JPH0348257B2 - - Google Patents
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- JPH0348257B2 JPH0348257B2 JP59046470A JP4647084A JPH0348257B2 JP H0348257 B2 JPH0348257 B2 JP H0348257B2 JP 59046470 A JP59046470 A JP 59046470A JP 4647084 A JP4647084 A JP 4647084A JP H0348257 B2 JPH0348257 B2 JP H0348257B2
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- corrosion resistance
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Description
本発明は、磁気テープの接触部品であるたとえ
ばVTR(ビデオテープレコーダー)のシリンダー
即ちテープ案内用固定または回転ドラム、ヘツド
ドラム等、磁気テープに直接接触する磁気記録装
置用部品に適した耐食性に優れたアルミニウム合
金に関するものである。 VTRは磁気テープに影像信号を磁気記録・再
生する金属磁気ヘツド部と、磁気テープを安定に
走行させるための静止または回転するテープ案内
ドラム等から構成されている。これらの回転磁気
ヘツド部あるいはテープ案内ドラムの如く磁気テ
ープと直接接触する部品は磁粉を付着したテープ
面を損うことなく安定したテープの走行を保持す
るうえで極めて重要な機能を果すことが知られて
おり、再生映像の精度(映像の鮮明度、色むら
等)を向上するため、磁気テープ接触部品材料の
改善が強く要望されている。 従来、VTRのテープ接触部品としては、例え
ば表面にCrハードメツキを施した銅合金、オー
ステナイト系SUS材等が使用されていた。しか
し、最近は、アルミニウム合金のもつ軽量性や加
工性が優れていること、非磁性であることなどの
長所を生かして、アルミニウム合金鋳物又は鋳塊
を切削又は塑性加工(特に鍛造加工)して、
VTRのドラム等磁気テープ接触部品が製造され
るようになつた。 磁気テープ接触部品用材料に求められるアルミ
ニウム合金の性質としては、主として、次の項目
が挙げられる。 (1) テープに対する耐摩耗性がよいこと。 (2) テープとの動摩擦係数が小さく、テープ走行
性がよいこと。 (3) 機械的強度が優れていること。 (4) 被削性に優れ、切削仕上面の平滑性がよいこ
と。 (5) 塑性加工性、特に鍛造性に優れること。 (6) 高温多湿雰囲気中での耐食性が良好なこと。 例えば、鋳物用合金のJIS8種のAl−Si−Cu−
Mg系合金は、前記(1)〜(5)の性質において優れて
いるが、(6)の高温多湿雰囲気中での耐食性におい
て、次のような問題点がある。 VTRのシリンダーに磁気テープを巻きつけた
まま、高温多湿の雰囲気中に長時間放置すると、
磁気テープとシリンダー間に露結した水分により
シリンダーが腐蝕を受けて発錆し、シリンダー表
面として必要な表面の平滑性を失うのみならず、
この錆が磁気テープの磁性塗膜にくいこんで、テ
ープを引き剥す際に磁性塗膜が剥離されることが
ある。 この対策として、特開昭58−19472号公報に、
金属又は合金の表面に化学処理皮膜を施し、該皮
膜をクロム又はステンレススチールのスパツター
膜で被覆する技術が公開されている。しかしこの
方法は、通常の工程に表面処理及びスパツター膜
被覆という工程が追加されるのでコスト高になる
という欠点をもつ。 本発明者らは、このような現状に鑑み磁気テー
プ接触部品用として、耐摩耗性に優れ、かつ高温
多湿の雰囲気中での耐食性に優れたアルミニウム
合金を開発することを技術的課題として種々研究
の結果、高けい素のAl−Si−Cu−Mg系合金にお
いて、Mg含有量が腐食に大きな影響を与えてい
ることを見出し、本発明を完成した。即ち本発明
の目的は、塑性加工の可能な範囲において、機械
的強度を損うことなく、耐摩耗性、動摩擦係数、
被削性(切屑処理性)を大巾に改善し、かつ耐食
性をも改善した磁気テープ接触部品用アルミニウ
ム合金を提供することであり、このような技術的
課題は以下の構成により解決される。 即ち、本願の第一発明の要旨は、 即ち、本願第1発明の要旨は、重量でSiが12%
を越え、22%未満、Cuが2%を越え、5%以下、
Mg0.2〜0.8%、Fe0.1%以上、0.5%未満、Mn0.2
〜1.2%を含み、残部は通常の不純物を含むAlよ
りなる耐食性にすぐれた磁気テープ接触部品用ア
ルミニウム合金であり、第2発目の要旨は、重量
でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2%を越え、
5%以下、Ni0.5〜2.5%、Mg0.2〜0.8%、Fe0.1
%以上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%を含み、残部
は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性に優れ
た磁気テープ接触部品用アルミニウム合金であ
り、第3発明、第4発明の要旨は、それぞれ第1
発明、第2発明のアルミニウム合金にさらに、
Cr0.1〜1.2%を含有せしめたアルミニウム合金で
ある。 以下本発明の合金の組成範囲限定の理由につい
て説明する。本明細書の記載において含有元素の
含有量は、いずれも重量%で示されている。 まず第1発明について説明する。 Cu:Cuは合金地金の強度を高め、かつ被削性
を向上させる。2%以下だと効果は不十分であ
り、5%を越えると鋳造性、鍛造性、耐食性が低
下する。このためCuは、2%を越え5%以下の
範囲とする。 SiおよびMg:SiとMgはMgSi系析出物を形成
して、合金の強度を高める。またMgは、合金の
機械的強度、特に耐力を向上させると共に、Cu
との相乗効果により、被削性を一層確実にする。
Mgが0.2%以下では、これらの効果は十分ではな
い。 Siは12%を越えると初晶ケイ素が晶出し、耐摩
耗性、切削処理性が著しく改善する。 Siが22%以上になる塑性加工性が困難となる。
Mgは本願のSi領域にある場合、高温多湿雰囲気
中での耐食性に著しく影響する。即ち、Mgが0.8
%を越えると耐食性が著しく悪くなる。 この為、Siは12%を越え、22%未満、Mgは0.2
〜0.8%の範囲とする。 Fe:Feは、耐摩耗性および切削性の向上に有
効である。0.1%未満では、その効果が認められ
ず、0.5%以上では鍛造加工性が低下する。従つ
て、Feは、0.1%以上0.5%未満の範囲とする。 Mn:Mnは耐摩耗性を改善する。0.2%未満で
は耐摩耗性に寄与する晶出が十分でなく、1.2%
を越えると、晶出物が粗大化して被削性を害す
る。 従つて、Mnは0.2〜1.2%の範囲とする。 この出願の第2発明は、第1発明の合金に、
Niを0.5〜2.5%を添加して耐摩耗性及び切削性を
さらに改善したものである。0.5%未満ではその
効果が認められず、2.5%を越えると粗大な金属
間加工物が生じ、鍛造加工性及び切削性が低下す
る。従つてNiの範囲は、0.5〜2.5%とする。 この出願の第3、第4発明は、それぞれ第1、
第2発明の合金に、さらにCr0.2〜1.2%を添加し
てさらに耐摩耗性を改善したものである。0.2%
未満では耐摩耗性に寄与する晶出が十分でなく、
1.2%を越えると晶出物が粗大化して被削性を害
する。 従つて、Crは、0.2〜1.2%の範囲とする。 本発明合金からなるテープ接触部品を製造する
場合、その出発素材は砂型、金型の鋳物よりはむ
しろ、冷却速度の大きい直冷連続鋳造法によつて
製造される長尺鋳塊を鍛造手段により塑性加工
し、ついで機械的切削手段により成形仕上げされ
ることが最も望ましい。この場合特開昭56−
69348号公報記載の鋳造用アルミニウム合金の製
造法を適用して、冷却速度(連続鋳造時の固液界
面の冷却速度)を25℃/秒以上に保持(特に直径
100mm以下の細径ピレツトがこの条件にふさわし
い)すれば、鋳造性は極めて向上し、長尺鋳塊を
押出し加工することなく直接鍛造加工しうるよう
になり生産性を向上しうるほか、合金塊の組織が
著しく微細化し、かつ金属間化合物からなる第二
相粒子が細かく均一に分散している。このため高
強度で耐摩耗性に富み、加うるにVTRテープ接
触部品として要求される緻密平滑な面いわゆる鏡
面仕上げ加工後の表面粗度は極めて優れたものと
なる。 一般にダイヤモンド切削刃を有する切削工具等
による金属の鏡面仕上げ加工のような精密仕上げ
面が要求される場合、合金塊の組織まで調整する
必要があることが知見されており、上記したよう
な本発明合金の細径長尺鋳塊はかかる要請に適合
する。 しかし本願発明の合金材は上記したような連続
鋳造塊に限定されるものではなく、金型、砂型、
ダイカスト等の鋳造法によつて成形造塊し、これ
をそのまま又は熱、冷鍛造加工を加えた後、切削
成形加工してVTRテープ接触部品を製造しても
従来の合金材に比し本発明の特徴的効果は充分発
揮されるものである。 以下実施例にもとづいて本発明を説明するが、
その要旨の範囲内で以下の実施例に限定されるも
のではない。 実施例及び比較例 第1表に実施例合金No.1〜8および比較例合金
No.9〜11の合金組成を示す。この表に示した合金
鋳塊の分類において合金鋳塊Aは、垂直半連続鋳
造法によるものである。冷却速度は28℃/秒に保
持され、直径73mmの円柱状長尺鋳塊に製造したも
ので、得られた鋳塊の内部組織中のデンドライト
アーム間隔は、狭く、かつ第2相粒子は微細かつ
均一に分散されていることが認められた。 合金鋳塊Bは、垂直半連続鋳造法によつて得た
直径200mmの円柱状鋳塊を押出して、直径70mmの
丸棒としたものである。 合金鋳塊Cは金型鋳造によつて第1図に示す形
状に造形した。 機械的性質の試験片は、合金材A,Bでは鋳塊
を、又、合金材Cでは、舟底金型鋳塊を各々T6
熱処理(500℃×4時間、水冷焼き入れ、ついで
180℃×8時間の人工時効処理)した後、JIS4号
試験片に加工した。 鍛造性評価用の試験片は、合金材A,Bととも
に、鋳塊を焼純熱処理(370℃×4時間、炉冷)
したのちに第2図aに示すウエツジ試験片 (L=150mm、t0=3mm、t1=15mm、W=20mm)
に加工した。 硬さ、切削性、表面粗さ、耐蝕性の各試験片
は、合金材A,Bでは鍛造により合金材Cでは金
型鋳造によつて各々第1図の形状に造形した。こ
れらの合金材を粗削りした後に上記と同一条件の
T6熱処理を施こし、ついで、ダイヤモンド切削
刃を有する切削工具によつて鏡面仕上げ加工を行
い、第1図における寸法諸元がD=63mm、d1=40
mm、d2=20mm、H1=16mm、H2=7mmより成る
VTR回転ドラムとした。テープが摺動するドラ
ム外周面の切削条件は切削速度150m/min、切
込み量0.05mm、切削工具送り量0.05mm/回転であ
つた。比摩耗量試験片は上記VTR回転ドラムの
一部から切出して供した。 第2表にこれら試片の特性値を示す。
ばVTR(ビデオテープレコーダー)のシリンダー
即ちテープ案内用固定または回転ドラム、ヘツド
ドラム等、磁気テープに直接接触する磁気記録装
置用部品に適した耐食性に優れたアルミニウム合
金に関するものである。 VTRは磁気テープに影像信号を磁気記録・再
生する金属磁気ヘツド部と、磁気テープを安定に
走行させるための静止または回転するテープ案内
ドラム等から構成されている。これらの回転磁気
ヘツド部あるいはテープ案内ドラムの如く磁気テ
ープと直接接触する部品は磁粉を付着したテープ
面を損うことなく安定したテープの走行を保持す
るうえで極めて重要な機能を果すことが知られて
おり、再生映像の精度(映像の鮮明度、色むら
等)を向上するため、磁気テープ接触部品材料の
改善が強く要望されている。 従来、VTRのテープ接触部品としては、例え
ば表面にCrハードメツキを施した銅合金、オー
ステナイト系SUS材等が使用されていた。しか
し、最近は、アルミニウム合金のもつ軽量性や加
工性が優れていること、非磁性であることなどの
長所を生かして、アルミニウム合金鋳物又は鋳塊
を切削又は塑性加工(特に鍛造加工)して、
VTRのドラム等磁気テープ接触部品が製造され
るようになつた。 磁気テープ接触部品用材料に求められるアルミ
ニウム合金の性質としては、主として、次の項目
が挙げられる。 (1) テープに対する耐摩耗性がよいこと。 (2) テープとの動摩擦係数が小さく、テープ走行
性がよいこと。 (3) 機械的強度が優れていること。 (4) 被削性に優れ、切削仕上面の平滑性がよいこ
と。 (5) 塑性加工性、特に鍛造性に優れること。 (6) 高温多湿雰囲気中での耐食性が良好なこと。 例えば、鋳物用合金のJIS8種のAl−Si−Cu−
Mg系合金は、前記(1)〜(5)の性質において優れて
いるが、(6)の高温多湿雰囲気中での耐食性におい
て、次のような問題点がある。 VTRのシリンダーに磁気テープを巻きつけた
まま、高温多湿の雰囲気中に長時間放置すると、
磁気テープとシリンダー間に露結した水分により
シリンダーが腐蝕を受けて発錆し、シリンダー表
面として必要な表面の平滑性を失うのみならず、
この錆が磁気テープの磁性塗膜にくいこんで、テ
ープを引き剥す際に磁性塗膜が剥離されることが
ある。 この対策として、特開昭58−19472号公報に、
金属又は合金の表面に化学処理皮膜を施し、該皮
膜をクロム又はステンレススチールのスパツター
膜で被覆する技術が公開されている。しかしこの
方法は、通常の工程に表面処理及びスパツター膜
被覆という工程が追加されるのでコスト高になる
という欠点をもつ。 本発明者らは、このような現状に鑑み磁気テー
プ接触部品用として、耐摩耗性に優れ、かつ高温
多湿の雰囲気中での耐食性に優れたアルミニウム
合金を開発することを技術的課題として種々研究
の結果、高けい素のAl−Si−Cu−Mg系合金にお
いて、Mg含有量が腐食に大きな影響を与えてい
ることを見出し、本発明を完成した。即ち本発明
の目的は、塑性加工の可能な範囲において、機械
的強度を損うことなく、耐摩耗性、動摩擦係数、
被削性(切屑処理性)を大巾に改善し、かつ耐食
性をも改善した磁気テープ接触部品用アルミニウ
ム合金を提供することであり、このような技術的
課題は以下の構成により解決される。 即ち、本願の第一発明の要旨は、 即ち、本願第1発明の要旨は、重量でSiが12%
を越え、22%未満、Cuが2%を越え、5%以下、
Mg0.2〜0.8%、Fe0.1%以上、0.5%未満、Mn0.2
〜1.2%を含み、残部は通常の不純物を含むAlよ
りなる耐食性にすぐれた磁気テープ接触部品用ア
ルミニウム合金であり、第2発目の要旨は、重量
でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2%を越え、
5%以下、Ni0.5〜2.5%、Mg0.2〜0.8%、Fe0.1
%以上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%を含み、残部
は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性に優れ
た磁気テープ接触部品用アルミニウム合金であ
り、第3発明、第4発明の要旨は、それぞれ第1
発明、第2発明のアルミニウム合金にさらに、
Cr0.1〜1.2%を含有せしめたアルミニウム合金で
ある。 以下本発明の合金の組成範囲限定の理由につい
て説明する。本明細書の記載において含有元素の
含有量は、いずれも重量%で示されている。 まず第1発明について説明する。 Cu:Cuは合金地金の強度を高め、かつ被削性
を向上させる。2%以下だと効果は不十分であ
り、5%を越えると鋳造性、鍛造性、耐食性が低
下する。このためCuは、2%を越え5%以下の
範囲とする。 SiおよびMg:SiとMgはMgSi系析出物を形成
して、合金の強度を高める。またMgは、合金の
機械的強度、特に耐力を向上させると共に、Cu
との相乗効果により、被削性を一層確実にする。
Mgが0.2%以下では、これらの効果は十分ではな
い。 Siは12%を越えると初晶ケイ素が晶出し、耐摩
耗性、切削処理性が著しく改善する。 Siが22%以上になる塑性加工性が困難となる。
Mgは本願のSi領域にある場合、高温多湿雰囲気
中での耐食性に著しく影響する。即ち、Mgが0.8
%を越えると耐食性が著しく悪くなる。 この為、Siは12%を越え、22%未満、Mgは0.2
〜0.8%の範囲とする。 Fe:Feは、耐摩耗性および切削性の向上に有
効である。0.1%未満では、その効果が認められ
ず、0.5%以上では鍛造加工性が低下する。従つ
て、Feは、0.1%以上0.5%未満の範囲とする。 Mn:Mnは耐摩耗性を改善する。0.2%未満で
は耐摩耗性に寄与する晶出が十分でなく、1.2%
を越えると、晶出物が粗大化して被削性を害す
る。 従つて、Mnは0.2〜1.2%の範囲とする。 この出願の第2発明は、第1発明の合金に、
Niを0.5〜2.5%を添加して耐摩耗性及び切削性を
さらに改善したものである。0.5%未満ではその
効果が認められず、2.5%を越えると粗大な金属
間加工物が生じ、鍛造加工性及び切削性が低下す
る。従つてNiの範囲は、0.5〜2.5%とする。 この出願の第3、第4発明は、それぞれ第1、
第2発明の合金に、さらにCr0.2〜1.2%を添加し
てさらに耐摩耗性を改善したものである。0.2%
未満では耐摩耗性に寄与する晶出が十分でなく、
1.2%を越えると晶出物が粗大化して被削性を害
する。 従つて、Crは、0.2〜1.2%の範囲とする。 本発明合金からなるテープ接触部品を製造する
場合、その出発素材は砂型、金型の鋳物よりはむ
しろ、冷却速度の大きい直冷連続鋳造法によつて
製造される長尺鋳塊を鍛造手段により塑性加工
し、ついで機械的切削手段により成形仕上げされ
ることが最も望ましい。この場合特開昭56−
69348号公報記載の鋳造用アルミニウム合金の製
造法を適用して、冷却速度(連続鋳造時の固液界
面の冷却速度)を25℃/秒以上に保持(特に直径
100mm以下の細径ピレツトがこの条件にふさわし
い)すれば、鋳造性は極めて向上し、長尺鋳塊を
押出し加工することなく直接鍛造加工しうるよう
になり生産性を向上しうるほか、合金塊の組織が
著しく微細化し、かつ金属間化合物からなる第二
相粒子が細かく均一に分散している。このため高
強度で耐摩耗性に富み、加うるにVTRテープ接
触部品として要求される緻密平滑な面いわゆる鏡
面仕上げ加工後の表面粗度は極めて優れたものと
なる。 一般にダイヤモンド切削刃を有する切削工具等
による金属の鏡面仕上げ加工のような精密仕上げ
面が要求される場合、合金塊の組織まで調整する
必要があることが知見されており、上記したよう
な本発明合金の細径長尺鋳塊はかかる要請に適合
する。 しかし本願発明の合金材は上記したような連続
鋳造塊に限定されるものではなく、金型、砂型、
ダイカスト等の鋳造法によつて成形造塊し、これ
をそのまま又は熱、冷鍛造加工を加えた後、切削
成形加工してVTRテープ接触部品を製造しても
従来の合金材に比し本発明の特徴的効果は充分発
揮されるものである。 以下実施例にもとづいて本発明を説明するが、
その要旨の範囲内で以下の実施例に限定されるも
のではない。 実施例及び比較例 第1表に実施例合金No.1〜8および比較例合金
No.9〜11の合金組成を示す。この表に示した合金
鋳塊の分類において合金鋳塊Aは、垂直半連続鋳
造法によるものである。冷却速度は28℃/秒に保
持され、直径73mmの円柱状長尺鋳塊に製造したも
ので、得られた鋳塊の内部組織中のデンドライト
アーム間隔は、狭く、かつ第2相粒子は微細かつ
均一に分散されていることが認められた。 合金鋳塊Bは、垂直半連続鋳造法によつて得た
直径200mmの円柱状鋳塊を押出して、直径70mmの
丸棒としたものである。 合金鋳塊Cは金型鋳造によつて第1図に示す形
状に造形した。 機械的性質の試験片は、合金材A,Bでは鋳塊
を、又、合金材Cでは、舟底金型鋳塊を各々T6
熱処理(500℃×4時間、水冷焼き入れ、ついで
180℃×8時間の人工時効処理)した後、JIS4号
試験片に加工した。 鍛造性評価用の試験片は、合金材A,Bととも
に、鋳塊を焼純熱処理(370℃×4時間、炉冷)
したのちに第2図aに示すウエツジ試験片 (L=150mm、t0=3mm、t1=15mm、W=20mm)
に加工した。 硬さ、切削性、表面粗さ、耐蝕性の各試験片
は、合金材A,Bでは鍛造により合金材Cでは金
型鋳造によつて各々第1図の形状に造形した。こ
れらの合金材を粗削りした後に上記と同一条件の
T6熱処理を施こし、ついで、ダイヤモンド切削
刃を有する切削工具によつて鏡面仕上げ加工を行
い、第1図における寸法諸元がD=63mm、d1=40
mm、d2=20mm、H1=16mm、H2=7mmより成る
VTR回転ドラムとした。テープが摺動するドラ
ム外周面の切削条件は切削速度150m/min、切
込み量0.05mm、切削工具送り量0.05mm/回転であ
つた。比摩耗量試験片は上記VTR回転ドラムの
一部から切出して供した。 第2表にこれら試片の特性値を示す。
【表】
【表】
【表】
各試験法の概要は次のとおりである。
(イ) 引張強さ及び
(ロ) 伸び
オルゼン式50トン万能試験機を用いてJIS4号
試験片によるテストを行つた。 (ハ) 鍛造性 第2図aに示すウエツジ試験片1を第2図b
に示す金敷2上に置き、1/2トンハンマー3に
よつて鍛伸し、鍛伸後の試片4の割れ発生位置
を比較することで評価した。評価結果は、 ◎:良好、〇:ふつう、△:やや不良と表示
する。 (ニ) 硬さ ビツカース硬度計によつてテープ摺動面直下
の高さを測定した。 (ホ) 切屑処理性 人造焼結ダイヤモンドの切削工具で、切削速
度150mm/min、切込み量0.15mmの条件で切削
し、切削屑の形状で比較、評価した。評価結果
は、 ◎:良好、〇:ふつう、△:やや劣ると表示
する。 (ヘ) 表面粗さ ドラムの軸方向の表面粗さを、触針式あらさ
試験機にて測定した。 (ト) 耐摩耗性 大越式摩耗試験機により、相手をFC30とし、
摩擦速度3m/sec、荷重2.1Kg、摩擦距離600
m、無潤滑の状態で試験し、単位面積のKg当り
の比摩耗量を測定した。 (チ) 耐食性 VTRドラムに、60grの加重をかけた磁気
テープをまきつけ温度40℃、湿度85%の雰囲気
に1週間保持した後、ドラムと磁気テープにつ
いて各々が接触し合つていた部分の状態を観察
した。 評価は4段階とした。即ち、 ◎:ドラム、磁気テープに変化なし。 〇:ドラムに小さな腐蝕発生、磁気テープに異
常なし。 △:ドラムに腐食発生、磁気テープの所々に磁
性粉のはくりあり。 ×:ドラムが激しく腐食、磁気テープの磁性粉
のはくり顕著。 以上の評価で、◎及び〇は、実用上差し支えな
い程度のものである。 耐食性試験によつて得たドラム表面のスケツチ
図を第3図に、それに対応する磁気テープのスケ
ツチ図を第4図に示す。第3図、第4図とも、a
は合金No.2、bは合金No.9に対応する。第3図b
でドラム表面に存在する黒い点が腐食部分であり
第4図bでテープ表面の黒い点がドラムの腐食に
よつて磁性粉がはくりした部分である。 第3図bの腐蝕部の断面を組織観察したとこ
ろ、腐蝕は結晶粒界に伝播して起る粒界腐蝕であ
ることが明らかとなつた。第3図bのドラムの腐
食部の断面の顕微鏡組織写真を第6図に示す。 従つて、VTRドラムと磁気テープとを接触さ
せたまま高温、高湿下で静的に放置した場合の耐
食性は、Si及びMg含有量を管理することによつ
て達成することが出来る。 第2表の特性値にみられるように、本発明の合
金は、磁気テープ接触部品に要求される機械的性
質に優れ、かつ部品表面にコーテイングなどの特
殊な処理を施さなくとも耐食性に優れており、磁
気テープ接触部品用材料として甚だ好適である。
試験片によるテストを行つた。 (ハ) 鍛造性 第2図aに示すウエツジ試験片1を第2図b
に示す金敷2上に置き、1/2トンハンマー3に
よつて鍛伸し、鍛伸後の試片4の割れ発生位置
を比較することで評価した。評価結果は、 ◎:良好、〇:ふつう、△:やや不良と表示
する。 (ニ) 硬さ ビツカース硬度計によつてテープ摺動面直下
の高さを測定した。 (ホ) 切屑処理性 人造焼結ダイヤモンドの切削工具で、切削速
度150mm/min、切込み量0.15mmの条件で切削
し、切削屑の形状で比較、評価した。評価結果
は、 ◎:良好、〇:ふつう、△:やや劣ると表示
する。 (ヘ) 表面粗さ ドラムの軸方向の表面粗さを、触針式あらさ
試験機にて測定した。 (ト) 耐摩耗性 大越式摩耗試験機により、相手をFC30とし、
摩擦速度3m/sec、荷重2.1Kg、摩擦距離600
m、無潤滑の状態で試験し、単位面積のKg当り
の比摩耗量を測定した。 (チ) 耐食性 VTRドラムに、60grの加重をかけた磁気
テープをまきつけ温度40℃、湿度85%の雰囲気
に1週間保持した後、ドラムと磁気テープにつ
いて各々が接触し合つていた部分の状態を観察
した。 評価は4段階とした。即ち、 ◎:ドラム、磁気テープに変化なし。 〇:ドラムに小さな腐蝕発生、磁気テープに異
常なし。 △:ドラムに腐食発生、磁気テープの所々に磁
性粉のはくりあり。 ×:ドラムが激しく腐食、磁気テープの磁性粉
のはくり顕著。 以上の評価で、◎及び〇は、実用上差し支えな
い程度のものである。 耐食性試験によつて得たドラム表面のスケツチ
図を第3図に、それに対応する磁気テープのスケ
ツチ図を第4図に示す。第3図、第4図とも、a
は合金No.2、bは合金No.9に対応する。第3図b
でドラム表面に存在する黒い点が腐食部分であり
第4図bでテープ表面の黒い点がドラムの腐食に
よつて磁性粉がはくりした部分である。 第3図bの腐蝕部の断面を組織観察したとこ
ろ、腐蝕は結晶粒界に伝播して起る粒界腐蝕であ
ることが明らかとなつた。第3図bのドラムの腐
食部の断面の顕微鏡組織写真を第6図に示す。 従つて、VTRドラムと磁気テープとを接触さ
せたまま高温、高湿下で静的に放置した場合の耐
食性は、Si及びMg含有量を管理することによつ
て達成することが出来る。 第2表の特性値にみられるように、本発明の合
金は、磁気テープ接触部品に要求される機械的性
質に優れ、かつ部品表面にコーテイングなどの特
殊な処理を施さなくとも耐食性に優れており、磁
気テープ接触部品用材料として甚だ好適である。
第1図は、VTR用回転ドラム形状試験片の断
面図、第2図aは、鍛造性評価のためのウエツジ
試験片の形状、第2図bは、鍛造性試験方法の説
明図、第3図及び第4図は、高温高湿雰囲気下で
の耐食性試験によつて得られたドラム表面(第3
図)とそれに対応する磁気テープ(第4図)のス
ケツチ図で、それぞれaは、合金No.2、bは合金
No.9に対応する。第5図は、第3図bのドラムの
腐食部の断面の顕微鏡組織写真である。
面図、第2図aは、鍛造性評価のためのウエツジ
試験片の形状、第2図bは、鍛造性試験方法の説
明図、第3図及び第4図は、高温高湿雰囲気下で
の耐食性試験によつて得られたドラム表面(第3
図)とそれに対応する磁気テープ(第4図)のス
ケツチ図で、それぞれaは、合金No.2、bは合金
No.9に対応する。第5図は、第3図bのドラムの
腐食部の断面の顕微鏡組織写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2
%を越え、5%以下、Mg0.2〜0.8%、Fe0.1%以
上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%を含み、 残部は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性
に優れた磁気テープ接触部品用アルミニウム合
金。 2 重量でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2
%を越え、5%以下、Ni0.5〜2.5%、Mg0.2〜0.8
%、Fe0.1%以上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%を含
み 残部は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性
に優れた磁気テープ接触部品用アルミニウム合
金。 3 重量でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2
%を越え、5%以下、Mg0.2〜0.8%、Fe0.1%以
上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%、Cr0.2〜1.2%を含
み、 残部は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性
に優れた磁気テープ接触部品用アルミニウム合
金。 4 重量でSiが12%を越え、22%未満、Cuが2
%を越え、5%以下、Ni0.5〜2.5%、Mg0.2〜0.8
%、Fe0.1%以上、0.5%未満、Mn0.2〜1.2%、
Cr0.2〜1.2%を含み 残部は通常の不純物を含むAlよりなる耐食性
に優れた磁気テープ接触部品用アルミニウム合
金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4647084A JPS60193153A (ja) | 1984-03-13 | 1984-03-13 | 耐食性に優れた磁気テ−プ接触部品用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4647084A JPS60193153A (ja) | 1984-03-13 | 1984-03-13 | 耐食性に優れた磁気テ−プ接触部品用アルミニウム合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60193153A JPS60193153A (ja) | 1985-10-01 |
| JPH0348257B2 true JPH0348257B2 (ja) | 1991-07-23 |
Family
ID=12748063
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4647084A Granted JPS60193153A (ja) | 1984-03-13 | 1984-03-13 | 耐食性に優れた磁気テ−プ接触部品用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60193153A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002155329A (ja) * | 2000-11-16 | 2002-05-31 | Oiles Ind Co Ltd | 摺動部材用アルミニウム合金 |
| JP2002155327A (ja) * | 2000-11-16 | 2002-05-31 | Oiles Ind Co Ltd | 摺動部材用アルミニウム合金 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5320243B2 (ja) * | 1974-04-20 | 1978-06-26 | ||
| JPS5289512A (en) * | 1976-01-22 | 1977-07-27 | Mitsubishi Metal Corp | Al alloy for parts in contact with magnetic tape |
| JPS5833612B2 (ja) * | 1978-06-16 | 1983-07-21 | 株式会社日立製作所 | 磁気テ−プ走査装置 |
| JPS57147155A (en) * | 1981-03-09 | 1982-09-10 | Sony Corp | Sliding member |
| JPS5770253A (en) * | 1980-10-15 | 1982-04-30 | Furukawa Alum Co Ltd | Aluminum alloy for vtr cylinder |
| DE3040561A1 (de) * | 1980-10-28 | 1982-05-27 | Alfred Teves Gmbh, 6000 Frankfurt | Fremdenergiegespeiste bremsschlupfregelanlage eines hydraulischen fahrzeugbremssystems |
-
1984
- 1984-03-13 JP JP4647084A patent/JPS60193153A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60193153A (ja) | 1985-10-01 |
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