JPH0413679B2 - - Google Patents

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JPH0413679B2
JPH0413679B2 JP58100290A JP10029083A JPH0413679B2 JP H0413679 B2 JPH0413679 B2 JP H0413679B2 JP 58100290 A JP58100290 A JP 58100290A JP 10029083 A JP10029083 A JP 10029083A JP H0413679 B2 JPH0413679 B2 JP H0413679B2
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Koji Ooga
Hiroari Fukunishi
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Hitachi Ltd
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Publication of JPH0413679B2 publication Critical patent/JPH0413679B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は原子炉プラント、化学プラント等の動
的状態をもつプラントの状態予測方法及びその装
置に係り、特に異常発生後のプラントの状態を予
測する方法及びその装置に関する。
〔発明の背景〕
例えば、沸騰水型原子炉の状態予測装置として
は、大別して、(1)定常状態を仮定した静的モデル
を持つもの、(2)過渡状態を計算する動的モデルを
持つもの、がある。
前者の例としては、炉心性能予測装置などがあ
り、この装置においては、静的モデルを持つ現象
シミユレータ(以下シミユレータと略称する)を
用いている。そして定常状態にあるプラントから
のデータをとり込み、シミユレータに含まれるパ
ラメータを調整し、その後の任意の時間における
プラントの状態(出力レベル、炉心内出力分布な
ど)を、プラントが定常であることを仮定してシ
ミユレータにより求めるものである。
一方、後者は、例えば異常発生等によりプラン
トが定常状態から逸脱した場合に用いられるもの
であり、沸騰水型原子炉においては、異常発生後
の原子炉水位、圧力等を予測する装置がある。こ
の予測装置は、異常発生前の定常装置での各種状
態量の実測値を用いて、シミユレータに含まれる
パラメータを決定(初期化)し、異常発生後のプ
ラント状態の過渡変化を計算している。
本発明は後者のプラントの状態予測装置を対象
としたものである。
第1図は前述した後者の従来技術を示したもの
であり、図において、時点tp、ts、teはそれぞ
れ異常発生、予測開始、予測終了の時点を表わし
ている。この状態予測装置では、シミユレータを
tp以前の定常状態の実測値により初期化する必要
があるために、シミユレータによりtpからteまで
の計算を、実測値があるにもかかわらず無駄に実
行する必要がある。従つて、tpからtsまで何時間
も経過している場合、即ち異常発生後長時間経過
後に予測を開始する場合には、計算時間が長くな
り予測を開始して長時間経過しないと予測結果が
得られないという問題がある。また、シミユレー
タのモデルの誤差が長時間にわたり累積するた
め、得られた予測結果と実測値とのずれが大きく
なるという問題がある。一般に、動的なシミユレ
ータのモデルは、静的なシミユレータのモデルに
比べて精度の向上が困難である。それに加えて、
異常の種別をあらかじめ知ることができない場合
には、次のような問題がある。
例えば配管破断事故が発生した場合には、その
破断面積及び破断のクオリテイ等をあらかじめ正
確には知ることができない。そのため、破断面積
などを仮定して予測計算を実施し、プラントデー
タ(tpからtsまでのデータ)と予測結果とを比較
して、それらが一致するまで計算をくり返して破
断面積を決定するという方法が考えられる。しか
し、この方法では前記した長時間の計算をくり返
し行わなければならないので、計算時間が膨大に
なる問題がある。また、シミユレータのモデルの
誤差の累積により、プラントデータと予測結果と
が一致せず、破断面積の決定が不可能となり、予
測計算ができなくなる場合がある。さらに、破断
による原子炉水位変化により破断クオリテイ
XBRK(破断口から流出する冷却水のクオリテイ)
が大幅に変化する状況(例えば液相XBRK=0か
ら気相XBRK=1)においては、定常状態tpから破
断の面積、クオリテイを仮定してtsまでの計算を
くり返し行うという前記の方法により、それらの
値を決定しても、該値は、液相が気相に変わつて
しまつていれば時点tsにおける実測値と大幅にく
い違つて後データとして使用できないばかりでな
く、予測結果がts以降のプラントの状態変化と大
幅にくい違うという問題がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を
解消し、異常発生後の任意の時点において短い計
算時間で精度良くプラントの状態を予測できる動
的状態をもつプラントの状態予測方法と、該状態
予測方法を確実に実施させる状態予測装置とを提
供することにある。
〔発明の概要〕
この目的を達成するため、本発明の動的状態を
もつプラントの状態予測方法は、プラントが定常
な状態から逸脱し過渡的な状態に移行した場合、
定常状態から逸脱した後の任意の時点においてプ
ラントの状態を判断するのに必要な各種測定信号
の前記時点以前の変化を用いて、プラントあるい
はその一部を記述する物理モデルに含まれる各種
変数の値を推定し、該物理モデルによつて前記時
点以降のプラントの状態変化を予測することを特
徴とする。
また、本発明の動的状態をもつプラントの状態
予測装置は、プラントが定常状態から逸脱した場
合にプラントの状態を判断するのに必要な各種測
定信号をとり込み記憶するプラントデータ収録装
置と、プラントあるいはその一部を記述する物理
モデルに含まれる各種変数を前記プラントデータ
収録装置に記憶されたデータを用いて推定する部
分及び前記物理モデルを用いて状態を予測する部
分を具えた予測装置と、前記物理モデルに含まれ
る各種変数の推定、該物理モデルによる状態予測
に係る情報及び前記プラントデータ収録装置に記
憶されたデータの表示を行う表示装置と、前記プ
ラントデータ収録装置及び表示装置の制御要求
と、前記予測装置での予測に必要なプラントの運
転操作系に係るデータとを入力する入力装置とか
ら構成されていることを特徴とする。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例を第2図ないし第8図
により説明する。
第2図は原子炉プラントにおける本発明の基本
的な状態予測の方法を示す線図で、時点tp、ts
tf、teはそれぞれ異常発生、予測装置起動、測定
不能パラメータ推定終了、予測終了の各時点を示
している。また、Δtiは、あらかじめ定められた
時間範囲である。本発明の状態予測方法は、異常
の発生がスクラム信号等により検知された時点で
自動的に、あるいは運転員の要求により起動し、
プラント状態についての実測のデータをとり込み
始める。そして、最新のデータを常にΔti間だけ
記憶しておく。予測の開始命令が入ると、予測装
置が起動し(ts)、記憶されている(ts−Δti)か
らtsまでの実測データを用いて、シミユレータの
モデルに含まれる測定不能パラメータを推定し、
パラメータの推定が終了した時点tfにおける実測
データあるいはシミユレータによる予測値が初期
値として、tf以降の原子炉水位、圧力等のプラン
ト状態変化を予測する。そして、時点tpで予測が
終了するとその結果を表示する。
第3図aは実際の原子炉を、同図bは本発明の
状態予測装置が持つシミユレータの原子炉モデル
をそれぞれ模式的に示したものである。第3図a
において、1炉心、2は下部プレナム、3は再循
環系、4はジエツトポンプ、5は気水分離器、6
は給水系、7は主蒸気系、8は逃し安全弁、9は
隔離時冷却系、10は非常用炉心冷却系、11は
圧力容器16に接続される配管に生じた破断、1
2は圧力計、13は水位計、14はダウンカマ
ー、15はシユラウド壁を示している。
この実際の原子炉を、本実施例のシミユレータ
は、第3図bに示すようにモデル化している。つ
まり、圧力容器内を飽和水17と飽和蒸気18で
満たされる2領域に分割し、圧力は圧力容器内で
均一であるとする。また、炉心部での発熱を模擬
する発熱体19を考える。冷却水の圧力容器への
出入については、実際の原子炉の冷却系、破断な
どを図の3つの流路にまとめる。即ち、飽和蒸気
の出口流路20、飽和水の出口流路21、及び冷
却水の入口流路22の3つにまとめる。
上記のようなモデル体系について、質量バラン
ス及びエネルギー・バランスを考えると、飽和水
の質量バランスは、次式のようになる。
dmf/dt=Wl,io−Wf,put−m〓ev ……(1) ここで、 t:時間 mf:飽和水質量 Wl,io:圧力容器へ流入する冷却水の流量 Wf,put:圧力容器から流出する飽和水流量 m〓ev:単位時間当りの飽和水蒸発量 飽和蒸気の質量バランスは次式のようになる。
dmg/dt=m〓ev−Wg,out ……(2) ここで、 mg:飽和蒸気質量 Wg,out:圧力容器から流出する飽和蒸気流量 また、圧力容器内での冷却水のエネルギー・バ
ランスを考え、(1)、(2)式を用い、さらに圧力容器
内の容積は一定であることを考慮すれば、次式が
得られる。
∂P/∂t=−vf(Wl,io−Wf,put)−Wg,putvg+vg−vf
/hg−hf{Q〓+Wl,io(hl,io−hf)}/mf∂vf/∂P+
mg∂vh/∂P−vg−vf/hg−hf(mf∂hf/∂P+mg∂hg
∂P−αV……(3) ここで、 P:原子炉圧力 vf:飽和水比体積 vg:飽和蒸気比体積 hf:飽和水エンタルピ hg:飽和蒸気エンタルピ Q〓:発熱体から冷却水への単位時間あたりの伝熱
量 hl,io:流入する冷却水のエンタルピ α:熱の仕事当量 V:圧力容器容積 以上の(1)、(2)、(3)式を、水の状態方程式(蒸気
表)と組み合わせて解くと、(3)式から圧力の変化
が求まり、(1)式から飽和水の質量変化、即ち水位
の変化が求まる(飽和水の比体積vfは圧力が決ま
ると蒸気表から求まり、これから、飽和水の体
積、水位が求まる)。上記の方程式を解くために
は、まず、予測を開始する時点での圧力P、飽和
水質量mf及び飽和蒸気質量mgの値と、その時間
微分値が求まつていることが必要である。これら
は、次のようにして実測値から決定できる。つま
り、圧力については、圧力計による圧力測定値を
用いれば決定できる。また、飽和水質量について
は水位計による水位測定値、圧力容器の形状及び
圧力についての結果と蒸気表を用いることにより
決定できる。飽和蒸気については、飽和水質量に
ついての結果、圧力容器の形状及び蒸気表により
決定できる。
上記方程式を解くために必要なもう1つの事柄
について次に説明する。
(1)、(2)、(3)式における、Wl,io、Wf,put、Wg,put
hl,io及びm〓evは以下のように表わされる。
Wl,io=WFE+WRCIC+WECCS ……(4) Wl,put=(1−XBRK)・ABRK ・GBRK(P、XBRK) ……(5) Wg,put=XBRK・ABRK・GBRK (P、XBRK)+WSRV+WMSL ……(6) hl,io=(hFW・WFW+hRCIC・WRCIC +hECCS・WECCS)/(WFW +WRCIC+WECCS) ……(7) m〓ev=1/hg−hf{Q〓+Wl,io(hl,io−hf) −∂P/∂t(mf・∂hf/∂P+mg∂hg/∂P−αV)}
……(8) ここで、 G:質量流束 W:流量 A:面積 h:エンタルピ X:クオリテイ 添字FW:給水系 RCIC:隔離時冷却系 ECCS:非常用炉心冷却系 BRK:破断 SRV:逃し安全弁 MSL:主蒸気系 ここに、(8)式は(1)、(2)式及びエネルギー・バラ
ンスから導かれたものである。
(4)〜(8)式において、各系統の流量及びエンタル
ピーはプラントにおいて測定されているものであ
るから、予測開始時点以前の各時点においてはそ
れらの値は実測値から求めることができる。ま
た、予測開始後の実測値がない時点についても、
流量については系統操作(運転のための操作)状
況を入力し、かつ系統の自動起動・停止等を決め
るインターロツク、制御系のモデルを用いれば、
求めることができる。一方、冷却系エンタルピー
の変化は無視できる(一般に変化はゆるやか)も
のとすれば、各冷却系統からの冷却水エンタルピ
ーも決定する。さらに、破断口から流出する質量
流速については、圧力及び破断クオリテイXBRK
からそれを求めるモデルが既にあるため、XBRK
を決定すればGBRKを求めることができる。また、
破断の面積ABRKも、Wf,put、Wg,putを求めるために
決定する必要がある。(7)式のQ〓については、スク
ラム発生後の時間の関数として、それを与えるモ
デルが既にある。
つまり、(1)〜(3)式を、(4)〜(8)式と組み合わせて
解くためには、ABRK、及びXBRKの2つの測定不
能パラメータを決める必要がある。
第4図は本実施例における状態予測装置の構成
を示す模式図である。図において、23は原子炉
プラント、24はデータ収録装置、25は予測装
置、26はオペレータ・コンソール、27は表示
装置である。予測装置25には、上記のモデルを
持つシミユレータ28があり、シミユレータ28
は、上記の測定不能パラメータABRK、XBRKを推
定するパラメータ推定部29と現象予測部30に
接続している。プラントデータ収録装置24は、
異常の発生により自動的に、あるいはオペレー
タ・コンソール26からの起動信号により手動で
起動し、原子炉プラントからの原子炉圧力、水
位、及び非常用炉心冷却系その他の系統の冷却水
流量、エンタルピ(温度)についての実側データ
をとり込み、あらかじめ定められた時間(Δti
の最新のデータを常に記憶している。オペレー
タ・コンソール26からの予測開始命令が入る
と、予測装置25が起動し、パラメータ推定部2
9はプラントデータ収録装置24に記憶されてい
るプラントの実測データをとり込み、そのデータ
を用いてシミユレータに含まれる測定不能パラメ
ータを推定する。この推定が完了し、かつオペレ
ータ・コンソール26からの冷却系統の手動操作
予定データの入力が完了すると、現象予測部30
が起動し、シミユレータ28の初期値設定をした
後、現象予測を開始する。そして予測が終了すれ
は、表示装置27に原子炉水位、圧力の予測結
果、及び推定されたABRK、XBRKなどが表示され
る。
第5図は状態予測装置による処理を時系統に表
わした模式図である。図のように、起動信号がts
で入ると、まず収録されている(ts−Δti)からts
までの時間Δtiのプラント実測データを用いて、
測定不能パラメータABRK、及びXBRKの推定を開
始する。また、それと並行して運転員によ入力さ
れた系統操作テータをとり込む。パラメータ
ABRK、XBRKの推定が時点tfで終了すると、tfでの
プラント・データをとり込み、シミユレータのtf
での初期値を設定し、tf以降の原子炉圧力(P)、
水位(l)を予測する。そして、予測が終了すると、
結果の表示を行ない処理を終了する(te)。ここ
で、運転員の系統操作データの入力が、パラメー
タ決定よりも遅れた場合には、系統操作データ入
力の時点をteとして、上記したプラント・データ
収録、予測などを実施する。
第6図は3種類の系統操作を仮定して原子炉水
位、圧力の変化を予測した場合の状態予測装置で
の処理を時系列的に示した模式図である。図のよ
うに時点tsで本装置が起動すると、前記の如くパ
ラメータABRK、XBRKの推定が開始され、時点t1 f
おいてそれらパラメータが決定される。時点t1 f
既に系統操作データ(1)の入力が完了しているの
で、即座にt1 fでのプラントデータのとり込みが行
なわれ、その後t1 f以降の現象予測、結果の表示が
実施される。
表示の終了時点t1 eで、予測終了の要求が運転員
から入れば、第4図の予測装置は停止する。しか
し、この要求が入らない場合には次の系統操作デ
ータの入力を待つ。そして、系統操作データ(2)の
入力が終了(t2 f)すれば、その時点t2 fのプラン
ト・データをとり込み、t2 f以降の圧力、水位を予
測する。系統操作データの入力は、予測計算の実
施中でも可能である。これを示したのが系統操作
データ(3)入力であり、この場合には、t2 f以降の予
測・結果表示が終了すると同時に、次の系統操作
(3)を仮定した予測のための処理が、上記と同様に
して開始される。
第7図はパラメータ推定部における測定不能パ
ラメータABRK、XBRK決定のための処理の流れを
示したものである。パラメータ推定部が起動する
と(ts)、まずABRK、XBRKを仮定する。次に原子
炉圧力及び水位などの測定値を用いて、時点(ts
−Δti)における原子炉圧力P、飽和水質量mf
び飽和蒸気質量mgの値とその時間微分値を求め
る。一方、非常用炉心冷却系その他の冷却系統の
流量及びエンタルピは、(ts−Δti)からtsまでの
時間範囲でプラント・データから求める。そし
て、(1)〜(8)式を蒸気表と組み合わせて解くと、原
子炉圧力及び水位の(ts−Δti)からtsまでの変化
が計算される。計算結果が得られると、それは
(ts−Δti)からtsまでの実測された原子炉圧力及
び水位の値と比較される。この結果、計算値と実
測値とのずれが、あらかじめ定められた値εより
も大きい場合には、ABRK、XBRKを仮定しなおし
て、上記の処理をくり返す。この処理は、ずれが
ε以下になるまでにくり返され、処理が終了した
時のABRK、XBRKの値を、最終的なABRK、XBRK
して採用する。ここで、ABRK、XBRKの仮定値の
修正には、本装置では非線形計画法を使用してい
る。
第8図は原子炉において全給水喪失及び逃し安
全弁固着が発生した場合に本装置が起動したとき
の原子炉圧力及び水位の予測結果を示す線図であ
る。ここで、プラントからの信号を模擬するもの
として、一般に原子炉安全解析に用いられている
オフライン・シミユレータを用いている。図にお
いて、tpは全給水喪失の発生した時点を、tsは本
装置の起動した時点を示している。また、この例
では、Δtiを、1分間と設定した。本装置はts
おいて起動するが、このtsの時点から、測定不能
パラメータの決定の時点teまでの時間に、約1秒
(一般の汎用計算機における計算時間)であり、
これは、十分に実用的な時間である。
次に、本発明の第2の実施例を第9図ないし第
12図により説明する。
第9図aは実際の原子炉を、同図bは本発明の
状態予測装置が持つシミユレータの原子炉モデル
をそれぞれ模式的に示したものである。本実施例
のシミユレータのモデルでは、第9図bのように
圧力容器内を飽和蒸気31に満たされた領域と、
飽和水33及びボイド32で満たされた領域の2
領域に分割し、圧力は圧力容器内で均一であると
する。また、炉心部での発熱を模擬する発熱体1
9を考える。冷却水の圧力容器への出入について
は、実際の原子炉の冷却系、破断などを図の3つ
の流路にまとめる。即ち、飽和蒸気の出口流路2
0、飽和水の出口流路21及び飽和水の入口流路
の23つである。
上記のモデル体系の、第1の実施例のモデル体
系との相違は、飽和水中のボイドを考慮した点の
みにある。したがつて、圧力容器中の全飽和水の
質量をmf、全飽和蒸気の質量をmg、飽和蒸気の
内、ボイドとなつて存在している飽和蒸気の質量
をmgとすれば、第1の実施例で用いた式(1)〜(8)
がそのまま成り立つ。また、m〓については、ボ
イドが高さ方向に均質に分布しており、その平均
的な上昇速度がVslipであると仮定すれば、質量バ
ランスから、下方程式が得られる。
dm〓/dt=m〓ev−2Vslip/l×m〓 ……(9) ここで、 l:水位 (9)式において、Vslipは実験式あるいは実験によ
つて測定された値を用いれば決定できる。また、
水位lは、飽和水質量mfとボイド質量m〓がわか
れば決定できる。結局、(1)〜(9)式を組み合わせて
解くためには、ABRK、XBRKに加えて、m〓の初期
値が求まつていれば良いことになる。
第10図は本実施例における状態予測装置の構
成を示す模式図である。図において、23は原子
炉プラント、24はデータ収録装置、34は予測
装置、26はオペレータ・コンソール、27は表
示装置を示している。本装置において、データ収
録装置24、オペレータ・コンソール26、及び
表示装置27は、前記した第1の実施例になる装
置のそれと全く同様の機能を持つ。予測装置34
は本実施例個有のものであり、上記のボイドを考
慮に入れたモデルを持つシミユレータ35、破断
面積ABRK、破断クオリテイXBRK及びシミユレー
タを起動する時点に於けるボイド質量m〓の3つ
の測定不能パラメータを推定するパラメータ推定
部36及び現象予測部37によつて構成されてい
る。
第11図は本実施例による装置での処理を時系
列的に示したものである。本装置は、起動信号が
時点tsで入ると、まずデータ収録装置に収録され
ている時点(ts−Δti)から時点tsまでのΔti間の
プラント実測データをとり込み、それを用いて測
定不能パラメータABRK、XBRK及びm〓(ts−Δti)の
推定を開始する。また、それと並行して、運転員
がオペレータ・コンソールから入力する系統操作
データをとり込む。パラメータABRK、XBRK及び
m〓(ts−Δti)の推定がtfで終了すると、その時点tf
でのプラント・データをとり込み、シミユレータ
のtfでの初期値を推定する。唯一、tfでのボイド
質量m〓(tf)の値は、プラント・データによつて
決定することはできないため、これについては、
シミユレータを用い(ts−Δti)からtfまでの計算
を実行し、その結果として得られたm〓(tf)の値
を初期値として採用する。これら初期値の設定が
終了すると、tf以降の原子炉圧力P、及び水位l
の予測を開始する。そして、得られた結果を表示
する。
第12図はパラメータ推定部における測定不能
パラメータABRK、XBRK、m〓(ts−Δti)の決定及び
m〓(tf)の決定について、その処理の流れを示し
たものである。パラメータ推定部では、まず
ABRK、XBRK及びm〓(ts−Δti)を仮定し、さらに原
子炉圧力、水位及び冷却系統の流量、エンタルピ
の測定を用いて、時点(ts−Δts)における原子
炉圧力P、飽和水質量mf、飽和蒸気質量mgの値
とその微分値、及びボイド質量m〓の時間微分値
を求める。一方、冷却系統の流量及びエンタルピ
は、(ts−Δti)からtsまでの時間範囲で、プラン
ト・データから求まる。そうすれば、(1)〜(9)式を
蒸気表と組み合わせて解くことができ、原子炉水
位、圧力の(ts−Δti)からtsまでの変化が計算さ
れる。次に、この計算結果と実測された原子炉圧
力、水位の値を比較する。そして、計算値と実測
値とのずれが、あらかじめ定められた値εよりも
大きい場合には、ABRK、XBRK、及びm〓(ts−Δti
を仮定し直して、上記の処理をくり返す。この処
理は、計算値と実測値のずれがε以下になるまで
くり返され、処理が終了した時のABRK、XBRK
びm〓(ts−Δti)の値を、最終的な値として採用す
る。次に、これら決定した値を用いて、シミユレ
ータにより(ts−Δti)から、値が決定した時点tf
までの計算を実行し、tfにおけるボイド質量m〓
(tf)を決定する。なお、本装置においても、第
1の実施例による装置と同様に、ABRKその他の
仮定値の修正には、非線形計画法を使用してい
る。
また、本発明の第3の実施例を第13図及び第
14図により説明する。第13図aは実際の原子
炉を、同図bは本発明の状態予測装置が持つシミ
ユレータの原子炉モデルをそれぞれ模式的に示し
たものである。本実施例のシミユレータのモデル
では、第13図bのように圧力容器をシユラウド
壁15外2領域と、シユラウド壁15内2領域の
計4領域に分割している。つまり、シユラウド壁
内を下部プレナム領域39と炉心領域40に、シ
ユラウド壁外をダウンカマー領域38と蒸気ドー
ム領域41に分割している。42〜46は前記の
それぞれの領域に流入、流出する流路を示す。ま
た炉心領域には燃料の発熱を模擬する発熱体を考
えている。上記の各領域でエネルギーバランス及
び質量バランスを考える。また圧力容器内では圧
力は均一であるとすると、圧力容器内圧力、各領
域の冷却水質量及びエンタルピーについての微分
方程式が得られる。
上記モデルについても、時点(ts−Δti)にお
いて、圧力容器内冷却水が飽和であり、かつ、ボ
イド47が炉心部のみに存在すると仮定すれば、
測定不能パラメータは、破断面積ABRK、破断ク
オリテイXBRK及び炉心部のボイド量m〓(あるいは
ボイド率α)の3つとなり、第2の実施例と全く
同様にして、測定不能パラメータの推定及び原子
炉水位、圧力の予測が可能となる。さらに、本実
施例による装置の場合には、炉心部ボイド率及び
炉心部水位等も計算されるため、これらの測定不
可能な状態量の推定のために本装置を使用するこ
とができる。
第14図は本発明を格納容器の一部であるサプ
レツシヨン・プールの冷却水量MSP及び冷却水温
TSPの予測に適用した実施例を示し、第14図a
は原子炉格納容器の模式図を、同図bは本実施例
による装置に含まれるサプレツシヨン・プールの
モデルの模式図を表わしている。図において、4
8は原子炉圧力容器、49は原子炉格納容器、5
0はドライウエル、51はサプレツシヨン・プー
ル、52はサプレツシヨン・プールを水源とする
各種冷却系、53はサプレツシヨン・プール冷却
用の冷却系の熱交換器、54はベント管、55は
逃し安全弁、56は原子炉圧力容器に接続する配
管に生じた破断を示している。本実施例による装
置では、サプレツシヨン・プールを第13図bの
ようにモデル化している。つまり、サプレツシヨ
ン・プール57に入る冷却水(第14図aにおけ
るサプレツシヨン・プール51に入る逃し安全弁
55からの冷却水及び破断部から流入し、ペント
管54を介してサプレツシヨン・プール51に入
る冷却水に相当する)を流路60で、かつ各種冷
却系によりサプレツシヨン・プール57から出る
冷却水を流路58で示し、またサプレツシヨン・
プール冷却系による除熱59の除熱量をQとして
いる。これらの流路から出入する冷却水量及びエ
ネルギー量を考慮して、サプレツシヨン・プール
57での冷却水のエネルギー・バランス及び質量
バランスを考え、適当な仮定をおけば、冷却水質
量及び冷却水温についての時間についての1階常
微分方程式が得られる。
上記の方程式において、質量及び温度の初期値
は、プラント・データから決まる。また、流路5
8の流量及び除熱量Qは、予測開始時点以前では
プラント・データから、予測開始時点以降では、
系統の作動状況を与えることにより決めることが
できる。したがつて、流路60からの流量及びエ
ネルギーの2つを測定不能パラメータとすること
によつて、前に示した実施例による装置と全く同
様にして、サプレツシヨン・プールの質量及び温
度の予測が可能である。
また、本実施例による装置のサプレツシヨン・
プール・モデルと前記示した実施例における原子
炉モデルを組み合わせて、第14図aに示した格
納容器及び圧力容器からなる体系を総合的に記述
したモデルを作成すれば、原子炉圧力、水位、サ
プレツシヨン・プール水温及びその冷却水質量な
どの変化を一度に予測することができる装置を製
作することが可能である。
さらに、本発明による装置は、運転ガイド装置
などと組み合わせることにより、適切な運転方法
の決定、及び操作までの余裕時間の決定等に有効
に使用することが可能である。
尚、前述した実施例はいずれも原子炉プラント
に適用した例を示したが、化学プラントに適用し
ても前述と同様な作用、効果は達成できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の状態予測方法に
よれば、動的状態をもつプラントにおいて異常が
発生した場合に、異常発生後の任意の時点におい
て、それ以降の現象予測を短時間の計算で、かつ
精度良く行なうことができる。これにより、特に
原子炉プラントにあつては冷却系統の操作までの
余裕時間及び操作の効果等を事前に知ることが可
能となり、異常の拡大防止及び原子炉安全停止の
ための運転法決定に役立つ。
また、本発明の状態予測装置によれば、前記の
状態予測方法を確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の状態予測装置を説明する線図、
第2図ないし第8図は本発明の第1の実施例を示
し、第2図は本発明の基本的な方法を説明する線
図、第3図aは実際の原子炉を、同図bは本発明
の装置が持つ原子炉モデルをそれぞれ示す模式
図、第4図は本発明の装置の構成を示す模式図、
第5図及び第6図は本発明の装置での処理を時系
列的に示す模式図、第7図はパラメータ推定部に
おける処理の流れを示す図、第8図は本発明の装
置による予測結果を示す線図、第9図ないし第1
2図は本発明の第2の実施例を示し、第9図aは
実際の原子炉を、同図bは本発明の装置が持つ原
子炉モデルをそれぞれ示す模式図、第10図は本
発明の装置の構成を示す模式図、第11図は本発
明の装置での処理を時系列的に示す模式図、第1
2図はパラメータ推定部での処理の流れを示す
図、第13図は本発明の第3の実施例を示し、同
図aは実際の原子炉を、同図bは本発明の装置が
持つ原子炉モデルをそれぞれ示す模式図、第14
図は本発明の第4の実施例を示し、同図aは実際
の格納容器を、同図bは本発明の装置が持つ格納
容器モデルをそれぞれ示す模式図である。 1……炉心、2……下部プレナム、3……再循
環系、4……ジエツトポンプ、5……気水分離
器、6……給水系、7……主蒸気系、8……逃し
安全弁、9……隔離時冷却系、10……非常用炉
心冷却系、11……破断、12……圧力計、13
……水位計、14……ダウンカマー、15……シ
ユラウド壁、16……圧力容器、17……飽和
水、18……飽和蒸気、19……発熱体、20…
…飽和蒸気出口流路、21……飽和水出口流路、
22……冷却水入口流路、23……原子炉プラン
ト、24……プラントデータ収録装置、25……
予測装置、26……オペレータ・コンソール、2
7……表示装置、28……シミユレータ、29…
…パラメータ推定部、30……現象予測部、31
……飽和蒸気、32……ボイド、33……飽和
水、34……予測装置、35……シミユレータ、
36……パラメータ推定部、37……現象予測
部、38……ダウンカマー領域、39……下部プ
レナム領域、40……炉心領域、41……蒸気ド
ーム領域、42〜46……冷却水流路、47……
ボイド、48……原子炉圧力容器、49……原子
炉格納容器、50……ドライウエル、51……サ
プレツシヨン・プール、52……各種冷却系、5
3……サプレツシヨン・プール冷却用の熱交換
器、54……ベント管、55……逃し安全弁、5
6……破断、57……サプレツシヨン・プール、
58……流路、59……除熱、60……流路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 動的状態をもつプラントが定常状態から逸脱
    し過渡的状態に移行したとき、プラント状態を判
    断するのに必要な各種測定信号の値からプラント
    の状態変化を予測する状態予測方法であつて、前
    記逸脱後のプラント状態予測開始時点の直前の所
    定時間範囲内における前記各種測定信号の変化を
    求め、プラントあるいはその一部を記述する物理
    モデルに含まれる各種変数の値を前記変化から推
    定し、推定した前記各種変数の値を用い前記プラ
    ント状態予測開始時点以降のプラント状態変化を
    予測することを特徴とする動的状態をもつプラン
    トの状態予測方法。 2 仮定の系統操作を行つたとしたときの操作デ
    ータと前記推定した各種変数の値とから、前記の
    系統操作を行つたときのプラントの状態変化を予
    測することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の動的状態をもつプラントの状態予測方法。 3 原子炉圧力容器内の圧力、冷却水水位及び原
    子力プラントに設置された各種系統の作動状況に
    係る測定信号の前記所定時間範囲内における変化
    を用い、前記原子炉圧力容器内の状態を表わす物
    理モデルに含まれる各種変数の値を推定し、原子
    炉圧力容器内の圧力及び冷却水水位の変化を予測
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の動的状態をもつプラントの状態予測方法。 4 原子炉格納容器内の冷却水状態及び原子力プ
    ラントに設置された各種系統の作動状況に係る測
    定信号の前記所定時間範囲内における変化を用
    い、前記原子炉格納容器内の状態を表わす物理モ
    デルに含まれる各種変数の値を推定し、原子炉格
    納容器内の冷却水状態の変化を予測することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の動的状態を
    もつプラントの状態予測方法。 5 原子炉圧力容器内の圧力、冷却水水位及び原
    子炉格納容器内の冷却水状態と、原子力プラント
    に設置された各種系統の作動状況に係る測定信号
    の前記所定時間範囲内における変化を用い、前記
    原子炉圧力容器内の状態及び前記原子炉格納容器
    内の状態を表わす物理モデルに含まれる各種変数
    の値を推定し、原子炉圧力容器及び格納容器内の
    冷却水状態を総合的に予測することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の動的状態をもつプラ
    ントの状態予測方法。 6 動的状態をもつプラントが定常状態から逸脱
    し過渡的状態に移行したとき、プラント状態を判
    断するのに必要な各種測定信号の値からプラント
    の状態変化を予測する状態予測方法であつて、前
    記逸脱後のプラント状態予測開始時点の直前の所
    定時間範囲内における前記各種測定信号の変化を
    計測し記憶するプラントデータ収録装置と、該プ
    ラントデータ収録装置に記憶されている各種測定
    信号の計測値変化からプラントあるいはその一部
    を記述する物理モデルに含まれる各種変数の値を
    推定する推定装置と、該推定装置の推定値を用い
    て前記プラント状態予測開始時点以降のプラント
    の状態変化を予測する予測装置と、該予測結果及
    び前記推定値を表示する表示装置とを備えること
    を特徴とする動的状態をもつプラントの状態予測
    装置。 7 仮定の系統操作のデータを入力する入力装置
    を備え、前記予測装置は前記推定値と仮定の系統
    操作のデータとから該系統装置を行つたとしたと
    きのプラント状態変化を予測し前記表示装置に予
    測結果を表示させることを特徴とする特許請求の
    範囲第6項記載の動的状態をもつプラントの状態
    予測装置。
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