JPH04218644A - 清浄性およびエッチング穿孔性に優れたFe−Ni系合金冷延板およびその製造方法 - Google Patents
清浄性およびエッチング穿孔性に優れたFe−Ni系合金冷延板およびその製造方法Info
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- JPH04218644A JPH04218644A JP3080931A JP8093191A JPH04218644A JP H04218644 A JPH04218644 A JP H04218644A JP 3080931 A JP3080931 A JP 3080931A JP 8093191 A JP8093191 A JP 8093191A JP H04218644 A JPH04218644 A JP H04218644A
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- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ウマスク材として使用することができる、エッチング穿
孔時に、欠陥が発生せず、そして、熱膨張率の低い、清
浄性およびエッチング穿孔性に優れたFe−Ni 系合
金冷延板およびその製造方法に関するものである。
て電子部品用材として使用されている。例えば、42w
t.%のニッケルを含有するFe−Ni 系合金板は、
電気伝導性、耐熱性、曲げ加工性、メッキ付着性および
ハンダ付け性において優れているので、ICリ−ドフレ
−ム材として使用されている。更に、熱膨張率が非常に
小さい、36wt.%のニッケルを含有するFe−Ni
系合金板は、カラ−テレビのシャドウマスク材または
低温の液体を保存するための容器の材料として使用され
ている。
e−Ni 系合金冷延板には、エッチング穿孔時に欠陥
が発生せず、そして、熱膨張率が低いことが要求される
。TVのシャドウマスク材としてのFe−Ni 系合金
冷延板として、次に示すFe−Ni 系合金冷延板が提
案されている。
開示された、冷間圧延時の表面性状に優れた、本質的に
下記からなるFe−Ni 系合金冷延板: ニッケル : 30 〜 45 wt.
% 、マンガン : 0.3 〜 1.0 w
t.%、シリコン : 0.1 〜 0.3
wt.%、 アルミニウム: 0.0004〜0.0
020 wt.% 、および、 残り、鉄お
よび不可避的不純物、但し、前記不可避的不純物として
の非金属介在物は、図1に示すAl2O3−Mn0−S
iO2系三元状態図において、 を順次に結ぶ線によって囲まれた領域内の
組成物からなっている(以下、「先行技術」という)。
のような問題を含んでいる。即ち、非金属介在物が、図
1に示すAl2O3−MnO−SiO2系三元状態図に
おいて、ポイント1、2、3、4および5を順次に結ぶ
線によって囲まれた領域内の組成物からなっていること
に起因して、非金属介在物が、最も温度の低い、1,2
00 ℃の液相温度線に囲まれた、スペッサ−タイトに
近い領域内の組成物からなっている。その結果、非金属
介在物は、融点が低く、且つ、変形能が大きく、そして
、その合計量が多い。非金属介在物の粒径が大きく、ま
たは、融点の低い化合物の含有量が多いと、合金インゴ
ットを熱間圧延、冷間圧延して冷延板を調製したときに
、冷延板中の非金属介在物が線状に変形し、その結果、
エッチング穿孔時に欠陥が生じる原因となる。
ウマスク材として使用することができる、エッチング穿
孔時に欠陥が発生せず、そして、熱膨張率の低い、清浄
性およびエッチング穿孔性に優れたFe−Ni 系合金
冷延板が要求されているが、かかる合金冷延板およびそ
の製造方法は、まだ提案されていない。
シャドウマスク材として使用することができる、エッチ
ング穿孔時に欠陥が発生せず、そして、熱膨張率の低い
、清浄性およびエッチング穿孔性に優れたFe−Ni
系合金冷延板およびその製造方法を提供することにある
。
観点から、高鮮明TVのシャドウマスク材として使用す
ることができる、エッチング穿孔時に欠陥が発生せず、
そして、熱膨張率の低い、清浄性およびエッチング穿孔
性に優れたFe−Ni 系合金冷延板およびその製造方
法を開発すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、次の知
見を得た。
を含有する、脱燐および脱炭したFe−Ni 系溶融合
金を調製し、20から40wt.%の範囲内のCaO
を含有するMgO−CaO 系耐火物製の取鍋内におい
て、このように調製した前記Fe−Ni 系溶融合金に
アルミニウムを添加し、アルミニウムを添加した前記F
e−Ni 系溶融合金を、前記取鍋内において、下記か
らなる CaO−Al2O3−MgO系スラグ:CaO
およびAl2O3: 57 wt.%以上、但し、C
aO /(CaO + Al2O3)の比は0.45以
上、 MgO : 25 wt.%
以下 、SiO2 : 15
wt.% 以下、および、シリコンよりも酸素親和
力の弱い金属の酸化物 : 3 wt.%以下、と反
応させて、前記Fe−Ni 系溶融合金を脱酸すること
により、溶融合金中の溶存酸素量が低下し、そして、溶
融合金中に生成した酸化物がスラグに吸収される。
存在する非金属介在物の合計量が、酸素に換算して0.
002 wt.%以下になる。換言すれば、上述した溶
融合金中の溶存酸素量が低下するに伴って、溶融合金の
凝固時に、析出する非金属介在物の総量が低下するだけ
でなく、析出核となる低融点懸濁物が存在しないので、
非金属介在物の粒径の成長が抑制される。
金属介在物は、図2に示すCaO−Al2O3−MgO
三元系状態図において、 を順次に結ぶ線によって囲まれた領域以外の領域内、即
ち、1600℃の液相線によって特定された、1600
℃以上の融点の領域内の組成物からなっているので、非
金属介在物の粒径が6μm 以下になる。
れたものであって、この発明の、清浄性およびエッチン
グ穿孔性に優れたFe−Ni 系合金冷延板は、本質的
に下記からなっている。 ニッケル : 30 〜 45 wt.
% 、マンガン : 0.1 〜 1.0
wt.% 、アルミニウム: 0.003 〜 0.0
30 wt.% 、および、残り、鉄および不可避的不
純物、但し、前記不可避的不純物としてのシリコン、ク
ロム、炭素、窒素、硫黄、燐、酸素および非金属介在物
のそれぞれの含有量は、シリコンについては、0.4
wt.%以下、クロムについては、0.1 w
t.%以下、炭素については、0.005 wt.%以
下、窒素については、0.005 wt.%以下、硫黄
については、0.005 wt.%以下、燐 につい
ては、0.010 wt.%以下、酸素については、0
.002 wt.%以下、および、非金属介在物につい
ては、酸素に換算していて0.002 wt.%以下、
前記非金属介在物は、CaO−Al2O3−MgO 三
元系状態図において、1,600 ℃の液相線によって
特定された、1,600 ℃以上の融点の領域内の、
6μm 以下の粒径を有する組成物からなっており、そ
して、前記組成物は、CaO 、Al2O3 および
MgOのうちの少なくとも1つを含有している。
性に優れたFe−Ni系合金冷延板の製造方法は、下記
ステップからなっている。30から45wt.%の範囲
内の量のニッケルを含有する、脱燐および脱炭したFe
−Ni 系溶融合金を調製し、20から40wt.%の
範囲内の量のCaO を含有する、MgO−CaO 系
耐火物製の取鍋内において、このように調製した前記F
e−Ni 系溶融合金にアルミニウムを添加し、アルミ
ニウムを添加した前記Fe−Ni 系溶融合金を、前記
取鍋内において、下記からなる CaO− Al2O3
−MgO 系スラグ:CaO およびAl2O3: 5
7 wt.%以上、但し、CaO /(CaO + A
l2O3)の比は、0.45以上、MgO
: 25 wt.% 以下 、SiO
2 : 15 wt.% 以下
、および、シリコンよりも酸素親和力の弱い金属の酸化
物 : 3 wt.%下、と反応させて、前記Fe−
Ni 系溶融合金を脱酸し、前記脱酸したFe−Ni系
溶融合金を、インゴットに鋳造し、そして前記インゴッ
トを分塊圧延し、熱間圧延し、そして、冷間圧延して、
その粒径が6μm 以下で、且つ、酸素に換算して0.
002 wt.%以下の合計量の非金属介在物を含有す
るFe−Ni 系合金冷延板を製造する。
性に優れたFe−Ni系合金冷延板の化学成分組成を、
上述した範囲内に限定した理由について、以下に述べる
。 (1)ニッケル:ニッケルは、Fe−Ni 系合金板の
熱膨張率に大きな影響を及ぼす成分である。ニッケル含
有量が、30から45wt.%の範囲内では、合金板の
熱膨張率が小さい。しかしながら、ニッケル含有量が、
30wt.%未満の場合には、合金板の熱膨張率が高く
なる。一方、ニッケル含有量が、45wt.%を超えて
も、合金の熱膨張率が高くなる。熱膨張率の高いFe−
Ni 系合金冷延板を、シャドウマスク材として使用し
たときには、色ずれの原因となる。従って、ニッケル含
有量は、30から45wt.%の範囲内に限定すべきで
ある。なおニッケルの原料として、インコニッケル(イ
ンタ−ナショナル社製のニッケルの商品名)、電解ニッ
ケルが通常用いられる。コストを低下させるために、コ
バルトを含有するト−ニメット(東京ニッケル社製のニ
ッケルの商品名)を使用してもよい。この際、1 wt
.%以下の量のコバルトが含まれるけれども、ニッケル
の含有量が、上述した範囲内であれば問題はない。
系合金板の熱間加工性を向上させる作用を有している
。しかしながら、マンガン含有量が0.1wt.%未満
では、上述した作用に所望の効果が得られない。一方、
マンガン含有量が1.0 wt.%を超えると、合金板
の硬度が過度に高くなり、シャドウマスク材として適さ
ない。従って、マンガン含有量は、0.1 から1.0
wt.%の範囲内に限定すべきである。
e−Ni 系合金板中の非金属介在物の量およびその粒
径の大きさに影響を及ぼす成分である。アルミニウムの
含有量が0.003 から0.03wt.%の範囲内で
は、粒径の小さい、そして、微量の非金属介在物が合金
板中に生成する。しかしながら、アルミニウムの含有量
が0.003 wt.%未満では、粒径が大きく、そし
て、融点が低く、且つ、展伸性が高い非金属介在物が多
量に生成して、冷延板中に、線状の形で存在する。その
結果、合金板のエッチング穿孔時に、欠陥を生じる。一
方、アルミニウムの含有量が0.03wt.%を超える
と、合金板の黒化処理性が低下する。従って、アルミニ
ウムの含有量は、0.003から0.030wt.%
の範囲内に限定すべきである。
系合金中に不可避的に混入する不純物の1つである。 シリコン含有量は、少ない程、好ましいが、シリコン含
有量を、工業的規模で大幅に低減させることは、経済性
の観点から困難である。しかしながら、シリコンの含有
量が0.4 wt.%を超えると、Fe−Ni 系合金
板のエッチング穿孔時に、エッチング液が汚れて、生産
性を低下させる。従って、シリコンの含有量は、0.4
wt.%以下に限定すべきである。
合金中に不可避的に混入する不純物の1つである。クロ
ム含有量は、少ない程、好ましいが、クロム含有量を、
工業的規模で大幅に低減させることは、経済性の観点か
ら困難である。しかしながら、クロムの含有量が0.1
wt.%を超えると、Fe−Ni 系合金板のエッチ
ング穿孔速度が遅くなって、生産性を低下させ、そして
、合金板の熱膨張率が高くなって、色ずれが生じる。従
って、クロムの含有量は、0.1 wt.%以下に限定
すべきである。
中に不可避的に混入する不純物の1つである。炭素含有
量は、少ない程、好ましいが、炭素含有量を、工業的規
模で大幅に低減させることは、経済性の観点から困難で
ある。 しかしながら、炭素含有量が0.005 wt.%を超
えると、Fe−Ni 系合金板中に鉄炭化物が多量に生
成して、合金板のエッチング穿孔性を阻害し、穿孔欠陥
を生じる原因となる。更に、炭素含有量が0.005
wt.%を超えると、合金板のプレス成形性が低下する
。従って、炭素含有量は、0.005wt.%以下に限
定すべきである。
中に不可避的に混入する不純物の1つである。窒素含有
量は、少ない程、好ましいが、窒素含有量を、工業的規
模で大幅に低減させることは、経済性の観点から困難で
ある。 しかしながら、窒素含有量が0.005 wt.%を超
えると、合金板中に金属窒化物が多量に生成して、合金
板のエッチング穿孔性を阻害し、穿孔欠陥を生じる原因
となる。従って、窒素含有量は、0.005 wt.%
以下に限定すべきである。
中に不可避的に混入する不純物の1つである。硫黄含有
量は、少ない程、好ましいが、硫黄含有量を、工業的規
模で大幅に低減させることは、経済性の観点から困難で
ある。 しかしながら、硫黄含有量が0.005 wt.%を超
えると、Fe−Ni 系合金板中に硫化物系非金属介在
物が多量に生成して、合金板のエッチング穿孔性を阻害
し、穿孔欠陥を生じる原因となる。従って、硫黄含有量
は、0.005 wt.%以下に限定すべきである。
不可避的に混入する不純物の1つである。燐含有量は、
少ない程、好ましいが、燐含有量を、工業的規模で大幅
に低減させることは、経済性の観点から困難である。し
かしながら、リン含有量が 0.010wt.%を超え
ると、Fe−Ni 系合金板の熱間加工性が著しく劣化
する。従って、燐含有量は、0.010 wt.%以下
に限定すべきである。
金中に不可避的に混入する不純物の1つである。酸素含
有量は、少ない程、好ましいが、酸素含有量を、工業的
規模で大幅に低減させることは、経済性の観点から困難
である。しかしながら、酸素含有量が0.002 wt
.%を超えると、合金中に酸化物系非金属介在物が多量
に生成して、合金板のエッチング穿孔性を阻害し、穿孔
欠陥を生じる原因となる。従って、酸素含有量は、0.
002 wt.%以下に限定すべきである。
Fe−Ni 系合金板中に不可避的に混入する不純物の
1つである。非金属介在物は、主として、酸化カルシウ
ム(CaO) 、酸化アルミニウム(Al2O3) お
よび酸化マグネシウム(MgO) からなっており、F
e−Ni 系合金板のエッチング穿孔性に大きな影響を
及ぼす成分である。合金板中の非金属介在物の含有量が
、酸素に換算して0.002 wt.%を超えると、合
金板のエッチング穿孔性を阻害して、穿孔欠陥を生じる
原因となる。従って、非金属介在物の含有量は、酸素に
換算して0.002 wt.%以下に限定すべきである
。
2O3−MgO 三元系状態図において、ポイント1、
2、3、4および5を順次結ぶ線によって囲まれた領域
以外の領域内、即ち、1,600 ℃の液相線(即ち、
図2中の太い実線)によって特定された、1,600
℃以上の融点の領域内の組成物からなっていると、非金
属介在物の粒径は、6 μm 以下になり、Fe−Ni
系合金冷延板は、優れたエッチング穿孔性を示す。従
って、非金属介在物は、図2に示すCaO−Al2O3
−MgO 三元系状態図において、ポイント1、2、3
、4および5を順次結ぶ線によって囲まれた領域以外の
領域内の組成物からなるべきである。
溶融合金を取鍋内において精錬するに際して、20から
40wt.%の範囲内の量のCaO を含有する Mg
O−CaO系耐火物製の取鍋を使用する理由を、以下に
述べる。(1) 耐火物中の CaOの含有量が 20
wt.%未満では、スラグの耐火物中への侵潤深さ(
penetration depth) が大きくなっ
て、耐火物の劣化が生じる。一方、CaO の含有量が
40wt.%を超えると、耐火物融点が低くなり、溶損
度合い(worn ratio)が大きくなって、高温
において長時間にわたり溶融合金をスラグ精錬すること
が不可能になる。従って、耐火物中のCaO の含有量
は、20から40wt.%の範囲内に限定すべきである
。
。図4において、「●」は、スラグの浸潤深さ、そして
、実線は、その浸潤深さ曲線を示し、「○」は、耐火物
の溶損度合いを、そして、破線は、その溶損度合い曲線
を示す。図4において、縦軸は、浸潤深さ、および、溶
損度合いを示す。横軸は、MgO および CaOの含
有量を示す。即ち、横軸の上部目盛りは、0 から10
0 wt.%のMgO 含有量を示し、そして、その下
部目盛りは、100 から 0 wt.% の CaO
含有量を示す。従って、横軸は、MgO および Ca
Oの合計量が常に 100 wt.% であることを示
している。例えば、MgO の含有量が 100 wt
.% のときは、 CaOの含有量は 0 wt.%
であり、そして、MgO の含有量が 20 wt.%
のときは、CaO の含有量は 80 wt.%である
。図4から明らかなように、CaO の含有量が、20
から40wt.%の範囲内のときには、スラグの浸潤深
さ、および、耐火物の溶損度合いが共に小さくなってい
る。
鍋は、合金酸化物の源であるFe2O3 、SiO2お
よびCr2O3 等の酸化物の含有量が少ないので、溶
融合金中の酸素濃度を低く維持して、シリコンおよびク
ロムのピックアップを防止することができる。従って、
MgO−CaO 系耐火物製の取鍋を使用すべきである
。
溶融合金を取鍋内において精錬するに際して、下記から
なるCaO−Al2O3−MgO 系スラグ:CaO
およびAl2O3: 57 wt.%以上、但し、Ca
O /(CaO + Al2O3)の比は0.45以上
、MgO : 25 wt.%
以下 、SiO2 : 1
5 wt.% 以下、および、シリコンよりも酸素親
和力の弱い金属の酸化物 : 3 wt以下、を使用
する理由を、以下に述べる。
2O3)の比が0.45未満では、スラグ中のAl2O
3 の活量が0.5 を超える。スラグ中のAl2O3
の活量が0.5 を超えると、アルミニウムの量を一
定にした場合のアルミニウムの脱酸力が低下する。 従って、CaO / (CaO+Al2O3) の比は
、0.45以上に限定すべきである。
。図5は、CaO−Al2O3−MgO 系スラグ中の
Al2O3 およびCaO の各々の活量と CaO
/(CaO + Al2O3)の比との間の関係を示す
グラフである。縦軸は、Al2O3 およびCaO の
各々の活量 (aAl2O3 and aCaO
) を示し、そして、横軸は、 CaO /(CaO
+ Al2O3) の比を示す。更に、図5は、Al2
O3 およびCaO の一般に知られている3種類の等
活量線を示す。図5から明らかなように、CaO /
(CaO + Al2O3)の比が、0.45以上で
は、何れの Al2O3の等活量線においても、Al2
O3 の活量(aAl2O3)が 0.5以下に抑制さ
れる。その結果、CaO /(CaO + Al2O3
)の比が、0.45以上のときには、アルミニウムの脱
酸力が強いスラグを得ることができる。
、 25 wt.%を超えると、スラグの融点が上昇し
て、スラグのFe− Ni系溶融合金との反応が低下す
る。従って、 MgOの含有量は、25 wt.%以下
に限定すべきである。
15 wt.% を超えると、スラグ中のSiO2の活
量(aSiO2) が上昇し、そして、Fe−Ni 系
溶融合金中の酸素量が、SiO2によって増加する。そ
の結果、Fe−Ni 系合金冷延板中に存在する酸素含
有量が、0.0020wt.%を超える。従って、Si
O2の含有量は、 15 wt.%以下に限定すべきで
ある。
りも酸素親和力の弱い金属の酸化物の合計量が3 wt
.%を超えると、Fe−Ni 系合金冷延板中に存在す
る酸素含有量が、0.0020wt.%を超える。従っ
て、シリコンよりも酸素親和力の弱い金属の酸化物の合
計量は、3 wt.%以下に、そして、より望ましくは
、1.5 wt.%以下に限定すべきである。
i 系溶融合金を脱酸することによって、清浄性に優れ
たFe−Ni 系合金冷延板を得ることができる理由を
、図6を参照して詳述する。図6は、1,550 ℃の
温度の、36wt.%のニッケルを含有するFe−Ni
系溶融合金において、アルミニウムまたはシリコンに
よって脱酸が平衡状態に達したときの、脱酸に使用した
アルミニウムまたはシリコンの、溶融合金中における溶
存量と、そして、溶融合金中における酸素の溶存量との
間の関係を示すグラフである。
る酸素の溶存量を示し、そして、横軸は、溶融合金中に
おけるアルミニウムまたはシリコンの溶存量を示す。更
に、図6において、斜め実線は、Al2O3 の等活量
線を示し、そして、斜め破線は、SiO2の等活量線を
示す。更に、図6において、「C」は、本発明の上述し
たスラグを使用して溶融合金を脱酸した本発明の溶融合
金における、シリコンまたはアルミニウム溶存量と酸素
溶存量とを示し、そして、「A(A1,A2 )」およ
び「B」の各々は、本発明のスラグを使用しない、この
発明の範囲外の方法(以下、「比較用脱酸法」という)
No. 1または2によって脱酸した溶融合金における
シリコンまたはアルミニウムの溶存量と酸素溶存量とを
示す。
金においては、酸素溶存量が少ない。即ち、充分な量の
アルミニウムおよび上述したスラグの存在の下に、溶融
合金を強く攪拌することによって、平衡状態にあるそれ
ぞれの活量aAl2O3 および aSiO2が低下す
ると共に、平衡状態にある酸素濃度は、より低く安定す
る。かくして、溶融合金中の酸化物から成る非金属介在
物は、スラグに吸着され除去される。その結果、溶融合
金を清浄化し、そして、融点が高く且つ粒径が極めて微
細な、微量の非金属介在物を、溶融合金中に分布させる
ことができる。
において、圧延率を、70% 以上とし、そして、圧延
温度を、1,150 から1,250 ℃の範囲内とす
ることが望ましい。その理由は、次の通りである。 (1) 圧延率が70% 以上のときには、分塊圧延時
における合金の組織および合金中の非金属介在物を破砕
して、冷延板中の非金属介在物の粒径を極微細にする効
果がある。従って、圧延率を、70% 以上に限定すべ
きである。 (2) 圧延温度が1,150 ℃未満のときには、分
塊圧延が困難であり、一方、圧延温度が1,250 ℃
を超えるときには、マトリックス金属の変形抵抗が小さ
くなって、非金属介在物の破砕が困難になる。従って、
圧延温度を、1,150 から1,250 ℃の範囲内
に限定すべきである。
孔性に優れた Fe−Ni系合金冷延板およびその製造
方法を、この発明の範囲外の比較例と対比しながら、実
施例により、更に詳細に説明する。表1に示す原料を使
用して、次の製造工程によって、Fe−Ni 系合金冷
延板を調製した。
備を使用する精錬 脱燐精錬 ニッケル溶解 3.VOD(真空−酸素−脱炭の省略)設備を使用する
精錬 送酸脱炭 真空脱炭 スラグ脱酸 4.造塊 5.分塊圧延 6.熱間圧延 7.冷間圧延
る精錬の工程を図7に示す。即ち、攪拌用ガスを吹き込
むための底部プラグを備えた250t上吹き転炉内にお
いて、脱燐溶銑を精錬して、未脱酸のままの溶鋼を得、
次いで、これを250t取鍋内に移した。次いで、この
ようにして得た250tの溶鋼のうち、20t を25
0t取鍋から50t 取鍋内に収容した。前記溶鋼の成
分組成は下記の通りであった。
.% のMgO 、38.4 wt.% のCaO 、
1.6 wt.%のSiO2および0.2 wt.%の
Al2O3 からなるマグネシア−ドロマイト煉瓦を使
用した別の20t取鍋に、ロ−タリ−ノズルで注湯した
。次いで、前記取鍋をVAD(真空−電弧−脱ガス)設
備内に配置し、そして、ここで前記溶鋼を脱燐した。こ
のように、未脱酸のままの溶鋼を使用することによって
、溶鋼中に窒素が吸収されることを防止した。次いで、
除滓した後、減圧下において、3相電極加熱装置によっ
て、取鍋内の溶鋼を 1,600℃以上の温度に加熱し
ながら、下記条件下で、純ニッケル塊およびニッケル合
金塊を、取鍋内に装入して、これを溶解した。
〜600 Torr、底吹きアルゴンガスの流量:0
.5 〜1.5 Nl/min.t、溶滓剤の投入時期
:VAD 精錬開始直前、溶滓剤の組
成 :焼石灰 15 Kg/T
、 蛍石 4 Kg/T。
した、取鍋内のこのようにして得られたFe−Ni 系
溶融合金を、下記条件下で、1,700 ℃以上、より
好ましくは、1,750 ℃以上の温度に加熱した。 真空度 : 2
00 〜400 Torr、底吹きアルゴンガスの流量
: 0.5 〜1.5 Nl/min.t、造滓剤投
入 : なし。
金中の炭素およびニッケル含有量を調べた結果は、次ぎ
の通りであった。
次のVOD(真空−酸素−脱炭)設備を使用した精錬完
了後の加熱は不要であった。次いで、前記取鍋を、VO
D設備内に移して、ここでFe−Ni 系溶融合金を脱
炭した。溶融合金の脱炭は、上吹きランスによって酸素
を吹き込みながら行なう脱炭(以下、「上吹きランスに
よる送酸脱炭」という)、および、減圧下における真空
脱炭からなっていた。
記条件下で行った。 真空度
:100 Torr以下、底吹きアルゴンの流量
:1.0 〜2.0 Nl/min.t、上
吹き酸素ガスの流量 : 8〜20
Nm3/min.t、送酸量
: 2〜5 Nm3/t 、ラ
ンス−溶融合金表面間の距離:700 〜 900 m
m 、溶滓剤投入
:なし。
i 系溶融合金を、底吹きアルゴンガスによって攪拌し
ながら、炭素−酸素間反応を促進させることによって、
その炭素含有量が 0.005wt.%以下に減少する
まで、溶融合金を減圧下で脱炭した。なお、上述した上
吹きランスによる送酸脱炭の末期において、取鍋を再度
VOD設備に移し、そして、溶融合金中にニッケルを添
加して、溶融合金中のニッケル成分を微調整し、そして
、溶融合金の温度を、約1,750 ℃に調整した。こ
の段階における、溶融合金中のニッケル、炭素および窒
素の含有量は、次の通りであった。
下記条件下で行った。 真空度
:1 Torr以下、底吹きアルゴンガスの流量
:1.5 〜2.5 Nl/min.t、 溶滓剤投入
:なし、真空脱炭開始時の溶融合金の温度:1,745
℃その結果、その炭素含有量が、0.0009wt.
%以下に減少するまで、Fe−Ni 系溶融合金を脱炭
することができた。
Fe− Ni系溶融合金中に、アルミニウムなどの脱酸
剤および溶滓剤を添加し、そして、底吹きアルゴンガス
によって溶融合金を強く攪拌しながら、下記条件下にお
いて、溶融合金とスラグとの間の反応によって、溶融合
金を脱酸した(以下、「本発明の脱酸法」という)。
、底吹きアルゴンの流量:0.5 〜 2.5 Nl/
min.t、溶滓剤および脱酸剤の投入(2回) 第1回投入 溶滓剤の組成: 焼石灰 :30 Kg/t 、蛍石
: 5 Kg/t 、脱酸剤
の組成: アルミニウム :10 Kg/t 、フェロシリ
コン : 2 Kg/t 、投入時期: 脱酸精錬開
始直前、 第2回投入 添加物の組成:溶融合金成分の微調整剤、投入時期
: 脱酸精錬中期。
Fe− Ni系溶融合金中のシリコンおよびSol.A
lの含有量は、次の通りであった。
Al2O3−MgO 系スラグは、下記からなっていた
。(a) 成分組成 (b) CaO /(CaO+Al2O3)の比 :
0.72 (c) Si よりも酸素親和力の弱い
金属の酸化物の合計含有量( 即ち、T.Fe+MnO
+Cr2O3):1.4 wt.%
−Ni 系溶融合金のVOD 設備内における上述した
脱酸精錬の結果は、下記の通りであった。 溶融合金中のSi含有量 :0
.1 〜0.3 wt.%、 SiO2の活量(aSiO2)の推定値 :0.
001 〜0.005 、溶融合金中のSol.Alの
含有量 :0.005 〜0.030 wt
.%、 Al2O3 の活量(a Al2O3 )の推定値:0
.1 〜0.3 、平衡酸素の推定濃度
:1 ppm 、および、溶融合金
中の T. 酸素の実績含有量:10〜50 ppm。
の間の反応による、溶融合金の上述した脱酸は、高い真
空度の下に、溶融合金を強く攪拌しながら行われたので
、溶融合金中への吸窒を防止することができた。なお、
スラグによるFe−Ni 系溶融合金の上述した脱酸は
、炭素ピックアップを防止するために、ア−ク加熱を適
用しないで行われた。
組成は次の通りであった。
ける処理の終了後、上広型の7tまたは5t鋳型を使用
して、下注ぎ造塊法によって、下記条件で、Fe−Ni
系溶融合金をインゴットに鋳造した。 (1) 注入流の温度:1,490 〜 1,525℃
、(2) 鋳込み速度 : 150 〜 190m
m/ 分、(3) シ−ルの状況:取鍋ノズルと注入管
との間を覆いで囲み、そして、アルゴンガスを、130
Nm3/Hr の割合で供給した。
ら完全に密閉したので、鋳込みを開始してから2分経過
以降は、覆い内の酸素濃度は、0.1 % 以下であっ
た。その結果、空気の巻き込みによる、溶融合金の再酸
化または溶融合金中への吸窒を防止することができた。
系溶融合金の成分組成は次の通りであった。
の清浄性を調べるために、下注インゴットの湯道部分の
凝固塊中の非金属介在物を,SEM(走査電子顕微鏡)
分析した結果を、表2および図3に示す。
、Sol.Al、窒素および酸素の含有量は次の通りで
あった。
明のFe−Ni 系合金インゴットの湯道における凝固
塊の試験片No. ■〜■中の非金属介在物の組成は、
何れも、図3に示す、CaO−Al2O3−MgO 三
元系状態図において、1,600 ℃の液相線温度によ
って特定された、1,600 ℃以上の融点の領域にお
ける値であった。
、70% 以上の圧下率、および、1,150 から1
,250 ℃の範囲内の温度において、分塊圧延し、次
いで、スラブの表面手入れ、熱間圧延、脱スケ−ル、冷
間圧延、焼鈍、冷間圧延および歪取り熱処理からなる一
連の工程によって、表3に示す、0.15 mm の厚
さを有する、本発明のFe−Ni 系合金冷延板の供試
体(以下、「本発明の供試体という」)No. 1およ
び2を調製した。
ンガン、シリコン、硫黄、窒素および酸素の含有量は、
次の通りであった。
の各々のトップ端およびボトム端におけるマンガン、シ
リコン、硫黄、窒素および酸素の分布状態を調べた結果
は次の通りであった。
ンガン、シリコン、硫黄、窒素および酸素は、実用レベ
ルでは、極めて均一に分布していることがわかる。更に
、本発明の供試体No. 1および2の成分組成は、次
の通りであった。
において、スラグを使用することなく、シリコンおよび
マンガンを使用して行なった(以下、「比較用脱酸法
No.1 」という)以外は、上述した本発明における
と同一の工程によって、表3に示す、0.15 mm
の厚さを有する、本発明の範囲外のFe−Ni 系合金
冷延板の供試体(以下、「比較用供試体」という)No
. 3および4を調製した。
精錬における酸化物からなる非金属介在物は、主として
、Al2O3 、MnOおよび SiO2 からなって
おり、そして、その組成は、図1に示す、スペッサ−タ
イトの領域内にあり、そして、その融点が低く、且つ、
熱間圧延において展伸性が高かった。
る脱酸精錬の結果は、下記の通りであった。 溶融合金中のSi含有量 :0
.1 〜0.3 wt.%、SiO2の活量(aSiO
2)の推定値 :0.1 〜0.2 、溶融合金
中のSol.Alの含有量 :0.0004
〜0.0020 wt.% 、 Al2O3 の活量(a Al2O3 )の推定値:0
.15〜0.25、平衡酸素の推定濃度
:10〜15 ppm、および 溶融合金中の T. 酸素の実績含有量:25〜35
ppm。
おいて、スラグを使用することなく、アルミニウムを使
用して行なった(以下、「比較用脱酸法 No.2 」
という)以外は、上述した本発明におけると同一の工程
によって、表3に示す、0.15 mm の厚さを有す
る、本発明の範囲外のFe−Ni 系合金冷延板の供試
体(以下、「比較用供試体」という)No. 5および
6を調製した。比較用脱酸法 No.2 によると、脱
酸精錬における酸化物からなる非金属介在物は、主とし
て、Al2O3 からなっており、そして、融点が高く
、且つ、熱間圧延において展伸性が低かった。
酸精錬の結果は、下記の通りであった。 溶融合金中のSi含有量 :0
.1 〜0.3 wt.%、SiO2の活量(aSiO
2)の推定値 :0.1 〜0.2 、溶融合金
中のSol.Alの含有量 :0.005
〜0.030 wt.%、 Al2O3 の活量(a Al2O3 )の推定値:1
、平衡酸素の推定濃度 :
3 ppm 、および溶融合金中の T. 酸素の実績
含有量:15〜20 ppm。
るT.O 含有量は、本発明供試体No. 1および2
において最も少なく、次いで、比較用供試体No. 5
および6がこれに続き、そして、比較用供試体No.3
および4において、多かった。即ち、図6から明らかな
ように、本発明の脱酸法においては、比較用脱酸法No
. 1および2に比して、平衡酸素の濃度が低下し、そ
して、スラグによる懸濁介在物の吸着除去による効果に
よって、T.酸素含有量が低下している。
No. 1および2、並びに、比較用供試体No. 3
〜6の各々における、長手方向の板厚断面内の60 m
m2の区域内を、800 倍の顕微鏡によって観察して
、その区域内に存在する非金属介在物の幅および長さを
測定した。その際、非金属介在物を、形状および大きさ
によって下記の通り分類し、そして、1mm2 当たり
に存在する非金属介在物の個数を測定した。 (a) 長さ/幅の比が3以下の非金属介在物(以下、
「球状非金属介在物」という)、および、 (b) 長さ/幅の比が3を超える非金属介在物(以下
「線状非金属介在物」という)。 その結果を、表4に示す。
1における非金属介在物の数は、次の通りであった。 球状非金属介在物の数: 幅 3μm 未満 :8個、幅 3
μm − 6μm 未満 :1個、線状非金属介在物
の数: 幅 3μm 未満 : 1個、幅
3μm 以上 : なし。
、非金属介在物の大部分は、3 μm 以下の球状非金
属介在物からなっており、従って、非金属介在物の粒径
が極めて小さいことがわかった。上述したことは、本発
明供試体No. 2に関しても、同様であった。
金属介在物の数は、次の通りであった。球状非金属介在
物の数: 幅 3μm 未満 : 8個、幅
3μm − 6μm 未満 : 1個、線状非金
属介在物の数: 幅 3μm 未満 :20個、幅
3μm 以上 : 8個。
、線状非金属介在物が多数存在しており、従って、非金
属介在物の粒径が大きいことがわかった。上述したこと
は、比較用供試体 No.4に関しても、同様であった
。
金属介在物の数は、次の通りであった。球状非金属介在
物の数: 幅 3μm 未満 :11個、幅
3μm 〜 6μm 未満 : 6個、幅 6μm
〜14μm 未満 : 1個、線状非金属介在物
の数: 幅 3μm 未満 1個、
幅 3μm 以上 なし。
、本発明供試体No. 1および2に比して、球状非金
属介在物の数が多かった。上述したことは、比較用供試
体 No.5に関しても、同様であった。
〜6の何れも、非金属介在物の数が多く、および/また
は、非金属介在物の粒径が大きかった。その結果、Fe
−Ni 系合金冷延板のエッチング穿孔性を阻害した。 これに対して、本発明供試体No. 1および2におい
ては、非金属介在物の数が少なく、そして、その粒径が
小さかった。その結果、Fe− Ni系合金冷延板のエ
ッチング穿孔性に優れていた。
よび2、並びに、比較用供試体No. 3〜6に対して
、実際に、直径 135〜 280μm のエッチング
穿孔を実施して、その結果を調べた。エッチング穿孔を
実施したそれぞれの供試体を、顕微鏡によって観察した
ところ、エッチング穿孔欠陥は、図8に示す、(A)
、(B) 、(C) および(D) の4つの型に分類
することができた。その結果を、表4に、併せて示す。
ング穿孔不良発生率は、皆無であった。上述したように
、非金属介在物の数が少なかったこと、および、その粒
径が小さかったことに起因して、本発明供試体 No.
1は、エッチング穿孔性に優れていることが明らかであ
った。本発明供試体 No.2においても、(C) 型
および(D) 型の欠陥が発生したが、その発生率は、
極めて少なく、エッチング穿孔性に優れていることが明
らかであった。
、エッチング穿孔不良発生状況は、次の通りであった。 (A) 型の不良発生率: 0.04%、(B) 型
の不良発生率: 0.03%、(C) 型の不良発生
率: 2.35%、および(D) 型の不良発生率:
2.54%、
かなように、比較用供試体 No.3においては、エッ
チング穿孔不良発生率が高かった。即ち、上述したよう
に、線状非金属介在物の数が多いことに起因して、比較
用供試体 No.3は、エッチング穿孔性に劣っている
ことが明らかであった。上述したことは、比較用供試体
No.4に関しても、同様であった。
、エッチング穿孔不良発生状況は、次の通りであった。 (A) 型の不良発生率: 0.15%、(B) 型
の不良発生率: 0.05%、(C) 型の不良発生
率: 0.82%、および(D) 型の不良発生率:
0.01%。
用供試体 No.6においては、本発明供試体No.
1および2に比して、エッチング穿孔不良発生率が高か
った。即ち、上述したように、球状非金属介在物の数が
多いことに起因して、比較用供試体 No.6は、エッ
チング穿孔性に劣っていることが明らかであった。上述
したことは、比較用供試体 No.5に関しても、同様
であった。
、高鮮明TVのシャドウマスクとして使用するができる
、エッチング穿孔時に欠陥が発生せず、そして、熱膨張
率の低い、清浄性およびエッチング穿孔性に優れたFe
−Ni 系合金冷延板およびその製造方法を提供するこ
とができ、かくして、工業上有用な効果がもたらされる
。
非金属介在物の組成の領域を示すAl2 O3−MnO
−SiO2 三元系状態図である。 【図2】この発明の Fe−Ni系合金冷延板中に存在
する非金属介在物の組成の領域を示すCaO−Al2O
3−MgO 三元系状態図である。 【図3】この発明の1実施態様における Fe−Ni系
合金冷延板中に存在する非金属介在物の組成を示すCa
O−Al2O3−MgO 三元系状態図である。 【図4】取鍋で構成するMgO−CaO 系耐火物中の
、CaO 含有量と、前記耐火物の溶損度合と前記耐火
物中へのスラグの浸潤深さとの間の関係を示すグラフで
ある。 【図5】CaO−Al2O3−MgO 系スラグ中のA
l2O3 およびCaO の各々の活量と、CaO /
(CaO+Al2O3)の比との間の関係を示すグラ
フである; 【図6】1,550 ℃の温度の、36wt.%のニッ
ケルを含有するFe−Ni 系溶融合金中における「S
i−脱酸平衡」状態にある溶存シリコンレベル、または
、「Al−脱酸平衡」状態にある溶存アルミニウムレベ
ルと、そして、平衡溶存酸素レベルとの間の関係を示す
グラフである。 【図7】取鍋内における、この発明によるFe−Ni
系溶融合金の精錬のためのプロセスの1例を示す工程系
統図である。 【図8A】Fe−Ni 系合金板のエッチング穿孔時に
発生する欠陥の状態を示す概略説明図である。 【図8B】Fe−Ni 系合金板のエッチング穿孔時に
発生する欠陥の状態を示す概略説明図である。 【図8C】Fe−Ni 系合金板のエッチング穿孔時に
発生する欠陥の状態を示す概略説明図である。 【図8D】Fe−Ni 系合金板のエッチング穿孔時に
発生する欠陥の状態を示す概略説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】ニッケル : 30 〜 4
5wt.% 、マンガン : 0.1 〜
1.0 wt.% 、アルミニウム: 0.003 〜
0.030 wt.% 、および、残り、鉄および不
可避的不純物、但し、前記不可避的不純物としてのシリ
コン、クロム、炭素、窒素、硫黄、燐、酸素および非金
属介在物のそれぞれの含有量は、シリコンについては、
0.4 wt.%以下、クロムについては、0.1 w
t.%以下、炭素については、0.005 wt.%以
下、窒素については、0.005 wt.%以下、硫黄
については、0.005wt.%以下、燐 について
は、0.010 wt.%以下、酸素については、0.
002 wt.%以下、および、非金属介在物について
は、酸素に換算して、0.002 wt.%以下、から
なり、前記非金属介在物は、CaO−Al2O3−Mg
O 三元系状態図において、1,600 ℃の液相線に
よって特定された、1,600 ℃以上の融点の領域内
の、 6μm 以下の粒径を有する組成物からなってお
り、そして、前記組成物は、CaO 、Al2O3 お
よび MgOのうちの少なくとも1つを含有しているこ
とを特徴とする、清浄性およびエッチング穿孔性に優れ
たFe−Ni 系合金冷延板。 - 【請求項2】 30から45wt.%の範囲内の量の
ニッケルを含有する、脱燐および脱炭したFe−Ni
系溶融合金を調製し、20から40wt.%の範囲内の
量のCaO を含有するMgO−CaO 系耐火物製の
取鍋内において、このように調製した前記Fe−Ni
系溶融合金にアルミニウムを添加し、アルミニウムを添
加した前記Fe−Ni 系溶融合金を、前記取鍋内にお
いて、下記からなる CaO−Al2O3− MgO
系スラグ:CaO およびAl2O3: 57 wt.
% 以上、但し、CaO/(CaO + Al2O3
) の比は0.45以上、 MgO : 25 wt.%
以下、SiO2 : 15 w
t.% 以下、および、シリコンよりも酸素親和力の
弱い金属の酸化物の合計量 : 3 wt.% 以
下、と反応させて、前記Fe− Ni系溶融合金を脱酸
し、前記脱酸したFe−Ni 系溶融合金を、インゴッ
トに鋳造し、そして、前記インゴットを分塊圧延し、熱
間圧延し、そして、冷間圧延して、その粒径が6μm
以下で、且つ、酸素に換算して0.002 wt.%以
下の合計量の非金属介在物を含有するFe−Ni 系合
金冷延板を製造することを特徴とする、清浄性およびエ
ッチング穿孔性に優れたFe−Ni 系合金冷延板の製
造方法。 - 【請求項3】 前記スラグ中における前記金属の酸化
物の総量は1.5 wt.%以下である、請求項2記載
の方法。 - 【請求項4】 前記Fe−Ni 系溶融合金の前記調
製は、転炉内において溶鋼を精錬し、そして、前記溶鋼
を、600 トル以下に減圧された前記取鍋内において
、脱燐し、溶融ニッケルを添加し、そして、脱炭するこ
とからなっている、請求項2記載の方法。 - 【請求項5】 前記Fe−Ni 系溶融合金の前記脱
酸は、1 トル以下に減圧された前記取鍋内において行
う、請求項2記載の方法。 - 【請求項6】 前記インゴットの前記分塊圧延は、7
0% 以上の圧下率および1,150 から1,250
℃の範囲内の温度において行われる、請求項2から5
の何れか1つに記載の方法。
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