JPH04108809U - 高周波変圧器巻線用多層絶縁電線 - Google Patents
高周波変圧器巻線用多層絶縁電線Info
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- JPH04108809U JPH04108809U JP1977891U JP1977891U JPH04108809U JP H04108809 U JPH04108809 U JP H04108809U JP 1977891 U JP1977891 U JP 1977891U JP 1977891 U JP1977891 U JP 1977891U JP H04108809 U JPH04108809 U JP H04108809U
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- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波変圧器等に好適な巻線用絶縁電線を提
供する。 【構成】 細径導体1の外周にイ.耐熱性プラスチック
フィルムの巻回層、ロ.耐熱性樹脂の押出層或はハ.耐
熱性塗料の塗装皮膜層の何れかの絶縁層3aを1層設け
絶縁素線を形成する。絶縁素線の複数本を断面円形状に
集束した集束絶縁導体2を形成する。この外周上に前記
イ、ロ、ハ或はこれらの何れかの組合せからなる2層の
絶縁層3b及び3cを設ける。前記3層のうちの何れか
2層の絶縁層で規定の耐電圧特性を保持するように形成
する。又前記3層はそれぞれ独立していて分離可能とす
る。 【効果】 IEC,UL等の各種安全規格に適合する変
圧器の巻線用絶縁電線として、スイッチング周波数を高
周波化したときにもスイッチング変圧器の発熱を押さえ
ることが可能となる。
供する。 【構成】 細径導体1の外周にイ.耐熱性プラスチック
フィルムの巻回層、ロ.耐熱性樹脂の押出層或はハ.耐
熱性塗料の塗装皮膜層の何れかの絶縁層3aを1層設け
絶縁素線を形成する。絶縁素線の複数本を断面円形状に
集束した集束絶縁導体2を形成する。この外周上に前記
イ、ロ、ハ或はこれらの何れかの組合せからなる2層の
絶縁層3b及び3cを設ける。前記3層のうちの何れか
2層の絶縁層で規定の耐電圧特性を保持するように形成
する。又前記3層はそれぞれ独立していて分離可能とす
る。 【効果】 IEC,UL等の各種安全規格に適合する変
圧器の巻線用絶縁電線として、スイッチング周波数を高
周波化したときにもスイッチング変圧器の発熱を押さえ
ることが可能となる。
Description
【0001】
本考案は電子機器のスイッチング電源等に用いられる高周波変圧器、高周波リ
アクター或は高周波コイルに好適な巻線用絶縁電線に関するものである。
【0002】
一般にスイッチング電源の巻線用絶縁電線としては、単線導体上にポリウレタ
ン樹脂,ポリエステル樹脂等の絶縁層を施したマグネットワイヤが主として用い
られている。またスイッチング電源等の安全変圧器については、IEC (Inter
national Electrotechnical Commission) 或はUL (Standards of Underwriter
's Laboratories, Inc.,) 等の各種安全規格に基づき次の如き制約を受ける。
(1)電線の層間や一次,二次巻線間に所定の絶縁フィルムを介して絶縁耐圧を
保証する。
(2)巻線,コア間の沿面距離を確保するため、巻線,コア間を絶縁物でスペー
ス絶縁を行なう。このために巻線スペースの制約を受ける。
(3)ピン端子へリード線を引き出す際、絶縁チューブ等を用いて絶縁処理を施
す必要がある。
【0003】
このような安全規格上の制約から、マグネットワイヤを使用する場合は変圧器
の小型化が困難であったり、各種絶縁処理を施すための部品点数と工数が必要と
なりコストアップ要因になり、更に小型で高性能の変圧器を得難い等の問題があ
った。そこで本考案者等は実願平2−49802号或は特願平2−150174
号に記述するように変圧器の巻線に3層絶縁電線を用いることを提案しIEC或
はUL等の安全規格を満足することが可能となっている。
【0004】
スイッチング電源はスイッチング効率を向上させる目的からスイッチング周波
数に数十KHzから数百KHzの高周波数が適用されるようになってきた。しか
しながら上記のような高周波帯域になると変圧器巻線の導体内の渦電流損及び表
皮効果による損失が顕著になり、変圧器の発熱量の増大を招き、巻線用絶縁電線
はもとより変圧器の特性を劣化させる恐れが生じてきた。
【0005】
本考案は上記問題点を解決するために為されたものであり、上記各種安全規格
を満足し、かつスイッチング周波数が高周波数帯域であっても変圧器の発熱量の
低減を図ることが可能な変圧器巻線用絶縁電線を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために本考案は、細径導体の外周に耐熱性プラスチックフ
ィルムの巻回層,耐熱性樹脂の押出層或は耐熱塗料の塗装皮膜層からなる絶縁層
を一層設けた絶縁素線の複数本を集束した集束絶縁導体の外周上に、耐熱性プラ
スチックフィルムの巻回層,耐熱性樹脂の押出層,耐熱性塗料の塗装皮膜層或は
これらの絶縁層の何れかの組合せからなる絶縁層を少なくとも2層設け、前記絶
縁素線の絶縁層と集束絶縁導体上の絶縁層からなる少なくとも3層のうちの何れ
か2層の絶縁層で規定の耐電圧特性を保持せしめるべく形成すると共に、前記3
層の絶縁層の各層はそれぞれ独立していて分離可能であることを特徴とする高周
波変圧器巻線用多層絶縁電線(以下多層絶縁電線と略記する)にある。本考案の
前記集束絶縁導体は、前記絶縁素線の複数本を略平行にかつ断面円形状に集束し
たものでも良いし、前記絶縁素線の複数本を集合撚り、同心撚り或はリッツ撚り
等の方法により撚り合わせて断面円形状に集束したものでも良い。
【0007】
本考案の素線導体は銅線,銅合金線,或は錫又ははんだめっき銅線等の細径導
体が用いられる。この細径導体のサイズとしては0.08mm(AWG40)から
0.20mm(AWG32)の範囲のものが一般的である。
【0008】
多層絶縁電線の絶縁層としては、耐熱性プラスチックフィルム,例えばポリイ
ミドフィルム.芳香族ポリアミドフィルム,ポリエーテルエーテルケトンフィル
ム,ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム,又はポリエステルフィル
ム等を導体上に一定の重なり部を設けて巻回した巻回層が用いられる。また、上
記の耐熱性プラスチックフィルムに感熱接着層を設け、該フィルムを巻回した後
熱処理を施して融着一体化することもできる。更に、必要であれば,各絶縁層を
明確に識別するために、各絶縁層フィルムを異なる色相のフィルムを用いるとか
或は感熱接着層付フィルムの感熱接着層に染料を添加する等の方法によって各層
を異なる色相に着色して用いても良い。
【0009】
耐熱性樹脂の押出層としては、耐熱性樹脂,例えば各種ふっ素樹脂或は種々の
エンジニアリングプラスチック等を導体上に複数回重層して押出した押出層が用
いられる。また、必要であれば、各絶縁層を明確に識別するために各絶縁層樹脂
を異なる色相の樹脂を用いる等の方法によって各層を異なる色相に着色しても良
い。
【0010】
耐熱性塗料の塗装皮膜層としては、ふっ素樹脂系ディスパージョン塗料やシリ
コンアクリル樹脂,ふっ化アクリル系樹脂等を溶剤に分散させた塗料を通常複数
回塗装して塗膜を形成させる。この方法でも上記と同様にして各層を異なる色相
に着色しても良い。
【0011】
3層の絶縁層の各層が独立していて分離可能であるとの意味は、各絶縁層が個
別に剥離可能であり、かつ独立した1層として存在するものを言う。絶縁層の剥
離手段としては、剥離器(ストリッパー)を用いる方法,絶縁層にスリット傷を
入れて除去する方法,絶縁層を熱刃で焼き切り除去する方法,或は巻回したフィ
ルムを巻き戻すことによって分離する方法等がある。これに対し、マグネットワ
イヤの皮膜は導体の外周に絶縁塗料を複数回塗布,焼付けして形成されるが、全
塗膜により単一層の絶縁層が形成され、層毎に分離することが不可能であるため
多層絶縁電線とは認められないものである。
【0012】
本考案の集束絶縁導体は、絶縁素線の複数本を略平行にかつ断面円形状に集束
するか、または絶縁素線の複数本を撚り合わせて断面円形状に集束したものであ
り、絶縁素線の素線導体はそれぞれ絶縁されているため渦電流の発生は低く押さ
えられるので、渦電流損に伴う高周波抵抗の増加を押さえることが出来る。また
集束絶縁導体は、単線の導体と比較すると導体表面積が大幅に増大するため、表
皮効果による損失の増大を著しく改善することが可能となる。また、前記絶縁素
線の複数本を略平行にかつ断面円形状に集束した場合、或は前記絶縁素線の複数
本を撚り合わせて断面円形状に集束する場合でも撚りピッチを大きくした場合は
使用導体の撚り込み長さを短くすることができ、その分コイルの直流抵抗を減ず
ることが可能となる。
【0013】
また、本考案の多層絶縁電線は、絶縁素線の絶縁層と集束絶縁導体上の絶縁層
からなる少なくとも3層のうちの何れか2層の絶縁層で安全規格で規定する絶縁
耐力(IEC 950の場合3.75KV)を保持するよう形成されているので
、安全規格上十分な絶縁特性を有する巻線用絶縁電線として認められ、前述の変
圧器に課せられている多くの制約から解放される。
【0014】
本考案の実施例につき図を用いて説明する。なお、本考案は実施例に限定され
るものではない。
実施例1
図1は本考案の多層絶縁電線の第一の実施例を示す断面図である。素線導体1
として導体径0.12mmφの銅線を用い、この銅線1の外周にポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)のディスパージョン塗料を塗布して皮膜厚さ0.04
mmの一次絶縁層3aを設け絶縁素線とした。次にこの絶縁素線19本を断面円形
状に30mmの撚りピッチで集束し、集束外径1.00mmの集束絶縁導体2を形成
した。次にこの集束絶縁導体2の外周に二次絶縁層3bとして自然色のフッ化エ
チレンプロピレン樹脂(FEP)(テフロン100J,三井・デュポン・フロロ
ケミカル社商品名)を厚さ約0.06mmで押出した押出層を設け、更にこの外周
に三次絶縁層3cとして青色に着色したFEPを厚さ約0.06mmで押出した押
出層を設けて3層絶縁電線4を製造した。この3層絶縁電線4 の絶縁層3は被覆
表面にスリット傷を入れる方法或はストリッパーを用いる方法の何れによっても
各層を分離することが可能であった。
【0015】
実施例2
図2は本考案の多層絶縁電線の第2の実施例を示す断面図である。素線導体1
として導体径0.12mmφの銅線を用い、この銅線1の外周に自然色のFEPを
0.04mmの厚さに押出して一次絶縁層3aを設け絶縁素線とした。次にこの絶
縁素線19本を略平行に断面円形状に集束し、集束外径1.00mmの集束絶縁導
体2を形成した。次にこの集束絶縁導体2の外周に二次絶縁層3bとして白色に
着色したPPSフィルム(3.5mm幅×0.03mm厚)を1/2ラップで巻回し
た巻回層を設け、更にこの外周に三次絶縁層3cとして白色に着色したPPSフ
ィルム(3.5mm幅×0.03mm厚)を1/2ラップで巻回した巻回層を設けて
3層絶縁電線4を製造した。この3層絶縁電線4の絶縁層3の一次絶縁層3aは
ストリッパー,また二次絶縁層3b及び三次絶縁層3cはそれぞれのフィルムを
巻戻すことによって分離が可能であった。
【0016】
耐電圧特性
実施例1及び実施例2の多層絶縁電線について、各絶縁層を設けた試料を採取
し外径及び耐電圧特性を試験した結果は表1の通りで、実施例1及び実施例2と
の間には差違は認められなかった。
【0017】
【表1】
【0018】
上記の表において注(1) は10mmφマンドレル巻付破壊電圧(15ターン巻付
) である。表1から明らかなように上記構造の絶縁電線はIEC950規格の耐
電圧特性すなわち3.75KV・1分に耐えるものであった。
【0019】
変圧器昇温試験
本考案実施例1の3層絶縁電線を2次巻線として用いたスイッチング変圧器と
0種ポリウレタン銅線0.60mmを2次巻線として用いたスイッチング変圧器
とをその他を全く同一にして製造した。出力136Wのスイッチング電源に用い
られる発振周波数50KHzのスイッチング変圧器について、これらのスイッチ
ング変圧器を出力電圧161V,0.5Aで作動させ、そのときのスイッチング
変圧器の巻線の表面温度をサーミスタ温度計を用い測定した。その結果を表2に
示す。
【0020】
【表2】
【0021】
表2から明らかなように本考案の多層絶縁電線を用いたスイッチング変圧器は
従来の単銅線を用いた変圧器に比較して6.3℃温度が低減されていることがわ
かる。
【0022】
本考案の多層絶縁電線は、絶縁素線の複数本を略平行にかつ断面円形状に集束
した集束絶縁導体、または前記絶縁素線の複数本を撚り合わせて断面円形状に集
束した集束絶縁導体を用いることにより、導体に発生する渦電流損及び表皮効果
損による発熱が大幅に低減され、スイッチング周波数を高周波化したときにもス
イッチング変圧器の発熱を押さえる事が可能となり、この結果スイッチング電源
の効率を向上する事が出来る。
【図1】本考案の高周波変圧器巻線用多層絶縁電線の第
一の実施例を示す断面図である。
一の実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の高周波変圧器巻線用多層絶縁電線の第
二の実施例を示す断面図である。
二の実施例を示す断面図である。
1 細径導体
2 集束絶縁導体
3 絶縁層
3a 一次絶縁層
3b 二次絶縁層
3c 三次絶縁層
4 高周波変圧器巻線用多層絶縁電線
Claims (3)
- 【請求項1】 細径導体の外周に耐熱性プラスチックフ
ィルムの巻回層,耐熱性樹脂の押出層或は耐熱塗料の塗
装皮膜層からなる絶縁層を一層設けた絶縁素線の複数本
を集束した集束絶縁導体の外周上に、耐熱性プラスチッ
クフィルムの巻回層,耐熱性樹脂の押出層,耐熱性塗料
の塗装皮膜層或はこれらの絶縁層の何れかの組合せから
なる絶縁層を少なくとも2層設け、前記絶縁素線の絶縁
層と集束絶縁導体上の絶縁層からなる少なくとも3層の
うちの何れか2層の絶縁層で規定の耐電圧特性を保持せ
しめるべく形成すると共に、前記3層の絶縁層の各層は
それぞれ独立していて分離可能であることを特徴とする
高周波変圧器巻線用多層絶縁電線。 - 【請求項2】 前記集束絶縁導体は、前記絶縁素線の複
数本を略平行にかつ断面円形状に集束した集束絶縁導体
であることを特徴とする請求項1記載の高周波変圧器巻
線用多層絶縁電線。 - 【請求項3】 前記集束絶縁導体は、前記絶縁素線の複
数本を撚り合わせて断面円形状に集束した集束絶縁導体
であることを特徴とする請求項1記載の高周波変圧器巻
線用多層絶縁電線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1977891U JPH04108809U (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | 高周波変圧器巻線用多層絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1977891U JPH04108809U (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | 高周波変圧器巻線用多層絶縁電線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04108809U true JPH04108809U (ja) | 1992-09-21 |
Family
ID=31905993
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1977891U Pending JPH04108809U (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | 高周波変圧器巻線用多層絶縁電線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04108809U (ja) |
-
1991
- 1991-03-06 JP JP1977891U patent/JPH04108809U/ja active Pending
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