JPH0356731B2 - - Google Patents
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- JPH0356731B2 JPH0356731B2 JP55094944A JP9494480A JPH0356731B2 JP H0356731 B2 JPH0356731 B2 JP H0356731B2 JP 55094944 A JP55094944 A JP 55094944A JP 9494480 A JP9494480 A JP 9494480A JP H0356731 B2 JPH0356731 B2 JP H0356731B2
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- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C3/00—Dental tools or instruments
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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- A61K6/802—Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics
- A61K6/807—Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics comprising magnesium oxide
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Description
本発明は歯科用構造物およびその製造方法に関
する。さらに詳しくは本発明は口内に入れて使用
される歯科補綴用品等の歯科用構造物およびその
製造方法に関する。 歯科医学の主な目的はインレー、オンレー、部
分あるいは全義歯、クラウン、キヤツプ等の補綴
用品のような歯科用構造物を製造し、取付けるこ
とによつて、破損あるいは変形した歯の構造ある
いは状態を復元あるいは矯正することにある。こ
れら歯科用構造物はいずれも理想的には(1)口の中
で不活性でなければならず、(2)咀嚼力に耐えうる
ものでなければならず、(3)生理学的にも問題のな
い解剖学的形状を呈しうるものでなければなら
ず、また(4)自然の歯に似た美的品質を示すもので
なければならない。 現在用いられている歯科用構造物は一般に合
金、磁器、アマルガム、アクリルポリマーあるい
はこれらの組合せからなるが、上記4つの理想的
条件を完全に満たすものではない。合金およびア
マルガムは歯とは光学的特性が著しく異なるので
美的要素が主に考慮されねばならない場所には望
ましくない。磁器およびアクリルポリマーは多く
の場所で咀嚼力に対してもろいあるいは弱い。強
度とのための合金構造物と外観のための磁器上部
構造物の場合のように、複合構造物は非常の高度
の技術を必要とし、また多くの場所でかさばりす
ぎる。言いかえれば、従来の歯科用構造物はせい
ぜい上記4つの理想的条件のうちのいくつかを満
たすものでしかなかつた。 本発明は歯のほうろう質に似た外観を示し、歯
のほうろう質にほぼ等しい膨脹率と熱伝導率を有
し、また少なくとも歯科用複合構造物と同じ程度
の機械的強度を示す歯科用構造物をガラス・セラ
ミツク材料から容易に製造することができるとい
う発見に基づいている。 ガラス・セラミクスはその起りを米国特許第
2920971号に有しており、その製造は3つの基本
工程からなる。まず、予め決められた組成のガラ
ス生成バツチが溶融される。次に、溶融物がその
転移範囲よりも少なくとも低い温度に冷却される
と同時に望みの形状のガラス素地に成形される。
最後に、得られたガラス成形品に特別な熱処理が
施されてそのガラス成形品内の本来の場所に結晶
の発生および生長が引き起こされ、ガラス成形品
が過半が結晶性であり、しばしばほぼ全体が結晶
性である製品に変換される。 転移範囲は液体溶融物が非晶質固体に変換され
る温度として定義される。この温度はガラスの徐
冷点付近にあると一般に考えられている。場合に
よつてはガラス溶融物はガラス質の目視検査を可
能にするためにわざわざ室温まで冷却されてもよ
い。しかしながら生産速度とエネルギー節約の点
から、ガラス・セラミクスの商業生産においては
一般に初期溶融物は転移温度よりもわずかに低い
温度に冷却され、その後結晶化熱処理が続けられ
る。結晶化熱処理は一般に2つの工程からなる。
すなわち、まずガラス素地が転移範囲よりも幾分
高い温度に加熱され、核の発生が起こり結晶化が
始まるのに充分な時間この温度に保たれる。その
後核形成された素地がガラスの軟化点にほぼ等し
いかあるいは大抵の場合それ以上であるより高い
温度に加熱され、核の上に結晶が生長するのに充
分な時間この温度に保たれる。これら2つの工程
はそれぞれ核形成および結晶化と呼ばれる。 ガラス・セラミクスはガラスの制御された結晶
化によつて誘導されるので、ガラス技術者には周
知の多くの成形方法はすべて望みの製品形状を達
成するのに用いることができる。しかしながら、
ガラス・セラミツクス固有の結晶度の高い微細構
造のために、ガラス・セラミクスによつて示され
る物理的特性は親ガラス素地の物理的特性よりも
ガラス・セラミクス中に存在する結晶相の物理的
特性に非常に似かよつている。結晶相の成分は先
駆ガラスから除去されるので、その結果、ガラ
ス・セラミクス素地中に含まれる残留ガラスによ
つて示される物理的特性は先駆ガラスの物理的特
性とは全く異なつている。さらに、ガラス・セラ
ミツク素地はガラスの本体の場所での結晶化から
生じるものであるので、ガラス・セラミクス素地
は先駆ガラス素地と同じ形状を示し、空隙がなく
非多孔性である。 ガラス・セラミクス製品の製造、微細構造およ
び物理的特性に関するこれ以上の知識については
上記米国特許第2920971号を参照されたい。 本発明の方法は4つの基本工程からなる。第1
に、望みの組成のガラス生成バツチが溶融され
る。第2に、溶融物が金型中に流し込まれるか、
あるいは圧縮成形、遠心注型あるいは射出成形の
ような別の方法で成形され、特別な形状を持つ選
ばれた表面を少なくとも1つ有する中間形状のガ
ラス素地が生成される。第3にガラス素地が特別
な方法で熱処理されて本来の場所で結晶化され、
これによつて上記中間形状を有するガラス・セラ
ミツク素地に変換される。第4に、ガラス・セラ
ミツク素地の上記選ばれた表面が機械加工される
かあるいは別の方法で成形され、最終形状を有す
る歯科用構造物が得られる。 歯科用構造物として用いることができるガラ
ス・セラミツク組成物は(a)口の中で不活性であ
り、(b)咀嚼力に対して充分に強く、すなわち、
8000psiより大きな破壊係数によつて定義される
ような引張強さを示し、(c)生理学的にも問題のな
い解剖学的形状を呈することができ、(d)歯のほう
ろう質にほぼ等しい熱膨脹率および熱伝導率を有
しており、また(e)好ましくは歯のほうろう質に似
た外観を示すもののみに限られる。例えば磁器か
らなる外層を設けることができるので上記(e)は絶
対的な条件ではない。しかしながら、外層を設け
るのには費用がかかり、また磁器と基本材料との
特性を注意深く調和させることが必要である。 先に述べたように、米国特許第2920971号は基
本的なガラス・セラミツク技術を開示するもので
あり、この特許には具体的な組成物が多数述べら
れている。しかしながら先に述べたように、歯科
用構造物の最終形状は一般に素地材料の機械加工
によつて達成される。通常のスチール製工具によ
つて比較的容易に機械加工あるいは別の方法で機
械的に成形されうる性質は特に雲母が主結晶相を
構成するガラス・セラミクスによつて示される。
合成弗素雲母(fluormica)結晶を含むガラス・
セラミクスが多数上記特許に開示されている。 雲母を含むガラス・セラミクスはそれが歯科用
構造物として用いられるのに適した比較的特異な
性質を示す。すなわち、雲母を含むガラス・セラ
ミツク素地は脆性からの逸脱を示し、破損の伝播
なく点衝撃に耐えることができる。例えば従来の
磁器が破損が点硬度試験において、雲母を含むガ
ラス・セラミクス素地は破損することなく刻み目
を付けられうる。雲母を含むガラス・セラミクス
のこのような性質は底面あるいは劈開面に沿つた
結晶のすべりによつて結晶相がある程度可塑的に
流動しうることによるものである。 米国特許第3689293号は良好な機械的強度と耐
衝撃性を伴なつた優れた機械加工性を示すガラ
ス・セラミツク素地に関するものである。このガ
ラス・セラミクスは主結晶相として弗素金雲母
(fluorophlogopite)を含んでおり、酸化物の重
量でおよそ25乃至60%のSiO2、15乃至35%の
R2O3(但しR2O3は3乃至15%のB2O3と5乃至25
%のAl2O3からなる)、2乃至20%のR2O(但し
R2Oは0乃至15%のNa2O、0乃至15%のK2O、
0乃至15%のRb2Oおよび0乃至20%のCs2Oから
なる)、6乃至25%のMgO+Li2O(但しMgOは4
乃至25%、Li2Oは0乃至7%である)および4
乃至20%のFからなる全体の組成を有している。
先駆ガラス素地は約750乃至1100℃の温度での熱
処理によつてガラス・セラミクスに変えられる。
好ましい熱処理は約750乃至850℃での核形成とそ
の後の約850乃至1100℃での結晶化からなる。得
られる生成物から非常に容易に歯科用構造物を成
形することができる しかしながら、上記米国特許第3689293号の材
料ほど容易に機械加工することはできないが、歯
科用構造物として使用するのに最も好ましい組成
物は米国特許第3732087号に開示されている組成
物である。この米国特許3732087号に開示されて
いる組成物の中で、特に後述の組成のものはかな
り優れた化学的耐久性と例えば破壊係数が
30000psi以下であるかなり優れた機械的強度を示
すのみならず、それ以外の非常に重要な2つの特
徴、すなわち美的有意性と実用的有意性を示す。
第1に、結晶生成物は自然の歯の外観の半透明−
不透明特性によく似た半透明−不透明特性を有し
ている。第2に、この材料は自然の歯によく似た
耐摩耗性を示す。すなわち、硬度と耐摩耗性が自
然の歯に非常によく一致しているので、ガラス・
セラミツク生成物は自然の歯とほぼ同じ速度で摩
耗する。この第2の性質は長期間に亘る快い能率
的な咀嚼を可能にする。 上記米国特許第3732087号のガラス・セラミツ
ク材料は良好な機械加工性を示し、主結晶相とし
て四珪酸雲母(tetrasilicicmica)を含んでいる。
このガラス・セラミツク材料の基礎組成はバツチ
から計算された酸化物の重量%で50.1〜64.2%の
SiO2、11.2〜16.4%のMgO、8.6〜10.6%のMgF2
および5〜35%のR2O+RO(但しR2Oは5〜25%
であり、0〜15.8%のK2O、0〜13.9%のRb2Oお
よび0〜19.5%のCs2Oからなる群より上記割合
で選ばれる酸化物の少なくとも1種からなり、
ROは0〜20%であり、SrOおよびBaOからなる
群より選ばれる酸化物の少なくとも1種からな
る)および0〜2%のSb2O3からなる)からな
る。任意成分として、10%以下のSb2O5および、
5%以下の通常のガラス着色剤のうちのいずれか
一方あるいはその両方が含まれていてもよい。親
ガラス素地は650乃至850℃での核形成およびその
後の約800乃至1200℃での結晶化によつてそのま
まガラス・セラミクスに結晶化される。上記特許
に述べられているように、核形成を引き起こすの
には一般に約0.25乃至10時間の加熱で充分であ
り、また生成物中の結晶の割合を高めるために一
般に約1乃至100時間の加熱時間が結晶化工程に
おいて用いられる。さらに、機械加工性の点から
は、組成物はおよそ55乃至65%のSiO2、12乃至
20%のMgO、9乃至13%のMgF2、7乃至18%の
K2Oおよび0.5乃至8%のAs2O5からなるのがより
好ましい。 図面によつて説明すると、本発明の方法は一般
に以下に述べる各工程からなる。まず、最初に、
型10が柔軟な歯科用型組成物(例えばシリコン
ゴム、ワツクス、メルカプタンゴム等)を特定の
形状を有する用意された歯の表面にプレスし、得
られる付形物を固めることによつて形成される。
次に、この付形物が歯科用石材(例えば焼セツコ
ウあで満たされ、原模型12が形成される。次で
この原模型12を用いてスプルー14と型本体1
6からなるワツクス等の第二原型20が作られ
る。この場合、歯の表面は復元されるべき歯の小
面として与えられており、特定の形状は解剖学的
外面22を有するアンダーカツトではなく凹角の
復元内面21を含むものとして示されている。次
に、ワツクス第二原型が固化されうる耐火性イン
ベストメントスラリー24中に埋込まれる。次で
インベストメントが加熱され、生じた金型キヤビ
テイ26からワツクスが除去される。インベスト
メントスラリー材料は一般に燐酸塩あるいは珪酸
塩と結合した不活性なセメント状粘土である。予
め決められた組成のバツチが、例えば白金、アル
ミナ、シリカ、ムライトあるいはジルコニアから
なる耐火性るつぼ中で約1325乃至1500℃の温度に
加熱される。得られた溶融物が例えば約8乃至50
ゲージpsiの空気圧で金型中に射出される。金型
は一般に熱衝撃によるひび割れあるいは破損を防
止するために予め700乃至900℃の温度に加熱され
ている。溶融物が完全に充填されるように空気圧
と同時に真空が用いられてもよいし、あるいは場
合によつては金型中に溶融物を吸込むために充分
な真空のみが用いられてもよい。一般に真空は約
0.2乃至1.0バールの範囲である。また、ピストン
のような機械的手段、射出成形あるいは遠心注型
が金型キヤビテイを溶融物で満たすのに用いられ
てもよい。約1乃至15ゲージpsiの範囲の遠心力
がこの目的に非常に適していることが見出され
た。 このような状況において、冷却の間の金型キヤ
ビテイの収縮速度は溶融物の収縮速度によく釣り
合つているので、金型によつて注型品に加えられ
る圧縮力は全くないかあるいはわずかである。溶
融物の量は比較的少ないので溶融物の高い温度が
金型の温度に悪影響を及ぼすことはない。次に、
金型およびその中に含まれる溶融物が室温まで冷
却され、その表面の一部30がもとの特定の形状を
有する透明な親ガラス注型品28が金型から取出
される。注型品は透明であるのできずについての
目視検査を容易に行なうことができる。図面に示
されるように、一般に親ガラス注型品28はドー
ム状表面32の他に上記注型工程から生じた残留
スプルー34およびボタン35を有するキヤツプ
の形をしている。その後親ガラス注型品28が本
来の場所での結晶化が起こるのに充分な温度およ
び時間を用いて熱処理され、ガラス素地から過半
が結晶である素地、すなわちガラス・セラミツク
素地に変えられる。しかる後、得られた歯科用成
形品の表面の一部が通常のドリルおよびミルによ
つて通常の方法で機械加工され、精巧な望みの形
状とされる。図面に示されるように、ガラス・セ
ラミツク成形品36は38の部分が研削され、ス
プルー34が切断されて解剖学的形状を有する研
磨面とされる。その後平滑な光沢のある外観を得
るために成形品の外面が研磨されてもよい。また
場合によつては、成形品の外観がそれが取付けら
れる歯の外観に合うように、成形品が着色されて
もよいし、あるいは成形品に上薬がかけられても
よい。 出発ガラスから結晶し、好ましいガラス・セラ
ミツク材料を生成する四珪酸弗素雲母において
は、X、YおよびZ位置は以下のように占有され
ていると考えられる。すなわち、X位置はK、
Rb、Cs、Sr、BaあるいはCdであり、Y位置は
Mgのみであり、またZ位置はSiのみであると考
えられる。一般に仮の科学式KMg2.5Si4O10F2で
表わされるこれら雲母は、上記米国特許第
3689293号の生成物の主結晶相を構成する弗素金
雲母(KMg3AlSi3O10F2あるいは
KMg3BSi3O10F2)のように雲母層のZ2O5ヘキサ
ゴナル層においてAlあるいはBによるSiの置換
を示さないので「四珪酸弗素雲母」と呼ばれる。
四珪酸弗素雲母が好ましいガラス・セラミクス中
に存在する主結晶種であると思われるので、K+、
Rb+、Cs+、Sr+2、Ba+2あるいはCd+2イオン(あ
るいはこれらイオンの2種以上の組合せ)である
普通のイオンがX位置すなわち中間層位置を占有
していると考えられる。Y位置はほとんど独占的
にMg+2イオンによつて占有されていると考えら
れ、XあるいはY位置には非常にわずかの欠陥し
か存在しないと考えられる。従つて、本発明に用
いられる好ましいガラス・セラミクスは合成雲母
結晶を含んでいるという点で例えば上記米国特許
第3689293号のガラス・セラミクスのような従来
の雲母ガラス・セラミクスに関連するものである
が、結晶の必須成分としてAl+3およびB+3のよう
な3価陽イオンを含んでいないという点でそれら
とは区別される。基礎ガラス組成へのP2O5、
TiO2、ZrO2、FeO、ZnO、GeO2、MnO、La2O3
およびSnO2のようなその他の酸化物の少量の添
加は合計量で約10重量%まで許容される。このよ
うな酸化物の添加は例えば親ガラスおよび残留ガ
ラス相の性質を制御するのに有効である。また必
要に応じて結晶相の生長特性を変えるAl2O3およ
びB2O3のいずれか一方あるいはその両方を少量
基礎組成に含ませてもよい。 歯科医学研究所においては一般に先駆ガラスを
生成するためにバツチ材料が溶融されることはな
い。なぜならば均質な素地を得るためには非常に
高い温度と撹拌が必要だからである。むしろ、歯
科医学研究所は通常ガラス製造業者から例えばボ
タン、マーブルあるいはその他の小さな成形物の
ような都合のよい形で先駆ガラスを購入する。こ
のガラス予備成形物が研究所において再溶融さ
れ、その液相線温度よりも高い温度で金型中に注
ぎ込まれるかあるいは別の方法で成形され、特別
な形状の表面を少なくとも1つ有するガラス素地
が生成される。溶融物がその転移範囲よりも低い
温度に冷却された後に熱処理が始められ、この熱
処理はまずガラス全体に亘つて核が形成され、そ
の後核の上に弗素雲母の結晶が生長するまで続け
られる。 着色剤が予めバツチに添加されないならば得ら
れたガラス・セラミツク組成物は一般に白色ある
いはオフホワイトの体色を有している。中間ガラ
ス成形品は透明であるかあるいは多少かすんだガ
ラス質構造を有している。ガラス・セラミツク最
終生成物は残留ガラスマトリツクス中に均質に分
散した雲母結晶からなり、この雲母結晶は素地の
過半量を構成する。一般に素地を構成する雲母結
晶の割合が高くなればなる程最終生成物はより好
ましいものとなる。 上記方法は上記組成を有する種々の歯科用構造
物を製造しようとするものである。本明細書で言
う歯科用構造物にはインレー、キヤツプ補綴用品
等がある。一般に、インレーは歯の内壁あるいは
内面に適合する内壁あるいは内面と、歯の外部輪
郭に連続する外壁あるいは外面を有するタイプの
ものである。第1図乃至第4図によつて先に説明
したように、一般にキヤツプあるいはクラウンは
歯根の外壁あるいは外面に適合する下部内壁ある
いは内面と、歯の外部輪郭に連続する上部外壁あ
るいは外面を有しており、歯冠あるいは歯根の根
管柱(root canal post)に適合しそれを覆うタ
イプのものである。一般に補綴用品は例えば義
歯、一そろいの義歯およびこれらの部材のような
歯あるいはそれに関連する口の中の構造物を置き
換えるタイプのものである。 実施例 ワツクス第二原型20を通常の方法で作り、第
1図に示されるようにスプルー14の上端に載せ
た。スプルー14の下端を柔らかいワツクス接着
剤42によつて円筒状の注型雄型40に取付け
た。途切れなく滑らかな接合面を得るためにワツ
クス接着剤42を手ぎわよく扱つた。粘着性を最
小にするために極性界面活性剤の水溶液あるいは
アルコール溶液をワツクス第二原型20に塗布
し、空気流を吹きつけて乾燥した。ワツクス第二
原型20をアスベストライナー46を有する金属
注型リング44によつて囲んだ。シリカ粉末のよ
うな耐火物と水−珪酸エチル溶液のような水性液
とを混合することによつてインベストメントスラ
リー48を調製した。得られたインベストメント
スラリー48をまずワツクス第二原形に塗布し、
その後注型リング中に注ぎ込んだ。この場合、ワ
ツクス第二原型を完全に覆うがワツクス第二原型
上約1/2インチ(1.25cm)以下の高さとなるよう
にインベストメントスラリーを注型リング中に注
ぎ込んだ。インベストメントスラリーを約45分間
放置して固まらせ、末硬化のインベストメント金
型を形成した。この末硬化のインベストメント金
型を硬化させるために末加熱状態の炉に入れ、
徐々に温度を上げて1時間で約650℃(1200〓)
まで加熱し、この温度を1時間保つた。 その後硬化したメンベストメント金型を注型雄
型40および注型リング44から取出し、逆さに
してポート52によつて中くぼみの上部マウス5
0につながつている精密キヤビテイ26を得た。
ワツクスおよびプラスチツクチユーブ(スプル
ー)はインベストメント金型の硬化の間に焼失し
た。ポート52を通してこのキヤビテイ26中に
例えば四珪酸弗素雲母組成物の溶融物を注ぎ込ん
だ。この溶融物は予め適当なるつぼ中で適当な流
動度を与える温度に加熱されている。すなわち、
1平方インチ当り約8ポンドの空気圧54によつ
てくぼみ50およびポート52を通してキヤビテ
イ26中に溶融物を押込んだ。溶融物が固まつて
ガラスとなるまで空気圧を維持した。 注型品を室温まで冷却した後、インベストメン
ト材料の塊りをガラス注型品から機械的に除去
し、ガラス注型品に付着して残留しているインベ
ストメント材料をインベストメント溶解液および
超音波エネルギーによつて除去した。親ガラス注
型品を注型傷について目視検査した。その後スプ
ルー34およびボタン35以外は無支持の状態で
親ガラス注型品をボタン35によつて炉中に固定
した。炉内の温度を約200℃/時の速度で約1050
乃至1150℃までゆつくりと上げ、この温度を約4
時間保ち、その後冷却した。スプルー34および
ボタン35を研削によつて除去し、キヤツプの表
面を研磨して精巧に調整された形状とした。 必要であるならば、親ガラス注型品がまだイン
ベストメント金型中にある間にこれを熱処理して
結晶を生じさせてもよい。この方法は生産速度お
よび燃節約の点で有利である。従つて、ガラスを
室温まで冷却し、その後再加熱することよりも、
ガラスを転移範囲よりも低い温度に冷却し、その
後核形成および結晶化温度範囲まで再加熱するこ
とだけが必要である。その後結晶化した注型品か
らインベストメント材料を機械的に除去する。し
かしながら、この方法の場合結晶化の前にガラス
注型品の傷を検査することができないことは明ら
かである。 実験に用いた各ガラス出発材料の組成を下記第
1表に重量%で示す。
する。さらに詳しくは本発明は口内に入れて使用
される歯科補綴用品等の歯科用構造物およびその
製造方法に関する。 歯科医学の主な目的はインレー、オンレー、部
分あるいは全義歯、クラウン、キヤツプ等の補綴
用品のような歯科用構造物を製造し、取付けるこ
とによつて、破損あるいは変形した歯の構造ある
いは状態を復元あるいは矯正することにある。こ
れら歯科用構造物はいずれも理想的には(1)口の中
で不活性でなければならず、(2)咀嚼力に耐えうる
ものでなければならず、(3)生理学的にも問題のな
い解剖学的形状を呈しうるものでなければなら
ず、また(4)自然の歯に似た美的品質を示すもので
なければならない。 現在用いられている歯科用構造物は一般に合
金、磁器、アマルガム、アクリルポリマーあるい
はこれらの組合せからなるが、上記4つの理想的
条件を完全に満たすものではない。合金およびア
マルガムは歯とは光学的特性が著しく異なるので
美的要素が主に考慮されねばならない場所には望
ましくない。磁器およびアクリルポリマーは多く
の場所で咀嚼力に対してもろいあるいは弱い。強
度とのための合金構造物と外観のための磁器上部
構造物の場合のように、複合構造物は非常の高度
の技術を必要とし、また多くの場所でかさばりす
ぎる。言いかえれば、従来の歯科用構造物はせい
ぜい上記4つの理想的条件のうちのいくつかを満
たすものでしかなかつた。 本発明は歯のほうろう質に似た外観を示し、歯
のほうろう質にほぼ等しい膨脹率と熱伝導率を有
し、また少なくとも歯科用複合構造物と同じ程度
の機械的強度を示す歯科用構造物をガラス・セラ
ミツク材料から容易に製造することができるとい
う発見に基づいている。 ガラス・セラミクスはその起りを米国特許第
2920971号に有しており、その製造は3つの基本
工程からなる。まず、予め決められた組成のガラ
ス生成バツチが溶融される。次に、溶融物がその
転移範囲よりも少なくとも低い温度に冷却される
と同時に望みの形状のガラス素地に成形される。
最後に、得られたガラス成形品に特別な熱処理が
施されてそのガラス成形品内の本来の場所に結晶
の発生および生長が引き起こされ、ガラス成形品
が過半が結晶性であり、しばしばほぼ全体が結晶
性である製品に変換される。 転移範囲は液体溶融物が非晶質固体に変換され
る温度として定義される。この温度はガラスの徐
冷点付近にあると一般に考えられている。場合に
よつてはガラス溶融物はガラス質の目視検査を可
能にするためにわざわざ室温まで冷却されてもよ
い。しかしながら生産速度とエネルギー節約の点
から、ガラス・セラミクスの商業生産においては
一般に初期溶融物は転移温度よりもわずかに低い
温度に冷却され、その後結晶化熱処理が続けられ
る。結晶化熱処理は一般に2つの工程からなる。
すなわち、まずガラス素地が転移範囲よりも幾分
高い温度に加熱され、核の発生が起こり結晶化が
始まるのに充分な時間この温度に保たれる。その
後核形成された素地がガラスの軟化点にほぼ等し
いかあるいは大抵の場合それ以上であるより高い
温度に加熱され、核の上に結晶が生長するのに充
分な時間この温度に保たれる。これら2つの工程
はそれぞれ核形成および結晶化と呼ばれる。 ガラス・セラミクスはガラスの制御された結晶
化によつて誘導されるので、ガラス技術者には周
知の多くの成形方法はすべて望みの製品形状を達
成するのに用いることができる。しかしながら、
ガラス・セラミツクス固有の結晶度の高い微細構
造のために、ガラス・セラミクスによつて示され
る物理的特性は親ガラス素地の物理的特性よりも
ガラス・セラミクス中に存在する結晶相の物理的
特性に非常に似かよつている。結晶相の成分は先
駆ガラスから除去されるので、その結果、ガラ
ス・セラミクス素地中に含まれる残留ガラスによ
つて示される物理的特性は先駆ガラスの物理的特
性とは全く異なつている。さらに、ガラス・セラ
ミツク素地はガラスの本体の場所での結晶化から
生じるものであるので、ガラス・セラミクス素地
は先駆ガラス素地と同じ形状を示し、空隙がなく
非多孔性である。 ガラス・セラミクス製品の製造、微細構造およ
び物理的特性に関するこれ以上の知識については
上記米国特許第2920971号を参照されたい。 本発明の方法は4つの基本工程からなる。第1
に、望みの組成のガラス生成バツチが溶融され
る。第2に、溶融物が金型中に流し込まれるか、
あるいは圧縮成形、遠心注型あるいは射出成形の
ような別の方法で成形され、特別な形状を持つ選
ばれた表面を少なくとも1つ有する中間形状のガ
ラス素地が生成される。第3にガラス素地が特別
な方法で熱処理されて本来の場所で結晶化され、
これによつて上記中間形状を有するガラス・セラ
ミツク素地に変換される。第4に、ガラス・セラ
ミツク素地の上記選ばれた表面が機械加工される
かあるいは別の方法で成形され、最終形状を有す
る歯科用構造物が得られる。 歯科用構造物として用いることができるガラ
ス・セラミツク組成物は(a)口の中で不活性であ
り、(b)咀嚼力に対して充分に強く、すなわち、
8000psiより大きな破壊係数によつて定義される
ような引張強さを示し、(c)生理学的にも問題のな
い解剖学的形状を呈することができ、(d)歯のほう
ろう質にほぼ等しい熱膨脹率および熱伝導率を有
しており、また(e)好ましくは歯のほうろう質に似
た外観を示すもののみに限られる。例えば磁器か
らなる外層を設けることができるので上記(e)は絶
対的な条件ではない。しかしながら、外層を設け
るのには費用がかかり、また磁器と基本材料との
特性を注意深く調和させることが必要である。 先に述べたように、米国特許第2920971号は基
本的なガラス・セラミツク技術を開示するもので
あり、この特許には具体的な組成物が多数述べら
れている。しかしながら先に述べたように、歯科
用構造物の最終形状は一般に素地材料の機械加工
によつて達成される。通常のスチール製工具によ
つて比較的容易に機械加工あるいは別の方法で機
械的に成形されうる性質は特に雲母が主結晶相を
構成するガラス・セラミクスによつて示される。
合成弗素雲母(fluormica)結晶を含むガラス・
セラミクスが多数上記特許に開示されている。 雲母を含むガラス・セラミクスはそれが歯科用
構造物として用いられるのに適した比較的特異な
性質を示す。すなわち、雲母を含むガラス・セラ
ミツク素地は脆性からの逸脱を示し、破損の伝播
なく点衝撃に耐えることができる。例えば従来の
磁器が破損が点硬度試験において、雲母を含むガ
ラス・セラミクス素地は破損することなく刻み目
を付けられうる。雲母を含むガラス・セラミクス
のこのような性質は底面あるいは劈開面に沿つた
結晶のすべりによつて結晶相がある程度可塑的に
流動しうることによるものである。 米国特許第3689293号は良好な機械的強度と耐
衝撃性を伴なつた優れた機械加工性を示すガラ
ス・セラミツク素地に関するものである。このガ
ラス・セラミクスは主結晶相として弗素金雲母
(fluorophlogopite)を含んでおり、酸化物の重
量でおよそ25乃至60%のSiO2、15乃至35%の
R2O3(但しR2O3は3乃至15%のB2O3と5乃至25
%のAl2O3からなる)、2乃至20%のR2O(但し
R2Oは0乃至15%のNa2O、0乃至15%のK2O、
0乃至15%のRb2Oおよび0乃至20%のCs2Oから
なる)、6乃至25%のMgO+Li2O(但しMgOは4
乃至25%、Li2Oは0乃至7%である)および4
乃至20%のFからなる全体の組成を有している。
先駆ガラス素地は約750乃至1100℃の温度での熱
処理によつてガラス・セラミクスに変えられる。
好ましい熱処理は約750乃至850℃での核形成とそ
の後の約850乃至1100℃での結晶化からなる。得
られる生成物から非常に容易に歯科用構造物を成
形することができる しかしながら、上記米国特許第3689293号の材
料ほど容易に機械加工することはできないが、歯
科用構造物として使用するのに最も好ましい組成
物は米国特許第3732087号に開示されている組成
物である。この米国特許3732087号に開示されて
いる組成物の中で、特に後述の組成のものはかな
り優れた化学的耐久性と例えば破壊係数が
30000psi以下であるかなり優れた機械的強度を示
すのみならず、それ以外の非常に重要な2つの特
徴、すなわち美的有意性と実用的有意性を示す。
第1に、結晶生成物は自然の歯の外観の半透明−
不透明特性によく似た半透明−不透明特性を有し
ている。第2に、この材料は自然の歯によく似た
耐摩耗性を示す。すなわち、硬度と耐摩耗性が自
然の歯に非常によく一致しているので、ガラス・
セラミツク生成物は自然の歯とほぼ同じ速度で摩
耗する。この第2の性質は長期間に亘る快い能率
的な咀嚼を可能にする。 上記米国特許第3732087号のガラス・セラミツ
ク材料は良好な機械加工性を示し、主結晶相とし
て四珪酸雲母(tetrasilicicmica)を含んでいる。
このガラス・セラミツク材料の基礎組成はバツチ
から計算された酸化物の重量%で50.1〜64.2%の
SiO2、11.2〜16.4%のMgO、8.6〜10.6%のMgF2
および5〜35%のR2O+RO(但しR2Oは5〜25%
であり、0〜15.8%のK2O、0〜13.9%のRb2Oお
よび0〜19.5%のCs2Oからなる群より上記割合
で選ばれる酸化物の少なくとも1種からなり、
ROは0〜20%であり、SrOおよびBaOからなる
群より選ばれる酸化物の少なくとも1種からな
る)および0〜2%のSb2O3からなる)からな
る。任意成分として、10%以下のSb2O5および、
5%以下の通常のガラス着色剤のうちのいずれか
一方あるいはその両方が含まれていてもよい。親
ガラス素地は650乃至850℃での核形成およびその
後の約800乃至1200℃での結晶化によつてそのま
まガラス・セラミクスに結晶化される。上記特許
に述べられているように、核形成を引き起こすの
には一般に約0.25乃至10時間の加熱で充分であ
り、また生成物中の結晶の割合を高めるために一
般に約1乃至100時間の加熱時間が結晶化工程に
おいて用いられる。さらに、機械加工性の点から
は、組成物はおよそ55乃至65%のSiO2、12乃至
20%のMgO、9乃至13%のMgF2、7乃至18%の
K2Oおよび0.5乃至8%のAs2O5からなるのがより
好ましい。 図面によつて説明すると、本発明の方法は一般
に以下に述べる各工程からなる。まず、最初に、
型10が柔軟な歯科用型組成物(例えばシリコン
ゴム、ワツクス、メルカプタンゴム等)を特定の
形状を有する用意された歯の表面にプレスし、得
られる付形物を固めることによつて形成される。
次に、この付形物が歯科用石材(例えば焼セツコ
ウあで満たされ、原模型12が形成される。次で
この原模型12を用いてスプルー14と型本体1
6からなるワツクス等の第二原型20が作られ
る。この場合、歯の表面は復元されるべき歯の小
面として与えられており、特定の形状は解剖学的
外面22を有するアンダーカツトではなく凹角の
復元内面21を含むものとして示されている。次
に、ワツクス第二原型が固化されうる耐火性イン
ベストメントスラリー24中に埋込まれる。次で
インベストメントが加熱され、生じた金型キヤビ
テイ26からワツクスが除去される。インベスト
メントスラリー材料は一般に燐酸塩あるいは珪酸
塩と結合した不活性なセメント状粘土である。予
め決められた組成のバツチが、例えば白金、アル
ミナ、シリカ、ムライトあるいはジルコニアから
なる耐火性るつぼ中で約1325乃至1500℃の温度に
加熱される。得られた溶融物が例えば約8乃至50
ゲージpsiの空気圧で金型中に射出される。金型
は一般に熱衝撃によるひび割れあるいは破損を防
止するために予め700乃至900℃の温度に加熱され
ている。溶融物が完全に充填されるように空気圧
と同時に真空が用いられてもよいし、あるいは場
合によつては金型中に溶融物を吸込むために充分
な真空のみが用いられてもよい。一般に真空は約
0.2乃至1.0バールの範囲である。また、ピストン
のような機械的手段、射出成形あるいは遠心注型
が金型キヤビテイを溶融物で満たすのに用いられ
てもよい。約1乃至15ゲージpsiの範囲の遠心力
がこの目的に非常に適していることが見出され
た。 このような状況において、冷却の間の金型キヤ
ビテイの収縮速度は溶融物の収縮速度によく釣り
合つているので、金型によつて注型品に加えられ
る圧縮力は全くないかあるいはわずかである。溶
融物の量は比較的少ないので溶融物の高い温度が
金型の温度に悪影響を及ぼすことはない。次に、
金型およびその中に含まれる溶融物が室温まで冷
却され、その表面の一部30がもとの特定の形状を
有する透明な親ガラス注型品28が金型から取出
される。注型品は透明であるのできずについての
目視検査を容易に行なうことができる。図面に示
されるように、一般に親ガラス注型品28はドー
ム状表面32の他に上記注型工程から生じた残留
スプルー34およびボタン35を有するキヤツプ
の形をしている。その後親ガラス注型品28が本
来の場所での結晶化が起こるのに充分な温度およ
び時間を用いて熱処理され、ガラス素地から過半
が結晶である素地、すなわちガラス・セラミツク
素地に変えられる。しかる後、得られた歯科用成
形品の表面の一部が通常のドリルおよびミルによ
つて通常の方法で機械加工され、精巧な望みの形
状とされる。図面に示されるように、ガラス・セ
ラミツク成形品36は38の部分が研削され、ス
プルー34が切断されて解剖学的形状を有する研
磨面とされる。その後平滑な光沢のある外観を得
るために成形品の外面が研磨されてもよい。また
場合によつては、成形品の外観がそれが取付けら
れる歯の外観に合うように、成形品が着色されて
もよいし、あるいは成形品に上薬がかけられても
よい。 出発ガラスから結晶し、好ましいガラス・セラ
ミツク材料を生成する四珪酸弗素雲母において
は、X、YおよびZ位置は以下のように占有され
ていると考えられる。すなわち、X位置はK、
Rb、Cs、Sr、BaあるいはCdであり、Y位置は
Mgのみであり、またZ位置はSiのみであると考
えられる。一般に仮の科学式KMg2.5Si4O10F2で
表わされるこれら雲母は、上記米国特許第
3689293号の生成物の主結晶相を構成する弗素金
雲母(KMg3AlSi3O10F2あるいは
KMg3BSi3O10F2)のように雲母層のZ2O5ヘキサ
ゴナル層においてAlあるいはBによるSiの置換
を示さないので「四珪酸弗素雲母」と呼ばれる。
四珪酸弗素雲母が好ましいガラス・セラミクス中
に存在する主結晶種であると思われるので、K+、
Rb+、Cs+、Sr+2、Ba+2あるいはCd+2イオン(あ
るいはこれらイオンの2種以上の組合せ)である
普通のイオンがX位置すなわち中間層位置を占有
していると考えられる。Y位置はほとんど独占的
にMg+2イオンによつて占有されていると考えら
れ、XあるいはY位置には非常にわずかの欠陥し
か存在しないと考えられる。従つて、本発明に用
いられる好ましいガラス・セラミクスは合成雲母
結晶を含んでいるという点で例えば上記米国特許
第3689293号のガラス・セラミクスのような従来
の雲母ガラス・セラミクスに関連するものである
が、結晶の必須成分としてAl+3およびB+3のよう
な3価陽イオンを含んでいないという点でそれら
とは区別される。基礎ガラス組成へのP2O5、
TiO2、ZrO2、FeO、ZnO、GeO2、MnO、La2O3
およびSnO2のようなその他の酸化物の少量の添
加は合計量で約10重量%まで許容される。このよ
うな酸化物の添加は例えば親ガラスおよび残留ガ
ラス相の性質を制御するのに有効である。また必
要に応じて結晶相の生長特性を変えるAl2O3およ
びB2O3のいずれか一方あるいはその両方を少量
基礎組成に含ませてもよい。 歯科医学研究所においては一般に先駆ガラスを
生成するためにバツチ材料が溶融されることはな
い。なぜならば均質な素地を得るためには非常に
高い温度と撹拌が必要だからである。むしろ、歯
科医学研究所は通常ガラス製造業者から例えばボ
タン、マーブルあるいはその他の小さな成形物の
ような都合のよい形で先駆ガラスを購入する。こ
のガラス予備成形物が研究所において再溶融さ
れ、その液相線温度よりも高い温度で金型中に注
ぎ込まれるかあるいは別の方法で成形され、特別
な形状の表面を少なくとも1つ有するガラス素地
が生成される。溶融物がその転移範囲よりも低い
温度に冷却された後に熱処理が始められ、この熱
処理はまずガラス全体に亘つて核が形成され、そ
の後核の上に弗素雲母の結晶が生長するまで続け
られる。 着色剤が予めバツチに添加されないならば得ら
れたガラス・セラミツク組成物は一般に白色ある
いはオフホワイトの体色を有している。中間ガラ
ス成形品は透明であるかあるいは多少かすんだガ
ラス質構造を有している。ガラス・セラミツク最
終生成物は残留ガラスマトリツクス中に均質に分
散した雲母結晶からなり、この雲母結晶は素地の
過半量を構成する。一般に素地を構成する雲母結
晶の割合が高くなればなる程最終生成物はより好
ましいものとなる。 上記方法は上記組成を有する種々の歯科用構造
物を製造しようとするものである。本明細書で言
う歯科用構造物にはインレー、キヤツプ補綴用品
等がある。一般に、インレーは歯の内壁あるいは
内面に適合する内壁あるいは内面と、歯の外部輪
郭に連続する外壁あるいは外面を有するタイプの
ものである。第1図乃至第4図によつて先に説明
したように、一般にキヤツプあるいはクラウンは
歯根の外壁あるいは外面に適合する下部内壁ある
いは内面と、歯の外部輪郭に連続する上部外壁あ
るいは外面を有しており、歯冠あるいは歯根の根
管柱(root canal post)に適合しそれを覆うタ
イプのものである。一般に補綴用品は例えば義
歯、一そろいの義歯およびこれらの部材のような
歯あるいはそれに関連する口の中の構造物を置き
換えるタイプのものである。 実施例 ワツクス第二原型20を通常の方法で作り、第
1図に示されるようにスプルー14の上端に載せ
た。スプルー14の下端を柔らかいワツクス接着
剤42によつて円筒状の注型雄型40に取付け
た。途切れなく滑らかな接合面を得るためにワツ
クス接着剤42を手ぎわよく扱つた。粘着性を最
小にするために極性界面活性剤の水溶液あるいは
アルコール溶液をワツクス第二原型20に塗布
し、空気流を吹きつけて乾燥した。ワツクス第二
原型20をアスベストライナー46を有する金属
注型リング44によつて囲んだ。シリカ粉末のよ
うな耐火物と水−珪酸エチル溶液のような水性液
とを混合することによつてインベストメントスラ
リー48を調製した。得られたインベストメント
スラリー48をまずワツクス第二原形に塗布し、
その後注型リング中に注ぎ込んだ。この場合、ワ
ツクス第二原型を完全に覆うがワツクス第二原型
上約1/2インチ(1.25cm)以下の高さとなるよう
にインベストメントスラリーを注型リング中に注
ぎ込んだ。インベストメントスラリーを約45分間
放置して固まらせ、末硬化のインベストメント金
型を形成した。この末硬化のインベストメント金
型を硬化させるために末加熱状態の炉に入れ、
徐々に温度を上げて1時間で約650℃(1200〓)
まで加熱し、この温度を1時間保つた。 その後硬化したメンベストメント金型を注型雄
型40および注型リング44から取出し、逆さに
してポート52によつて中くぼみの上部マウス5
0につながつている精密キヤビテイ26を得た。
ワツクスおよびプラスチツクチユーブ(スプル
ー)はインベストメント金型の硬化の間に焼失し
た。ポート52を通してこのキヤビテイ26中に
例えば四珪酸弗素雲母組成物の溶融物を注ぎ込ん
だ。この溶融物は予め適当なるつぼ中で適当な流
動度を与える温度に加熱されている。すなわち、
1平方インチ当り約8ポンドの空気圧54によつ
てくぼみ50およびポート52を通してキヤビテ
イ26中に溶融物を押込んだ。溶融物が固まつて
ガラスとなるまで空気圧を維持した。 注型品を室温まで冷却した後、インベストメン
ト材料の塊りをガラス注型品から機械的に除去
し、ガラス注型品に付着して残留しているインベ
ストメント材料をインベストメント溶解液および
超音波エネルギーによつて除去した。親ガラス注
型品を注型傷について目視検査した。その後スプ
ルー34およびボタン35以外は無支持の状態で
親ガラス注型品をボタン35によつて炉中に固定
した。炉内の温度を約200℃/時の速度で約1050
乃至1150℃までゆつくりと上げ、この温度を約4
時間保ち、その後冷却した。スプルー34および
ボタン35を研削によつて除去し、キヤツプの表
面を研磨して精巧に調整された形状とした。 必要であるならば、親ガラス注型品がまだイン
ベストメント金型中にある間にこれを熱処理して
結晶を生じさせてもよい。この方法は生産速度お
よび燃節約の点で有利である。従つて、ガラスを
室温まで冷却し、その後再加熱することよりも、
ガラスを転移範囲よりも低い温度に冷却し、その
後核形成および結晶化温度範囲まで再加熱するこ
とだけが必要である。その後結晶化した注型品か
らインベストメント材料を機械的に除去する。し
かしながら、この方法の場合結晶化の前にガラス
注型品の傷を検査することができないことは明ら
かである。 実験に用いた各ガラス出発材料の組成を下記第
1表に重量%で示す。
【表】
上記第1表のガラスを結晶化してガラス・セラ
ミクスとするのに用いた熱処理時間および温度、
並びに得られたガラス・セラミクスの外観を下記
第2表に示す。
ミクスとするのに用いた熱処理時間および温度、
並びに得られたガラス・セラミクスの外観を下記
第2表に示す。
【表】
ずかに半透明、
1150℃、4時間
1150℃、4時間
【表】
明、
これら結晶性材料に一般的な半透明乃至不透明
の白色あるいはオフホワイトの体色は、例えばピ
ンクがかつた色合いを生じる酸化マンガン、黄色
がかつた色合いを生じる鉄、および灰色がかつた
色合いを生じる酸化ニツケルのような既知の着色
剤の添加、あるいは酸化セリウム、酸化チタンお
よび酸化ジルコニウムのような変性剤の添加によ
つて種々変えることができる。 こうして得たガラス・セラミツク生成物の諸特
性を以下に示す。
これら結晶性材料に一般的な半透明乃至不透明
の白色あるいはオフホワイトの体色は、例えばピ
ンクがかつた色合いを生じる酸化マンガン、黄色
がかつた色合いを生じる鉄、および灰色がかつた
色合いを生じる酸化ニツケルのような既知の着色
剤の添加、あるいは酸化セリウム、酸化チタンお
よび酸化ジルコニウムのような変性剤の添加によ
つて種々変えることができる。 こうして得たガラス・セラミツク生成物の諸特
性を以下に示す。
【表】
【表】
以上主として流し込成形の場合について本発明
の製造方法を説明したが、先に述べたように圧縮
成形、遠心注型および射出成形のようなその他の
成形技術も本発明の製造方法に用いることができ
る。
の製造方法を説明したが、先に述べたように圧縮
成形、遠心注型および射出成形のようなその他の
成形技術も本発明の製造方法に用いることができ
る。
第1図は本発明の製造方法におけるインベスト
メント金型の製造の説明図である。第2図は本発
明の製造方法における親ガラス注型品の成形の説
明図である。第3図は本発明の製造方法における
ガラス・セラミツク成形品を得るための注型品の
熱処理の説明図である。第4図は本発明の製造方
法における最終的な歯科用構造物を得るためのガ
ラス・セラミツク成形品の機械加工の説明図であ
る。 10……型、12……原模型、14……スプル
ー、16……第二原型本体、20……第二原型、
21……第二原型内面、22……第二原型外面、
24……インベストメントスラリー、26……キ
ヤビテイ、28……親ガラス注型品、30……も
との特定の形状を有する表面、32……ドーム状
表面、34……スプルー、35……ボタン、36
……ガラス・セラミツク成形品、38……研磨
面、40……注型雄型、42……ワツクス接着
剤、44……注型リング、46……アスベストラ
イナー、48……インベストメントスラリー、5
0……くぼみ、52……ポート。
メント金型の製造の説明図である。第2図は本発
明の製造方法における親ガラス注型品の成形の説
明図である。第3図は本発明の製造方法における
ガラス・セラミツク成形品を得るための注型品の
熱処理の説明図である。第4図は本発明の製造方
法における最終的な歯科用構造物を得るためのガ
ラス・セラミツク成形品の機械加工の説明図であ
る。 10……型、12……原模型、14……スプル
ー、16……第二原型本体、20……第二原型、
21……第二原型内面、22……第二原型外面、
24……インベストメントスラリー、26……キ
ヤビテイ、28……親ガラス注型品、30……も
との特定の形状を有する表面、32……ドーム状
表面、34……スプルー、35……ボタン、36
……ガラス・セラミツク成形品、38……研磨
面、40……注型雄型、42……ワツクス接着
剤、44……注型リング、46……アスベストラ
イナー、48……インベストメントスラリー、5
0……くぼみ、52……ポート。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 主結晶相として四珪酸弗素雲母を含むガラ
ス・セラミツクからなる歯科用構造物であつて、
該ガラス・セラミツクが酸化物の重量%で50.1〜
64.2%のSiO2、11.2〜16.4%のMgO、8.6〜10.6%
のMgF2および5〜35%のR2O+RO(但しR2Oは
5〜25%であり、0〜15.8%のK2O、0〜13.9%
のRb2Oおよび0〜19.5%のCs2Oからなる群より
上記割合で選ばれる酸化物の少なくとも1種から
なり、ROは0〜20%であり、0〜10.4%のSrO
および0〜12.2%のBaOからなる酸化物の少なく
とも1種からなる)および0〜2%のSb2O3から
なることを特徴とする歯科用構造物。 2 酸化物の重量%で50.1〜64.2%のSiO2、11.2
〜16.4%のMgO、8.6〜10.6%のMgF2および5〜
35%のR2O+RO(但しR2Oは5〜25%であり、0
〜15.8%のK2O、0〜13.9%のRb2Oおよび0〜
19.5%のCs2Oからなる群より上記割合で選ばれ
る酸化物の少なくとも1種からなり、ROは0〜
20%であり、0〜10.4%のSrOおよび0〜12.2%
のBaOからなる酸化物の少なくとも1種からな
る)および0〜2%のSb2O3からなるガラス・セ
ラミツク製の歯科用構造物を製造する方法であつ
て、 (a) 上記ガラス・セラミツクを生成するためのバ
ツチを溶融し、 (b) 得られた溶融物を成形して、歯の表面の形状
に合致する表面を少なくとも1つ有する中間形
状のガラス素地を形成し、 (c) 上記ガラス素地を650°〜850℃で熱処理して
内部に核を生成し、さらに800°〜1200℃で熱処
理して該核の上に四珪酸弗素雲母の結晶を成長
させ、これによつて上記ガラス素地を四珪酸弗
素雲母が主結晶相である上記中間形状を有する
ガラス・セラミツク素地に変換し、 (d) 上記ガラス・セラミツク素地の表面を所望の
形状に加工して歯科用構造物を形成する ことを特徴とする歯科用構造物の製造方法。 3 (a) 歯の表面を形成するように成形された型
10を歯科用石材で満たし、該石材を固化させ
て原模型12を形成し、 (b) 柔らかい型材料を上記原模型にプレスして該
原模型に適合する表面を定め、残りの表面を成
形して第二原型20を形成し、 (c) 上記第二原型をインベストメントスラリー2
4中でスプルー14上に置いて該スプルーが上
記インベストメントスラリーの表面と上記第二
原型をつなぐようにし、上記インベストメント
スラリーを固化させて金型を形成し、 (d) 上記スプルーおよび上記第二原型を上記金型
から除去し、 (e) ガラス・セラミツクを生成するためのバツチ
を溶融し、 (f) 上記金型を上記バツチの溶融温度よりは低い
高温に加熱し、 (g) 上記バツチの溶融物を上記金型中に流し込
み、該金型内にガラス素地を形成し、 (h) 上記金型から上記ガラス素地を取出し、 (i) 上記ガラス素地を熱処理して上記ガラス素地
を四珪酸弗素雲母が主結晶相であるガラス・セ
ラミツク素地に変換し、しかる後 (j) 上記ガラス・セラミツク素地の所望の表面を
加工して歯科用構造物を形成する ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の歯
科用構造物の製造方法。 4 前記バツチが、5重量%以下の1種以上の着
色剤を含有していることを特徴とする特許請求の
範囲第2または3項記載の方法。 5 前記核を生成するための熱処理の時間が0.25
〜10時間であり、前記四珪酸弗素雲母の結晶を成
長させる時間が1〜100時間であることを特徴と
する特許請求の範囲第2、3または4項記載の方
法。 6 前記金型を加熱する温度が、700°〜950℃で
あることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載
の方法。 7 真空または遠心力を利用して、空気圧もしく
は吸引下で前記溶融物を前記金型に流し込むこと
を特徴とする特許請求の範囲第3項または第6項
記載の方法。 8 前記空気圧が8〜50ゲージpsiであることを
特徴とする特許請求の範囲第7項記載の方法。 9 前記真空が0.1〜1.0バールであることを特徴
とする特許請求の範囲第7項記載の方法。
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