JPH0356301B2 - - Google Patents

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JPH0356301B2
JPH0356301B2 JP14538487A JP14538487A JPH0356301B2 JP H0356301 B2 JPH0356301 B2 JP H0356301B2 JP 14538487 A JP14538487 A JP 14538487A JP 14538487 A JP14538487 A JP 14538487A JP H0356301 B2 JPH0356301 B2 JP H0356301B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、スポツト溶接性の良好な極低炭素
鋼板に関し、とくに鋼中成分と鋼板中の未再結晶
組織の割合に工夫を加えることによつてスポツト
溶接部の継手疲労強度の有利な改善を図ろうとす
るものである。 (従来の技術) 近年、冷延鋼板の焼鈍方法は、省エネルギーや
納期短縮などの要請をみたすため、箱焼鈍法から
連続焼鈍法へと変遷してきた。また、一般に冷延
鋼板に用いられる鋼は低炭素Alキルド鋼である。 連続焼鈍法によりプレス成形性の良好な冷延鋼
板を製造するには、再結晶焼鈍後、300〜500℃の
温度或で3〜10分程度の過時効処理を行なつて耐
時効性の改善を行う必要があり、さらに耐時効
性、絞り性を向上させるためにTi、Nb、Bのご
とき炭窒化物形成元素の添加も行われていた。 一方プレス成形性を向上させるために固溶C、
Nを数10ppmの水準にまで低下させた極低炭素鋼
が、近年採用されるようになつてきたが、このよ
うな極低炭素鋼を素材とした場合でも、絞り性、
耐時効性は若干の改善にとどまり、とくに深絞り
性の良好なあるいは完全非時効性の冷延鋼板を製
造するには一般に困難であつて、それらの特性を
改善するためやはり炭素化物形成元素の添加が必
要とされる。 さらに一般に、自動車用冷延鋼板は、プレス成
形後にスポツト溶接が施されるが、その継手の疲
労強度は自動車の耐久性を支配する重要な因子の
一つである。 かかるスポツト溶接継手の疲労強度は、素材と
して高張力鋼板を用いても改善されず、第3図に
曲線A,Bで示すように高荷重・低サイクル或で
は軟鋼より高いものの、低荷重・高サイクル或で
はかえつて軟鋼より低くなる傾向にあり、自動車
のハイテン化を阻害する大きな要因となつてい
る。 (発明が解決しようとする問題点) 上記の実情の鑑み、これまでにも高張力鋼板の
疲労強度を改善する努力が種々試みられている。 たとえば、特開昭58−3792号公報においては、
炭素当量が0.06〜0.60wt%(以下単に%で示す)、
引張強さが35Kgf/mm2以上の高張力鋼板をスポツ
ト溶接する際にテンパー通電する方法が開示され
ている。 また特開昭58−3793号公報においては、C含有
量が0.20%以下、引張強さがKgf/mm2以上の高張
力鋼板をスポツト溶接する際に、適度な“散り”
が発生する電流領域で溶接する方法が開示されて
いる。 しかしながら上記の例はいずれも、低炭素高張
力鋼板に関するものであり、極低炭素鋼にはその
まま適用することはできない。そして現在までの
ところ極低炭素鋼板に関する技術は全く開示され
ていないのが実情である。ただし鋼種に関係なく
実際の部品の接合強度を高める方法としては、ス
ポツト溶接点数を増す方法やナゲツト径を大きく
する方法などの対応が可能ではあるが、それぞれ
設計変更やコストアツプなどを伴うため、便宜上
採用される手段にすぎず、抜本的は解決手段の開
発が殊の外強く要望されていた。 この発明は、上記の要望に有利に応えるもの
で、煩雑な手間やコストアツプを必要とするよう
な手段によらず、成分組成と連続焼鈍条件とを調
整することにより、スポツト溶接性とくにその継
手疲労強度の有利な改善を可能ならしめた極低炭
素鋼板を提案することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) まずこの発明の解明経緯について説明する。 さて発明者らは、軟鋼板、高張力鋼板および極
低炭素鋼板のスポツト溶接性とその継手疲労強度
について綿密な再検討を加えた。その結果、継手
疲労強度に影響を及ぼす因子として溶接部の硬度
と母材部の硬度との相互の関係が重要であること
の知見を得た。 第4図に、スポツト溶接継手部の硬度分布を示
す。 軟鋼板および高張力鋼板ではナゲツトと熱影響
部(HAZ)が硬化するため、溶接部の硬度分布
は曲線Aで示したようになる。また極低炭素鋼板
では曲線Bで示したように溶接部の硬度分布はほ
ぼフラツトとなる。さらに従来知られている低炭
素鋼を素材とした回復焼鈍鋼では、曲線Cで示さ
れるように軟化部が発生する。ここに曲線Aの硬
度分布ではJIS Z 3138による継手の引張剪断疲
労強度は、高荷重・低サイクル側で低く、また曲
線Bでは逆に低荷重・低サイクル域で低く、さら
に曲線Cでは低荷重と高荷重の両方で低いことが
判明した。 そこで発明者らぱ、以上の結果を基に継手疲労
強度が最良の状態となるような硬度分布について
検討したところ、硬度分布が曲線Dで示されるよ
うな鋼種が所期した目的の達成に極めて有効であ
ることを突き止め、かかる極低炭素鋼板を開発す
るべく鋭意研究を重ねた未に、前掲第3図に曲線
Cで示したような低サイクル域は勿論のこと高サ
イクル域においても高い継手疲労強度を呈するよ
うな鋼板を開発し、この発明を完成させるに至つ
たのである。 すなわちこの発明は、C:0.006%以下、Mn:
0.5%以下、Al:0.05%以下、N:0.006%以下お
よびP:0.05%以下を含みかつ、窒化物、硫化物
は不算入としたTi及び/又はNdの一種または二
種合計:0.001〜0.100%およびB:0.0001〜0.005
%を含有し、残部は鉄及び不可避的不純物の組成
から成り、断面組織面積率にて5〜30%の未再結
晶組織を有することから成るスポツト溶接性の良
好な極低炭素鋼板である。 以下この発明を具体的に説明する。 まずこの発明において成分組成を上記の範囲に
限定した理由について説明する。 C:0.006%以下 C量が多くなるとそれにつれて溶接部が母材よ
り硬化し、前掲第4図に示した曲線Dのような、
つまり溶接部の硬度が母材のそれよりも低い状態
がえられないため、C含有量は0.006%の範囲に
限定した。 Mn:0.5%以下 Mnは、熱間割れの原因となるSを固定するの
に有効な元素であり、製鋼工程で添加する必要が
あるが、0.5%を超える添加は材質を硬化させ、
延性を低下させることから、上限を0.5%とした。 Al:0.05%以下 Alは製鋼時の脱酸剤として、また固溶Nを
AlNとして固定する効果もあることから、Alの
添加は必要がある。しかし、あまりに多量の添加
は溶鋼コストを上昇させることから、この発明で
は0.05%以下とした。 N:0.006%以下 NはCと同様、結晶粒を微細にし加工性を低下
させる上、耐時効性も劣化させてしまうことか
ら、Nの含有量は0.006%以下とする必要がある。 P:0.05%以下 Pは強度を向上させる元素であるが、0.05%を
超える含有は材質を硬化させ加工性を劣化させる
ことから、上限を0.05%とした。 Tiおよび/またはNb:0.001〜0.100% 窒化物、硫化物については不算入としたTiも
しくはNbを1種または2種合計で、0.001〜0.100
%とした理由は、0.001%未満では加工性を向上
させることが難しく、一方0.100%を超えると、
再結晶温度を著しく上昇させ、溶鋼コストのみな
らず製造コストも高くなるからである。 B:0.0001〜0.005% Bは、スポツト溶接部の組織を微細にし、
HAZの粒成長を抑制し軟化を防止するのに有効
に寄与するが、0.0001%未満ではその添加効果に
乏しく、一方0.005%を超えて多量に添加すると
材質の劣化を招くので、0.0001〜0.005%の範囲
で添加するものとした。 さてこの発明における必須成分の適正範囲は上
記のとおりであるが、成分組成を上記の範囲に限
定しただけではこの発明で所期した目的を達成す
ることはできず、所期した目的達成のためには鋼
中の未再結晶組織を所定の範囲に制限することが
肝要である。 未再結晶組織 未再結晶組織の存在は、素材の強度を高めると
共に、スポツト溶接部の硬度分布を前掲第4図に
示した曲線Dに沿わせるのに重要である。未再結
晶組織が断面組織面積率にて5%未満の残存では
その効果は小さく、一方30%を超える残存では加
工性が著しく劣化することから、この発明ではそ
の残存量を断面組織面積率で5〜30%の範囲内に
限定した。 第1図に、0.0015%C−0.017%Nb−0.0010%
B:bal Feの組成になる極低炭素鋼の未再結晶
組織断面率とElおよび素材硬度(HV)との関係
について調べた結果を示す。 同図より明らかなように、未再結晶組織断面率
を5〜30%の範囲に限定することにより、Elを低
下させることなしに高いHVが得られている。 なお上記したような適正範囲の未再結晶組織断
面率を得るには、冷間圧延を経た冷延板を再結晶
温度範囲において適当な時間焼鈍してやればよ
く、たとえば厚み0.8mmの0.0019%C−0.024%Ti
−0.0008%B:balFe鋼については、第2図に示
したように610〜690℃の温度範囲において0.5分
程度の焼鈍処理を施せば良い。 (実施例) 表1に示す組成の鋼を溶製後、熱間圧延により
板厚3.2mmとし、脱スケール後、冷間圧延により
板厚0.7mmの冷延板としたのち、表2に示したよ
うな焼鈍を行なつた。 ついで得られた各最終製品を短冊形に剪断し、
ナゲツト径がすべて4.8mmとなるようにスポツト
溶接条件を調整しながら、引張剪断疲労試験片を
製作した。ここに疲労試験は完全片振りとし、試
験の停止は疲労クラツクが約5mmの長さに達した
ときとした。 得られた試験結果を表2に併記する。
【表】
【表】 表2の結果から明らかなように、この発明の鋼
組成を有し、かつ未再結晶率がこの発明の適正範
囲を満足するA1,B1およびC1鋼のみが継手疲労
強度が104サイクルにおいて400Kgf/spot以上、
107サイクルにおいて90Kgf/spot以上と低サイ
クル域から高サイクル域全域にわたつて高い値を
示した。 これに対し他の鋼はいずれも、両者とも良好な
継手疲労強度は得られなかつた。 (発明の効果) かくしてこの発明によれば、鋼板に部分的に未
再結晶組織を残存させることによつて強度を確保
すると共にスポツト溶接においてはナゲツトを硬
化させず、またHAZの硬化も抑えることができ
るので、安価な高張力鋼板でありながらスポツト
溶接継手の疲労強度を低サイクル域から高サイク
ル域までにわたつて格段に向上させることがで
き、ひいては自動車用鋼板としては勿論のこと、
スポツト溶接継手の疲労強度が問題となる機械部
品などに適用して偉功を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、鋼中の未再結晶組織面積率とElおよ
び素材硬度との関係を示したグラフ、第2図は、
連続焼鈍温度と未再結晶組織面積率との関係を示
したグラフ、第3図は、スポツト溶接継手の引張
剪断疲労線図、第4図は、スポツト溶接継手の硬
度分布を示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.006wt%以下、 Mn:0.5wt%以下、 Al:0.05wt%以下、 N:0.006wt%以下、および P:0.05wt%以下、 を含みかつ、 窒化物、硫化物は不算入としたTi及び/又は
    Nbの一種または二種合計:0.001〜0.100wt%お
    よび B:0.0001〜0.005wt% を含有し、残部は鉄及び不可避的不純物の組成か
    ら成り、断面組織面積率にて5〜30%の未再結晶
    組織を有することを特徴とするスポツト溶接性の
    良好な極低炭素鋼板。
JP14538487A 1987-06-12 1987-06-12 スポット溶接性の良好な極低炭素鋼板 Granted JPS63310939A (ja)

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JPS63317648A (ja) * 1987-06-19 1988-12-26 Kawasaki Steel Corp 加工性とスポット溶接性に優れる冷延鋼板
KR20020010050A (ko) * 2000-07-28 2002-02-02 이구택 플럭스 코어 와이어 외피용 냉연강판 및 그 제조방법

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