JPH03501980A - 耐疲れ亀裂性ニッケル基超合金 - Google Patents
耐疲れ亀裂性ニッケル基超合金Info
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- JPH03501980A JPH03501980A JP1511740A JP51174089A JPH03501980A JP H03501980 A JPH03501980 A JP H03501980A JP 1511740 A JP1511740 A JP 1511740A JP 51174089 A JP51174089 A JP 51174089A JP H03501980 A JPH03501980 A JP H03501980A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
耐疲れ亀裂性ニッケル基超合金
関連出願
本出願は、一般に、1986年9月15日に出願された出願番号第907,55
0号の主題および1987年7月31日に出願された出願番号第080.353
号に関連している。これらの出願は本出願と同じ譲受人に譲渡されている。また
、本出願は、1987年10月2日に出願された出願番号第103.851号、
1987年10月2日に出願された番号第104.001号、および1987年
10月2日に出願された番号第103.996号にも関連している。この出願も
本出願と同じ譲受人に譲渡されている。
さらに、本出願は、 に出願された番号(代理人整理番号RD−17,147)
、に出願された番号 (代理人整理番号RD−18,152)、 に出願された
番号
(代理人整理番号RD−18,400)、およびに出願された番号 (代理人整
理番号RD−18,428)に関連している。
これらの関連出願の明細書を援用して本明細書中に含まれるものとする。
発明の背景
ニッケル基超合金が高性能を必要とする環境で広く使われていることはよく知ら
れている。そのような合金は、ジェットエンジン、陸上ガスタービンおよび10
00’F以上の高温で高強度その他の望ましい物性を保持しなければならないよ
うな他の機関に広く使用されて来ている。
これらの合金の多くはいろいろな体積割合(%)のγ′析出物を含んでいる。こ
のγ′析出物はこのような合金の高い使用温度での高性能特性を担っている。
γ′の相化学の特性は、ホール(E、L、 Hall) 、クー(Y、M、 K
ouh)およびチャン(K、M、 Chang)によって、「超合金の析出強化
における相化学(Phase Chemistries in Precipi
tation−Strengthening !1iuperalloy) J
[19g 3年8月のアメリカ電子顕微鏡検査学会節41回年金会報(Pro
ceedlngs of 41st Annual Meeting or E
lectron MicroscopySociety or America
)第248頁]中にさらに詳しく述べられている。
米国特許第2.570,193号、第2.621.122号、第3,046,1
08号、第3.061,426号、第3,151.981号、第3.166.4
12号、第3゜322.534号、第3.343,950号、第3,575.7
34号、第3,576.861号、第4.207゜098号および第4,336
.312号にはさまざまなニッケル基合金組成物が開示されている。これらの特
許は今日までに報告されたたくさんの合金化の開発の代表的なものであり、元素
間のいろいろな異なる機能上の関連をつかむために、さまざまな物理的・機械的
特性をもった合金系をもたらす相が形成されるように多くの同じ元素を組合せて
いる。しかしながら、ニッケル基合金に関して利用できるデータは豊富にあるに
もかかわらず、当業者が、公知の元素をある濃度で組合せて使用して形成したそ
のような合金が示すはずの物理的・機械的性質を、特に、そのような組合せが業
界で一般化されている広い教示範囲内に入るものであっても、その合金を従来使
用されていた熱処理とは異なる熱処理を用いて加工したときには、ある程度の正
確さをもって予想することはいまだに不可能である。
多くのこのようなニッケル基超合金でますます重要視され認識されて来ている問
題は、製造の際または使用の際のいずれかにおいて亀裂が形成されたりあるいは
亀裂の兆しが生じたりしやすく、しかもガスタービンやジェットエンジンなどの
ような構造体中でその合金を使用している間にその亀裂が応力下で現実に広がっ
たりまたは大きくなったりし得るということである。亀裂の伝播や拡大により部
品の破壊その他の故障が起こり得る。亀裂の発生および伝播に基づく可動機械部
品の故障の結果は充分に理解されている。ジェットエンジンの場合は特に危険を
招き得る。
「疲れ耐性ニッケル基超合金および方法(Fatigue−Reststant
N1ckel−Base 5uperalloy and Method)
Jと題する米国特許第4.685,977号は、本出願と同じ譲受人に譲渡され
ており、合金化学、γ′析出物含量および結晶粒組織に基づいて疲れ亀裂伝播に
対して優れた抵抗性を有する合金を開示している。製造法も教示されている。
しかし、最近の研究がなされるまであまり良く理解されていなかったことは、超
合金で形成されている構造体における亀裂の発生と伝播が、すべての亀裂が同じ
機構、同じ速度で、しかも同じ基準に従って発生して伝播するような単純な現象
ではないということである。対照的に、亀裂の発生と伝播さらに一般的に亀裂現
象は複雑であり、近年はそのような伝播と応力のかかり方との間の相互の関連に
新しい重要な情報が集められている。亀裂が発生または伝播するまでに部材に応
力がかけられる時間、かかる応力の強さ、その部材に応力をかけたり除いたりす
る際の速度、およびこの応力をかける予定・計画がもたらす影響が合金によって
いるいろに変化することは、(米国)国家航空宇宙局(National Ae
ronautics and 5pace Adminlstration)と
の契約に基づいである研究がなされるまで良く理解されていなかった。この研究
は、1980年8月に(米国)国家航空宇宙局(National Aeron
autics and 5pace Admlnistratlon)から発行
されたNASA第CR−165123号という技術レポートに報告され、カウル
ズ(B、A、 Covles)、ワレン(J、R,警arren)およびホーク
(P、)F、 Hauke)により「航空機タービンディスク合金の反復挙動の
評価():vBluatton of’ the Cyclic Behavi
or of’ Alrcrart Turbine DiskAlloys)
J第■部、最終報告とされており、(米国)国家航空宇宙局(National
Aeronautics and 5pace Adlnlstratlon
) 、NASAルイス研究センター(NASA Levls Re5earah
center)、契約NAS3−21379に基づいて作成されたものである
。
このNASAの後援による研究の主要な発見は、疲れ現象に基づく伝播の速度、
すなわち疲れ亀裂伝播(F CP)の速度が、かけられた応力すべてに対して一
様ではなく、しかも応力のあらゆるかけ方に対しても一様でないということであ
る。さらに重要なことは、応力が亀裂を拡大するような様式でかけられている部
材に対してその応力をかける頻度に応じて現実に疲れ亀裂伝播が変化するという
発見である。さらに驚くべきことに、NASAの後援による研究の重大な発見は
、過去の研究で使用されていた高い頻度より低い頻度で応力をかけると現実に亀
裂伝播の速度が増大するということである。いいかえると、このNASAの研究
によって、疲れ亀裂伝播に時間依存性があることが確かめられたのである。さら
に、この疲れ亀裂伝播の時間依存性は、頻度のみに依存するのではなく、その部
材が応力下に保持されている時間、すなわちいわゆる保持時間にも依存すること
が判明した。
この低めの応力頻度で増大した疲れ亀裂伝播の程度が尋常でないことが実証され
た後、産業界では、この新たに発見された現象によって、ニッケル基超合金をタ
ービンおよび航空機エンジンの応力がかかる部品に使用できる可能性が究極的に
限定され、この聞届を迂回して設計するためにあらゆる設計努力をしなければな
らないと信じられていた。
しかし、大幅に低下した亀裂伝播速度と良好な高温強度をもち、タービンおよび
航空機エンジン中高応力で使用するニッケル基超合金の部品を構築できることが
発見された。
超合金に一番要求される性質の組がジェットエンジンの構築に関して必要とされ
るものであることは知られている。
必要とされる性質の組のうち、エンジンのいろいろな要素によって必要とされる
性質の組はさまざまではあるが、普通、エンジンの可動部分に対して必要とされ
るものは固定部分に対して必要とされるものより重要で多い。
鋳造合金材料ではいくつかの性質の組合せが得られないので、部品を製造するの
に粉末冶金技術を使用しなければならないことがある。しかし、ジェットエンジ
ン用の可動部品の製造の際に粉末冶金技術を使用することに伴う制限のひとつは
、粉末の純度の問題である。もし粉末が微小なセラミックまたは酸化物などのよ
うな不純物を含有していると、可動部品中でそれがある所は亀裂が発生し得る潜
在的に弱い点になる。そのような弱い点は本質的に潜在的な亀裂である。そのよ
うな潜在的亀裂が存在する可能性のために、亀裂伝播速度を低下・抑制するとい
う問題がいっそう重要になる。本発明者は、合金組成の調整とそのような金属合
金の製造方法との両方を適用することによって亀裂伝播を抑えることが可能なこ
とを発見した。
本発明によって、粉末冶金技術で製造することができる超合金が提供される。ま
た、この超合金を加工処理して、最先端技術のエンジンディスク用途に使用する
のに優れた性質の紹または組合せをもった材料を製造する方法も提供される。デ
ィスク用途に使用される材料に対して従来から必要とされている性質には高い引
張強さと高い応力破壊強度が包含される。さらに、本発明の合金は時間依存性の
亀裂成長伝播に抵抗するという望ましい性質を示す。このような亀裂の成長に抵
抗できる能力は部品のLCF寿命にとって本質的である。
タービンとジェットエンジンに使用する合金製品が開発されるにつれて、エンジ
ンやタービンのいろいろな部品に使用される部品に対してさまざまな組の性質が
必要とされることが明らかになって来た。ジェットエンジンの場合、航空機のエ
ンジンの性能要求が増大するにつれて、より進んだ航空機エンジンの材料に関す
る要件はさらに厳しくなり続けている。このいろいろな要件は、たとえば、多く
のブレード合金が鋳造、状態で非常に良好な高温特性を示すという事実によって
立証される。しかし、ブレード合金は中間的な温度で不十分な強度を示すので、
鋳造ブレード合金からディスク合金への直接変換は極めてありそうもないことで
ある。さらに、ブレード合金は鍛造するのが極めて困難であることが判明してお
り、しかもディスク合金からディスクを製造するのには鍛造が望ましいことが分
かっている。また、ディスク合金の耐亀裂成長性は評価されていない。したがっ
て、増大したエンジン効率とより大きな性能を引出すために、航空機エンジンに
使用される特別な合金の一群としてのディスク合金の強度と温度性能を改良する
ことが常に望まれている。
したがって、本発明に至った研究を遂行する上で望まれていたことは、疲れ亀裂
伝播の時間依存性が低いかまたは最低であり、さらに耐疲れ亀裂性が高いディス
ク合金の開発であった。またやはり望まれていたことは、特性、特に引張特性、
クリープ特性および疲れ特性のバランスであった。さらに望まれていたことは、
亀裂成長現象の阻止に関して確立されていた合金系の強化であった。
本発明の超合金組成物およびその加工処理方法の開発では、疲れ特性に注目し1
、特に亀裂成長の時間依存性を処理している。
高強度合金物体における亀裂成長、すなわち亀裂伝播速度は、かかっている応力
(σ)と亀裂の長さくa)に依存することが知られている。これらのふたつのフ
ァクターは破壊力学によって組合せられると、単一の亀裂成長駆動力すなわち応
力度因子Kになる。この因子にはσJaに比例する。疲れ条件下で疲れサイクル
中のこの応力度はふたつの成分、すなわち反復成分と静的成分のふたつから成り
得る。前者は、反復応力度の最大の変化(ΔK)、すなわちKIIlaxとKs
inとの差を表わす。中程度の温度では、亀裂成長は主として、静的破壊靭性K
ICに達するまで反復応力度(ΔK)によって決定される。亀裂成長速度は数学
的にd a / d Nα(ΔK)nと表わされる。Nはサイクルの数を示し、
nは材料に依存する。反復頻度と波形形状は亀裂成長速度を決定する重要なパラ
メーターである。ある反復応力度では、小さめの反復頻度の方が速い亀裂成長速
度になり得る。疲れ亀裂伝播のこの望ましくない時間依存性の挙動はほとんどの
高強度超合金で見ることができる。この時間依存性の現象の複雑さに加えて、温
度がある点より高く上がると、亀裂は、反復成分がまったくかからずに(すなわ
ちΔに−0)ある強度にの静的応力下で成長し得る。
設計の目標は、できるだけ小さくてできるだけ時間依存性をもたないd a /
d NO値を見出すことである。応力度の成分は、亀裂成長が反復および静的
の両方の応力度、すなわちΔにとKの関数となるように、ある温度範囲ではお互
いに相互作用することができる。
発明の詳細な説明
したがって、本発明のひとつの目的は、亀裂発生に対する抵抗性が高くなったニ
ッケル基超合金製品を提供することである。
もうひとつ別の目的は、確立されている公知のニッケル基超合金で亀裂が発生し
易い傾向を低下せしめる方法を提供することである。
また、別の目的は、反復する高応力下で使用される疲れ亀裂伝播に対する抵抗力
が高くなった物品を提供することである。
さらに、別の目的は、ある範囲の願文(周波数)に亘って反復して加えられる応
力下で亀裂に対する抵抗性をニッケル基超合金に付与することを可能にする組成
物および方法を提供することである。
その他の目的の一部は以下の説明から明らかであろうし、一部は以下で指摘する
。
その一般的な側面のひとつにおいて、本発明の目的は、次の概略含量の組成物を
提供することによって達成することができる。
成 分 本発明組成物中の濃度(重量%)(下限量)〜(上限量)
Ni 残部
Al l、5〜3.0
Ti 4.0〜5.0
Ta2.0〜4.O
Nb 1.0〜2.0
Zr O,0〜0.10
■0.0〜2.O
CO,O〜0.20
BO10〜0,10
本発明の目的は、また、その別な側面のひとつにおいて、次の概略含量の組成物
を提供することによって達成することができる。
成 分 本発明組成物中の濃度(重量%)(下限量)〜(上限量)
Ni 残部
Co g〜16
Al 1.5〜3.0
Ti 4.0〜5.0
Ta 2. O〜4. O
Nb 1.0〜280
Re O,0〜3.0
Hf Q、Q〜0.75
Zr O,0〜0.10
V O,O〜2.0
CO,O〜0.20
BO1θ〜0,10
WO0θ〜1.0
Yo、0〜0.10
図面の簡単な説明
以下の詳細説明は、添付の図面を参照するとより分かり易くなるであろう。
第1図は、極限引張強さくksi)に対して疲れ亀裂成長(インチ/サイクル)
を対数目盛りでプロットしたグラフである。
第2図は、第1図と同様なプロットであるが、横軸はクロム含量(重量%)を表
わしである。
第3図は、試験片に繰返して応力をかけた場合の、保持時間(秒)に対して亀裂
成長速度の対数をプロットしたグラフである。
第4図は、亀裂伝播速度da/dN(インチ/サイクル)を冷却速度(7F/分
)に対してプロットしたグラフである。
第5図は、対数目盛りの冷却速度じ17分)に対してプロットした750’Fで
の降伏応力(ksi)のグラフである。
第6図は、対数目盛りの冷却速度(”17分)に対してプロットした750”F
での極限引張強さくksi)のグラフである。
第7図は、冷却速度(0F/分)に対してプロットした1400”Fでの降伏応
力(ksi)のグラフである。
第8図は、冷却速度(”17分)に対してプロットした1400@Fでの極限引
張強さくksi)のグラフである。
発明の詳細な説明
本発明者は、高温で高強度を必要とする構造体に使用される現在市販の合金を研
究することによって従来の超合金があるパターンをもっていることを発見した。
このパターンは、前記の最終レポートNASA第CR−165123号にあるデ
ータを本発明者が考案した方法でプロットしたことに基づくものである。本発明
者は、1980年のこのNASAレポートのデータを、第1図に示したパラメー
ターを用いてプロットした。図面の第1図を見ると明らかなように、データはほ
ぼ対角線上に並んでいる。
第1図では、亀裂成長速度(インチ/サイクル)が極限引張強さくksi)に対
してプロットされている。個々の合金はこのグラフ上にプラス(+)の記号で示
しであるが、この記号は、それぞれの合金の特徴である極限引張強さくksi)
の値におけるその合金の対応する特性である各々の亀裂成長速度Cインチ/サイ
クル)を示している。見て分かるように、滞留時間900秒と表示した直線は、
これら従来周知の合金の亀裂成長速度と極限引張強さとの間の特徴的な関係を示
している。このグラフの底部には、表示した+の記号の点に対応する類似の点が
、0.33ヘルツ(Hz)すなわちいいかえるとより高い頻度で行なった亀裂伝
播速度試験に関して示されている。菱形で示されたデータは、このグラフの上部
に示したそれぞれの合金に対して、0.33Hzと表示した直線に沿う領域にあ
る。
第1図から、長い滞留時間に対してこのグラフの右下隅の座標をもつ合金組成物
はないということが明らかである。
実際、長めの滞留時間の亀裂成長試験に対するデータ点はすべてこのグラフの対
角線に沿って並んでいるので、形成された合金組成物はいずれもこのグラフの対
角線J二沿ったどこかに位置することになるのが可能なよう仁思わし/:。
いいかえると、第1図にプロットした/ぐラメ−ターによって長い滞留時間で高
い極限引張強さと低い亀裂成長速度とを両方とも有する合金組成物を見出すこと
は不可能なように思われた。
しかし、本発明者は、高い極限強度と低い亀裂成長速度とのユニークな組合せを
達成することが可能な組成を存する合金を製造するのが可能であることを発見し
た。
本発明者が仮説的に到達した結論のひとつは、クロム濃度が各種合金の亀裂成長
速度に対しである影響を及ぼし得るということであった。このため本発明者は、
1980年のNASAレポートのデータを用いて、亀裂成長速度に対してクロム
含量(重量%)をプロットした。このプロットの結果を第2図に示す。この図で
、クロム含量は約9%から約1996まで変化していることが分かり、対応する
亀裂成長速度の測定値は、クロム含量が増大すると共に亀裂成長速度が概して低
下することを示している。このグラフによると、クロム含量が低くて、しかも同
時に長い滞留時間で低い亀裂成長速度をもつ合金組成を考案することは極めて困
難であるかまたは不可能であるかもしれないように思われた。
しかしながら、本発明者は、ある超合金組成物の成分を組合せて適切に合金化す
ることによって、低いクロム含量と長い滞留時間での低い亀裂成長速度とを存す
る組成物を形成するのが可能であることを見出した。
試験片に応力をかける際の保持時間と亀裂成長が変化する速度止の関係の一例を
第3図に示す。この図では、亀裂成長速度の対数が縦軸l;プロブトされ、滞留
時間または保持筒・間(秒)が横軸にプロットされている。5X10’という亀
裂成長速度は、反復応力度因子が25ksi/inの場合理想的な速度であると
考えられるかもしれない。もし理想的な合金が形成されれば、その合金は亀裂ま
たは試片に応力をかけている保持時間の間ずっとこの速度を示すであろう。その
ような現象は第3図の直線(a)で表わされるであろう。この直線は、亀裂成長
速度が試片に応力をかけている間保持時間すなわち滞留時間と本質的に無関係で
あることを示している。
これとは対照的に、非理想的ではあるが現実の亀裂生成現象により近い現実に即
した亀裂成長速度を、第3図にプロットした曲線(b)として示す。1秒または
数秒以内の非常に短い保持時間の間、理想的な直線(a)と実際的な曲線(b)
はあまり大きくは離れないことが分かる。このように高い頻度すなわち低い保持
時間で試料に応力をかける場合には、亀裂成長速度は比較的低い。
しかし、試料に応力をかける保持時間が長くなると、従来の合金に対する実験で
得られる結果は曲線(b)に従う。
したがって、応力負荷の頻度が低くなり応力負荷に要する保持時間が長くなると
、直線的な速度からのずれが大きくなることが分かる。約500秒という保持時
間を任意に選択してみると、亀裂成長速度は標準的な速度の5X10””から5
X10’へと100倍も増大し得ることが第3図から明らかである。
二二でもまた、亀裂成長速度が時間に依存しなければ望ましいことであろうし、
これは保持時間が長くなり応力をかける頻度が少なくなるとき直線(a)をたど
ることで理想的に表現されるであろう。
驚くべきことに、本発明者は、超合金の成分を少しだけ変えることによって、そ
の合金の長い滞留時間の亀裂成長伝播に対する抵抗性を大きく改良することが可
能であることを見出した。換言すると、合金の合金化処理の修正により亀裂成長
の速度を低下させることが可能であることが判明したのである。合金の処理によ
ってもさらに増大させることが可能である。そのような処理は主として熱処理で
ある。
実施例
HK93に似た合金を製造した。この合金の組成は本質的に次の通りである。
成 分 濃度(重量%)
Ni 残部
Zr O,03
CO,03
B O,015
この合金を各種の試験に供し、その試験結果を第4〜8図にプロットした。ここ
で、「スーパーソルバス」処理した材料に対してデータを採取した合金はr−S
SJの文字をつけて表わしである。すなわち、この材料に対して行なった高温の
固体状態熱処理は、強化性のγ′析出物が溶解する温度よりは高くて初期融点よ
りは低い温度で行なった。
この結果、通常はその材料中の結晶粒度が粗くなる。強化性のγ′相はその後の
冷却および時効の際にふたたび析出する。
ここで第4図を参照すると、冷却速度じF/分)に対して亀裂伝播速度(インチ
/サイクル)がプロットされている。ルネ(Rene’) 95− S SとH
K−93−SSのサンプルは、最大の応力度因子で保持時間を1000秒として
1200”Fの空気中で試験した。明らかに、試験したすべての速度で冷却した
サンプルで、HK−93−3Sはルネ(Rene゛) 95− S Sより低い
亀裂成長速度を存している。
このような超合金から成分を製造するための冷却速度の範囲は100°F/分か
ら600”F/分の範囲であると予想されることに注意すべきである。
以上のことから明らかなように、本発明は、成分の種類とその相対濃度の両方に
関してユニークな組合せを有する合金を提供する。また、本発明によって提案さ
れる合金は亀裂伝播抑制に関して新規で独特な能力を有していることも明らかで
ある。第4図から明らかなHK−93−5S合金の低い亀裂伝播速度da/dN
は本発明だけの新規で顕著な結果である。
本発明の合金のその他の性質に関して、ここで第5図、第6図、第7図および第
8図を参照して説明する。
本発明の合金はいくつかの点でワスボロイ(WASPOLOY)と似ているが、
本発明の合金をワスパロイ(WASPALOY)よりずっと強い合金と比較する
基礎とするために本発明の合金とルネ(Rene’) 95− S Sのサンプ
ルの比較試験を実施した。750’Fで得られた試験結果は第5図と第6図にプ
ロットして示し、また1400’Fで得られた試験結果については第7図と第8
図にプロットして示す。
まず、第5図にプロットした試験データを参照する。第5図には、750”Fで
試験を行なった2種の合金サンプルHK−93−SSとルネ(Rene’) 9
5− S Sについて、降伏応力(ksi)と冷却速度(”F/分)との関係が
プロットされている。このプロットにおいて、部品が形成されると期待される範
囲の冷却速度で、ルネ(Rene’) 95−8Sサンプルと比較してHK−9
3−3S合金サンプルの優秀さが明らかである。HK−93−SSとルネ(Re
ne’)95−SSのサンプルはすべて粉末冶金技術によって製造したものであ
り、したがって強度およびその他の性質の点でお互いに非常に良く似ている。
第6図は、上記の実施例に従って製造した合金HK−93−SSのサンプルおよ
び比較としてルネ(Rene’) 95−5Sのサンプルについて、極限引張強
さくksi)を冷却速度(”F/分)に対してプロットしたものである。試験し
たサンプルは750”Fで測定した。ルネ(Rene’) 95が市販されてい
る公知の超合金の中では最も強いもののひとつであることはよく知られている。
第6図から明らかなように、HK−93−SS合金とルネ(Rene’) 95
− S S合金のそれぞれのサンプルに対して行なった極限引張強さの測定の結
果は、HK−93−SS合金が現実にルネ(Rene’)95−3S材料より高
い引張強さをもち、特に極限引張強さを有していることを立証していた。
第7図のプロットから明らかなように、合金が有する1400@Fでの降伏強さ
の範囲は、約75°F/分で冷却された合金サンプルの場合の約140から、1
000”F/分以上で冷却されたサンプルの場合の約154以上の降伏強さまで
の範囲に亘っている。
ここで、第8図を参照すると、いずれも1400”Fで試験した2種のサンプル
、すなわちルネ(Rene’) 95− SS合金とHK−93−SS合金につ
いて、1400”Fでの極限引張と冷却速度(’ F/分)との間の関係がプロ
ットされている。
また、第5図、第6図、第7図および第8図にプロットされているデータは、本
発明の合金が、現実の市販機器で期待される冷却速度に対して、750@Fでは
ルネ(Rene’)95−SSより秀れており1400”Fではルネ(Rene
’)95−SSとほとんど同じ程度の一組の引張強さ特性を有していることも比
較の上で立証している。
さらに、疲れ亀裂伝播の抑制に関して、本発明の合金は、ルネ((Rene’)
95、特に本発明の合金の工業生産で使用されるはずの速度である100”F
/分から600°F/分の冷却速度で製造された合金よりずっと秀れている。
本発明の達成に関して顕著なのは、ワスパロイ(WASPALOY)合金の成分
と比較してHK−93合金の成分を比較的少し変えただけで、疲れ亀裂伝播耐性
が驚く程の改良がなされたことである。
合金組成の小さい変化を例示するためにワスバロイ(WASPALOY)とHK
−93の両者の成分を次に挙げる。
表 1
Ni 残部 残部
Co 13 13.5
Cr I6 19.5
Mo 4 4.3
AI 2,55 1.3
Ti 4.5 3.0
Zr O,030,03
CO,030,I
B O,0150,01
上の表1において、合金HK−93の組成と比べて合金ワスパロイ(WASPA
LOY)の組成で意味のある違いは、本合金が1.25重量%のアルミニウムと
1,50重量%のチタンを多く含み、しかも3.0重量%のタンタルと1.5重
量%のニオブも含むことであると考えられる。
このような組成の変化によって、合金の基本的な強度特性はルネ(Rene’)
95の特性まで増大または改良しながら、同時にこの合金の長い滞留時間での
疲れ亀裂抑制が得られるということはむしろ驚くべきことであると思われる。し
かし、これは、図面に挙げ、上で詳細に述べたデータによって明らかにされてい
るように、まさに組成の変化の結果なのである。
上記のような特性の顕著な変化に関係しない成分のその他の変更、特にいくつか
の成分の小さな変更をしてもよい。
たとえば、HK−93合金で見出されたユニークな特性の存益な組合せを変更す
ることなく、特にそのような特性を損うことのない程度にレニウムを少量添加し
てもよい。
本発明の合金を特に亀裂伝播の抑制に関して独特に有利な割合を与える成分およ
び成分のパーセントの点から記載して来たが、その他の成分、たとえばイツトリ
ウム、バナジウムなどを新規な亀裂伝播抑制に干渉することのないパーセントで
組成物中に含ませることができるということが分かるであろう。0〜0.2%程
度の少量のイツトリウムを、本発明の合金のユニークで価値の高い組合せの特性
を損うことなく本発明の合金中に含ませることができる。
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FIG、3
FIG、4
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国際調査報告
IJs 8904171
Claims (6)
- (1)以下の成分を以下の割合で含有する合金組成物。 成分組成物中の濃度(重量%) Ni残部 Co8〜16 Cr13〜19 Mo2〜6 Al1.5〜3.0 Ti4.0〜5.0 Ta2.0〜4.0 Nb1.0〜2.0 Re0.0〜3.0 Hf0.0〜0.75 Zr0.00〜0.10 V0.0〜2.0 C0.0〜0.20 B0.01〜0.10 W0.0〜1.0 Y0.0〜0.1
- (2)約600°F/分以下の速度で冷却されたものである請求の範囲1記載の 組成物。
- (3)50〜600°F/分の速度で冷却されたものである請求の範囲1記載の 組成物。
- (4)以下の成分を以下の割合で含有する合金組成物。 成分組成物中の濃度(重量%) Ni残部 Co13 Cr16 Mo4 Al2.55 Ti4.5 Ta3.0 Nb1.5 Zr0.03 C0.03 B0.015
- (5)約600°F/分以下の速度で冷却されたものである請求の範囲4記載の 組成物。
- (6)50〜600°F/分の速度で冷却されたものである請求の範囲4記載の 組成物。
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