JPH0364464B2 - - Google Patents
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- JPH0364464B2 JPH0364464B2 JP56158674A JP15867481A JPH0364464B2 JP H0364464 B2 JPH0364464 B2 JP H0364464B2 JP 56158674 A JP56158674 A JP 56158674A JP 15867481 A JP15867481 A JP 15867481A JP H0364464 B2 JPH0364464 B2 JP H0364464B2
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Description
本発明は、各種建築材料、特に、流し延べ床用
プラスターとして好適に用いられる無水石膏組成
物に関する。詳しくは、型無水石膏に、硫酸カ
リウム、アルカリ性物質およびα半水石膏を特定
割合で添加して成る混合物に、ポルトランドセメ
ントとスラグの特定割合から成る混合物を特定割
合で配合することによつて得られる無水石膏組成
物に関する。 本発明者らは流し延べ床材に適した組成物とし
て、先に特願昭54−15496号(特開昭55−109252
号公報)、特願昭54−162858号(特開昭56−88858
号公報)、特願昭56−41709号、特願昭56−51862
号、特願昭56−51863号、特願昭56−56971号およ
び特願昭56−56972号において、型無水石膏ま
たは型無水石膏とポルトランドセメントとの混
合物を基体とする組成物を提案した。 本発明は、上記組成物よりも更に性能の優れた
石膏プラスター組成物を提供するものである。 型無水石膏、α半水石膏、β半水石膏等の石
膏系の流し延べ床材は、30℃以下の温度で水和凝
結させたときは硬化速度が比較的大きく、かつ、
得られる硬化体の初期強度も比較的大きいが、30
℃よりも高い温度で水和・凝結させると硬化速度
が遅く、かつ硬化体の初期強度の発現が悪くなる
という欠点がある。 一方、型無水石膏とポルトランドセメントと
の混合物系流し延べ床材にはこのような欠点は認
められない。しかしながら、この床材は、施工面
にそのスラリーを流し延べて形成された平滑面に
少量のスラリーを雫として落下させたとき、平滑
面に凸部を形成させるという欠点がある。 本発明者らは、このような問題点を改善し、30
℃を超える温度で水和・凝結させたときにも硬化
速度が大きくて硬化体の初期強度の発現も早く、
しかも、施工後形成された平滑な床面にスラリー
滴が落下しても凸部を形成させないような型無
水石膏系流し延べ床材を開発するため種々研究を
行い、本発明を完成させた。 本発明は、「型無水石膏100重量部あたり、硫
酸カリウム0.2〜5.0重量部、アルカリ性物質0.5〜
10.0重量部およびα半水石膏2〜15重量部の量比
で成る混合物(以下、基材−Aという)100重量
部あたり、ポルトランドセメントとスラグとの混
合比が重量で20〜80対80〜20であるポルトランド
セメント−スラグ混合物30〜150重量部を配合し、
必要により公知の凝結調節剤、消泡剤、分散剤、
粘度調節剤、骨材等を適量配合して成る無水石膏
組成物」を要旨とする。 本発明の無水石膏組成物(以下、単に本発明の
組成物という)に用いる型無水石膏は、水和に
より凝結・硬化が可能な型無水石膏ならばいか
なる種類のものでもよく、その好適なものとし
て、たとえばリン酸副生石膏、天然石膏、湿式排
煙脱硫石膏、α半水石膏およびβ半水石膏などを
500℃以上の温度で焼成することによつて得られ
た型無水石膏のほか、フツ酸副生無水石膏や天
然無水石膏を仮焼し、適宜の粒度に粉砕し、分級
したものなどが挙げられる。 原料型無水石膏は、結晶形、結晶空〓率等が
異なつたものを使用しても差し支えはなく、また
特別に微粉砕する必要もなく、通常、粒径1mm以
下のものならば用いることができるので、市販の
粉末がそのまま使用されるが、特に好ましいもの
としては、本発明者らが特願昭56−87417号およ
び特願昭56−87418号において提案した粒度のも
のが挙げられる。 本発明の組成物中には、型無水石膏の水和・
凝結速度を促進させる成分として硫酸カリウムを
含有させる。 型無水石膏の凝結促進剤としては従来、カリ
明バン、硫酸アルミニウムなどの水溶性の硫酸塩
が一般に用いられている。ところが、これらの硫
酸塩は石膏スラリーを酸性にしてスラリーやその
硬化体に接触する金属類を腐食させるので、これ
らの硫酸塩を用いた場合には、金属類の腐食を防
止するため防錆剤がアルカリ性物質を併用して石
膏スラリーを中和しなければならない。 これに対して、凝結促進剤として硫酸カリウム
を用いたときは、石膏スラリーは通常、中性ない
しはアルカリ性を呈するので、この場合には特に
スラリー中和用のアルカリ性物質や防錆剤を必要
とせず経済的である。 更に、カリ明バン、硫酸アルミニウムなどをア
ルカリ性物質と共に型無水石膏に添加した場合
には、石膏スラリー中に水酸化アルミニウムのよ
うな水酸化物が析出してスラリーの流動性を悪化
させ、硬化体製造時の作業性が悪くなる。 これに対して硫酸カリウムを用いた場合には、
これ単独の場合は勿論のこと、アルカリ性物質と
併用した場合にも石膏スラリー中に水酸化物が析
出せず、作業性が良好である。 本発明の組成物における硫酸カリウムの使用量
は、型無水石膏100重量部に対して0.2〜5.0重
量部である。硫酸カリウムの使用量が0.2重量部
未満であるときは型無水石膏の凝結速度が小さ
く、一方、5.0重量部を超えて多く用いても型
無水石膏の凝結速度はそれほど大きくならず不経
済である。 型無水石膏に硫酸カリウムを添加しただけで
は型無水石膏の凝結時間の短縮が不充分で、か
つ、その硬化体の初期強度の発現も遅いので、こ
の点を改善するため本発明の組成物中にアルカリ
性物質を含有させる。 本発明の組成物に用いられるアルカリ性物質と
しては、消石灰、生石灰、ドロマイト、苛性カリ
または炭酸カルシウム等が挙げられるが、これら
のみに限定されるものではない。これらのアルカ
リ性物質はそれぞれ単独のみならず、2種以上混
合して用いることもできる。 本発明の組成物におけるアルカリ性物質の使用
量は、型無水石膏100重量部あたり0.5〜10.0重
量部である。0.5重量部未満の使用量では型無
水石膏の凝結速度の短縮やその硬化体の初期強度
の発現を早めることは期待できない。 一方、10.0重量部を超えて多く用いても硬化体
の強度はそれほど向上せず、かえつて強度が低下
することがある。 型無水石膏に硫酸カリウムとアルカリ性物質
を添加して水和・凝結させたとき、石膏スラリー
がブリージングを起したり、その硬化体の強度が
低下することがある。 このような現象が起こらないよう、本発明の組
成物中にα半水石膏を含有させる。 本発明の組成物に用いられるα半水石膏は、結
晶形、結晶空〓率などが異なつていても差し支え
なく、また特別に微粉砕する必要もなく、通常市
販されているブレーン法による比表面積が2000〜
3000cm2/g程度のものでよいが、勿論、更に微粉
砕したものも用いられる。 本発明の組成物において、用いられる型無水
石膏の凝結速度にもよるが、型無水石膏100重
量部あたり通常は2〜15重量部の範囲のα半水石
膏が使用される。α半水石膏の量が2重量部未満
ではその効果が小さい。一方、15重量部を超える
と型無水石膏の硬化速度が大きくなり過ぎて石
膏スラリーの取り扱いが困難となり、かつ硬化体
強度も低下する。 なお、α半水石膏を焼成して型無水石膏を製
造する場合の製造条件、たとえば焼成時間、原料
中の不準物の含有量、焼成温度を低下させるため
の無機化合物焙焼剤の種類や量によつては、得ら
れた型無水石膏中に本発明で規定する量比のα
半水石膏が残存する場合があるが、本発明の組成
物においてこのような型無水石膏が用いられた
場合には、α半水石膏を添加する必要がないかま
たはその添加量を低減することができる。 これまでに述べた、型無水石膏、硫酸カリウ
ム、アルカリ性物質およびα半水石膏から成る混
合物を2〜28℃の温度で水和・凝結させたときは
硬化体の初期強度の発現が早いが、30℃よりも高
い温度で水和・凝結させると急激に硬化速度が小
さくなり硬化体の初期強度の発現が悪くなる。 本発明ではこのような点を改良するために、本
発明の組成物中にポルトランドセメントとスラグ
(本発明においては、スラグにはスラグセツコウ
セメントを含む)との混合物を含有させる。 本発明の組成物に用いられるポルトランドセメ
ントとしては、普通ポルトランドセメント、早強
セメント、超早強セメント、高炉セメントなどが
挙げられる。 また、本発明の組成物に用いられるスラグとし
ては、高炉スラグ、高炉水砕スラグ、高炉銑スラ
グ、フエロマンガンスラグ、フエロニツケルスラ
グ、フエロニツケル水砕スラグ、製リンスラグ、
砂鉄電気銑スラグなどが挙げられ、特に好適なも
のとして、高炉スラグ、高炉水砕スラグ、フエロ
ニツケルスラグ、フエロニツケル水砕スラグなど
が挙げられる。 これらのスラグは粉末状のものが用いられ、通
常、平均粒径が数μm〜200μm、ブレーン比表面
積が2000〜6000cm2/g程度のものが好適に用いら
れる。 また、スラグセツコウセメントとしては市販の
「セラメント」(商品名、第一セメント(株)製品)、
「エスメント」(商品名、新日鉄化学(株)製品)など
が挙げられる。 本発明の組成物に用いられるポルトランドセメ
ント−スラグ混合物(以下、混合剤PC−Sとい
う)における、ポルトランドセメントとスラグの
混合比は、重量で20〜80対80〜20の範囲とするの
が好ましい。 混合剤PC−S中のポルトランドセメントの混
合比が20未満である場合は、石膏−セメント組成
物スラリーを30℃よりも高い温度で硬化させたと
きに硬化体の初期強度の発現が遅くなる。一方、
ポルトランドセメントの混合比が80を超える場合
は、石膏−セメント組成物スラリーを流し延べて
形成された平滑な床面に凸部が形成されて、仕上
面のレベル精度とその表面性状を悪化させる。 本発明の組成物において、混合剤PC−Sは、
前記の基材−A100重量部に対して30〜150重量部
の範囲で使用される。 使用量が30重量部未満であるときは、石膏−セ
メント組成物スラリーを30℃よりも高い温度で水
和・凝結させたときに得られる硬化体の強度が低
く、一方、150重量部を超えるときは、石膏−セ
メント組成物スラリーの流動性が悪化する。 本発明の組成物は上記のように型無水石膏、
硫酸カリウム、アルカリ性物質およびα半水石膏
の特定割合から成る混合物に、ポルトランドセメ
ントとスラグとの特定割合の混合物を特定の割合
で配合して成るものであつて、得られた組成物の
スラリーは30℃よりも高い温度で硬化させたとき
にも硬化速度が大きく、かつ硬化体の初期強度の
発現が早いという特性を有し、更に、ブリージン
グが全く発生せず、このブリージングが発生しな
いことによりスラリーの流動性が良好になり、か
つ、その硬化速度が促進された硬化体の初期強度
の発現が促進される。 更に、ポルトランドセメント−スラグ混合物特
有の作用により、本発明の組成物は、そのスラリ
ーを流し延べて形成された平滑な床面に凸部を形
成させないという優れた効果を発揮する。 本発明の組成物中には、硬化体製造時の作業性
や硬化体の性能を改善するために、上記の各成分
のほか、必要に応じて従来この種の組成物に常用
されている公知の任意の添加剤、たとえば凝結調
節剤、消泡剤、分散剤、粘度調節剤、骨材等を適
量配合することができる。 通常好適に用いられる凝結遅延剤としては、ク
エン酸、トリポリリン酸ソーダ、ポリペプトンな
どが挙げられる。特に、ポリペプトンを用いた場
合は他の凝結遅延剤を用いた場合に比較して硬化
体の強度低下が少なく、かつ少量使用しただけで
無水石膏組成物の凝結時間を任意にコントロール
することができるので有利である。 通常好適に用いられる凝結促進剤としては、ヨ
ウ化ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウムなどが挙げられ、これらの
使用量は、型無水石膏100重量部に対して0.1〜
5.0重量部の範囲で適宜選定される。 本発明の組成物に水を加えてスラリーを調製し
たとき、混水量が少ないとスラリーの粘度が高く
なり、撹拌状態によつてスラリー中に気泡が入り
込み、これが原因となつて硬化体強度が低下した
り、ピンホールが発生したりする。 これを防止するために、本発明の組成物に消泡
剤を添加することが好ましい。 消泡剤としては、アルコール系、ポリオール
系、脂肪酸エステル系またはシリコーン系のもの
を用いることができる。 石膏成形体を製造する場合に石膏スラリーの流
動性は作業上の重要な因子であり、石膏スラリー
は用途に応じた良好な流動性を示すことが作業性
の点から好ましい。型無水石膏は、その種類お
よび製造条件の相違により、その標準混水量が25
〜65%(対石膏重量)と大きく変動する。通常、
混水量を多くするとブリージングが発生し、凝結
時間が遅れて長い養生時間が必要となり、かつ得
られた成形体の強度も低くて実用的でない。 本発明の組成物には、混水量を少なくした場合
にも得られるスラリーの流動性を良好にすること
ができる分散剤等を添加することができる。 用いられる分散剤の種類としては、たとえばリ
ン酸エステル、リグニンスルホン酸塩、ナフタレ
ンスルホン酸塩、ポリアルキルアリルスルホン酸
塩、メラミンホルマリン縮合物スルホン酸塩等が
挙げられる。通常はメラミンホルマリン縮合物ス
ルホン酸塩の単独を使用するか、またはこれを主
体としリグニンスルホン酸塩やポリアルキルアリ
ルスルホン酸塩を補助的に用いるのがよい。 これら分散剤の使用量は、通常、型無水石膏
100重量部に対して0.05〜2.0重量部である。 本発明の組成物中には、スラリーのブリージン
グ現象および骨材の沈降を極力防止するため、粘
度調節剤としてメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロースまたはポリビニルアルコールを含
有させることができる。 メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール等に相当するものとし
て従来、種々の高分子エマルジヨン、水溶性合成
高分子および水溶性天然高分子などが提案されて
いる。しかし、多量用いないと効果が得られなか
つたり、水に溶かすのに長時間を要するなどの欠
点のあるものが多く、上記メチルセルロース等に
匹敵するものが見出されない。 メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
スおよびポリビニルアルコールには種々の分子量
のものがあり、分子量によつてその水溶液の粘度
が異なるので用いられる種類によりその使用量が
異なるが、使用量が少なすぎると得られるスラリ
ー流動性が悪くなる。 これらの粘度調節剤の使用量は、型無水石膏
100重量部あたり通常0.05〜2.0重量部であり、本
発明の組成物スラリーの混練初期粘度をB型粘度
計で測定したときに800〜4500センチポイズにす
るような量が特に好ましい。 本発明の組成物に添加される骨材としては、た
とえば木粉、パーライト、シラスバルーンなどの
軽量化材、増量材のほかに、硅砂、川砂、山砂、
海砂、標準砂などの砂が挙げられる。 その他、本発明の組成物には必要に応じて起泡
剤、保水剤、耐摩耗剤、各種高分子物質等を添加
することもできる。 実施例 次に、本発明を実施例および比較例によつて具
体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に制約されるものではない。 なお、以下の各例において、単に「部」とある
のはすべて「重量部」を表す。また、「セラメン
ト」は第一セメント株式会社製のスラグセツコウ
セメントであり、また、「ネオセラメント」は第
一セメント株式会社製のポルトランドセメント−
スラグセツコウセメント混合物(ポルトランドセ
メント対スラグセツコウセメント混合比は重量で
約40対60と推定される)である。 実施例 1〜6および比較例 1〜6 各種の型無水石膏100部に、それぞれ第1表
に示す量比の硫酸カリウム、アルカリ性物質およ
びα半水石膏を添加して基材−Aを得た。 得られた基材−Aに、その100部あたり第1表
に示す量比のポルトランドセメント−スラグ混合
物(混合剤PC−S)を加え、石膏−セメント組
成物を得た。 この組成物に、用いられた型無水石膏100部
あたり第1表に示す量比の分散剤、粘度調節剤、
凝結調節剤を、また、0.05部の消泡剤「サンノプ
コ14HP」(サンノプコ社製)を添加し、このよ
うにして得られた組成物に、その100部あたり第
1表に示す量比の骨材を加え、骨材を加えて得ら
れた組成物に、その100部あたり第1表に示す量
比の水を加えて混練した。 なお、第1表中に記載されている記号は、それ
ぞれ次の添加剤を表す。 ●分散剤の欄; MF…「メルメント−F10」(メラミンホルマリ
ン縮合物スルホン酸塩、昭和電工(株)製)、 MG…「マジノン−100」(ポリアルキルアリル
スルホン酸塩、山宗化学(株)製)、 PS…「ポゾリスNo.8」(リグニンスルホン酸
塩、日曹マスタービルダーズ(株)製)、 ●粘度調節剤の欄; MC…メチルセルロース、 HC…ヒドロキシエチルセルロース、 PVA…ポリビニルアルコール、 このようにして得られた石膏−セメント組成物
スラリーについて、混練直後と静置60分経過後の
粘度およびフロー値、静置によるブリージングの
有無、スラリーを流し延べて形成された平滑面に
スラリー滴を落下させたときの凸部形成の有無、
硬化体の圧縮強度ならびに硬化面のレベルダウン
の有無を、凝結温度3℃および32℃のそれぞれに
おいて試験した。 なお、スラリーの粘度はB型粘度計を用いて測
定した。またフロー値は、スラリーをガラス濾斗
を用いて水平なガラス板上に流下させ(ガラス板
面と濾斗の脚端との間隔:25mm、濾斗脚の内径:
8mm、スラリー量:100ml)、その拡がり幅で示さ
れる。この値が大きいほど流動性がよい。 スラリー滴による凸部形成の有無は、上記によ
るスラリーのフロー値を測定した後、濾斗の直下
(流動がほぼ停止したスラリーの中心点またはそ
の近傍)に凸部が形成されているか否かを肉眼で
観察して判定した。 また、硬化体の圧縮強度は石膏−セメント組成
物スラリーを40mm(高さ)×40mm(巾)×160mm
(長さ5)の寸法の金型に流し込んで凝結硬化さ
せた後、24時間経過してから測定した。 得られた結果を第1表に示す。 表示した各例においては、静置によるスラリー
のブリージングおよび硬化面のレベルダウンはい
づれも認められなかつた。 比較例 1 混合剤PC−Sが全く用いられなかつた場合に
は、得られた硬化体の圧縮強度は、凝結温度の影
響を大きく受け、凝結温度が低いとき(3℃)に
は大きいが、凝結温度が高いとき(32℃)には大
幅に低下した(実験No.1、2)。 混合剤としてポルトランドセメント(以下、a
成分という)のみが用いられたときは、得られた
硬化体の圧縮強度は凝結温度の影響をほとんど受
けなかつたが、スラリーを流し延べて形成された
平滑面にスラリー滴を落下させたときに凸部が形
成された(実験No.3、4)。一方、混合剤として
スラグ(以下、b成分という)のみが用いられた
ときは、得られた硬化体の圧縮強度は凝結温度が
高いときに大幅に低下した(実験No.5、6)。 また混合剤PC−S中のa成分が少なく、a/
(a+b)の値が0.2未満であると、得られた硬化
体の圧縮強度は凝結温度が高いときに大幅に低下
した(実験No.7、8)。 比較例 2 混合剤SC−S中のa成分が多くて、a/(a
+b)の値が0.8を超えると、スラリーを流し延
べて形成された平滑面にスラリー滴を落下させた
とき、凸部が形成された(実験No.19、20)。 実施例 1 本発明で規定する組成を有する混合剤PC−S
を所定の量比で配合して得られた本発明の組成物
を用いたときは、得られた硬化体の圧縮強度は凝
結温度の影響をほとんど受けず、凝結温度が高く
ても硬化体の圧縮強度の大幅な低下は認められな
かつた。また、スラリーを流し延べて形成された
平滑面にスラリー滴を落下させたとき、凸部は形
成されなかつた(実験No.9〜18)。 実施例 2〜6 使用材料の種類を変えた場合についても、本発
明の組成物を用いたときには、得られた硬化体の
圧縮強度は凝結温度の影響をほとんど受けず、凝
結温度が高くても硬化体の圧縮強度の大幅な低下
は認められなかつた。また、スラリーを流し延べ
て形成された平滑面にスラリー滴を落下させたと
きに、凸部は形成されなかつた(実験No.27〜36;
41、42;45、46;49〜52)。 比較例 3〜6 これに対して、本発明の組成物の範囲をはずれ
た組成物が用いられたときには、いづれも満足で
きる結果が得られなかつた。 比較例 4〜6 混合剤PC−Sが全く用いられなかつた場合に
は、凝結温度が高いときに得られた硬化体の圧縮
強度は、いづれも大幅な低下が認められた(実験
No.39、40;43、44;47、48)。 比較例 3〜4 本発明の組成物の範囲をはずれた組成物が用い
られたときには、スラリーを流し延べて形成され
た平滑面にスラリー滴を落下させたとき凸部が形
成され(実験No.21〜26;37、38)、また、凝結温
度が高いときに得られた硬化体は圧縮強度の低下
が認められた(実験No.23〜26)。
プラスターとして好適に用いられる無水石膏組成
物に関する。詳しくは、型無水石膏に、硫酸カ
リウム、アルカリ性物質およびα半水石膏を特定
割合で添加して成る混合物に、ポルトランドセメ
ントとスラグの特定割合から成る混合物を特定割
合で配合することによつて得られる無水石膏組成
物に関する。 本発明者らは流し延べ床材に適した組成物とし
て、先に特願昭54−15496号(特開昭55−109252
号公報)、特願昭54−162858号(特開昭56−88858
号公報)、特願昭56−41709号、特願昭56−51862
号、特願昭56−51863号、特願昭56−56971号およ
び特願昭56−56972号において、型無水石膏ま
たは型無水石膏とポルトランドセメントとの混
合物を基体とする組成物を提案した。 本発明は、上記組成物よりも更に性能の優れた
石膏プラスター組成物を提供するものである。 型無水石膏、α半水石膏、β半水石膏等の石
膏系の流し延べ床材は、30℃以下の温度で水和凝
結させたときは硬化速度が比較的大きく、かつ、
得られる硬化体の初期強度も比較的大きいが、30
℃よりも高い温度で水和・凝結させると硬化速度
が遅く、かつ硬化体の初期強度の発現が悪くなる
という欠点がある。 一方、型無水石膏とポルトランドセメントと
の混合物系流し延べ床材にはこのような欠点は認
められない。しかしながら、この床材は、施工面
にそのスラリーを流し延べて形成された平滑面に
少量のスラリーを雫として落下させたとき、平滑
面に凸部を形成させるという欠点がある。 本発明者らは、このような問題点を改善し、30
℃を超える温度で水和・凝結させたときにも硬化
速度が大きくて硬化体の初期強度の発現も早く、
しかも、施工後形成された平滑な床面にスラリー
滴が落下しても凸部を形成させないような型無
水石膏系流し延べ床材を開発するため種々研究を
行い、本発明を完成させた。 本発明は、「型無水石膏100重量部あたり、硫
酸カリウム0.2〜5.0重量部、アルカリ性物質0.5〜
10.0重量部およびα半水石膏2〜15重量部の量比
で成る混合物(以下、基材−Aという)100重量
部あたり、ポルトランドセメントとスラグとの混
合比が重量で20〜80対80〜20であるポルトランド
セメント−スラグ混合物30〜150重量部を配合し、
必要により公知の凝結調節剤、消泡剤、分散剤、
粘度調節剤、骨材等を適量配合して成る無水石膏
組成物」を要旨とする。 本発明の無水石膏組成物(以下、単に本発明の
組成物という)に用いる型無水石膏は、水和に
より凝結・硬化が可能な型無水石膏ならばいか
なる種類のものでもよく、その好適なものとし
て、たとえばリン酸副生石膏、天然石膏、湿式排
煙脱硫石膏、α半水石膏およびβ半水石膏などを
500℃以上の温度で焼成することによつて得られ
た型無水石膏のほか、フツ酸副生無水石膏や天
然無水石膏を仮焼し、適宜の粒度に粉砕し、分級
したものなどが挙げられる。 原料型無水石膏は、結晶形、結晶空〓率等が
異なつたものを使用しても差し支えはなく、また
特別に微粉砕する必要もなく、通常、粒径1mm以
下のものならば用いることができるので、市販の
粉末がそのまま使用されるが、特に好ましいもの
としては、本発明者らが特願昭56−87417号およ
び特願昭56−87418号において提案した粒度のも
のが挙げられる。 本発明の組成物中には、型無水石膏の水和・
凝結速度を促進させる成分として硫酸カリウムを
含有させる。 型無水石膏の凝結促進剤としては従来、カリ
明バン、硫酸アルミニウムなどの水溶性の硫酸塩
が一般に用いられている。ところが、これらの硫
酸塩は石膏スラリーを酸性にしてスラリーやその
硬化体に接触する金属類を腐食させるので、これ
らの硫酸塩を用いた場合には、金属類の腐食を防
止するため防錆剤がアルカリ性物質を併用して石
膏スラリーを中和しなければならない。 これに対して、凝結促進剤として硫酸カリウム
を用いたときは、石膏スラリーは通常、中性ない
しはアルカリ性を呈するので、この場合には特に
スラリー中和用のアルカリ性物質や防錆剤を必要
とせず経済的である。 更に、カリ明バン、硫酸アルミニウムなどをア
ルカリ性物質と共に型無水石膏に添加した場合
には、石膏スラリー中に水酸化アルミニウムのよ
うな水酸化物が析出してスラリーの流動性を悪化
させ、硬化体製造時の作業性が悪くなる。 これに対して硫酸カリウムを用いた場合には、
これ単独の場合は勿論のこと、アルカリ性物質と
併用した場合にも石膏スラリー中に水酸化物が析
出せず、作業性が良好である。 本発明の組成物における硫酸カリウムの使用量
は、型無水石膏100重量部に対して0.2〜5.0重
量部である。硫酸カリウムの使用量が0.2重量部
未満であるときは型無水石膏の凝結速度が小さ
く、一方、5.0重量部を超えて多く用いても型
無水石膏の凝結速度はそれほど大きくならず不経
済である。 型無水石膏に硫酸カリウムを添加しただけで
は型無水石膏の凝結時間の短縮が不充分で、か
つ、その硬化体の初期強度の発現も遅いので、こ
の点を改善するため本発明の組成物中にアルカリ
性物質を含有させる。 本発明の組成物に用いられるアルカリ性物質と
しては、消石灰、生石灰、ドロマイト、苛性カリ
または炭酸カルシウム等が挙げられるが、これら
のみに限定されるものではない。これらのアルカ
リ性物質はそれぞれ単独のみならず、2種以上混
合して用いることもできる。 本発明の組成物におけるアルカリ性物質の使用
量は、型無水石膏100重量部あたり0.5〜10.0重
量部である。0.5重量部未満の使用量では型無
水石膏の凝結速度の短縮やその硬化体の初期強度
の発現を早めることは期待できない。 一方、10.0重量部を超えて多く用いても硬化体
の強度はそれほど向上せず、かえつて強度が低下
することがある。 型無水石膏に硫酸カリウムとアルカリ性物質
を添加して水和・凝結させたとき、石膏スラリー
がブリージングを起したり、その硬化体の強度が
低下することがある。 このような現象が起こらないよう、本発明の組
成物中にα半水石膏を含有させる。 本発明の組成物に用いられるα半水石膏は、結
晶形、結晶空〓率などが異なつていても差し支え
なく、また特別に微粉砕する必要もなく、通常市
販されているブレーン法による比表面積が2000〜
3000cm2/g程度のものでよいが、勿論、更に微粉
砕したものも用いられる。 本発明の組成物において、用いられる型無水
石膏の凝結速度にもよるが、型無水石膏100重
量部あたり通常は2〜15重量部の範囲のα半水石
膏が使用される。α半水石膏の量が2重量部未満
ではその効果が小さい。一方、15重量部を超える
と型無水石膏の硬化速度が大きくなり過ぎて石
膏スラリーの取り扱いが困難となり、かつ硬化体
強度も低下する。 なお、α半水石膏を焼成して型無水石膏を製
造する場合の製造条件、たとえば焼成時間、原料
中の不準物の含有量、焼成温度を低下させるため
の無機化合物焙焼剤の種類や量によつては、得ら
れた型無水石膏中に本発明で規定する量比のα
半水石膏が残存する場合があるが、本発明の組成
物においてこのような型無水石膏が用いられた
場合には、α半水石膏を添加する必要がないかま
たはその添加量を低減することができる。 これまでに述べた、型無水石膏、硫酸カリウ
ム、アルカリ性物質およびα半水石膏から成る混
合物を2〜28℃の温度で水和・凝結させたときは
硬化体の初期強度の発現が早いが、30℃よりも高
い温度で水和・凝結させると急激に硬化速度が小
さくなり硬化体の初期強度の発現が悪くなる。 本発明ではこのような点を改良するために、本
発明の組成物中にポルトランドセメントとスラグ
(本発明においては、スラグにはスラグセツコウ
セメントを含む)との混合物を含有させる。 本発明の組成物に用いられるポルトランドセメ
ントとしては、普通ポルトランドセメント、早強
セメント、超早強セメント、高炉セメントなどが
挙げられる。 また、本発明の組成物に用いられるスラグとし
ては、高炉スラグ、高炉水砕スラグ、高炉銑スラ
グ、フエロマンガンスラグ、フエロニツケルスラ
グ、フエロニツケル水砕スラグ、製リンスラグ、
砂鉄電気銑スラグなどが挙げられ、特に好適なも
のとして、高炉スラグ、高炉水砕スラグ、フエロ
ニツケルスラグ、フエロニツケル水砕スラグなど
が挙げられる。 これらのスラグは粉末状のものが用いられ、通
常、平均粒径が数μm〜200μm、ブレーン比表面
積が2000〜6000cm2/g程度のものが好適に用いら
れる。 また、スラグセツコウセメントとしては市販の
「セラメント」(商品名、第一セメント(株)製品)、
「エスメント」(商品名、新日鉄化学(株)製品)など
が挙げられる。 本発明の組成物に用いられるポルトランドセメ
ント−スラグ混合物(以下、混合剤PC−Sとい
う)における、ポルトランドセメントとスラグの
混合比は、重量で20〜80対80〜20の範囲とするの
が好ましい。 混合剤PC−S中のポルトランドセメントの混
合比が20未満である場合は、石膏−セメント組成
物スラリーを30℃よりも高い温度で硬化させたと
きに硬化体の初期強度の発現が遅くなる。一方、
ポルトランドセメントの混合比が80を超える場合
は、石膏−セメント組成物スラリーを流し延べて
形成された平滑な床面に凸部が形成されて、仕上
面のレベル精度とその表面性状を悪化させる。 本発明の組成物において、混合剤PC−Sは、
前記の基材−A100重量部に対して30〜150重量部
の範囲で使用される。 使用量が30重量部未満であるときは、石膏−セ
メント組成物スラリーを30℃よりも高い温度で水
和・凝結させたときに得られる硬化体の強度が低
く、一方、150重量部を超えるときは、石膏−セ
メント組成物スラリーの流動性が悪化する。 本発明の組成物は上記のように型無水石膏、
硫酸カリウム、アルカリ性物質およびα半水石膏
の特定割合から成る混合物に、ポルトランドセメ
ントとスラグとの特定割合の混合物を特定の割合
で配合して成るものであつて、得られた組成物の
スラリーは30℃よりも高い温度で硬化させたとき
にも硬化速度が大きく、かつ硬化体の初期強度の
発現が早いという特性を有し、更に、ブリージン
グが全く発生せず、このブリージングが発生しな
いことによりスラリーの流動性が良好になり、か
つ、その硬化速度が促進された硬化体の初期強度
の発現が促進される。 更に、ポルトランドセメント−スラグ混合物特
有の作用により、本発明の組成物は、そのスラリ
ーを流し延べて形成された平滑な床面に凸部を形
成させないという優れた効果を発揮する。 本発明の組成物中には、硬化体製造時の作業性
や硬化体の性能を改善するために、上記の各成分
のほか、必要に応じて従来この種の組成物に常用
されている公知の任意の添加剤、たとえば凝結調
節剤、消泡剤、分散剤、粘度調節剤、骨材等を適
量配合することができる。 通常好適に用いられる凝結遅延剤としては、ク
エン酸、トリポリリン酸ソーダ、ポリペプトンな
どが挙げられる。特に、ポリペプトンを用いた場
合は他の凝結遅延剤を用いた場合に比較して硬化
体の強度低下が少なく、かつ少量使用しただけで
無水石膏組成物の凝結時間を任意にコントロール
することができるので有利である。 通常好適に用いられる凝結促進剤としては、ヨ
ウ化ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウムなどが挙げられ、これらの
使用量は、型無水石膏100重量部に対して0.1〜
5.0重量部の範囲で適宜選定される。 本発明の組成物に水を加えてスラリーを調製し
たとき、混水量が少ないとスラリーの粘度が高く
なり、撹拌状態によつてスラリー中に気泡が入り
込み、これが原因となつて硬化体強度が低下した
り、ピンホールが発生したりする。 これを防止するために、本発明の組成物に消泡
剤を添加することが好ましい。 消泡剤としては、アルコール系、ポリオール
系、脂肪酸エステル系またはシリコーン系のもの
を用いることができる。 石膏成形体を製造する場合に石膏スラリーの流
動性は作業上の重要な因子であり、石膏スラリー
は用途に応じた良好な流動性を示すことが作業性
の点から好ましい。型無水石膏は、その種類お
よび製造条件の相違により、その標準混水量が25
〜65%(対石膏重量)と大きく変動する。通常、
混水量を多くするとブリージングが発生し、凝結
時間が遅れて長い養生時間が必要となり、かつ得
られた成形体の強度も低くて実用的でない。 本発明の組成物には、混水量を少なくした場合
にも得られるスラリーの流動性を良好にすること
ができる分散剤等を添加することができる。 用いられる分散剤の種類としては、たとえばリ
ン酸エステル、リグニンスルホン酸塩、ナフタレ
ンスルホン酸塩、ポリアルキルアリルスルホン酸
塩、メラミンホルマリン縮合物スルホン酸塩等が
挙げられる。通常はメラミンホルマリン縮合物ス
ルホン酸塩の単独を使用するか、またはこれを主
体としリグニンスルホン酸塩やポリアルキルアリ
ルスルホン酸塩を補助的に用いるのがよい。 これら分散剤の使用量は、通常、型無水石膏
100重量部に対して0.05〜2.0重量部である。 本発明の組成物中には、スラリーのブリージン
グ現象および骨材の沈降を極力防止するため、粘
度調節剤としてメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロースまたはポリビニルアルコールを含
有させることができる。 メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール等に相当するものとし
て従来、種々の高分子エマルジヨン、水溶性合成
高分子および水溶性天然高分子などが提案されて
いる。しかし、多量用いないと効果が得られなか
つたり、水に溶かすのに長時間を要するなどの欠
点のあるものが多く、上記メチルセルロース等に
匹敵するものが見出されない。 メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
スおよびポリビニルアルコールには種々の分子量
のものがあり、分子量によつてその水溶液の粘度
が異なるので用いられる種類によりその使用量が
異なるが、使用量が少なすぎると得られるスラリ
ー流動性が悪くなる。 これらの粘度調節剤の使用量は、型無水石膏
100重量部あたり通常0.05〜2.0重量部であり、本
発明の組成物スラリーの混練初期粘度をB型粘度
計で測定したときに800〜4500センチポイズにす
るような量が特に好ましい。 本発明の組成物に添加される骨材としては、た
とえば木粉、パーライト、シラスバルーンなどの
軽量化材、増量材のほかに、硅砂、川砂、山砂、
海砂、標準砂などの砂が挙げられる。 その他、本発明の組成物には必要に応じて起泡
剤、保水剤、耐摩耗剤、各種高分子物質等を添加
することもできる。 実施例 次に、本発明を実施例および比較例によつて具
体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に制約されるものではない。 なお、以下の各例において、単に「部」とある
のはすべて「重量部」を表す。また、「セラメン
ト」は第一セメント株式会社製のスラグセツコウ
セメントであり、また、「ネオセラメント」は第
一セメント株式会社製のポルトランドセメント−
スラグセツコウセメント混合物(ポルトランドセ
メント対スラグセツコウセメント混合比は重量で
約40対60と推定される)である。 実施例 1〜6および比較例 1〜6 各種の型無水石膏100部に、それぞれ第1表
に示す量比の硫酸カリウム、アルカリ性物質およ
びα半水石膏を添加して基材−Aを得た。 得られた基材−Aに、その100部あたり第1表
に示す量比のポルトランドセメント−スラグ混合
物(混合剤PC−S)を加え、石膏−セメント組
成物を得た。 この組成物に、用いられた型無水石膏100部
あたり第1表に示す量比の分散剤、粘度調節剤、
凝結調節剤を、また、0.05部の消泡剤「サンノプ
コ14HP」(サンノプコ社製)を添加し、このよ
うにして得られた組成物に、その100部あたり第
1表に示す量比の骨材を加え、骨材を加えて得ら
れた組成物に、その100部あたり第1表に示す量
比の水を加えて混練した。 なお、第1表中に記載されている記号は、それ
ぞれ次の添加剤を表す。 ●分散剤の欄; MF…「メルメント−F10」(メラミンホルマリ
ン縮合物スルホン酸塩、昭和電工(株)製)、 MG…「マジノン−100」(ポリアルキルアリル
スルホン酸塩、山宗化学(株)製)、 PS…「ポゾリスNo.8」(リグニンスルホン酸
塩、日曹マスタービルダーズ(株)製)、 ●粘度調節剤の欄; MC…メチルセルロース、 HC…ヒドロキシエチルセルロース、 PVA…ポリビニルアルコール、 このようにして得られた石膏−セメント組成物
スラリーについて、混練直後と静置60分経過後の
粘度およびフロー値、静置によるブリージングの
有無、スラリーを流し延べて形成された平滑面に
スラリー滴を落下させたときの凸部形成の有無、
硬化体の圧縮強度ならびに硬化面のレベルダウン
の有無を、凝結温度3℃および32℃のそれぞれに
おいて試験した。 なお、スラリーの粘度はB型粘度計を用いて測
定した。またフロー値は、スラリーをガラス濾斗
を用いて水平なガラス板上に流下させ(ガラス板
面と濾斗の脚端との間隔:25mm、濾斗脚の内径:
8mm、スラリー量:100ml)、その拡がり幅で示さ
れる。この値が大きいほど流動性がよい。 スラリー滴による凸部形成の有無は、上記によ
るスラリーのフロー値を測定した後、濾斗の直下
(流動がほぼ停止したスラリーの中心点またはそ
の近傍)に凸部が形成されているか否かを肉眼で
観察して判定した。 また、硬化体の圧縮強度は石膏−セメント組成
物スラリーを40mm(高さ)×40mm(巾)×160mm
(長さ5)の寸法の金型に流し込んで凝結硬化さ
せた後、24時間経過してから測定した。 得られた結果を第1表に示す。 表示した各例においては、静置によるスラリー
のブリージングおよび硬化面のレベルダウンはい
づれも認められなかつた。 比較例 1 混合剤PC−Sが全く用いられなかつた場合に
は、得られた硬化体の圧縮強度は、凝結温度の影
響を大きく受け、凝結温度が低いとき(3℃)に
は大きいが、凝結温度が高いとき(32℃)には大
幅に低下した(実験No.1、2)。 混合剤としてポルトランドセメント(以下、a
成分という)のみが用いられたときは、得られた
硬化体の圧縮強度は凝結温度の影響をほとんど受
けなかつたが、スラリーを流し延べて形成された
平滑面にスラリー滴を落下させたときに凸部が形
成された(実験No.3、4)。一方、混合剤として
スラグ(以下、b成分という)のみが用いられた
ときは、得られた硬化体の圧縮強度は凝結温度が
高いときに大幅に低下した(実験No.5、6)。 また混合剤PC−S中のa成分が少なく、a/
(a+b)の値が0.2未満であると、得られた硬化
体の圧縮強度は凝結温度が高いときに大幅に低下
した(実験No.7、8)。 比較例 2 混合剤SC−S中のa成分が多くて、a/(a
+b)の値が0.8を超えると、スラリーを流し延
べて形成された平滑面にスラリー滴を落下させた
とき、凸部が形成された(実験No.19、20)。 実施例 1 本発明で規定する組成を有する混合剤PC−S
を所定の量比で配合して得られた本発明の組成物
を用いたときは、得られた硬化体の圧縮強度は凝
結温度の影響をほとんど受けず、凝結温度が高く
ても硬化体の圧縮強度の大幅な低下は認められな
かつた。また、スラリーを流し延べて形成された
平滑面にスラリー滴を落下させたとき、凸部は形
成されなかつた(実験No.9〜18)。 実施例 2〜6 使用材料の種類を変えた場合についても、本発
明の組成物を用いたときには、得られた硬化体の
圧縮強度は凝結温度の影響をほとんど受けず、凝
結温度が高くても硬化体の圧縮強度の大幅な低下
は認められなかつた。また、スラリーを流し延べ
て形成された平滑面にスラリー滴を落下させたと
きに、凸部は形成されなかつた(実験No.27〜36;
41、42;45、46;49〜52)。 比較例 3〜6 これに対して、本発明の組成物の範囲をはずれ
た組成物が用いられたときには、いづれも満足で
きる結果が得られなかつた。 比較例 4〜6 混合剤PC−Sが全く用いられなかつた場合に
は、凝結温度が高いときに得られた硬化体の圧縮
強度は、いづれも大幅な低下が認められた(実験
No.39、40;43、44;47、48)。 比較例 3〜4 本発明の組成物の範囲をはずれた組成物が用い
られたときには、スラリーを流し延べて形成され
た平滑面にスラリー滴を落下させたとき凸部が形
成され(実験No.21〜26;37、38)、また、凝結温
度が高いときに得られた硬化体は圧縮強度の低下
が認められた(実験No.23〜26)。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 型無水石膏100重量部あたり、硫酸カリウ
ム0.2〜5.0重量部、アルカリ性物質0.5〜10.0重量
部およびα半水石膏2〜15重量部の量比で成る混
合物100重量部あたり、ポルトランドセメントと
スラグとの混合比が重量で20〜80対80〜20である
ポルトランドセメント−スラグ混合物30〜150重
量部を配合し、必要により公知の凝結調節剤、消
泡剤、分散剤、粘度調節剤、骨材等を適量配合し
て成る無水石膏組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15867481A JPS5860648A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 無水石膏組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15867481A JPS5860648A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 無水石膏組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5860648A JPS5860648A (ja) | 1983-04-11 |
| JPH0364464B2 true JPH0364464B2 (ja) | 1991-10-07 |
Family
ID=15676881
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15867481A Granted JPS5860648A (ja) | 1981-10-07 | 1981-10-07 | 無水石膏組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5860648A (ja) |
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| EP0725044A4 (en) * | 1993-10-21 | 1997-07-02 | Chichibu Onoda Cement Corp | Self-leveling water-base composition |
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| JPS5635621A (en) * | 1979-08-28 | 1981-04-08 | Tokyo Shibaura Electric Co | Digital protective realy check system |
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1981
- 1981-10-07 JP JP15867481A patent/JPS5860648A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5860648A (ja) | 1983-04-11 |
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