JPH04211015A - ビスホスホン酸の不溶性塩を含有する薬剤組成物 - Google Patents
ビスホスホン酸の不溶性塩を含有する薬剤組成物Info
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Abstract
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Description
結晶性の非水溶性カルシウム塩、それらの製造工程、そ
れらを含有する医薬組成物、及び骨吸収をともなう疾患
、特に骨粗鬆症、ベージェット病、悪性高カルシウム血
症及び転移性骨疾患の治療と予防におけるそれらの使用
方法に関する。 [0002]ある種のビスホスホン酸、たとえばメチレ
ンビスホスホン酸、ジクロロメチレンビスホスホン酸、
(1−ヒドロキシエチリデン)ビスホスホン酸、 (2
アミノエチリデン)ビスホスホン酸、 (3−アミノ−
1ヒドロキシプロピリデン)ビスホスホン酸及び(4ア
ミノ−1−ヒドロキシブチリデン)ビスホスホン酸は、
カルシウム代謝異常によって特徴づけられる疾患、くわ
しくは骨吸収をともなう疾患、特に骨粗鬆症、ベージェ
ット病、悪性高カルシウム血症及び転移性骨疾患の治療
に有用である。長年にわたり、ビスホスホン酸の薬剤特
性の向上が必要だと考えられている。薬剤として用いる
場合のビスホスホン酸の重大な欠点は、筋肉内又は皮下
注射後に組織の損傷、局部痛及び炎症をひき起こす場合
があるということである。他の欠点は、静脈内注射後の
血中のビスホスホン酸のレベルが2.3時間以内にピー
クに達し、注射後5時間以内にピーク値の10%未満に
減少することである。その結果、多くのビスホスホン酸
は、相当な量が肝臓に取り込まれ、あるいは腎臓から排
泄される。経口投与の場合、ビスホスホン酸は生物学的
利用能が低いという問題があり、さらに、治療効果をも
たらすのに必要とされる多量の経口投与では特に、消化
管に副作用を起こす場合がある。したがって、ビスホス
ホン酸の薬剤としての特性はそれほど望ましいものでは
ない。 [0003] 1986年11月4日発行のRosin
iと5taibanoによる米国特許第4,621,0
77号に、 (4アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)
−1,1−ビスホスホン酸(ABP)あるいはその水溶
性のくナトリウム、アニリン又はリジンとの)塩を含む
薬剤混合物が開示されている。しかし、不溶性のABP
のカルシウム塩については述べていない。1984年5
月1日発行のSunbergとBenedictによる
米国特許第4.446. 052号に、水中のジ[(3
−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデン)−1,1−ビ
スホスホン酸] トリカルシウム塩から成るゲルが開示
されている。そのゲルが温血動物のある種のカルシウム
代謝障害の治療に役立つことが述べられている。しかし
、不溶性塩を含有する薬剤混合物を、好ましくない性質
、たとえばゲルの形成、ケーキング、粒子径の成長、比
較的大きい粘性あるいは注射器での扱いにくさ等をなく
すように修飾することができることは言われていない。 ゲルの形態では皮下又は筋肉内注射が非常に困難であり
、したかつ使用は避けるべきだというのは重要なことで
ある。本発明の懸濁液は、ゲルの形態にともなうこのよ
うな問題を克服する。 [0004] (4−アミノ−1−ヒドロキシブチリ
デン)−1,1−ビスホスホン酸(ARP)とカルシウ
ムのモル比が1=1.2:1、又はおよそ3:4である
3種のABPの不溶性のカルシウム塩(以後それぞれ(
ABP)Ca1 (ABP)2 Caそして(AB P
) 3 Ca4と呼ぶ)は、pH約6ないし7.5の水
性薬剤混合物中の懸濁液として、それぞれ、ABPの水
溶性ナトリウム塩に非常に似た薬理特性を持つが、筋肉
内又は皮下注射後の組織損傷、痛み、そして炎症を起こ
す傾向はずっと小さい。さらに、 (ABP)Ca、
(ABP) 2ca又は(AB P) 3Ca4 を
含む本発明の医薬組成物は、(懸濁液のケーキングある
いはゲル化がないことかられかるように)非常によい物
理的安定性を有する。カルシウム塩からのARPの全身
への放出はゆっくりであり、その結果としてナトリウム
塩とくらべて肝臓によるABPの取り込みは少ない。こ
のゆっくりとした全身への放出が溶液中のABPの望ま
しい濃度をもたらし、骨吸収をともなう疾患、特に骨粗
鬆症、ベージェット病、悪性高カルシウム血症及び転移
性骨疾患の治療、及び予防を含めた多くのARPの治療
的使用に有益である。したがって本発明の目的は、不溶
性のABPのカルシウム塩の水性懸濁液を提供すること
である。さらに本発明の目的は、カルシウムに対するA
BPのモル比が1=1.2:1あるいはおよそ3:4の
不溶性のABPのカルシウム塩の水性懸濁液を含む医薬
組成物を提供することである。さらに本発明の目的は、
筋肉内又は皮下注射後の組織の損傷、痛みそして刺激と
いう副作用がほとんどない、カルシウム障害の治療方法
を提供することである。 最後に、本発明はゆっくりとしたARPの全身への放出
を必要とするカルシウム障害の治療方法を提供する。 [0005]本発明は、 [(4−アミノ−1−ヒドロ
キシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノカル
シウム塩((ABP)Ca) 、ジ[(4−アミノ−1
−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]
モノカルシウム塩((ABP) 2ca) 、又はトリ
[(4アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−
ビスホスホン酸]テトラカルシウム塩((AB P)
3 Ca4)を約0.05%から3%含む水性懸濁液に
関する。ABPの水溶性のナトリウム塩にくらべて、こ
れらの不溶性のARPのカルシウム塩は、ゆっくりした
ABPの全身への放出をし、筋肉内又は皮下投与に際し
ての組織の損傷、痛み、そして刺激をいちじるしく軽減
する。さらに詳しく言えば本発明は、 (ABP)Ca
、 (ABP)2Ca又は(ABP) 3 Ca4を含
有する医薬組成物、及び通常ビスホスホン酸を用いて有
効に治療できる疾患のより良い治療方法を目的としてお
り、その方法は、罹患したヒトまたは温血動物に対して
不溶性の(ABP)Ca、(AB P) 2 Ca又は
(AB P) 3Ca4の塩を全身に投与する処置を特
徴とする。 [0006] ここに言う「[(4−アミノ−1−ヒド
ロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノカ
ルシウム塩」は、ビスホスホン酸とカルシウムのモル比
が1=1であって、−水和物であってもよい、 (4−
アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホ
スホン酸のカルシウム塩である。 「ジ「(4−アミノ
−1ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸
]モノカルシウム」は、ビスホスホン酸とカルシウムの
モル比が2:1である(4−アミノ−1−ヒドロキシブ
チリデン)−1,1−ビスホスホン酸のカルシウム塩で
ある。 「トリ[(4−アミノ−1−ヒドロキシブチリ
デン)−1,1−ビスホスホン酸]テトラカルシウム塩
」は、ビスホスホン酸とカルシウムのモル比が4:5か
ら2=3の範囲にあって、望ましくは約3=4である(
4アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビス
ホスホン酸のカルシウム塩である。ここに言う「不溶性
」とは、上澄み層の(遊離酸としての)ABP混合物の
濃度が1.0■/m1以下のことである。水溶液のAB
Pの塩(たとえば(ARP)Na、すなわち(4−アミ
ノ−1,1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホ
スホン酸]モノナトリウム塩)及びABP自身とくらべ
て、これらの不溶性のABPのカルシウム塩((ABP
)Ca、(A B P) 2 Ca又は(ABP) 3
ca4)は、ヒト及び他の温血動物に筋肉内又は皮下投
与した時にひきおこす組織の損傷、痛み、そして炎症が
少ない。 特に、 (ARP)Caの塩は本来pHが中性であって
、筋肉内又は皮下投与と、それに続く薬剤の拡散の後に
も比較的刺激のないままである。加えて、水溶性のAB
Pの塩やABP自身とくらべて、不溶性の(ABP)C
a、 (ABP)2 Ca又は(AB P) a Ca
4の塩は、ゆっくりした全身への放出を特徴とする。そ
れにもかかわらず、不溶性の(ABP)Ca、 (AB
P)2ca又は(AB P) a Ca4の塩は、水溶
性のABP塩やABP自身と同様の生物学的特性を有す
る。これらの特性のために、不溶性の(ABP)Ca、
(A B P) 2 Ca及び(AB P) 3 Ca
4の塩は、従来の多くのビスホスホン酸が薬剤として使
用される例において、非常に有用である。本発明の不溶
性カルシウム塩の懸濁液から成る医薬組成物は、筋肉内
又は皮下注射で投与された場合、非経口投与の利点であ
る良好な生物学的利用能を保ったまま、静脈内投与の不
便さを避けることができる。 [00071本来中性である不溶性のABPのカルシウ
ム塩(ABP)Caの結晶は、水溶性の(4−アミノ1
−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸の
塩もしくはARPの遊離酸の溶液を、pH6以上で水溶
性のカルシウム塩の溶液と混合することによって得られ
る。このような水溶性のABPの塩の例としてはABP
モノナトリウムが、そして水溶性のカルシウム塩の例と
してはCaCl2が適当である。望ましくは、混合する
量は当量(すなわち、ARPとCaの比が1=1)がよ
い。混合前に無機又は有機の強塩基(NaOH等)を加
えて、水溶性のABPの塩又はABPの遊離酸の溶液の
pHを約9に調整し、反応し易くするために溶液を(5
0〜100℃に)加熱する。水溶性ABP塩と水溶性力
ルシウム塩の溶液を混合してすぐ後に結晶化が始まる。 室温まで冷却して結晶化が完了した後、 (ABP)C
aの結晶を濾過して集める。次に(ABP)Caの結晶
を微粉化しくもしくは粒子サイズを小さくして)、適当
な懸濁剤(水溶液中のナトリウムカルボキシメチルセル
ロースと塩化ナトリウムの混合物等)を含んだ適当な等
張の賦形剤に懸濁させ、そして投与前に滅菌する。 [0008]不溶性のARPのカルシウム塩(ARP)
2Caの結晶は、水溶性の(4−アミノ−1−ヒドロキ
シブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸又はABPの
遊離酸の溶液を、pH約1.5ないし2.5で水溶性の
カルシウム塩の溶液と混合して得られる。このような水
溶性のABPの塩の例としてはABPモノナトリウムが
、そして水溶性のカルシウム塩の例としてはCaCl2
が適当である。望ましくは、混合景は当量(すなわち、
ARPとCaの比が2=1)がよい。混合前に無機又は
有機の強酸を加えて、水溶性のARPの塩又はABPの
遊離酸の溶液のpHを約1.5ないし2.5に調整し、
反応し易くするために溶液を(50〜90℃)に加熱す
る。水溶性のABPの塩と水溶性カルシウム塩の溶液を
混合したすぐ後に結晶化が始まる。室温まで冷却し結晶
化が完了した後、 (ABP)2 Caの結晶を濾過し
て集める。次に(ARP)2 Caの結晶を微粉にしく
もしくは粒子の大きさを小さくシ)、滅菌して、投与前
に適当な懸濁剤と緩衝剤(水溶液中のナトリウムカルボ
キシメチルセルロース、塩化ナトリウム及び酢酸ナトリ
ウム等)を含んだ適当な等張賦形剤に懸濁させる。 [0009]非結晶性で不溶性のABPのカルシウム塩
(AB P) a Ca4の溶液は、水溶性の(4−ア
ミノ−1ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホ
ン酸又はARPの遊離酸の溶液を、pH約9ないし13
で水溶性のカルシウム塩と混合して得られる。そのよう
な水溶性のABPの塩の例としてはABPモノナトリウ
ムが、そして水溶性のカルシウム塩の例としてはCaC
l2が適当である。望ましくは、混合する量は当量(す
なわちABPとCaO比がおよそ3:4)がよい。混合
前に無機又は有機の強塩基(NaOH等)を加えて水溶
性のARPの塩の溶液のpHを約9ないし13に調整し
、適当な緩衝剤(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−
1,3プロパンジオール、トリス等)を加えて溶液を緩
衝する。水溶性のABP塩と水溶性のカルシウム塩の溶
液を混合するとただちに沈殿が始まる。一定の体積まで
希釈して滅菌した後、非結晶性の(AB P) 3 C
a4塩の懸濁液は投与できる。 [00101上に示したように、本発明の不溶性の(A
BP)Ca、(ABP)2 Ca及び(AB P) s
Ca4塩(とくに(ABP)Ca)の懸濁液は、筋肉
内又は皮下投与に際して従来のビスホスホン酸より、痛
み、刺激及び損傷を起こす傾向がきわめて低い。また本
発明の不溶性の(ARP)Ca、 (AB P) 2
Ca及び(ABP)3Ca4塩懸濁液は、ゆっくりとA
BPを全身に放出することが知られている。このことは
ABP自体の肝臓及び腎臓への毒性をいちじるしく軽減
する。たとえばABPナトリウム溶液を静脈内投与した
直後、血流中に高レベルの薬物が存在する。生体は薬物
を肝臓に蓄積してまたかなりの量の薬物を腎臓から排泄
してこれに対応する。 しかし、 (ARP)Ca塩、(A RP) 2 Ca
塩、又は(ARP) s Ca4塩のいずれかの薬剤形
態で皮下投与する場合には、不溶性の塩は注射部位にと
どまり、ゆっくりとしか血流中に放出しない。したがっ
て、血流中の薬物のレベルが非常に高くなることはなく
、その結果として水溶性のABPナトリウム溶液の場合
よりも、肝臓による取り込みや腎臓による排泄が少ない
。治療するべき状態に応じて、 (ABP)Ca塩、
(ABP) 2 Ca塩、又は(ARP) 3Ca4塩
の懸濁液を含む薬剤は、筋肉内又は皮下投与のいずれか
で投与される。安全で有効な量の(ABP)Ca塩、
(ABP)2 Ca塩、又は(AB P) a Ca4
塩を投与して治療を行なってもよい状態の例には、カル
シウム又はリン酸塩の代謝にかかわる障害、くわしくは
骨吸収をともなう疾患、とくに骨粗鬆症、ベージェット
病、悪性高カルシウム血症及び転移性骨疾患の治療及び
予防がある。骨吸収をともなう疾患(とくに骨粗鬆症、
ベージェット病、悪性高カルシウム血症及び転移性骨疾
患)の治療と予防における有用性に加えて、 (ABP
)Ca塩、 (A B P) 2 Ca塩又は(AB
P) 3 Ca4塩の懸濁液は、歯周疾患の治療、抜歯
後の歯槽内の歯槽骨欠損を最小にくいとめること、皮膚
と軟部組織の石灰化の予防等のゆっくりとしたビスホス
ホン酸の放出を必要とする適応症、及び、全身又は局所
へのビスホスホン酸の適用が望ましい他の治療にも役立
つ。 [0011] (ABP)Ca塩、(ABP)2ca塩
及び(AB P) a Ca4塩は、(ABP)Ca塩
、(ABP)2Ca塩又は(ARP) 3Ca4塩と適
当な薬剤用担体を含む注射用懸濁液として投与される。 これらの注射用懸濁液は、適当な無毒性の非経口に吸収
できる希釈剤又は溶剤、たとえば1,2−プロパンジオ
ール、水、リンゲル液、デキストロース水溶液もしくは
生理食塩水等を用いて、既知の方法で処方することがで
きる。これらの注射用懸濁液は、さらに水性懸濁液を作
製するのに適当な結合剤を含んでもよい。そのような結
合剤は:(1)ナトリウムカルボキシメチルセルロース
、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、
トラガカントゴム及びアカシアゴム等の懸濁剤;(2)
以下の分散剤又は浸潤剤、すなわち(a)レシチン等の
天然フォスファチド、(b)たとえばステアリン酸ポリ
オキシセタノールのような、アルキレン酸化物と脂肪酸
の縮合生成物、(C)たとえばヘプタデカエチレンオキ
シエタノールのような、エチレンオキサイドと長鎖脂肪
族アルコールの縮合生成物、 (d)ポリオキシエチレンソルビタンモノオレ−ト等の
、酸化エチレンと脂肪酸から誘導された部分エステルと
へキシトールとの縮合生成物、あるいは(e)たとえば
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等の、酸化
エチレンと脂肪酸から誘導された部分エステルと無水へ
キシトール酸との縮合生成物。これらの懸濁液はさらに
、体積を大きくするための微結晶セルロースや、粘性増
強剤としてメチルセルロースを含んでもよい。また水性
懸濁液はさらに、たとえばエチル−pベンゼン酸塩又は
n−プロピル−p−ベンゼン酸塩等の1つあるいはそれ
以上の防腐剤を含んでもよいし、必要ならば酸化防止剤
等を混合してもよい。さらに必要であれば、酢酸ナトリ
ウム、乳酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム又はトリス
等を加えて生理的に適したpHに緩衝してもよい。水性
懸濁液の製造には分散可能な粉末及び顆粒が適当である
。それらは活性成分を、分散剤又は浸潤剤、懸濁剤及び
1つかそれ以上の防腐剤との混合物として与える。適当
な分散又は浸潤剤及び懸濁剤の例はすでに述べた。他に
も賦形剤はあるであろう。活性成分を、たとえば落花生
油、オリーブ油、ゴマ油又はココやし油等の植物油ある
いは流動パラフィン等の鉱物油に懸濁させて油性懸濁液
を処方できる。油性懸濁液は、たとえば蜜蝋、固形パラ
フィン又はセチルアルコール等の濃化剤を含んでもよい
。これらの混合物にアスコルビン酸等の酸化防止剤を加
えて調製しともよい。投与に際しての刺激を最小にする
ために、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム又はトリス等の適当な緩衝剤を加えて、 (A
BP)2 Ca又は(AB P) 3 Ca4の水性懸
濁液と薬剤用担体の混合物のpHを5.5〜7.5に緩
衝するのが望ましい。薬剤用担体を含んだ水性懸濁剤中
では、 (ABP)Caは本来中性pHであるために緩
衝剤を加える必要はない。−投与単位の形態の医薬組成
物は、 (ABP)Ca、 (AB P) 2 Ca又
は(ABP)3Ca4を約0.01mg/mlないし3
00mg/ml、望ましくは約0.1■/mlないし3
0■/mlを含む。 [0012]全身への放出がゆっくりであるため、 (
ABP)Ca塩、 (ABP)2 Ca塩又は(ABP
)3Ca4の懸濁液を含む医薬組成物は、ごく少量の投
与量で効果がある。組織の損傷をおこす傾向が少ないの
で、深刻な副作用なしにかなり多量の投与ができる。−
日の投与量は約0.001■/kgないし10■/kg
、望ましくは約0.01mg/kgないし1. 0mg
/kgである。投与量は患者の体重1kgあたりのAR
Pのmg数で表わしている。また(ABP)Ca塩、
(A B P) 2 Ca塩又は(ABP)3ca4塩
を含んだ薬剤処方は、断続的に投与してもよい。骨吸収
をともなう疾患の治療と予防のための筋肉内又は皮下へ
の初期の一日当りの投与量は、−殻内に約0.001■
/kgないし10■/kgの範囲であるが、約1日〜9
0田こわたって投与してよい。その後必要ならば、はぼ
初期の投与量に等しい維持的な投与量を週1回、週2回
、月2回、月1回、2ケ月に1回、年4回、年2回、1
年1回あるいは2年に1回の間隔で投与してもよい。投
与量は患者の体重1kgあたりのABPのmg数で表わ
している。以下の例は本発明を説明するためのものであ
り、本発明の範囲又は主旨を制限するものではない。 [0013] 実施例1 (4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−
ビスホスホン酸モノカルシウム塩の3水和物の製造10
g(37,4mmol)の(4−アミノ−1−ヒドロキ
シブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸(ABP)を
25℃ではげしく攪拌しながら蒸留脱イオン水300m
1に懸濁させた。pHは2.27であり、7. 5ml
(37,4mmol)の5規定水酸化ナトリウム水溶
液を徐々に滴下してpHを4.3ないし4.4にして、
透明な溶液を得た。この透明な溶液を中程度の目穴の焼
結グラスフィルターで濾過して、不溶物質をすべて取り
のぞいた。濾液の20%(〜60m1)に、95%エタ
ノール400m1を20〜25℃ではげしく攪拌しなが
ら5分間かけて加えて、1時間熟成させた。残りの水溶
液240m1を15分かけて加えて、混合物を20〜2
5℃で2時間熟成させた。白色のナトリウム塩を濾過し
て集めて、100m1のエタノール・水混合液(エタノ
ール:水=2 : 1)で洗浄して、40℃で風乾する
と、11.25g (93%)の(4−アミノ−1−ヒ
ドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸モノナ
トリウム塩の3水和物を生じた。本化合物は、また、K
ieczy Kowski らによる1990年5月1
日発行の米国特許第4,922,007号に記されてい
るように製造してもよい。 [0014] (ARP)Ca塩の1水和物の結晶の製造[(4−アミ
ノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホ
ン酸]モノナトリウム塩の3水和物(3゜25g、 O
,Olmmol)を50m1の水に懸濁させた。この水
溶液に1.0M NaOH水溶液10m1を加えた。 NaoHを加えるとすぐに完全な溶解が起こった。この
溶液に1.0M CaCL水溶液10m1を攪拌しな
がら加えた。CaC12を加えるとただちに非結晶性の
(ARP)Ca塩の多量の沈殿が見られた。この泥状懸
濁液を約2時間およそ90℃に加熱して完全に結晶化さ
せた。生成した結晶を濾過して分離し、水洗いして風乾
すると、2. 74g (収率89.8%)の(ARP
)Caの結晶が1水和物として得られた。 C4Has NO8P2 Ca−H20に関する理論上
の計算値(分子量305. 18) :C,15,7
4;H,4,29;N、4.59;P、20.30;C
a、13.13; 測定値:C,15,79;H,4,14;N、 4.
52;P、20.32;Ca、13.30゜[0015
] 実施例3 (ABP)Ca塩の結晶の懸濁液の簡易な製造微粉化し
た(ABP)Caの結晶を、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース(蒸留脱イオン水中に10g/l)及び塩
化ナトリウム(8,8g/l)の混合物である適当な賦
形剤に懸濁させた。 [0016] 実施例4 (AB P) 2 Ca塩の結晶の製造[(4−アミノ
−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン
酸]モノナトリウム塩の3水和物(3゜25g、 O
,Olmmol)を、 (約80℃に)加熱しながら0
.OIM HCl 100m1に溶解した。この溶
液に、攪拌しながら1.0MのCaCL溶液5溶液5加
lた。加熱をやめて10〜30分の間をおいて結晶化が
始まり、混合物は室温まで放置冷却させた。結晶化が完
了した後、 (ABP)2 Caの結晶を濾過して集め
、少量の冷水で洗浄して数時間風乾させた。ジ[(4−
アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホ
スホン酸]モノカルシウム塩(ARP)2 Caの結晶
の収率は80%より大きかった。結晶した塩のストイキ
オメトリ−を、総元素分析及び単結晶X線分析で確認し
た。 [0017] 実施例5 (AB P) 2 Ca塩の結晶の懸濁液の簡便な製造
微粉化した(ABP)2 Caの結晶を、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース(脱イオン蒸留水中に0.5
〜1.0%)、塩化ナトリウム(4,5g/l)及び酢
酸ナトリウム(6,3g/l)の混合物である適当な賦
形剤に懸濁させた。 [0018] 実施例6 非結晶の(ABP)3ca4塩の懸濁液の製造工程A:
(4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1
−ビスホスホン酸の緩衝溶液の製造[(4−アミノ−1
−ヒドロキシブチリデン)−1,1ビスホスホン酸]モ
ノナトリウム塩3水和物13.05g、水酸化ナトリウ
ム2.60g、塩化ナトリウム2.50g及び2−アミ
ノ−2−ヒドロキシメチル1.3−プロパンジオール(
トリス)の混合物を500m1の脱イオン蒸留水に溶か
し、得られた溶液を0.22μmのミリポアフィルタ−
で濾過した。 工程B:塩化カルシウム水溶液の製造 塩化カルシウムの2水和物(8,Log)を300m1
の脱イオン蒸留水に溶かし、得られた溶液を0.22μ
mミリポアフィルタ−で濾過した。 工程C:非結晶性の(AB P) 3Ca4塩の懸濁液
の製造工程Aで製造した(4−アミノ−1−ヒドロキシ
ブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸の溶液を、工程
Bで製造した塩化カルシウム溶液にはげしく攪拌しなが
ら加えた。混合中に、非結晶性のトリ[4−アミノ−1
−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]
テトラカルシウム塩(AB P) 3 Ca4が沈殿し
、細分された羊毛状の懸濁液を形成した。全体積を11
にして、溶液をいくつかに分け、オートクレーブで滅菌
した。非結晶性塩を構成する物質の量を、既知の出発物
質の濃度と沈殿後の上澄み層の濃度から逆算して決定し
た。 [0019] 薬理試験 局部刺激試験/ラットの前肢舐め反応テスト−群のラッ
トに試験化合物を懸濁液として((ABP)2 Caに
ついてはナトリウムカルボキシメチルセルロース、水溶
性塩化ナトリウム及び水溶性酢酸ナトリウム中の懸濁液
として、 (AB P) 3Ca4については水溶性の
塩化ナトリウム及びトリス緩衝液中の懸濁液として、そ
して(ABP)Na塩については等張塩の緩衝剤中の水
溶液として)濃度を変えて前肢に皮下投与した。表1に
示したようにこの試験では、 (A B P) 2 C
a塩と(ARP)3ca4塩のどちらの懸濁液も、ひき
おこした反応の回数は(ABP)Na塩の水溶液より少
なく、耐容性に優れていた。
B P ’) 2Ca 5 ng P/ml 4/
12 (2,7)10 mg P/ml
5/12 (2,6)20 mug P
/@l B/12 (2,
7)(ARP) 3caa 51にP/ml 4/12
(3,7)10 mg P/ml
3/12 (3,7)20 mg P/ml
2/12 (1,5)(
ARP)Na 2.5 my; P/ml
13/12 (8,3)1.25 mz P/1I11
2/12 (4,5)*正の反
応を示したラットの数。 カッコ内の数字はラット1個体あたりの平均反応回数。 (濃度は1mlあたりの■のABPで表わされる)[0
020] 不動化にともなう骨損欠の予防効果(試験1)体重およ
そ250グラムの5匹のオスのSDラットの群に試験化
合物の懸濁液を、 (ABP)2 Caについてはナト
リウムカルボキシメチルセルロース、水溶性塩化ナトリ
ウム及び水溶性酢酸ナトリウム中の懸濁液として、(A
RP) 3Ca4塩については水溶性塩化ナトリウムと
トリス緩衝剤中の懸濁液として、そして(ABP)Na
塩については等張塩緩衝剤中の水溶液として、1.0m
g/mlの濃度のものを、手術前の4日前とさらにまた
3日前、1回の投与でそれぞれ1. 0mg/kgもし
くは0゜1 mg/kg皮下投与した(投与量は被験体
の体重1kgあたりのABPのmg数で表わす)。 (
A B P) 2 Ca塩の懸濁液と(ABP)3ca
4の懸濁液は、 (ABP)Na塩の水溶液にくらべて
、注射部位に炎症をひきおこす傾向が小さいことが認め
られた。第0日に全ラットの手術を行ない、右後肢の座
骨神経を切断した。不動化手術の10日後にラットを層
殺し、後肢を切りはなした。大腿骨の肉を取りのぞき、
両側大腿骨の最長値を測定した後、700℃で24時間
マツフル炉に入れた。灰の重量を決定し、データーを表
2にまとめた。表2に示すように、 (ARP)2Ca
塩もしくは(ARP)sca4塩のいずれかの懸濁液で
処置したラットの群は、 (ARP)Na塩で処置した
被験動物にくらべて、骨損失のパーセンテージが低かっ
た。
損失 5e(A B P) 2Ca 7.3
8 3.8B 2.09 1.10
(2X 1 、Omg P/kz) (ARP) zCa 6.50 3.0&
1,93 0.90(2X O,1ng
P/kg) (ABPI) 5can 3.94 2.6
2 1.22 0−81(2X 1.Om
z P/kg) (A RP ) jCa a 7.f38
0.98 2.48 0.37(2X O
,1mg P/kg) (ABP) Na 14.62 2.02
4.68 0.84(2X O,1mg
P/kg) 賦形剤 25.62 2.05 8.32 0.
133(食塩水) n=5/群 ■差=未処置の大腿骨と不動化した大腿骨の灰重量の差
se=平均値の標準誤差 %骨損失=未処置の大腿骨と不動化した大腿骨の灰重量
の差を未処置の大腿骨の灰重量で割ったもの[0021
1不動化にともなう骨損失の予防効果(試験II) 体重およそ250グラムの5匹のオスのSDラットの群
に、試験化合物の懸濁液を、 (ABP)Ca塩につい
てはナトリウムカルボキシメチルセルロース、水溶性塩
化ナトリウム及びトリス緩衝剤中の懸濁液として、 (
ABP)2 caについては水溶性塩化ナトリウムと水
溶性酢酸ナトリウム中の懸濁液として、そして(ABP
)Na塩については等張塩緩衝剤中の水溶液として、1
.0mg/mlの濃度のものを、不動化手術前の2日前
と、さらにまた1日前に、1回の投与でそれぞれ0.
1mg/kg、0、 O1mg/kg、 O,OO1
mg/kg又はO,0001mg/kg皮下投与した(
投与量は被験体の体重1kgあたりのABPの■数で表
わす)。片側後肢の座骨神経切除により不動化した。手
術の10日後にラットを層殺し、後肢を切り取って、大
腿骨を700℃、24時間で灰化した。灰重量を決定し
、未処置の脚と不動化した脚の灰重量の差をとってmg
差で表わした。差のパーセンテージを、未処置及び不動
化した脚の灰重量のパーセント差として計算した。表3
に示すように、 (ABP)Ca塩あるいは(ABP)
2 Ca塩いずれかの懸濁液で処置したラット群の骨損
失のパーセンテージは、 (ABP)Na塩の水溶液で
処置した被験動物群の骨損失のパーセンテージとほぼ同
じであった。
孤骨也去(■P/kg) (ABP) Ca O,000128,702,3
B 9.340.001 25.98 2.25 7
.690.01 1B、72 1.54 5.010.
1 13.24 3.49 4.12(ABP)ac
a O,000129,641,518,930
,00122,002,996゜580.01 12.
82 2.79 3.640.1 11.32 2,
06 4,14(ABF’) Na O,
000131,142,619,930,00121,
322,445,950,0118,722,904,
90 0,114,103,834,15 賦形剤 0 28.40 2,4111
8.68(食塩水) n=5/群 ■差=未処置の大腿骨と不動化した大腿骨の灰重量の差
se=平均値の標準偏差 %骨損失−未処置の大腿骨と不動化した大腿骨の灰重量
の差を、未処置の大腿骨の灰重量で割ったもの以上の明
細書は、説明の目的のために設けられた実施例とともに
、本発明の原理を開示するものであるが、発明の実施は
上記請求項及びその同等物の範囲にある、上述の工程及
びプロトコールの通常の変法、応用、修正、削除又は付
加をも含むものである。
Claims (10)
- 【請求項1】 約0.05%ないし3%の[(4−アミ
ノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホ
ン酸]モノカルシウム塩を含む水性懸濁液。 - 【請求項2】 約0.05%ないし3%のジ[(4−ア
ミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホス
ホン酸]モノカルシウム塩を含む水性懸濁液。 - 【請求項3】 約0.05%ないし3%のトリ[(4ア
ミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホス
ホン酸]テトラカルシウム塩を含む水性懸濁液。 - 【請求項4】 有効量の[(4−アミノ−1−ヒドロキ
シブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノカルシ
ウム塩及び薬剤用担体を含む、カルシウム代謝障害ある
いはカルシウム代謝疾患の治療又は予防のための医薬組
成物。 - 【請求項5】 有効量のジ[(4−アミノ−1−ヒドロ
キシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノカル
シウム塩及び薬剤用担体を含む、カルシウム代謝障害あ
るいはカルシウム代謝疾患の治療又は予防のための医薬
組成物。 - 【請求項6】 有効量のトリ[(4−アミノ−1−ヒド
ロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]テトラ
カルシウム塩を含む、カルシウム代謝障害あるいはカル
シウム代謝疾患の治療又は予防のための医薬組成物。 - 【請求項7】 薬理的に有効量の[(4−アミノ−1ヒ
ドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノ
カルシウム塩の投与を特徴とする、カルシウム代謝障害
あるいはカルシウム代謝疾患の治療又は予防の方法。 - 【請求項8】 薬理的に有効量のジ[(4−アミノ−1
ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モ
ノカルシウム塩の投与を特徴とする、カルシウム代謝障
害あるいはカルシウム代謝疾患の治療又は予防の方法。 - 【請求項9】 薬理的に有効量のトリ[(4−アミノ1
−ヒドロキシブチリデン)−1,1−ビスホスホン酸]
テトラカルシウム塩の投与を特徴とする、カルシウム代
謝障害あるいはカルシウム代謝疾患の治療又は予防の方
法。 - 【請求項10】 [(4−アミノ−1−ヒドロキシブ
チリデン)−1,1−ビスホスホン酸]モノカルシウム
塩;ジ[(4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)1
.1−ビスホスホン酸]モノカルシウム塩;及びトリ[
(4−アミノ−1−ヒドロキシブチリデン)−1,1ビ
スホスホン酸]テトラカルシウム塩から成るグループか
ら選択した薬理的に有効量の塩の投与を特徴とする、骨
粗鬆症の治療又は予防方法。
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