JPH04104434U - 成形断熱材 - Google Patents

成形断熱材

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JPH04104434U
JPH04104434U JP1375991U JP1375991U JPH04104434U JP H04104434 U JPH04104434 U JP H04104434U JP 1375991 U JP1375991 U JP 1375991U JP 1375991 U JP1375991 U JP 1375991U JP H04104434 U JPH04104434 U JP H04104434U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 断熱材と炭素質シートとの剥離を防止し、高
い断熱性及び表面保護性を長期に亘り維持する。 【構成】 断熱材1と炭素質シートとが、黒鉛シート2
を貫通する炭素質接合部材により機械的に接合してい
る。炭素質シートには、黒鉛シート2やC/Cコンポジ
ット製シートなどが含まれ、炭素質接合部材には、黒鉛
ボルト3a・ナット3bや炭素質釘などが含まれる。断
熱性を高めるため、炭素質接合部材の長さは、断熱材1
及び黒鉛シート2の全厚みよりも短い。また、反りの発
生を防止するため、炭素質接合部材が貫通する黒鉛シー
ト2の孔径は、炭素質接合部材の断面寸法よりも大き
い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、高温炉などに使用できる成形断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】
高温炉に使用される断熱材として、炭素質又は黒鉛質断熱材の表面に、黒鉛粉 末と、炭素繊維ミルドファイバーと、フェノール樹脂、フラン樹脂などのバイン ダー樹脂とを含むコーティング剤を塗布し、厚み0.2〜2mm程度のコーティン グ層を形成した成形断熱材が知られている。
【0003】 しかしながら、この成形断熱材は、断熱性能および表面の機械的強度が十分で なく、断熱材に高い表面保護性を付与することが困難である。
【0004】 実公昭58−29129号公報には、断熱材の表面に、炭素質接着層を介して 黒鉛シートを接着し、表面を保護した成形断熱材が提案されている。この成形断 熱材は、前記コーティング層を形成した成形断熱材よりも、断熱性能および表面 の機械的強度が大きい。
【0005】 しかしながら、例えば、厚み10〜20mm程度の断熱材の表面に、厚み0.2 〜3mm程度の黒鉛シートを接着すると、断熱材と黒鉛シートとの熱膨脹係数の差 異に起因して、断熱材に反りが発生する。著しい場合には、黒鉛シートと断熱材 とが剥離する。特に温度履歴を繰返し受けると、黒鉛シートと断熱材との剥離の 程度が著しく大きくなり、高い断熱性及び表面保護性を長期に亘り維持できなく なる。さらには、黒鉛シートは衝撃強度が小さく、損傷し易い。そして、黒鉛シ ートが損傷した場合には、断熱材が未だ使用できるにも拘らず、成形断熱材全体 を交換する必要があり、経済的でない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】 従って、本考案の目的は、剥離の発生を防止でき、高い断熱性及び表面保護性 を長期に亘り維持できる成形断熱材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は、断熱材と炭素質シートとが、前記炭素質 シートを貫通する炭素質接合部材により機械的に接合している成形断熱材を提供 する。炭素質接合部材の長さは、断熱材及び炭素質シートの厚みよりも短いのが 好ましい。
【0008】
【作用】
前記構成の成形断熱材では、炭素質接合部材により機械的に接合しているので 、熱膨脹係数の差異に基づいて、断熱材と炭素質シートとが剥離することがない 。さらに、緻密で機械的特性に優れる炭素質シートは、断熱材に高い表面保護性 を与えると共に、輻射伝熱、および高いガス遮断性により対流伝熱を阻止する。 また、炭素質接合部材で接合しているため、金属製ボルト・ナットなどに比べて 、接合部位での熱伝導を抑制できる。
【0009】 また、炭素質接合部材の長さが、断熱材及び炭素質シートの厚みよりも短い場 合には、接合部位での伝熱を抑制できる。
【0010】 さらに、炭素質接合部材が貫通する炭素質シートの孔径を、炭素質接合部材の 断面寸法よりも大きくすることにより、炭素質シートの孔と炭素質接合部材との 間には隙間が生じる。この隙間は、昇温、冷却に伴なって生じる両部材間の熱膨 脹の差を吸収し、反りの発生を抑制する。
【0011】 本明細書において、「炭素質」とは黒鉛質のみならず複合化された炭素材をも 含む意味に用いる。「炭素繊維」とは炭化又は黒鉛化された繊維を意味する。「 炭化」とは、炭化又は黒鉛化可能な繊維、樹脂、ピッチなどを、例えば、450 〜1500℃程度の温度で焼成処理することを意味する。黒鉛化とは、例えば1 500〜3000℃程度の温度で焼成処理することを意味し、黒鉛の結晶構造を 有していないときでも黒鉛化の概念に含める。
【0012】
【実施例】
以下に、添付図面を参照しつつ、本考案の実施例をより詳細に説明する。
【0013】 図1は本考案の一実施例を示す断面図である。成形断熱材は、炭素質の平板状 断熱材1と、この断熱材の一方の面に配された黒鉛シート2と、前記断熱材1と 黒鉛シート2とを機械的に接合する黒鉛ボルト3a、ナット3bとで構成されて いる。黒鉛ボルト3aの頭部と断熱材1との間には、黒鉛製ワッシャ4が介在す る。
【0014】 黒鉛ボルト3aを通じて断熱材1の反対側に伝熱するのを防止するため、黒鉛 ボルト3aの軸部の長さは、断熱材1及び黒鉛シート2全体の厚みよりも短い。 なお、黒鉛ボルト3aの軸部の長さは、断熱材1を貫通せず、断熱材1の内部で 固定できる範囲で選択できるが、断熱材1の厚みの80%以下、好ましくは70 %以下である。
【0015】 前記断熱材1の一方の面には、径大の凹部5が形成され、この凹部5からは他 方の面に至る孔6が穿設されている。また、前記黒鉛シート2には、黒鉛ボルト 3aが挿通可能な挿通孔7が形成されている。この挿通孔7の径は、反りが生じ るのを防止するため、黒鉛ボルト3aの軸部の直径よりも大きい。挿通孔7の径 は、断熱材1と黒鉛シート2との熱膨脹係数の差異に応じて適当に選択できるが 、高温炉用断熱材として使用する場合には、黒鉛ボルト3aの軸部の直径よりも 2mm以上大きく、黒鉛製ワッシャ4の径よりも小さいのが好ましい。
【0016】 さらに、前記凹部5には、前記黒鉛ボルト3aを通じて断熱材1の反対側に伝 熱するのをさらに防止するため、炭素質または黒鉛質の炭素繊維フェルト8が充 填されている。
【0017】 このような成形断熱材では、黒鉛ボルト3aが黒鉛シート2を貫通して機械的 に接合しているので、断熱材1と黒鉛シート2とが剥離することもない。また、 黒鉛ボルト3aと黒鉛シート2の挿通孔7との間に、熱膨脹の差を吸収できる隙 間が生じるので、温度履歴が作用しても、断熱材1に反りが生じることがない。 さらには、黒鉛シート2は緻密で機械的特性、耐風性に優れるので、断熱材1の 表面を保護できると共に、輻射伝熱のみならず、ガス遮断により対流伝熱を阻止 する効果が大きい。このことに加えて、黒鉛ボルト3aが断熱材1を貫通せず、 しかも凹部5に炭素繊維フェルト8が充填されているので、接合部位の熱伝導も 抑制でき、高い断熱性が得られる。また、黒鉛シート2が損傷したり劣化しても 、黒鉛シートを容易に交換できるので、断熱材1を繰返し使用でき、寿命を長く できる。
【0018】 なお、ボルト・ナットは、炭素質であり、かつ強度が大きいものであればよい が、黒鉛ボルト・ナットが好ましい。炭素質ボルト・ナットの大きさは、特に制 限されないが、例えば、M6以下のものを使用できる。なお、断熱材が緩衝性を 有する場合には、ワッシャは必ずしも必要ではない。
【0019】 断熱材の形状は、用途に応じて適宜設定でき、板状に限らず、中空筒状、四角 形状等の多角形状などであってもよい。断熱材は、単一の層に限らず、嵩密度の 異なる複数の層で構成されていてもよい。
【0020】 図2は本考案の他の実施例を示す概略斜視図である。この例では、断熱材11 は中空筒状に成形され、この断熱材11の一方の面には、黒鉛シート12が黒鉛 ボルト13a、ナットで接合されている。なお、符号18は断熱材11の凹部に 充填された炭素繊維フェルトである。
【0021】 前記各実施例において、凹部に充填される炭素繊維フェルトは、耐熱性の高い 黒鉛フェルトであるのが好ましい。
【0022】 接合部材は、前記炭素質ボルト・ナットに限らず、炭素質シートを貫通して断 熱材と炭素質シートとを機械的に接合する楔、釘、ネジなどであってもよい。ま た、接合部材は、炭素質であればよく、例えば、カーボン/カーボンコンポジッ ト(以下、C/Cコンポジットと称す)であってもよい。
【0023】 図3は本考案のさらに他の実施例を示す断面図、図4は接合部材の他の例を示 す斜視図である。断熱材21と黒鉛シート22は、黒鉛シート22を貫通するC /Cコンポジット製の平板状の釘23により機械的に接合されている。この例で は、先端部に、フェノール樹脂などの炭化又は黒鉛化可能な接着剤(図示せず) を塗布したT字状の炭素質釘23を、幅広の面を水平方向に向けて打込むことに より、断熱材21と黒鉛シート22とを接合している。このような成形断熱材を 高温炉などに装着すると、前記接着剤が焼成されて断熱材21と固着するので、 接合強度を大きくできる。また、炭素質釘23の長さは、前記断熱材21および 黒鉛シート22の全厚よりも短く、断熱材21を貫通しない。従って、前記図1 及び図2に示すような、凹部や凹部に充填される炭素繊維フェルトを必要とせず 、断熱性が大きい。さらには、炭素質釘23を抜くことも可能であるため、黒鉛 シート22の交換及び補修が容易であり、断熱材21を繰返し使用できる。
【0024】 前記炭素質釘23は、例えば、厚み1〜5mm程度の平板状のC/Cコンポジッ トを、例えば頭部の径15〜20mm、幅2〜3mm、軸部の長さ3〜5mm、径3〜 7mmに対応させ、かつ先端部を鋭角として打抜くことにより作製できる。なお、 炭素質釘23は、上記に限らず、適宜の形状及び大きさに形成できる。また、炭 素質釘23の数は、4〜5本/m2 程度で十分接合できる。なお、釘の軸部に、 先端部が頭部方向へ向いた鈎部などのアンカー部を設けてもよい。この場合、断 熱材からの取外しはやや難しくなるが、使用中に脱落しにくくなる。
【0025】 さらに、前記黒鉛シート22に、図1に示される実施例と同様に、炭素質釘2 3の軸部の断面寸法よりも大きく、頭部の断面寸法よりも小さな孔を形成しても よい。この場合には、断熱材21の反りを防止できる。さらに、この場合、炭素 質釘22の軸部のうち先端部側の径を大きくすることにより、断熱材21に対す るアンカー効果を高めることができると共に、前記接着剤による効果と相まって 、接合強度を大きくできる。なお、接着剤は、通常の接着剤であってもよいが、 炭化または黒鉛化可能な接着剤が好ましい。
【0026】 なお、断熱材の種類は特に制限されず、例えば、炭素繊維フェルト;炭素繊維 フェルトに炭化又は黒鉛化可能な樹脂を含浸し、圧縮成形し、炭化または黒鉛化 した成形体などであってもよい。断熱材は、耐熱性の高い炭素質又は黒鉛質断熱 材、特に黒鉛質断熱材であるのが好ましい。炭素繊維フェルトを構成する炭素繊 維としては、例えば、ポリアクリロニトリル、レーヨン、セルロース系繊維等の 高分子繊維、ピッチ系繊維を素材とする炭素繊維が例示され、一種又は二種以上 使用される。
【0027】 断熱材の厚みは、例えば、10〜100mm程度のものが使用できる。
【0028】 炭素質シートは、気密性及び耐熱性などに優れるものであればよいが、前記黒 鉛シートやC/Cコンポジット製シートが好ましい。炭素質シートの厚みは適宜 選択でき、熱容量が著しく大きくならない範囲、例えば0.1〜5mm、好ましく は0.5〜3mm程度である。なお、黒鉛シートは、黒鉛粉末を硫酸処理して膨脹 させ、圧延押出し等の方法でフレキシブルなシート状としたものであり、一般に 0.5〜1.6g/cm3 程度の密度を有する。
【0029】 炭素質シートは、断熱材の内面、外面又は両面に接合することができる。
【0030】 また、炭素質シートに炭素質接合部材が貫通する孔を形成する場合、該孔径は 、炭素質接合部材の形状に応じて選択でき、炭素質接合部材の断面寸法よりも大 きいのが好ましい。より具体的には、例えば、頭部と軸部とが形成された炭素質 接合部材を用いる場合には、軸部の断面寸法よりも大きく、かつ頭部の断面寸法 よりも小さな孔を炭素質シートに形成するのが好ましい。
【0031】 本考案の成形断熱材は、高温、例えば、1000〜3000℃で使用されるセ ラミックス焼成炉、真空蒸着炉、半導体単結晶成長炉などの高温炉などに使用で きる。
【0032】
【考案の効果】
本考案の成形断熱材は、断熱材と炭素質シートとが、炭素質設備兎部材により 機械的に接合しているので、断熱材と炭素質シートとの剥離を防止でき、高い断 熱性及び表面保護性を長期に亘り維持できる。
【0033】 また、炭素質接合部材の長さが、断熱材及び炭素質シートの厚みよりも短い場 合には、さらに断熱性を高めることができる。
【0034】
【実験例】
以下に、実験例に基づいて本考案をより詳細に説明する。
【0035】 実験例1 図1に示すような成形断熱材を次のようにして作製した。すなわち、黒鉛シー ト(厚み1.2mm、挿通孔の径6mmφ)と、板状断熱材(厚み40mm×縦100 0mm×横1000mm、凹部の径10mmφ)とを、M4の黒鉛ボルト(軸部の長さ 22mm)を用いて、400mmのピッチで合計9カ所を接合した。また、断熱材の 凹部には黒鉛フェルトを充填した。
【0036】 そして、窒素ガス雰囲気中、10℃/分の昇温速度で2000℃に昇温し、そ の後自然冷却するサイクルを20サイクル繰返したところ、黒鉛シートと断熱材 とが剥離せず、断熱材の反りも生じなかった。
【0037】 比較例 黒鉛シート(厚み1.2mm)と、板状断熱材(厚み40mm×縦1000mm×横 1000mm)とを、フェノール樹脂で接着し、黒鉛化した。
【0038】 得られた成形断熱材を、実験例1と同様して15サイクルの熱履歴に付したと ころ、黒鉛シートと断熱材とが部分的に剥離した。また、剥離していない箇所で も、スパン1m当り2mmの反りが生じていた。
【0039】 実験例2 図3に示すような成形断熱材を次のようにして作製した。すなわち、黒鉛シー ト(厚み1.2mm)と、板状断熱材(厚み40mm×縦1000mm×横1000mm 、凹部の径10mmφ)とを、先端部にフェノール樹脂を塗布したC/Cコンポジ ット製の平板状釘(厚み3mm、頭部の径17mm、頭部の幅3mm、軸部の長さ4mm 、軸部の径5mm)により、4本/m2 の密度で接合した。
【0040】 そして、成形断熱材を、実験例1と同様して15サイクルの熱履歴に付したと ころ、黒鉛シートと断熱材とが剥離せず、断熱材の反りも生じなかった。
【提出日】平成3年4月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 実験例2 図3に示すような成形断熱材を次のようにして作製した。すなわち、黒鉛シー ト(厚み1.2mm)と、板状断熱材(厚み40mm×縦1000mm×横1000mm 、凹部の径10mmφ)とを、先端部にフェノール樹脂を塗布したC/Cコンポジ ット製の平板状釘(厚み3mm、頭部の径17mm、頭部の幅3mm、軸部の長さ40 mm、軸部の径5mm)により、4本/m2 の密度で接合した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す概略斜視図である。
【図3】本考案のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図4】接合部材の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,11,21…断熱材 2,12,22…黒鉛シート 3a,13a…黒鉛ボルト 3b…黒鉛ナット 7…挿通孔 23…炭素質釘

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材と炭素質シートとが、前記炭素質
    シートを貫通する炭素質接合部材により機械的に接合し
    ている成形断熱材。
  2. 【請求項2】 炭素質接合部材の長さが、断熱材及び炭
    素質シートの厚みよりも短い請求項1記載の成形断熱
    材。
JP1991013759U 1991-02-18 1991-02-18 成形断熱材 Expired - Lifetime JPH084282Y2 (ja)

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JPH04104434U true JPH04104434U (ja) 1992-09-09
JPH084282Y2 JPH084282Y2 (ja) 1996-02-07

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2019234809A1 (ja) * 2018-06-05 2020-06-18 株式会社大木工藝 断熱シートおよびこれを用いたシート材

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JPS60136608A (ja) * 1983-12-26 1985-07-20 東芝セラミツクス株式会社 耐熱・耐摩耗性材質板の固定構造

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