JPH04108352U - 回転電機巻線の絶縁部の構造 - Google Patents
回転電機巻線の絶縁部の構造Info
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- JPH04108352U JPH04108352U JP1010691U JP1010691U JPH04108352U JP H04108352 U JPH04108352 U JP H04108352U JP 1010691 U JP1010691 U JP 1010691U JP 1010691 U JP1010691 U JP 1010691U JP H04108352 U JPH04108352 U JP H04108352U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転電機巻線の全含浸方式のものにあって絶
縁部の樹脂流出を防止する。 【構成】 コイルエンド部第1層絶縁5を接着剤溶解の
ものとし、口出線分岐部を膨潤マイカコンパウンド6か
らなるすき間を埋めるものとし、外部側絶縁として含浸
性を損なわずしかも硬化促進剤を有するテープ8とし
た。
縁部の樹脂流出を防止する。 【構成】 コイルエンド部第1層絶縁5を接着剤溶解の
ものとし、口出線分岐部を膨潤マイカコンパウンド6か
らなるすき間を埋めるものとし、外部側絶縁として含浸
性を損なわずしかも硬化促進剤を有するテープ8とし
た。
Description
【0001】
本考案は、回転電機巻線の絶縁被覆に関するもので、全含浸方式で絶縁処理さ
れるコイルの絶縁部の構造に関する。
【0002】
回転電機のコイルの絶縁処理方式の一つに全含浸方式と呼ばれるものがある。
この方式は、鉄心スロットに絶縁されたコイル直線部を装着して結線後、鉄心ご
とに樹脂を真空加圧含浸・硬化するもので、鉄心とコイルが一体となった緻密な
絶縁層が形成され、機械的、電気的、及び耐環境性に優れた特性が得られる特長
がある。しかし、他方では、樹脂の処理コストの問題があり、この処理コストは
、樹脂のポットライフに左右されている。即ち、ポットライフが長く、くり返し
使用回数が多い程、1台当りの処理コストは安くなるので、最近では加温しなく
ても、含浸可能な(加温すると、ポットライフが短かくなる)低粘度でしかも、
ポットライフの長い樹脂の研究がなされ一部実用化されている。
【0003】
しかし、このように樹脂のポットライフを長くして処理コストを安くできたと
しても、上記樹脂を使用した場合、更に樹脂硬化過程において更に粘度が低下す
ること、及びポットライフを長くするとゲル化時間も長くなることによる含浸樹
脂の流出という問題がある。しかも、含浸した樹脂が流出すると、絶縁中にボイ
ドや空隙が形成され、部分放電劣化や、機械的強度の低下につながることは良く
知られている。
【0004】
したがって、樹脂流出防止のためには、現在のところ硬化時に被処理物を回
転させる、樹脂が流出しないようにシールするという方法がとられている。し
かし、の方法では、安全性及び乾燥炉の使用効率に問題があり、の方法では
、シールを強化すればする程、含浸性が悪くなるという問題がある。従って、硬
化時被処理物を回転する必要がなく、含浸性も損なわない、絶縁方法が求められ
ている。
【0005】
樹脂流出が生じることなく含浸性を良くするという目的達成のためには、樹脂
の流出メカニズムを明確にすることが重要であるので、ここで高電圧固定子コイ
ルについて検討する。すなわち、図2に示す亀甲形コイル1にあって、樹脂の流
出は、鉄心スロット内のコイル直線部1aでの絶縁層の貫通方向にあってはほと
んどなく、大部分は素線2間のすき間及び素線2と対地絶縁層3とのすき間を通
ってコイルエンド部1bに導びかれ、口出線4の分岐部でのすき間や、コイルエ
ンド部1bの頭部の絶縁が疎になっている部分から主に外部へ流出することが判
明した。しかも、固定子鉄心に装着されているコイルは、上コイル直線部(サイ
ド)と下コイル直線部(サイド)の装置されている位置が、水平状態から垂直状
態になる程、樹脂の流出量が多くなることも判明した。
【0006】
以上の流出メカニズムをふまえたうえで、再度樹脂流出防止法を検討し、(イ)
硬化時間を早めて流出量を抑制する方法、(ロ) 含浸性を損なわないシール方法に
ついて検討した。このうち、(イ) では含浸樹脂の中に硬化促進剤を混入する方法
とか、絶縁テープ中に硬化促進剤を塗布する方法がある。しかし、前者は含浸樹
脂のポットライフを短縮してしまいコスト高になる。したがって、後者の条件で
ある絶縁テープに硬化促進剤を塗布する方策がまずあげられる。
【0007】
次に、前記(ロ) の含浸性を損なわないシール方法についても検討した。
【0008】
硬化促進剤を塗布した絶縁テープの検討、及び含浸性を損なわないシールの検
討の結果、本考案は、次の構成とした。すなわち、コイルエンド部のコイル絶縁
の第1層目にセミキュア絶縁テープを巻回し、上記コイルエンド部の口出線分岐
部にあっては、口出線絶縁とコイル絶縁との間にはさみ込みかつ上記口出線絶縁
とコイル絶縁とを包み込むように巻回された膨潤性マイカ充填コンパウンドと、
上記コイル絶縁に硬化促進剤を付与したマイカテープをオーバラップして巻回し
たサイド部絶縁とを備えた、ことを特徴とする。
【0009】
まず、絶縁テープ中に硬化促進剤を塗布するものにつき検討するに、この場合
、次の条件を満たす必要がある。
ア.低温で含浸樹脂と反応する。
イ.絶縁テープ中の接着剤と、保管中に反応して、作業上必要な柔軟性を失わ
ない。
ウ.含浸樹脂中に溶出して、含浸樹脂のポットライフに影響を与えない。
エ.絶縁特性に悪影響を与えない。
上記条件にもとづき4種類の硬化促進剤につきマイカテープの貯蔵安定性、含
浸樹脂との反応性、含浸樹脂のポットライフへの影響、及びtan δ0 につき評価
を行なった所、表1の結果が出た。この表1では○が良好、Δが普、×が不可の
評価を示す。
【0010】
【表1】
【0011】
この結果、金属亜鉛系促進剤が最適であることが判明した。
【0012】
また、含浸性を損なわないシール法につき考案するに、含浸時はすき間が確保
できて含浸樹脂の導通路となるが、長時間(5h以上)樹脂中に浸漬されること
により膨潤して、すき間を埋めたり接着剤が溶解してテープ層間に粘稠性の高い
樹脂膜を形成して、含浸樹脂を通さない作用のあるセミキュアー材料に着目した
。検討の結果、口出線分岐部等のすき間の大きい個所には膨潤性大きい(2倍以
上)、マイカ充填コンパウンドシート(マイカ充填量65%〜55%)を使用し
、コイルエンド頭部等の絶縁テープ間が疎になり易い個所に対しては、膨潤性は
小さいが(1.2〜1.5倍)、接着剤が溶解して粘稠性の高い樹脂膜を形成す
る、セミキュア絶縁テープを巻回することで目的を達成することができることが
判明した。
【0013】
以上の検討の結果
対地絶縁に金属亜鉛系硬化促進剤入りマイカテープを巻回する
コイルエンド部絶縁が第1層目に、セミキュア状の絶縁テープを巻回する
コイルエンドの口出線分岐部に膨潤性マイカ充填コンパウンドシートを巻
付ける
の組合せにより硬化時の含浸樹脂の流出を防止する技術を確立した。
【0014】
ここで、図1を参照して本考案の実施例を説明する。図1は構造を示している
が、説明は製造工程順に説明する。
電線サイズ2.0mmの丸線で、ポリエステルエナメルの上に、自己融着
性の塗膜がコーティングされている素線2を、2本持ちで4並び10段に巻いて
、直線部1aの長さ450mmの亀甲形のフルコイルに成形した。
口出線4の絶縁4aを施した後、図1に示すように、コイルエンド部1b
第1層目にセミキュアマイカテープ5をハーフラップで1回巻回した。
このセミキュアマイカ(絶縁)テープ5は、具体的にはガラス繊維、ポリエス
テル繊維、耐熱フィルム等の基材単体又はこれ等の基材にマイカを貼り合せた複
合体に接着樹脂を含浸させて、Bステージ状に硬化させたものがあげられる。
口出線分岐部4bの口出線絶縁4aが施してある部分に、10〜20mm
オーバラップするように、厚さ0.8mm、巾50mmの膨潤性マイカ充填コン
パウンドシート6を口出線4ではさみ込むようにして1回巻付ける。
この膨潤性マイカ充填コンパウンドシート6は、マイカ粉と樹脂コンパウンド
から成る、Bステージ状のシートで、含浸された樹脂を吸収して膨潤する作用の
あるものである。
コイルエンド部1bにその絶縁7として通常のドライタイプのガラス裏打
ち集成マイカテープを、ハーフラップで2回巻回する。
直線部絶縁8として硬化促進剤(ナフテン酸亜鉛)を接着剤に混入したガ
ラス裏打ち集成マイカテープ(0.15t×25巾)をコイルエンド部絶縁7と
、オーバラップするように、ハーフラップで4回巻回し、その上に所定の外装絶
縁を施した。
鉄心スロット挿入部にアルミ製のモデルスロットを装着し、エポキシ系含
浸樹脂を真空加圧含浸(VPI)処理した。
硬化時に、樹脂が最も流出し易い条件である、上コイル直線部と下コイル
直線部が垂直になるようにコイルを乾燥炉の中にセットし、加熱硬化した。
【0015】
この結果、コイルエンド部1b第1層目にてセミキュアマイカテープ5により
、接着剤が溶解して粘稠性の高い樹脂膜を形成し、コイルエンド口出線分岐部に
浸漬により膨潤するマイカ充填コンパウンドシートを施してすき間をうめ、コイ
ルエンド部1bに至る直線部絶縁8の対地絶縁には金属亜鉛系硬化促進剤入り絶
縁テープにて樹脂の硬化促進を行なう。
【0016】
(比較例I)
実施例にて、直線部絶縁8として、硬化促進剤なしのマイカテープを用いた。
(比較例II)
実施例にて、口出線分岐部4bの膨潤性マイカ充填コンパウンドシート6を除
いた。
(比較例III )
実施例にて、コイルエンド部1bのセミキュアマイカテープ5を除いた。
以上の絶縁方法の樹脂流出防止の評価として、硬化時上側になったコイルサイ
ド部と下側になったコイルサイド部に分けて、tan δ−電圧特性を測定した。表
2に定格電圧におけるΔtan δ特性を示す。
【0017】
【表2】
【0018】
実施例では、上側、下側のΔtan δがほぼ同じで、且つ小さいことから殆んど
樹脂の流出がないことが判る。
比較例Iの場合は、上・下コイルとも、Δtan δはほぼ同じであるが、Δtan
δの値が両方とも大きいことから、コイルエンド部1bからの流出は抑制された
が、硬化速度が遅いため、貫層方向をとうしての流出が生じたものである。実施
例II及び実施例III の場合は上側コイルのΔtan δが大きくなっており、コイル
エンド部1bの口出線分岐部4b、及びエンド部絶縁のスキ間を通して樹脂の流
出があったのが判る。
【0019】
以上の結果から判明するように、全含浸方式における硬化時の樹脂流出を効果
的に防止するためには次の実施例構成が必要となる。
コイルエンド部1bの絶縁第1層にセミキュア絶縁テープを施すこと。
口出線分岐部4bのすき間に対する処理として口出線絶縁とコイル絶縁と
の間及び口出線絶縁とコイル絶縁とを被って潤滑性マイカ充填コンパウンドシー
トを施すこと。
促進剤入りマイカテープにてコイルエンド部まで至る直線部絶縁を施すこ
と。
【0020】
以上説明したように場所に応じて硬化剤を配置したり膨潤させたりしたことに
より、含浸樹脂を充分に含浸させると共にその流出を防止することができる。こ
の結果、硬化時の樹脂流出防止方法が確立したことにより、低粘度で、ゲル化時
間の遅い(ポットライフの長い)含浸樹脂の適用が可能になり、絶縁処理コスト
を大巾に下げることができ、硬化時に被処理物を回転させる必要がなくなり、設
備費用の低減、安全性の向上、及び硬化処理能力の向上が図れ、設備上(回転装
置)の制約がなくなり、大形機への適用が可能になって、絶縁特性が向上した結
果、絶縁厚さの低減が可能になり、機器の小形軽量化につながった。
【図1】一実施例構造を示すコイルの口出線付近の部分
的断面図である。
的断面図である。
【図2】樹脂流出経路の概念図である。
1a 直線部
1b コイルエンド部
4 口出線
4a 口出線絶縁
4b 口出線分岐部
5 セミキュア絶縁テープ
6 膨潤性マイカ充填コンパウンドシート
7 コイルエンド絶縁
8 直線部絶縁
Claims (1)
- 【請求項1】 コイルエンド部のコイル絶縁の第1層目
にセミキュア絶縁テープを巻回し、上記コイルエンド部
の口出線分岐部にあっては、口出線絶縁とコイル絶縁と
の間にはさみ込みかつ上記口出線絶縁とコイル絶縁とを
包み込むように巻回された膨潤性マイカ充填コンパウン
ドと、上記コイル絶縁に硬化促進剤を付与したマイカテ
ープをオーバラップして巻回したサイド部絶縁とを備え
た、回転電機巻線の絶縁部の構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991010106U JP2555690Y2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 回転電機巻線の絶縁部の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991010106U JP2555690Y2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 回転電機巻線の絶縁部の構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04108352U true JPH04108352U (ja) | 1992-09-18 |
| JP2555690Y2 JP2555690Y2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=31900167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991010106U Expired - Fee Related JP2555690Y2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 回転電機巻線の絶縁部の構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2555690Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023132032A (ja) * | 2022-03-10 | 2023-09-22 | 日鉄テックスエンジ株式会社 | 電動機および電動機のコイルの保護方法 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6051753U (ja) * | 1983-09-12 | 1985-04-11 | 北芝電機株式会社 | 回転電機のコイル端部絶縁構造 |
| JPS6412463U (ja) * | 1987-07-09 | 1989-01-23 | ||
| JPH02261030A (ja) * | 1989-03-31 | 1990-10-23 | Toshiba Corp | 電動機のステータ構造 |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP1991010106U patent/JP2555690Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6051753U (ja) * | 1983-09-12 | 1985-04-11 | 北芝電機株式会社 | 回転電機のコイル端部絶縁構造 |
| JPS6412463U (ja) * | 1987-07-09 | 1989-01-23 | ||
| JPH02261030A (ja) * | 1989-03-31 | 1990-10-23 | Toshiba Corp | 電動機のステータ構造 |
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|---|---|---|---|---|
| JP2023132032A (ja) * | 2022-03-10 | 2023-09-22 | 日鉄テックスエンジ株式会社 | 電動機および電動機のコイルの保護方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2555690Y2 (ja) | 1997-11-26 |
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Legal Events
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