JPH04237531A - 銅クラッド鋼線の製造方法 - Google Patents
銅クラッド鋼線の製造方法Info
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- JPH04237531A JPH04237531A JP466491A JP466491A JPH04237531A JP H04237531 A JPH04237531 A JP H04237531A JP 466491 A JP466491 A JP 466491A JP 466491 A JP466491 A JP 466491A JP H04237531 A JPH04237531 A JP H04237531A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッド層が厚く、か
つ疲労特性の高い銅クラッド鋼線の製造方法に関するも
のである。本発明により得られた銅クラッド鋼線は、Z
nめっき、Niめっき等を施すことにより高耐食性ワイ
ヤが容易に製造できるほか、導電率を高めることにより
導電線として利用することもできる。本発明により得ら
れた銅クラッド鋼線は銅の導電性と鋼の強度特性等を利
用する様々な用途のワイヤに応用することが可能である
。
つ疲労特性の高い銅クラッド鋼線の製造方法に関するも
のである。本発明により得られた銅クラッド鋼線は、Z
nめっき、Niめっき等を施すことにより高耐食性ワイ
ヤが容易に製造できるほか、導電率を高めることにより
導電線として利用することもできる。本発明により得ら
れた銅クラッド鋼線は銅の導電性と鋼の強度特性等を利
用する様々な用途のワイヤに応用することが可能である
。
【0002】
【従来の技術】現在、鋼線に銅をクラッドする方法とし
ては、電気めっきにより銅を厚付けする電気めっき法、
鋼線に銅テープを溶接被覆後、冷間伸線する造管クラッ
ド法、鋼線を銅パイプに挿入し、冷間伸線するパイプ挿
入法、鋼ビレットの回りに銅を鋳込み、熱間圧延によっ
て線材化するビレット熱間圧延法、鋼線に溶銅を付着さ
せ、凝固させる溶湯浸漬法、等が考えられている。この
うち電気めっき法、造管クラッド法、溶湯浸漬法が工業
的に多く利用されている。
ては、電気めっきにより銅を厚付けする電気めっき法、
鋼線に銅テープを溶接被覆後、冷間伸線する造管クラッ
ド法、鋼線を銅パイプに挿入し、冷間伸線するパイプ挿
入法、鋼ビレットの回りに銅を鋳込み、熱間圧延によっ
て線材化するビレット熱間圧延法、鋼線に溶銅を付着さ
せ、凝固させる溶湯浸漬法、等が考えられている。この
うち電気めっき法、造管クラッド法、溶湯浸漬法が工業
的に多く利用されている。
【0003】これらのクラッド技術はそれぞれ特徴があ
る。例えば、電気めっき法の場合は薄く均一なクラッド
層が得られ、密着性が良好であるが、厚めっきに時間が
かかり、さらに処理線径が比較的細いために生産性が非
常に低く、近年では公害問題となっている廃液の処理が
難しく、コスト高になっている。溶湯浸漬法及びビレッ
ト熱間圧延法による場合は、めっき法に比べると厚い被
覆が可能であるが、クラッド層の厚みが不均一で合金層
の生成などの問題も起き易い。造管クラッド法とパイプ
挿入法の場合は、クラッド層の厚みを厚くでき、安価に
製造することが可能であるが、クラッド層の密着性が弱
いために伸線加工時に鋼線とクラッド層の境界部で滑り
を起こしたり、バルジ変形を起こすなどの問題が発生し
やすい。
る。例えば、電気めっき法の場合は薄く均一なクラッド
層が得られ、密着性が良好であるが、厚めっきに時間が
かかり、さらに処理線径が比較的細いために生産性が非
常に低く、近年では公害問題となっている廃液の処理が
難しく、コスト高になっている。溶湯浸漬法及びビレッ
ト熱間圧延法による場合は、めっき法に比べると厚い被
覆が可能であるが、クラッド層の厚みが不均一で合金層
の生成などの問題も起き易い。造管クラッド法とパイプ
挿入法の場合は、クラッド層の厚みを厚くでき、安価に
製造することが可能であるが、クラッド層の密着性が弱
いために伸線加工時に鋼線とクラッド層の境界部で滑り
を起こしたり、バルジ変形を起こすなどの問題が発生し
やすい。
【0004】本発明にかかわる造管クラッド法では、密
着性を向上させるための種々の手段が提案されている。 例えば、特開昭61−154777号公報では、予め芯
材表面にクラッド金属と同種の金属をめっきする方法を
提案している。しかしこの方法ではめっきのための設備
が大きくなり、製造法の簡便さ、低コストなど造管クラ
ッド法のメリットが十分得られていない。また特開平1
−245913号公報では、ブラッシングにより芯材表
面を荒すことを提案しているが、ブラッシングによりつ
けられた引き掻き疵は、密着後にクラッド層と芯材との
境界部に小さなボイドができ易い原因となり、このボイ
ドが仕上がり線での疲労特性を低下させるため、ロープ
や電線及び導線として使用する場合には、熱処理などの
工程を付加する必要がある。さらにブラッシングでは、
引き掻きにより表面が深く削られるために、0.1mm
程度の厚みの薄い銅テープをクラッドすることはできな
い。
着性を向上させるための種々の手段が提案されている。 例えば、特開昭61−154777号公報では、予め芯
材表面にクラッド金属と同種の金属をめっきする方法を
提案している。しかしこの方法ではめっきのための設備
が大きくなり、製造法の簡便さ、低コストなど造管クラ
ッド法のメリットが十分得られていない。また特開平1
−245913号公報では、ブラッシングにより芯材表
面を荒すことを提案しているが、ブラッシングによりつ
けられた引き掻き疵は、密着後にクラッド層と芯材との
境界部に小さなボイドができ易い原因となり、このボイ
ドが仕上がり線での疲労特性を低下させるため、ロープ
や電線及び導線として使用する場合には、熱処理などの
工程を付加する必要がある。さらにブラッシングでは、
引き掻きにより表面が深く削られるために、0.1mm
程度の厚みの薄い銅テープをクラッドすることはできな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したように造管ク
ラッド法によれば、クラッド層の肉厚を厚くでき、かつ
冷間加工のみで得られるために、安価に製造することが
可能であるが、クラッド層の密着性が弱いために伸線加
工時に鋼線とクラッド層の境界部で滑りを起こしたり、
バルジ変形を起こすなどの問題が発生し易く、密着性を
改善するために、ブラッシングして引き掻き疵を付ける
と、密着後にクラッド層と芯材との境界部に小さなボイ
ドが発生し、これが仕上がり線での疲労特性を劣化させ
るなどの問題が起きていた。
ラッド法によれば、クラッド層の肉厚を厚くでき、かつ
冷間加工のみで得られるために、安価に製造することが
可能であるが、クラッド層の密着性が弱いために伸線加
工時に鋼線とクラッド層の境界部で滑りを起こしたり、
バルジ変形を起こすなどの問題が発生し易く、密着性を
改善するために、ブラッシングして引き掻き疵を付ける
と、密着後にクラッド層と芯材との境界部に小さなボイ
ドが発生し、これが仕上がり線での疲労特性を劣化させ
るなどの問題が起きていた。
【0006】本発明者らは前記の問題点を解決するため
に多くの実験を行った結果、伸線時の境界部の滑りは表
面凹凸が大きいほど抑制できるが、疲労試験でのクラッ
ドした銅の剥離は、表面凹凸が大きくなりすぎると密着
性が低下し、疲労特性が劣化することを見出した。本発
明は、鋼線の表面凹凸の大きさには最適値が存在し、こ
の場合の加工条件を明確化することにより、伸線時の銅
と鋼の境界部の滑りを抑制し、同時に境界部の密着性を
向上させることにより仕上げ線径での銅クラッド鋼線の
疲労特性の改善を図ろうとするものである。
に多くの実験を行った結果、伸線時の境界部の滑りは表
面凹凸が大きいほど抑制できるが、疲労試験でのクラッ
ドした銅の剥離は、表面凹凸が大きくなりすぎると密着
性が低下し、疲労特性が劣化することを見出した。本発
明は、鋼線の表面凹凸の大きさには最適値が存在し、こ
の場合の加工条件を明確化することにより、伸線時の銅
と鋼の境界部の滑りを抑制し、同時に境界部の密着性を
向上させることにより仕上げ線径での銅クラッド鋼線の
疲労特性の改善を図ろうとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような技術
的課題を解決するために創案されたもので、芯材に鋼線
を用い、その周囲に銅テープをパイプ状に成形し、その
突合せ部をTIG溶接した後、パイプと芯材を縮径加工
して接合させることからなる銅クラッド鋼線の製造に際
し、表面に1μm以上10μm以下の凹凸を表面積の4
0%以上の部分に付与した線径3.0mm以上5.5m
m以下の鋼線を芯材とし、この芯材の長手方向に縦ぞえ
にした厚さ0.1mm以上2.0mm以下の銅テープを
、鋼線の線径より3.0mm以上5.0mm以下大きい
内径をもったパイプ状に成形し、その突合せ部を溶接し
た後、芯材とパイプの隙間をなくし、隙間のない状態で
のクラッド鋼線の線径を基準にして1パス減面率5%以
上15%以下の冷間伸線を繰り返し、合計の減面率が5
0%以上となるように伸線加工することを特徴とする銅
クラッド鋼線の製造方法である。
的課題を解決するために創案されたもので、芯材に鋼線
を用い、その周囲に銅テープをパイプ状に成形し、その
突合せ部をTIG溶接した後、パイプと芯材を縮径加工
して接合させることからなる銅クラッド鋼線の製造に際
し、表面に1μm以上10μm以下の凹凸を表面積の4
0%以上の部分に付与した線径3.0mm以上5.5m
m以下の鋼線を芯材とし、この芯材の長手方向に縦ぞえ
にした厚さ0.1mm以上2.0mm以下の銅テープを
、鋼線の線径より3.0mm以上5.0mm以下大きい
内径をもったパイプ状に成形し、その突合せ部を溶接し
た後、芯材とパイプの隙間をなくし、隙間のない状態で
のクラッド鋼線の線径を基準にして1パス減面率5%以
上15%以下の冷間伸線を繰り返し、合計の減面率が5
0%以上となるように伸線加工することを特徴とする銅
クラッド鋼線の製造方法である。
【0008】即ち、本発明は芯材鋼線の表面凹凸を抑制
することにより、クラッド層の密着性と疲労強度を向上
させ、かつ芯材とパイプの隙間をなくしてから伸線して
クラッド層境界部の滑りを完全に抑制することにより、
銅クラッド鋼線の特性及び製造コストを改善することを
可能としたものである。本発明において、鋼線表面に1
μm以上10μm以下の凹凸を付けるのは、凹凸が1μ
m未満であると銅パイプと芯材の鋼線との摩擦抵抗が著
しく小さくなるために、伸線加工工程でクラッド層境界
部が滑りを起こし断線につながるためであり、10μm
より大きくなると伸線後の銅クラッド鋼線のクラッド層
と芯材の境界部に小さなボイドが残り、線の疲労特性を
劣化させるおそれがあるためである。ボイドができた場
合には、伸線後に熱処理工程を入れることによりボイド
をなくすこともできるが、製造コストが著しく高くなる
。
することにより、クラッド層の密着性と疲労強度を向上
させ、かつ芯材とパイプの隙間をなくしてから伸線して
クラッド層境界部の滑りを完全に抑制することにより、
銅クラッド鋼線の特性及び製造コストを改善することを
可能としたものである。本発明において、鋼線表面に1
μm以上10μm以下の凹凸を付けるのは、凹凸が1μ
m未満であると銅パイプと芯材の鋼線との摩擦抵抗が著
しく小さくなるために、伸線加工工程でクラッド層境界
部が滑りを起こし断線につながるためであり、10μm
より大きくなると伸線後の銅クラッド鋼線のクラッド層
と芯材の境界部に小さなボイドが残り、線の疲労特性を
劣化させるおそれがあるためである。ボイドができた場
合には、伸線後に熱処理工程を入れることによりボイド
をなくすこともできるが、製造コストが著しく高くなる
。
【0009】また、1μm以上10μm以下の凹凸を付
ける面積は、芯材の鋼線の表面積全体の40%以上であ
ればよい。40%未満であると銅パイプと芯材の鋼線と
の摩擦抵抗が著しく小さくなるために、伸線加工工程で
クラッド層境界部が滑りを起こし、断線につながるため
である。線径3.0mm以上5.5mm以下の鋼線を芯
材とするのは、線径が3.0mm未満であると芯材の鋼
線と銅パイプの最小内径との差が大きくなりすぎ、芯材
とパイプの隙間をなくすことが困難になるためであり、
5.5mmより大きいと鋼線の剛性が大きくなり溶接が
困難になるためである。
ける面積は、芯材の鋼線の表面積全体の40%以上であ
ればよい。40%未満であると銅パイプと芯材の鋼線と
の摩擦抵抗が著しく小さくなるために、伸線加工工程で
クラッド層境界部が滑りを起こし、断線につながるため
である。線径3.0mm以上5.5mm以下の鋼線を芯
材とするのは、線径が3.0mm未満であると芯材の鋼
線と銅パイプの最小内径との差が大きくなりすぎ、芯材
とパイプの隙間をなくすことが困難になるためであり、
5.5mmより大きいと鋼線の剛性が大きくなり溶接が
困難になるためである。
【0010】銅テープの厚みを0.1mm以上2.0m
m以下とする理由は、0.1mm未満であるとパイプに
成形することが困難になり、2.0mmより大きくなる
と成形性及び溶接性が悪くなり、さらにその後の伸線に
おいてもバルジ変形が発生し易くなり、線のネッキング
や断線の原因となるためである。銅テープを鋼線の線径
より3.0mm以上5.0mm以下大きい内径をもった
パイプ状に成形するのは、3.0mm未満であると芯材
が熱影響を受けるために鋼線の機械的性質にばらつきを
生じ、伸線時の断線頻度が高くなり、5.0mmを越え
ると次の芯材とパイプの隙間をなくすことが困難になる
からである。
m以下とする理由は、0.1mm未満であるとパイプに
成形することが困難になり、2.0mmより大きくなる
と成形性及び溶接性が悪くなり、さらにその後の伸線に
おいてもバルジ変形が発生し易くなり、線のネッキング
や断線の原因となるためである。銅テープを鋼線の線径
より3.0mm以上5.0mm以下大きい内径をもった
パイプ状に成形するのは、3.0mm未満であると芯材
が熱影響を受けるために鋼線の機械的性質にばらつきを
生じ、伸線時の断線頻度が高くなり、5.0mmを越え
ると次の芯材とパイプの隙間をなくすことが困難になる
からである。
【0011】芯材とパイプの隙間をなくす加工を行う理
由は、隙間のある状態で直接伸線すると、芯材の鋼に比
べ銅パイプの伸びが大きくなりクラッド層境界部の滑り
が起き銅パイプのみが加工されるために銅が破れたり断
線の原因になる。特に本発明では仕上がり線の疲労特性
改善の観点から、表面凹凸を1μm以上10μm以下と
微細な凹凸を持った表面にしているために、銅パイプと
芯材の鋼線との摩擦抵抗は不十分であり、伸線条件によ
ってはクラッド層境界部が滑りを起こす場合もあるので
、パイプの縮径加工により軽く銅を鋼線に押し付け滑り
を抑制する必要があるためである。
由は、隙間のある状態で直接伸線すると、芯材の鋼に比
べ銅パイプの伸びが大きくなりクラッド層境界部の滑り
が起き銅パイプのみが加工されるために銅が破れたり断
線の原因になる。特に本発明では仕上がり線の疲労特性
改善の観点から、表面凹凸を1μm以上10μm以下と
微細な凹凸を持った表面にしているために、銅パイプと
芯材の鋼線との摩擦抵抗は不十分であり、伸線条件によ
ってはクラッド層境界部が滑りを起こす場合もあるので
、パイプの縮径加工により軽く銅を鋼線に押し付け滑り
を抑制する必要があるためである。
【0012】隙間のない状態でのクラッド鋼線の線径を
基準にして1パス減面率5%以上15%以下の冷間伸線
をする理由は、5%未満であると線が振動したり潤滑が
不安定になるために表層のみに変形が集中し、そのため
クラッド層境界部での滑りを起こし易くなり、15%を
越えるとクラッド層とダイスとの摩擦抵抗が大きくなり
表層に大きな摩擦力が働くためにクラッド層境界部での
滑りを起こすことがあるからである。
基準にして1パス減面率5%以上15%以下の冷間伸線
をする理由は、5%未満であると線が振動したり潤滑が
不安定になるために表層のみに変形が集中し、そのため
クラッド層境界部での滑りを起こし易くなり、15%を
越えるとクラッド層とダイスとの摩擦抵抗が大きくなり
表層に大きな摩擦力が働くためにクラッド層境界部での
滑りを起こすことがあるからである。
【0013】さらに合計の減面率が50%以上となるよ
うに伸線加工するのはクラッド層の密着性を強くし十分
な疲労特性を得るのに必要な加工歪を得るためであり、
50%に満たないと密着性が不十分であるためにクラッ
ド層の剥離のおそれがあり疲労特性も低くなるからであ
る。
うに伸線加工するのはクラッド層の密着性を強くし十分
な疲労特性を得るのに必要な加工歪を得るためであり、
50%に満たないと密着性が不十分であるためにクラッ
ド層の剥離のおそれがあり疲労特性も低くなるからであ
る。
【0014】
【構成、作用】本発明の構成、作用を図1及び図2に示
す実施例に基づいて説明する。図1に示すように供給装
置1から引き出された鋼線2をピンチローラー3を経由
してショットブラスト装置4に送り込む。ピンチローラ
ー3は鋼線の矯直を行うと共に巻取り機11に銅複合鋼
線10が巻き取られるまでの間に該鋼線がたわんだり振
動したりすることを防止している。従って、鋼線の表面
にスケールがついている場合は、ピンチローラー3の代
わりにベンディングローラーによりショットブラスト装
置4に入る前の工程で、鋼線表面のスケールを落として
も構わない。
す実施例に基づいて説明する。図1に示すように供給装
置1から引き出された鋼線2をピンチローラー3を経由
してショットブラスト装置4に送り込む。ピンチローラ
ー3は鋼線の矯直を行うと共に巻取り機11に銅複合鋼
線10が巻き取られるまでの間に該鋼線がたわんだり振
動したりすることを防止している。従って、鋼線の表面
にスケールがついている場合は、ピンチローラー3の代
わりにベンディングローラーによりショットブラスト装
置4に入る前の工程で、鋼線表面のスケールを落として
も構わない。
【0015】ショットブラストにより本発明に規定する
凹凸をつけるためには、鋼線の円周上の複数方向からH
v500以上で10μmから100μmの粒度分布を持
ったショット粒を鋼線表面の硬さに応じて適正な圧力で
投射すればよい。ショットブラスト装置4により、1μ
m以上10μm以下の凹凸を表面積の40%以上の部分
に付与された鋼線2は、ガイドローラー5を介してフォ
ーミング装置6に入る。フォーミング装置6では銅テー
プの供給装置12から供給された銅テープ13が送り込
まれ、該銅テープはこの装置により鋼線2の周囲にパイ
プ状に成形される。この時、パイプ状の銅テープの内径
は鋼線2の線径より3.0mm以上5.0mm以下大き
い寸法に成形される。
凹凸をつけるためには、鋼線の円周上の複数方向からH
v500以上で10μmから100μmの粒度分布を持
ったショット粒を鋼線表面の硬さに応じて適正な圧力で
投射すればよい。ショットブラスト装置4により、1μ
m以上10μm以下の凹凸を表面積の40%以上の部分
に付与された鋼線2は、ガイドローラー5を介してフォ
ーミング装置6に入る。フォーミング装置6では銅テー
プの供給装置12から供給された銅テープ13が送り込
まれ、該銅テープはこの装置により鋼線2の周囲にパイ
プ状に成形される。この時、パイプ状の銅テープの内径
は鋼線2の線径より3.0mm以上5.0mm以下大き
い寸法に成形される。
【0016】フォーミング装置6によりパイプ状に成形
された銅テープ13の突合せ部を溶接装置7で接合する
。フォーミング装置6と溶接装置7によりパイプ状銅テ
ープの中に芯材が入った状態の複合線は、スエージング
装置8により芯材である鋼線2とパイプ状銅テープとの
隙間が完全になくされる。このようにして弱くパイプ状
銅テープを複合させた銅複合鋼線10はガイドローラー
9を介して一旦巻取り装置11に巻き取られる。ここで
ガイドローラー5と9は銅複合鋼線のたわみや振動を防
止するものである。
された銅テープ13の突合せ部を溶接装置7で接合する
。フォーミング装置6と溶接装置7によりパイプ状銅テ
ープの中に芯材が入った状態の複合線は、スエージング
装置8により芯材である鋼線2とパイプ状銅テープとの
隙間が完全になくされる。このようにして弱くパイプ状
銅テープを複合させた銅複合鋼線10はガイドローラー
9を介して一旦巻取り装置11に巻き取られる。ここで
ガイドローラー5と9は銅複合鋼線のたわみや振動を防
止するものである。
【0017】図2に示すように銅複合鋼線の供給装置1
6から銅複合鋼線10を引出し、ダイス14により伸線
し、巻取り装置17で巻き取ることにより銅クラッド鋼
線15を製造することができる。伸線条件としては通常
の鋼線の伸線と同じダイスを用い、1パス減面率を5〜
10%にして伸線すれば、通常の鋼線用の伸線機を利用
することができる。
6から銅複合鋼線10を引出し、ダイス14により伸線
し、巻取り装置17で巻き取ることにより銅クラッド鋼
線15を製造することができる。伸線条件としては通常
の鋼線の伸線と同じダイスを用い、1パス減面率を5〜
10%にして伸線すれば、通常の鋼線用の伸線機を利用
することができる。
【0018】この伸線工程において、鋼線表面の凹凸が
1μmより小さいと伸線時に銅パイプと芯材の境界部で
滑りが発生し、銅パイプのみが引っ張られるために銅パ
イプが破れてしまう。また、10μmより大きいと伸線
後の銅クラッド鋼線の銅と芯材の境界部に小さなボイド
が残り、疲労特性を低下させる原因になる。ところでス
エージング後一旦巻き取るのは溶接やスエージングを行
う複合化工程と次の伸線工程との間で処理速度が合わな
い場合に必要になるものであり、特定の銅テープの厚み
と溶接条件及び伸線速度の範囲では巻取り機11で巻き
取らずに直接伸線することも可能である。
1μmより小さいと伸線時に銅パイプと芯材の境界部で
滑りが発生し、銅パイプのみが引っ張られるために銅パ
イプが破れてしまう。また、10μmより大きいと伸線
後の銅クラッド鋼線の銅と芯材の境界部に小さなボイド
が残り、疲労特性を低下させる原因になる。ところでス
エージング後一旦巻き取るのは溶接やスエージングを行
う複合化工程と次の伸線工程との間で処理速度が合わな
い場合に必要になるものであり、特定の銅テープの厚み
と溶接条件及び伸線速度の範囲では巻取り機11で巻き
取らずに直接伸線することも可能である。
【0019】
【実施例】以下銅クラッド鋼線の製造試験の結果につい
て説明する。芯材には直径2mmから8mmのSWRH
42AとSWRM8及びSWRH72A鋼線を用い、芯
材の熱処理後の減面率が90%を越える場合には、95
0℃で3分加熱した後、600℃の鉛浴に1分浸漬させ
るパテンティング処理または950℃で3分の焼鈍を行
った。
て説明する。芯材には直径2mmから8mmのSWRH
42AとSWRM8及びSWRH72A鋼線を用い、芯
材の熱処理後の減面率が90%を越える場合には、95
0℃で3分加熱した後、600℃の鉛浴に1分浸漬させ
るパテンティング処理または950℃で3分の焼鈍を行
った。
【0020】芯材の鋼種によって加工限界が異なるため
、仕上げ線径は芯材によって変わるが、密着の過程はど
の鋼種も同じ傾向であった。表1、表2及び表3に、中
間の硬さを持つSWRH42Aを芯材にした場合の製造
条件と製造状況及び特性試験結果を示す。クラッド材の
無酸素銅の銅テープは厚み0.05mmから3mmの範
囲で試験を行った。銅テープ材として無酸素銅を用いた
のは、加工性及び用途によっては導電率を高くする必要
があることから、なるべく酸素含有量の低いものを選択
した。
、仕上げ線径は芯材によって変わるが、密着の過程はど
の鋼種も同じ傾向であった。表1、表2及び表3に、中
間の硬さを持つSWRH42Aを芯材にした場合の製造
条件と製造状況及び特性試験結果を示す。クラッド材の
無酸素銅の銅テープは厚み0.05mmから3mmの範
囲で試験を行った。銅テープ材として無酸素銅を用いた
のは、加工性及び用途によっては導電率を高くする必要
があることから、なるべく酸素含有量の低いものを選択
した。
【0021】パイプ状にフォオーミング成形した銅テー
プの突合せ部の溶接はTIG溶接により行った。溶接部
に酸化スケールができて密着性を阻害することを防止し
、かつ芯材の鋼線表面に薄い低温スケールが生成しない
ように、酸素分圧を低く抑えながら溶接を行った。また
銅テープの厚みや芯材の径とパイプの外径の差の大きさ
などにより溶接条件が制限されるため、溶接条件は試験
に応じて最適の条件を採用した。
プの突合せ部の溶接はTIG溶接により行った。溶接部
に酸化スケールができて密着性を阻害することを防止し
、かつ芯材の鋼線表面に薄い低温スケールが生成しない
ように、酸素分圧を低く抑えながら溶接を行った。また
銅テープの厚みや芯材の径とパイプの外径の差の大きさ
などにより溶接条件が制限されるため、溶接条件は試験
に応じて最適の条件を採用した。
【0022】スエージングには芯材の径とパイプの外径
の差の大きさに応じて2段から4段のスエージング装置
を直列に配置して銅パイプの減面加工を行った。ここま
での工程における処理速度と次の工程の伸線速度を合わ
せることのできる場合もあったが、比較のために全ての
試験でスエージングの後、巻取り機で巻き取り、伸線工
程との連続処理は行わなかった。伸線工程では1パスの
減面率を3%から30%までの範囲で伸線し、合計の減
面率として30%から最大99%までの加工を行った。
の差の大きさに応じて2段から4段のスエージング装置
を直列に配置して銅パイプの減面加工を行った。ここま
での工程における処理速度と次の工程の伸線速度を合わ
せることのできる場合もあったが、比較のために全ての
試験でスエージングの後、巻取り機で巻き取り、伸線工
程との連続処理は行わなかった。伸線工程では1パスの
減面率を3%から30%までの範囲で伸線し、合計の減
面率として30%から最大99%までの加工を行った。
【0023】試験では、フォーミングや溶接性、伸線状
況など製造状況の観察と伸線後の銅と鋼の境界部の観察
や疲労試験によって目的とする特性が得られているかど
うか調査を行った。ここで多くのクラッド線の疲労特性
に関する調査の結果、銅クラッド鋼線の疲労強度は銅と
鋼の境界部に存在するクラックや境界面の粗さからでき
るボイド等によって劣化することがわかった。それ故、
伸線後の銅と鋼の境界部を観察してクラックやボイドの
ない状態を確認すれば銅クラッド鋼線の疲労特性を評価
できる。さらに確認のために、線径0.8mmに仕上げ
られた銅クラッド鋼線については、ハンター疲労試験に
よりS−N曲線を求めて疲労限の応力を比較した。また
疲労限は繰り返し数107 回で判定した。
況など製造状況の観察と伸線後の銅と鋼の境界部の観察
や疲労試験によって目的とする特性が得られているかど
うか調査を行った。ここで多くのクラッド線の疲労特性
に関する調査の結果、銅クラッド鋼線の疲労強度は銅と
鋼の境界部に存在するクラックや境界面の粗さからでき
るボイド等によって劣化することがわかった。それ故、
伸線後の銅と鋼の境界部を観察してクラックやボイドの
ない状態を確認すれば銅クラッド鋼線の疲労特性を評価
できる。さらに確認のために、線径0.8mmに仕上げ
られた銅クラッド鋼線については、ハンター疲労試験に
よりS−N曲線を求めて疲労限の応力を比較した。また
疲労限は繰り返し数107 回で判定した。
【0024】表1(本発明法)及び表2(比較法)に各
製造条件における製造状況を示す。これらの表から明ら
かなように本発明法の範囲では最終線径まで良好に加工
できるのに対して、本発明法から条件の外れた比較法で
はフォーミング、溶接、スエージング及び伸線の各工程
において様々な問題が発生し、最終線径まで加工できた
のはNo.22とNo.30の2水準のものだけであっ
た。
製造条件における製造状況を示す。これらの表から明ら
かなように本発明法の範囲では最終線径まで良好に加工
できるのに対して、本発明法から条件の外れた比較法で
はフォーミング、溶接、スエージング及び伸線の各工程
において様々な問題が発生し、最終線径まで加工できた
のはNo.22とNo.30の2水準のものだけであっ
た。
【0025】表3に最終線径まで加工できたサンプルの
疲労限と銅と鋼の境界部の顕微鏡観察結果を示す。本発
明法のNo.5,6及び比較法のNo.21,22から
分かるように、芯材の鋼線の表面凹凸は小さくなると伸
線工程で滑りを起こし易くなり、大きくなると境界部に
ボイドが残り、疲労強度が低くなる傾向になっている。 さらに疲労特性と境界部のボイドの関係調査を裏付ける
ように、凹凸が大きく境界部にボイドの確認されたNo
.22は疲労特性が劣化している。
疲労限と銅と鋼の境界部の顕微鏡観察結果を示す。本発
明法のNo.5,6及び比較法のNo.21,22から
分かるように、芯材の鋼線の表面凹凸は小さくなると伸
線工程で滑りを起こし易くなり、大きくなると境界部に
ボイドが残り、疲労強度が低くなる傾向になっている。 さらに疲労特性と境界部のボイドの関係調査を裏付ける
ように、凹凸が大きく境界部にボイドの確認されたNo
.22は疲労特性が劣化している。
【0026】疲労特性は線径が異なると単純に比較でき
ないために0.8mmのサンプルのみハンター疲労試験
を行ったが、境界部の顕微鏡観察の結果から本発明法の
No.3,4,14,15,16は疲労特性が良好であ
り、ミクロボイドが確認された比較法のNo.30は疲
労特性が低いことがわかる。
ないために0.8mmのサンプルのみハンター疲労試験
を行ったが、境界部の顕微鏡観察の結果から本発明法の
No.3,4,14,15,16は疲労特性が良好であ
り、ミクロボイドが確認された比較法のNo.30は疲
労特性が低いことがわかる。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、銅クラッド鋼線の製
造にあたり、本発明に従って造管クラッド法を実施する
と、銅と鋼の境界部の滑りが抑制され、かつ冷間加工の
みで境界部の密着性が向上し、ボイドをなくすことがで
きるので、仕上げ線径での銅クラッド鋼線の疲労特性を
改善することが可能である。
造にあたり、本発明に従って造管クラッド法を実施する
と、銅と鋼の境界部の滑りが抑制され、かつ冷間加工の
みで境界部の密着性が向上し、ボイドをなくすことがで
きるので、仕上げ線径での銅クラッド鋼線の疲労特性を
改善することが可能である。
【0031】さらに本発明によって得られた銅クラッド
鋼線は芯材に強度の高い鋼を用いているために、Znめ
っきやNiめっき等を施すことにより高強度高耐食性ワ
イヤを提供し得るほか、導電率を高めることにより高強
度の導電線としても利用することができる。
鋼線は芯材に強度の高い鋼を用いているために、Znめ
っきやNiめっき等を施すことにより高強度高耐食性ワ
イヤを提供し得るほか、導電率を高めることにより高強
度の導電線としても利用することができる。
【図1】図1は本発明の実施例において利用した製造工
程における凹凸付与及び被覆工程の概略図である。
程における凹凸付与及び被覆工程の概略図である。
【図2】図2は伸線工程の概略図である。
1 供給装置
2 鋼線
3 ピンチローラー
4 ショットブラスト装置
5 ガイドローラー
6 フォーミング装置
7 溶接装置
8 スエージング装置
9 ガイドローラー
10 複合鋼線
11 巻取り装置
12 銅テープ供給装置
13 銅テープ
14 ダイス
15 銅クラッド鋼線
16 供給装置
17 巻取り装置
Claims (1)
- 【請求項1】 芯材に鋼線を用い、その周囲に銅テー
プをパイプ状に成形し、その突合せ部をTIG溶接した
後、パイプと芯材を縮径加工して接合させることからな
る銅クラッド鋼線の製造に際し、表面に1μm以上10
μm以下の凹凸を表面積の40%以上の部分に付与した
線径3.0mm以上5.5mm以下の鋼線を芯材とし、
この芯材の長手方向に縦ぞえにした厚さ0.1mm以上
2.0mm以下の銅テープを、鋼線の線径より3.0m
m以上5.0mm以下大きい内径をもったパイプ状に成
形し、その突合せ部を溶接した後芯材とパイプの隙間を
なくし、隙間のない状態でのクラッド鋼線の線径を基準
にして1パス減面率5%以上15%以下の冷間伸線を繰
り返し、合計の減面率が50%以上となるように伸線加
工することを特徴とする銅クラッド鋼線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP466491A JPH04237531A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 銅クラッド鋼線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP466491A JPH04237531A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 銅クラッド鋼線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04237531A true JPH04237531A (ja) | 1992-08-26 |
Family
ID=11590193
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP466491A Withdrawn JPH04237531A (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 銅クラッド鋼線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04237531A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011162301A1 (ja) * | 2010-06-24 | 2011-12-29 | 株式会社フジクラ | 自動車用電線 |
-
1991
- 1991-01-18 JP JP466491A patent/JPH04237531A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011162301A1 (ja) * | 2010-06-24 | 2011-12-29 | 株式会社フジクラ | 自動車用電線 |
| JP5377767B2 (ja) * | 2010-06-24 | 2013-12-25 | 株式会社フジクラ | 自動車用電線 |
| US9349502B2 (en) | 2010-06-24 | 2016-05-24 | Fujikura Ltd. | Automotive wire |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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