JPH0358708B2 - - Google Patents
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- JPH0358708B2 JPH0358708B2 JP59059300A JP5930084A JPH0358708B2 JP H0358708 B2 JPH0358708 B2 JP H0358708B2 JP 59059300 A JP59059300 A JP 59059300A JP 5930084 A JP5930084 A JP 5930084A JP H0358708 B2 JPH0358708 B2 JP H0358708B2
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- ahm
- cell line
- cells
- lymphocytes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N5/00—Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
- C12N5/10—Cells modified by introduction of foreign genetic material
- C12N5/12—Fused cells, e.g. hybridomas
- C12N5/16—Animal cells
- C12N5/163—Animal cells one of the fusion partners being a B or a T lymphocyte
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はヒト骨髄腫由来リンパ芽球細胞系およ
びこれを親細胞とするハイブリドーマ細胞系に関
するものである。 (従来技術) 1975年にケーラー(Ko¨hler)とミルスタイン
(Milstein)はモノクローナル抗体を分泌するマ
ウスハイブリドーマ細胞系を産出する方法を確立
した(ネイチヤー(Nature)、256、495(1975))。
マウスハイブリドーマ細飽系の研究は急速に進歩
したが、その理由は融合させる相手となる誘発性
マウスプラズマ細胞腫(inducible mouse
plasmacy−tomas)の入手が容易であることに
少なくともある程度は起因するものである。容易
に入手可能なマウス骨髄腫は生体内(in vivo)
で自由自在に誘発させ、試験管内(in vitro)で
増殖させることができる。例えば、米国特許第
4172124号、同第4196265号、同第4361509号、同
第4361549号および同第4361550号;ケーラー他、
Eur.J.Immunol.、6、511(1976);ミルスタイン
他、ネイチヤー、266、550(1977);コプロウスキ
(Koprowski)他、Proc.Natl.Acad.Sci.、74、
2985(1977);ウエルシユ(Welsh)、ネイチヤー、
256、495(1977);メルチヤーズ(Melchers)他
編「リンパ球ハイブリドーマ。微生物学および免
疫学における最近の話題(Lymphocyte
Hybridomas. Current Topics in Microbiology
and Immunology)」、第81巻、スプリンガー−フ
エアラーク(Springer−Verlag)、ベルリン、
1978を参照。 モノクローナル抗体に関する研究の多くはヒト
−マウスハイブリドーマの産出に係わるものであ
つた。例えば、クローチエ(Croce)他、Proc.
Natl.Acad.Sci.、76、3416(1979);レイン
(Lane)他、J.Exp.Med.、155、333(1982);およ
びピツカリング(Pickering)他、J.Immunol.、、
128、406(1982)を参照。ヒトモノクローナル抗
体を分泌する種間ハイブリドーマに関する主要な
問題は安定性の欠如である。このようなハイブリ
ドーマは特にヒト染色体を失う傾向を有してい
る。この件に関しては、クローチエ他、Eur.J.
Immunol.、10、486(1980)を参照。マウス−マ
ウスハイブリドーマにおいて認められるように、
種内細胞ハイブリツドはこのような不安定性を示
さない。 ヒト−ヒトハイブリドーマ細胞系の開発は遅れ
ていたが、その理由は主として適当なヒト骨髄腫
細胞系が入手困難なためである。1968年以降報告
された新規のヒト骨髄腫細胞系は1種のみであ
る。カプラス(Kapras)他、サイエンス
(Science)、216、997(1982)参照。 しかしながら、ヒト−ヒトハイブリドーマに関
する研究が全く行なわれなかつたという訳ではな
い。例えば、オルソン(Olsson)他、Proc.Natl.
Acad.Sci.、77、5429(1980)、およびクローチエ
他、ネイチヤー、288、488(1980)はヒトモノク
ローナル抗体を分泌するヒトハイブリドーマの生
成を報告した。使用されたヒト骨髄腫細胞はそれ
ぞれヒトB細胞系U266およびGM1500の突然変
異体であつた。また、英国特許明細書
GB2086937Aを参照。さらに、ARH−77プラズ
マ細胞白血病由来系の高速増殖突然変異体に基づ
くヒト−ヒトハイブリドーマ系がエドワーズ
(Edwards)他、Eur.J.Immunol.,12、641
(1982)に記載された。 このように、より効率的にヒトハイブリドーマ
細胞系を産出するために、リンパ球、特にヒトリ
ンパ球と融合することのできるヒト骨髄腫細胞系
が要望されている。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は上記要望に鑑み、効率的に製造するこ
とのできるヒトハイブリドーマ細胞系を提供する
ことをその目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 本発明は、IgA免疫グロブリン分子を分泌する
ことができるATCC番号CRL−8220として寄託
されたヒト骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−
Iとそのヒポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素
欠損突然変異体とからなる群より選ばれる細胞
系、および該細胞系からなる親細胞をリンパ球と
融合してなるハイブリドーマ細胞系を提供するも
のである。 本発明においては、まず、連続的に増殖する
(すなわち永続的な)ヒト骨髄腫由来リンパ芽球
細胞系が樹立された。この細胞系は多発性骨髄腫
を有すると診断された64才の白人男性より得た末
梢血液リンパ球の培養液に由来するものでAHM
−Iと命名された。 この患者から得た血清を分析すると、高いIgG
値(11200mg/dl、平常値は660〜1760mg/dl)お
よび若干高いIgA値(600mg/dl、平常値は60〜
320mg/dl)が認められた。また血清電気泳動に
よつて、ラムダL鎖を有するIgG型のM成分(an
M−component of the IgG type with lambda
light chains)の存在することが明らかとなつ
た。骨髄を生検すると、プラズマ細胞様を呈する
細胞による腫瘍に冒されていることが認められ
た。 この患者より得た血液をフイコル勾配(a
Ficoll gradient)上で分別した。界面の細胞は
洗浄し、20%の牛胎仔血清と2mMのグルタミン
と50μg/mlのゲンタマイシンとを含有する
RPMI 1640培地中に浮遊させた。こうして得た
培養液は湿潤した5%CO2雰囲気中において37℃
で6週間培養した。この培養期間の最後におい
て、培養液中に細胞の凝集が観察され、これらは
実在するリンパ芽球と考えられた。これらの細胞
を採取し、10mlの新鮮な培地に再び浮遊させ、37
℃で8日間培養した。こうして得た培養液に含ま
れる総生細胞数は7×105個であり、これらの細
胞は新鮮な培地に再び接種した。そして、継代比
率1:10〜1:15で連続して継代を行なつた。こ
のAHM−Iと命名された細胞系は12カ月間培地
中で連続継代した。倍加時間は24〜48時間である
と思われる。この細胞系は供給細胞(feeder
cells)の不在下で限界稀釈することによつてク
ローニングした。 光学および電子顕微鏡の示すところによれば
AHM−Iはヒトリンパ芽球細胞系であると思わ
れる。この細胞は付着性もしくは固着依存性では
なく、浮遊培養液中で増殖する。培養液中におい
て細胞は凝集する傾向があり、数千個の細胞から
なる凝集塊となることがある。接種濃度5×104
細胞/mlの細胞系は大体6日後に2×106細胞/
mlに増殖する。 老廃したAHM−I培養液上澄を免液沈降させ
たところ、この細胞系はラムダL鎖を有するIgA
を分泌することが明らかとなつた。細胞表面上に
はIgA1のH鎖が検出された。IgGは培養液上澄中
においても細胞表面上においても検出されなかつ
た。 2つのヒトBリンパ球標織、すなわちHLA−
DRおよびB1(スタシエンコ(Stashenko)他、J.
Immunol.、125、1678(1980))がAHM−I細胞
の表面上に検出された。また酵素分析によつて
も、この細胞系がヒト由来のものであることが確
認された。AHM−Iは以下のヒト酵素、すなわ
ちヌクレオシドフオスフオリラーゼ、グルコース
−6−燐酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、マ
ンノース燐酸異性化酵素、ペプチターゼB、アス
パラギン酸アミノ基転移酵素および乳酸脱水素酵
素を含むことが認められた。 AHM−Iのヒポキサンチン燐酸リボシル基転
移酵素欠損(HPRT欠損)突然変異体はエチル
メタンスルフオン酸塩を用いる公知の突然変異誘
発法によつて樹立した。突然変異の誘発後、6−
チオグアニンを7.5×10-6M含有する培地中でこ
の濃度を1×10-4Mまで緩慢に増加させながら細
胞を増殖させることによつてHPRT欠損変種を
選択した(ウエルシユ(Welsh)、ネイチヤー、
256、495(1977))。HPRT欠損突然変異体は
AHM−Iと異なり、ヒポキサンチン(1×
10-4M)とアミノプテリン(4×10-7M)とチミ
ジン(1.6×10-5M)とを含有する培地(HAT培
地)中では増殖しない。 現在までにAHM−IのHPRT欠損突然変異体
は50〜100種樹立された。このような突然変異体
の1つでAHM−3D3と命名されたものは詳細に
研究された。一般に、AHM−3D3はヒト末梢血
管リンパ球、該リンパ球から分離されたBリンパ
球、およびヒトリンパ節に由来するリンパ球と融
合することができる。 細胞系AHM−IおよびAHM−3D3は1983年
3月10日にアメリカ模式菌培養収集(the
American Type Culture Collection,12301
Parklawn Drive,Rockville,Maryland,
20852)に供託され、それぞれATCC登録番号
CRL−8220およびCRL−8221として登録された。 AHM−Iから突然変異もしくはハイブリツド
化等によつて脈生した細胞はAHM−Iの娘系で
あると考えられる。本発明において「派生した細
胞」とはAHM−I細胞系をその系統に含む細胞
系全てを意味する。 上述のようにAHM−Iから突然変異によつて
細胞系を派生させることができる。このような突
然変異は自然突然変異であつても公知の方法であ
る細胞突然変異促進手段の使用によるものであつ
てもよい。前記手段としては様々なものが当業者
に公知であるが、一般に使用されるのはエチルメ
タンスルフオン酸塩である。しかしながら、紫外
線照射、メチルメタンスルフオン酸塩、N−メチ
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、お
よびエチルニトロソ尿素等、他の手段を使用する
こともできる。ジヤコビ(Jakoby)およびパス
タン(Pastan)編、「酵素学の方法。細胞培養
(Methods In Enzymology Cell Culture)」、第
58巻、アカデミツクプレス(Academic Press)、
ニユーヨーク、1979、p.308参照。望まれる特性
を有する細胞のスクリーニングを容易にするた
め、典型的には適当な試薬で細胞を選択する。例
えば、前記特性がヒポキサンチン燐酸リボシル基
転移酵素欠損性である場合に適当な試薬の典型的
なものは6−チオグアニンである。 AHM−Iから突然変異によつて得られる細胞
系の特性はリンパ球とのハイブリツド化もしくは
融合における適性を除いて一般に重要ではない。
しかしながら、実用上、このような突然変異細胞
系はAHM−Iを維持できない条件下でも増殖す
る(すなわち、連続培養が可能である)ように
AHM−Iと異なつた少なくとも1つの特性を有
するべきである。この特性により、突然変異細胞
をAHM−I細胞から容易に分離することが可能
にある。このような特性として様々なものが当業
者に公知であるが、特に有用かつよく知られてい
る特性はヒポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素
欠損性である。AHM−Iから派生し、ヒポキサ
ンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損性を示す突然
変異細胞系の一例はATCC登録番号CRL−8221
を有する細胞系AHM−3D3である。 またAHM−Iからハイブリツド化によつて細
胞系を派生することも可能である。この場合、一
般に公知の方法により、融合促進手段の存在下で
AHM−I突然変異細胞系由来の細胞をリンパ球
に融合させる。特に好ましい融合促進手段は分子
量的1000のポリエチレングリコールである。もち
ろん他の手段、例えば電場パルス(タイシー
(Teissie)他、サイエンス、216、537(1982))お
よびセイダイウイルス(ダビツドソン(David−
son)、エクスペリメンタルセルリサーチ(Ex−
perimental Cell Research)、55、424(1969))
等を使用することも可能である。あらゆる突然変
異細胞系に由来する細胞を使用することが可能で
あるが、AHM−3D3等、ヒポキサンチン燐酸リ
ボシル基酵素欠損性を有する突然変異細胞系が特
に有用である。 使用されるリンパ球の由来は一般に重要でな
い。すなわち、これらのリンパ球はマウス、ラツ
ト、ヒトあるいは他種のリンパ球とすることがで
きる。ある種の適用、例えば体液中の微量なハプ
テンもしくは抗原の免疫検定に使用されるモノク
ローナル抗体の製造等には、マウスもしくはラツ
トのリンパ球が好ましいかも知れない。しかしな
がら、他の場合にはヒトリンパ球が望まれること
が多く、一般にヒトリンパ球の使用が好ましい。 リンパ球の供給源も重要ではない。リンパ球が
ヒト由来のものである場合には、末梢血液リンパ
球、末梢血液リンパ球から分離されたBリンパ
球、あるいはリンパ節もしくは脾臓から分離され
たリンパ球とすることができる。 ハイブリツド細胞系をモノクローナル抗体の製
造に使用しようとする場合にはリンパ球を免疫源
に感作させることが典型的である。本発明におい
て「免疫源」とは抗原およびハプテンの双方を意
味するものである。このような感作は当業者に公
知の方法で行なわれる。実用上、ヒト由来のリン
パ球を用いて試験管内で感作を行なうことが典型
的である。また、ヒト以外のリンパ球を用いる場
合には生体内で感作を行なうことが典型的であ
る。 場合によつては、AHM−Iと異なる少なくと
も1つの特性、例えばヒポキサンチン燐酸リボシ
ル基転移酵素欠損性を回復させるように突然変異
細胞系から公知の方法により細胞を逆選択するこ
とが望ましいかも知れない。例えばシユルマン
(Shulman)他、ネイチヤー、276、269(1978)
を参照。こうして得られる回復された細胞をさら
に突然変異させると、回復された細胞を維持でき
ない条件下でも増殖できるように前記細胞とは異
なつた少なくとも1つの特性を有しており、リン
パ球とハイブリツド化することのできる新しい突
然変異細胞系を産出することができる。そして、
この新しい突然変異細胞系は上述のように免疫源
に感作させたリンパ球と融合させることができ
る。 AHM−I細胞から得られるデオキシリボ核酸
は公知の方法によつてリンパ球のトランスフエク
シヨンに用いることができる。例えばジヨナク
(Jonak)他、ハイブリドーマ(Hybridoma)、
2、124(1982)およびクーパー(Cooper)、サイ
エンス、218、801(1982)を参照。 以下に示す非制限的な実施例により本発明を詳
細に説明する。特に断わりのない限り、温度は摂
氏であり、割合は重量%である。 (発明の効果) IgA免疫グロブリン分子を分泌することができ
るATCC番号CRL−8220として寄託されたヒト
骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−Iとそのヒ
ポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損突然変
異体とからなる群より選ばれる本発明の細胞系は
抗体を産生することのできるハイブリドーマ細胞
系を製造する上で極めて有用なものである。ま
た、本発明のハイブリドーマ細胞系は、リンパ球
の増殖、制御、および分化、リンパ球に表現され
る遺伝子座の決定、および新生物変成の生化学的
要因の検査等の研究モデルとして有用である。さ
らに、本発明のハイブリドーマ細胞系から産生さ
れるモノクローナル抗体は実験的および臨床的免
疫学、分子生物学および細胞生物学において実用
性の高いものであり、臨床分析、特に体液および
組織中における微量のハプテンおよび抗原の免疫
検定に有用である。 (実施例) 実施例 1 AHM−3D3とヒト末梢血液リンパ球との間の
ハイブリツド製造 正常な血液をフイコル勾配遠心分離(Ficoll
gradient centrifugation)して得た1千万個のヒ
ト末梢血液リンパ球を1×107個のAHM−3D3細
胞と混合し、得られた細胞混合物は800×gで10
分間遠心分離することによりペレツト化した。ペ
レツトは徐々に粉砕し、37゜まで加熱した。分子
量1000の37%ポリエチレングリコール(コツホー
ライトラボラトリーズ社(Koch−Light
Laboratories,Ltd.)製)0.5mlを粉砕ペレツト
に50秒間にわたつて撹拌しながら添加した。こう
して得られた融合混合物は5.0mlの無血清RPMI
−1640の培地(RPMI−1640、2mMのグルタミ
ン、50g/mlのゲンタマイシン、および5×
10-5Mの2−メルカプトエタノール)で2分間に
わたつて徐々に稀釈した。次の1分間にわたつ
て、さらに5.0mlの前記培地を添加した。融合混
合物は遠心分離し、細胞を50mlの無血清培地で2
回洗浄した。そして、細胞を5×106細胞/mlの
濃度で、20%牛胎仔血清を含有するRPMI−1640
培地中に浮遊させた。 50μの上記細胞浮遊液(2.5×105細胞)をそ
れぞれ24時間前に4×103個のBalb/cマウス腹
膜浸出細胞と50μの20%牛胎仔血清含有RPMI
−1640培地からなる培養液を接種しておいた96ウ
エルマイクロタイタープレート(a 96−well
microtiter plate)の各ウエル中に分散した。 プレートは湿潤5%CO2を保つ培養器内で37℃
において一晩培養した。一晩の培養後、2倍濃縮
HAT(2×10-4Mのヒポキサンチン、8×10-7M
のアミノプテリン、および3.2×10-5Mのチミジ
ン)を補給した100μの血清含有培地を各ウエ
ルに添加し、さらに5日間培養した。その後、1
日置きに培地の一部を新鮮な通常濃度HAT培地
と交換することによつて培養液を補給した。 融合後3〜4週間目において培地のいくつかに
は活発に増殖する細胞が存在しており、AHM−
3D3とヒトリンパ球との間の融合が成功したこと
が示された。これらの融合細胞産生物はAHM−
3D3が増殖しないHAT含有培地中においても増
殖し続けた。 正常なヒト末梢血液リンパ球の他、ヒトリンパ
節由来のリンパ球、およびBリンパ球に富んだ末
梢血液リンパ球群をAHM−3D3と融合した。第
1表はこれら3つの実験結果を要約するものであ
る。 【表】 来リンパ球
3 末梢血液由 13 6 1〓2.5〓1
05
来Bリンパ
球
現在までに行なわれた融合実験の示すところに
よればAHM−3D3と末梢血液リンパ球との融合
頻度は供給したリンパ球1〜3×106個に対して
1回であつた。一方、リンパ節細胞に対する融合
頻度は供給リンパ球7×105〜1×106個に対して
1回であつた。分離したB細胞を使用する場合、
融合頻度は供給リンパ球2〜3×105個に対して
1回に増加し、マウス融合系とほぼ匹敵する値と
なり、報告された最新のヒト−ヒトハイブリツド
形成率、すなわち供給リンパ球106〜108個に対し
て1回という値(エドワーズ(Edwards)他、
ヨーロツパ免疫学誌(European
JournalofImmunology)、12、641(1982))より
も明らかに優れている。 実施例 2 AHM−3D3による免疫グロブリンの製造 実施例1で得た10個のハイブリドーマに対し
て、母細胞系AHM−3D3により製造されたもの
とは異なる免疫グロブリンの合成試験を行なつ
た。各ハイブリドーマ細胞系の細胞は、5μCi/
mlの14C−標識ロイシンを添加した無ロイシン
RPMI−1640培地中で48時間培養した。各培養液
の上澄は分離し、公知の方法によつて様々な免疫
グロブリンアイソタイプ特異性抗血清を用いる免
疫沈降(immunoprecipitation)を行なつた。こ
うして得た免疫沈澱物は洗浄し、10%のグリセロ
ールと2%のドデシル硫酸ナトリウムと5%の2
−メルカプトエタノールとを含有するPH6.8のト
リスHCl緩衝液を添加し、2分間煮沸することに
より溶離させた。 そして試料に対し、0.192Mのグリシンと0.1%
のドデシル硫酸ナトリウムとを含有する0.25M、
PH8.3のトリス緩衝液中の5〜20ポリアクリルア
ミド勾配ゲル上で電気泳動を行なつた。電気泳動
の後、50%のメタノールと10%の氷酢酸とを含む
0.125%クーマシーブル−水溶液でゲルを染色固
定した。そして、ゲルはジメチルスルフオキシド
に浸漬して水分を除去した。ジメチルスルフオキ
シドは、2.5−ジフエニルオキサゾール(PPO)
を22.2%(重量/体積)含むジメチルスルフオキ
シド溶液で置換した。環境温度で2時間培養を行
なつた後、PPO溶液を除去し、蒸留水で1時間
置換した。そしてゲルは乾燥し、−70℃において
一晩にわたり、デユポンライトニングプラス
(Dupont Lightening Plus )増感紙上のコダツ
ク(Kodak)XAR−5X線フイルムに露出した。 ゲルから得た電気泳動パターンにより、10個の
ハイブリドーマ細胞系のうち9個までが、カツパ
L鎖(kappa light chains)を有するIgM分子を
分泌することが明らかになつた。10番目のハイブ
リドーマはカツパL鎖を有するIgA分子を分泌し
た。これに対し、AHM−3D3はラムダL鎖を有
するIgAを分泌するものである。
びこれを親細胞とするハイブリドーマ細胞系に関
するものである。 (従来技術) 1975年にケーラー(Ko¨hler)とミルスタイン
(Milstein)はモノクローナル抗体を分泌するマ
ウスハイブリドーマ細胞系を産出する方法を確立
した(ネイチヤー(Nature)、256、495(1975))。
マウスハイブリドーマ細飽系の研究は急速に進歩
したが、その理由は融合させる相手となる誘発性
マウスプラズマ細胞腫(inducible mouse
plasmacy−tomas)の入手が容易であることに
少なくともある程度は起因するものである。容易
に入手可能なマウス骨髄腫は生体内(in vivo)
で自由自在に誘発させ、試験管内(in vitro)で
増殖させることができる。例えば、米国特許第
4172124号、同第4196265号、同第4361509号、同
第4361549号および同第4361550号;ケーラー他、
Eur.J.Immunol.、6、511(1976);ミルスタイン
他、ネイチヤー、266、550(1977);コプロウスキ
(Koprowski)他、Proc.Natl.Acad.Sci.、74、
2985(1977);ウエルシユ(Welsh)、ネイチヤー、
256、495(1977);メルチヤーズ(Melchers)他
編「リンパ球ハイブリドーマ。微生物学および免
疫学における最近の話題(Lymphocyte
Hybridomas. Current Topics in Microbiology
and Immunology)」、第81巻、スプリンガー−フ
エアラーク(Springer−Verlag)、ベルリン、
1978を参照。 モノクローナル抗体に関する研究の多くはヒト
−マウスハイブリドーマの産出に係わるものであ
つた。例えば、クローチエ(Croce)他、Proc.
Natl.Acad.Sci.、76、3416(1979);レイン
(Lane)他、J.Exp.Med.、155、333(1982);およ
びピツカリング(Pickering)他、J.Immunol.、、
128、406(1982)を参照。ヒトモノクローナル抗
体を分泌する種間ハイブリドーマに関する主要な
問題は安定性の欠如である。このようなハイブリ
ドーマは特にヒト染色体を失う傾向を有してい
る。この件に関しては、クローチエ他、Eur.J.
Immunol.、10、486(1980)を参照。マウス−マ
ウスハイブリドーマにおいて認められるように、
種内細胞ハイブリツドはこのような不安定性を示
さない。 ヒト−ヒトハイブリドーマ細胞系の開発は遅れ
ていたが、その理由は主として適当なヒト骨髄腫
細胞系が入手困難なためである。1968年以降報告
された新規のヒト骨髄腫細胞系は1種のみであ
る。カプラス(Kapras)他、サイエンス
(Science)、216、997(1982)参照。 しかしながら、ヒト−ヒトハイブリドーマに関
する研究が全く行なわれなかつたという訳ではな
い。例えば、オルソン(Olsson)他、Proc.Natl.
Acad.Sci.、77、5429(1980)、およびクローチエ
他、ネイチヤー、288、488(1980)はヒトモノク
ローナル抗体を分泌するヒトハイブリドーマの生
成を報告した。使用されたヒト骨髄腫細胞はそれ
ぞれヒトB細胞系U266およびGM1500の突然変
異体であつた。また、英国特許明細書
GB2086937Aを参照。さらに、ARH−77プラズ
マ細胞白血病由来系の高速増殖突然変異体に基づ
くヒト−ヒトハイブリドーマ系がエドワーズ
(Edwards)他、Eur.J.Immunol.,12、641
(1982)に記載された。 このように、より効率的にヒトハイブリドーマ
細胞系を産出するために、リンパ球、特にヒトリ
ンパ球と融合することのできるヒト骨髄腫細胞系
が要望されている。 (発明が解決しようとする課題) 本発明は上記要望に鑑み、効率的に製造するこ
とのできるヒトハイブリドーマ細胞系を提供する
ことをその目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 本発明は、IgA免疫グロブリン分子を分泌する
ことができるATCC番号CRL−8220として寄託
されたヒト骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−
Iとそのヒポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素
欠損突然変異体とからなる群より選ばれる細胞
系、および該細胞系からなる親細胞をリンパ球と
融合してなるハイブリドーマ細胞系を提供するも
のである。 本発明においては、まず、連続的に増殖する
(すなわち永続的な)ヒト骨髄腫由来リンパ芽球
細胞系が樹立された。この細胞系は多発性骨髄腫
を有すると診断された64才の白人男性より得た末
梢血液リンパ球の培養液に由来するものでAHM
−Iと命名された。 この患者から得た血清を分析すると、高いIgG
値(11200mg/dl、平常値は660〜1760mg/dl)お
よび若干高いIgA値(600mg/dl、平常値は60〜
320mg/dl)が認められた。また血清電気泳動に
よつて、ラムダL鎖を有するIgG型のM成分(an
M−component of the IgG type with lambda
light chains)の存在することが明らかとなつ
た。骨髄を生検すると、プラズマ細胞様を呈する
細胞による腫瘍に冒されていることが認められ
た。 この患者より得た血液をフイコル勾配(a
Ficoll gradient)上で分別した。界面の細胞は
洗浄し、20%の牛胎仔血清と2mMのグルタミン
と50μg/mlのゲンタマイシンとを含有する
RPMI 1640培地中に浮遊させた。こうして得た
培養液は湿潤した5%CO2雰囲気中において37℃
で6週間培養した。この培養期間の最後におい
て、培養液中に細胞の凝集が観察され、これらは
実在するリンパ芽球と考えられた。これらの細胞
を採取し、10mlの新鮮な培地に再び浮遊させ、37
℃で8日間培養した。こうして得た培養液に含ま
れる総生細胞数は7×105個であり、これらの細
胞は新鮮な培地に再び接種した。そして、継代比
率1:10〜1:15で連続して継代を行なつた。こ
のAHM−Iと命名された細胞系は12カ月間培地
中で連続継代した。倍加時間は24〜48時間である
と思われる。この細胞系は供給細胞(feeder
cells)の不在下で限界稀釈することによつてク
ローニングした。 光学および電子顕微鏡の示すところによれば
AHM−Iはヒトリンパ芽球細胞系であると思わ
れる。この細胞は付着性もしくは固着依存性では
なく、浮遊培養液中で増殖する。培養液中におい
て細胞は凝集する傾向があり、数千個の細胞から
なる凝集塊となることがある。接種濃度5×104
細胞/mlの細胞系は大体6日後に2×106細胞/
mlに増殖する。 老廃したAHM−I培養液上澄を免液沈降させ
たところ、この細胞系はラムダL鎖を有するIgA
を分泌することが明らかとなつた。細胞表面上に
はIgA1のH鎖が検出された。IgGは培養液上澄中
においても細胞表面上においても検出されなかつ
た。 2つのヒトBリンパ球標織、すなわちHLA−
DRおよびB1(スタシエンコ(Stashenko)他、J.
Immunol.、125、1678(1980))がAHM−I細胞
の表面上に検出された。また酵素分析によつて
も、この細胞系がヒト由来のものであることが確
認された。AHM−Iは以下のヒト酵素、すなわ
ちヌクレオシドフオスフオリラーゼ、グルコース
−6−燐酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、マ
ンノース燐酸異性化酵素、ペプチターゼB、アス
パラギン酸アミノ基転移酵素および乳酸脱水素酵
素を含むことが認められた。 AHM−Iのヒポキサンチン燐酸リボシル基転
移酵素欠損(HPRT欠損)突然変異体はエチル
メタンスルフオン酸塩を用いる公知の突然変異誘
発法によつて樹立した。突然変異の誘発後、6−
チオグアニンを7.5×10-6M含有する培地中でこ
の濃度を1×10-4Mまで緩慢に増加させながら細
胞を増殖させることによつてHPRT欠損変種を
選択した(ウエルシユ(Welsh)、ネイチヤー、
256、495(1977))。HPRT欠損突然変異体は
AHM−Iと異なり、ヒポキサンチン(1×
10-4M)とアミノプテリン(4×10-7M)とチミ
ジン(1.6×10-5M)とを含有する培地(HAT培
地)中では増殖しない。 現在までにAHM−IのHPRT欠損突然変異体
は50〜100種樹立された。このような突然変異体
の1つでAHM−3D3と命名されたものは詳細に
研究された。一般に、AHM−3D3はヒト末梢血
管リンパ球、該リンパ球から分離されたBリンパ
球、およびヒトリンパ節に由来するリンパ球と融
合することができる。 細胞系AHM−IおよびAHM−3D3は1983年
3月10日にアメリカ模式菌培養収集(the
American Type Culture Collection,12301
Parklawn Drive,Rockville,Maryland,
20852)に供託され、それぞれATCC登録番号
CRL−8220およびCRL−8221として登録された。 AHM−Iから突然変異もしくはハイブリツド
化等によつて脈生した細胞はAHM−Iの娘系で
あると考えられる。本発明において「派生した細
胞」とはAHM−I細胞系をその系統に含む細胞
系全てを意味する。 上述のようにAHM−Iから突然変異によつて
細胞系を派生させることができる。このような突
然変異は自然突然変異であつても公知の方法であ
る細胞突然変異促進手段の使用によるものであつ
てもよい。前記手段としては様々なものが当業者
に公知であるが、一般に使用されるのはエチルメ
タンスルフオン酸塩である。しかしながら、紫外
線照射、メチルメタンスルフオン酸塩、N−メチ
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、お
よびエチルニトロソ尿素等、他の手段を使用する
こともできる。ジヤコビ(Jakoby)およびパス
タン(Pastan)編、「酵素学の方法。細胞培養
(Methods In Enzymology Cell Culture)」、第
58巻、アカデミツクプレス(Academic Press)、
ニユーヨーク、1979、p.308参照。望まれる特性
を有する細胞のスクリーニングを容易にするた
め、典型的には適当な試薬で細胞を選択する。例
えば、前記特性がヒポキサンチン燐酸リボシル基
転移酵素欠損性である場合に適当な試薬の典型的
なものは6−チオグアニンである。 AHM−Iから突然変異によつて得られる細胞
系の特性はリンパ球とのハイブリツド化もしくは
融合における適性を除いて一般に重要ではない。
しかしながら、実用上、このような突然変異細胞
系はAHM−Iを維持できない条件下でも増殖す
る(すなわち、連続培養が可能である)ように
AHM−Iと異なつた少なくとも1つの特性を有
するべきである。この特性により、突然変異細胞
をAHM−I細胞から容易に分離することが可能
にある。このような特性として様々なものが当業
者に公知であるが、特に有用かつよく知られてい
る特性はヒポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素
欠損性である。AHM−Iから派生し、ヒポキサ
ンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損性を示す突然
変異細胞系の一例はATCC登録番号CRL−8221
を有する細胞系AHM−3D3である。 またAHM−Iからハイブリツド化によつて細
胞系を派生することも可能である。この場合、一
般に公知の方法により、融合促進手段の存在下で
AHM−I突然変異細胞系由来の細胞をリンパ球
に融合させる。特に好ましい融合促進手段は分子
量的1000のポリエチレングリコールである。もち
ろん他の手段、例えば電場パルス(タイシー
(Teissie)他、サイエンス、216、537(1982))お
よびセイダイウイルス(ダビツドソン(David−
son)、エクスペリメンタルセルリサーチ(Ex−
perimental Cell Research)、55、424(1969))
等を使用することも可能である。あらゆる突然変
異細胞系に由来する細胞を使用することが可能で
あるが、AHM−3D3等、ヒポキサンチン燐酸リ
ボシル基酵素欠損性を有する突然変異細胞系が特
に有用である。 使用されるリンパ球の由来は一般に重要でな
い。すなわち、これらのリンパ球はマウス、ラツ
ト、ヒトあるいは他種のリンパ球とすることがで
きる。ある種の適用、例えば体液中の微量なハプ
テンもしくは抗原の免疫検定に使用されるモノク
ローナル抗体の製造等には、マウスもしくはラツ
トのリンパ球が好ましいかも知れない。しかしな
がら、他の場合にはヒトリンパ球が望まれること
が多く、一般にヒトリンパ球の使用が好ましい。 リンパ球の供給源も重要ではない。リンパ球が
ヒト由来のものである場合には、末梢血液リンパ
球、末梢血液リンパ球から分離されたBリンパ
球、あるいはリンパ節もしくは脾臓から分離され
たリンパ球とすることができる。 ハイブリツド細胞系をモノクローナル抗体の製
造に使用しようとする場合にはリンパ球を免疫源
に感作させることが典型的である。本発明におい
て「免疫源」とは抗原およびハプテンの双方を意
味するものである。このような感作は当業者に公
知の方法で行なわれる。実用上、ヒト由来のリン
パ球を用いて試験管内で感作を行なうことが典型
的である。また、ヒト以外のリンパ球を用いる場
合には生体内で感作を行なうことが典型的であ
る。 場合によつては、AHM−Iと異なる少なくと
も1つの特性、例えばヒポキサンチン燐酸リボシ
ル基転移酵素欠損性を回復させるように突然変異
細胞系から公知の方法により細胞を逆選択するこ
とが望ましいかも知れない。例えばシユルマン
(Shulman)他、ネイチヤー、276、269(1978)
を参照。こうして得られる回復された細胞をさら
に突然変異させると、回復された細胞を維持でき
ない条件下でも増殖できるように前記細胞とは異
なつた少なくとも1つの特性を有しており、リン
パ球とハイブリツド化することのできる新しい突
然変異細胞系を産出することができる。そして、
この新しい突然変異細胞系は上述のように免疫源
に感作させたリンパ球と融合させることができ
る。 AHM−I細胞から得られるデオキシリボ核酸
は公知の方法によつてリンパ球のトランスフエク
シヨンに用いることができる。例えばジヨナク
(Jonak)他、ハイブリドーマ(Hybridoma)、
2、124(1982)およびクーパー(Cooper)、サイ
エンス、218、801(1982)を参照。 以下に示す非制限的な実施例により本発明を詳
細に説明する。特に断わりのない限り、温度は摂
氏であり、割合は重量%である。 (発明の効果) IgA免疫グロブリン分子を分泌することができ
るATCC番号CRL−8220として寄託されたヒト
骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−Iとそのヒ
ポキサンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損突然変
異体とからなる群より選ばれる本発明の細胞系は
抗体を産生することのできるハイブリドーマ細胞
系を製造する上で極めて有用なものである。ま
た、本発明のハイブリドーマ細胞系は、リンパ球
の増殖、制御、および分化、リンパ球に表現され
る遺伝子座の決定、および新生物変成の生化学的
要因の検査等の研究モデルとして有用である。さ
らに、本発明のハイブリドーマ細胞系から産生さ
れるモノクローナル抗体は実験的および臨床的免
疫学、分子生物学および細胞生物学において実用
性の高いものであり、臨床分析、特に体液および
組織中における微量のハプテンおよび抗原の免疫
検定に有用である。 (実施例) 実施例 1 AHM−3D3とヒト末梢血液リンパ球との間の
ハイブリツド製造 正常な血液をフイコル勾配遠心分離(Ficoll
gradient centrifugation)して得た1千万個のヒ
ト末梢血液リンパ球を1×107個のAHM−3D3細
胞と混合し、得られた細胞混合物は800×gで10
分間遠心分離することによりペレツト化した。ペ
レツトは徐々に粉砕し、37゜まで加熱した。分子
量1000の37%ポリエチレングリコール(コツホー
ライトラボラトリーズ社(Koch−Light
Laboratories,Ltd.)製)0.5mlを粉砕ペレツト
に50秒間にわたつて撹拌しながら添加した。こう
して得られた融合混合物は5.0mlの無血清RPMI
−1640の培地(RPMI−1640、2mMのグルタミ
ン、50g/mlのゲンタマイシン、および5×
10-5Mの2−メルカプトエタノール)で2分間に
わたつて徐々に稀釈した。次の1分間にわたつ
て、さらに5.0mlの前記培地を添加した。融合混
合物は遠心分離し、細胞を50mlの無血清培地で2
回洗浄した。そして、細胞を5×106細胞/mlの
濃度で、20%牛胎仔血清を含有するRPMI−1640
培地中に浮遊させた。 50μの上記細胞浮遊液(2.5×105細胞)をそ
れぞれ24時間前に4×103個のBalb/cマウス腹
膜浸出細胞と50μの20%牛胎仔血清含有RPMI
−1640培地からなる培養液を接種しておいた96ウ
エルマイクロタイタープレート(a 96−well
microtiter plate)の各ウエル中に分散した。 プレートは湿潤5%CO2を保つ培養器内で37℃
において一晩培養した。一晩の培養後、2倍濃縮
HAT(2×10-4Mのヒポキサンチン、8×10-7M
のアミノプテリン、および3.2×10-5Mのチミジ
ン)を補給した100μの血清含有培地を各ウエ
ルに添加し、さらに5日間培養した。その後、1
日置きに培地の一部を新鮮な通常濃度HAT培地
と交換することによつて培養液を補給した。 融合後3〜4週間目において培地のいくつかに
は活発に増殖する細胞が存在しており、AHM−
3D3とヒトリンパ球との間の融合が成功したこと
が示された。これらの融合細胞産生物はAHM−
3D3が増殖しないHAT含有培地中においても増
殖し続けた。 正常なヒト末梢血液リンパ球の他、ヒトリンパ
節由来のリンパ球、およびBリンパ球に富んだ末
梢血液リンパ球群をAHM−3D3と融合した。第
1表はこれら3つの実験結果を要約するものであ
る。 【表】 来リンパ球
3 末梢血液由 13 6 1〓2.5〓1
05
来Bリンパ
球
現在までに行なわれた融合実験の示すところに
よればAHM−3D3と末梢血液リンパ球との融合
頻度は供給したリンパ球1〜3×106個に対して
1回であつた。一方、リンパ節細胞に対する融合
頻度は供給リンパ球7×105〜1×106個に対して
1回であつた。分離したB細胞を使用する場合、
融合頻度は供給リンパ球2〜3×105個に対して
1回に増加し、マウス融合系とほぼ匹敵する値と
なり、報告された最新のヒト−ヒトハイブリツド
形成率、すなわち供給リンパ球106〜108個に対し
て1回という値(エドワーズ(Edwards)他、
ヨーロツパ免疫学誌(European
JournalofImmunology)、12、641(1982))より
も明らかに優れている。 実施例 2 AHM−3D3による免疫グロブリンの製造 実施例1で得た10個のハイブリドーマに対し
て、母細胞系AHM−3D3により製造されたもの
とは異なる免疫グロブリンの合成試験を行なつ
た。各ハイブリドーマ細胞系の細胞は、5μCi/
mlの14C−標識ロイシンを添加した無ロイシン
RPMI−1640培地中で48時間培養した。各培養液
の上澄は分離し、公知の方法によつて様々な免疫
グロブリンアイソタイプ特異性抗血清を用いる免
疫沈降(immunoprecipitation)を行なつた。こ
うして得た免疫沈澱物は洗浄し、10%のグリセロ
ールと2%のドデシル硫酸ナトリウムと5%の2
−メルカプトエタノールとを含有するPH6.8のト
リスHCl緩衝液を添加し、2分間煮沸することに
より溶離させた。 そして試料に対し、0.192Mのグリシンと0.1%
のドデシル硫酸ナトリウムとを含有する0.25M、
PH8.3のトリス緩衝液中の5〜20ポリアクリルア
ミド勾配ゲル上で電気泳動を行なつた。電気泳動
の後、50%のメタノールと10%の氷酢酸とを含む
0.125%クーマシーブル−水溶液でゲルを染色固
定した。そして、ゲルはジメチルスルフオキシド
に浸漬して水分を除去した。ジメチルスルフオキ
シドは、2.5−ジフエニルオキサゾール(PPO)
を22.2%(重量/体積)含むジメチルスルフオキ
シド溶液で置換した。環境温度で2時間培養を行
なつた後、PPO溶液を除去し、蒸留水で1時間
置換した。そしてゲルは乾燥し、−70℃において
一晩にわたり、デユポンライトニングプラス
(Dupont Lightening Plus )増感紙上のコダツ
ク(Kodak)XAR−5X線フイルムに露出した。 ゲルから得た電気泳動パターンにより、10個の
ハイブリドーマ細胞系のうち9個までが、カツパ
L鎖(kappa light chains)を有するIgM分子を
分泌することが明らかになつた。10番目のハイブ
リドーマはカツパL鎖を有するIgA分子を分泌し
た。これに対し、AHM−3D3はラムダL鎖を有
するIgAを分泌するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 IgA免疫グロブリン分子を分泌することがで
きるヒト骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−I
(ATCC番号CRL−8220として寄託)とそのヒポ
キサンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損突然変異
体とからなる群より選ばれる細胞系。 2 突然変異細胞系AHM−3D3(ATCC番号
CRL−8221として寄託)に相当することを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の細胞系。 3 IgA免疫グロブリン分子を分泌することがで
きるヒト骨髄腫由来リンパ芽球細胞系AHM−I
(ATCC番号CRL−8220として寄託)とそのヒポ
キサンチン燐酸リボシル基転移酵素欠損突然変異
体とからなる群より選ばれた親細胞をリンパ球と
融合してなるハイブリドーマ細胞系。 4 前記親細胞として突然変異細胞系AHM−
3D3(ATCC番号CRL−8221として寄託)が用い
られていることを特徴とする特許請求の範囲第3
項記載のハイブリドーマ細胞系。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US48253883A | 1983-04-06 | 1983-04-06 | |
| US482538 | 1983-04-06 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59198970A JPS59198970A (ja) | 1984-11-10 |
| JPH0358708B2 true JPH0358708B2 (ja) | 1991-09-06 |
Family
ID=23916474
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59059300A Granted JPS59198970A (ja) | 1983-04-06 | 1984-03-27 | ハイブリドーマ細胞系 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0124301A1 (ja) |
| JP (1) | JPS59198970A (ja) |
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Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| NZ198851A (en) * | 1980-11-07 | 1984-07-31 | Wistar Inst | Stable,continuous human myeloma cell line capable of hybridisation with antibody-producing cells:production of hybrid cell line |
-
1984
- 1984-02-21 CA CA000447951A patent/CA1218947A/en not_active Expired
- 1984-03-27 JP JP59059300A patent/JPS59198970A/ja active Granted
- 1984-04-04 EP EP84302307A patent/EP0124301A1/en not_active Withdrawn
Also Published As
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| JPS59198970A (ja) | 1984-11-10 |
| EP0124301A1 (en) | 1984-11-07 |
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