JPH04126067A - バイオリアクターとその製造法 - Google Patents

バイオリアクターとその製造法

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JPH04126067A
JPH04126067A JP24566690A JP24566690A JPH04126067A JP H04126067 A JPH04126067 A JP H04126067A JP 24566690 A JP24566690 A JP 24566690A JP 24566690 A JP24566690 A JP 24566690A JP H04126067 A JPH04126067 A JP H04126067A
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JP
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enzyme
immobilized
cell
cell surface
fraction
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JP24566690A
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English (en)
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Fumio Yamauchi
文男 山内
Meiraku Sai
崔 明洛
Tatsunori Yamagishi
山岸 辰則
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、近年注目されている微生物を触媒にして、物
質の分解、合成、化学変換を行う反応装置の一種、バイ
オリアクターとその製造法に関する。特に本発明は、固
定化生体触媒により蛋白質およびペクチドを分解する食
品バイオリアクターを提供するもので、調味料、食品物
性改良剤、健康食品、機能性食品など食品工業への応用
に好適なものである。
「従来技術」 近年、酵素の触媒活性を保持したまま水に不溶性にした
、いわゆる固定化酵素・バイオリアクターは、高価な酵
素を繰り返し使用できる、反応装置が小さい、連続反応
が可能である、反応制御が可能である、生産物と酵素の
分離が容易である、コストダウンを図れる、などの利点
から、その有効性が注目されている。
ある反応を行うバイオリアクターを構築する場合は、触
媒反応する生体触媒(酵素系)の入手、活性の量的およ
び質的改良技術の確立、目的生体触媒の固定化技術の確
立が必要であるとされている。固定化は触媒そのものの
活性を低下させずに、安全性を維持させる方法が望まし
いが、目的とする物質生産によっては種々の制限が加え
られる。特に生産物質が食品である場合には、様々な問
題と制約がある。
従来より、生体触媒である糸状菌のプロテアーゼを利用
する固定化バイオリアクターとしては、■プロテアーゼ
を抽出してイオン交換樹脂などの単体に結合させる単体
結合法、■糸状菌の菌体をアルギン酸ゲルやラバフオー
ムなどに成育させて、菌体外酵素を利用する方法が試み
られている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかし、■の方法は、プロテアーゼを抽出、固定化する
ので、コスト高になるだけでなく、多くの場合共有結合
させるので、プロテアーゼの活性が下がる等の欠点があ
る。■の菌体固定化方法は、固定化生体触媒を応用する
方法として注目されているが、菌体外酵素しか利用でき
ず、ベブチターゼなど有効な生体触媒は菌体内に含まれ
ている場合が多いので、効率が悪いという欠点がある、
そこで微生物が持つ細胞質内酵素を利用しようとすると
、■細胞を破壊するか、■基質や反応生成物が微生物の
細胞表層を透過すること、■生成物の分解系副反応が欠
損していること、が必要条件となる。■の場合には、細
菌を破壊すると細胞質内酵素が不安定になることが多い
し、■◎の必要条件を満足する場合が稀であるうえ、生
きたままだと代謝機能を一定に制御することが難しく、
微生物の増殖による菌の汚れが起きる等、目的とする生
産物の均一かが困難となる等の欠点がある、このため、
実用性のある固体化生体触媒系のバイオリアクターは、
具現化されていないというのが現状である。
本発明者は、固体化生体触媒を応用したバイオリアクタ
ーについて研究するうち、糸状菌の細胞表層は細胞壁と
細胞膜とから出来ているが、細胞壁はキチンとβ−1,
3−グルカンを主体とする多糖体で構成されており、固
定化酵素の担体として適しているし、細胞膜も生体膜と
して種々の機能を有し、固定化酵素の担体として用いる
ことができる。また、細胞表層には酸性領域にも酵素活
性を有する酸性力ルポキシペブチターゼ(ACPage
)が多く存在するとともに、培地条件を調整すれば酸性
ブロティナーゼ(A P a se)を局在させること
ができるし、グルタミンをグルタミン酸に触媒するグル
タミナーゼの殆どが細胞表層に存在していることが解っ
た。そこで、これらの知見から糸状菌の細胞表層を固定
化酵素担体となし、その細胞表層画分に自然に結合して
いる酵素群を複合固定化酵素系とすることによりバイオ
リアクターを具現化できるのではないかと起想し、本発
明を完成した。
r問題点を解決する手段」 特許を受けようとする第1の発明は、糸状菌の細胞表層
を固定化酵素担体とし、その細胞表層に自然に結合して
いる酵素群を複合固定化酵素系としたことを特徴とする
バイオリアクターである。
ここで、糸状菌とは、麹菌、酵母など俗称カビ類といわ
れるもので、真正菌量のうちで、酵母や子実体がキノコ
とならないような鞭毛菌面間、接合菌面間、子嚢菌面間
、冬胞子菌網、不完全菌面間(分芽菌網を除く。)を包
含する。
糸状菌の細胞表層は、外層の細胞壁と、内層の細胞膜よ
り構成されており、それぞれ生理的な機能を持っている
。細胞壁は、最外層のβ−1゜3−グルカンを主体とす
る多糖体による繊維網目構造と、中層のチキンの繊維層
と、薄い内層の少なくとも三層に構成されている。多糖
体はそのまま、あるいは誘導体として固定化酵素の担体
に用いられているので、当該細胞壁はそのまま固定化酵
素の担体として適していることになる。また、細胞膜は
主にリン脂質二重層から構成されており、生体膜として
種々の機能を有し、固定化酵素の担体として用いること
ができる。そこで、細胞壁と細胞膜より構成される細胞
表層をそのままで、固定化酵素担体とした。
また、細胞表層画分とは、糸状菌を磨砕することにより
、筒状あるいはその破片状に細断された細胞から細胞質
内物質を除去して、細胞壁と細胞膜に自然の酵素群が結
合したままの状態になっているものをいう。
次に、当該細胞表層には酸性ブロティナーゼ、酸性力ル
ポキシベブチターゼ、グルタミナーゼなどの複合固定化
酵素が自然結合している。その細胞表層画分結合型酵素
は、次のような特徴があることが解った。
■細胞表層画分には酸性ブロティナーゼ、酸性力ルポキ
シベプチターゼ、グルタミナーゼなどの複合酵素群が自
然に結合している。
■細胞表層画分に結合している酸性プロティナーゼ、酸
性力ルポキシペブチターゼは低酸性領域で最適活性を示
し、かつ比較的高温においても安定であった。
■細胞表層画分は、細胞膜に酵素が疎水的に結合し、細
胞壁に露出されている。
■細胞表層画分を構成する細胞壁は、キチンとグルカン
を主体とする多糖体を主成分としており、それらの多糖
体は固定化酵素担体として用いられる。
■細胞表層画分結合型酵素は、高分子蛋白質をよ(分解
した。
■細胞表層画分結合型酵素は、生理的な代謝機能を持た
ない一種のオルガネラである。
以上のことは、細胞表層画分結合型酵素が、従来の固定
化酵素や固定化増殖微生物と区別される中間的固定化方
法をもった新しい固定化生体触媒であることを、示して
いる。
特に、本発明に係るバイオリアクターは、高分子蛋白質
をよく分解し、低酸性領域で最適活性を示し、かつ比較
的高温においても安定であるため、雑菌汚染に強(、食
品工業への利用に好適である。
特許を受けようとする第2の発明は、細断化した糸状菌
の細胞から細胞質内物質を除去してなる細胞表層画分を
固定化酵素担体となし、その細胞表層画分に自然に結合
している酵素群を複合固定化酵素系としたうえ、当該酵
素群が結合した状態の細胞表層画分を、ゲル包括剤を用
いて固定化したことを特徴とするバイオリアクターであ
る。
細胞表層画分とは、糸状菌を磨砕することにより、筒状
あるいはその破片状に細断された細胞から細胞質内物質
を除去して、細胞壁と細胞膜に自然の酵素群が結合した
ままの状態にした細胞表層細片である。
ゲル包括剤を用いた固定化とは、寒天、アルギン酸カル
シウム、に−カラギーナン、光架橋性樹脂ポリマー、ポ
リアクリルアミド、ウレタンプレポリマー、セルロース
等を用いて、細片化した細胞表層画分を固定化するもの
である。酵素群は、もともと細胞膜に酵素が疎水的に結
合し、細胞壁に橋な作っているので、細胞膜と細胞壁に
がなり強く結合した状態になっている。このため、その
細胞表層画分をゲル包括剤によって更に固定化すると、
麹菌細胞(菌体の直径段5μm)のように小さいもので
も寒天網目から漏れないことにより、酵素の活性収率を
増加させることができるとともに、数十万〜数百万の高
分子である蛋白質と酵素の接触可能性が太き(なり、酵
素活性発現率を高めることができる。
複合固定化酵素系とは、細胞表層に酸性ブロティナーゼ
、酸性力ルポキシペブチターゼ、グルタミナーゼなどの
複数の酵素が自然結合している状態の固定化酵素のこと
をいう。
特許を受けようとする第3発明は、糸状菌を磨砕するこ
とにより、筒状あるいはその破片状に細断した後、当該
細胞より細胞質内物質を除去して自然の酵素群が結合し
た状態の細胞表層画分を得、これをゲル包括剤を用いて
固定化するようにしたことを特徴とするバイオリアクタ
ーの製造法である。
本発明は、第2発明に係るバイオリアクターの製造法で
ある。当該細胞表層画分は、凍結乾燥した菌体に石英砂
と酢#1緩衝液を混合し、冷却しながら磨砕し、デカン
テーションを繰り返し石英砂を除去し、上澄みを遠心し
て、得た沈殿物を酢酸緩衝液と脱塩水で充分洗浄した後
、凍結乾燥して調製した。こうして出来た細胞表層画分
には、細胞壁や細胞膜に結合している酵素群がそのまま
局在している。
ゲル包括剤としては、寒天、アルギン酸カルシウム、に
−カラギーナン、光架橋性樹脂ポリマー、ポリアクリル
アミド、ウレタンプレポリマー、セルロース等がある。
これらのうち種類を選定し、濃度を調製することにより
、目的に適した網目や強さをもって酵素を包括固定化で
きる。
例えば、細胞表層画分固定型酵素系を寒天を用いて固定
化する場合には、0.9%(7) N a Cl 溶液
に100℃で15%濃度の寒天溶液を調整し、45℃で
保存する。凍結乾燥した細胞表層画分固定型酵素系の細
胞表層画分を含む0.9%NaC1を0.5mlと、1
〜5%に調製した寒天溶液4.5mlをそれぞれ45℃
で混合し、ガラスプレート上に注いで、5℃で冷却させ
ゲル化を行った。ここで得られたプレートゲルは3〜5
mm角になるように切断して、固定化細胞表層画分固定
型酵素系とする。
特許を受けようとする第4発明は、細断化した糸状菌の
細胞から細胞質内物質と細胞膜と酵素を除去してなる細
胞壁画分を固定化酵素担体となし、その細胞壁画分に遊
離した酵素を可溶化してなる可溶化酵素を吸着固定化し
、その後必要に応じてグルタルアルデヒド架橋によって
固定化したことを特徴とするバイオリアクターである。
本発明は、細断化した糸状菌の細胞表層から細胞膜およ
び結合酵素を除去して得た細胞壁を、固定化酵素担体と
して利用し、これにトリトン(Triton)可溶化酵
素を再固定化したものである。これによって、細胞表層
画分固定化酵素系と同程度またはそれ以上の酵素活性を
有する固定化酵素系を構成することができる。
まず、固定化酵素担体である細胞壁にトリトン(Tri
ton)可溶化酵素を物理的な吸着によって固定化する
方法である。これはトリトン(Triton)可溶化酵
素を含む、マクイルヴエイン(McIlvain)緩衝
液に分散させ、35℃で1時間振どう後、濾過と緩衝液
での洗浄を繰り返し、得た沈殿物をマクィルヴエイン(
Mcllvain)緩衝液に分散させ、物理的吸着によ
り固定化酵素を得る方法である。
その後、必要に応じ、グルタルアルデヒドを用いて更に
架橋によって固定化する。これは物理的吸着法だけでは
、酵素の脱離を起こし、安定性に欠けるので、吸着後グ
ルタルアルデヒド架橋法を用いるのである。具体的には
、前記吸着法による固定化酵素をマクィルヴエイン(M
cllvain)緩衝液に分散させ、グルタルアルデヒ
ドを加え、35℃で1時間保持後、ガラスフィルターで
濾過し、得られた沈殿物を緩衝液で充分洗浄した後、マ
クイルヴエイン(McIlvain)緩衝液に分散させ
、再固定化酵素を得る方法である。
なお、物理的吸着法および吸着後グルタルアルデヒドを
用いた架橋法において、最大固定化収率を得るためには
、固定化時のpHと温度の影響、および固定化時におけ
る細胞壁と酵素の最適濃度条件を特定する。また、再固
定化酵素の安定性を改善するために、温度とpHを調整
するとよい。
しかし、最適温度、pH安定性は細胞表層画分固定化酵
素系と類似しており、安定であるし、温度安定性も良好
である。本発明で再構成される再構成固定化酵素の最適
pHは2.3と極めて低く、バイオリアクターとして利
用する場合、微生物による汚染の防止あるいは最小限度
に回避できるので、食品や医療への応用に適している。
特許を受けようとする第5の発明は、以下の第1〜5工
程により細胞壁結合型酵素系を再構成するようにしたこ
とを特徴とするバイオリアクターの製造法である。
第1工程:糸状菌を磨砕することにより、筒状あるいは
その破片状に細断した細 胞より細胞質内物質を除去して細胞表層画分を得る。
第2工程:細胞表層画分を界面活性剤を用いて細胞壁と
細胞膜および酵素とに分 離し、分離した細胞壁画分を固定化酵素担体として調製
する。
第3工程:遊離酵素を可溶化して可溶化酵素を調製する
第3工程。
第4工程二当該調製された細胞壁画分に可溶化酵素を物
理的な吸着により固定化 する。
第5工程:可溶化酵素の吸着固定化した細胞壁画分をゲ
ル包括剤を用いて固定化 処理する。
この第5発明は、細断化した糸状菌の細胞表層から細胞
膜および結合酵素を除去して得た細胞壁を、固定化酵素
担体として利用し、これにトリトン(Triton)可
溶化酵素を再固定化し、その後可溶化酵素の吸着固定化
した細胞壁画分をゲル包括剤を用いて固定化処理したバ
イオリアクターの製造法である。
まず、固定化酵素担体である細胞壁にトリトン(Tri
ton)可溶化酵素を物理的な吸着によって固定化する
。この具体的方法は、第4発明と同様である。
その後、可溶化酵素の吸着固定化した細胞壁画分をゲル
包括剤を用いて固定化処理する。これは具体的には、第
2発明に記載したゲル包括剤による固定化法と同じであ
る。このように物理的吸着法とゲル包括固定法を二重に
行うのは、物理的吸着法だけでは酵素の脱離を起こし、
安定性に欠けるためである。
「作 用」 発明者は、糸状菌の当該細胞表層が固定化酵素として適
正であるか否かについて調べてみた。
先ず、発明者は、麹菌における酸性ブロティナーゼ、酸
性力ルポキシペブチターゼ、グルタミナーゼの細胞表層
画分結合型の分布を調べたところ、酸性ブロティナーゼ
は全生産量の51%が局在し、酸性力ルポキシペブチタ
ーゼは全生産量の28%が局在しており、グルタミナー
ゼの全生産量の43%が局在していることを確認した。
しかも、当該糸状菌の当該細胞表層には、酸性ブロティ
ナーゼ、駿性カルポキシベブチターゼ、グルタミナーゼ
などの複合固定化酵素が、疎水的にがなり強く結合して
おり、細胞膜に露出していることも解った。これらのこ
とから、細胞表層画分に結合している酵素群は、複合固
定化酵素系であるといえる。
更に、細胞表層画分を電子顕微鏡観察の結果、構成成分
である細胞壁はキチンとグルカンを主体とする多糖体が
主成分であり、固定化酵素担体に適していることも解っ
た。
次に発明者は、最適活性を調べたところ、最適pHは、
酸性ブロティナーゼが2.3で、酸性カルボキシペブチ
ターゼは3.0であり、非常に低い酸性領域で最高活性
を示した。また、最適温度は、前者が50℃、後者が5
5℃であり、非常に低い酸性領域で最高活性を示した。
更に発明者は、その安定性を調べたところ、pH安定性
は、pH2,8〜8.0までと両者とも酸性と中性領域
の幅広い範囲で安定であった。
また、温度に対しても30〜50℃で12分間保持して
も酵素活性は失われず、両者ともが非常に安定性のある
ことが解った。
更にまた、自然の酵素群が結合した状態の細胞表層画分
を用いて、高分子基質である蛋白質のバイオリアクター
による分解を試みた。当該細胞表層画分をカラムに充填
し、大豆蛋白質の分解を試み、いままで非分解性が低い
ことがしられていた7Sグロブリンのβサブユニットと
118グロブリンのベーシックサブユニット等の大豆蛋
白質を構成するすべてのサブユニットが分解された。ま
た、当該細胞表層画分を寒天にゲル包括した固定化酵素
系をバイオリアクターに応用した場合、この酵素系が高
分子基質に対しても触媒活性を有することが明らかにな
った。
以上のことから、細胞表層画分に結合している酵素群は
、生体担体に結合した状態を保持しており、一種の自然
な固定化酵素系と考えられる。このため、細胞表層画分
固定化酵素系は、そのままでも、またそれをゲル包括剤
で固定化したものでもバイオリアクターとして充分利用
できるものである。
更に、当該糸状菌の細胞壁を固定化酵素担体としての可
能性を検討するため、その自然結合している酵素群を一
度遊離させてから、再固定化を行ってみた。その結果、
元の細胞表層画分固定化酵素系と同等の酵素活性を有す
る固定化酵素系を再構成することができた。また、菌種
や酵素および再固定化条件を研究したり、遺伝子組換え
や細胞融合等の操作と組み合わせて細胞壁そのものを改
良すれば、より活性を有する固定化酵素も得ることがで
きる。
「実施例」 本発明は細胞表層画分固定化酵素系の生体触媒を指示し
ている、すなわち、複数の酵素群が結合している固定化
担体の形態を麹菌について、観察、検討し模式化すると
図面の様になる。以下それを図示実施例に基づき説明す
る。
第1図は、糸条菌である麹菌の菌体1で、第2図(イ)
1口)は筒状あるいはその破片状に細断した細胞表層画
分の斜視図であり、第3図(イ)(ロ)は、細断化した
糸状菌の細胞表層から細胞膜および結合酵素を除去して
得た細胞壁画分の斜視図であり、第4図は糸状菌の構成
を示す概略説明断面図、第5図は細胞表層の状態を示す
縦断説明図、第6図は細胞壁の構成を示すが縦断説明図
である。
糸条菌1である麹菌の菌体を磨砕すると、直径5μmの
筒状あるいはその破片状に細断した細胞片2ができるが
、その細胞片2から細胞質内物質3を除去すると、自然
の酵素群が結合した状態の細胞表層画分4を得る。この
細胞表層画分4は整理代謝機能をもたないものである。
当該細胞表層画分4は、外層で0.1〜0.2μmの細
胞壁5と、内層で0.01μmの細胞膜6とからなる。
前者の細胞壁5は、最外層がグルカンを主体とする多糖
類の繊維が造る網目構造7、中層がキチンの繊維8、内
層が多糖類の薄層9とからなる3層構造になっており、
後者の細胞膜6はリン脂質をはじめ各種の脂質が二重層
をつくっている。
細胞膜6には特定な酵素10や蛋白質が局在し、その細
胞膜6に局在している酵素10が細胞壁5に露出され、
かなり強固な結合をしている。これらの結果から、細胞
壁画分結合型酵素系は自然固定化生体触媒として荷動で
あることが解る。
〈実験1〉細胞表層画分結合型酵素系によるバイオリア
クター運転 糸状菌の一種である麹菌の細胞表層画分を充填したミニ
カラムに、基質として1%酸沈澱大豆蛋白質(2,8,
Me I l va i ne緩衝液)を流速1分当た
り10m1,35℃で循環運転させ、経時的にサンプリ
ングした。分解液はSDS電気泳動で大豆蛋白質の主成
分である。11Sと78グロブリンの分解程度を検討し
た。その結果、基質を循環させる循環バイオリアクター
運転時において15時間で分解が始まり、18時間で7
8グロブリンのα′、αサブユニットと11Sグロブリ
ンのAc1dicサブユニツトが分解された。
更に循環を継続することによって、いままで被分解性が
低いことが知られていた、7Sグロブリンのβサブユニ
ットとIISグロブリンのBas iCサブユニットが
すべて分解された。
このことから、麹菌の細胞表層画分は、大豆蛋白質の各
サブユニットを分解する能力をもった立派な複合固定化
酵素系であることが解った。
く実験l〉細胞表層画分結合型酵素系をゲル包括した固
定化酵素によるバイオリアクタ ー運転。
(1)カゼインの連続分解。
細胞表層画分結合型酵素500mgを寒天濃度2%にな
るようにゲル包括した固定化酵素を用いてカゼインを連
続分解した。その結果、流速を時間当たり120m1と
し、バイオリアクター運転を行った場合、非常に分解率
が低かったが、流速を時間当たり14m1ではがなり分
解率が上昇した。バイオリアクター運転6時間から12
時間までは最高分解率を示し、36時間では分解率を約
40%に維持していた。基質のカラムないにおける滞留
時間がながければ分解率が増加することが解った。
(2)カゼインの循環分解。
細胞表層画分結合型酵素500mgを寒天濃度2%にな
るようにゲル包括した固定化酵素を用いてカゼインを循
環分解した。基質のカゼインを流速は1分当たり5 m
 l ?@環させ、6時間毎にサンプリングを行い、蛋
白質の分解率を検討し、その結果、バイオリアクター運
転6時間経過後分解率は、酵素反応時間の経過とともに
徐々に増加した。運転42時間から48時間にかけて分
解率が著しく増加した。
(3)酸沈澱大豆蛋白質の循環分解。
気質として1%酸沈澱大豆蛋白質を、細胞表層画分結合
型酵素500mgを寒天濃度2%になるようにゲル包括
した固定化酵素を用いて循環分解した。その結果、大豆
蛋白質は、カゼインより分解の開始時間は遅いが、酵素
反応時間の経過とともに分解率は徐々に増加した。特に
16時間から30時間かけて分解率は著しく増加した。
また、42〜54時間、または66時間から80時間か
けてそれぞれ蛋白質の分解が顕著に増加した。酵素反応
の継続によって分解率はさらに増加した。
これらの結果は、細胞表層画分結合型酵素はカゼインお
よび酸沈澱大豆蛋白質を分解することを示している。
「効 果」 取上のように、本願発明の細胞表層画分結合型酵素は、
従来の固定化酵素と固定化増殖微生物の中間に位置する
新しい固定化生体触媒であり、新規なるバイオリアクタ
ーである。したがって、本願発明のバイオリアクターは
、固定化生体触媒を応用する場合の一般的利点、■酵素
の再利用、■反応装置の小型化、■連続反応が可能であ
る、■反応制御が可能である、■生産物と酵素の分離が
容易である、■コストダウンを図れる、などの利点を有
している。
そのほか、本願発明のバイオリアクターは、次のような
食品バイオリアクターにおける問題点を解決している。
第1に、糸状菌の細胞膜N(細胞壁・細胞膜)にすでに
酵素群が結合した自然の固定化酵素であることから、次
のような利点がある。■固定化するための固定化担体や
固定化方法の選択が不要である、■固定化担体が天然物
である、■酵素の固定時における固定化活性収率の低下
を最小限に押さえることができる、■蛋白質をアミノ酸
に分解する場合の複合酵素系の量定化条件が困難である
が、本願発明の細胞表層画分結合型酵素は、すでに結合
されている複合酵素系であり、活性発現のための類似な
至適環境(pH,温度)を有しているので利用し易い。
第2に、酵素活性の発現率からみると、プロチーアーゼ
は担体にイオン結合すると活性低下することが多いので
、包括固定が望ましい。しかし、プロテアーゼ固定化に
包括固定化剤を用いる場合、酵素がもれないように細か
い網目ゲルにすると、基質のタンパク質がゲルに入り込
めない。
これに対し、本願発明の細胞表層画分結合型酵素は、微
粒子であり、包括剤の中に単にトラップすることで十分
目的を達成することができる。その結果、包括剤の一種
である寒天の濃度をコントロールするだけで、酵素が漏
出することを防ぎ、一方では数十万〜数百万の高分子で
ある蛋白質と酵素を接触させることが可能になり、酵素
活性発現率を高めることができる。
第3に、本願発明は細胞表層、と(に相棒壁が固定化酵
素用担体として適しており、酵素の再固定化ができ、し
かも再固定化した酵素活性や安定性もよいので、酵素を
任意に結合させた天然の固定化酵素を越えた効率のよい
固定化生体触媒としてのバイオリアクターを再構成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、糸条菌である麹菌の菌体1の斜視図で、 第2図(イ)(ロ)は筒状あるいはその破片状に細断し
た細胞表層画分の斜視図で、 第3図(イ)(ロ)は、細断化した糸状菌の細胞表層か
ら細胞膜および結合酵素を除去して得た細胞壁画分の斜
視図で、 第4図は糸状菌の構成を示す概略説明断面図で、第5図
は細胞表層の状態を示す縦断説明図で、第6図は細胞壁
の構成を示す説明図である。 「主な符合の説明」 1・・・糸条菌 2・・・細胞片 3・・・細胞質内物質 4・・・細胞表層画分 5・・・細胞壁 6・・・細胞膜 7・・・多糖類の繊維が造る網目□構造8・・・キチン
の繊維 9・・・多糖類の薄層 10・・・酵素 第 図 第 図 第 図 手 続 正 書 (自発) ■、事件の表示 平成 特許願 第245666号 2、発明の名称 バイオリアクターとその製造法 3、補正をする者 事件との関係 住所(居所) 氏名(名称)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)糸状菌の細胞表層を固定化酵素担体とし、その細
    胞表層に自然に結合している酵素群を複合固定化酵素系
    としたことを特徴とするバイオリアクター。
  2. (2)細断化した糸状菌の細胞から細胞質内物質を除去
    してなる細胞表層画分を固定化酵素担体となし、その細
    胞表層画分に自然に結合している酵素群を複合固定化酵
    素系としたうえ、当該酵素群が結合した状態の細胞表層
    画分を、ゲル包括剤を用いて固定化したことを特徴とす
    るバイオリアクター。
  3. (3)糸状菌を磨砕することにより、筒状あるいはその
    破片状に細断した後、当該細胞より細胞質内物質を除去
    して自然の酵素群が結合した状態の細胞表層画分を得、
    これをゲル包括剤を用いて固定化するようにしたことを
    特徴とするバイオリアクターの製造法。
  4. (4)細断化した糸状菌の細胞から細胞質内物質と細胞
    膜と酵素を除去してなる細胞壁画分を固定化酵素担体と
    なし、その細胞壁画分に遊離した酵素を可溶化してなる
    可溶化酵素を吸着固定化して固定化酵素系となしたこと
    を特徴とするバイオリアクター。
  5. (5)糸状菌を磨砕することにより、筒状あるいはその
    破片状に細断した細胞より細胞質内物質を除去して細胞
    表層画分を得る第1工程。 細胞表層画分を界面活性剤を用いて細胞壁と細胞膜およ
    び酵素とに分離し、分離した細胞壁画分を固定化酵素担
    体として調製する第2工程。 遊離酵素を可溶化して可溶化酵素を調製する第3工程。 当該調製された細胞壁画分に可溶化酵素を物理的な吸着
    により固定化する第4工程。 可溶化酵素の吸着固定化した細胞壁画分をゲル包括剤を
    用いて固定化処理する第5工程。以上第1〜5工程によ
    り細胞壁結合型酵素系を再構成するようにしたことを特
    徴とするバイオリアクターの製造法。
JP24566690A 1990-09-14 1990-09-14 バイオリアクターとその製造法 Pending JPH04126067A (ja)

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