JPH0355464B2 - - Google Patents
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- JPH0355464B2 JPH0355464B2 JP59214399A JP21439984A JPH0355464B2 JP H0355464 B2 JPH0355464 B2 JP H0355464B2 JP 59214399 A JP59214399 A JP 59214399A JP 21439984 A JP21439984 A JP 21439984A JP H0355464 B2 JPH0355464 B2 JP H0355464B2
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- toluenesulfonyl
- phenylglycine
- amino acids
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- Indole Compounds (AREA)
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
Description
本発明はアミノ酸エナンチオマー(左右像)の
クロマトグラフイーによる分離法に係るもので、
従来高速液体グロマトグラフイーによる、アミノ
酸エナンチオマーを分離する方法としては、クロ
マトグラフイーにかける前段階でアミノ酸をジア
ステレオマー(立体異性体)へ変える方法と、キ
ラル固定相又はキラル試薬を含んだ移動相を利用
する方法とがあつた。本発明は後者に属するもの
であるが、従来法である前者はクロマトグラフイ
ーによる分離に先立つて、アミノ酸をジアステレ
オメリツクな誘導体にする必要があり、この誘導
体化操作の煩雑さのために、定量性等が問題とな
る場合が多い。また分離に際しては、ほとんどの
場合、移動相に有機溶媒を用いる順相クロマトグ
ラフイーによらなければならない。後者の場合、
従来法としては、プロリン−銅コンプレツクスを
移動相として用いる方法があるが、プロリンやヒ
ドロキシプロリンを検出することは不可能であ
る。また、アスパルテイルシクロヘキシルイミド
と銅を用いる従来法では、試薬自身が、第一級ア
ミノ基を有しているため、ニンヒドリン法やo−
フタルアルデヒド法などの、高感度検出法を適用
することは出来ないものであつた。又従来方法と
して特開昭57−176936号の如く、N−(p−トル
エンスルホニル)−L−フエニルアラニンを用い
たものが存在するが、この方法ではDL体のアラ
ニンの分離能があまりよくないものであつた。例
えば同上特開昭57−176936号公報の第3図で示す
分離状態では、D−アラニンとL−アラニンの分
離が必ずしも明確ではない欠点を有し、またDL
−セリンやDL−グルタミンの分離は困難なもの
であつた。 本発明は従来法における上述の如き欠点を除去
した、アミノ酸エナンチオマーのクロマトグラフ
イーによる分離方法に係るもので、逆相カラムを
用い移動相にキラル試薬であるN−(p−トルエ
ンスルホニル)−D−フエニルグリシン及び CuSO4・5H2Oを含ませてD及びL−アミノ酸を
分離するものであつて、N−(p−トルエンスル
ホニル)−D−フエニルグリシンは分離後、従来
遊離アミノ酸の微量検出に使われていた、オルト
フタルアルデヒドを検出試薬としてそのまま使用
でき、ピコモル(10-12mole)単位までの検出を
可能としたものである。また本キラル試薬はニン
ヒドリン反応には陰性であるため、検出にo−フ
タルアルデヒド法のかわりにニンヒドリン法を組
み合すことにより、プロリン及びヒドロキシプロ
リンのような第二級アミノ基を有するアミノ酸の
検出も可能となつている。N−(p−トルエンス
ルホニル)−D−フエニルグリシンは移動相に加
えるだけでラセミ型アミノ酸を分離でき、しかも
一級アミノ基をもつアミノ酸と反応するオルトフ
タルアルデヒドを検出試薬として使用する事がで
きる。。尚この使用に於いてはN−(P−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシン試薬がアル
カリ性のため銅イオンの沈澱を生じるが、これは
試薬中へエチレンジアミン四酢酸ニナトリウムを
加える事により防止が可能となる。この方法によ
りアミノ酸のピコモル単位までの検出を行なう事
ができる。移動相中に於けるN−(p−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンと、 CuSO4・5H2Oイオンは、下記構造図に示す如
く、一種の二成分錯体、[(N−(p−トルエンス
ルホニル)−D−フエニルグリシン)2CuSO4・
5H2O]であると思慮される。 又遊離アミノ酸、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−D−フエニルグリシン及びCuSO4・5H2O
は三成分錯体をつくるものと考えられ、D型とL
型のアミノ酸は下記の如く異なつた立体構造をも
つ錯体ができると考えられる。この際、D−アミ
ノ酸を含む錯体はトランス体であり、L−アミノ
酸を含むシス錯体に比べより安定であり、クロマ
トグラフイーではより強く保持されることを意味
するものと考えられる。 N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニル
グリシン及びCuSO4・5H2O−Dアミノ酸 N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニル
グリシン及びCuSO4・5H2O−Lアミノ酸。この
分子モデルは、D−異性体よりも速くL−アミノ
酸が溶出される事実によつて説明できる。又アミ
ノ酸には、後に説明する如く、移動性の違いが生
じるが、この違いはシリカゲル上に結合されたn
−オクチル残基と、アミノ酸のα−炭素上の置換
アルキル基との間の、疎水性および立体的相互関
係の違いに基づくものと思われる。従つてより高
い疎水性アルキル置換基をもつたアミノ酸は、低
い疎水性のアルキル置換基をもつアミノ酸よりも
長時間カラムに保持される結果となつた。又炭素
原子数が等しい異性体の場合には、枝分かれした
側鎖をもつたアミノ酸である。バリンやロイシン
が直鎖上の側鎖をもつたノルバリンやノルロイシ
ンよりも速く溶出される。 またN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンの合成方法は下記成分を下記の手順
に従つて合成することによつて行なうことができ
る。 D−フエニルグリシン 3.0wt% 水 71.3wt% テトラヒドロフラン 14.1wt% トリエチルアミン 5.9wt% パラトルエンスルホニルクロリド 5.7wt% まずD−フエニルグリシン3.0wt%と 水31.7wt%、テトラヒドロフラン14.1.wt%とを
混合した後、冷却水にて冷却する。この冷却継続
中に、トリエチルアミン5.9wt%を加え、次にパ
ラトルエンスルホニルクロリド5.7wt%を30分の
間に少しづつ加え、更に90分の撹拌を行なう。次
に常温下でテトラヒドロフランの臭が気にならな
い程度まで蒸発を行なつた後に、残りの水39.6wt
%を加える。次にエーテルにより洗浄を行ない、
過剰のパラトルエンスルホニルクロリドおよびパ
ラトルエンスルホン酸を抽出除去した後、希塩酸
を加えPH3〜4にすることにより結晶が生じる。
この結晶を、メタノールと水の80wt%対20wt%
の液中で再結晶させることにより、N−(p−ト
ルエンスルホニル)−D−フエニルグリシンを得
ることができる。 本発明は以上の如く、上記製造方によるN−
(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシ
ンを、移動相として用いる事により、N−(p−
トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシンは、
従来のN−(p−トルエンスルホニル)−L−フエ
ニルアラニンを用いる方法に比べ、アミノ酸の光
学分割における不斎識別を、より高効率にする目
的で開発された。キラルな配位子と金属イオンと
を添加する方法では、、クロマトグラフ過程にお
ける配位子交換を利用して、目的である光学対掌
体の不斎を区別するため、この配位子交換の際の
立体選択性を向上させる工夫を行なうことによ
り、分割能を大きくさせることができる。N−
(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシ
ンはN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニ
ルアラニンに比べ、メチレン基が1つ少ない構造
であるため、配位子交換に伴なつて形成される二
成分(binary)或は、三成分(ternary)の錯体
の銅イオンを中心とする面に対し、フエニル基が
N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグ
リシンでは直接、N−(p−トルエンスルホニル)
−D−フエニルアラニンでは、メチレン基を介し
て結合した構造をとつていることが推測される。
従つてN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンを用いた場合の方が、錯体の立体化
学的自由度が低下し、このため配位子交換の際の
立体選択性が高くなる。事実、N−(p−トルエ
ンスルホニル)−D−フエニルグリシンを用いた
場合、N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルアラニンを用いたとき、分割不可能であつた
D、L−グルタミンが、完全分割された他多くの
アミノ酸について分割効率の向上がみられた。 以下本発明の具体的実施例について説明する。 まず試薬について、 移動相にはN−(p−トルエンスルホニル)−D−
フエニルグリシンとCuSO4・5H2O(二価の銅イ
オン)を、2:1の分子比で含むアセトニトリル
−水系を用いた。移動相のPHは炭酸ナトリウム水
溶液で調整した。オルトフタルアルデヒド試薬に
はエチレンジアミン四酢酸ニナトリウムが2.5
g/となるようにふくまれている。 次にクロマトグラフシステムについて、移動相
とポストカラム試薬(この場合にはオルトフタル
アルデヒド試薬)はポンプを用いて 1.0ml/minの定速で流した。又充填材としては
化学的に結合したn−オクチルシリルシリカゲル
のうち、未反応のシラノール基をトリメチルシラ
ンでマスクして用いた。これを10cm×4.0mmI.Dの
ステンレススチール製カラムに、スラリ一方で充
填した。この充填カラムを30℃または80℃に保温
してクロマトグラフイーを行なつた。カラム溶出
液はT字型多技管を用いてオルトフタルアルデヒ
ト試薬と混ぜあわせ、50cm×0.5mmI.Dのテフロン
チユーブ製反応コイル中で反応させた。溶出物の
蛍光強度は分光蛍光モニターを用いて340ナノメ
ーターで蛍光を励起させ、455ナノメーターで測
定した。 その結果は次の如きものであるが、説明の都合
上以下に使用する記号は、 K′=キヤパシテイー比 α=分離フアクター(相対保持力) R=分離能 を示している。これらの値は、移動相のPH、移動
相中のN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンおよびCuSO4・5H2O錯体や、アセ
トントリルの濃度により変化するものである。ま
たK′とαはPH5からPH7の範囲で高くなり、大
部分のアミノ酸はこのPHの範囲で分離が可能であ
る。但しアラニン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、アスパラギンのラセミ体はPH6又はそれ以上
で分離が可能である。 第1表はキヤパシテイー比K′、分離フアクタ
ーα、フリーエネルギーの差(△△G°=−
RTlnα)およびアセトニトリル濃度の関係を示
すものである。移動相には1mMのN−(p−ト
ルエンスルホニル)−D−フエニルグリシン及び
0.5mMのCuSO4・5H2OをPH6.0として含む水溶
性にアセトニトリルを表示の通りのwt%で加え
たものを用いた。
クロマトグラフイーによる分離法に係るもので、
従来高速液体グロマトグラフイーによる、アミノ
酸エナンチオマーを分離する方法としては、クロ
マトグラフイーにかける前段階でアミノ酸をジア
ステレオマー(立体異性体)へ変える方法と、キ
ラル固定相又はキラル試薬を含んだ移動相を利用
する方法とがあつた。本発明は後者に属するもの
であるが、従来法である前者はクロマトグラフイ
ーによる分離に先立つて、アミノ酸をジアステレ
オメリツクな誘導体にする必要があり、この誘導
体化操作の煩雑さのために、定量性等が問題とな
る場合が多い。また分離に際しては、ほとんどの
場合、移動相に有機溶媒を用いる順相クロマトグ
ラフイーによらなければならない。後者の場合、
従来法としては、プロリン−銅コンプレツクスを
移動相として用いる方法があるが、プロリンやヒ
ドロキシプロリンを検出することは不可能であ
る。また、アスパルテイルシクロヘキシルイミド
と銅を用いる従来法では、試薬自身が、第一級ア
ミノ基を有しているため、ニンヒドリン法やo−
フタルアルデヒド法などの、高感度検出法を適用
することは出来ないものであつた。又従来方法と
して特開昭57−176936号の如く、N−(p−トル
エンスルホニル)−L−フエニルアラニンを用い
たものが存在するが、この方法ではDL体のアラ
ニンの分離能があまりよくないものであつた。例
えば同上特開昭57−176936号公報の第3図で示す
分離状態では、D−アラニンとL−アラニンの分
離が必ずしも明確ではない欠点を有し、またDL
−セリンやDL−グルタミンの分離は困難なもの
であつた。 本発明は従来法における上述の如き欠点を除去
した、アミノ酸エナンチオマーのクロマトグラフ
イーによる分離方法に係るもので、逆相カラムを
用い移動相にキラル試薬であるN−(p−トルエ
ンスルホニル)−D−フエニルグリシン及び CuSO4・5H2Oを含ませてD及びL−アミノ酸を
分離するものであつて、N−(p−トルエンスル
ホニル)−D−フエニルグリシンは分離後、従来
遊離アミノ酸の微量検出に使われていた、オルト
フタルアルデヒドを検出試薬としてそのまま使用
でき、ピコモル(10-12mole)単位までの検出を
可能としたものである。また本キラル試薬はニン
ヒドリン反応には陰性であるため、検出にo−フ
タルアルデヒド法のかわりにニンヒドリン法を組
み合すことにより、プロリン及びヒドロキシプロ
リンのような第二級アミノ基を有するアミノ酸の
検出も可能となつている。N−(p−トルエンス
ルホニル)−D−フエニルグリシンは移動相に加
えるだけでラセミ型アミノ酸を分離でき、しかも
一級アミノ基をもつアミノ酸と反応するオルトフ
タルアルデヒドを検出試薬として使用する事がで
きる。。尚この使用に於いてはN−(P−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシン試薬がアル
カリ性のため銅イオンの沈澱を生じるが、これは
試薬中へエチレンジアミン四酢酸ニナトリウムを
加える事により防止が可能となる。この方法によ
りアミノ酸のピコモル単位までの検出を行なう事
ができる。移動相中に於けるN−(p−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンと、 CuSO4・5H2Oイオンは、下記構造図に示す如
く、一種の二成分錯体、[(N−(p−トルエンス
ルホニル)−D−フエニルグリシン)2CuSO4・
5H2O]であると思慮される。 又遊離アミノ酸、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−D−フエニルグリシン及びCuSO4・5H2O
は三成分錯体をつくるものと考えられ、D型とL
型のアミノ酸は下記の如く異なつた立体構造をも
つ錯体ができると考えられる。この際、D−アミ
ノ酸を含む錯体はトランス体であり、L−アミノ
酸を含むシス錯体に比べより安定であり、クロマ
トグラフイーではより強く保持されることを意味
するものと考えられる。 N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニル
グリシン及びCuSO4・5H2O−Dアミノ酸 N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニル
グリシン及びCuSO4・5H2O−Lアミノ酸。この
分子モデルは、D−異性体よりも速くL−アミノ
酸が溶出される事実によつて説明できる。又アミ
ノ酸には、後に説明する如く、移動性の違いが生
じるが、この違いはシリカゲル上に結合されたn
−オクチル残基と、アミノ酸のα−炭素上の置換
アルキル基との間の、疎水性および立体的相互関
係の違いに基づくものと思われる。従つてより高
い疎水性アルキル置換基をもつたアミノ酸は、低
い疎水性のアルキル置換基をもつアミノ酸よりも
長時間カラムに保持される結果となつた。又炭素
原子数が等しい異性体の場合には、枝分かれした
側鎖をもつたアミノ酸である。バリンやロイシン
が直鎖上の側鎖をもつたノルバリンやノルロイシ
ンよりも速く溶出される。 またN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンの合成方法は下記成分を下記の手順
に従つて合成することによつて行なうことができ
る。 D−フエニルグリシン 3.0wt% 水 71.3wt% テトラヒドロフラン 14.1wt% トリエチルアミン 5.9wt% パラトルエンスルホニルクロリド 5.7wt% まずD−フエニルグリシン3.0wt%と 水31.7wt%、テトラヒドロフラン14.1.wt%とを
混合した後、冷却水にて冷却する。この冷却継続
中に、トリエチルアミン5.9wt%を加え、次にパ
ラトルエンスルホニルクロリド5.7wt%を30分の
間に少しづつ加え、更に90分の撹拌を行なう。次
に常温下でテトラヒドロフランの臭が気にならな
い程度まで蒸発を行なつた後に、残りの水39.6wt
%を加える。次にエーテルにより洗浄を行ない、
過剰のパラトルエンスルホニルクロリドおよびパ
ラトルエンスルホン酸を抽出除去した後、希塩酸
を加えPH3〜4にすることにより結晶が生じる。
この結晶を、メタノールと水の80wt%対20wt%
の液中で再結晶させることにより、N−(p−ト
ルエンスルホニル)−D−フエニルグリシンを得
ることができる。 本発明は以上の如く、上記製造方によるN−
(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシ
ンを、移動相として用いる事により、N−(p−
トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシンは、
従来のN−(p−トルエンスルホニル)−L−フエ
ニルアラニンを用いる方法に比べ、アミノ酸の光
学分割における不斎識別を、より高効率にする目
的で開発された。キラルな配位子と金属イオンと
を添加する方法では、、クロマトグラフ過程にお
ける配位子交換を利用して、目的である光学対掌
体の不斎を区別するため、この配位子交換の際の
立体選択性を向上させる工夫を行なうことによ
り、分割能を大きくさせることができる。N−
(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシ
ンはN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニ
ルアラニンに比べ、メチレン基が1つ少ない構造
であるため、配位子交換に伴なつて形成される二
成分(binary)或は、三成分(ternary)の錯体
の銅イオンを中心とする面に対し、フエニル基が
N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグ
リシンでは直接、N−(p−トルエンスルホニル)
−D−フエニルアラニンでは、メチレン基を介し
て結合した構造をとつていることが推測される。
従つてN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンを用いた場合の方が、錯体の立体化
学的自由度が低下し、このため配位子交換の際の
立体選択性が高くなる。事実、N−(p−トルエ
ンスルホニル)−D−フエニルグリシンを用いた
場合、N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルアラニンを用いたとき、分割不可能であつた
D、L−グルタミンが、完全分割された他多くの
アミノ酸について分割効率の向上がみられた。 以下本発明の具体的実施例について説明する。 まず試薬について、 移動相にはN−(p−トルエンスルホニル)−D−
フエニルグリシンとCuSO4・5H2O(二価の銅イ
オン)を、2:1の分子比で含むアセトニトリル
−水系を用いた。移動相のPHは炭酸ナトリウム水
溶液で調整した。オルトフタルアルデヒド試薬に
はエチレンジアミン四酢酸ニナトリウムが2.5
g/となるようにふくまれている。 次にクロマトグラフシステムについて、移動相
とポストカラム試薬(この場合にはオルトフタル
アルデヒド試薬)はポンプを用いて 1.0ml/minの定速で流した。又充填材としては
化学的に結合したn−オクチルシリルシリカゲル
のうち、未反応のシラノール基をトリメチルシラ
ンでマスクして用いた。これを10cm×4.0mmI.Dの
ステンレススチール製カラムに、スラリ一方で充
填した。この充填カラムを30℃または80℃に保温
してクロマトグラフイーを行なつた。カラム溶出
液はT字型多技管を用いてオルトフタルアルデヒ
ト試薬と混ぜあわせ、50cm×0.5mmI.Dのテフロン
チユーブ製反応コイル中で反応させた。溶出物の
蛍光強度は分光蛍光モニターを用いて340ナノメ
ーターで蛍光を励起させ、455ナノメーターで測
定した。 その結果は次の如きものであるが、説明の都合
上以下に使用する記号は、 K′=キヤパシテイー比 α=分離フアクター(相対保持力) R=分離能 を示している。これらの値は、移動相のPH、移動
相中のN−(p−トルエンスルホニル)−D−フエ
ニルグリシンおよびCuSO4・5H2O錯体や、アセ
トントリルの濃度により変化するものである。ま
たK′とαはPH5からPH7の範囲で高くなり、大
部分のアミノ酸はこのPHの範囲で分離が可能であ
る。但しアラニン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、アスパラギンのラセミ体はPH6又はそれ以上
で分離が可能である。 第1表はキヤパシテイー比K′、分離フアクタ
ーα、フリーエネルギーの差(△△G°=−
RTlnα)およびアセトニトリル濃度の関係を示
すものである。移動相には1mMのN−(p−ト
ルエンスルホニル)−D−フエニルグリシン及び
0.5mMのCuSO4・5H2OをPH6.0として含む水溶
性にアセトニトリルを表示の通りのwt%で加え
たものを用いた。
【表】
第1図Aは、N−(p−トルエンスルホニル)−
D−フエニルアラニンおよびCuSO4・5H2O容離
剤を、また第1図BはN−(p−トルエンスルホ
ニル)−D−フエニルグリシンおよびCuSO4・
5H2O溶離剤を用いたD.L−セリン、D.Lグルタミ
ンの分離状態を示すものであり、移動相にAは、
1mMの、N−(p−トルエンスルホニル)−D−
フエニルアラニンおよび0.5mMのCuSO4・5H2O
をPH6.0で用い、図中の各アミノ酸を0.25mM用
いた。またBには1mMの、N−(p−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンおよび0.5m
MのCuSO4・5H2OをPH6.0で用い、図中の各アミ
ノ酸を0.25mM用いた。この結果により本発明の
優れた分離能が明らかとなる。第2図はN−(P
−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシン
及びCuSO4・5H2O溶離剤を用いたD.L.アミノ酸
の分離状態を示すもので、カラムは30℃に保温
し、移動相には10%アセトニトリル、1mMのN
−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリ
シン、及び0.5mMのCuSO4・5H2OをPH6.0で用
い、図中の各アミノ酸を約0.5ナノモル注入した。
第3図はN−(p−トルエンスルホニル)−D−フ
エニルグリシン及びCuSO4・5H2O溶離剤を用い
たD.L.アミノ酸の分離状態を示すもので、カラム
は80℃に保温し、移動相に0.0075%Na2CO3、1
%アセトニトリル、1mMのN−(P−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンおよび0.5m
MのCuSO4・5H2Oを用い、図中の各アミノ酸を
0.5ナノモル注入した。
D−フエニルアラニンおよびCuSO4・5H2O容離
剤を、また第1図BはN−(p−トルエンスルホ
ニル)−D−フエニルグリシンおよびCuSO4・
5H2O溶離剤を用いたD.L−セリン、D.Lグルタミ
ンの分離状態を示すものであり、移動相にAは、
1mMの、N−(p−トルエンスルホニル)−D−
フエニルアラニンおよび0.5mMのCuSO4・5H2O
をPH6.0で用い、図中の各アミノ酸を0.25mM用
いた。またBには1mMの、N−(p−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンおよび0.5m
MのCuSO4・5H2OをPH6.0で用い、図中の各アミ
ノ酸を0.25mM用いた。この結果により本発明の
優れた分離能が明らかとなる。第2図はN−(P
−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリシン
及びCuSO4・5H2O溶離剤を用いたD.L.アミノ酸
の分離状態を示すもので、カラムは30℃に保温
し、移動相には10%アセトニトリル、1mMのN
−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニルグリ
シン、及び0.5mMのCuSO4・5H2OをPH6.0で用
い、図中の各アミノ酸を約0.5ナノモル注入した。
第3図はN−(p−トルエンスルホニル)−D−フ
エニルグリシン及びCuSO4・5H2O溶離剤を用い
たD.L.アミノ酸の分離状態を示すもので、カラム
は80℃に保温し、移動相に0.0075%Na2CO3、1
%アセトニトリル、1mMのN−(P−トルエン
スルホニル)−D−フエニルグリシンおよび0.5m
MのCuSO4・5H2Oを用い、図中の各アミノ酸を
0.5ナノモル注入した。
Claims (1)
- 1 N−(p−トルエンスルホニル)−D−フエニ
ルグリシン及びCuSO4・5H2Oを移動相として用
い、アミノ酸エナンチオマーを逆相クロマトグラ
フイーにより分離する事を特徴とするアミノ酸エ
ナンチオマーのクロマトグラフイーによる分離
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59214399A JPS6193145A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | アミノ酸エナンチオマ−のクロマトグラフイ−による分離法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59214399A JPS6193145A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | アミノ酸エナンチオマ−のクロマトグラフイ−による分離法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6193145A JPS6193145A (ja) | 1986-05-12 |
| JPH0355464B2 true JPH0355464B2 (ja) | 1991-08-23 |
Family
ID=16655141
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59214399A Granted JPS6193145A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | アミノ酸エナンチオマ−のクロマトグラフイ−による分離法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6193145A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005099855A1 (en) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Waters Investments Limited | Compositions and methods for separating enantiomers |
| CN103664670A (zh) * | 2012-09-06 | 2014-03-26 | 济南大学 | 利用n-烷基-l-苯丙氨酸甲酯萃取拆分苯丙氨酸的方法 |
| CN104163770B (zh) * | 2013-05-16 | 2016-03-30 | 湖南理工学院 | 一种采用多级离心萃取器萃取分离4-硝基苯甘氨酸对映体的方法 |
-
1984
- 1984-10-15 JP JP59214399A patent/JPS6193145A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6193145A (ja) | 1986-05-12 |
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