
たメチルエチルベンゼン異性体は、これを精密蒸
留することにより各異性体に分別することもでき
るが、混合物のままその後の反応たとえば脱水素
反応によるメチルスチレンの製造等への原料とす
ることができる。本発明はこのグループ別分離法
に属し、C9芳香族留分中のトリメチルベンゼン
異性体を以下に述べるオリゴメ化反応で除去する
ことにより、未反応油からメチルエチルベンゼン
異性体を主成分とするメチルエチルベンゼン留分
を分離回収する方法である。 (問題点を解決するための手段) C9芳香族留分中のメチルエチルベンゼン異性
体をできる限り反応させず、トリメチルベンゼン
異性体を選択的に反応させる方法として、ホルム
アルデヒドのオリゴメリ化反応が有効に利用でき
る。ある種の芳香族化合物は酸触媒の存在下でホ
ルムアルデヒドと反応せると、メチレン、エーテ
ル、アセタール結合等で結ばれたオリゴマー(ホ
ルムアルデヒド樹脂)を生成することは公知の事
実である(例えば、高分子化学、12巻、335頁
(1955))。この反応については既に詳細に検討さ
れており、ベンゼン、ナフタリン等の各種メチル
置換体に適用できることが知られている。各種化
合物の相対的な反応速度に関しても幾つかの知見
が報告されており、例えばキシレン異性体に関し
ては、パラキシレン<オルソキシレン<メタキシ
レンの順に反応が高くなること、1,3,5−ト
リメチルベンゼンはメタキシレンよりも更に反応
性が高いこと等が知られている(工化、65巻、
613頁(1962))。また、メタキシレン、メシチレ
ン(1,3,5−トリメチルベンゼン)を原料と
したホルムアルデヒド樹脂はキシレン樹脂、メシ
チレン樹脂と呼ばれ、フエノール樹脂等の変成
剤、塗料、接着剤等への添加剤等として市販され
ている。 本発明者らは、この1,3,5−トリメチルベ
ンゼンとホルムアルデヒドとの高い反応性に着目
し、メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベ
ンゼン異性体を含むC9芳香族留分とホルムアル
デヒドとのオリゴメリ化反応を鋭意研究した結
果、本発明に到達した。すなわち、メチルエチル
ベンゼン異性体い比べトリメチルベンゼン異性体
がより高い反応性を示し、トリメチルベンゼン異
性体が選択的にホルムアルデヒドと反応してホル
ムアルデヒド樹脂を生成するのに対し、メチルエ
チルベンゼン異性体の反応性は低く、未反応油の
主成分はメチルエチルベンゼン異性体となること
を見出した。未反応油とホルムアルデヒド樹脂の
沸点は大巾に異なるため、簡単な蒸留操作でメチ
ルエチルベンゼン異性体を主成分とするメチルエ
チルベンゼン留分を分離回収することができる。
また、メチルエチルベンゼン異性体とトリメチル
ベンゼン異性体の蒸留分離を不可能にしている
1,3,5−トリメチルベンゼンはトリメチルベ
ンゼン異性体の中でも特に反応性が高く、転化率
を適当に制御することにより、1,3,5−トリ
メチルベンゼンの転化率を100%近くに上げても
1,2,4−トリメチルベンゼンを未反応油中に
残すことができる。この場合は、未反応油を分留
することにより、メチルエチルベンゼン留分の他
に1,2,4−トリメチルベンゼン留分を分留回
収することができる。1,2,4−トリメチルベ
ンゼンは無水トリメリツト酸等の原料として、工
業的に有用な物質である。 (作用) 本発明に係わるC9芳香族留分とは、炭素数9
個から成る芳香族化合物を主成分とする留分であ
りメチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベン
ゼン異性体が共存するものであれば特に制約はな
く、メチルエチルベンゼン異性体あるいはトリメ
チルベンゼン異性体の含有量にも特に制約はな
い。C9芳香族留分と同一沸点範囲にあるパラフ
イン、ナフテン等の不純物が存在すると、分離回
収するメチルエチルベンゼン留分の純度が低下す
るが、実用上は問題ない。また、オレフイン、ジ
エン等が存在すると、一般にこれらの不飽和化合
物はホルムアルデヒド樹脂製造条件下で重合し、
ホルムアルデヒド樹脂の純度低下させるが、本発
明の目的を妨げるわけではない。こうして、一般
的には改質系キシレン塔底油、ナフサ分解系キシ
レン塔底油、キシレン異性化副生油等のC9芳香
族留分が有効に適用できる。 本発明に係わるホルムアルデヒド樹脂製造技術
は、既存のキシレン樹脂製造技術をそのままある
いは部分的な変更により適用できるが、概略を以
下に述べる。 本発明に用いるホルムアルデヒド源は、反応中
単量体のホルムアルデヒドを発生するものであれ
ばいかなる形態のものでもよく、市販の37%ホル
マリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド等
をそのまま用いることが出来る。また、必要なら
ばこれらのホルムアルデヒド源から別途単量体ホ
ルムアルデヒドを発生させて、これを用いること
もできる。 本反応に用いる触媒は、トリメチルベンゼン異
性体とホルムアルデヒドからホルムアルデヒド樹
脂を生成するものならば特に制約はなく、硫酸、
リン酸、塩酸、過塩素酸、トリクロロ酢酸、パラ
トルエンスルホン酸、クロロスルホン酸、塩化ア
ルミ、三フツ化ホウ素、クロロスルホン酸−五フ
ツ化アンチモン、強酸型イオン交換樹脂、シリカ
−アルミナ、各種ゼオライト等の酸触媒を用いる
ことができる。 本反応を実施するホルムアルデヒド樹脂製造装
置は、特に形状を問わず、通常のバツチ式、流通
式等を用いることができる。 本反応に用いるホルムアルデヒド樹脂製造条件
は触媒の種類、所望のホルムアルデヒド樹脂収率
等に応じて自ずから最適な条件が存在するが、基
本的にはホルムアルデヒド樹脂が生成する条件で
あればよい。例えば、C9芳香族留分1モル、37
%ホルマリン1モルを用い、市販の98%硫酸0.5
モルを触媒にした場合、反応温度60〜120℃反応
時間1〜10時間で反応条件に応じた収率のホルム
アルデヒド樹脂が生成する。 生成したホルムアルデヒド樹脂と未反応C9芳
香族留分の沸点差は大きいので、簡単な蒸留操作
で分離することができるが、未反応油の組成は当
然のことながらホルムアルデヒド樹脂の収率に応
じて変化するので、メチルエチルベンゼン留分の
回収方法は未反応油の組成とメチルエチルベンゼ
ン留分の所望純度を考慮して適切な方法を採らね
ばならない。一般に、ホルムアルデヒド樹脂収率
を低く押えた場合には、ほぼ1,3,5−トリメ
チルベンゼンのみが選択的に樹脂化するため、未
反応油の中には、メチルエチルベンゼン異性体の
他に1,2,4−トリメチルベンゼン1,2,3
−トリメチルベンゼンが含まれている。しかし、
メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼ
ン異性体の分留を妨げている1,3,5−トリメ
チルベンゼンがほとんど含まれていないために、
メチルエチルベンゼン異性体とトリメチルベンゼ
ン異性体(ただし、1,3,5−トリメチルベン
ゼンは含まない)に分留できる。更に、このトリ
メチルベンゼン異性体の中の1,2,4−トリメ
チルベンゼンと1,2,3−トリメチルベンゼン
の沸点は169.4℃と176.1℃であり、比較的大きい
沸点差を持つため、1,2,4−トリメチルベン
ゼンを蒸留で分離回収することができる。いつぽ
う、ホルムアルデヒド樹脂収率を高くすると、ト
リメチルベンゼン異性体をほとんど含まない未反
応油が得られるため、簡単な蒸留あるいは回転式
エバポレーター等で未反応油を樹脂と分離するの
みで、メチルエチルベンゼン異性体を主成分とす
るメチルエチルベンゼン留分を回収することがで
きる。勿論、更に蒸留操作を加えることで、より
高純度のメチルエチルベンゼン留分とすることも
できる。また、トリメチルベンゼン異性体と同時
にメチルエチルベンゼン異性体の一部も樹脂化す
るが、メチルエチルベンゼン異性体の中では1,
4−<1,2−<1,3−メチルエチルベンゼン
の順に反応性が高いため、回収したメチルエチル
ベンゼン留分中の異性体比は原料油中のメチルエ
チルベンゼンの異性体比と異なり、1,4−メチ
ルエチルベンゼンの比率が高くなる。従つて、本
反応は、メチルエチルベンゼン異性体の異性体比
を変える反応としても有効に適用できる。 このオリゴメリ化反応で生成するホルムアルデ
ヒド樹脂は用いる触媒、反応条件等に依つて、そ
の物理的あるいは化学的性質が異なるが、いずれ
も2〜10ケ程度のC9芳香族核がメチレン結合、
エーテル結合、アセタール結合等で結ばれた樹脂
であり、基本的には市販のキシレン樹脂と類似の
構造をしており、ほぼ同様の用途に使用すること
ができる。 (実施例) 次に実施例により本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明はこれのみに限定するものではな
い。 実施例 1 撹拌羽根、冷却器付4つ口フラスコ(内容積1
)に、原料のC9芳香族留分120g(組成は表1
に示す)、市販37%ホルマリン140g、硫酸50gを
仕込み、反応温度90℃で4時間反応した。反応
後、硫酸および未反応ホルムアルデヒドを水洗除
去し、減圧蒸留で未反応油49gとホルムアルデヒ
ド樹脂76gを得た。得られた未反応油の組成を表
1に示す。 実施例 2 実施例1と同一装置を用い、同一原料油120g、
37%ホルマリン82g、パラトルエンスルホン酸19
gを100℃で4時間反応し、触媒除去後、蒸留で
未反応油95gとホルムアルデヒド樹脂19gを得
た。得られた未反応油の組成を表1に示す。 実施例 3 実施例1と同一装置を用い、同一原料油180g、
トリオキサン30g、強酸性イオン交換樹脂(アン
バーリスト15)50gを80℃で4時間反応し、触媒
除去後、蒸留で未反応油89gとホルムアルデヒド
樹脂93gを得た。得られた未反応油の組成を表1
に示す。 実施例 4 実施例1と同一装置を用い、同一原料油180g、
パラホルムアルデヒド30g、強酸性イオン交換樹
脂(アンバーリスト15)50gを80℃で4時間反応
し、触媒除去後、蒸留で未反応油106gとホルム
アルデヒド樹脂77gを得た。得られた未反応油の
組成を表1に示す。 実施例 5 実施例1で得られた未反応油を、理論段階15〜
17段の常圧蒸留装置を用いて蒸留した。沸点範囲
161.0〜163.5℃で分離回収したメチルエチルベン
ゼン留分の純度は80.2重量%であつた。 比較例 1 実施例1で用いた原料油を、理論段数50〜60段
の常圧蒸留装置を用いて蒸留した。沸点範囲
161.0〜163.5℃で分離回収したメチルエチルベン
ゼン留分の純度は77.7重量%であつた。
【表】
チルベンゼン
【表】
(発明の効果)
表1の結果から明らかなように、本発明の実施
例1〜4で得られた未反応油は、いずれもメチル
エチルベンゼン異性体が濃縮されており、メチル
エチルベンゼンの沸点範囲に重なつて、メチルエ
チルベンゼン留分の蒸留分離を妨げていた1,
3,5−トリメチルベンゼンの含有量が大巾に低
下している。従つて、これらの未反応油からメチ
ルエチルベンゼンを分離回収するためには、比較
例1のように従来必要とされた理論段数50〜100
段の精密蒸留塔を使用しなくとも、実施例5のよ
うに理論段数15〜30段の精密蒸留塔を用いること
で同一純度のメチルエチルベンゼン回収すること
ができる。
例1〜4で得られた未反応油は、いずれもメチル
エチルベンゼン異性体が濃縮されており、メチル
エチルベンゼンの沸点範囲に重なつて、メチルエ
チルベンゼン留分の蒸留分離を妨げていた1,
3,5−トリメチルベンゼンの含有量が大巾に低
下している。従つて、これらの未反応油からメチ
ルエチルベンゼンを分離回収するためには、比較
例1のように従来必要とされた理論段数50〜100
段の精密蒸留塔を使用しなくとも、実施例5のよ
うに理論段数15〜30段の精密蒸留塔を用いること
で同一純度のメチルエチルベンゼン回収すること
ができる。
Claims (1)
- 1 大部分が炭素数9個から成る芳香族炭化水素
留分からメチルエチルベンゼン留分を分離回収す
る方法において、まず原料の芳香族炭化水素留分
をホルムアルデヒドと反応させてホルムアルデヒ
ド樹脂を生成させ、次いで未反応油からメチルエ
チルベンゼンを蒸留で分離するメチルエチルベン
ゼン留分の分離回収方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26745184A JPS61145129A (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | メチルエチルベンゼンの分離回収法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26745184A JPS61145129A (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | メチルエチルベンゼンの分離回収法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61145129A JPS61145129A (ja) | 1986-07-02 |
| JPH0344060B2 true JPH0344060B2 (ja) | 1991-07-04 |
Family
ID=17445026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26745184A Granted JPS61145129A (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | メチルエチルベンゼンの分離回収法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61145129A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2548540Y2 (ja) * | 1991-11-27 | 1997-09-24 | 敏雄 羽賀 | ボール類の遠赤外線処理容器 |
| US6664433B1 (en) * | 1999-04-28 | 2003-12-16 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Process for the purification of aromatic hydrocarbons and process for the preparation of high-purity aromatic hydrocarbons |
-
1984
- 1984-12-20 JP JP26745184A patent/JPS61145129A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61145129A (ja) | 1986-07-02 |
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