JPH0411193B2 - - Google Patents

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JPH0411193B2
JPH0411193B2 JP57068416A JP6841682A JPH0411193B2 JP H0411193 B2 JPH0411193 B2 JP H0411193B2 JP 57068416 A JP57068416 A JP 57068416A JP 6841682 A JP6841682 A JP 6841682A JP H0411193 B2 JPH0411193 B2 JP H0411193B2
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lipase
fats
oils
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、リパーゼによる油脂類のエステル基
交換反応方法、詳しくは、リパーゼ、水、キトサ
ンおよび/あるいはキトサン誘導体、高吸水性樹
脂、および糖類の存在下に反応を行なうことを特
徴とするリパーゼによる油脂類のエステル基交換
反応方法に関する。 酵素を触媒とする反応系の場合、系内に存在す
る酵素の活性を充分に発揮させるために、多量の
水の存在下で反応を行なうことが一般的である。
ところが、リパーゼによる油脂類のエステル基交
換反応の場合、水の比較的多い反応系では、好ま
しくない副反応である加水分解が助長され、好ま
しい反応組成物を得ることが非常に困難であつ
た。このような理由により、従来公知のリパーゼ
による油脂類のエステル基交換反応は、極度に水
分を低下させた反応系で行なわれている。たとえ
ば、特開昭55−71797号公報(不二製油)には、
反応系に存在する水分が基質に対して0.18重量%
以下の方法が記載されている。また、特開昭52−
104506号公報(ユニリーバー・ナームローゼ・ベ
ンノートシヤープ)には、少量の水の存在下、あ
るいは基質に対して0.2〜1重量%の水の存在下
で行なう方法が記載されている。しかしながら、
公知の方法のように極度に水分の少ない反応系で
は、酵素は死んだ状態あるいは睡眠状態にあり、
生きた状態では存在しえなく、したがつて、酵素
リパーゼが充分に活性化されず、充分な反応速度
を得ることができないかあるいは全く反応速度を
得ることができないかあるいは全く反応が進まな
い。またさらに、極度に水分の少ない反応系で、
充分な反応速度を得るべく酵素使用量を増加させ
ても、さらに反応速度を増加することができない
ばかりか、添加された酵素の不活性化が大となり
工業的にはなりたたない。リパーゼを用いる油脂
類のエステル基交換反応の工業的利用のために
は、これらの難点を技術的に解決する必要があ
る。 本発明の目的は、リパーゼによる油脂類のエス
テル基交換反応の工業的利用を達成すべく、好ま
しい副反応である加水分解を併発させることな
く、反応系内のリパーゼを充分活性化し、工業化
可能な程度にまで反応速度を高めることにある。
さらに、系内におけるリパーゼの不活性化を防止
し、リパーゼの効果的な再使用を可能にし、該工
程の経済性を高めることにある。 本発明者らは、リパーゼによる油脂類のエステ
ル基交換反応において、リパーゼ活性を有効に発
揮させる該酵素反応条件を種々検討した結果、リ
パーゼ、水、キトサンおよび/あるいはキトサン
誘導体、高吸水性樹脂、および糖類の存在下に反
応を行なうことにより、副反応の程度を抑え、か
つ速かに反応を進行させうることを見い出し、さ
らに、系内におけるリパーゼの不活性化を防止
し、リパーゼの効果的な再使用を可能にし本発明
の目的を達成することができた。 即ち、本発明は、リパーゼ、水、キトサンおよ
び/あるいはキトサン誘導体、高吸水性樹脂、お
よび糖類が存在する系で反応を行なうことを特徴
とするリパーゼによる油脂類のエステル基交換反
応方法である。好ましい反応系中の水分量は、基
質に対して1〜30重量%、より好ましくは10〜15
重量%である。また、好ましいキトサンおよび/
あるいはキトサン誘導体の量は、系中の水分量
(単位量)に対して0.005〜5g/g、より好まし
くは0.1〜1g/gである。また、高吸水性樹脂
の好ましい量は系中の水分量(単位量)に対し
て、0.001〜3g/g、より好ましくは0.02〜1
g/gである。また、糖類の好ましい量は、系中
の水分量(単位量)に対して0.001〜2g/g、
より好ましくは0.01〜1g/gである。また該反
応諸条件に加え、好ましいリパーゼ酵素量(活性
単位U)は、基質(単位量)に対しても、5〜
10000U/g、より好ましくは50〜1000U/gで
ある。ただし、酵素の活性単位Uは、オリーブ油
乳化液5mlと0.1Mリン酸塩緩衝液4mlに酵素を
加え、37℃で30分間反応したときに、0.05N水酸
化ナトリウム水溶液0.06mlに相当する脂肪酸を生
成する毎に1活性単位(U)とした。 また、基質に対して0.05〜5.0重量%の界面活
性剤の存在により反応速度をさらに速かにするこ
とができる。該界面活性剤としては、シヨ糖脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピ
レングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、レシチン、モノグリセリドより
なる群から選ばれる単独あるいは二種以上が有効
に使用し得る。特にHLB1〜8程度のシヨ糖脂肪
酸エステルが効果的である。 なお、上記基質とは油脂又は油脂及び脂肪酸を
いい、グリセリン、モノグリセリド、ジグリセリ
ドあるいは、脂肪酸のアルコールエステル等が系
中に存在する場合にはこれらの物質も上記基質に
含まれる。 本発明で用いられるリパーゼとしては、リゾプ
ス系、アスペルギルス系、カンデイダ系、ムコー
ル系、すい臓リパーゼ等が使用でき、これらのリ
パーゼの多くは市販品として入手できる。またグ
リセリドの1,3位の脂肪酸基を特異的にエステ
ル交換を行なう場合には、該目的に合致した特性
を有するリパーゼ、例えばリゾプスデレマー、リ
ゾプスヤポニカス、ムコールヤポニカス等を用い
れば良い。 本発明で用いられる上記油脂としては一般の植
物性、動物性の油脂もしくは加工油脂あるいは、
これらの混合油脂があげられ、例えば、大豆油、
綿実油、ナタネ油、オリーブ油、コーン油、ヤシ
油、サフラワー油、牛脂、ラード、魚油等であ
る。さらにカカオバター代用脂の原料となる特定
組成のグリセリド、すなわち、1,3−ジステア
ロ−2−オレオグリセリド、1−パルミト−2オ
レオ−3−ステアログリセリド、1,3−ジパル
ミト−2−オレオグリセリドをエステル交換反応
の目的物とする場合には、グリセリドの2位にオ
レイン酸を多量に含有する油脂、例えばオリーブ
油、椿油、山茶花油、パーム油、サル脂、イリツ
ペ脂、コクム脂、シア脂、マウア脂、フルワラ
脂、ボルネオタロー脂又はこれらの分別油脂を使
用することができる。 また、脂肪酸としては、炭素数2〜22の直鎖の
飽和又は不飽和の脂肪酸が利用できる。例えば、
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等を利
用することができる。 また、脂肪酸のアルコールエステルとしては上
記脂肪酸と炭素数1〜6の直鎖飽和一価アルコー
ルのエステル化物があり、例えば、パルミチン酸
メチル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸メチ
ル、ステアリン酸エチルをあげることができる。 本発明で用いられるキトサン((1→4)−2−
アミノ−2−デオキシ−β−D−グルカン)とは
キチン((1→4)−2−アセトアミド−2−デオ
キシ−β−D−グルカン)の脱アセチル化物であ
る。また、キチンの脱アセチル化条件により、脱
アセチル化率の異なる部分脱アセチル化物をつく
ることができるが、これもまた用いることができ
る。脱アセチル化率としては30%以上が好まし
く、より好ましくは70%以上である。ただし、均
一反応系でランダムに脱アセチル化した部分脱ア
セチル化物は脱アセチル化率が40〜60%、より好
ましくは45〜55%のものを有効に使用しうる。 本発明で用いられるキトサン誘導体とは、酸、
酸無水物、塩類、アルデヒド、エポキシ化合物
等、あるいはこれらの誘導体との反応物であり、
これらの部分反応物も含まれる。このような誘導
体としては、N−アシルキトサン、N−混合アシ
ルキトサン、N−部分アシルキトサン、N,O−
アシルキトサン、N−アリリデンキトサン、N−
アルキリデンキトサン、キトサン塩等が挙げられ
る。 本発明で用いられる高吸水性樹脂としては、吸
水性ポリウレタン樹脂、ポリヒドロキシエチルメ
タクリレート、ポリアクリル酸系樹脂、澱粉−ア
クリル酸グラフト重合物(澱粉にアクリル酸をグ
ラフト重合させ、中和し、小量の架橋剤で架橋し
たもの)、澱粉−アクリルニトリルグラフト重合
物(第二セリウム塩や放射線により澱粉にアクリ
ルニトリルをグラフト重合させ、加水分解し、精
製、乾燥したもの)、澱粉をモノクロル酢酸でカ
ルボキシメチル化し、ホルマリンで架橋したも
の、あるいはセルロース−アクリルニトリルグラ
フト重合物、セルロースをモノクロル酢酸でカル
ボキシメチル化し、ホルマリンで架橋したもの、
あるいは、ビニルアルコールとアクリル酸共重合
物あるいは酢酸ビニルとメタクリル酸メチルの共
重合物を加水分解して自己架橋させたもの、ジア
ルデヒドあるいは放射線により分子間架橋したポ
リビニルアルコール、架橋ポリエチレンオキサイ
ド等が挙げられる。これらの高吸水性樹脂は単独
に用いてもよいし、二種以上併用してもよい。こ
れらの高吸水性樹脂のなかで澱粉−アクリル酸グ
ラフト重合物およびビニルアルコールとアクリル
酸共重合物あるいは酢酸ビニルとメタクリル酸メ
チルの共重合物を加水分解して自己架橋させたも
のが好ましく使用しうる。前者としては、三洋化
成工業株式会社製商品名、サンウエツトIM−
300、後者としては、住友化学工業株式会社製、
商品名スミカゲルS−50が市販品として入手でき
る。 本発明で用いられる糖類としては、単糖類、少
糖類および多糖類を挙げることができる。 単糖類としては、グリセロース、トレオロー
ス、エリトロース、リボース、キシロース、アラ
ビノース、リキソース、グルコース、マンノー
ス、アロース、アルトロース、ギユロース、イン
ドース、ガラクトース、タロース、ジオキシアセ
トン、ケトトレオース、エリスロケトペントー
ス、フラクトース、タガトース、プシコース、ソ
ルボース、ビシコース等が挙げられるが、この中
で特に、アラビノース、リボース、ガラクトー
ス、グルコースが有効であつた。少糖類として
は、マルトース、セロビオース、トレハロース、
ゲンチオビオース、イソマルトース、ラクトー
ス、シユークロース、メリビオース、ラフイノー
ス、ゲンチアノース、スタキオース等が挙げられ
るが、このなかで特に、トレハロース、ラフイノ
ース、ラクトース、シユークロースが有効であつ
た。多糖類としては、キシラン、アラバン、デン
プン、デキストリン、セルロース、グリコーゲ
ン、デキストラン、イヌリン、レバン、ガラクタ
ン、サイクロデキストリンが挙げられるが、この
なかで特に、デキストリン、セルロース、グリコ
ーゲン、デキストラン、サイクロデキストリンが
有効であつた。 これらの糖類は単独に用いてもよいし、二種以
上併用してもよい。 本発明において、系中に、リパーゼ、水、キト
サンおよび/あるいはキトサン誘導体を存在せし
めるには種々の方法をとることができるが、好ま
しい方法としては、先ずリパーゼと水を充分接触
させておき、そのなかにキトサンおよび/あるい
はキトサン誘導体を添加し、よく混合して充分接
触させることにより調製する方法、または、リパ
ーゼとキトサンおよび/あるいはキトサン誘導体
を充分接触させておき、そのなかに水を添加し、
よく混合して充分接触させることにより調製する
方法、または、キトサンと酸および/あるいは塩
類の水溶液とを充分接触させておき、そのなかに
リパーゼを添加し、充分混合し、さらに必要であ
れば水を追加し、充分接触させることにより調製
する方法、さらには、不活性溶媒中、キトサンお
よび/あるいはキトサン誘導体、水、リパーゼを
逐次添加し、充分混合し、調製する方法等があ
り、このように調製された酵素含有組成物を、基
質を有する系に分散添加すればよい。また、高吸
水性樹脂および糖類を添加する方法も種々の方法
をとることができ、好ましくは、前記酵素含有組
成物の調製方法におけるいずれかの調製段階で、
高吸水性樹脂および糖類を添加し、充分混合する
方法がとられる。たとえば、糖類と酵素を充分混
合した後キトサンおよび/あるいはキトサン誘導
体を添加し、充分混合し、高吸水性樹脂をさらに
添加し、さらに水を加えて充分混合、接触させる
ことにより酵素含有組成物を調整する方法等があ
り、このように調整された酵素含有組成物を、基
質を含有する系に分散添加して反応を行なうこと
ができる。 本発明のエステル基交換反応は、前記酵素含有
組成物が分散した反応系である回分式撹拌反応お
よび連続流通反応等で行なうことができる。ま
た、前記酵素含有組成物をカラムに充填し、該カ
ラムに基質溶液を通過させる固定酵素反応器で反
応を行なうこともできる。 本発明のエステル基交換反応は反応温度20〜50
℃で行なわれるのがよく、反応時間は系によつて
異なるが3〜50時間程度で目的の組成物を得るこ
とができる。 反応基質の中で、例えば高融点の油脂と脂肪酸
の混合物等を用いた場合、反応温度で不均一な系
となることがあるが、そのような場合にはリパー
ゼに対して不活性な有機溶剤に反応基質を溶解し
均一系として反応を行なうことができる。この種
の有機溶剤としては、n−ヘキサン、工業用ヘキ
サン、石油エーテルなどがあり、基質に対して
0.1〜5倍量(重量)で用いることができる。 エステル基交換反応の終了後、有機溶剤を使用
した場合は蒸留により有機溶剤の除去を行ない反
応油を得る。反応油中の脂肪酸、モノグリセリ
ド、ジグリセリドまた添加された界面活性剤等
は、通常のアルカリ中和等の化学的精製方法、水
蒸気蒸留、真空蒸留およびクロマトグラフイー等
の物理的精製方法により除去することができる。 前記酵素含有組成物の一部として反応系に添加
される水の好ましい添加量は、基質に対して1〜
30重量%である。基質に対する水分量が1重量%
未満では、充分な反応速度を得ることができず、
また基質に対して30重量%以上の水分量では、さ
らに水分を増加しても、より速かな反応速度を得
ることができない。また、該反応系のより好まし
い水分量は、基質に対して10〜15重量%である。 前記酵素含有組成物は反応後、別して溶剤で
洗浄することにより回収できる。 前記酵素含有組成物は再使用により活性が低下
するが、水を添加混合することにより、活性が再
現してくる。ただし、前記酵素含有組成物中の水
分量が比較的多いと活性が低下しずらく、より多
く再使用しうる。このような観点からも種々検討
した結果、前記酵素組成物の一部として反応系に
添加される水のより好ましい添加量は、基質に対
して10〜15重量%程度であつた。 本発明の効果は、好ましくない副反応であるエ
ステルの加水分解反応を抑制し、かつ、エステル
基交換反応速度を大きくすることができることで
ある。好ましい条件を選定すれば従来公知の方法
に比較して約10〜20倍程度の反応速度を得ること
ができる。酵素を工業的に利用する場合は、反応
速度を大きくすることは、反応器の運転時間を飛
躍的に短縮でき、効率的で生産性の高いプロセス
という利点があるのみならず、酵素あるいは酵素
含有組成物の反応器内での滞留時間を短縮でき、
したがつて、反応器内でうける撹拌に伴う応力や
表面の物性変化等の原因による酵素の失活あるい
は酵素含有組成物の形状変化をより少なくするこ
とができるという利点もある。また、本発明の他
の効果は、キトサンおよび/あるいはキトサン誘
導体を使用することにより酵素が安定化されるた
めか、酵素の失活が非常に少なく、反応後回収さ
れた酵素含有組成物の効果的な再使用を可能に
し、工程の経済性を向上させたことである。本発
明に係る酵素含有組成物は、10回あるいはそれ以
上の再使用が可能であり、工程の経済性を飛躍的
に向上させることができる。 本発明による油脂類のエステル基交換反応方法
によれば、位置選択的リパーゼを用いることによ
り廉価原料から効率的にカカオバター代用脂を製
造することができる。さらに特定条件下ではカカ
オ脂に類似のトリグリセリド組成物を得ることが
でき工業的に非常に有用な方法となる。 次に実施例により本発明をさらに具体的に説明
するが本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例 1 キトサン(共和油脂工業株式会社製、商品名フ
ローナツクN)4gにイオン交換水5g、0.2%
酢酸水溶液2gおよびリゾプスデレマ
(Rhizopus delemar)由来のリパーゼ(1g当
りのリパーゼ活性3500U/g)2.4gを充分混合
接触させた後、デキストリン2gおよび高吸水性
樹脂(三洋化成工業株式会社製、商品名サンウエ
ツトIM−300)4gを添加混合して酵素含有組成
物を調製した後、該酵素含有組成物をパーム中部
油34.3g、ステアリン酸25.7g及びn−ヘキサン
100からなる基質混合溶液に分散添加し、反応温
度40℃、撹拌速度300rpmで反応を行なつた(1
回目)。少量の反応混合物を経時的に分取し、昇
温ガスクロマトグラフイーにより炭素数別のトリ
グリセリド組成および酸価を測定したところ、第
1表に示す結果を得た。
【表】 反応混合物よりデカンテーシヨンによつて酵素
含有組成物を分離し、n−ヘキサンでよく洗浄し
た後、該酵素含有組成物を1回目と同様の基質混
合溶液に分散添加して、同一条件下で反応を行な
うことをくりかえした。それぞれの反応混合物の
炭素数別のトリグリセリド組成および酸価を測定
したところ、第2表に示す結果を得た。
【表】 比較例 1 キトサン(フローナツクN)10gと0.5%酢酸
水溶液1をよく混合した後、撹拌しながら25%
グルタルアルデヒド溶液を徐々に添加してゲル化
させた。該ゲル化物をイオン交換水で充分洗浄
し、次いで粉砕した後、風乾した。風乾物はさら
に100℃の乾燥器内で完全に乾燥した。該乾燥物
5g、イオン交換水8g及びリリゾプスデレマ由
来のリパーゼ(1g当たりのリパーゼ活性
3500U/g)4.8gを充分混合接触させ酵素含有
組成物を調製した後、該酵素含有組成物をパーム
中部油34.3g、ステアリン酸25.7g及びn−ヘキ
サン100gからなる基質混合溶液に分散添加し、
反応温度40℃、撹拌速度200rpmで反応を行なつ
た(1回目)。実施例1と同様にして反応混合物
の炭素数別のトリグリセリド組成および酸価を経
時的に測定し、第3表に示す結果を得た。本例の
場合は、実施例1の場合に比して加水分解反応を
抑制することができなかつた。
【表】 実施例1と同様にして、反応混合物より回収し
た酵素含有組成物を用いて、上記1回目と同一条
件下で反応を行なうことをくりかえした。C50
リグリセリドが約35%に達するまでに要した反応
時間は、2回目では4時間、3回目では5時間、
4回目では7時間、5回目では10時間、6回目で
は15時間であつた。1回目から6回目までの反応
混合物を混合し、n−ヘキサンを除去し、セライ
ト過を行なつた後、この反応混合物100gと工
業用ヘキサン400gを混合溶解し、撹拌条件下で
8℃まで冷却した後、結晶部と液部に分別し
た。結晶部の収率は41%でその酸価は170.2であ
り、液部の酸価は34.4であつた。この液部を
フロリジル担体クロマトグラフイーにかけ、工業
用ヘキサンで溶出した。溶出区分は大部分グリセ
リドからなり、脂肪酸は担体に吸着され溶出しな
かつた。溶出区分より溶剤を除去し、固体脂指数
(S.F.I)を測定し、第4表に示す結果を得た。ま
た、第4表には、同時に測定したカカオバターの
S.F.Iも示した。
【表】 第4表に示す結果から明らかなように、カカオ
バターに類似した物性をもつトリグリセリドが生
成されていることがわかる。 比較例 2 キチン(東京化成工業株式会社製)をT.
Sannan(Makromol Chem177、3589(1976)およ
びMakromol Chem178、3197(1977))の方法に
より均一系で脱アセチル化して、脱アセチル化率
48%のランダム脱アセチル化物を得た。該脱アセ
チル化物2g、水4g及びリゾプスデレマ由来の
リパーゼ(1g当りのリパーゼ活性3500U/g)
2.4gを充分混合接触させた後、高吸水性樹脂
(サンウエツトIM−300)1.0gを添加混合して酵
素含有組成物を調製した後、該酵素含有組成物を
パーム中部油34.3g、ステアリン酸25.7g及びn
−ヘキサン100gからなる基質混合溶液に分散添
加し、反応温度42℃、撹拌速度300rpmで8時間
反応を行なつた(1回目)。該反応混合物の分析
を行なつたところ、酸価99.5、C48;8.5%、C50
34.6%、C52;38.0%、C5418.9%であつた。本例
の場合は、実施例1の場合に比してエステル基交
換率が悪かつた。実施例1と同様にして、反応混
合物より回収した酵素含有組成物を用いて、上記
1回目と同一条件下で反応を行なうことをくりか
えした。C50トリグリセリドが約35%に達するま
でに要した反応時間は、2回目では7時間、3回
目では10時間、4回目では25時間、5回目では35
時間であつた。 比較例 3 キトサン(フローナツクN)1gにイオン交換
水1g、0.2%酢酸水溶液0.8g及びリゾプスデレ
マ由来のリパーゼ(1g当りのリパーゼ活性
3500U/g)2.4gを充分混合接触させた後、高
吸水性樹脂(サンウエツトIM−300)0.4gを添
加混合して酵素含有組成物を調製した後、該酵素
含有組成物をパーム中部油34.3g、ステアリン酸
25.7g及びn−ヘキサン100gからなる基質混合
溶液に分散添加し、反応温度40℃、撹拌速度
300rpmで反応を行なつた(1回目)。実施例1と
同様にして反応混合物の炭素数別のトリグリセリ
ド組成および酸価を経時的に測定し、第5表に示
す結果を得た。本例の場合は、実施例1の場合に
比してエステル基交換率が悪かつた。
【表】 実施例1と同様にして、反応混合物より回収し
た酵素含有組成物を用いて、上記1回目と同一条
件下で反応を行なうことをくりかえし、第6表に
示す結果を得た。
【表】 に分散添加した。
比較例 4 キトサン23.23gおよび水43.43gをよく混合
し、さらにリゾプスデレマ由来のリパーゼ(1g
当りのリパーゼ活性3500U/g)112gを添加し、
よく混合して酵素含有組成物を調製した後、該酵
素含有組成物をパーム中部油400g、ステアリン
酸300g及び工業用ヘキサン1200gからなる基質
混合溶液に分散添加し、反応温度40℃、撹拌速度
300rpmで反応を行なつた(1回目)。実施例1と
同様にして反応混合物の炭素数別のトリグリセリ
ド組成および酸価を経時的に測定し、第7表に示
す結果を得た。本例の場合は、実施例1の場合に
比して加水分解反応を抑制することができなかつ
た。
【表】 実施例1と同様にして、反応混合物より酵素含
有組成物を回収し、5回再使用した。5回目の反
応に於ける反応混合物の炭素数別のトリグリセリ
ド組成および酸価の経時的な変化を第8表に示
す。
【表】 比較例 5 キトサン4gにイオン交換水5g、0.2%酢酸
水溶液2gおよびリゾプスデレマ由来のリパーゼ
(1g当りのリパーゼ活性3500U/g)2.4gを充
分混合接触させた後、エチルセルロース(和光純
薬工業(株)製エトキシ化度約49%)2gおよびポリ
エチレングリコール(分子量6000)4gを添加混
合して酵素含有組成物を調製し、実施例1と同様
の方法で8時間反応を行つた。 反応生成物は、加水分解が著しく、酸価は
147.5と高いため、目的とするトリグリセリドの
収率は非常に低いものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 リパーゼ、水、キトサンおよび/あるいはキ
    トサン誘導体、高吸水性樹脂、および糖類が存在
    する系で反応を行なうことを特徴とするリパーゼ
    による油脂類のエステル基交換反応方法。 2 反応系中の水分量が基質に対して1〜30重量
    %で反応を行なうことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のリパーゼによる油脂類のエステル
    基交換反応方法。 3 キトサンおよび/あるいはキトサン誘導体の
    量が、系中の水分量(単位量)に対して0.005〜
    5g/gで反応を行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項又は第2項記載のリパーゼによる
    油脂類のエステル基交換反応方法。 4 高吸水性樹脂の量が、系中の水分量(単位
    量)に対して0.001〜3g/gで反応を行なうこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1〜3項何れか
    に記載のリパーゼによる油脂類のエステル基交換
    反応方法。 5 糖類の量が、系中の水分量(単位量)に対し
    て0.001〜2g/gで反応を行なうことを特徴と
    する特許請求の範囲第1〜4項何れかに記載のリ
    パーゼによる油脂類のエステル基交換反応方法。 6 リパーゼの酵素量が、基質(単位量)に対し
    て5〜10000U/gで反応を行なうことを特徴と
    する特許請求の範囲第1〜5項何れかに記載のリ
    パーゼによる油脂類のエステル基交換反応方法。 7 キトサンおよび/あるいはキトサン誘導体
    が、キチンの脱アセチル化物であつて、脱アセチ
    ル化率30%以上のものであることを特徴とする特
    許請求の範囲第1〜6項何れかに記載のリパーゼ
    による油脂類のエステル基交換反応方法。 8 キトサンおよび/あるいはキトサン誘導体
    が、キチンのランダム脱アセチル化物であつて、
    脱アセチル化率40〜60%のものであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1〜6項何れかに記載の
    リパーゼによる油脂類のエステル基交換反応方
    法。 9 キトサン誘導体が、N−アシルキトサン、N
    −混合アシルキトサン、N,O−アシルキトサ
    ン、N−アリリデンキトサン、N−アルキリデン
    キトサン、キトサン塩およびこれらの部分反応物
    からなる群より選ばれた一種あるいは二種以上で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1〜8項
    何れかに記載のリパーゼによる油脂類のエステル
    基交換反応方法。
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