JPH04228476A - セラミック繊維/マトリックス複合材料の製造方法、及びこの方法によって得られる複合材料 - Google Patents

セラミック繊維/マトリックス複合材料の製造方法、及びこの方法によって得られる複合材料

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JPH04228476A
JPH04228476A JP2411943A JP41194390A JPH04228476A JP H04228476 A JPH04228476 A JP H04228476A JP 2411943 A JP2411943 A JP 2411943A JP 41194390 A JP41194390 A JP 41194390A JP H04228476 A JPH04228476 A JP H04228476A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マトリックス中に組込
まれた繊維状構造、より詳細には、炭化珪素の組織中に
組込まれた炭化珪素繊維の構造を具えたセラミック複合
材料の製造に関する。この後者のタイプの複合材料は、
例えば、熱機関の構造部材のように高温において使用さ
れることがある。
【0002】
【従来技術】セラミック繊維/マトリックス複合材料を
製造するための従来の方法は、繊維の存在下でこの繊維
とともにセラミック粒子を焼結することからなる。この
方法は、現在において、繊維及び組織が炭化珪素からな
る複合材料(以下、SiC/SiC複合物という。)に
適用できない。実際問題として、炭化珪素パウダーの焼
結を行なうには、2000℃程度の温度が必要である。 この温度は、公知の炭化珪素繊維の機械特性を変えてし
まう。
【0003】同様に、マトリックス材料をその場所で形
成するために繊維状構造中の空間中に前もって導入され
た前駆体(precursor)を熱分解してなる方法
(この方法は特に炭素マトリックスに使用されるのであ
るが)は、炭化珪素マトリックスの場合は良好な結果が
得られない。その理由は、この物質の理論的密度が高く
(グラファイト2.26に対し、3.2)、ポリシラン
タイプの前駆体の熱分解中に体積の大きな収縮が発生し
たり、マトリックスの体積に対して空間がかなり残留し
たりするからである。
【0004】炭化珪素マトリックスを得るために現在使
用されている唯一の方法は、フランス特許第2,401
,888号に開示されているように、気相化学浸透方法
であり、この方法は、わずか1000乃至1100℃の
温度における熱処理からなっている。この方法は、ガス
状態の炭化珪素前駆体、例えば、メチルトリクロロシラ
ンを含む大気中に、前記前駆体が炭化珪素を形成するよ
うに分解する温度より僅かに高い温度で、繊維状構造を
配置することからなっている。
【0005】この方法の大きな問題点は、均質な材料(
繊維状構造におけるコアと表面との間の繊維上での被膜
の薄い厚みの傾斜)を製造し、複合材料の表面孔を早期
に塞がないために、浸透時間に数百時間も必要となると
いう点である。細心の注意を払ったにしても、表面孔を
元に戻してガス浸透が連続して充分に行われるようにす
るためには、複合物の表面から皮殻を除去するために、
何回にも亘って操作を中断しなければならない。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、上記問題点を解決し、
気相化学浸透方法よりも非常に迅速に行うことができ、
特にSiC/SiC複合物にも適用することができる方
法を提供することである。
【0007】
【発明の概要】この目的のために、本発明による方法で
は、セラミック材料分離粒子と熱分解によってセラミッ
ク材料に変換され得る液相ポリマーとが炭化珪素繊維状
構造の空間に導入され、前記ポリマーが変換し(con
vert)且つ前記分離粒子が結果として得られるセラ
ミック材料によって互いに結合するように全体が加熱さ
れ、連続的なマトリックスが形成される。
【0008】液体先駆体を分解してセラミック材料を供
給することにより、これらの粒子の焼結温度まで材料を
昇温させることなく、分離粒子間の結合が確実となり、
その結果、マトリックスの連続性が確実となる。さらに
、マトリックスの容積の主たる部分が分離粒子によって
置き換えられるので、液体物質の熱分解を伴う容積の減
少が過度の残留空間を生じさせない。
【0009】本発明の1つの実施例によると、液体キャ
リア中のセラミック材料の粒子の懸濁液は、粒子の所望
量が構造の空間に導入されるまで、前もって製造された
繊維状構造中を通過させられ、前記空間中に存在する液
体キャリアが除去され、液体物質は次いで粒子間の隙間
に導入される。好ましくは、懸濁液の通過中、繊維状構
造はセラミック材料の粒子を保持するフィルター上に載
置される。好ましくは、フィルターの孔の直径は、パウ
ダーの平均体積直径と同じ大きさであり、その直径は約
1マイクロメーターとすることができる。
【0010】液体物質に関しては、前記物質の浴中にセ
ラミック粒子を有する繊維状構造の液浸により導入され
ることが好ましい。
【0011】この実施例は、特に、少なくとも1方向に
連続して延びる長い繊維を有する繊維状構造に適用され
る。特に、繊維の構造は、単一方向、2方向又は3方向
でも差し支えない。
【0012】炭化珪素マトリックスを有する複合材料を
製造するために、本発明は、液体前駆体として、液体状
態でポリシランを使用することに関する。
【0013】より好適には、使用されるポリシランは、
出願人、アンステイチュー・ド・ルシェルシュ・アプリ
ケ・スル・レ・ポリメールによって第8900764号
として1989年1月23日に出願されたフランス特許
出願に開示されている。そのポリシランは下記特徴の全
てまたは一部を有している。
【0014】このポリシランは、エチレン基と、珪素原
子に結合された水素原子とを有してなり、質量の損失な
しに架橋を許し、その結果、炭化珪素への変換を促進す
る。
【0015】ポリシランは、夫々下記式化3、化4を有
する2つのモノマーを反応させることによって得られる
コポリマーであり、
【化3】
【化4】 この式中、記号Rは同一又は異なる炭化水素基、記号X
は同一又は異なるハロゲン原子、記号R’は夫々水素原
子もしくは炭化水素基、及びナトリウムの少なくとも1
つのモノハロゲン化モノマーであり、化2のモノマーの
モル数に対する化1のモノマーのモル数の比r1 は約
2乃至3.3の範囲であり、化1及び化2のモノマーの
モル数に対するハロゲン化モノマーのモル数の比r2 
は約0.2乃至0.8の範囲である。
【0016】使用されるモノマー及びこれらのモル分率
は、以下の表2のとおりである。
【表2】
【0017】ポリシランは、標準温度において約20ポ
アズ未満、100℃において1ポアズの粘度を有する。
【0018】SiC/SiC複合物の場合、本発明は、
SiC/SiCが炭化珪素粒子及び液状ポリシランと接
触するまで、繊維を、繊維とマトリックスとの間の物理
化学的相互作用を制限する処理にさらすようになってい
る。このような処理を行わないと、特に、繊維とマトリ
ックスとの間の強い化学相互拡散が生じ、一方では繊維
の機械的特性の低下、他方では繊維とマトリックスとの
間の相対移動を許さない集中結合を誘発する。この場合
、マトリックスにクラックがあるとき、繊維がクラック
面で破壊されるので繊維の補強効果は得られない。この
クラックはきわめて脆い裂目を誘発する。その補強効果
を達成するために、繊維は化学特性をそのまま残さなく
てはならず、マトリックスのクラックを変向させること
ができなければならない。このようにすれば、脆い機械
特性を保持することができる。
【0019】この処理は、異方性内部凝集力を有する挿
入材料の付着による場合もある。特に、炭素はこの観点
において良好な結果を与える。窒化硼素も、その結晶構
造がグラファイトの結晶構造に匹敵するもので、好適で
ある。
【0020】また、本発明は、液体ポリシランの導入ま
で、繊維状構造中に存在する炭化珪素粒子を、液状ポリ
シランによって湿潤性を改良した処理にさらすようにな
っており、その結果、非常に細かい孔が良好に飽和する
ようになっている。この処理は、ガス状態のモノハロゲ
ン化モノシランの作用によって粒子の表面に存在するヒ
ドロキシ基を除去することとであってもよい。
【0021】本発明の他の特徴及び効果は、以下の種々
の実施例の詳細な説明及び添付図から明らかになる。
【0022】まず、種々の実施例に使用される開始材料
、器具及び操作方法を説明する。繊維構造から始まるS
iC/SiC複合物の製造のために使用される操作は、
6つの連続する工程に分けることができる。 [第1工程]繊維の切断及び洗浄を含む、繊維状構造の
調製。 [第2工程]気相化学浸透による繊維上への炭素相の付
着。 [第3工程]液体すなわちスリップ(slip)中の懸
濁液から繊維状構造中にセラミックパウダーの導入。 [第4工程]湿潤性を改良するために、ガス相変換作用
によるパウダー表面の化学処理。 [第5工程]液状ポリシランによる飽和。 [第6工程]ポリシランの架橋及び熱分解のための熱処
理。
【0023】これらの種々の工程を、以下に詳細に説明
されるように、繊維/マトリックス複合材料の他のタイ
プへの方法に適合するように、異なる其位置に改変又は
置換することができる。
【0024】ニッポンカーボンによって品番NICAL
ON  NLM202で製造されている炭化珪素繊維は
、平均直径13マイクロメーターであり、500繊維を
含む単繊維の形状をしている。この炭化珪素繊維が実施
例において使用された。このような切断された単繊維か
ら形成され且つ互いに平行に整列させられた単一方向の
繊維状構造が製造された。直角2方向又は直角3方向に
並べられた同じ単繊維から形成された2方向繊維及び3
方向繊維も使用された。これらの繊維は、ブロシェール
(BROCHIER)によって品番2D−E2140及
び3D−E2319として販売されている。
【0025】上記3方向繊維は、ラクトーゼ上をベース
にした結合単繊維からなる。ラクトーゼは、攪拌された
80℃の水中において溶解することにより、操作の第1
工程で除去された。さらに、全部の繊維は、アクリル樹
脂をベースにした油脂(oiling)であり、アクリ
ル樹脂は、超音波タンクを使用して間欠攪拌されるアセ
トンとイソプロピルアルコールの等量の混合物中に浸漬
することにより除去される。
【0026】また、開始材料として、「疑似単一方向(
pseudo−unidirectional)」繊維
を使用することもできる。疑似単一方向繊維は、繊維の
主たる方向に対して横方向に組み込まれた結合繊維又は
単繊維の小量片を有する。これらの結合単繊維が外部物
質から製造されれば、これらを第1工程において除去す
ることができる。
【0027】第2工程では、前駆体として、C1 乃至
C4 の飽和炭化水素及びC2 乃至C4 のエチレン
系炭化水素から選択される気相の脂肪属炭化水素が使用
される。 エチレンが選択された。これは、1000℃、4000
Paでの浸透処理によって、約7mmの厚みの3次元構
造の容積において、200乃至300ナノメーターの均
一な厚みを有する炭素付着物を得ることを可能にする。 この厚みを得るための処理時間は、繊維の展開表面積に
左右される。実施例によると、1500平方センチメー
ターの輻射表面積を有するチャンバに配置された450
00平方センチメーターの繊維の展開表面積では、70
分である。毎分200立法センチメーターのエチレン流
量比で、標準状態に回復させられた。
【0028】使用された炭化珪素パウダーは、スターク
(STARCK)により供給され、その品番はB10で
あった。その平均体積直径は約1マイクロメーターであ
る。 換言すれば、粒子はパウダーの実際体積の半分の値より
大きい直径を有している。このパウダーは、水中又は2
00グラム/リットルの濃度のアセトン中で懸濁液の形
で使用される。
【0029】最終複合物材料の多孔度はきわめて低いこ
とが一般的に望ましい。次いで、繊維状構造中のセラミ
ックパウダーの見掛け密度dc 、換言すれば、パウダ
ーの質量と繊維状構造以外の体積(パウダーによって占
有される体積を含む)との比は、できるかぎり高いこと
が効果的である。充填効率は、この見掛け密度と同じ濾
過状態で繊維状構造のない状態において得られたパウダ
ーの質量の見掛け密度との比η=dc /dp によっ
て表される。種々の因子がη及びdc に作用する。そ
の因子とは、繊維の平均直径df に対するパウダーの
粒子サイズ分布、繊維の構造、粒子の形状、スリップ中
の相互作用のタイプ、及び、最後に、濾過システムの多
孔度である。より詳細には、パウダーの平均直径d50
は、10≦df /d50≦30のようでなければなら
ない。均一直径の球状粒子からなる理想パウダーは、材
料の理論的密度、換言すれば、完全結晶の密度として0
.74の比を与える最大の見掛け密度を提供する。実際
には、粒子が不規則な形状をしており、直径も均一では
ないことから、この比は0.5乃至0.63の範囲であ
り、この中の高い値は、潤滑性のある液体中で、均質な
安定懸濁液を使用した濾過によって得られる。スリップ
の安定性及び同質性は、ファンデルワールス力、静電反
発力及び立体障害力の、粒子間相互の力(interp
articulate force)によって決定され
る。水性媒体の場合、反発力のコントロールは、表面に
粒子の電位(ゼータ電位)を作用することによって達成
される。粒子の電位は、一方では表面に吸収されるイオ
ンによって、他方では拡散的に分散される可動イオンに
よって形成される二重電気相(double elec
tric layer)により決定され、ついで、粒子
の電位は、静電反発の範囲を決定する。媒体のpHを調
節することによって、数十ミリボルトの反発ゼータ電位
を得ることができる。有機媒体の場合、この有機溶媒に
可溶性であり粒子の表面に短鎖ポリマーを合体させるこ
とによって、粒子の立体障害を改善することにより安定
性を得ることができる。濾過システムの関しては、その
孔は、d50と同じ大きさの直径を有してしることが望
ましい。
【0030】実施例では、水性懸濁液は、アンモニアの
添加によってpH9(ゼータ電位−60ミリボルト)に
調製された。アセトン懸濁液は、インペリアル・ケミカ
ル・インダストーズ(IMPERIAL CHEMIC
AL INDUSTRIES)の品番KD1のポリマー
を、パウダーに対して3重量%使用することにより、安
定にさせられた。見掛け密度dp は、これらの2つの
スリップを使用した場合、夫々1.55及び2.05で
あった。
【0031】使用される濾過装置は、図1に概略的に示
されている。装置は、下部部分1と上部部分2から形成
されるモールドを有してなる。下部部分1は、底部に向
って穿設された基部3により区画されたキャビティーを
形成している。基部3を含むモールドの下部部分1は、
密閉室4の壁の部分を形成している。基部3は90乃至
150マイクロメーターの大きさの孔を有する焼結シリ
カ5のプレートで覆われており、そのプレートの上に0
.7マイクロメーターのオリフィスを有するガラス繊維
のフィルターが次いで配置されている。フィルターはワ
ットマン(WHATMAN)の品番GF/Fである。繊
維状構造6はフィルター上に載置されており、第2の穿
設格子材7により覆われている。格子材7はルドの上部
部分2に組み込まれており、頂部に向って前記モールド
のキャビティーを区画している。単一方向又は2方向の
繊維状構造の場合、繊維は水平に配置される。構造の高
さ、及び、繊維の必要量による最終製品の繊維体積に比
率は、下部部分1と上部部分2との間に挟持されるブロ
ック8により調節される。
【0032】単一繊維状構造を有してなる実施例では、
6.6cmの長さの整列繊維約15グラム(矩形モール
ドの長さ、その幅は4cm)がフィルター上に配置され
、モールドの高さは5mmに調節された。この値は、2
.55g/立法センチメーターの繊維の単位体積に対し
て質量当り約45%の体積比に相当する。2方向の繊維
状構造を得るために、モールドの大きさに切断された繊
維の15の折畳み片すなわちシートが重ねられた。繊維
の体積比は30%であり、繊維は体積半分づつの夫々が
繊維平面を直角にして配置された。最後に、約7mmの
厚みの3方向繊維では、繊維は比率は体積の45%であ
った。繊維の約20%の夫々が2つの水平直角方向に導
入され、5%が垂直方向に導入された。
【0033】濾過は、格子材7の上にスリップ9を注ぎ
、チャンバー4中の圧力を0.5乃至1.5MPaにす
ることにより行われた。そして、基部3の下方を減圧し
た。圧力はスリップの液相の飽和蒸気圧に制限された。
【0034】第4工程では図2に概略的に示される装置
が使用された。炭化珪素粒子を有する繊維状構造6がチ
ャンバー11中の格子材10の上に載置された。このチ
ャンバーは7mlのトリメチルクロロシラン13を含む
リザーバー12と連通している。リザーバー12はドー
ワー容器(Dewar vessel)15に入れられ
た液体窒素14中に浸された。チャンバー11はパイプ
16によって減圧された。チャンバーは4時間5MPa
未満の圧力に維持された。その後、パイプ16のバルブ
17を閉めることによってチャンバーは密閉された。次
いで、容器15が除去され、大気圧での沸点が57.3
℃のトリメチルクロロシランが連続して蒸発し、チャン
バー11中に流入した。構造は少なくとも24時間この
ガスと接触させられた。前記ガスは炭化珪素粒子の表面
に存在するヒドロキシ基と下記反応式化5に従って反応
した。
【化5】 この反応は、第5工程で加えられる液体ポリシランの水
素−シラン基を架橋するのに適した部位のSi−OH結
合を除き、その結果、完全な含浸を阻害する。また、こ
の処理は、表面にSi−OH結合を有する珪素化物の他
のパウダー、特に、窒化珪素Si3 N4 にも適用で
きる。
【0035】含浸に使用される液体ポリシランは、76
モル%のメチルビニルジクロロシタンと、24モル%の
メチルジクロロシランと、40モル%のトリメチルクロ
ロシランから開始して、前述の特許出願第890076
4号に開示される方法によって得られる。
【0036】図3に示される含浸器具は圧力容器18を
有してなり、その内部に試料19が可動ロッド20から
吊されている。圧力容器はポリシラン20のリザーバー
を含んでいる。
【0037】圧力容器は、図4に示された温度/圧力の
サイクルを受けた。実線及び点線は夫々時間を関数とし
た場合の温度変化及び圧力変化を示している。時間0の
時、残留圧力を0.1Paと同じか又はそれ以下にする
ために、バルブ23を具えたパイプ22から減圧された
。熱制御油浴24によって、温度は2時間後に上昇させ
られた。ポリマーの粘度及びそのゲル時間、換言すれば
、架橋反応の結果としてもはや流動しないようなゲル状
態になるまでに必要な時間は、夫々、図5及び図6のカ
ーブに従って温度の関数として変化する。これらは対数
グラフで示されている。160℃は約30センチポアズ
の粘度に対応している。この粘度はゲル時間まで充分な
含浸を許す。この温度に達したとき、構造19はロッド
20を動かすことによりポリマー中に沈められた。16
0℃で5分間付着させた後、バルブ23が閉められ、5
MPaの圧力に調節された窒素が、バルブ26を具えた
パイプ25から導入された。温度を160℃に維持した
状態においてこの圧力で115分付着させた後、毎分2
℃の速度で250℃になるまで、再び温度が上昇させら
れた。この温度は90分間維持された。次いで圧力容器
は冷却され、次いで、大気圧に戻された。
【0038】この処理の終了時、残留ポリマーで被覆さ
れた含浸繊維状構造は、リザーバーの壁から容易に剥が
されるものであった。
【0039】上記熱サイクルは、図8の異なる熱分析カ
ーブから得られる。図8は、3つの異なる温度上昇速度
のものを示している。温度上昇は迅速(毎分10℃で2
00℃まで)にすることもできる。架橋のため、その速
度は、付着が効果的に行われる毎分2℃で250℃まで
落された。
【0040】ポリシランの熱分解(第6工程)は、図1
の熱重量分析カーブの関数として得られる図7のカーブ
によって示された熱サイクルに従って、製品中の機械変
形を伴う材料の損失の瞬間質量流量が大きくなりすぎる
ことを防止するように、窒素を導入しながら炉で行われ
た。この目的のため、温度は、材料の流動が実質的に一
定又は架橋ポリマーの質量に対して毎時1%と等しくな
るような速度で、34時間かけて約1150℃まで上昇
させられた。この時間は、最大処理温度を少なくとも1
000℃として、24時間に短縮することができる。
【0041】図9は、ポリシランの3つの熱分析カーブ
を示している。異なる熱分析カーブは点線で、熱重量分
析カーブは鎖線で、誘導熱分析カーブは実線で夫々示さ
れている。まず、これらのカーブを図8のカーブと比較
してみると、第1のピークが架橋に対応し、第2のピー
クが熱分解に対応していることがわかる。熱重量分析カ
ーブにおいて、残留質量のパーセンテージは、架橋ピー
ク後(300℃で98%)及び熱分解後(約700℃で
64%)を示している。特に、架橋は質量の損失を生じ
ることなく実際に行われていることがわかる。
【0042】得られた炭化珪素の重要な特徴はその化学
複合物にある。一般に、ポリシランの熱分解によって得
られた炭化珪素は純度が悪い。それは、珪素及び炭素の
他に小量の酸素を含む。珪素原子がSiC及びシリカの
形で存在し、炭素原子がSiC及びその他の形で存在し
、酸素原子がシリカの形で存在するとしておおまかに計
算すると、その化学複合物は、通常、SiC、シリカ及
び炭素の質量比率によって特徴付けられる。これらの比
率は、上記のビニルシランポリマーを熱分解することに
よって得られる炭化珪素では、夫々、68%、8%及び
24%である。これに対し、ニカロン(NICALON
)繊維では、66%、17%及び17%である。炭素の
この比率は、開始モノマー混合物の物質を変更すること
によって改善することができる。特に、トリメチルクロ
ロシランをハロゲン化ベンジルによって置換して、上記
特許出願の方法を用いると、さらに、炭素の比率が上昇
する。
【0043】種々の実施例の特有の特徴は表3及び表4
にまとめられている。
【表3】
【表4】
【0044】[実施例1乃至6]これらの実施例は繊維
の3方向構造を使用しており、表3の内容を有している
ものである。これらの実施例は、繊維上の炭素の付着(
第2工程)において、及び、濾過状態(第3工程)にお
いて、互いに異なっている。見掛け密度及び多孔度は、
液体に浸漬することによって複合材料の見掛け容積を測
定することにより計算された。表に示される熱分解比率
は、液体ポリシランを熱分解することによって得られた
炭化珪素の質量(又は容積)と液体ポリシランの質量(
又は容積)の比である。3点曲げ試験を使用して測定し
た破壊強度とともに、複合材料中で導入しよって生じた
繊維が占有する相対容積が示された。試験は以下の条件
で行われた。試験片の寸法は(1×w×t)65×5×
2.5mmであり、支持間隔は50mmであり、負荷が
中央部にかけられた。
【0045】実施例1及び2において、第2工程は省略
された。結果物は繊維とマトリックスとの間の結合が強
すぎるものであり、繊維の補強効果もなくきわめて脆い
裂目(弾性構造における歪/変形カーブの直線部分中の
裂目)があった。濾過状態を改良することにより、異な
るパウダー見掛け密度がこれらの2つの実施例から得ら
れた。
【0046】実施例3では、第2工程の付着時間は12
0分にされ、その結果、炭素の厚みは500乃至700
ナノメーターになった。結果物は、種々の繊維上の被膜
間がひっついたため、液体ポリシランによる含浸は普通
のものであった。残留多孔度は高く、最終製品の見掛け
密度は、200乃至300ナノメーターの炭素厚みのも
の(実施例4乃至6)において得られた見掛け密度に比
較して低いものであった。付着時間は70分であった。
【0047】実施例5において、濾過モールドの厚みは
実施例4よりも大きいもものでった(5.5に対して6
.5)。これにより、大きな見掛け密度dc 及び最終
製品の大きな見掛け密度が得られた。
【0048】実施例6では、見掛け密度dc は、アセ
トンスリップを使用することにより、実施例5のものに
比較して、さらに改良された。しかし、最終製品の特性
は実質的に異なるところはなかった。
【0049】実施例7乃至9は表4の内容のものである
。この表では、表3において記載された特性のいくつか
が示されている。これらの3つの実施例では、水性スリ
ップが使用された。
【0050】実施例7では、繊維構造は2方向のもので
ある。熱分解状態の多孔度は、同じ見掛け密度において
実施例5のものより低い。これら2つの実施例では、機
械特性は、作用の対象となった繊維の体積の比率に対し
て実質的に比例している。
【0051】実施例8では、単一方向繊維状構造が開始
材料として使用され、これは、さらに、熱分解状態での
多孔度が減少し、見掛け密度が増加している。機械特性
は、作用の対象となった繊維の数値に対して僅かに劣る
ものである。
【0052】実施例9は繊維状構造が使用されない場合
の比較対象例であり、スリップは前述の実施例と同じ条
件下で残留物が濾過された。実施例8と近似した、熱分
解状態での多孔度及び見掛け密度が得られ、単一繊維状
構造が実質的に最適の特性を有するマトリックス製品を
与えることをこれらの値が示している。
【0053】上記説明から明らかなように、本発明はS
iC/SiC複合材料の製造に限定されない。
【0054】さらに、長い繊維を短い繊維で置き換える
ことができ、その短繊維は繊維状構造の製造前において
、セラミックパウダーと混合しておくことができる。 これとは逆に、このパウダーを液体前駆体との混合物と
して繊維構造中に導入し、次いで、負荷の下で全体を熱
処理することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の連続工程の第1番目の工程
を行うために使用される装置の概略図である。
【図2】本発明による方法の連続工程の第2番目の工程
を行うために使用される装置の概略図である。
【図3】本発明による方法の連続工程の第3番目の工程
を行うために使用される装置の概略図である。
【図4】前記3つの工程のうちの1つを行った場合の、
時間を関数として温度と圧力の変化を表したグラフであ
る。
【図5】温度を関数として液体ポリシランの粘度の変化
を表したグラフである。
【図6】温度を関数として液体ポリシランのゲル時間の
変化を表したグラフである。
【図7】液体ポリシランの熱分解を、時間を関数として
温度の変化を表したグラフである。
【図8】同じポリシランの熱分析のグラフである。
【図9】同じポリシランの熱分析のグラフである。
【符号の説明】
4  チャンバー 5  シリカ 6  繊維状構造 9  スリップ 11  チャンバー 12  リザーバー 13  トリメチルクロロシラン 14  液体窒素 18  炉 21  ポリシラン 24  油浴

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  マトリックス中に組み込まれた炭化珪
    素の繊維状構造を有するセラミック複合材料を製造する
    方法であって、セラミックの分離粒子と熱処理によって
    セラミック材料に変換しうる液体物質とを前記繊維状構
    造の空間に導入し、前記物質が変換して前記分離粒子が
    結果として生成されるセラミック材料により互いに結合
    するように全体を熱処理して連続的なマトリックスを形
    成するようになっており、前記液体物質が熱分解によっ
    てセラミック材料に変換するポリマーである、方法。
  2. 【請求項2】  前記構造の前記空間中に所定容積の粒
    子が導入されるまで、予め構成された繊維状構造に液体
    キャリア中のセラミック材料の粒子の懸濁液を通過させ
    、前記空間中に存在する前記液体キャリアを除去し、次
    いで前記液体物質を前記粒子の隙間に導入する、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】  セラミック粒子を有する前記繊維状構
    造を前記物質の浴中に浸漬することにより、前記液体物
    質を導入する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】  前記繊維状構造は少なくとも1方向に
    連続して延びる長い繊維を有してなる、請求項1乃至3
    のいずれか1つに記載の方法。
  5. 【請求項5】  前記マトリックスは炭化珪素からなり
    、前記液体物質は液体ポリシランである、請求項1乃至
    4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】  前記ポリシランはエチレン基と珪素原
    子に結合した水素原子を有してなる、請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】  前記ポリシランは、夫々下記式化1及
    び化2を有する2つのモノマー反応させることによって
    得られるコポリマーであり、 【化1】 【化2】 この式中、記号Rは同一又は異なる炭化水素基、記号X
    は同一又は異なるハロゲン原子、記号R’は夫々水素原
    子もしくは炭化水素基、及びナトリウムの少なくとも1
    つのモノハロゲン化モノマーであり、化2のモノマーの
    モル数に対する化1のモノマーのモル数の比r1 は約
    2乃至3.3の範囲であり、化1及び化2のモノマーの
    モル数に対するハロゲン化モノマーのモル数の比r2 
    は約0.2乃至0.8の範囲である、請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】  使用されるモノマー及びこれらのモノ
    マーのモル分率は、表1に示されたモノマー及びモル分
    率である、 【表1】 請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】  前記ポリシランは、常温で約20ポア
    ズ未満の粘度であり、10℃で約1ポアズ未満の粘度で
    ある、請求項5乃至8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 【請求項10】  前記ポリシランは、炭化珪素を得る
    ために約1000℃の温度で熱処理される、請求項5乃
    至9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 【請求項11】  前記ポリシランを炭化珪素に変換す
    るための処理が、架橋処理よりも前に、低温において行
    われる、請求項7乃至10のいずれか1つに記載の方法
    。
  12. 【請求項12】  前記繊維が前記炭化珪素粒子及び前
    記液体ポリシランと接触させられる前に、前記繊維が、
    前記繊維と前記マトリックスとの物理化学的相互作用を
    制限する処理にさらされる、請求項4を介して、請求項
    5乃至11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 【請求項13】  前記相互作用を制限する前記処理は
    、異方性内部凝集力を有する挿入材料の付着である、請
    求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】  前記挿入材料は炭素である、請求項
    13記載の方法。
  15. 【請求項15】  前記液体ポリシランの導入前に、前
    記繊維状構造中に存在する炭化珪素粒子は、前記液体ポ
    リシランによって前記粒子の湿潤性を改良する処理にさ
    らされる、請求項2を介して、請求項5乃至14のいず
    れか1つに記載の方法。
  16. 【請求項16】  前記粒子の表面に存在するヒドロキ
    シ基は、ガス状態中において、モノハロゲン化モノシラ
    ンの作用によって除去される、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】  請求項1乃至16のいずれか1つに
    記載の方法によって得られるセラミック複合材料。
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