JPH0368931B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0368931B2 JPH0368931B2 JP19260185A JP19260185A JPH0368931B2 JP H0368931 B2 JPH0368931 B2 JP H0368931B2 JP 19260185 A JP19260185 A JP 19260185A JP 19260185 A JP19260185 A JP 19260185A JP H0368931 B2 JPH0368931 B2 JP H0368931B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- burner
- heating
- discharge hole
- flame
- equilibrium region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Pre-Mixing And Non-Premixing Gas Burner (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は鋼帯の連続焼鈍設備における直火式加
熱炉に関する。 [従来の技術及びその問題点] 従来の連続焼鈍炉では、ラジアントチユーブに
よる間接加熱方式が一般に採用されている。しか
しこの加熱方式は、一般の直火加熱方式のような
鋼帯酸化というような問題を生じさせない反面、
加熱能力が低い等の難点があり、直火方式に較べ
その分設備的負担を増大させる。 このような間接加熱方式に対し、無酸化直火加
熱方式と呼ばれる方式が知られている。この方式
は鋼帯温度の上昇に応じ各燃焼ゾーンの空気比を
低減させることにより鋼帯の酸化を抑えるという
ものである。 しかしこの方式も厳密には無酸化ではなく、酸
化膜を生じるものであり、このため無酸化炉の後
続の還元雰囲気炉(均熱炉)において酸化膜を還
元する必要がある。しかし、このような還元雰囲
気炉では、鉄酸化物は還元さるもののSi、Al、
Ti等の合金元素の酸化物はほとんど還元されな
いという問題があり、最終的な製品表面の品質を
悪化させている。 [問題を解決するための手段] 本発明者はこのような従来の問題に鑑み検討を
重ねたものであり、この結果、火炎中に非平衡領
域、すなわち燃焼中間生成物が存在し且つ未反応
酸素が存在しない領域を形成し得る加熱バーナが
鋼帯無酸化加熱に極めて有効であり、これを加熱
炉に所定条件で配置することにより鋼帯を加熱炉
通板中終始還元状態で加熱できることを見い出し
た。すなわち本発明は、燃焼中間生成物(中間イ
オン、ラジカル等)を有し且つ未反応酸素を有し
ない非平衡領域を火炎中に形成し得る加熱バーナ
を、各バーナの火炎が鋼帯に対し略直角に、しか
もその非平衡領域で鋼帯面に衝突するよう、加熱
炉の全加熱有効範囲に複数配置したものである。 本発明では、火炎中に非平衡領域、すなわち燃
焼中間生成物が存在し且つ未反応酸素(酸素イオ
ン、酸素ラジカル)が存在しない領域が形成され
得る加熱バーナが用いられる。このような加熱バ
ーナでは、火炎中CO2、H2O、N2、H2、CO等を
含む領域すなわち準平衡領域が酸化性であるのに
対し、上記非平衡領域は還元性を示し、この火炎
を非平衡領域で鋼帯に衝突させることにより鋼帯
を酸化させることなく加熱することができる。 第2図及び第3図はそのような加熱バーナの一
例を示すもので、円筒形のバーナタイル1の内壁
6に、周方向で間隔をおいて複数の燃焼用空気吐
出孔2を設けるとともに、バーナ内方中心部に燃
料ガス吐出孔3を設け、しかも燃焼用空気吐出孔
2及び燃料ガス吐出孔3を次のような構成とした
ものである。 (イ) 空気吐出孔2の空気供給方向に前記バーナタ
イル内周に関する接線に対して60°以下の角度
θを付する。 (ロ) 燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2のバーナ軸
方向距離Nを、燃料ガス吐出孔が空気吐出孔よ
りもバーナタイル出口側にある場合を(−)、
その逆を(+)とした場合、−0.1D〜+0.25D
(D:バーナ内口径)に設定する。 (ハ) 空気吐出孔2からバーナタイル出口5までの
距離Lを0.6D〜3Dとする。 このように構成された加熱バーナは、空気比
1.0以下で使用されることにより、火炎中に所定
の範囲で非平衡領域が形成される。すなわち、こ
のような加熱バーナでは空気吐出孔2からの燃焼
用空気の旋回流とバーナ中央から吐出される燃料
ガスとにより急速燃焼が実現され、バーナ出口外
方の所定の範囲に亘つて、燃焼中間生成物を多量
に含み且つ未反応の遊離酸素を含まない領域、す
なわち非平衡領域を形成する。第4図は、このよ
うな加熱バーナによつて形成される火炎中非平衡
領域のイオン検出プローブによる一測定例を示す
もので、プローブによる測定電流値が高いのはイ
オン強度が大きく、したがつて燃焼中間生成物が
多量に存在していることを意味している。これに
よれば、バーナ出口外方の所定の範囲に亘つて非
平衡領域が形成され、その外方はほぼ反応を完了
したCO2、H2O、N2等を含む準平衡領域となつ
ている。 第5図はこのような加熱バーナの還元加熱特
性、すなわち、無酸化で加熱し得る限界温度(普
通鋼の薄板に関する限界温度)を示すものであ
り、空気比0.85〜0.95の範囲において鋼帯を約
900℃まで加熱できることが示されている。 また、本発明は以上のような加熱バーナ以外
に、例えば所謂ラジアントカツプバーナを用いる
ことができる。このバーナは急速燃焼反応を行な
わせるため、空気と燃料ガスとを予め混合した混
合気体を、バーナタイルの半球凹部で急速燃焼さ
せ、バーナタイル内面を高温化して、放射伝熱を
主として加熱するもので、被加熱物温度が高温度
の領域で高い熱流束が得られる特性を有してい
る。そしてこのバーナで、空気比を1.0以下で燃
焼させることにより、火炎中に非平衡領域が形成
される。 但し、このラジアントバーナは燃焼用空気と燃
料ガスの予混合方式であるため燃焼用空気の予熱
ができないこと、及びこのように空気の予熱がで
きないため無酸化加熱は750℃程度が限度であり、
より高温域での加熱を必要とするような場合には
適用できないこと等の難点がある。この点、第2
図に示すような加熱バーナでは、予熱空気を利用
できることから900℃程度まで無酸化加熱が可能
であり、またこのように予熱空気を利用すること
により火炎温度が高められるため、ラジアントバ
ーナに較べ中間反応生成物による還元作用そのも
のも効果的に向上させることができる。 本発明では、このような加熱バーナを各バーナ
の火炎が鋼帯に対して略直角に、しかもその非平
衡領域で鋼帯面に衝突するよう、加熱炉の全加熱
有効範囲に複数配置する。第1図はその一例を示
すもので、1パスタイプの連続焼鈍加熱炉8にお
いて、その全加熱有効範囲、すなわち加熱を必要
とする全領域に上記加熱バーナAを配置してい
る。すなわち、加熱バーナAは鋼帯Sの両側に加
熱炉長手方向で間隔的に配置されている。各加熱
バーナAは、その火炎が鋼帯Sに対し略直角に、
しかもその非平衡領域で鋼帯面に衝突するように
配置されている。従来の直火加熱炉において用い
られている加熱バーナは、上記バーナのような非
平衡領域が他の領域と明確に区別されるような形
では形成されず、したがつて火炎が鋼帯に直接衝
突すると鋼帯表面の酸化が著しく、このためバー
ナは火炎が鋼帯幅方向と平行に形成されるよう配
置される。これに対し、本発明ではバーナ火炎の
長手方向中間に形成される非平衡領域により鋼帯
を加熱することを目的とし、このため火炎が鋼帯
面に対し略直角に、しかもその非平衡領域で衝突
するようバーナを配置するものである。 このような本発明の直火式加熱炉では、通板す
る鋼帯は、全加熱有効範囲に配される加熱バーナ
により終始酸化されることなく加熱される。 なお、上記第2図及び第3図に示す加熱バーナ
の構成を具体的に説明する。 図において、7はバーナタイル内端壁4に突設
された燃料ガスノズルであり、本実施例ではこの
燃料ガスノズル7の周方向に間隔をおいて燃料ガ
ス吐出孔3が形成されている。 このような加熱バーナにおいて、その空気吐出
孔2に空気供給角θを持たせるのは、バーナタイ
ル内で燃焼用空気に旋回流を生じさせるためで、
この旋回流によりバーナ内側に負圧領域が形成さ
れ、この負圧によつてガス再循環することにより
燃焼が促進され、もつて適切な非平衡領域を形成
せしめることができる。この空気供給角θは最大
60°、好ましくは20〜40°とすることにより空気流
の旋回性が安定して得られる。 燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2とバーナ軸方
向距離Nは、これが(−)側にある場合、ガス温
度が高く、しかも燃焼中間生成物も広範囲に高い
分布状態にあるが、反面遊離O2(未反応O2)が軸
方向に長く分布する傾向にある。本発明が目的と
する非平衡領域を適切に形成せしめるには、この
未反応O2のバーナ軸方向残存距離を最小にする
必要があり、その限界を求めると−0.1Dとなる。 Nが(+)側にあれば適正な非平衡領域が形成
されるが、余り大きくなるとバーナタイル内端壁
が1400℃以上に加熱されるため好ましくなく、バ
ーナタイル内端壁のSiCの保護上+0.25Dが限界
となる。 第6図は、燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2の
バーナ軸方向距離Nを−0.25Dとした場合の、バ
ーナ出口からのバーナ軸方向距離とバーナタイル
内のガス温度、O2濃度及びイオン強度との各関
係を調べたものであり、これによれば、Nがこの
ような(−)側にある場合、未反応O2の軸方向
における残存距離L0が大きく存在することが示
されている。 第7図は燃料ガス孔と空気吐出孔のバーナ軸方
向距離Nと、遊離O2の軸方向残存距離L0との関
係を示すもので、これによればNが−0.1Dより
も(−)側に大きくなると、L0が急激に大きく
なつており、このため(−)側では−0.1Dが限
界となる。 一方、第8図はNを+0.1Dとした場合の、バ
ーナ出口からのバーナ軸方向距離とO2濃度、イ
オン強度及びガス温度との各関係を調べたもので
ある。 この第7図及び第8図によれば、Nが(+)側
であれば、O2濃度にも問題がなく、バーナ出口
からの距離が0.5D以上のところに適正な非平衡
領域が形成されている。 然しながらNを(+)側に大きくすると、バー
ナタイル内端壁4が加熱されるために、第9図の
距離Nとバーナタイル内端壁4の温度Tbとの関
係グラフに示されるように、+0.25DでTbが1400
℃以上となり、このため内端壁の材質がSiCであ
ることを考慮し、+0.25D以下とするのが耐熱限
界上好ましい。以上のことから燃焼ガス吐出孔と
空気吐出孔のバーナ中心軸距離Nに関しては、−
0.1D〜0.25Dの範囲とすることが好ましい。 空気吐出孔2からバーナタイル出口5までの距
離Lは非平衡領域の形成範囲と密接な関係を有し
ている。すなわちLが3Dを超えると非平衡領域
がバーナタイル出口直後の部分にしか形成されず
好ましくない。一方、Lが0.6D未満の場合は火
炎がバーナタイル出口直後で花びら状の火炎とな
りバーナ中心軸上に適正な非平衡領域が安定して
得られない。従つて0.6D〜3.0Dの範囲にLを定
めることが好ましい。 薄鋼板を連続加熱する場合、バーナタイル出口
5と鋼板との距離を一定以上(通常、100mm程度
以上)とらないと、通板中に、鋼板がバーナに接
触する恐れがある。したがつて、火炎中の非平衡
領域は、バーナ出口側から所定の距離に位置する
鋼帯通板位置を含むなるべく広い範囲に形成させ
ることが好ましいことになる。第10図は距離L
とバーナ出口から非平衡領域の末端(反バーナ側
の末端、例えば第8図中のA点)までの距離LR
との関係について調べたものである。これによれ
ば、Lが3Dを超えると非平衡領域の形成はバー
ナタイル出口直後のみとなり、それよりも前方側
にはほとんど形成されない。Lが小さくなるにし
たがい非平衡領域の形成範囲は拡大するが、Lが
0.6D未満の領域(X)では、火炎はバーナタイル出
口直後で、花びら状の放射状の火炎となり、バー
ナ軸心上に適正な非平衡領域が安定して形成され
ない。以上のことから、空気吐出孔2からバーナ
タイル出口5までの距離Lは0.6D〜3.0Dの範囲
とすることが望ましい。 なお、以上のような加熱バーナの構造におい
て、燃焼用空気吐出孔2から吐出される空気の旋
回流が強過ぎるとバーナ出側の燃焼ガスのバーナ
径方向での温度分布が不均一になり、この結果、
安定した広範囲の非平衡領域が形成されにくくな
るような場合がある。このような場合には、空気
旋回流を緩和して温度分布の均一化を図るため、
燃焼ガス吐出孔3を、その噴射方向が燃焼ノズル
外周に関する接線に対して非直角度で、しかもこ
れによる燃焼ガス流が燃焼用空気吐出孔2からの
空気流と逆向きの旋回流、すなわち空気旋回流
と、逆向きから衝突するような旋回流となるよう
形成する構造、或いは、燃焼ガス吐出孔3を、そ
の噴射方向がバーナ軸線方向またはバーナ軸線方
向に対して傾斜した方向たなるようにする構造、
さらには空気吐出孔2にバーナタイル径方向に対
しバーナ開口方向への傾斜角(ねじれ角)を付与
するような構造等を単独または、それぞれを組み
合せた形で採用することができる。 またバーナによる加熱面積を拡大するため、バ
ーナタイル1の少なくとも燃焼用空気吐出孔形成
部位より先端開口側の内壁に、バーナ内口径が先
端開口側に拡径するよな広がり角を付した構造、
さらには空気吐出孔2の形成を容易にするため、
筒状バーナタイルの壁体内に、バーナ周方向に沿
つた燃焼用空気の旋回流路を設け、該旋回流路を
バーナ内部と連通させる複数の燃焼用空気吐出孔
を設けた構造等も採用することができる。 [実施例] 第1表は、第1図に示されるような本発明の連
続焼鈍加熱炉(試験炉)と従来の所謂無酸化直火
加熱炉+還元炉とにより、0.8%Si含有鋼の冷延
鋼帯(板厚1.6mm)を熱処理(700℃加熱、1分均
熱)し、その後化成処理を施し、その表面処理特
性評価を行つたものである。
熱炉に関する。 [従来の技術及びその問題点] 従来の連続焼鈍炉では、ラジアントチユーブに
よる間接加熱方式が一般に採用されている。しか
しこの加熱方式は、一般の直火加熱方式のような
鋼帯酸化というような問題を生じさせない反面、
加熱能力が低い等の難点があり、直火方式に較べ
その分設備的負担を増大させる。 このような間接加熱方式に対し、無酸化直火加
熱方式と呼ばれる方式が知られている。この方式
は鋼帯温度の上昇に応じ各燃焼ゾーンの空気比を
低減させることにより鋼帯の酸化を抑えるという
ものである。 しかしこの方式も厳密には無酸化ではなく、酸
化膜を生じるものであり、このため無酸化炉の後
続の還元雰囲気炉(均熱炉)において酸化膜を還
元する必要がある。しかし、このような還元雰囲
気炉では、鉄酸化物は還元さるもののSi、Al、
Ti等の合金元素の酸化物はほとんど還元されな
いという問題があり、最終的な製品表面の品質を
悪化させている。 [問題を解決するための手段] 本発明者はこのような従来の問題に鑑み検討を
重ねたものであり、この結果、火炎中に非平衡領
域、すなわち燃焼中間生成物が存在し且つ未反応
酸素が存在しない領域を形成し得る加熱バーナが
鋼帯無酸化加熱に極めて有効であり、これを加熱
炉に所定条件で配置することにより鋼帯を加熱炉
通板中終始還元状態で加熱できることを見い出し
た。すなわち本発明は、燃焼中間生成物(中間イ
オン、ラジカル等)を有し且つ未反応酸素を有し
ない非平衡領域を火炎中に形成し得る加熱バーナ
を、各バーナの火炎が鋼帯に対し略直角に、しか
もその非平衡領域で鋼帯面に衝突するよう、加熱
炉の全加熱有効範囲に複数配置したものである。 本発明では、火炎中に非平衡領域、すなわち燃
焼中間生成物が存在し且つ未反応酸素(酸素イオ
ン、酸素ラジカル)が存在しない領域が形成され
得る加熱バーナが用いられる。このような加熱バ
ーナでは、火炎中CO2、H2O、N2、H2、CO等を
含む領域すなわち準平衡領域が酸化性であるのに
対し、上記非平衡領域は還元性を示し、この火炎
を非平衡領域で鋼帯に衝突させることにより鋼帯
を酸化させることなく加熱することができる。 第2図及び第3図はそのような加熱バーナの一
例を示すもので、円筒形のバーナタイル1の内壁
6に、周方向で間隔をおいて複数の燃焼用空気吐
出孔2を設けるとともに、バーナ内方中心部に燃
料ガス吐出孔3を設け、しかも燃焼用空気吐出孔
2及び燃料ガス吐出孔3を次のような構成とした
ものである。 (イ) 空気吐出孔2の空気供給方向に前記バーナタ
イル内周に関する接線に対して60°以下の角度
θを付する。 (ロ) 燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2のバーナ軸
方向距離Nを、燃料ガス吐出孔が空気吐出孔よ
りもバーナタイル出口側にある場合を(−)、
その逆を(+)とした場合、−0.1D〜+0.25D
(D:バーナ内口径)に設定する。 (ハ) 空気吐出孔2からバーナタイル出口5までの
距離Lを0.6D〜3Dとする。 このように構成された加熱バーナは、空気比
1.0以下で使用されることにより、火炎中に所定
の範囲で非平衡領域が形成される。すなわち、こ
のような加熱バーナでは空気吐出孔2からの燃焼
用空気の旋回流とバーナ中央から吐出される燃料
ガスとにより急速燃焼が実現され、バーナ出口外
方の所定の範囲に亘つて、燃焼中間生成物を多量
に含み且つ未反応の遊離酸素を含まない領域、す
なわち非平衡領域を形成する。第4図は、このよ
うな加熱バーナによつて形成される火炎中非平衡
領域のイオン検出プローブによる一測定例を示す
もので、プローブによる測定電流値が高いのはイ
オン強度が大きく、したがつて燃焼中間生成物が
多量に存在していることを意味している。これに
よれば、バーナ出口外方の所定の範囲に亘つて非
平衡領域が形成され、その外方はほぼ反応を完了
したCO2、H2O、N2等を含む準平衡領域となつ
ている。 第5図はこのような加熱バーナの還元加熱特
性、すなわち、無酸化で加熱し得る限界温度(普
通鋼の薄板に関する限界温度)を示すものであ
り、空気比0.85〜0.95の範囲において鋼帯を約
900℃まで加熱できることが示されている。 また、本発明は以上のような加熱バーナ以外
に、例えば所謂ラジアントカツプバーナを用いる
ことができる。このバーナは急速燃焼反応を行な
わせるため、空気と燃料ガスとを予め混合した混
合気体を、バーナタイルの半球凹部で急速燃焼さ
せ、バーナタイル内面を高温化して、放射伝熱を
主として加熱するもので、被加熱物温度が高温度
の領域で高い熱流束が得られる特性を有してい
る。そしてこのバーナで、空気比を1.0以下で燃
焼させることにより、火炎中に非平衡領域が形成
される。 但し、このラジアントバーナは燃焼用空気と燃
料ガスの予混合方式であるため燃焼用空気の予熱
ができないこと、及びこのように空気の予熱がで
きないため無酸化加熱は750℃程度が限度であり、
より高温域での加熱を必要とするような場合には
適用できないこと等の難点がある。この点、第2
図に示すような加熱バーナでは、予熱空気を利用
できることから900℃程度まで無酸化加熱が可能
であり、またこのように予熱空気を利用すること
により火炎温度が高められるため、ラジアントバ
ーナに較べ中間反応生成物による還元作用そのも
のも効果的に向上させることができる。 本発明では、このような加熱バーナを各バーナ
の火炎が鋼帯に対して略直角に、しかもその非平
衡領域で鋼帯面に衝突するよう、加熱炉の全加熱
有効範囲に複数配置する。第1図はその一例を示
すもので、1パスタイプの連続焼鈍加熱炉8にお
いて、その全加熱有効範囲、すなわち加熱を必要
とする全領域に上記加熱バーナAを配置してい
る。すなわち、加熱バーナAは鋼帯Sの両側に加
熱炉長手方向で間隔的に配置されている。各加熱
バーナAは、その火炎が鋼帯Sに対し略直角に、
しかもその非平衡領域で鋼帯面に衝突するように
配置されている。従来の直火加熱炉において用い
られている加熱バーナは、上記バーナのような非
平衡領域が他の領域と明確に区別されるような形
では形成されず、したがつて火炎が鋼帯に直接衝
突すると鋼帯表面の酸化が著しく、このためバー
ナは火炎が鋼帯幅方向と平行に形成されるよう配
置される。これに対し、本発明ではバーナ火炎の
長手方向中間に形成される非平衡領域により鋼帯
を加熱することを目的とし、このため火炎が鋼帯
面に対し略直角に、しかもその非平衡領域で衝突
するようバーナを配置するものである。 このような本発明の直火式加熱炉では、通板す
る鋼帯は、全加熱有効範囲に配される加熱バーナ
により終始酸化されることなく加熱される。 なお、上記第2図及び第3図に示す加熱バーナ
の構成を具体的に説明する。 図において、7はバーナタイル内端壁4に突設
された燃料ガスノズルであり、本実施例ではこの
燃料ガスノズル7の周方向に間隔をおいて燃料ガ
ス吐出孔3が形成されている。 このような加熱バーナにおいて、その空気吐出
孔2に空気供給角θを持たせるのは、バーナタイ
ル内で燃焼用空気に旋回流を生じさせるためで、
この旋回流によりバーナ内側に負圧領域が形成さ
れ、この負圧によつてガス再循環することにより
燃焼が促進され、もつて適切な非平衡領域を形成
せしめることができる。この空気供給角θは最大
60°、好ましくは20〜40°とすることにより空気流
の旋回性が安定して得られる。 燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2とバーナ軸方
向距離Nは、これが(−)側にある場合、ガス温
度が高く、しかも燃焼中間生成物も広範囲に高い
分布状態にあるが、反面遊離O2(未反応O2)が軸
方向に長く分布する傾向にある。本発明が目的と
する非平衡領域を適切に形成せしめるには、この
未反応O2のバーナ軸方向残存距離を最小にする
必要があり、その限界を求めると−0.1Dとなる。 Nが(+)側にあれば適正な非平衡領域が形成
されるが、余り大きくなるとバーナタイル内端壁
が1400℃以上に加熱されるため好ましくなく、バ
ーナタイル内端壁のSiCの保護上+0.25Dが限界
となる。 第6図は、燃料ガス吐出孔3と空気吐出孔2の
バーナ軸方向距離Nを−0.25Dとした場合の、バ
ーナ出口からのバーナ軸方向距離とバーナタイル
内のガス温度、O2濃度及びイオン強度との各関
係を調べたものであり、これによれば、Nがこの
ような(−)側にある場合、未反応O2の軸方向
における残存距離L0が大きく存在することが示
されている。 第7図は燃料ガス孔と空気吐出孔のバーナ軸方
向距離Nと、遊離O2の軸方向残存距離L0との関
係を示すもので、これによればNが−0.1Dより
も(−)側に大きくなると、L0が急激に大きく
なつており、このため(−)側では−0.1Dが限
界となる。 一方、第8図はNを+0.1Dとした場合の、バ
ーナ出口からのバーナ軸方向距離とO2濃度、イ
オン強度及びガス温度との各関係を調べたもので
ある。 この第7図及び第8図によれば、Nが(+)側
であれば、O2濃度にも問題がなく、バーナ出口
からの距離が0.5D以上のところに適正な非平衡
領域が形成されている。 然しながらNを(+)側に大きくすると、バー
ナタイル内端壁4が加熱されるために、第9図の
距離Nとバーナタイル内端壁4の温度Tbとの関
係グラフに示されるように、+0.25DでTbが1400
℃以上となり、このため内端壁の材質がSiCであ
ることを考慮し、+0.25D以下とするのが耐熱限
界上好ましい。以上のことから燃焼ガス吐出孔と
空気吐出孔のバーナ中心軸距離Nに関しては、−
0.1D〜0.25Dの範囲とすることが好ましい。 空気吐出孔2からバーナタイル出口5までの距
離Lは非平衡領域の形成範囲と密接な関係を有し
ている。すなわちLが3Dを超えると非平衡領域
がバーナタイル出口直後の部分にしか形成されず
好ましくない。一方、Lが0.6D未満の場合は火
炎がバーナタイル出口直後で花びら状の火炎とな
りバーナ中心軸上に適正な非平衡領域が安定して
得られない。従つて0.6D〜3.0Dの範囲にLを定
めることが好ましい。 薄鋼板を連続加熱する場合、バーナタイル出口
5と鋼板との距離を一定以上(通常、100mm程度
以上)とらないと、通板中に、鋼板がバーナに接
触する恐れがある。したがつて、火炎中の非平衡
領域は、バーナ出口側から所定の距離に位置する
鋼帯通板位置を含むなるべく広い範囲に形成させ
ることが好ましいことになる。第10図は距離L
とバーナ出口から非平衡領域の末端(反バーナ側
の末端、例えば第8図中のA点)までの距離LR
との関係について調べたものである。これによれ
ば、Lが3Dを超えると非平衡領域の形成はバー
ナタイル出口直後のみとなり、それよりも前方側
にはほとんど形成されない。Lが小さくなるにし
たがい非平衡領域の形成範囲は拡大するが、Lが
0.6D未満の領域(X)では、火炎はバーナタイル出
口直後で、花びら状の放射状の火炎となり、バー
ナ軸心上に適正な非平衡領域が安定して形成され
ない。以上のことから、空気吐出孔2からバーナ
タイル出口5までの距離Lは0.6D〜3.0Dの範囲
とすることが望ましい。 なお、以上のような加熱バーナの構造におい
て、燃焼用空気吐出孔2から吐出される空気の旋
回流が強過ぎるとバーナ出側の燃焼ガスのバーナ
径方向での温度分布が不均一になり、この結果、
安定した広範囲の非平衡領域が形成されにくくな
るような場合がある。このような場合には、空気
旋回流を緩和して温度分布の均一化を図るため、
燃焼ガス吐出孔3を、その噴射方向が燃焼ノズル
外周に関する接線に対して非直角度で、しかもこ
れによる燃焼ガス流が燃焼用空気吐出孔2からの
空気流と逆向きの旋回流、すなわち空気旋回流
と、逆向きから衝突するような旋回流となるよう
形成する構造、或いは、燃焼ガス吐出孔3を、そ
の噴射方向がバーナ軸線方向またはバーナ軸線方
向に対して傾斜した方向たなるようにする構造、
さらには空気吐出孔2にバーナタイル径方向に対
しバーナ開口方向への傾斜角(ねじれ角)を付与
するような構造等を単独または、それぞれを組み
合せた形で採用することができる。 またバーナによる加熱面積を拡大するため、バ
ーナタイル1の少なくとも燃焼用空気吐出孔形成
部位より先端開口側の内壁に、バーナ内口径が先
端開口側に拡径するよな広がり角を付した構造、
さらには空気吐出孔2の形成を容易にするため、
筒状バーナタイルの壁体内に、バーナ周方向に沿
つた燃焼用空気の旋回流路を設け、該旋回流路を
バーナ内部と連通させる複数の燃焼用空気吐出孔
を設けた構造等も採用することができる。 [実施例] 第1表は、第1図に示されるような本発明の連
続焼鈍加熱炉(試験炉)と従来の所謂無酸化直火
加熱炉+還元炉とにより、0.8%Si含有鋼の冷延
鋼帯(板厚1.6mm)を熱処理(700℃加熱、1分均
熱)し、その後化成処理を施し、その表面処理特
性評価を行つたものである。
【表】
これによれば、本発明加熱炉によれ連続焼鈍処
理を施した鋼帯は、従来の無酸化加熱炉と還元炉
との組み合せによるものに較べても酸化が低く抑
えられ、このため化成皮膜の付着性も良好に確保
されていることが判る。 [発明の効果] 以上述べた本発明によれば、鋼帯を終始酸化さ
せることなく加熱することができ、時に、Si、
Al、Tiといつた安定した酸化物を形成する合金
元素を酸化させずに済むため、この種の合金元素
を含む鋼帯についても優れた表面品質の製品を得
ることができる効果がある。
理を施した鋼帯は、従来の無酸化加熱炉と還元炉
との組み合せによるものに較べても酸化が低く抑
えられ、このため化成皮膜の付着性も良好に確保
されていることが判る。 [発明の効果] 以上述べた本発明によれば、鋼帯を終始酸化さ
せることなく加熱することができ、時に、Si、
Al、Tiといつた安定した酸化物を形成する合金
元素を酸化させずに済むため、この種の合金元素
を含む鋼帯についても優れた表面品質の製品を得
ることができる効果がある。
第1図は本発明加熱炉の一実施例を示す縦断面
図である。第2図及び第3図は本発明の加熱炉に
適用すべき加熱バーナの一例を示すもので、第2
図は縦断面図、第3図は第2図中−線に沿う
断面図である。第4図は第2図及び第3図に示す
加熱バーナにおける非平衡領域形成範囲の一測定
例を示すものである。第5図は同じく加熱バーナ
の還元加熱特性を示すものである。第6図ないし
第10図は第2図及び第3図に示す加熱バーナの
特性を示すもので、第6図は燃料ガス吐出孔と空
気吐出孔とのバーナ軸方向における距離Nを−
0.25Dとした場合のバーナ出口からの距離とガス
温度、O2濃度イオン強度との関係、第7図は燃
料ガス吐出孔と空気吐出孔のバーナ軸方向におけ
る距離Nと未反応O2のバーナ軸方向残存距離L0
との関係、第8図は距離Nを+0.1Dとした場合
のバーナ出口からの距離Lとガス温度、O2濃度
およびイオン強度との関係、第9図は燃料ガス吐
出孔と空気吐出孔の距離Nとバーナタイル後壁温
度Tbとの関係、第10図は空気吐出孔からバー
ナ出口までの距離Lと非平衡領域の末端までの距
離LRとの関係を各示すものである。 図において、8は加熱炉、Aは加熱バーナを各
示す。
図である。第2図及び第3図は本発明の加熱炉に
適用すべき加熱バーナの一例を示すもので、第2
図は縦断面図、第3図は第2図中−線に沿う
断面図である。第4図は第2図及び第3図に示す
加熱バーナにおける非平衡領域形成範囲の一測定
例を示すものである。第5図は同じく加熱バーナ
の還元加熱特性を示すものである。第6図ないし
第10図は第2図及び第3図に示す加熱バーナの
特性を示すもので、第6図は燃料ガス吐出孔と空
気吐出孔とのバーナ軸方向における距離Nを−
0.25Dとした場合のバーナ出口からの距離とガス
温度、O2濃度イオン強度との関係、第7図は燃
料ガス吐出孔と空気吐出孔のバーナ軸方向におけ
る距離Nと未反応O2のバーナ軸方向残存距離L0
との関係、第8図は距離Nを+0.1Dとした場合
のバーナ出口からの距離Lとガス温度、O2濃度
およびイオン強度との関係、第9図は燃料ガス吐
出孔と空気吐出孔の距離Nとバーナタイル後壁温
度Tbとの関係、第10図は空気吐出孔からバー
ナ出口までの距離Lと非平衡領域の末端までの距
離LRとの関係を各示すものである。 図において、8は加熱炉、Aは加熱バーナを各
示す。
Claims (1)
- 1 燃焼中間生成物を有し且つ未反応酸素を有し
ない非平衡領域を火炎中に形成し得る加熱バーナ
を、各バーナの火炎が鋼帯に対し略直角に、しか
もその非平衡領域で鋼帯面に衝突するよう、加熱
炉の全加熱有効範囲に複数配置してなる鋼帯の連
続焼鈍設備における直火式加熱炉。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19260185A JPS6254028A (ja) | 1985-08-31 | 1985-08-31 | 鋼帯の連続焼鈍設備における直火式加熱炉 |
| DE8686904373T DE3677959D1 (de) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Anlage zur kontinuierlichen behandlung von bandstahl mit einem direkt beheizten ofen. |
| PCT/JP1986/000352 WO1987000555A1 (fr) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Chaine de traitement continue d'acier en bande possedant un four de traitement direct a la flamme |
| AU61432/86A AU598981B2 (en) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Continuous strip steel processing line having direct firing furnace |
| AT86904373T ATE61416T1 (de) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Anlage zur kontinuierlichen behandlung von bandstahl mit einem direkt beheizten ofen. |
| CN 86104502 CN1011982B (zh) | 1985-07-10 | 1986-07-10 | 具有明火加热炉的带钢连续处理作业线 |
| CA000513536A CA1255897A (en) | 1985-07-10 | 1986-07-10 | Continuously treating line for steel bands having a heating furnace by directly flaming |
| EP86904373A EP0233944B1 (en) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Continuous strip steel processing line having direct firing furnace |
| BR8606772A BR8606772A (pt) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Linha de tratamento continuo para fitas de aco com um forno de aquecimento por chama direta |
| US07/027,224 US4760995A (en) | 1985-07-18 | 1986-07-10 | Continuously treating line for steel bands having a heating furnace by directly flaming |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19260185A JPS6254028A (ja) | 1985-08-31 | 1985-08-31 | 鋼帯の連続焼鈍設備における直火式加熱炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6254028A JPS6254028A (ja) | 1987-03-09 |
| JPH0368931B2 true JPH0368931B2 (ja) | 1991-10-30 |
Family
ID=16293976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19260185A Granted JPS6254028A (ja) | 1985-07-10 | 1985-08-31 | 鋼帯の連続焼鈍設備における直火式加熱炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6254028A (ja) |
-
1985
- 1985-08-31 JP JP19260185A patent/JPS6254028A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6254028A (ja) | 1987-03-09 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4971551A (en) | Burner with a cylindrical body | |
| JP6792563B2 (ja) | 反応制御のための方法及び装置 | |
| JPH0368932B2 (ja) | ||
| WO1987000555A1 (fr) | Chaine de traitement continue d'acier en bande possedant un four de traitement direct a la flamme | |
| JPH0368931B2 (ja) | ||
| JPH0146567B2 (ja) | ||
| JPH0121853B2 (ja) | ||
| JPH0553862B2 (ja) | ||
| JPS644088B2 (ja) | ||
| JPS644091B2 (ja) | ||
| JPH0368933B2 (ja) | ||
| JPH0368934B2 (ja) | ||
| JPS6254035A (ja) | 鋼帯の連続熱処理方法 | |
| JPS6229820A (ja) | 直火還元加熱バ−ナ | |
| JPS644089B2 (ja) | ||
| KR20220035284A (ko) | 스테인리스 스틸 상의 개선된 보호 표면 | |
| JPS644090B2 (ja) | ||
| JP4718381B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき設備 | |
| JPS6250416A (ja) | 直火無酸化加熱法 | |
| JPH06340918A (ja) | 直火還元加熱方法 | |
| JP2665431B2 (ja) | 竪型直火加熱炉 | |
| JPH0415402A (ja) | 鋼帯の直火還元加熱用バーナー構造 | |
| JPH062032A (ja) | 鋼板の焼鈍酸洗方法 | |
| JPH08209251A (ja) | 竪型直火加熱炉による鋼帯の連続加熱方法 | |
| JPH08145319A (ja) | 直火還元バーナー |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |