JPH0366313B2 - - Google Patents
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- JPH0366313B2 JPH0366313B2 JP57212597A JP21259782A JPH0366313B2 JP H0366313 B2 JPH0366313 B2 JP H0366313B2 JP 57212597 A JP57212597 A JP 57212597A JP 21259782 A JP21259782 A JP 21259782A JP H0366313 B2 JPH0366313 B2 JP H0366313B2
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本発明はアルキル錫チオカルボン酸エステルの
連続製造方法に関する。 アルキル錫チオカルボン酸エステルは、塩化ビ
ニルのホモポリマーおよび多くのコポリマー用の
公知の安定剤である。この製造法は、たとえば、
ホウベン・ベイル(Houben−Weyl)著,メトー
デン・デル・オルガニツシエン・ヘミー
(Methoden der Organischen Chemie),第
/6巻(1978),第348−350頁に記載されてい
る。これはアルキル錫酸化物またはアルキル錫ハ
ロゲン化物特にアルキル錫塩化物とチオカルボン
酸エステルとの不連続反応によつて行なわれるも
のである。このアルキル錫塩化物との反応は、酸
受容体としての塩基の存在下、種々の温度、時間
およびPH条件下において好ましく行なわれる。 相当するアルキル錫ハロゲン化物からのアルキ
ル錫チオカルボン酸エステルの製造は、一般に、
たとえば米国特許第2832751号明細書に記載され
ているように有機溶媒の存在下で行なわれる。ま
た、溶媒を存在させずにこの反応を行なうことも
文献により公知である(米国特許第3716568号明
細書参照)。 有機溶媒を使用するバツチ法においては、比較
的低い温度およびより高い温度のいずれかによつ
てもこの反応を行なうことが可能である。この反
応において、水相は通常生成物相から充分にかつ
完全に分離される。 また、空間/時間収率((space/time yield)
とは、所定の時間において所定の体積からの最終
生成物の収量を意味するが、溶媒を存在させずに
行なう方法によれば、より高い空間/時間収率を
もたらす。さらに、この方法において溶媒の再生
工程は余分なものである。 有機溶媒を用いて行なう方法における重要な欠
点は、空間/時間収率がかなり低いことそして使
用溶媒を仕上工程の相から蒸留によつて除去しな
ければならないことであり、これらによつて、エ
ネルギーの消費、使用空気および廃水の汚染をき
たす。さらに、生成物の引火点が溶媒残留物のた
めに急激に低下し、その結果、工場設備において
より安全な手段が要求されることになる。 他方、無溶媒方法においては溶媒を用いないこ
とが通常、水相から有機生成物相を僅かにしか分
離しえない、という欠点を有する。このことは、
中間相の形成を通じて、長い静置時間また生成物
の損失を意味する。さらに、残留水を有機相から
分離することが困難であるゆえに該残留水にとつ
てかなり長い蒸留時間を要し、その結果生成物は
長い間熱にさらされることになる。 アルキル錫ハロゲン化物とチオカルボン酸エス
テルとのバツチ反応にとつて、低い温度で行なう
ことは必要である。この反応は強烈な発熱反応で
あるゆえ、塩基の添加は、反応ジヤケツトを通し
ての熱の除去と同じ位にしか速くできず、そのた
めに大規模な製造においては反応時間が長くな
り、したがつて、より低い空間/時間収率がもた
らされるのである。さらに、こうした塩基添加の
初期においては、反応混合物のPHは強力な酸性域
(PH1以下)であり、その後徐々に中性域まで増
加する。酸性域における反応の間、生成物の純度
を損うたとえばチオカルボキシレートについての
望ましくないけん化反応が起こる。さらに、経験
則によれば、バツチ操作においては、最終的なPH
値を正確に調整せねばならないことから、画一的
な製造は注意深い監視のみによつて確保される、
ということが知られている。PH値の超過は生成物
の純度の低下および生成物の損失をきたす。 アルキル錫酸化物とたとえばチオカルボン酸エ
ステルとの反応は、技術的に複雑な中間段階の単
離およびアルキル錫酸化物の乾燥を必要とする。
ドイツ特許第2209336号公報に記載されている方
法は、薄層フイルム工程が複雑な反応器具を必要
とするので、有利にならない。 本発明の目的は、アルキル錫チオカルボン酸エ
ステルの連続製造方法を提供することにあり、こ
の方法によれば、反応体を、短い滞留時間を有す
る簡単な装置において、一定のPH下でかつ広い温
度範囲において、所望により冷却せずまたは反応
熱及び中和熱を除去せずに、反応させることが可
能となり、これによつて、公知方法における前述
した欠点が解消される。 したがつて、本発明によるアルキル錫チオカル
ボン酸エステルの製造方法は、式(1) RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (1) (式中、xおよびnは1または2を表わし、R
はブチル基、オクチル基、ラウリル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、そしてR′は
炭素原子数8ないし16のアルキル基を表わす。)
で表わされるアルキル錫チオカルボン酸エステル
を製造する方法において、 1ないし60分の平均滞留時間を有する2個の撹
拌容器を含む反応系において、式(2) RxSnHal4-x (2) (式中、Rおよびxは上記に定義したものを表
わしそしてHalは塩素原子、臭素原子または沃素
原子を表わす。)で表わされるアルキル錫ハロゲ
ン化物を、式(3) HS(CH2)oCOOR′ (3) (式中、R′およびnは上記に定義したものを
表わす。)で表わされるチオカルボン酸エステル
と、3ないし8の範囲における一定PH値にて、そ
して40℃ないし80℃の温度範囲において、
NaOHまたはKOHの水溶液の存在下でかつ有機
溶媒の不存在下で連続反応させることによりなる
ものである。 驚くべきことに、不連続方法とは対照的に、連
続操作によつてのみ、生成物の品質の低下を生じ
ない。何とならば、生成物が短時間しか高温にさ
らされず、かつ好ましくは中性域において一定の
PH値であるからである。したがつて、たとえば75
℃およびPH6.5での連続方法によれば、品質の低
下が無くかつ実質的に高い空間/時間収率で生成
物を得ることが可能となる。例えば、下記の実施
例1では空間/時間収率は2.07Kg/lh.であり、対
応するバツチ法の空間/時間収率は本発明の各実
施例のそれよりおおよそ20倍くらい低い。この点
は、実に本発明による大変有利な効果である。さ
らに、望ましいPH範囲は全反応において容易に調
整できる。 本発明の方法は、2個の反応容器(撹拌容器)
を含む反応系において、連続的に操作することに
より実施れる。また本発明の方法は、当該反応を
バツチ法に従うときよりもより高い温度において
行なうことができる。バツチ法に従うとき、反応
温度は一般に高くとも80℃未満に限られる。 さらに、本発明によれば、連続反応を断熱条件
下にて行なうことができる。 本発明において、反応は二段階の撹拌容器カス
ケード中で行なわれ、最初の容器における滞留時
間は、1ないし60分、好ましくは1ないし10分、
最適には1ないし5分である。二段階カスケード
における容器の大きさは、同一であつても異なつ
ていてもよい。そのため、個々の反応容器におけ
る滞留時間はこれに伴い異なつてくるであろう。 反応温度は40℃ないし80℃の範囲、好ましくは
80℃ないし50℃ないし60℃の範囲である。反応容
器に出発物質を充填するときの温度を適宜選択す
ることによつて、反応を断熱的に行なうことが可
能となる。ことことは、低温好ましくは20℃ない
し30℃の範囲で出発物質を連続的に添加すること
により、達成される。反応熱及び中和熱について
はこれを取り除く必要が無いため、冷却エネルギ
ーを低減することができる。 本発明による連続反応操作においては、全反応
を通じて、3ないし8の範囲、好ましくは5ない
し7の範囲のうちの一定PH値に維持される。この
PHは、塩基を使用することにより、たとえばPHメ
ーターでモニターして、調整することができる。 本発明の方法に用いる塩基は、NaOHまたは
KOHの水溶液である。これらは好ましくは10%
ないし50%の水溶液として使用される。特に都合
の良いのは18ないし20%の水酸ナトリウム水溶液
である。 本発明においては、当該反応は、エーテル、炭
化水素等の有機溶媒を一切存在させずに行なわれ
る。 また本発明の方法により、上記式(1)で表わされ
るアルキル錫チオカルボン酸エステルが製造され
る。式(1)において、ブチル基としてのRは、n−
ブチル基まはt−ブチル基であつてよく、n−ブ
チル基が好ましい。オクチル基としてのRは、n
−オクチル基または2−エチルヘキシル基であつ
てよく、n−オクチル基が好ましい。 R′はたとえば直鎖または枝分れ鎖のオクチル
基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基およ
びヘキサデシル基ならびにアルフオール
(Alfols)として知られている市販のアルコール
混合物からの基であつてよい。該アルコール混合
物は実質的に同数の炭素原子を有する複数のアル
キル基を含有しかつ主として枝分かれしている。
該アルキル基は、今日“アルフアイル(alfyls)”
として知られている。 本発明の方法のうち、次式 RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (式中、xおよびnは1または2を表わし、 Rはブチル基、オクチル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、 そしてR′は炭素原子数8ないし16のアルキル
基を表わす。)で表わされるアルキル錫チオカル
ボン酸エステルを製造するための方法が特に好適
である。 本発明の方法で使用される出発材料は、アルキ
ル錫ハロゲン化物およびチオカルボン酸エステル
である。使用されるアルキル錫ハロゲン化物は塩
化物、臭化物または沃化物であり、好ましくはチ
オカルボン酸エステルに対して85ないし115モル
%の量とされたアルキル錫塩化物または臭化物で
ある。チオカルボン酸エステルは公知化合物であ
る。チオグリコール酸エステルおよびチオプロピ
オン酸エステルは特に好ましい。 連続反応の開始はバツチ法すなわち先ず試薬の
添加を開始し、次いで所望のPH範囲に調整するた
めに塩基の水溶液を添加し、最後に反応成分と塩
基の該溶液との両者を連続して添加するのが効果
的である。 出発材料であるアルキル錫ハロゲン化物および
チオカルボン酸エステルは、予め製造された混合
物を20℃−30℃の温度で反応器に添加してもよい
し、異なつた温度で別々に添加してもよい。 本発明の方法はたとえば下記の手順によつて行
なうとよい: 反応を開始するために、適当なアルキル錫塩化
物または混合塩化物および相当するチオカルボン
酸エステルを、後者が反応器のほぼ半分充填され
るまで、反応器に所定のモル比で圧送する。撹拌
しながら、塩基の水溶液を所望のPH値を達するま
で添加し、その後水酸化ナトリウム溶液、アルキ
ル錫塩化物(または混合塩化物)およびチオカル
ボン酸エステルの連続添加を開始する。制御すべ
き容積に達したとき、該制御すべき容積が第2の
撹拌容器において維持されるように反応混合物を
第2の反応器に圧送する。 1ないし60分好ましくは1ないし10分そして最
適には1ないし5分の平均滞在時間の後、この反
応混合物を、水相から有機相を分離するために反
応器から連続して排出する。反応器から排出され
た反応混合物からの水の分離は、連続して作動す
る液体−液体抽出器によつてまた適切な分離カラ
ムによつて好ましく行なわれる。 液体−液体抽出器は化学技術にて使用される慣
用の分離器である。個々の抽出手段についての詳
細は、ウルマン(Ullmann)によるエンサイク
ロペエデイア・デル・テクニツシエン・ヘミー
(Ensyklopadie der technischen Chemie),第
2巻,第4版(1972),第553頁に記述されてお
り、そして個々の装置および抽出器についての詳
細は、第560頁〜第564頁に記述されている。連続
作動する液体−液体遠心抽出器は、好まましくは
40℃−50℃で、反応器から取出された反応混合物
から水を分離するのに特に好適である。 こうして単離された生成物相は、たとえば、連
続スプレー乾燥によつてまたは薄層フイルムもし
くは流下フイルム蒸発器の助けをかりて、連続的
に乾燥するのも有利でありうる。 スプレー乾燥、薄層フイルムまたは流下フイル
ム蒸発器もまた、公知の乾燥または蒸発系であ
る。こうした装置は、たとえば、ウルマンによる
前述した文献、第2巻,第4版(1972),第712頁
〜第713頁(スプレー乾燥機)および第655〜頁〜
第656頁(薄層フイルムおよび流下フイルム蒸発
器)に記載されている。 以下の実施例によつて本発明をより詳細に説明
する。 本実施例はいずれも、第1図に示す二段階カス
ケードの反応系を使用して、アルキル錫チオカル
ボン酸エステルを連続製造した場合の例である。
同図に示されるように、反応系は、第1反応器た
る撹拌容器1(容量:250ml)と第2反応器たる
撹拌容器2(容量:1000ml)を連結したカスケー
ドより成り、容器1から容器2へはポンプによつ
て反応物を送る。撹拌容器1は、輸送管、を
介してアルキル錫ハロゲン化物およびチオカルボ
ン酸エステルのタンク11,17と接続し、それ
ら物質の供給を受けるとともに、輸送管を介し
てタンク12と接続し、それよりNaOH液の注
入を受ける。一方、撹拌容器2は、輸送管を介
してタンク13と接続し、それよりNaOH液の
追加供給を受けるとともに、輸送管を介して液
体−液体抽出器14と接続し、反応完了後に混合
物を該抽出器に圧送する。抽出器14は、市販に
て入手できる遠心分離器であつて、追加注水せず
に遠心分離操作を行ない、分離された生成物のア
ルキル錫チオカルボン酸エステルをタンク15に
送るとともに、残りのNaCl液をタンク16に回
収する。 実施例 1: モノ−n−オクチル錫三塩化物30モル%および
ジ−n−オクチル錫二塩化物70モル%の混合物
100重量部を、2−エチルヘキシルチオグリコー
ル酸エステル104重量部とともに、それぞれ撹拌
機、レベルメーター、PHメーターおよび温度計を
備えた2個の反応器のカスケードからなる反応系
中に、60℃の温度で連続圧送する。充分に撹拌し
ながら、水酸化ナトリウム水溶液をこの反応物に
同時に添加することによつて、第1反応器におい
て6.5−7.0のPHを維持する。水酸化ナトリウムの
添加は、第1反応器においてPHメーターによつて
制御される。この反応混合物を第2反応器中に圧
送し、その容積をレベルメーターによつて制御す
る。この反応混合物の供給および排出を制御する
ことによつて、第1反応器における反応物の滞在
時間を5分に維持する。この反応の間発生する反
応熱を除去することによつて、第1および第2反
応器において温度を60℃で一定に保持する。 また、6.9の一定PHを維持するために、水酸化
ナトリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導
入する(PHメーターによつて添加を制御)。 次いで、この反応物を第2反応器から液体−液
体抽出器に圧送し、この中で塩含有水相を生成物
から連続して分離する。 次に、この生成物をスプレー乾燥して過によ
つて精製すると、2−エチルヘキシルモノ−n−
オクチル錫トリチオグリコール酸エステル30モル
%および2−エチルヘキシルジ−n−オクチル錫
ビスチオグリコール酸エステル70モル%の混合物
からなる粘稠な液体を得る。この収率は、2つの
出発材料であるモノマーおよびジオクチル錫塩化
物に基づいて、理論値の98%である。 分析値: Sn(理論値):15.5%;S:9.0% Sn(実測値):15.2%S:8.9% 実施例 2: モノ−n−ブチル錫三塩化物100重量部および
テトラデシルチオグリコール酸エステル307重量
部を、それぞれ撹拌機、レベルメーター、PHメー
ターおよび温度計を備えた2個の反応器のカスケ
ードからなる反応系中に、30℃の温度で連続圧送
する。水酸化ナトリウム水溶液を第1反応器に導
入することによつて、該第1反応器において約5
のPHを維持する。次いで、この反応物を第2反応
器中に圧送し、その容積をレベルメーターによつ
て制御する。この反応混合物の供給および排出を
制御することによつて、第1反応器における反応
物の滞在時間を2分に維持する。反応熱を除去す
ることによつて、第1および第2反応器において
温度を50℃を越えないように保持する。 また、5の一定PHを維持するために、水酸化ナ
トリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導入
する(PHメーターによつて添加を制御)。この反
応物を第2反応器から連続作動する液体−液体抽
出器に圧送し、生成物相から水相を分離する。次
に、この生成物相をスプレー乾燥して過によつ
て精製すると、次式: n−C4H9Sn(SCH2COOC14H29)3で表わされる
粘稠な液体を得る。この収率は、出発材料である
モノ−n−ブチル錫塩化物に基づいて、理論値の
96%である。 分析値: Sn(理論値):11.4%;S:9.3% Sn(実測値):11.2%;S:9.1% 実施例 3: 前もつて製造されたジ−n−オクチル錫二塩化
物100重量部および2−エチルヘキシルチオグリ
コール酸エステル98重量部の混合物を、それぞれ
撹拌機、レベルメーター、PHメーターおよび温度
計を備えた2個の反応器のカスケードからなる反
応系中に、室温で連続圧送する。充分に撹拌しな
がら、水酸化ナトリウム水溶液をこの反応物に同
時に添加することによつて、第1反応器において
6.5−7.0のPHを維持する。水酸化ナトリウムの添
加は、第1反応器においてPHメーターによつて制
御される。この反応の間発生する反応熱は除去し
ない。この反応温度は65℃である。(この温度は
作動の断熱様式によつて決定されかつ出発材料で
あるジオクチル錫二塩化物および2−エチルヘキ
シルチオグリコール酸エステルの混合物の温度に
依存する)。この反応混合物を第2反応器中に圧
送する(レベルメーターによつて容積を制御)。
この反応混合物の供給および排出を制御すること
によつて、第1反応器における反応物の滞在時間
を5分に維持する。 また、6.9の一定PHを維持するために、水酸化
ナトリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導
入する(PHメーターによつて添加を制御)。次い
で、この反応物を第2反応器から液体−液体抽出
器に圧送し、この中で塩含有水相を生成物から連
続して分離する。 続いて、この生成物をスプレー乾燥して過に
よつて精製すると、2−エチルヘキシルジ−n−
−オクチル錫ビスチオグリコール酸エステルから
なる粘稠な液体を得る。この収率は、出発材料で
あるジ−n−オクチル錫二塩化物に基づいて、理
論値の97%である。 分析値: Sn(理論値):15.8%;S:8.5% Sn(実測値):15.7%;S:8.3% 以上の実施例において、撹拌容器1の液位と撹
拌容器2の液位は、液位制御装置により常に一定
に保つた。次の表1および表3は、実施例1およ
び実施例3に従う製造プロセスにおける反応系の
各輸送管〜中の物質流量を示す表である。表
2は、実施例1の材料を用いた実施例2の類型例
についての同様の表である。
連続製造方法に関する。 アルキル錫チオカルボン酸エステルは、塩化ビ
ニルのホモポリマーおよび多くのコポリマー用の
公知の安定剤である。この製造法は、たとえば、
ホウベン・ベイル(Houben−Weyl)著,メトー
デン・デル・オルガニツシエン・ヘミー
(Methoden der Organischen Chemie),第
/6巻(1978),第348−350頁に記載されてい
る。これはアルキル錫酸化物またはアルキル錫ハ
ロゲン化物特にアルキル錫塩化物とチオカルボン
酸エステルとの不連続反応によつて行なわれるも
のである。このアルキル錫塩化物との反応は、酸
受容体としての塩基の存在下、種々の温度、時間
およびPH条件下において好ましく行なわれる。 相当するアルキル錫ハロゲン化物からのアルキ
ル錫チオカルボン酸エステルの製造は、一般に、
たとえば米国特許第2832751号明細書に記載され
ているように有機溶媒の存在下で行なわれる。ま
た、溶媒を存在させずにこの反応を行なうことも
文献により公知である(米国特許第3716568号明
細書参照)。 有機溶媒を使用するバツチ法においては、比較
的低い温度およびより高い温度のいずれかによつ
てもこの反応を行なうことが可能である。この反
応において、水相は通常生成物相から充分にかつ
完全に分離される。 また、空間/時間収率((space/time yield)
とは、所定の時間において所定の体積からの最終
生成物の収量を意味するが、溶媒を存在させずに
行なう方法によれば、より高い空間/時間収率を
もたらす。さらに、この方法において溶媒の再生
工程は余分なものである。 有機溶媒を用いて行なう方法における重要な欠
点は、空間/時間収率がかなり低いことそして使
用溶媒を仕上工程の相から蒸留によつて除去しな
ければならないことであり、これらによつて、エ
ネルギーの消費、使用空気および廃水の汚染をき
たす。さらに、生成物の引火点が溶媒残留物のた
めに急激に低下し、その結果、工場設備において
より安全な手段が要求されることになる。 他方、無溶媒方法においては溶媒を用いないこ
とが通常、水相から有機生成物相を僅かにしか分
離しえない、という欠点を有する。このことは、
中間相の形成を通じて、長い静置時間また生成物
の損失を意味する。さらに、残留水を有機相から
分離することが困難であるゆえに該残留水にとつ
てかなり長い蒸留時間を要し、その結果生成物は
長い間熱にさらされることになる。 アルキル錫ハロゲン化物とチオカルボン酸エス
テルとのバツチ反応にとつて、低い温度で行なう
ことは必要である。この反応は強烈な発熱反応で
あるゆえ、塩基の添加は、反応ジヤケツトを通し
ての熱の除去と同じ位にしか速くできず、そのた
めに大規模な製造においては反応時間が長くな
り、したがつて、より低い空間/時間収率がもた
らされるのである。さらに、こうした塩基添加の
初期においては、反応混合物のPHは強力な酸性域
(PH1以下)であり、その後徐々に中性域まで増
加する。酸性域における反応の間、生成物の純度
を損うたとえばチオカルボキシレートについての
望ましくないけん化反応が起こる。さらに、経験
則によれば、バツチ操作においては、最終的なPH
値を正確に調整せねばならないことから、画一的
な製造は注意深い監視のみによつて確保される、
ということが知られている。PH値の超過は生成物
の純度の低下および生成物の損失をきたす。 アルキル錫酸化物とたとえばチオカルボン酸エ
ステルとの反応は、技術的に複雑な中間段階の単
離およびアルキル錫酸化物の乾燥を必要とする。
ドイツ特許第2209336号公報に記載されている方
法は、薄層フイルム工程が複雑な反応器具を必要
とするので、有利にならない。 本発明の目的は、アルキル錫チオカルボン酸エ
ステルの連続製造方法を提供することにあり、こ
の方法によれば、反応体を、短い滞留時間を有す
る簡単な装置において、一定のPH下でかつ広い温
度範囲において、所望により冷却せずまたは反応
熱及び中和熱を除去せずに、反応させることが可
能となり、これによつて、公知方法における前述
した欠点が解消される。 したがつて、本発明によるアルキル錫チオカル
ボン酸エステルの製造方法は、式(1) RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (1) (式中、xおよびnは1または2を表わし、R
はブチル基、オクチル基、ラウリル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、そしてR′は
炭素原子数8ないし16のアルキル基を表わす。)
で表わされるアルキル錫チオカルボン酸エステル
を製造する方法において、 1ないし60分の平均滞留時間を有する2個の撹
拌容器を含む反応系において、式(2) RxSnHal4-x (2) (式中、Rおよびxは上記に定義したものを表
わしそしてHalは塩素原子、臭素原子または沃素
原子を表わす。)で表わされるアルキル錫ハロゲ
ン化物を、式(3) HS(CH2)oCOOR′ (3) (式中、R′およびnは上記に定義したものを
表わす。)で表わされるチオカルボン酸エステル
と、3ないし8の範囲における一定PH値にて、そ
して40℃ないし80℃の温度範囲において、
NaOHまたはKOHの水溶液の存在下でかつ有機
溶媒の不存在下で連続反応させることによりなる
ものである。 驚くべきことに、不連続方法とは対照的に、連
続操作によつてのみ、生成物の品質の低下を生じ
ない。何とならば、生成物が短時間しか高温にさ
らされず、かつ好ましくは中性域において一定の
PH値であるからである。したがつて、たとえば75
℃およびPH6.5での連続方法によれば、品質の低
下が無くかつ実質的に高い空間/時間収率で生成
物を得ることが可能となる。例えば、下記の実施
例1では空間/時間収率は2.07Kg/lh.であり、対
応するバツチ法の空間/時間収率は本発明の各実
施例のそれよりおおよそ20倍くらい低い。この点
は、実に本発明による大変有利な効果である。さ
らに、望ましいPH範囲は全反応において容易に調
整できる。 本発明の方法は、2個の反応容器(撹拌容器)
を含む反応系において、連続的に操作することに
より実施れる。また本発明の方法は、当該反応を
バツチ法に従うときよりもより高い温度において
行なうことができる。バツチ法に従うとき、反応
温度は一般に高くとも80℃未満に限られる。 さらに、本発明によれば、連続反応を断熱条件
下にて行なうことができる。 本発明において、反応は二段階の撹拌容器カス
ケード中で行なわれ、最初の容器における滞留時
間は、1ないし60分、好ましくは1ないし10分、
最適には1ないし5分である。二段階カスケード
における容器の大きさは、同一であつても異なつ
ていてもよい。そのため、個々の反応容器におけ
る滞留時間はこれに伴い異なつてくるであろう。 反応温度は40℃ないし80℃の範囲、好ましくは
80℃ないし50℃ないし60℃の範囲である。反応容
器に出発物質を充填するときの温度を適宜選択す
ることによつて、反応を断熱的に行なうことが可
能となる。ことことは、低温好ましくは20℃ない
し30℃の範囲で出発物質を連続的に添加すること
により、達成される。反応熱及び中和熱について
はこれを取り除く必要が無いため、冷却エネルギ
ーを低減することができる。 本発明による連続反応操作においては、全反応
を通じて、3ないし8の範囲、好ましくは5ない
し7の範囲のうちの一定PH値に維持される。この
PHは、塩基を使用することにより、たとえばPHメ
ーターでモニターして、調整することができる。 本発明の方法に用いる塩基は、NaOHまたは
KOHの水溶液である。これらは好ましくは10%
ないし50%の水溶液として使用される。特に都合
の良いのは18ないし20%の水酸ナトリウム水溶液
である。 本発明においては、当該反応は、エーテル、炭
化水素等の有機溶媒を一切存在させずに行なわれ
る。 また本発明の方法により、上記式(1)で表わされ
るアルキル錫チオカルボン酸エステルが製造され
る。式(1)において、ブチル基としてのRは、n−
ブチル基まはt−ブチル基であつてよく、n−ブ
チル基が好ましい。オクチル基としてのRは、n
−オクチル基または2−エチルヘキシル基であつ
てよく、n−オクチル基が好ましい。 R′はたとえば直鎖または枝分れ鎖のオクチル
基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基およ
びヘキサデシル基ならびにアルフオール
(Alfols)として知られている市販のアルコール
混合物からの基であつてよい。該アルコール混合
物は実質的に同数の炭素原子を有する複数のアル
キル基を含有しかつ主として枝分かれしている。
該アルキル基は、今日“アルフアイル(alfyls)”
として知られている。 本発明の方法のうち、次式 RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (式中、xおよびnは1または2を表わし、 Rはブチル基、オクチル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、 そしてR′は炭素原子数8ないし16のアルキル
基を表わす。)で表わされるアルキル錫チオカル
ボン酸エステルを製造するための方法が特に好適
である。 本発明の方法で使用される出発材料は、アルキ
ル錫ハロゲン化物およびチオカルボン酸エステル
である。使用されるアルキル錫ハロゲン化物は塩
化物、臭化物または沃化物であり、好ましくはチ
オカルボン酸エステルに対して85ないし115モル
%の量とされたアルキル錫塩化物または臭化物で
ある。チオカルボン酸エステルは公知化合物であ
る。チオグリコール酸エステルおよびチオプロピ
オン酸エステルは特に好ましい。 連続反応の開始はバツチ法すなわち先ず試薬の
添加を開始し、次いで所望のPH範囲に調整するた
めに塩基の水溶液を添加し、最後に反応成分と塩
基の該溶液との両者を連続して添加するのが効果
的である。 出発材料であるアルキル錫ハロゲン化物および
チオカルボン酸エステルは、予め製造された混合
物を20℃−30℃の温度で反応器に添加してもよい
し、異なつた温度で別々に添加してもよい。 本発明の方法はたとえば下記の手順によつて行
なうとよい: 反応を開始するために、適当なアルキル錫塩化
物または混合塩化物および相当するチオカルボン
酸エステルを、後者が反応器のほぼ半分充填され
るまで、反応器に所定のモル比で圧送する。撹拌
しながら、塩基の水溶液を所望のPH値を達するま
で添加し、その後水酸化ナトリウム溶液、アルキ
ル錫塩化物(または混合塩化物)およびチオカル
ボン酸エステルの連続添加を開始する。制御すべ
き容積に達したとき、該制御すべき容積が第2の
撹拌容器において維持されるように反応混合物を
第2の反応器に圧送する。 1ないし60分好ましくは1ないし10分そして最
適には1ないし5分の平均滞在時間の後、この反
応混合物を、水相から有機相を分離するために反
応器から連続して排出する。反応器から排出され
た反応混合物からの水の分離は、連続して作動す
る液体−液体抽出器によつてまた適切な分離カラ
ムによつて好ましく行なわれる。 液体−液体抽出器は化学技術にて使用される慣
用の分離器である。個々の抽出手段についての詳
細は、ウルマン(Ullmann)によるエンサイク
ロペエデイア・デル・テクニツシエン・ヘミー
(Ensyklopadie der technischen Chemie),第
2巻,第4版(1972),第553頁に記述されてお
り、そして個々の装置および抽出器についての詳
細は、第560頁〜第564頁に記述されている。連続
作動する液体−液体遠心抽出器は、好まましくは
40℃−50℃で、反応器から取出された反応混合物
から水を分離するのに特に好適である。 こうして単離された生成物相は、たとえば、連
続スプレー乾燥によつてまたは薄層フイルムもし
くは流下フイルム蒸発器の助けをかりて、連続的
に乾燥するのも有利でありうる。 スプレー乾燥、薄層フイルムまたは流下フイル
ム蒸発器もまた、公知の乾燥または蒸発系であ
る。こうした装置は、たとえば、ウルマンによる
前述した文献、第2巻,第4版(1972),第712頁
〜第713頁(スプレー乾燥機)および第655〜頁〜
第656頁(薄層フイルムおよび流下フイルム蒸発
器)に記載されている。 以下の実施例によつて本発明をより詳細に説明
する。 本実施例はいずれも、第1図に示す二段階カス
ケードの反応系を使用して、アルキル錫チオカル
ボン酸エステルを連続製造した場合の例である。
同図に示されるように、反応系は、第1反応器た
る撹拌容器1(容量:250ml)と第2反応器たる
撹拌容器2(容量:1000ml)を連結したカスケー
ドより成り、容器1から容器2へはポンプによつ
て反応物を送る。撹拌容器1は、輸送管、を
介してアルキル錫ハロゲン化物およびチオカルボ
ン酸エステルのタンク11,17と接続し、それ
ら物質の供給を受けるとともに、輸送管を介し
てタンク12と接続し、それよりNaOH液の注
入を受ける。一方、撹拌容器2は、輸送管を介
してタンク13と接続し、それよりNaOH液の
追加供給を受けるとともに、輸送管を介して液
体−液体抽出器14と接続し、反応完了後に混合
物を該抽出器に圧送する。抽出器14は、市販に
て入手できる遠心分離器であつて、追加注水せず
に遠心分離操作を行ない、分離された生成物のア
ルキル錫チオカルボン酸エステルをタンク15に
送るとともに、残りのNaCl液をタンク16に回
収する。 実施例 1: モノ−n−オクチル錫三塩化物30モル%および
ジ−n−オクチル錫二塩化物70モル%の混合物
100重量部を、2−エチルヘキシルチオグリコー
ル酸エステル104重量部とともに、それぞれ撹拌
機、レベルメーター、PHメーターおよび温度計を
備えた2個の反応器のカスケードからなる反応系
中に、60℃の温度で連続圧送する。充分に撹拌し
ながら、水酸化ナトリウム水溶液をこの反応物に
同時に添加することによつて、第1反応器におい
て6.5−7.0のPHを維持する。水酸化ナトリウムの
添加は、第1反応器においてPHメーターによつて
制御される。この反応混合物を第2反応器中に圧
送し、その容積をレベルメーターによつて制御す
る。この反応混合物の供給および排出を制御する
ことによつて、第1反応器における反応物の滞在
時間を5分に維持する。この反応の間発生する反
応熱を除去することによつて、第1および第2反
応器において温度を60℃で一定に保持する。 また、6.9の一定PHを維持するために、水酸化
ナトリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導
入する(PHメーターによつて添加を制御)。 次いで、この反応物を第2反応器から液体−液
体抽出器に圧送し、この中で塩含有水相を生成物
から連続して分離する。 次に、この生成物をスプレー乾燥して過によ
つて精製すると、2−エチルヘキシルモノ−n−
オクチル錫トリチオグリコール酸エステル30モル
%および2−エチルヘキシルジ−n−オクチル錫
ビスチオグリコール酸エステル70モル%の混合物
からなる粘稠な液体を得る。この収率は、2つの
出発材料であるモノマーおよびジオクチル錫塩化
物に基づいて、理論値の98%である。 分析値: Sn(理論値):15.5%;S:9.0% Sn(実測値):15.2%S:8.9% 実施例 2: モノ−n−ブチル錫三塩化物100重量部および
テトラデシルチオグリコール酸エステル307重量
部を、それぞれ撹拌機、レベルメーター、PHメー
ターおよび温度計を備えた2個の反応器のカスケ
ードからなる反応系中に、30℃の温度で連続圧送
する。水酸化ナトリウム水溶液を第1反応器に導
入することによつて、該第1反応器において約5
のPHを維持する。次いで、この反応物を第2反応
器中に圧送し、その容積をレベルメーターによつ
て制御する。この反応混合物の供給および排出を
制御することによつて、第1反応器における反応
物の滞在時間を2分に維持する。反応熱を除去す
ることによつて、第1および第2反応器において
温度を50℃を越えないように保持する。 また、5の一定PHを維持するために、水酸化ナ
トリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導入
する(PHメーターによつて添加を制御)。この反
応物を第2反応器から連続作動する液体−液体抽
出器に圧送し、生成物相から水相を分離する。次
に、この生成物相をスプレー乾燥して過によつ
て精製すると、次式: n−C4H9Sn(SCH2COOC14H29)3で表わされる
粘稠な液体を得る。この収率は、出発材料である
モノ−n−ブチル錫塩化物に基づいて、理論値の
96%である。 分析値: Sn(理論値):11.4%;S:9.3% Sn(実測値):11.2%;S:9.1% 実施例 3: 前もつて製造されたジ−n−オクチル錫二塩化
物100重量部および2−エチルヘキシルチオグリ
コール酸エステル98重量部の混合物を、それぞれ
撹拌機、レベルメーター、PHメーターおよび温度
計を備えた2個の反応器のカスケードからなる反
応系中に、室温で連続圧送する。充分に撹拌しな
がら、水酸化ナトリウム水溶液をこの反応物に同
時に添加することによつて、第1反応器において
6.5−7.0のPHを維持する。水酸化ナトリウムの添
加は、第1反応器においてPHメーターによつて制
御される。この反応の間発生する反応熱は除去し
ない。この反応温度は65℃である。(この温度は
作動の断熱様式によつて決定されかつ出発材料で
あるジオクチル錫二塩化物および2−エチルヘキ
シルチオグリコール酸エステルの混合物の温度に
依存する)。この反応混合物を第2反応器中に圧
送する(レベルメーターによつて容積を制御)。
この反応混合物の供給および排出を制御すること
によつて、第1反応器における反応物の滞在時間
を5分に維持する。 また、6.9の一定PHを維持するために、水酸化
ナトリウム水溶液(ごく微量)を第2反応器に導
入する(PHメーターによつて添加を制御)。次い
で、この反応物を第2反応器から液体−液体抽出
器に圧送し、この中で塩含有水相を生成物から連
続して分離する。 続いて、この生成物をスプレー乾燥して過に
よつて精製すると、2−エチルヘキシルジ−n−
−オクチル錫ビスチオグリコール酸エステルから
なる粘稠な液体を得る。この収率は、出発材料で
あるジ−n−オクチル錫二塩化物に基づいて、理
論値の97%である。 分析値: Sn(理論値):15.8%;S:8.5% Sn(実測値):15.7%;S:8.3% 以上の実施例において、撹拌容器1の液位と撹
拌容器2の液位は、液位制御装置により常に一定
に保つた。次の表1および表3は、実施例1およ
び実施例3に従う製造プロセスにおける反応系の
各輸送管〜中の物質流量を示す表である。表
2は、実施例1の材料を用いた実施例2の類型例
についての同様の表である。
【表】
【表】
【表】
そして、反応混合物中および生成物中には、出
発物質は、検出され得なかつた。また、生成物中
の有害な副生成物の含有量は、極微量であり従来
のバツチ法と比較して大変少ないものであつた。
さらに、撹拌容器2における滞留時間は、0.2な
いし0.25時間の範囲であつた。 バツチ法によるときは、反応温度が80℃未満で
あつたのに対して、実施例の方法によれば、反応
温度をそれよりも高い温度を含めたより広い範囲
に設定することができた。また、本実施例による
連続製法は、断熱的に遂行することができた。 さらに、本発明による方法と公知のバツチ製法
との比較試験を次の通り行なつた。 試験例 1 (C8H17)2Sn[SCH2COO−i−C8H17]2の製
造 A 米国特許明細書第3716568号の実施例3方法
に従う製法 ジオクチル錫二塩化物100g(0.23モル)およ
びイソオクチルチオグリコレート95g(0.46モ
ル)を、撹拌器および冷却能力を備えた反応容器
の中に装入した。NaOH(40%)液46.1g(0.46
モル)を該混合物にゆつくりと加えそして温度を
45−49℃に維持した。NaOH添加の完了後、反
応混合物を1時間の間撹拌しそしてその後水相を
除去した。得られた生成物は黄色液体であつた。
収率:理論値の94%。 B 本発明の実施例1方法に従う製法 上記A.におけるのと等量の出発材料、即ちジ
オクチル錫二塩化物100g(0.23モル)、イソオク
チルチオグリコレート95g(0.46モル)および16
%溶液に希釈されたNaOH(40%)46.1g(0.46
モル)を使用しかつ反応を同じ温度(45−49℃)
にて行なつて、上記の実施例1プロセスを繰り返
した。 理輪値の97%の収率で黄色液体として生成物を
得た。 C なお、上記方法A.は、米国特許明細書第
3716568号の実施例3方法より、ある程度変形し
て、本発明の方法と真に比較できるようにした。
すなわち、本発明のように溶媒無しで反応を行な
い、かつ出発材料の相対的な量を本発明の方法で
使用されるものにおよそ一致させた。さらに、反
応温度は方法Aも方法Bも同じにした。 2 品質研究 ジアルキル錫アルキルチオカルボン酸エステル
の製造の際、しばしば、非所望の環状副生成物が
形成される。これは望ましくない沈殿物となりそ
して生成物の貯蔵安定性に悪影響を与える。上記
の反応の場合には、かかる副生成物は次式(1)の化
合物である。 上記方法、Aおよび方法Bにより得られた両生
成物中の副生成物(1)の含有量を分析により決定し
た。その結果を次の表に与える。
発物質は、検出され得なかつた。また、生成物中
の有害な副生成物の含有量は、極微量であり従来
のバツチ法と比較して大変少ないものであつた。
さらに、撹拌容器2における滞留時間は、0.2な
いし0.25時間の範囲であつた。 バツチ法によるときは、反応温度が80℃未満で
あつたのに対して、実施例の方法によれば、反応
温度をそれよりも高い温度を含めたより広い範囲
に設定することができた。また、本実施例による
連続製法は、断熱的に遂行することができた。 さらに、本発明による方法と公知のバツチ製法
との比較試験を次の通り行なつた。 試験例 1 (C8H17)2Sn[SCH2COO−i−C8H17]2の製
造 A 米国特許明細書第3716568号の実施例3方法
に従う製法 ジオクチル錫二塩化物100g(0.23モル)およ
びイソオクチルチオグリコレート95g(0.46モ
ル)を、撹拌器および冷却能力を備えた反応容器
の中に装入した。NaOH(40%)液46.1g(0.46
モル)を該混合物にゆつくりと加えそして温度を
45−49℃に維持した。NaOH添加の完了後、反
応混合物を1時間の間撹拌しそしてその後水相を
除去した。得られた生成物は黄色液体であつた。
収率:理論値の94%。 B 本発明の実施例1方法に従う製法 上記A.におけるのと等量の出発材料、即ちジ
オクチル錫二塩化物100g(0.23モル)、イソオク
チルチオグリコレート95g(0.46モル)および16
%溶液に希釈されたNaOH(40%)46.1g(0.46
モル)を使用しかつ反応を同じ温度(45−49℃)
にて行なつて、上記の実施例1プロセスを繰り返
した。 理輪値の97%の収率で黄色液体として生成物を
得た。 C なお、上記方法A.は、米国特許明細書第
3716568号の実施例3方法より、ある程度変形し
て、本発明の方法と真に比較できるようにした。
すなわち、本発明のように溶媒無しで反応を行な
い、かつ出発材料の相対的な量を本発明の方法で
使用されるものにおよそ一致させた。さらに、反
応温度は方法Aも方法Bも同じにした。 2 品質研究 ジアルキル錫アルキルチオカルボン酸エステル
の製造の際、しばしば、非所望の環状副生成物が
形成される。これは望ましくない沈殿物となりそ
して生成物の貯蔵安定性に悪影響を与える。上記
の反応の場合には、かかる副生成物は次式(1)の化
合物である。 上記方法、Aおよび方法Bにより得られた両生
成物中の副生成物(1)の含有量を分析により決定し
た。その結果を次の表に与える。
【表】
表2に与えられた値は、本発明の連続製法を使
用することは、より良い収率の結果になるだけで
なく、むしろ、特に、非所望の副生成物の画期的
減少の結果になることを表わしている。公知のバ
ツチ法に従つて得られた当該安定剤は式(1)の副生
成物を4.5%含有するのに対し、本発明の方法に
従つて得られた当該安定剤はその副生成物を実質
的に含まない(0.5%未満)。 したがつて、本発明によれば、簡単な装置を用
いて、短い滞留時間で、一定のPH下広い温度範囲
にてアルキル錫チオカルボン酸エステルを連続的
に製造でき、しかもバツチ法の場合よりも高い収
率で目的化合物を得ることができる。その上、本
発明の有利な効果は、生成物の貯蔵安定性を妨げ
る有害な副生成物の生成量をバツチ法に比較して
格段に少なく抑えることができ、大変高純度の目
的化合物を得ることができることである。
用することは、より良い収率の結果になるだけで
なく、むしろ、特に、非所望の副生成物の画期的
減少の結果になることを表わしている。公知のバ
ツチ法に従つて得られた当該安定剤は式(1)の副生
成物を4.5%含有するのに対し、本発明の方法に
従つて得られた当該安定剤はその副生成物を実質
的に含まない(0.5%未満)。 したがつて、本発明によれば、簡単な装置を用
いて、短い滞留時間で、一定のPH下広い温度範囲
にてアルキル錫チオカルボン酸エステルを連続的
に製造でき、しかもバツチ法の場合よりも高い収
率で目的化合物を得ることができる。その上、本
発明の有利な効果は、生成物の貯蔵安定性を妨げ
る有害な副生成物の生成量をバツチ法に比較して
格段に少なく抑えることができ、大変高純度の目
的化合物を得ることができることである。
第1図は、実施例の方法に使用した反応系を示
す概略図である。
す概略図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式(1) RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (1) (式中、xおよびnは1または2を表わし、R
はブチル基、オクチル基、ラウリル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、そしてR′は
炭素原子数8ないし16のアルキル基を表わす。)
で表わされるアルキル錫チオカルボン酸エステル
を製造する方法において、1ないし60分の平均滞
留時間を有する2個の撹拌容器を含む反応系にお
いて、式(2) RxSnHal4-x (2) (式中、Rおよびxは上記に定義したものを表
わしそしてHalは塩素原子、臭素原子または沃素
原子を表わす。)で表わされるアルキル錫ハロゲ
ン化物を、式(3) HS(CH2)oCOOR′ (3) (式中、R′およびnは上記に定義したものを
表わす。)で表わされるチオカルボン酸エステル
と、3ないし8の範囲における一定PH値にて、そ
して40℃ないし80℃の温度範囲において、
NaOHまたはKOHの水溶液の存在下でかつ有機
溶媒の不存在下で連続反応させることよりなるア
ルキル錫チオカルボン酸エステルの製造方法。 2 前記反応を1ないし10分の滞留時間を有する
前記反応系にて行なう特許請求の範囲第1項記載
の方法。 3 前記反応を前記反応系において5ないし7の
PHにて行なう特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 前記反応を前記反応系において50℃ないし70
℃の温度範囲にて行なう特許請求の範囲第1項記
載の方法。 5 前記出発材料を前記反応系において20℃な30
℃の温度で供給しかつ前記反応自体を断熱的に行
なう特許請求の範囲第1項記載の方法。 6 前記反応系から取出された生成物を水相から
分離し、続いて乾燥する特許請求の範囲第1項記
載の方法。 7 前記反応系から取出された生成物相を、連続
作動する液体−液体抽出器または分離カラムによ
つて水相から分離する特許請求の範囲第6項記載
の方法。 8 前記反応系から取出された生成物相を、連続
作動する液体−液体遠心抽出器によつて水相から
分離する特許請求の範囲第6項記載の方法。 9 前記生成物相を連続スプレー乾燥によつてま
たは薄層フイルムもしくは流下フイルム蒸発器の
助けをかりて乾燥する特許請求の範囲第6項記載
の方法。 10 次式 RxSn[S(CH2)oCOOR′]4-x (式中、xおよびnは1または2を表わし、R
はブチル基、オクチル基または基−
CH2CH2COO−n−C4H9を表わし、そしてR′は
炭素原子数8ないし16のアルキル基を表わす。)
で表わされるアルキル錫チオカルボン酸エステル
を製造するための特許請求の範囲第1項記載の方
法。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| CH777281 | 1981-12-04 | ||
| CH7772/811 | 1981-12-04 | ||
| CH468/823 | 1982-01-26 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58105994A JPS58105994A (ja) | 1983-06-24 |
| JPH0366313B2 true JPH0366313B2 (ja) | 1991-10-16 |
Family
ID=4330245
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21259782A Granted JPS58105994A (ja) | 1981-12-04 | 1982-12-03 | アルキル錫チオカルボン酸エステルの連続製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58105994A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2123359C (en) * | 1993-06-29 | 1997-01-28 | Kevin S. Kolin | Continuous process for making a dialkyltin thiocarboxylic acid ester |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2559201B2 (de) * | 1975-12-30 | 1978-06-15 | Hoechst Ag, 6000 Frankfurt | Organozinnverbindungen und ihre Verwendung als Stabilisatoren |
-
1982
- 1982-12-03 JP JP21259782A patent/JPS58105994A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58105994A (ja) | 1983-06-24 |
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