JPH04235771A - 樹脂コーティング層の形成方法 - Google Patents

樹脂コーティング層の形成方法

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JPH04235771A
JPH04235771A JP340391A JP340391A JPH04235771A JP H04235771 A JPH04235771 A JP H04235771A JP 340391 A JP340391 A JP 340391A JP 340391 A JP340391 A JP 340391A JP H04235771 A JPH04235771 A JP H04235771A
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JP
Japan
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resin
coating layer
synthetic resin
adherend
fine particles
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JP340391A
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Inventor
Teruo Fujioka
藤岡 輝郎
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Yamauchi Corp
Original Assignee
Yamauchi Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、樹脂コーティング層
の形成方法、さらに詳しくは、例えばネオジウムー鉄ー
ボロン系磁性粉末を含む多孔質樹脂磁石に防錆用樹脂コ
ーティング層を施す場合などに適用し得る、樹脂コーテ
ィング層の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電荷を利用した有機樹脂コーティ
ングの方法としては、静電粉体塗装と、電着塗装とが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、いずれの場合にも、大掛かりな特別の装
置が必要であり、しかも被着体が導電体でないと、コー
ティングできないという問題があった。また前者の静電
粉体塗装では、使用する合成樹脂粉末の粒径が数十μm
と大きなものであるため、いわゆる厚塗りには適するが
、50μm以下の薄塗りを均一に行なうのは困難であり
、とくに被着体の素地がぬれにくゝ、付着不良やピンホ
ールを起こし易いという問題があった。また後者の電着
塗装では、合成樹脂粉末をエマルジョン化する必要があ
るとともに、電気泳動を利用して被着体に吸着させるた
め、外部電極が必要であるという問題があった。
【0004】ところで、本出願人は、微粒子化した合成
樹脂粉末と磁性粉末とを粉体混合し、得られた粉体混合
物を、磁界を印加しながらまたは印加することなく圧縮
成形し、加熱することを特徴とする樹脂磁石の製造法を
提案した(例えば特願平2−112061号参照)。こ
の先提案の方法によれば、樹脂磁石原料を単一の工程で
、しかも常温できわめて簡単にかつ作業性良く均一に混
合することができ、圧縮成形により、非常にすぐれた磁
気特性を有しかつ品質の安定した樹脂磁石を容易かつ安
価に製造することができるものであるが、得られた樹脂
磁石の防錆方法は、まだ確立されていなかった。
【0005】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、粒径が非常に小さな合成樹脂微粒子の分散を
容易かつ確実に行なうことができて、被着体の素地がぬ
れやすく、50μm以下の薄い均一なコーティング層を
形成することができ、従って付着不良やピンホールが生
じ難いうえに、外部電極や、大掛かりな特別の装置を必
要せず、また導電体でない被着体にも樹脂コーティング
層を形成することが可能であり、ひいては多孔質樹脂磁
石の防錆法などに適用することができる、樹脂コーティ
ング層の形成方法を提供しようとするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、粒径0.01〜20μmの合成樹脂
微粒子を非溶剤である液状媒体内に投入し、合成樹脂微
粒子を含む液状媒体を攪拌しながらもしくは攪拌したの
ち、これに超音波振動を与えて、合成樹脂微粒子を均一
に分散させ、ついで合成樹脂微粒子を含む分散液中に被
着体を浸漬して、被着体の表面に合成樹脂微粒子を微粒
子の帯電により吸着させ、つぎに合成樹脂微粒子が吸着
した被着体を分散液より取り出して、加熱することによ
り、合成樹脂微粒子を溶融ないし熱硬化させ、被着体の
表面に樹脂コーティング層を形成することを特徴とする
、樹脂コーティング層の形成方法を要旨としている。
【0007】上記この発明の方法において、例えばネオ
ジウムー鉄ーボロン系磁性粉末を含む圧縮成形物のよう
な空孔を有する樹脂磁石を被着体とすれば、該多孔質樹
脂磁石の空孔内部にまで樹脂コーティングを施すことが
でき、被着体の封孔処理と下地処理を同時に行なうこと
ができて、多孔質樹脂磁石の防錆を確実に果し得るもの
である。
【0008】またこの発明の方法において、その他金属
、擦りガラスおよびセラミックス等の無機材料を被着体
とすれば、該無機材料の表面に樹脂コーティング層を施
すことができて、建築用複合材料を製造することができ
るものである。
【0009】またALC(軽量コンクリート板)および
モルタル等の空孔を有する無機材料を被着体とすれば、
該無機材料の表面に空孔の内部にまで至る樹脂コーティ
ングを施すことができて、被着体の封孔処理と下地処理
を同時に果し得るものである。
【0010】さらに、この発明の方法において、ナイロ
ン樹脂、ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂等の合成
樹脂のフィルム、シートないしはブロック状の成形物を
被着体とすれば、該合成樹脂成形物の表面にこれとは性
質の異なる別の樹脂コーティング層を施したり、あるい
はまた合成ゴムの成形物を被着体とすれば、該合成ゴム
成形物の表面に樹脂コーティング層を施したりすること
ができるものである。
【0011】なお、上記この発明の方法において用いる
合成樹脂微粒子としては、例えばポリメタアクリル酸メ
チル、スチレンーメタアクリル酸メチル共重合体、メタ
アクリル酸メチルーメタアクリル酸ブチル共重合体、エ
チレンーアクリル共重合体、低圧ポリエチレン、ポリテ
トラフルオロエチレン等の熱可塑性樹脂、およびフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等のいわゆるB
段階の熱硬化性樹脂の粉末があげられる。
【0012】ここで、合成樹脂微粒子の粒径は、0.0
1〜20μmであり、好ましくは10μm以下、望まし
くは1μm以下である。
【0013】合成樹脂微粒子の粒径が20μmを越えて
大きい場合には、被着体の表面に薄い樹脂コーティング
層を形成するのが、困難であり、均一な樹脂コーティン
グ層が形成されないので、好ましくない。
【0014】また粒径が0.01μm未満の合成樹脂微
粒子は、その製造が困難であるばかりか、あまり細かす
ぎるために、かえって取扱いが面倒であり、作業性が悪
くなる。
【0015】上記合成樹脂微粒子は、これを非溶剤であ
る液状媒体中に投入し、ついで、この合成樹脂微粒子を
含む液状媒体を攪拌しながらもしくは攪拌したのち、こ
れに超音波振動を与えて、合成樹脂微粒子を均一に分散
させる。
【0016】使用する非溶剤としての液状媒体は、合成
樹脂微粒子の種類により異なるが、低沸点溶剤で合成樹
脂微粒子が溶融、膨潤、反応しないものであれば良く、
これには例えばn−ヘキサンのような低沸点の脂肪族系
炭化水素等をあげることができる。
【0017】合成樹脂微粒子の液状媒体中の濃度は、0
.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%であ
る。ここで、合成樹脂微粒子の濃度が0.01重量%未
満では、吸着の完了までに時間がかかりすぎ、また10
重量%を越えると、微粒子が均一に分散せず、また均一
な吸着ができず膜厚が不揃いになるので、好ましくない
【0018】上記のように、合成樹脂微粒子を含む液状
媒体を攪拌しながらもしくは攪拌したのちに、これに超
音波をかけるが、合成樹脂微粒子を含む液状媒体を攪拌
するのは、通常の機械的攪拌方法により行なう。
【0019】ここで、超音波は、人間に聞こえないほど
に高い振動数の音波で、これは通常、1〜10MHz程
度の周波数ものである。
【0020】このような超音波をかける理由は、一般に
微粒子は、凝集していて、単一粒子として存在しがたい
ものであるが、超音波の作用により凝集が崩れ、単一粒
子に近づくからである。
【0021】こうして超音波振動を与えて均一に分散さ
せられた合成樹脂微粒子を含む分散液中に被着体を浸漬
して、被着体の表面に合成樹脂微粒子を微粒子の帯電に
より吸着させる。
【0022】この発明で用いる合成樹脂微粒子は、単一
粒子に近づくにつれ、その靜電吸着力を増し、被着体の
表面は勿論のこと、被着体に空孔がある場合には、その
空孔内部まで完全に吸着を行なわせることができる。
【0023】浸漬時間は、通常5〜60秒、好ましくは
10〜30秒である。
【0024】ここで、浸漬時間が60秒を越えると、吸
着量が飽和するため一定時間を越える浸漬は、意味がな
い。また浸漬時間が5秒未満では、吸着が完了しない。
【0025】なお、合成樹脂微粒子の濃度が低くなるに
従い、処理時間を長くする必要がある。
【0026】そして最後に、合成樹脂微粒子が吸着した
被着体を分散液より取り出して、加熱することにより、
合成樹脂微粒子を溶融ないし熱硬化させ、被着体の表面
に樹脂コーティング層を形成する。
【0027】ここで、加熱温度は、使用する合成樹脂微
粒子の種類によって異なるが、通常50〜350℃であ
る。
【0028】なお、本出願人が先に提案した樹脂磁石の
製造法は、上記特願平2−112061号に記載されて
いるが、この発明の方法は、このような先提案の方法に
より製造された例えばネオジウムー鉄ーボロン系磁性粉
末を含む多孔質樹脂磁石に、防錆用樹脂コーティング層
を施す場合にも適用し得るものである。
【0029】本出願人が先に提案した樹脂磁石の製造法
は、微粒子化した合成樹脂粉末と磁性粉末とを粉体混合
し、得られた粉体混合物を、磁界を印加しながらまたは
印加することなく圧縮成形し、加熱することを特徴とす
るものである。
【0030】上記合成樹脂粉末はバインダーとして用い
られるもので、これには、例えばポリメタアクリル酸メ
チル、スチレンーメタアクリル酸メチル共重合体、メタ
アクリル酸メチルーメタアクリル酸ブチル共重合体、エ
チレンーアクリル共重合体、低圧ポリエチレン等の熱可
塑性樹脂、およびフェノール、エポキシ、メラミン等の
いわゆるB段階の熱硬化性樹脂の粉末があげられる。
【0031】ここで、微粒子化した合成樹脂粉末の粒径
は、0.01〜30μmであり、好ましくは10μm以
下、望ましくは1μm以下である。
【0032】また上記磁性粉末は、例えばネオジウムー
鉄ーボロン系などの磁性粉末を使用する。
【0033】磁性粉末の粒径は、例えば0.1〜500
μmであるが、合成樹脂粉末は、磁性粉末に対して約1
0分の1以下の粒径を有しているのが、望ましい。
【0034】微粒子化した合成樹脂粉末と磁性粉末とを
粉体混合すると、得られる粉体混合物は、磁性粉末の表
面に合成樹脂微粒子が電気的に均一に吸着する。
【0035】すなわち、一般に接触する二つの物体の表
面には相互に異なる正または負の極性の帯電を示し、電
気的に吸着し合うものであるが、この場合、いわゆる帯
電列の位置の差により、合成樹脂粉末と磁性粉末のうち
のいずれか一方の表面に、負の荷電が帯電し、同他方の
表面に、正の荷電が帯電して、両者は互いに電気的に吸
着し合うものである。また、帯電列中での位置が相互に
離れているものほど帯電量が多くなる傾向にあるので、
合成樹脂粉末と磁性粉末は、帯電列中での位置が相互に
離れているものを使用するのが好ましい。
【0036】上記微粒子化した合成樹脂粉末と磁性粉末
との配合割合は、合成樹脂粉末0.1〜20重量%に対
して、磁性粉末99.9〜80重量%であるが、合成樹
脂粉末はできるだけ少ない方が、得られる樹脂磁石の磁
気特性が向上するので、好ましく、10重量%以下、望
ましくは5重量%以下であるのが、良い。
【0037】微粒子化した合成樹脂粉末と磁性粉末との
粉体混合物は、これを2〜20トン/cm2 の高い圧
力で、例えば2〜10秒間圧縮成形したのち、加熱し、
合成樹脂粉末を溶融ないしは硬化反応せしめて樹脂磁石
を形成するものである。
【0038】ここで、加熱温度は、使用する合成樹脂粉
末の種類によって異なるが、通常50〜250℃である
。なお加熱は、通常、圧縮成形の後に行なうが、圧縮成
形と同時に加熱を行なうものとすれば、単一の工程で樹
脂磁石成形体を製造することができるという利点がある
【0039】また上記圧縮成形は、磁界を印加すること
なく、あるいはまた例えば5000〜50000 エル
ステッド(Oe)の磁界を印加しながら行なうものであ
る。
【0040】磁界を印加することなく圧縮成形を行なっ
た場合には、成形後、得られた樹脂磁石成形体に、適宜
の着磁装置により着磁を施せば良い。
【0041】この先提案の樹脂磁石の製造法によれば、
大型の混練機を必要とせず、樹脂磁石原料を常温できわ
めて簡単にかつ作業性良く均一に混合することができて
、圧縮成形により樹脂磁石を非常に簡単にかつ安価に製
造することができ、経済性が高いものである。しかも磁
性粉末に対する樹脂の配合量が非常に少なくてすむため
、得られた樹脂磁石はすぐれた磁気特性と物性を有して
いる。
【0042】なお、樹脂磁石の原料である合成樹脂粉末
と磁性粉末とよりなる粉体混合物は、単純に粉体同志の
混合物であるため、これを長期間保存しても、品質に変
化を生じることが非常に少なく、従って粉体混合物は、
その保存期間が限定されず、樹脂磁石製品の品質の安定
化を計ることができるものである。
【0043】
【作用】図面を参照すると、この発明の樹脂コーティン
グ層の形成方法によれば、合成樹脂微粒子(2) を貧
溶媒(合成樹脂微粒子が溶融、膨潤しない溶剤)中で、
超音波をかけて分散させた後、この分散液中に被着体(
1) を浸漬するだけで、合成樹脂微粒子(2) の帯
電による吸着が起きる。合成樹脂微粒子(2) の吸着
は、被着体(1) の外表面のみならず、空孔(4) 
が存在する場合は、空孔(4) 内部までも起きる(図
1のA参照)。
【0044】つぎに、溶媒中より被着体(1) を取り
出し、溶媒を除去した後、加熱することにより吸着した
合成樹脂微粒子(2) が、溶融もしくは硬化して、樹
脂コーティング層(3) が形成される(図1のB参照
)。そしてこの場合、使用する合成樹脂微粒子(2) 
の粒径が非常に小さなものであるとともに、合成樹脂微
粒子(2) の分散を容易かつ確実に行なうことができ
るため、被着体(1) の素地がぬれやすく、50μm
以下の薄い均一なコーティング層(3) を形成するこ
とができて、付着不良やピンホールが生じ難いうえに、
外部電極や、大掛かりな特別の装置を必要とせず、また
導電体でない被着体(1) にも樹脂コーティング層(
3) を形成することが可能である。
【0045】ところで、上記のネオジウムー鉄ーボロン
系磁性粉末を含む圧縮成形物のような空孔(4) を有
する被着体の防錆には、内部からの発錆を抑制するため
に封孔処理が不可欠であるが、この発明の方法によれば
、合成樹脂微粒子(2) は、帯電により被着体に吸着
するので、平滑な下地表面は勿論のこと、空孔(4) 
内部まで行き渡り、加熱後、欠陥部の少ない有機コーテ
ィング層が形成ができて、封孔処理と下地処理を同時に
実施できるため、確実な防錆を果たし得、しかも工程の
簡略化が可能となる。
【0046】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を説明する。
【0047】実施例1 図面を参照すると、ネオジウムー鉄ーボロン系磁性粉末
(2) (Nd−Fe−B系、商品名MQパウダーB、
ゼネラル・モーターズ社製)97gと、ポリメタアクリ
ル酸メチル微粉末(粒径0.05〜0.06μm、帯電
量−60マイクロクーロン/g、分子量50万)3gを
ブレンダー内に投入し、これらを均一になるまで約20
分間混合した。つぎに、得られた粉体混合物を圧縮成形
機の金型内に充填し、5トン/cm2 の圧力で5秒間
圧縮成形した。そして、この成形物を200℃で1時間
加熱し、ポリメタアクリル酸メチルを溶融せしめた後、
放冷して、樹脂磁石(被着体)(1) を製造した。
【0048】つぎに、ポリメタアクリル酸メチル微粉末
(2) (粒径0.05〜0.06μm、帯電量−60
マイクロクーロン/g、分子量50万)1gをn−ヘキ
サン100g中に投入し、これらを攪拌しながら、これ
に40KHz(20W)の超音波振動を与えて、合成樹
脂微粒子(2) を均一に分散させる。ついで、この合
成樹脂微粒子(2) を含む分散液中に、樹脂磁石(被
着体)(1) を細いワイヤーで吊るして、約10秒間
浸漬し、合成樹脂微粒子(2) を吸着せしめる(図1
のA参照)。ついで、吸着が完了した被着体を風乾し、
続いて200℃で15分間熱処理することにより、ポリ
メタアクリル酸メチルを溶融させ樹脂コーティング層(
3) を形成させた(図1のB参照)。
【0049】上記ポリメタアクリル酸メチルの樹脂コー
ティング層を有するネオジウムー鉄ーボロン系樹脂磁石
の防錆力をテストするために、温度80℃および関係湿
度90%の条件下で、耐湿試験を実施したところ、10
0時間後に錆の発生がみられた。
【0050】これに対し、樹脂コーティング層の無い上
記樹脂磁石について、同じ条件下で防錆力をテストした
ところ、50時間後には錆の発生がみられた。従って、
この発明の方法により表面に樹脂コーティング層を形成
した樹脂磁石は、非常にすぐれた防錆力を有することが
明らかである。
【0051】このことは、上記ポリメタアクリル酸メチ
ルの微粒子(2) は、帯電により被着体(1) に吸
着するので、上記ネオジウムー鉄ーボロン系磁性粉末を
含む圧縮成形物のような空孔(4) を有する被着体(
1) では、平滑な下地表面は勿論のこと、空孔(4)
 内部まで行き渡り、加熱後、欠陥部の少ない樹脂コー
ティング層(3) が形成されるためである考えられる
。このように一般に空孔(4) を有する被着体(1)
 の防錆には、内部からの発錆を抑制するため封孔処理
が不可欠であるが、この発明の方法によれば、封孔処理
と下地処理を同時に実施できるため、確実な防錆を果た
し得、しかも工程の簡略化が可能である。
【0052】なお、上記の樹脂コーティング層(3) 
を有する樹脂磁石成形体は、未着磁であるので、最後に
、この未着磁の樹脂磁石成形体について、所定の着磁装
置により40000 エルステッド(Oe)の印加磁界
を印加して着磁を施し、着磁樹脂磁石を得た。
【0053】なお、この実施例により得られた樹脂磁石
は、例えばテープレコーダー、ビデオテープレコーダー
等の精密音響機器、およびモータのロータやステータな
どに用いられるものである。
【0054】また上記実施例において、被着体の表面に
合成樹脂微粒子を吸着させるには、上記のように圧縮成
形後に加熱処理した被着体を用いる場合のほかに、未熱
処理被着体を用いる場合がある。前者の圧縮成形後加熱
処理した被着体の場合には、加熱時間は例えば15分で
良いが、後者の未熱処理被着体の場合には、バインダー
溶融も同時に行なうために、1時間熱処理をするのが、
好ましい。
【0055】さらに、合成樹脂微粒子の吸着と硬化を繰
り返す事により、厚みのある樹脂コーティング層を得る
ことができ、これによって長期の防錆力が得られるもの
である。この場合、繰り返しのさいの溶融条件は、例え
ば200℃で15分とすれば良い。
【0056】実施例2 テトラフルオロエチレン樹脂微粉末(粒径5〜10μm
、融点305〜320℃、分子量5000〜20000
 、TFOオリゴマー、セントラルガラス社製)2gを
n−ヘキサン100g内に投入し、これらを攪拌しなが
ら、これに40KHz(20W)の超音波振動を与えて
、合成樹脂微粒子を均一に分散させる。ついで、この合
成樹脂微粒子を含む分散液中に、擦りガラス(被着体)
を約10秒間浸漬させ、擦りガラス(被着体)の表裏両
面に合成樹脂微粒子を微粒子の帯電により吸着させる(
図1のA参照)。つぎに合成樹脂微粒子が吸着した擦り
ガラスを、分散液より取り出して風乾し、300℃以上
に加熱して、合成樹脂微粒子を溶融させたのち、放冷す
る。これにより、擦りガラスの表面にテトラフルオロエ
チレン樹脂コーティング層が形成された(図1のB参照
)。
【0057】このように、この発明の方法によれば、合
成樹脂微粒子の分散液中に、擦りガラスを単に浸漬した
のち、取り出して加熱するだけで、樹脂コーティング層
を、きわめて簡単にかつ作業性良く形成することができ
る。
【0058】なお、合成樹脂微粒子は、帯電により被着
体である擦りガラスの表面に吸着するので、擦りガラス
表面の隅々にまで合成樹脂微粒子が行き渡り、加熱後、
欠陥部の少ない樹脂コーティング層が形成された。
【0059】つぎに、この擦りガラス表面のテトラフル
オロエチレン樹脂コーティング層について、表面粗さを
測定したところ、コーティング処理後の樹脂コーティン
グ層の表面粗さは、0.9μm(Ra)であるのに対し
、コーティング処理前の擦りガラス表面の粗さは、1.
3μm(Ra)であった。
【0060】なお、表面粗さは、JIS  B0601
に準拠して測定した。
【0061】実施例3 ポリメタアクリル酸メチル微粉末(粒径0.05〜0.
06μm、帯電量−60マイクロクーロン/g、分子量
50万)3gを、n−ヘキサン100g内に投入し、こ
れらを攪拌しながら、これに40KHz(20W)の超
音波振動を与えて、合成樹脂微粒子を均一に分散させる
。ついで、合成樹脂微粒子を含む分散液中に、厚さ86
μmのポリエステル樹脂フィルム(被着体)を約10秒
間浸漬させて、ポリエステル樹脂フィルムの表裏両面に
合成樹脂微粒子を微粒子の帯電により吸着させた(図1
のA参照)。つぎに合成樹脂微粒子が吸着したポリエス
テル樹脂フィルムを、分散液より取り出して風乾し、2
00℃前後の温度に加熱して、合成樹脂微粒子を溶融さ
せたのち、これを放冷して、ポリエステル樹脂フィルム
の表面にポリメタアクリル酸メチルの樹脂コーティング
層を形成した。
【0062】そしてつぎに、このポリエステル樹脂フィ
ルム表面のポリメタアクリル酸メチル樹脂コーティング
層について、PPC用紙に対する表面摩擦係数を測定し
た。その結果、コーティング処理前のポリエステル樹脂
フィルム自体の表面摩擦係数は、1.16であるのに対
し、処理後のポリメタアクリル酸メチル樹脂コーティン
グ層の表面摩擦係数は、0.48であり、明らかに樹脂
コーティング層表面の摩擦抵抗が改善されていた。ここ
で、表面摩擦係数は、ASTM  D1894に準じて
測定した。
【0063】なお、上記の擦りガラスおよびポリエステ
ル樹脂フィルム等の被着体は、導電体でないので、従来
の静電粉体塗装などの方法により樹脂コーティング層を
形成することは不可能であった。
【0064】実施例4 ポリメタアクリル酸メチル微粉末(粒径0.05〜0.
06μm、帯電量−60マイクロクーロン/g、分子量
50万)6gを、n−ヘキサン200g内に投入し、こ
れらを攪拌しながら、これに40KHz(20W)の超
音波振動を与えて、合成樹脂微粒子を均一に分散させる
。ついで、合成樹脂微粒子を含む分散液中に、25mm
×50mm×15mmの大きさを有するモルタル(被着
体)を約20秒間浸漬させて、モルタルの表裏両面に合
成樹脂微粒子を微粒子の帯電により吸着させた(図1の
A参照)。つぎに合成樹脂微粒子が吸着したモルタルを
、分散液より取り出して風乾し、200℃前後の温度に
加熱して、合成樹脂微粒子を溶融させたのち、これを放
冷して、モルタルの表面にポリメタアクリル酸メチルの
樹脂コーティング層を形成した。
【0065】そして、このポリメタアクリル酸メチル樹
脂コーティング層を有するモルタルについて、吸水率を
測定したところ、コーティング処理前のモルタル自体の
表面吸水率は、6.2%であるのに対し、処理後のポリ
メタアクリル酸メチル樹脂コーティング層付きモルタル
の吸水率は、5.0%であり、吸水率が改善されていた
【0066】なお、吸水率の測定は、サンプルを18℃
の蒸溜水中に、4時間浸漬して、取り出したのち、表面
の水滴を拭き取って、30間、風乾後、重量を測定した
。そして、吸水前後のモルタルの重量により吸水率を求
めたものである。
【0067】
【発明の効果】この発明による樹脂コーティング層の形
成方法は、上述のように、粒径0.01〜20μmの合
成樹脂微粒子を非溶剤である液状媒体内に投入し、合成
樹脂微粒子を含む液状媒体を攪拌しながらもしくは攪拌
したのち、これに超音波振動を与えて、合成樹脂微粒子
を均一に分散させ、ついで合成樹脂微粒子を含む分散液
中に被着体を浸漬して、被着体の表面に合成樹脂微粒子
を微粒子の帯電により吸着させ、つぎに合成樹脂微粒子
が吸着した被着体を分散液より取り出して、加熱するこ
とにより、合成樹脂微粒子を溶融ないし熱硬化させ、被
着体の表面に樹脂コーティング層を形成するもので、こ
の発明の方法によれば、粒径が非常に小さな合成樹脂微
粒子の分散を容易かつ確実に行なうことができて、被着
体の素地がぬれやすく、50μm以下の薄い均一なコー
ティング層を形成することができ、従って付着不良やピ
ンホールが生じ難いうえに、外部電極や、大掛かりな特
別の装置を必要とせず、また導電体でない被着体にも樹
脂コーティング層を形成することが可能である。
【0068】しかも合成樹脂微粒子の一回毎の吸着量(
吸着厚み)が、ほぼ一定しているので、厚み制御が容易
であり、吸着−乾燥−溶融・硬化の一連の作業を繰り返
せば、精度良く、厚みのある樹脂コーティング層を形成
することができる。
【0069】また、合成樹脂微粒子は、被着体と靜電気
力で保持されるため、加熱硬化のさい重力の影響を受け
ることがなく、厚みむらの無い均一な樹脂コーティング
層を形成することができるという効果を奏する。
【0070】このように、この発明によれば、合成樹脂
微粒子の靜電気吸着を利用しているので、例えばネオジ
ウムー鉄ーボロン系磁性粉末を含む圧縮成形物のような
空孔を有する被着体の防錆に適している。というのは、
この発明の方法によれば、合成樹脂微粒子は、帯電によ
り吸着して、被着体の平滑な下地表面は勿論のこと、空
孔内部まで行き渡り、加熱後、空孔を完全に防ぐため、
欠陥部の少ない樹脂コーティング層を形成することがで
き、従って被着体(Nd−Fe−B系圧縮成形物)の内
部からの発錆を防ぐ事ができ、長期の防錆が期待できる
【図面の簡単な説明】
【図1】図1のAは本発明の方法において被着体表面に
合成樹脂微粒子が付着した状態を図面化した拡大断面図
である。図1のBは本発明の方法において被着体の表面
に形成された樹脂コーティング層の状態を図面化した拡
大断面図である。
【符号の説明】
1    被着体 2    合成樹脂微粒子 3    樹脂コーティング層 4    空孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径0.01〜20μmの合成樹脂微粒子
    を非溶剤である液状媒体内に投入し、合成樹脂微粒子を
    含む液状媒体を攪拌しながらもしくは攪拌したのち、こ
    れに超音波振動を与えて、合成樹脂微粒子を均一に分散
    させ、ついで合成樹脂微粒子を含む分散液中に被着体を
    浸漬して、被着体の表面に合成樹脂微粒子を微粒子の帯
    電により吸着させ、つぎに合成樹脂微粒子が吸着した被
    着体を分散液より取り出して、加熱することにより、合
    成樹脂微粒子を溶融ないし熱硬化させ、被着体の表面に
    樹脂コーティング層を形成することを特徴とする、樹脂
    コーティング層の形成方法。
  2. 【請求項2】被着体が空孔を有する樹脂磁石であり、該
    樹脂磁石の表面に、空孔の内部にまで至る樹脂コーティ
    ング層を形成することを特徴とする、請求項1記載の樹
    脂コーティング層の形成方法。
  3. 【請求項3】被着体が金属、擦りガラスおよびセラミッ
    クス等の無機材料であり、該無機材料の表面に、樹脂コ
    ーティング層を形成することを特徴とする、請求項1記
    載の樹脂コーティング層の形成方法。
  4. 【請求項4】被着体が軽量コンクリート板およびモルタ
    ル等の空孔を有する無機材料であり、該無機材料の表面
    に、空孔の内部にまで至る樹脂コーティング層を形成す
    ることを特徴とする、請求項1記載の樹脂コーティング
    層の形成方法。
  5. 【請求項5】被着体が合成樹脂のフィルム、シートない
    しはブロック状の成形物であり、該合成樹脂の成形物の
    表面に、これとは別の樹脂コーティング層を形成するこ
    とを特徴とする、請求項1記載の樹脂コーティング層の
    形成方法。
  6. 【請求項6】被着体が合成ゴムの成形物であり、該合成
    ゴムの成形物の表面に、樹脂コーティング層を形成する
    ことを特徴とする、請求項1記載の樹脂コーティング層
    の形成方法。
  7. 【請求項7】合成樹脂微粒子が、ポリメタアクリル酸メ
    チル、スチレンーメタアクリル酸メチル共重合体、メタ
    アクリル酸メチルーメタアクリル酸ブチル共重合体、エ
    チレンーアクリル共重合体、低圧ポリエチレンおよびポ
    リテトラフルオロエチレンよりなる群の中から選ばれた
    熱可塑性樹脂の微粒子、またはフェノール樹脂、エポキ
    シ樹脂およびメラミン樹脂よりなる群の中から選ばれた
    B段階の熱硬化性樹脂の微粒子よりなるものである、請
    求項1記載の樹脂コーティング層の形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001025688A (ja) * 1999-06-14 2001-01-30 Itw Gema Ag 吹付塗装装置

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JP2001025688A (ja) * 1999-06-14 2001-01-30 Itw Gema Ag 吹付塗装装置

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