JPH037595A - ケラチン加水分解物の製造方法 - Google Patents

ケラチン加水分解物の製造方法

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JPH037595A
JPH037595A JP14332089A JP14332089A JPH037595A JP H037595 A JPH037595 A JP H037595A JP 14332089 A JP14332089 A JP 14332089A JP 14332089 A JP14332089 A JP 14332089A JP H037595 A JPH037595 A JP H037595A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はケラチン加水分解物の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、タンパク質の加水分解は、酸、アルカリまたは酵
素を用いて行われていた(例えば、特開昭6l−69t
lT号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、羊毛や毛髪などのケラチンをタンパク質原料と
して加水分解する場合には、通常のタンパク加水分解酵
素では容易に加水分解することができず、アルカリ加水
分解ではケラチンを構成するアミノ酸のひとつであるシ
スチンが破壊されて、得られる加水分解物が毛髪化粧品
用配合剤として使用したときなどに有用性を欠くように
なる。また、酸加水分解ではシスチンの破壊はないが、
容易に加水分解されないために苛酷な条件を採用する必
要があり、そのため、得られる加水分解物の分子量のコ
ントロールが困難になるとともに、得られる加水分解物
が着色、着臭を生じることになる。
すなわち、羊毛や毛髪などのケラチンは、その構成アミ
ノ酸のうちシスチンが多く、ペプチド構造のほかにシス
チンによるSS結合でペプチド鎖が強固に繋がれている
。そのため、通常の条件下では、化学構造を変化させる
ことなく溶解する手段がない。したがって、穏やかな加
水分解条件しか採用できないタンパク加水分解酵素では
ケラチンを加水分解することができない。また、アルカ
リや酸による加水分解では、シスチンの破壊や分子量の
コントロールがむつかしいなどの問題がある。
したがって、本発明は、羊毛や毛髪などのケラチンを、
シスチンを破壊することなく、得られるケラチン加水分
解物の分子量のコントロールが容易で、かつ高収率で、
しかも着色、着臭の少ないケラチン加水分解物を容易に
得ることができるケラチン加水分解物の製造方法を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段] 本発明は、ケラチンを加水分解するにあたり、ケラチン
に対して塩化水素濃度20〜38重量%の塩酸を50〜
31)0重量%用い、10〜50℃でケラチンを加水分
解したのち、反応混合物を中和してPH7〜10にし、
ついでタンパク加水分解酵素により、さらにケラチンを
加水分解することによって、上記目的を達成したもので
ある。
すなわち、本発明では、先に塩酸によって、比較的加水
分解されやすいアミノ酸のペプチド結合を10〜50℃
という穏やかな条件下で加水分解するので、得られる加
水分解物は分子量がコントロールしやすく、また着色、
着臭が少なくなる。
ついで、タンパク加水分解酵素による加水分解を行うが
、先の塩酸による部分的加水分解により、ケラチンは水
溶性になっているので、酵素による加水分解が穏やかな
条件下でも充分に進行し、得られるケラチン加水分解物
の分子量コントロールが容易で、かつ高収率で加水分解
することができ、しかも着色、着臭が少なく、かつ経時
的な着色、着臭の増加がない安定性の良好なケラチン加
水分解物が得られるようになる。
本発明の実施にあたり、まず、塩酸でケラチンを加水分
解するが、この塩酸としては、塩化水素濃度が20〜3
8%(重量%、以下同様)の塩酸が用いられる6本発明
において、このように濃度の高い塩酸を用いるのは、濃
度の高い塩酸の方が加水分解がスムーズに進行するから
である。そして、この塩酸の使用量は加水分解しようと
するケラチンに対して50〜300%にするが、これは
、上記塩酸の使用量が上記の範囲より少ない場合は、特
に反応初期において反応混合物が不均一であるため加水
分解のコントロールがしにくく、かつ得られる加水分解
物の収率が悪くなり、また、上記塩酸の使用量が上記の
範囲より多い場合は、不必要であるばかりでなく、加水
分解後の脱塩やi!縮に多大な労力を要することになっ
て好ましくないからである。なお、上記塩酸の使用量が
ケラチンに対して50〜300%であるということは、
ケラチンに対して上記塩酸を重量比で0.5〜3.0倍
使用するという意味である。
上記塩酸によるケラチンの加水分解は、10〜50℃で
行われるが、これは加水分解時の温度がlOoCより低
いと、加水分解の進行が遅くなり、また、加水分解時の
温度が50″Cより畜くなると、加水分解反応が激しく
なって、得られる加水分解物の分子量のコントロールが
しにくくなり、かつ着色、着臭が多くなるからである。
また、上記塩酸によるケラチンの加水分解時に、チオグ
リコール酸またはシステアミンを塩酸と併用すると、チ
オグリコール酸またはシステアミンがシスチンのジスル
フィド結合を還元して切断し、シスチン部分が水溶性に
なると共に、酸による加水分解では最も加水分解しにく
いシスチン部分が加水分解されやすい状態になるので、
加水分解が均一に進行するようになり、加水分解の程度
をコントロールすることがしやすくなり、収率も向上す
る。ケラチン中に含まれていたシスチンはチオグリコー
ル酸またはシステアミンによる還元によりシスティンに
なるが、このシスティンは加水分解物中に含まれており
、空気中の酸素や過酸化水素などの酸化剤による酸化に
よってジスルフィド結合を再生してシスチンになる。し
たがって、得られる加水分解物はシスチンの減少が少な
く、毛髪化粧品の原料として有効に利用することができ
る。しかも、チオグリコール酸またはシステアミンがケ
ラチン中に含まれている糖類、脂肪などの不純物の酸化
や分解を抑制するので、加水分解物の着臭、着色が少な
くなり、また加水分解物の純度も向上する。
そして、このチオグリコール酸またはシステアミンの使
用量は、加水分解しようとするケラチンに対して2〜2
0%とするのが適当であり、チオグリコール酸とシステ
アミンは併用してもよく、その時の使用量も両者の合計
量で加水分解しようとするケラチンに対して2〜20%
とするのが適当である。また、システアミンは、使用に
あたって、塩酸システアミンなどのように塩の状態で使
用してもよい。
タンパク加水分解酵素としては、たとえばパパイン、プ
ロメライン、サーモライシン、トリプシン、プロナーゼ
、キモトリプシンなどの中性タンパク加水分解酵素、ス
プチリシン、スタフィロコカスブロテアーゼなどの国産
性の中性タンパク加水分解酵素などが用いられる。
ただし、塩酸による加水分解時にチオグリコール酸また
はシステアミンを併用する場合には、酵素による加水分
解もチオグリコール酸またはシステアミンの存在する条
件下で行うことになるので、そのような条件下でも、活
性を失わず、かつ経済性もあり、また、至適pH(酵素
の活性が最も強いpH)が7〜10、特に8〜9である
酵素が好ましく、このような観点から、本発明における
タンパク加水分解酵素としては、特にスプチリシンが適
している。
すなわち、スプチリシンは、チオグリコール酸またはシ
ステアミンの存在下でも、活性を失わず、至適pHが8
〜9であって、塩酸によって部分的に加水分解されたケ
ラチン加水分解物を容易に加水分解することができ、分
子量のコントロールが容易で、かつ使用量も少なくて済
み、経済性でも適している。
この酵素による加水分解は、通常、30〜60’Cで3
〜48時間の反応時間で行われる。
そして、最終的に得られるケラチン加水分解物としては
、平均分子量300〜3,000のものが望ましい。す
なわち、この範囲のものは、毛髪に対する吸着性が良好
で、毛髪化粧品用配合剤として適しており、かつ水に溶
けやすくて取扱いも容易である。
原料となるケラチンとしては、羊毛などの獣毛、。
毛髪、羽毛、爪、角、蹄などが用いられる。特に羊毛は
入手が容易で、かつ加水分解処理がしやすいので、好ま
しい。
(実施例) つぎに実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 粉砕した羊毛500gに塩化水素濃度30%の塩酸75
0gを加え、30℃で72時間攪拌して加水分解したの
ち、20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和してp
H8にした。
ついで、上記反応液にスプチリシン(国産性の中性タン
パク加水分解酵素)0.2gを加えて50℃で撹拌しな
がら24時間加水分解を行った。加水分解途中、20%
水酸化ナトリウム水溶液を適宜加えて反応液のPHを8
に保った。このスプチリシンによる加水分解後、反応液
を濾過し、iIt液に塩酸を加えてpH2にして50゛
Cに加熱し、攪拌してスプチリシンを失活させた。反応
液をpH6に調整したのち、下記の電気透析装置により
電気透析を行って脱塩し、活性炭で脱色したのち、濃度
調整を行い、濃度25%のケラチン加水分解物の水溶液
を得た。得られたケラチン加水分解物の色、収率、平均
分子量およびシスチン量を後記の第1表に示す。なお、
反応液の脱塩にあたって使用した電気透析装置は下記の
通りである。
型式:DO−Cb(奇人エンジニアリング■製]膜名称
;セレミオンCMVおよびAMV (旭硝子■製、商品
名〕 膜寸法: 18cn X 12cm 組込膜数:10対 電圧:30■ 陽極液:硫酸ナトリウム水溶液(無水硫酸ナトリウムと
して約5%) 陰極液:硫酸ナトリウム水溶液(無水硫酸ナトリウムと
して約5%) 実施例2 実施例1の塩酸による加水分解時にチオグリコール酸5
0gを添加したほかは実施例1と同様に加水分解を行い
、以後実施例1と同様に、活性炭で脱色するまでの工程
を行った。
つぎに、上記脱色後の反応液に35%過酸化水素5gを
加えて攪拌し、−晩装置して反応を行った。
つぎに陰イオン交換樹脂ダイヤイオンWA20(商品名
、三菱化成工業■製) 300m1を充填したカラムに
通液して残存するチオグリコール酸およびジチオグリコ
ール酸を除去し、ついで濃度調整して、濃度25%のケ
ラチン加水分解物の水溶液を得た。得られたケラチン加
水分解物の色、収率、平均分子量およびシスチン量を後
記の第1表に示す。
実施例3 実施例1の塩酸による加水分解時に塩酸システアミン5
0gを添加したほかは実施例1と同様に加水分解を行い
、以後実施例1と同様に、活性炭で脱色するまでの工程
を行った。
つぎに、上記脱色後の反応液に35%過酸化水素5gを
加えて攪拌し、−晩装置して反応を行った。
つぎに陽イオン交換樹脂アンバーライトIRC−50(
商品名、オルガノ■製)  300r+lを充填したカ
ラムに通液して残存する塩酸システアミンを除去し、つ
いで濃度調整して、濃度25%のケラチン加水分解物の
水溶液を得た。得られたケラチン加水分解物の色、収率
、平均分子量およびシスチン量を後記の第1表に示す。
比較例1 塩酸による加水分解を濃度70℃2加水分解時間8時間
で加水分解を行い、スプチリシンによる加水分解やそれ
に伴う失活操作を行わなかったほかは、実施例1と同様
にして、濃度25%のケラチン加水分解物を得た。得ら
れたケラチン加水分解物の色、収率、平均分子量および
シスチン量を後記の第1表に示す。
比較例2 塩酸による加水分解を実施例1と同様に行い、スプチリ
シンによる加水分解やそれに伴う失活操作などを行わな
かったほかは、実施例1と同様にして、濃度25%のケ
ラチン加水分解物を得た。得られたケラチン加水分解物
の色、収率、平均分子量およびシスチン量を後記の第1
表に示す。
比較例3 羊毛500gに6%水酸化ナトリウム水溶液700gを
加え、80°ct’攪拌しながら1時間加水分解を行い
、反応液を冷却し、以後実施例1と同様にして、濃度2
5%のケラチン加水分解物の水溶液を得た。
上記実施例1〜3および比較例1〜3の濃度25%のケ
ラチン加水分解物の色、ケラチン加水分解物の収率、平
均分子量およびシスチン量を調べた結果を第1表に示す
なお、第1表中の色はガードナー法による測定結果によ
るものであり、数値が大きいほど、色が濃いことを示し
ている。
収率は、全チッ素量の測定(ケルプール法)によって求
めた結果を示している。
分子量の測定はゲル濾過法により行ったが、その分子量
測定のためのゲル濾過の条件は次の通りである。
ヱ土まA灸住 カラム: TSK get G3000PWXL直径7
.8m+wX長さ30cm 溶  媒:0.05%トリフルオロ酢酸、45%アセト
ニトリル−水 流  速:  0.3m j! /分 検  出=紫外線吸光度検出器(波長210n…)標準
物質:アプロチニン(M W6500)α−MSH(M
W1665) ブラジキニン(MW1060) グルタチオン(MW307) また、シスチン量は、アミノ酸自動分析針(日本電子J
LC 300型) によって測定したものであ 第1表に示すように、実施例1〜3のケラチン加水分解
物は、比較例1 (従来の酸加水分解法に相当する)の
ケラチン加水分解物に比べて、色が淡く (すなわち、
色の濃さを表す数値が小さく)、また、経時による色の
増加も少なかった。
また、実施例1〜3のケラチン加水分解物は、比較例1
のケラチン加水分解物に比べて、高収率で、平均分子量
が高く、実施例1〜3の加水分解が比較例1の加水分解
に比べて、加水分解のコントロールがしやすく、平均分
子量の高い加水分解物が容易に得られることを示してい
た。
さらに、ケラチン加水分解物中のシスチン量に関しても
、実施例1〜3のケラチン加水分解物は、比較例1のケ
ラチン加水分解物に比べて、シスチン量が多く、また、
原料の羊毛中のシスチン量が9.4モル%であることか
ら加水分解によるシスチン量の低下が少ないことを示し
ていた。
また、色の測定と同時に、実施例1〜3および比較例1
のケラチン加水分解物の25%水溶液の奥について調べ
たが、比較例1のケラチン加水分解物は経時的にアミノ
酸臭が強くなったが、実施例1〜3のケラチン加水分解
物は奥がほとんどなく、また経時的な奥の増加もなかっ
た。
なお、比較例2のケラチン加水分解物は、加水分解しや
すいアミノ酸のみを塩酸により穏やかな条件下で加水分
解しただけのものであるため、収率が著しく低く、分子
量が大きすぎるために安定した状態には溶解せず、pH
の変動や保存によって一部沈殿するという問題があった
また2比較例3のケラチン加水分解物は、アルカリ加水
分解によるものであるため、シスチンが破壊されてシス
チン量が0.4%まで低下し、また、シスチンの破壊に
よって生成する硫化水素臭があった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ケラチンをコン
トロールよ(、高収率に加水分解することができる。ま
た、本発明によれば、ケラチンをシスチン量の大幅な低
下を招くことなく、容易に加水分解することができ、し
かも得られる加水分解物は着色、着臭が少なく、また経
時的な色、臭の増加も少なく、かつシスチン量が多いの
で、化粧品用配合側、特に毛髪化粧品用配合剤として非
常に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ケラチンを加水分解するにあたり、ケラチンに対
    して塩化水素濃度20〜38重量%の塩酸を50〜30
    0重量%用い、10〜50℃でケラチンを加水分解した
    のち、反応混合物を中和してpH7〜10にし、ついで
    タンパク加水分解酵素によりさらにケラチンを加水分解
    することを特徴とするケラチン加水分解物の製造方法。
  2. (2)ケラチンが羊毛である請求項1記載のケラチン加
    水分解物の製造方法。
  3. (3)塩酸と共にチオグリコール酸および(または)シ
    ステアミンをケラチンに対して2〜20重量%用いる請
    求項1記載のケラチン加水分解物の製造方法。
  4. (4)タンパク加水分解酵素がスプチリシンである請求
    項1記載のケラチン加水分解物の製造方法。
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