JPH0410520B2 - - Google Patents

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JPH0410520B2
JPH0410520B2 JP56095325A JP9532581A JPH0410520B2 JP H0410520 B2 JPH0410520 B2 JP H0410520B2 JP 56095325 A JP56095325 A JP 56095325A JP 9532581 A JP9532581 A JP 9532581A JP H0410520 B2 JPH0410520 B2 JP H0410520B2
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epa
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な食用油および油性栄養食品に関
する。 最近、エスキモー人の疫学調査から一連の栄
養、医療面の研究が進み、角類中の油脂成分に含
まれているエイコサペンタエン酸(C20:5ω3)
(以下EPAという)が保健栄養上重要な脂質であ
り、成人病に多い心筋硬塞を始めとして、血栓性
疾患の予防と治療に有効であり、かつ血清総コレ
ステロールを低下させる作用があることが知ら
れ、EPAの抗動脈硬化あるいは抗血小板、血栓
剤などの医薬品としての応用が開発されている。 しかし、医薬品としてよりも食品として日常の
食卓を通じて魚類の調理加工品を摂取することに
より、EPAを自然に吸収して血漿脂質を改善し
て、循環器系の成人病を予防することが正しい。
ところがEPAの効果を大きく得るためには1人
1日当り3g以上の摂取が望ましいと云われ、こ
れは魚数を常食とするエスキモー人は別として、
現代の日本人及び肉食主体の国での食生活では極
めて困難である。例えば油脂中にEPA含量の多
い大型のいわしを毎日2尾食べたとしても、魚体
重1尾当り100g、可食部55%、油脂含量9%、
EPA含量14%とすると、EPA摂取量は1.39gで
あつて、連日EPAを3g摂取することは不可能
に近い。 一方、食事の洋風化及び若年層の嗜好の変化に
より、魚類の調理加工品の消費は減少しており、
更に魚価の高騰もあつて食事は畜肉料理に替りつ
つある。また、たとえ魚料理を好む人々でも毎日
連続して同一魚種を大量に食することは淡白な白
身魚でも非常に難かしく、更に魚臭の強い赤身魚
の場合は一段と困難である。 従つて、毎日使用しても飽きのこない、洋風の
調理にも広く利用できる、例えばサラダオイル、
サラダドレツシング、マヨネーズ、マーガリンの
ような油性食品の形態でEPAが摂取できるとす
れば、非常に好ましいことである。しかしなが
ら、EPAを多く含む赤身魚は、特に酸化が早く、
加工貯蔵時に有害な過酸化脂質が大量に増加し、
風味もなまぐさく、その油脂成分にはコレステロ
ールが700mg%以上と牛脂の倍以上も多量に含ま
れており、一般に食事から摂取するコレステロー
ルは300mg/日以下が望しいと言われ成人病を警
戒する人々に嫌われている。またこれらの魚油加
工品は安定性と臭味の改善のために高度の水素添
加を絶対必要とするため、多不飽和酸起因のトラ
ンス酸が大量に生じ、EPAは完全に消滅して栄
養上好ましくない。そこでコレステロールが少
く、過酸化物のないEPAを多く含む風味の淡白
な新しい魚油およびそれを応用した油水栄養食品
の開発が要望されている。なお、特開昭54−
135260号公報には魚体胴部から分離した脂肪油が
開示されているが、栄養上十分なものとは言えな
い。 他方、さば、いわしなど多獲性赤身魚数は日本
の沿岸200海里の領海内で魚獲される貴重な国産
資源であるが、それらの油脂は国民の栄養上有用
なEPAを多く含んでいるにかかわらず、テトラ
エン以上の多不飽和酸が消滅するまでに水素添加
されて単に安価な業務用食用油脂に配合消費され
るのみで、家庭用には一切使用されず、残りは海
外特にヨーロツパに大量輸出され、資源有限、省
エネルギーの時間の国家的要請からもそれらの有
効利用が強く要望されている。 本発明は上記した要望に答えるためになされた
もので、本発明は魚類の皮下脂肪組織のみから50
℃以下の温度で皮下脂肪油を採取し、水素添加を
行なわないで、精製、脱臭したコレステロール含
量150mg%以下、トートクツス価30以下で、多不
飽和酸起因のトランス酸を含まない、エイコサペ
ンタエン酸を5%以上含む食用油であり、また本
発明は上記の食用油を油脂成分として30%以上配
合した油性栄養食品であり、その目的とするとこ
ろは日常の食生活を変えることなく、連続して簡
便に必要量のEPAが補給できるようにしたい、
コレステロールの少い、過酸化脂質、トランス酸
を含まない、循環器系成人病予防と治療効果のあ
る新しい食用油および油性栄養食品を大量に提供
することにある。 以下、本発明について詳細に説明する。 在来の魚油は鮮度不良の全魚体か、または魚類
の調理加工の残渣から飼料用フイツシユミールの
副産品として過酷で粗雑な条件で採油されるた
め、酸化劣敗がはなはだしく、濃い色調で悪臭を
有し、油溶性不純分も多いのが常態である。その
ため、これを可食性にするには強度の精製と水素
添加を行うのが一般の通念で、しかも風味安定性
が植物硬化油より劣るので水素添加を行わないで
魚油を一般消費者の食品素材にすることは現在ま
で全く考えられていなかつた。しかし水素添加を
行えば、貴重なEPAは完全に消滅し、多量のト
ランス酸を生じ、融点は30℃以上となつて液状の
油性食品には使用できないため、EPA含有の油
性栄養食品をつくることはできない。 本発明は、従来の魚油と異なり、魚類の皮下脂
肪組織から温和な条件で皮下脂肪油を採取し、水
素添加を行なわないで、精製、脱臭したコレステ
ロール含量150mg%以下、トートクツス価30以下
で、多不飽和酸起因のトランス酸を含まない、
EPAを5%以上含む新規な食用油である。 本発明の食用油を得るのに用いる魚類として
は、EPAが5%以上、望ましくは10〜20%その
魚体の油脂成分に含まれている魚が好しく、その
具体例として例えばさば、いわし、にしんなどが
挙げられる。そして特に、魚種、海域、季節など
を選んでその魚体を油脂成分にEPAが大量含ま
れている魚を用いるのが好ましい。 例えばまいわしで釧路沖で7〜10月の漁獲物を
用いれば、EPAが14.3%もあり、しかも最近栄養
効果がEPAと同様に注目され始めてきているド
コサヘキサエン酸(C22:6ω3)も8.5%含まれ、
本発明の食用油を得る素材として最適である。 しかしながら、全魚体から魚油を採取すると、
コレステロールがいちぢるしく多く、コレステロ
ール含量は750mg%にも達する。ところが、魚体
から頭、中骨、内臓、血合肉などを完全に除いて
皮下脂肪組織のみから皮下脂肪油を採油すると、
意外にもコレステロール含量を低くすることがで
きることがわかつた。例えば全魚体の油脂成分の
コレステロール含量が730〜750mg%の場合、分別
を充分に行なつて皮下脂肪組織から皮下脂肪油を
採油すると、実にコレステロール含量を135〜150
mg%までに低くすることができるのである。かく
して皮下脂肪油を採油することによりコレステロ
ール含量が通常の動物性食品の半分以下である
150mg%以下、更に精製、脱臭を行うことにりコ
レステロール含量が75mg%以下の油を得ることが
できることがわつかたのである。 次に骨、頭などが含まれている通常の魚体から
の角油の採油は95℃以上の高温度と長時間を必要
とし、魚体の鮮度不良とあいまつて通常遊離脂肪
酸1.5〜3.0%、過酸化物価が50〜120、酸化分解
物の量を示すアニシジン価(p−ANISIDINE
VALUE、以下p−AVという)が100〜150にも
達する。このように一度劣化した魚油は、たとえ
ば精製、脱臭を行つて見掛上遊離脂肪酸が0.1%
以下、過酸化物価が1以下になつたとしても、p
−AVが非常に高く40以上もあり、トートクツス
価(TOTOX VALUE、TOTAL
OXIDATION VALUE、以下TOTOXVという)
も40以上となり、油溶性の複雑な中間生成物を含
み、色調臭味が不良で安定性を悪く食用にするこ
とができない。参考までに述べると、通常の食用
油脂ではTOTOXVは多くても20以下であり、良
質なものは15以下あつて、可食性にするためには
TOTOXVが30以下であることを必要とする。 次に、魚類の皮下脂肪組織のみから50℃以下の
温度で採取した食用油の理化学的性質を従来の全
魚体または胴部から採取した食用油のそられと比
較した試験例を示す。 〔試験例〕 比較例 1 釧路沖で9月下旬に漁獲した大羽まいわし50Kg
を氷水に漬け、12時間後塩酸にてPH2に調整した
水溶液50Kgに12〜13℃にて3時間漬け、次に10℃
の冷水で魚体を洗い72℃の温湯中に15秒漬けて引
き上げ再び10℃の冷水で魚体を冷やした。 この魚体全体をミンサーでミンチにし、40〜42
℃の温水150Kgを加え30分間撹拌し、スーパーデ
カウンター(4000rpm)にて固型分を除去し、プ
レート型熱交換器三相遠心分離機を用いて80℃に
加熱した5分以内で水分を分離し、脱水した油脂
を20℃に冷却して、全魚体油を9Kgを得た。 これを実施例1と同じように精製・脱水し8.6
Kgの食用油を得た。 得られた魚油の品質は第1表のとおりで風味は
良好であるが、コレステロール含量が高く、不鹸
化物も多く含まれていて、品質的に問題である。 比較例 2 釧路沖で9月下旬に漁獲した大羽まいわし65Kg
から頭部を切断し内蔵を除去したいわし胴部50Kg
を氷水に漬け、12時間後塩酸にてPH2に調整した
水溶液50Kgに12〜13℃にて3時間漬け、次に10℃
の冷水で魚胴部を冷やした。 この魚胴部をミンサーでミンチにし、40〜42℃
の温水150Kgを加え30分間撹拌し、スーパーデカ
ンター(4000rpm)にて固型分を除去し、プレー
ト型熱交換器三相遠心分離機を用いて80℃に加熱
して5分以内で水分を分離し、脱水した油脂を20
℃に冷却して魚胴部油を8Kgを得た。 これを実施例1と同じ条件で精製・脱臭をして
7.6Kgの食用油を得た。 比較例 3 釧路沖で9月下旬に漁獲した大羽まいわし50Kg
を氷水に漬け12時間後塩酸にてPH2に調整した水
溶液50Kgに12〜13℃にて3時間漬け、次に10℃の
冷水で魚体を洗い72℃の温湯中に15秒漬けて引き
上げ、再び10℃の冷水で魚体を冷やした。この条
件では内蔵部の露出はなかつた。次に回転ドラム
型の剥皮機にて剥皮すると、皮及び皮下脂肪組織
のみが、7.5Kg得られた。 これに72℃の温水を3.5Kg加え、ミクロカツタ
ー(Stephan MCU12A型)を通して微粉砕す
る。直ちにスーパーデカンター(4000rpm)にて
固型分を除去し、プレート型熱交換器三相遠心分
離機を用いて80℃に加温して5分以内で水分を分
離し、脱水した油脂を20℃に冷却し、皮下脂肪
4.9Kgを得た。 これを実施例1と同じ条件で精製・脱臭を行い
4.3Kgの食用油を得た。 得られた魚皮下脂肪の油の品質は、コレステロ
ール含量および不鹸化物含量は低いが、酸化によ
る劣化が見られ風味も悪くなつており、食用油と
しては不充分である。 実験例1(本発明の食用油) 比較例3の72℃の温水を40〜42℃の温水とす
る。 他は比較例3と同じである。 コレステロール含量・不鹸化物含量は低く、酸
化による劣化もなく風味良好であつた。
【表】 (結果) 比較例1および2から魚全体油および胴部油は
コレステロール、不鹸化物が多く、比較例3では
皮下脂肪だけを高温処理をした場合はコレステロ
ール不鹸化物は低いが、酸化劣化により風味が悪
く、食用油脂として使用できない。 上記の如く魚体の皮下脂肪組織のみを用いて、
80℃以下、望ましくは50℃以下の低温で空気に触
れることの少い短時間で皮下脂肪油を分離採油す
ると、遊離脂肪酸0.8%以下、過酸化物価20以下、
p−AV40以下、TOTOXV80以下のものが得ら
れる。この場合、皮下脂肪組織に酸化防止剤を加
えたり、不活性ガス下で処理を行えば更に良好の
ものが得られる。好ましい条件の場合、遊離脂肪
酸0.2%以下、過酸化物価5以下、p−AV10以
下、TOTOXV20以下の皮下脂肪油を得ることも
可能である。従つて水素添加を行なわなくても、
軽度の精製、240℃以下で高真空脱臭を行えば淡
黄色のコーン油サラダオイルよりも良い風味の
TOTOXV30以下、良好な条件下では15以下の安
定性の改良された新規な食用油が得られる。な
お、この場合に、必要に応じて、脱蝋、分別、エ
ステル交換、グリセリド濃縮、例えばEPAグリ
セリドの濃縮抽出など水素添加以外の公知の油脂
加工工程を加えてもよい。 このようにして得た新規な食用油は、水素添加
を行わないので、EPA含量は減少せず、EPA5%
以上を含み、多不飽和酸起因のトランス酸を含む
ことがなく、コレステロール含量150mg%以下、
TOTOXV30以下である。 本発明の食用油の製造について更に具体的に説
明すれば次のとおりである。魚獲後、新鮮なまま
水氷に漬けるか、−3℃前後に冷蔵するか、グレ
ーズなどをほどこして冷凍されたよい条件に保存
されたさば、いわし、にしんなどの魚体を、刃物
などを用いた機械処理、温水処理、酸処理、アル
カリ処理などを単独でまたは組合せて用いた温和
な条件で剥皮処理して得た皮下脂肪組織をノルマ
ルヘキサン−アルコールの混合溶剤などの溶剤の
3倍量で常温で抽出するか、皮下脂肪組織をミク
ロカツターで細断して脂肪細胞膜を破砕し、45〜
55℃で遠心分離して油分を分離する。この場合、
酸化防止剤、不活性ガスを工程の一部で応用すれ
ば更に望ましい。この条件で得られた皮下脂肪油
は、多不飽和酸の重合、分解が無く、燐脂質のよ
うな複合脂質の少い針葉樹風の香味を有する淡黄
色のものである。このものは不純分例えば内臓、
血合肉などの一次、二次分解物から生ずる次工程
で除去し難い油溶性の複雑な窒素化合物、硫黄化
合物、金属化合物を含まず、遊離脂肪酸0.8%以
下、過酸化物価20以下、p−AV40以下、
TOTOXV80以下の品質条件で採油されているの
で、常法の精製を必要とせず、3〜8%の薄いア
ルカリ溶液を対油5〜10%で用いて洗浄し、湯洗
後対油0.3〜2%の白土、または対油0.03〜0.2%
の活性炭を併用して85〜90℃にて不活性ガス下で
真空吸着過を行い、1〜6mmHg、240℃以下に
て常法により高真空脱臭を行うと、淡黄色の植物
性サラダオイルを上廻る風味のよい油が得られ
る。このものは、色調がロビボンド51″/4Y+ 10R 25以下、遊離脂肪酸0.02〜0.05%、過酸化物
価0.1〜0.5、p−AV8〜20、コレステロール含量
150mg%以下、TOTOXV30以下(通常10〜20)
で、多不飽和酸起因のトランス酸を含まない、
EPA5%以上含む液状の食用油である。 次にEPA効果を特徴とする加工栄養食品とし
ては、EPA含量が日常入手可能な天然のさば、
いわし、にしんなどの含量より高いことが必要
で、魚類中でも最高に近い秋季のまいわしで例え
ば油分20%(EPA含量14%)、可食部54%とすれ
ば吸収可能なEPAは全魚体に対して約1.5%であ
るので、EPA含有栄養食品としては少くとも1.5
%以上のEPAが含まれることが必要であり、こ
の栄養食品の1日200gの摂取により、1人1日
当り3gのEPAを吸収することが出来る。本発
明の食用油はEPAを最低5%以上含有している
ので、これを油脂成分として30%以上配合するこ
とでEPA1.5%以上含有して、しかもコレステロ
ールの少い風味安定性のよい日常の食生活で随時
容易簡便に摂取できるEPA効果を特徴とした優
れた新規の油性栄養食品を得ることができる。 例えば本発明の食用油に酸化防止剤δ−トコフ
エロール150〜500ppm、またはBHA0.01〜0.02%
などを添加し、必要に応じてシネルギストとして
l−アスコルビン酸、クエン酸など0.002〜0.1%
を添加、ビタミンEミツクス例えばd−α−トコ
フエロール含量11%のものを多不飽和酸
(PUFA)の含量に応じてVE/PUFAが1〜6に
なるように50mg%から2%まで加えて、N2ガス
のような不活性ガス下かまたは無酸素の状態で紫
外線遮断の多層プラスチツクフイルム製容器、
缶、アルミ箔ラミネート、ビンなどに密閉包装し
てサラダオイルを得ることができる。このサラダ
オイルを例えばトマト、なす、ピーマン、かずら
などの野菜、まぐろ、かつおなどの油漬の棉実サ
ラダオイル、オリーブ油などの一部または全部に
置き換えて使用すると、風味のよい成人病治療と
予防によい新しい油漬食品ができる。 またラミネートしたアルミ箔の袋に上記サラダ
オイルを18〜20gにポーシヨンパツクを行つて1
人1日当り1袋づつ、生野菜、スープ、味噌汁な
どにふりかけ賞味すれば、使い残りの油脂の酸敗
劣化による廃棄が無くなり、経済的に1人1日当
りのEPA必要量を簡便に補給することができる。 また、本発明の食用油に、必要に応じて他の油
脂を70%以下、例えばオリーブ油、棉実油、ごま
油、ラード、牛脂、チキンオイル、カカオ脂など
を目的に応じて配合したり、中鎖脂肪、米糖油、
小麦胚芽油、紅花油、コーン油、ブドウ種子油な
どを配合して保健面での相乗効果を計つたり、カ
ロチン、ビタミン類、オリザノール、リノール酸
グリセリド、EPAグリセリドなど脂溶性の栄養
成分を強化したり、バターフレーバーなどの香
料、レモンオイル、マスタードオイル、ガーリツ
クオイル、オニオンオイル、ベーコンオイル、香
辛料などを加えて風味づけを行つてもよい。また
N2ガスのような不活性ガスのように酸素のない
条件下で常法により植物蛋白や卵などと酢を用い
て乳化してマヨネーズ風にすれば、水中油型に乳
化し香辛料により油脂単独より安定性が良好なも
のが得られる。 また本発明の食用油を用いて常法にしたがいサ
ラダドレツシング、スプレツド、マーガリン、マ
リナードにすると、スパイス抽出物、メラノイジ
ン化合物、、ペプチド、アミノ酸、精油、スモー
ク剤、香辛料など抗酸化力のあるものと巾の広い
組合せが可能となり、さらに安定性のよい美味な
EPA含有油性栄養食品が得られる。 さらに安定性の強化のために本発明の食用油に
水素添加植物油及びその分別油、ごま油、マカダ
ミアナツツオイル、中鎖脂肪のような高安定性油
脂を配合してもよく、包装材料に脱酸素剤を応用
してもよい。 また本発明の食用油を常法によりゼラチンなど
を用いてカプセル化し、酸素を遮断すれば長時間
保存しても劣化のない粒状の保存食品が得られ、
EPA含有油脂を手軽に摂取出来る。 また本発明の食用油を用いてカゼイン、デキス
トリン、乳蛋白などで表面コーテイングした粉末
油脂、サイクロデキストリンなどを用いた包接化
合物による水中油型の乳化物及びその乾燥物のよ
うな長期保存可能なEPA含有栄養食品を得るこ
ともできる。例えば風味のよい脱脂粉乳をコーテ
イング剤として用い、乳化剤、香味料を加え、油
脂成分としてEPA含量14%の本発明の食用油80
%、コーン油サラダオイル20%の配合のものを65
%含む合成粉末ミルクをつくり、その15gを180
c.c.の温湯にといて飲めば1杯当り1.09gのEPAを
美味しく摂取できる。 本発明によれば、EPAを多量に含んだ日常摂
取容易な油性栄養食品が工業的規模で生産、貯
蔵、流通することが可能となり、日本及び魚類の
消費が少く、肉食の多い国の人々の保健栄養面、
特に循環器系成人病の予防面を改善することが可
能となる。また、本発明の食用油および油性栄養
食品の普及により、魚油の消費は飛躍的に増大
し、例えば日本人1人1日当り5gのこの油性栄
養食品を利用すば、最近増加しつつある循環器系
の疾患が予防されると共に魚ばなれした若年層の
食事内容の改善が行われ、しかもその消費量は年
間20万トンに達するので、本発明の有用性と効果
は非常に大きい。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 釧路沖第222〜225海区で9月下旬漁獲した大羽
まいわし5000Kgを水氷に漬け、12時間後塩酸にて
PH2に調製した水溶液5000Kgに12〜13℃にて3時
間漬け、次に10℃の冷水で魚体を洗い、72℃の温
湯中に15秒漬けて引き上げ、再び10℃の冷水で魚
体を冷やした。この条件では内臓部の露出が無
い。次に廻転ドラム型の剥皮機にて剥皮すると、
皮及び皮下脂肪組織のみが750Kg得られる。これ
に40〜42℃の温水を350Kg加え、ミクロカツター
(Stephan MCU12A型)を通して微粉砕する。
直ちにスーパーデカンター(4000rpm)にて固型
分を除去し、プレート型熱交換器三相遠心分離機
を用いて80℃に加温して5分以内で水分を分離
し、脱水した油脂を20℃に冷却して皮下脂肪粗油
460Kgを得た。この条件で酸価0.21、過酸化物価
6.5、p−AV7、TOTOXV20、色調ロビボンド
51″/4Y+10R 23、EPA含量14.5%のものが得ら れた。 この皮下脂肪粗油を50℃に加温し、苛性ソーダ
8%水溶液を30Kg加え、常法によりフーツ廃液を
除去し、80℃の温水を対油量15%加えて連ミキサ
ー、遠心分離機を通して精製油450Kgを得た。こ
れに、真空度20mmHgにてN2ガスで撹拌しながら
活性白土2%、活性炭0.2%を80℃で添加して不
純分を吸着過した。ついで真空度2mmHg、温
度200℃にて酸素を充分に除いた水蒸気を吹き込
み、脱臭を1時間行つてN2ガス気流中で50℃に
冷却した。これに、ビタミンEミツクス(d−α
−トコフエロール含量11%)400mg%、δ−トコ
フエロール250ppm、クエン酸0.1%を添加し、多
不飽和酸起因のトランス酸を含まない第2表のよ
うな良質な風味淡白な食用油425Kgを得た。なお、
第2表中、AVは酸価、IVは沃素価、SVは鹸化
価、POVは過酸化物価を表わし、第3表および
第4表においても同じである。
【表】 次にこの食用油をN2ガス気流中でポリエチレ
ン・ポリエステル15μ、アルミ箔10μの三層ラミ
ネートを用いて自動充填機で1袋15gに小分け包
装した。かくしてN2ガスを含んだ食用油のポー
シヨンパツク28250ケを得た。 これを常温にて3ケ月間貯蔵後、開封して10名
の官能パネルに生野菜にふりかけて食べさせた
が、風味良好で対照のコーン油サラダオイルと対
比して嗜好の有位差は認められず、1人1袋にて
EPAを2.1g摂取させることができる。開封時の
分析値はAV0.09、POV1.2でほとんど変化してい
なかつた。 実施例 2 実施例1に記載したようにして得られた食用油
50部に第3表に記載の性状の脱臭ぶどう種子油
〔原産地アルゼンチン国クヨウ(Cuyo)地域〕を
50部配合して実施例1と同様にしてアルミ箔ラミ
ネートのポーシヨンパツクにて密閉包装する。
【表】 このようにして脱臭ぶどう種子油の油溶性クロ
ロフイール系の緑色色素と高含量リノール酸によ
つて美しい若草色のリノール酸35.8%、EPA7.3
%を含有するサラダオイルが得られた。このもの
はまいわし油には僅かに2%以下の含量しかない
必須脂肪酸のリノール酸が強化され、EPAと相
乗効果を有する美味な栄養価の高いサラダオイル
であつて、グリンサラダ等に用いれば最適であ
る。 実施例 3 実施例1と同様にして得られた食用油66部、卵
黄15部、白ワインビネガー15部、マスタード(と
きがらし)3部、食塩0.5部、砂糖0.4部、こしよ
う0.1部を用いてN2ガス気流中で常法の手順で水
中油型の乳化を行いマヨネーズを得た。 これをN2ガス気流中で50gの小型フルトツプ
缶(ふたに脱酸素剤を着けてあるもの)に充填
し、常温に3ケ月間放置後開缶し、実施例1に記
載したと同様に市販マヨネーズと比較評価した
が、有位差がなく、1人1日1缶使用して4.7g
のEPAを摂取することができた。なお開封時の
油分の分析値はAV0.15、POV3.8で変質していな
かつた。 実施例 4 房総沖で10月上旬漁獲された大羽いわし10000
Kgを−3℃に保冷し48時間後、塩酸にてPH1.5に
調整し、トコフエロール乳剤〔トコフエロールミ
ツクス含量10%、エーザイ(株)製イーミツクスE〕
を0.1%添加した水溶液(10〜11℃)に3分間漬
けた後、引き上げて直ちに魚体を−20℃にて凍結
した。12週間後にこの魚体を72℃の温湯に30秒漬
けて、次いで冷水(10〜11℃)にて魚体を冷却
し、ブラツシのついた廻転ロールにかけて剥皮し
た。かくして、スラリー状の皮、皮下脂肪1600Kg
が得られた。次いでこれにヘキサン9部、エタノ
ール1部の混合溶剤を4800を加えて30〜35℃に
て常法により油分を抽出し、溶剤を留去して皮下
脂肪粗油1050Kg得た。このものの性状は酸価
0.18、過酸化物価10.5、p−AV19、
TOTOXV40、不鹸化物0.42%、色調ロビボンド
51″/4Y+10R 21であつた。 この皮下脂肪粗油を24℃に加温し、徐冷して7
℃に静置し、析出した飽和酸を多く含む沈降した
固体部を別除去し、上澄みの透明な液状油945
Kgを得た。これを実施例1に記載したと同一条件
にて精製、脱臭した後、d−α−トコフエロール
700ppm、〓−トコフエロール250ppm、−アス
コルビン酸0.01%を加えて風味淡白な常温で透明
な食用油940Kgを得た。このものは多不飽和酸起
因のトランス酸を含まず、EPAを15.8%含み、そ
の性状は第4表の通りであつた。
【表】 この食用油をN2ガス気流中で常法の手順によ
り第5表の配合割合で65℃にてタービン型のホモ
ミキサーを備えた乳化タンクで水中油型の乳化液
とし、更にピストン型高圧ホモゲナイザーにて
120Kgcm2の圧力で均質化を充分に行つた。
【表】 この乳化液を噴露乾燥機にて短時間で乾燥して
この食用油を70%含有する粉末油脂1320Kgを得
た。このものはコーテイング剤にて被覆されてい
るため、安定性がよく、常温で3ケ月以上保存で
きた。このものは粉末品のため、簡便に各種粉末
食品へ配合することができ、また食品製造工程に
添加しやすく更に広範囲の食品にEPAを含有せ
しめることが可能である。例えば粉末スープにこ
の粉末14%を配合すると、通常スープコツプ1杯
につき粉末スープ約70gを使用するから1杯当り
EPA摂取量は約1.1gである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 魚類の皮下脂肪組織のみから50℃以下の条件
    で皮下脂肪油を採取し、水素添加を行わないで、
    精製、脱臭したコレステロール含量150mg%以下、
    トートクツス価30以下で、多不飽和酸起因のトラ
    ンス酸を含まない、エイコサペンタエン酸を5%
    以上含む食用油。 2 魚類の皮下脂肪組織のみから50℃以下の条件
    で皮下脂肪油を採取し、水素添加を行わないで、
    精製、脱臭したコレステロール含量150mg%以下、
    トートツクス価30以下で、多不飽和酸起因のトラ
    ンス酸を含まない、エイコサペンタエン酸を5%
    以上含む食用油を油脂成分として30%以上配合し
    た油性栄養食品。
JP56095325A 1981-06-22 1981-06-22 新規な食用油および油性栄養食品 Granted JPS58849A (ja)

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