JPH0364830B2 - - Google Patents

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JPH0364830B2
JPH0364830B2 JP13409385A JP13409385A JPH0364830B2 JP H0364830 B2 JPH0364830 B2 JP H0364830B2 JP 13409385 A JP13409385 A JP 13409385A JP 13409385 A JP13409385 A JP 13409385A JP H0364830 B2 JPH0364830 B2 JP H0364830B2
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depth
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Makoto Hayashi
Shinji Sakata
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は金属構造部材に発生したき裂を検出す
るき裂検出方法に係り、特に表面き裂の形状を精
度よく検出するのに好適な方法に関する。
〔発明の背景〕
従来のポテンシヤル法によるき裂検出方法とし
てはいわゆる4端子法と呼ばれるものがある。そ
れは一対の給電端子とその内側に一対の測定端子
を一列に配列した探触子を構造部材の表面を走査
して、電位差分布の変化からき裂を検出するもの
である。き裂の判定はき裂がないと思われる領域
における電位差を基準電位差とし、それよりも大
きい電位差となつたとところにき裂があるとする
ものである。従つて4端子法においてはき裂の有
無及びき裂のある程度の形状は判定できても、き
裂の形状を精度よく求めることはできないという
欠点があつた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は構造部材に生じた欠陥または表
面き裂の形状を簡易的ではあるが、小型コンピユ
ータにより精度よく検出可能な方法を提供するこ
とにある。
〔発明の概要〕
種々のアスペクト比の表面欠陥を有する試験片
を用いて、欠陥に直交する方向に直流電流を印加
し、欠陥周辺の電位分布或いは電位差分布を測定
した結果、表面欠陥近傍での欠陥をはさんだ位置
での電位差は欠陥の先端で大きく変化し、欠陥の
最深点で最大値を示した。表面欠陥の各位置での
欠陥深さと電位差との間には一意的な関係があつ
たが、両者の関係は欠陥のアスペクト比によつて
異なつた。但し、アスペクト比が0.25よりも小さ
くなると両者の関係はアスペクト比には依存しな
くなる傾向にあることが分かつた。また、有限要
素法を用いて表面欠陥を有する部材の電場を解析
し、試験片での測定結果と比較した結果、両者は
よく一致することが分かつた。従つて、数種類の
アスペクト比、深さを有する欠陥の要素を作成し
ておき、部材表面の欠陥周辺での電位差分布を測
定して、電位差分布によく対応するアスペクト比
の要素を抽出して電位差分布を比較し、電位差分
布に相違があれば要素の接点位置を部分的に修正
して電場を解析し、一致したときの欠陥形状を実
際の欠陥形状とすれば精度よく欠陥形状を求めら
れることが分かつた。しかしこの方法では精度は
非常に良いけれども、形状決定に時間がかかる
し、有限要素法の計算が可能な比較的大型のコン
ピユータを必要とする。そこで疲労により形成さ
れた種々の板厚のステンレス鋼管内面のき裂の形
状を電位差測定結果から判定するに当たり、大型
のコンピユータで解析した種々のアスペクト比の
き裂に対する電位分布を基に電位差測定端子間距
離の板厚に対する比から電位差比とき裂深さ、或
いはアスペクト比とき裂深さのマスターカーブを
作成することによりき裂形状を簡易的に求めた結
果、比較的精度良くき裂形状を判定できることが
判つた。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を図により説明する。第
1図は直流電流を印加したときの表面き裂近傍で
の電位分布を示す等電位線図である。これは、厚
さ20mmの平板に表面厚さ30mm、深さ15mmの半円き
裂がある場合について有限要素法により解析して
求めた結果である。き裂面の電位分布に注目する
と、等電位線はき裂面にもぐり込む。き裂面にも
ぐり込む等電位線の数はき裂深さに応じて変化す
る。また電位分布はき裂面に対して対称な分布を
示すことが分かる。即ち、き裂をはさんで電位は
逆の分布を示すことから、き裂位置を判定するこ
とは容易である。勿論、き裂をはさんで電位差を
測定するとき裂のあるところでは電位差は大きく
なるため検出できる。
次に、き裂周辺の電位分布を計算した結果を第
2図に示す。これは、第1図に示したき裂につい
て求めたもので、き裂から1,2,3,4,5,
10mm離れた位置におけるき裂面を基準にした電位
差分布である。第2図から分かるようにき裂から
10mm離れた位置でもき裂形状はある程度判定する
ことが可能である。しかし、き裂形状の精度よい
検出は困難である。特に表面のき裂先端を特定す
るのは困難である。ところが測定位置をき裂に近
付けると表面のき裂先端において特異点が現れる
ので、表面のき裂先端を決定することは容易とな
る。また、電位はき裂深さに比例することが分か
る。従つて、き裂に沿つてき裂の極近傍でき裂先
端の前方から電位分布を測定するか、き裂をはさ
んで電位差を測定すればき裂形状を決定できる。
ところがき裂のアスペクト比a/c(a:最大き
裂深さ 2c:表面におけるき裂長さ)を種々変え
てき裂深さと電位差との関係を詳細に調べた結
果、き裂深さと電位差との関係はアスペクト比の
影響を受けて、それぞれ異なる。従つてき裂形状
を電位差測定結果から精度良く判定するためには
有限要素法により電場を解析し、測定値と比較演
算して両者が一致したときの有限要素法で入力し
たき裂形状を実際のき裂形状とすることが必要で
ある。しかし、この方法は精度は良いけれども、
電場を解析するために有限要素法が適用可能なあ
る程度大型コンピユータが必要であるので、複雑
なき裂形状を精度良く求めなければならないとき
に好適な方法である。
第3図は本発明に係わる欠陥検出装置の外観図
である。第3図では探傷ヘツドの駆動装置1はほ
ぼ平板に近い構造物表面のき裂または欠陥を検出
できる構造となつている。直流ポテンシヤル法に
よる探傷ヘツド20には直流電流供給用の給電端
子5と電位差測定用の測定端子10がそれぞれ2
列設けてある。探傷ヘツド20はステツピングモ
ータ25により表面に垂直な軸(Z軸)まわりに
回転可能とし、測定及び給電端子を部材表面に押
し付けるための空気シリンダー30を具備してい
る。更に、探傷ヘツド20を2次元平面上を移動
可能とするため、X軸51及びY軸56の駆動機
構を持ち、おのおのの座標軸はステツピングモー
タ52,57によつて駆動される。Y軸56は側
板60に固定され、側板60にはコンプレツサ6
1から供給される圧縮空気で作動する吸盤62が
取り付けてあり、部材表面に駆動装置1を固定す
る機能を持つ。従つて壁面状の欠陥のみならず天
井面の欠陥の検出も可能である。座標軸駆動用モ
ータ52,57は駆動制御装置65に接続されて
おり、駆動制御装置65はコンピユータ100に
よつて制御される。
第4図に電位差測定用の探傷ヘツド20の構造
を示す。探傷ヘツド20の基板21はベークライ
トまたはアクリルのような不導体で作られてい
る。直流電流供給用の給電端子5は等間隔に多数
配列したものを2列平行に、且つ、端子同士が向
かいあうように配置する。2列の測定端子10は
その中央が2列の給電端子5の中央に、且つそれ
ぞれが隣りあう給電端子の中間にくるように等間
隔で設ける。また、それぞれの給電端子対に独立
して直流電流66を設けると共に、スイツチング
装置67を設ける。スイツチング装置67は構造
物に印加する直流電流の極性を一定時間毎に切り
換えることにより測定端子10と構造物との間に
生じる熱起電力を相殺するためのものである。こ
の場合電位差の測定は直流電流が安定した後でな
ければならず、極性を切り換える直前が最適であ
る。
次に、第5図に給電端子5と測定端子10の基
板21への取付け構造を示す。第5図では端子の
数を6個とした場合の1列の端子のみについて示
した。測定端子1及び給電端子5は構造物との間
に接触抵抗が生じない程度まで押し付けることが
必要であるし、構造物に多少の凹凸や湾曲があつ
ても全部が同じように接触していなければならな
い。また欠陥形状を精度よく求めようとすれば第
2図に示したように欠陥から1〜2mm以内のとこ
ろで電位分布を測定しなければならない。そのた
め測定端子10の先端は円錐形とし、その後方に
フランジを設け、フランジと基板21との間にコ
イルバネを入れ、探傷ヘツド20を構造物に押し
付けたとき、バネにより端子が均一に構造物に押
し付けられるようにし、また、測定端子距離は正
確であることが重要であるから、基板21にあけ
る穴は長くし、また案内面としての仕上げを施さ
なければならない。
以下、電位分布測定方法及び欠陥形状の決定法
について述べる。第1図において複数の直流電源
66からスイツチング装置67を介して探傷ヘツ
ド20に設けた給電端子5のそれぞれに等しく直
流電流を印加して、構造部材に均一な電場を形成
する。多数の測定端子対10の間に生じる電位差
はスキヤナー70を介して微小電位差計71に取
り込んで測定され、インターフエース72を通し
てコンピユータ100に入力され、駆動装置制御
装置65からの位置情報と合わせて電位差分布と
してコンピユータ100に接続された記録装置1
03に記憶される。記録された電位差分布からコ
ンピユータ100によりき裂位置を判定し、き裂
周辺の詳細な電位差分布を測定する。次に、電場
記憶装置102に記憶されている大型のコンピユ
ータにより種々のアスペクト比のき裂に対して解
析された電場のうち、き裂中央でき裂面に直角な
方向の電位分布を基に電位差測定端子間距離と被
測定構造部材の板厚との比に対応したき裂中央の
き裂深さと電位差比との関係を作成し、それらか
らき裂中央のき裂深さを決定し、ひいては全体の
き裂形状を決定するものである。
第6図に直流ポテンシヤル法によるき裂形状判
定の流れ図を示す。初めに第1図に示した駆動装
置1で探傷ヘツド20を駆動装置内の全域を粗く
走査して電位分布を調べる。このときき裂の発生
する方向は構造部材で大体決つているので、き裂
面に直交して直流電流が流れるように探傷ヘツド
20の向きをステツピングモータ25で設定す
る。もしき裂があれば第3図に示したような電位
差分布が生じるので容易に検出できる。き裂から
10mm離れていても十分検出可能であるが、浅いき
裂の場合は見落とす恐れもある。5mm離れた位置
で測定するのが安全であるので、測定端子の間隔
は10mm以下にすれば十分である。き裂形状の測定
精度を上げようとすれば測定端子間距離は2mmが
最上であるが、逆に測定時間が増大するので、4
mm程度にするにが良い。実際の測定に当つては測
定端子と同じ測定間隔で電位差分布を測定してき
裂の大体の位置を判定する。第3図に示したよう
に電位差分布がき裂の周辺に生じるので、き裂が
ない場合の基準電位よりも大きい電位差が測定さ
れた付近にあると判定される。き裂形状を精度よ
く出すためには測定端子間の中央にき裂が来るよ
うに設定しなければならないので、電位差分布が
最大となつた位置付近で、測定ヘツド20をき裂
面に直角な方向に細かく走査して電位布分を測定
する。電位差が最大となつたとき測定端子間の中
央にき裂はある。次にその位置でき裂面に沿つて
電位差分布を詳細に測定する。
次に、電場記憶装置102に記憶されている各
種のアスペクト比を有するき裂のき裂面に直角な
方向の電位差分布を基に、測定端子間距離の板厚
に対する比に対応する位置における電位差比とき
裂深さの関係をコンピユータ100により求め
る。ここで予め大型コンピユータではアスペクト
比が例えば、1.0,0.5,0.25,0.125のき裂に対し
て電場を求めておく。この電位差比とき裂深さの
関係より各き裂深さに対する電位差比とアスペク
ト比の関係をコンピユータ100により求める。
この場合両者の関係は最もフイツテイングが良く
なるようにn次近似、例えば5次近似すると良
い。次に、この各き裂深さに対する電位差比とア
スペクト比の関係を用いて各アスペクト比に対す
るき裂深さと電位差の関係のマスターカーブを例
えばアスペクト比が0.125から1.0まで0.01毎に求
める。次に、測定された電位差分布から表面にお
けぬき裂長さ2c:を決定する。き裂の最深点に対
応する最大の電位差比V/V0maxを適当なアス
ペクト比a/cのマスターカーブに代入してき裂
深さa*を求め、a*/c*を計算する。a*/
c*=a/cとなるまでマスターカーブを変え、
一致したときのマスターカーブを用いて電位差分
布から全体のき裂形状を決定するものである。こ
のとき、き裂深さa*、表面におけるき裂長さ2c
*ともに板厚の補正をしなければならない。具体
的な方法について次に示す。
第7図,第8図,第9図,第10図はそれぞれ
アスペクト比a/cが1.0,0.5,0.25および0.125
の表面き裂を有する板厚20mmの板材について有限
要素法により電場を解析して得られたき裂の中央
でき裂面に垂直な方向の電位分布である。板厚で
基準化したき裂の深さa/tはき裂中央の最深点
0,0.125,0.25,0.375,0.5,0.625および0.75で
ある。き裂が無ければ電位差はき裂からの距離に
比例して増加するが、き裂があれば、き裂の周辺
の電場が乱れ、き裂が深い場合にはき裂から相当
離れたところでも電場は乱れる。また、アスペク
ト比が小さいほど電場の乱れが激しく、き裂をは
さんで測定される電位差は大きくなる。通常第1
図に示したような電位差分布測定装置の測定端子
間距離lは一定である。ところが、測定される部
材の板厚は様々である。第3図に示したように測
定位置によつて電位差あるいは電位差比とき裂深
さとの関係は異なるので、測定位置に対応する電
位差比とき裂深さとの関係を予め求めておくこと
が必要である。しかし、それは多大な労力と費用
を要する。それよりは第7図,第8図,第9図,
第10図のような基本電位差分布を電場記憶装置
102に記憶させておき、電位差測定の都度、測
定位置に対応する電位差比とき裂深さとの関係を
コンピユータ100で求める方が合理的である。
第7図,第8図,第9図,第10図の測定位置に
対応する位置の電位差から第11図に示すような
電位差比V/V0とき裂のアスペクト比a/cの
関係を各き裂深さa/tについて作成する。次
に、両者の関係をn次近似、例えば次式のように
5次近似する。
V/V0=A0+A1a/c+A2a/c2+A3a/c3 +A4a/c4+A5a/c5 これを用いてアスペクト比a/c=0.01きざみ
で各き裂深さに対する電位差を求め、最終的には
第12図のように各アスペクト比に対する電位差
比V/V0とき裂深さa/tのマスターカーブを
作成する。この場合にも電位差V/V0とき裂深
さa/tのマスターカーブはn次近似、例えば次
式のように5次近似する。
V/V0=B0+B1a/t+B2a/t2+B3a/t3 +B4a/t4+B5a/t5 ここではアスペクト比がa/c=0.125から
a/c=1.0までのき裂について電場を解析した
ので電位差比V/V0とき裂深さa/tのマスタ
ーカーブはa/c=0.125からa/c=1.0までの
間について作成するものとする。ただし、第12
図ではa/c=0.01毎のカーブを全て描くと繁雑
で分かり難くなるのでa/c=0.125,0.25,0.5
および1.0の4本だけ描いた。次に、測定された
電位差分布からのき裂形状の決定法である。表面
き裂の近傍で電位差を測定すれば、第3図のよう
な電位差分布が得られ、部材の表面におけるき裂
長さ2c*は電位差が急激な変化をする箇所として
捉えられ、容易に決定される。き裂の深さについ
ては、まず、き裂の最深点に相当すると思われる
電位差の最大値を用いてき裂のアスペクト比を決
定する。即ち、電位差比の最大値V/V0maxを
第12図に示したような適当なn次近似された電
位差比V/V0とき裂深さa/tのマスターカー
ブに代入して最深き裂深さa*を、次いでa*/
c*を求め、これをマスターカーブのアスペクト
比a/cと比較する。両者が一致していなけれ
ば、改めてa*/c*のマスターカーブにより最
深き裂深さa**を求め、更にa**/c*を求
めてマスターカーブのアスペクト比a/cと比較
する。この作業が両者が一致するまで繰り返して
一致したとき裂深さを最深き裂深さとする。そし
てこの一致したときのマスターカーブに各測定位
置における電位差比を代入することによりき裂全
体の形状を決定するものである。以下、具体例を
用いて説明する。
第13図は内面にスリツトを有する直径12イン
チのステンレス鋼管を疲労試験したき裂を発生さ
せ、スリツトを旋削により除去した後、き裂周辺
で得られた電位差分布である。横軸はき裂中央に
相当すると思われる位置を原点とした表面方向の
測定位置x(mm)、縦軸は電位差V(μV)である。
ここでV0はき裂がないところでの電位差であり、
第13図で分かるようにき裂がないところでは
V0はほぼ一定である。き裂があるところでは第
3図と同様に電位差は大きくなる。第3図と同様
に表面でのき裂の先端で電位差分布に特異点が現
れるので、表面のき裂長さ2cは容易に決定され
る。表面のき裂長さ2cの決定法としては種々考え
られる。ここで電位差比が急激に立ち上がる前の
箇所と立ち上がつた後の箇所とを直線で結び、そ
れが電位差比V/V0=1.02と交差する地点、電位
差比が急激に立ち上がつた後の数箇所の電位差分
布をn次近似して、それと基準電位差V0との交
点、あるいはき裂に相当する位置の全体の電位差
分布n次近似して、それと基準電位差V0との交
点で決定する方法の3案を採用した。き裂の先端
付近を細かく測定していれば、どの方法でも表面
き裂長さは精度良く決定される。第13図ではき
裂に相当する位置の電位差分布を5次近似して、
それと基準電位差V0との交点で決定する方法を
採用した結果、2c=22.5mmである。次に、き裂の
アスペクト比a/c、言い換えれば最大き裂深さ
の推定である。電位差比が最大となるところがき
裂の最深点に対応する。最深点の電位差比はV/
V0max=38.0/24.75=1.535である。次に、電位
差測定位置に対応する0.01毎のアスペクト比に対
する電位差比とき裂深さの関係のマスターカーブ
の作成である。いま測定端子間距離はl=5mm
で、配管の板厚はt=15.7mmである。有限要素法
で得られたマスターカーブの対応する位置はl′=
5/15.7×20=6.4mmとなる。前述した第11図
と第12図は測定端子間距離l′=6.4mmにおける電
位差から得られたマスターカーブである。このマ
スターカーブの中最初にどれか1つの関係を用い
て最大き裂深さを計算する。例えば、a/c=
0.8のマスターカーブに最深点の電位差比V/
V0max=1.535を代入すると、き裂深さはa*=
6.32mmとなる。a*=6.32を板厚補正するとa*
=4.99mmとなり、a*/c*=4.99/11.25=0.44
である。これはマスターカーブのa/c=0.8と
は異なるので、改めてa/c=0.44のマスターカ
ーブにV/V0max=1.535を代入すると、き裂深
さはa**=5.17mm、板厚補正してa**=4.08
mmとなり、a**/c*=0.36である。これを繰
り返して最終的にはa/c=0.34でa=3.89mmと
なり、収束した。
次に、配管の内表面を旋盤により更に旋削して
板厚をt=14.4mmと薄くした後に、再び同じき裂
について電位差分布を測定した。その結果を第1
4図に示す。第13図と同じようにして表面き裂
長さ2c=22.5mm、最大電位差比V/V0max=
1.282が求まる。有限要素法で得られたマスター
カーブの対応する位置はl′=5/14.4×20=7.0mm
となる。第7図,第8図,第9図,第10図より
l=7.0mmにおける電位差から第15図の電位差
比V/V0とアスペクト比a/cの関係が得られ、
第15図よりa/c=0.01きざみで電位差V/V0
とき裂深さa/tの関係が第16図のように得ら
れる。最大の電位差比V/V0max=1.282を第1
6図のa/c=0.8のn次近似式に代入してa*
=5.05mm、板厚補正とてa*=3.64mmとなり、a
*/c*=0.32である。a/c=0.32のn次近似
式に代入してa**=3.88mmで、補正してa**
=2.79mm、a**/c*=0.25。a/c=0.24の
n次近似式に代入してa***=3.71mmで、補正
してa***=2.67mmでa***/c*=0.24と
なり、収束した。1回目の旋盤加工のときのき裂
深さa=3.89mmから2回目の旋盤加工の削り代
15.8−14.4=1.4mmを差し引くとa=2.49mmとな
り、a=2.67mmと良く一致する。
次に、き裂の最深点から表面のき裂先端までの
き裂深さは最終的に最深点のき裂を求めたときの
電位差比とき裂深さの関係を用いて各測定点にお
ける電位差から決定した。その結果を第17図に
示す。図中、実線は電位差分布を測定したステン
レス鋼管と同じ形状のスリツトを入れたものを応
力条件を多少変えて疲労試験して得られた破面の
ビーチマークである。斜線部は放電加工によるス
リツトを示す。2本の破線は前述の旋盤加工前後
の電位差分布測定によるき裂形状である。2本の
破線はお互いに良く一致すると共に、5番目のビ
ーチマークとも良く一致する。表面のき裂先端付
近の一致がやや悪いが、これは電位差測定間隔が
粗かつたためであり、細かく測定すれば更に良く
一致すると思われる。
このようにこの方法によれば大型コンピユータ
がなくても小型コンピユータで十分精度良く表面
き裂形状を検出することが可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば電位差分布
測定により板状のあるいはパイプ状の部材に発生
した表面き裂の形状を大型コンピユータでなくと
も小型コンピユータで十分精度良く検出すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は解析によつて求めた表面き裂周辺の電
位分布、第2図は第1図に示した電位分布のき裂
近傍でのき裂に平行な電位差分布、第3図は本発
明に係わる欠陥検出装置の外観図、第4図は電位
差分布測定用の探傷ヘツドの構造を示す図、第5
図は端子形状及び基板への取付け状況、第6図は
簡易き裂形状判定の流れ図、第7図から第10図
は種々のアスペクト比のき裂を有する部材を有限
要素法により解析して得られた裂面に垂直な方向
の電位分布、第11図は測定端子間距離6.4mmに
対する電位差比とアスペクト比の関係、第12図
は第11図より得られた電位差比とき裂深さの関
係、第13図と第14図はステンレス鋼管の表面
き裂周辺で測定された電位差分布、第15図は測
定端子間距離7.0mmに対する電位差比とアスペク
ト比の関係、第16図は第15図より得られた電
位差比とき裂深さの関係、第17図は破断された
ステンレス鋼管の破面のビーチマークと電位差分
布測定によるき裂形状の比較を示す図である。 1…駆動装置、5…給電端子、10…測定端
子、20…探傷ヘツド、21…基板、25…ステ
ツピングモータ、30…空気シリンダ、51…X
軸、52…ステツピングモータ、53…減速機、
56…Y軸、57…ステツピングモータ、58…
減速機、60…側板、61…コンプレツサ、62
…吸盤、65…駆動制御装置、66…直流電源、
67…スイツチング装置、70…スキヤナー、7
1…微小電圧計、72…インターフエース、10
0…コンピユータ、102…電位分布記憶装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 部材表面に相互に離間した1組または複数組
    の給電端子対により直流電流を印加し、該給電端
    子対の間において電位差測定端子対を走査させて
    電位分布を測定し、該電位分布から欠陥の形状を
    検出する方法において、電位差分布を測定するた
    めの測定端子を走査する装置と該装置を駆動する
    制御装置と共に、記憶回路の中にアスペクト比の
    種々異なるき裂形状についてき裂深さが異なる場
    合の電位分布の解析結果を記憶させた演算装置に
    より、測定された電位差分布から表面におけるき
    裂長さを決定し、前記測定された電位差の内最大
    の電位差を用いて記憶回路の中に記憶された種々
    のアスペクト比のき裂に対する電位差とき裂深さ
    との関係の内特定のアスペクト比に対するマスタ
    ーカーブを用いてき裂深さを決定し、該き裂深さ
    と表面のき裂長さの比からアスペクト比を求め、
    該アスペクト比を前記のマスターカーブのアスペ
    クト比と比較して、異なつていれば両者が一致す
    るまで使用するマスターカーブのアスペクト比を
    変えて計算し、一致したときのき裂深さを表面き
    裂の最大き裂深さとし、該最大き裂深さから表面
    のき裂先端までのき裂深さは各測定位置における
    電位差から前記一致したときのマスターカーブを
    用いて求めて、全体のき裂形状を決定することを
    特徴とする表面き裂形状検出方法。 2 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    記憶回路の中に記憶させるき裂のアスペクト比と
    して1.0,0.5,0.25,0.125としたことを特徴とす
    る表面き裂形状検出方法。 3 特許請求の範囲第1項記載の方法において、
    アスペクト比が種々異なるき裂のき裂深さが種種
    異なる場合のき裂中央のき裂面に直交する方向の
    表面の電位差分布を記憶回路の中に記憶させてお
    き、電位差測定端子間の距離を部材の板厚で基準
    化した測定位置における電位差から各き裂深さに
    対するアスペクト比と電位差比の関係を演算回路
    で求め、該関係から任意のアスペクト比に対する
    電位差比とき裂深さの関係を求め、該関係を用い
    て最大電位差から最大き裂深さを決定し、各測定
    位置における電位差比から各測定位置におけるき
    裂深さを決定することによりき裂形状を求めるこ
    とを特徴とする表面き裂形状検出方法。 4 特許請求の範囲第3項記載の方法において、
    各き裂深さに対するアスペクト比と電位差比の関
    係から電位差比とき裂深さの関係のマスターカー
    ブをアスペクト比が0.01きざみで求め、測定され
    た最大の電位差比を用いて任意の第一のアスペク
    ト比に対するマスターカーブを用いて第一のき裂
    深さを決定し、該き裂深さと表面のき裂長さの比
    から第二のアスペクト比を求め、該アスソヘクト
    比を前記マスターカーブのアスペクト比と比較し
    て異なつていれば第二のアスペクト比のマスター
    カーブを用いて第二のき裂深さを求め、再び第二
    のき裂深さと表面のき裂長さの比から第三のアス
    ペクト比を求め、該アスペクト比マスターカーブ
    のアスペクト比と比較する、これを繰り返して両
    者が一致したときのき裂深さを表面き裂の最大深
    さとし、各測定位置におけるき裂深さは各測定位
    置における電位差比を前記のアスペクト比が一致
    したマスターカーブに代入することによりき裂形
    状を求めることを特徴とする表面き裂形状検出方
    法。 5 特許請求の範囲第1項,第3項又は第4項の
    いずれかに記載の方法においてき裂に沿つて測定
    された電位差比分布において電位差比が1.02とな
    るところを表面におけるき裂先端と判定すること
    を特徴とする表面き裂形状検出方法。 6 特許請求の範囲第1項,第3項又は第4項の
    いずれかに記載の方法においてき裂に沿つて測定
    された電位差比分布においてき裂付近の電位差比
    分布をn次近似して得られた曲線と基準電位差と
    の交点を表面におけるき裂先端と判定することを
    特徴とする表面き裂形状検出方法。
JP13409385A 1985-06-21 1985-06-21 表面き裂形状の検出方法 Granted JPS61292546A (ja)

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