JPH04240558A - 酵素電極 - Google Patents

酵素電極

Info

Publication number
JPH04240558A
JPH04240558A JP3007908A JP790891A JPH04240558A JP H04240558 A JPH04240558 A JP H04240558A JP 3007908 A JP3007908 A JP 3007908A JP 790891 A JP790891 A JP 790891A JP H04240558 A JPH04240558 A JP H04240558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
electrode
electron
organic
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3007908A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Kishimoto
岸本 芳久
Tetsuo Takano
哲雄 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP3007908A priority Critical patent/JPH04240558A/ja
Publication of JPH04240558A publication Critical patent/JPH04240558A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素電極に関し、特に
、血液、尿等の体液成分中に含有する微量の生体基質濃
度を測定する酵素センサーとして適したものである。
【0002】
【従来の技術】酵素の優れた基質特異性を利用した分析
法が、臨床分析化学、食品製造、環境化学等の分野で注
目されている。とりわけ、臨床分析化学の分野では、従
来から、グルコース、尿素、尿酸などを選択的に検出し
うる酵素電極が知られている。
【0003】これら酵素電極は、一般には、電極と酵素
固定膜とから構成され、酵素反応による物質変化を電極
により電気信号の変化量として読み取ることにより、そ
の酵素が特異的に作用する基質の濃度を測定するもので
ある。具体的には、例えば、下記式に従い生成または消
費される過酸化水素、酸素等の電極活性な物質を電極で
モニターすることにより、生体基質濃度を測定しようと
するものがある。
【0004】 グルコースの定量を例にとると、酵素としてはグルコー
スオキシダーゼが一般に用いられ、生成した過酸化水素
を電気的にモニターすることで、グルコース濃度を測定
する。ここで過酸化水素をモニターする方法としては、
白金電極、炭素電極等を用い、一定電圧下で酸化するこ
とにより得られる酸化電流を計測することにより行われ
る。
【0005】ところが、このような原理に基づく酵素電
極は、次のような問題点を含んでいる。
【0006】■上記式で明らかなように、基質が反応す
るためには、化学量論的な酸素を必要とする。ところが
、例えばグルコースセンサーを例にとると、糖尿病患者
の血中グルコース濃度は、15mM以上、健常者でも約
7mM程度であるのに対し、溶存酸素量は、水の場合で
も1mM、体液ではそれ以下である。従って、糖尿病患
者の血中グルコース濃度を測定する場合、測定濃度範囲
での直線性は不可能である。
【0007】そのため、試料血液を希釈したり、何らか
の方法で酸素を補給するといった手段が構じられている
【0008】■過酸化水素を電気的にモニターする場合
、試料溶液中に過酸化水素と同様の電位で酸化される物
質、例えばアスコルビン酸のような還元性物質が存在す
ると、測定電流にこれら妨害物質の酸化電流が上乗せさ
れ、測定誤差を生じる。そこで、これら誤差を取り除く
ため、酵素を固定していない電極を補償極として補正し
たり、酸素、過酸化水素分子と、測定基質は透過させる
が、アスコルビン酸の如く電極活性な緩衝物質を透過さ
せないといった選択透過膜を装着する必要があった。
【0009】このように、酵素反応に伴い生成あるいは
消費される物質の濃度を測定する原理に基づくセンサー
は、溶存酸素の影響および妨害物質の影響といった問題
を有している。また、酵素固定膜を酸素、過酸化水素電
極に装着するという形態を必要とするため、微小化にも
限界がある。
【0010】一方、これらの問題点を解決するため、導
電性高分子を利用した酵素電極、電子メディエーターを
利用した酵素電極が提案されている。前者は、ポリピロ
ール、ポリアニリン等の導電性高分子の電解重合時に、
酵素をモノマー溶液中に共存させ、重合時に重合膜中に
酵素を捕捉するか、あるいはあらかじめ重合した導電性
高分子膜上に公知方法により酵素固定膜を設けることに
より、導電性の酵素固定膜を得るものである。この酵素
電極では、例えばグルコースを例にとると、の反応によ
り生ずる電子を、導電性高分子のπ電子共役系を介して
移動させることにより、酵素の電子移動を行う。この方
式では、溶存酸素に影響されず、グルコース濃度を測定
することができる。
【0011】電子メディエーターを利用した酵素電極は
、カーボンペースト等の中にフェロセン類、ベンゾキノ
ン、フェリシアン化イオン、N−メチルフェナジニウム
等の電子メディエーターを封じ込め、カーボンペースト
電極表面に酵素を固定化し、適当な高分子膜で被覆した
ものである。
【0012】これは、グルコースセンサーでは次のよう
な機構で濃度測定を行うものである。即ち、グルコース
が酸化されると酵素が還元型となり、電子受容体である
メディエーターへ電子移動することにより、酵素が酸化
型に戻る。この還元型メディエーターが電極反応により
酸化型に戻る際の電流により、グルコール濃度を測定す
るものである。
【0013】従って、溶存酸素量の影響を受けないとい
う利点の他、この時の電極電位は前出の過酸化水素をモ
ニターする時の電位 (Ag/AgCl 対比約0.7
V) に比べ著しく小さい (Ag/AgCl 対比約
0.1〜0.2V)ため、妨害物質の酸化も起こりにく
く、その結果、高精度に測定できるという利点がある。
【0014】しかし、導電性高分子を利用して、酵素反
応に伴う電子移動を直接検知する酵素電極は、応答性が
低く、応答時間が長い等の問題がある。さらに、電解重
合時に重合膜中に酵素を捕捉するといった手法を取る場
合は、固定化される酵素量を制御することは難しく、ま
た酵素電極として利用する際、酵素の脱離による経時的
な基質応答性の低下は避けることができない。
【0015】また、従来の電子メディエーターを利用し
た酵素電極では電導度が低く応答性、応答時間の点で不
十分である他、電子メディエーターをカーボンペースト
中に分散させた形態をとるため、電子メディエーターの
溶出、脱離に伴う経時的な応答性の低下といった問題を
含んでいる。
【0016】そこで、本発明者等は、これら従来の酵素
電極の欠点を解決するものとして、先に、導電性基体表
面に有機電荷移動錯体結晶を含有する導電性被膜を設け
、この導電性被膜中および/またはその表面上に酵素が
固定化された酵素電極を提案した。この酵素電極は、酵
素反応に伴う電子移動を直接検知する方式をとることに
より、溶存酸素の影響を受けず、また妨害物質の影響も
少ないという利点に加え、経時安定性に優れ、長期にわ
たり高精度な応答を与えることができるという利点を有
する。しかし、応答性、即ち応答電流値の大きさについ
ては、さらに改善が望まれる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、導電性基体
と、この基体表面に設けた有機電荷移動錯体を含有する
導電性被膜とを有し、この導電性被膜中および/または
その表面上に酵素が固定化されている酵素電極において
、さらに応答性を改善した酵素電極を得ることを目的と
する。すなわち、溶存酸素の多少に影響を受けず、電気
化学的妨害物質に影響されることなく、経時安定性に優
れ、しかも大きな応答電流が得られる酵素電極を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機電荷
移動錯体を含有する導電性材料が電気伝導性に優れ安定
な電極材料として作用することを利用して作製した酵素
電極において、さらに、電極材料に電子メディエーター
を固定化することにより、酵素反応に伴う電子移動をよ
り効率的に行って応答性を向上させることができること
を見出し、本発明を完成させた。
【0019】本発明は、導電性基体と、この基体表面に
設けた有機電荷移動錯体結晶を含有する導電性被膜とを
有し、この導電性被膜中および/またはその表面上に酵
素および電子メディエーターが固定化されていることを
特徴とする酵素電極、を要旨とする。
【0020】
【作用】本発明の酵素電極において使用する電極は、導
電性基体と、この基体表面に設けた有機電荷移動錯体結
晶を含有する導電性被膜とから構成される。
【0021】導電性基体としては、銅、銀、白金、金等
の金属やカーボン電極の他、これらの導電性材料からな
る導電層を蒸着等の手段により表面に設けた基体、ある
いはこれらの導電性材料の粉末を含有するペーストから
作成した基体等が使用できる。
【0022】有機電荷移動錯体結晶を含有する導電性被
膜は、絶縁性高分子フィルム内に、有機電荷移動錯体結
晶を、このフィルムが導電性となるように含有させたも
のである。例えば、絶縁性高分子フィルムの厚さ方向に
このフィルムを貫通するように有機電荷移動錯体結晶を
成長させた被膜が導電性を示し、現時点では好ましい。
【0023】ここで、有機電荷移動錯体 (以下、有機
CT錯体と称する) とは、有機電子受容体と電子供与
体とから、両者の間の電荷移動反応に伴い形成される化
合物である。
【0024】この有機CT錯体の形成に用いる有機電子
受容体としては、特に制限されないが、シアノメチレン
官能基を有する化合物が好ましく、中でもジシアノメチ
レン官能基と、キノンあるいはナフトキノン骨格とを有
する化合物が好適である。このうちでも特に、7,7’
,8,8’−テトラシアノキノジメタン  (TCNQ
)はCT錯体形成能が強く、得られる有機CT錯体の電
気伝導度が高いため応答時間、応答性で有利である。ま
た工業的にも比較的入手が容易であることから好適であ
る。
【0025】有機CT錯体の形成に用いる電子供与体と
しては、使用する有機電子受容体と、導電性を有するC
T錯体を形成しうるものであれば、特に制限されるもの
ではなく、有機、無機のいずれでもさしつかえない。具
体的には、無機材料としては銅、銀、コバルト、ニッケ
ル、鉄、マンガンなど、また有機材料としては、テトラ
チアフルバレン、テトラセレノフルバレン等のテトラセ
ン類、及びその誘導体、あるいは 2,2’−ビスピリ
ジニウム、N−メチルフェナジニウム等、公知の電子供
与体を使用することができる。
【0026】有機CT錯体結晶を含有させる絶縁性高分
子としては、有機電子受容体と電子供与体とのCT錯体
化反応を妨げずに結晶を成長させることができ、適度な
電気絶縁性を有し、かつCT錯体形成時に使用する有機
電子受容体溶液の溶剤に対して著しい溶解、膨潤等を起
こすことのない、フィルム形成性のポリマーが望ましい
。このようなポリマーとしては、ポリビニルブチラール
、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド等の
熱可塑性ポリマーが例示され、これらの1種または2種
以上を使用できる。
【0027】上記絶縁性高分子としては、後述の酵素固
定化方法に応じ、また基質の拡散性等を考慮して適宜ポ
リマーを選択でき、例えば、ポリビニルブチラールは、
水不溶性でありながら親水性、吸水性を有し、しかも非
常にミクロなポアを有するため、酵素の固定化に有利で
ある。
【0028】有機CT錯体結晶を上記絶縁性高分子フィ
ルム内でフィルム厚さ方向に成長させる方法としては、
例えば以下のような方法が可能である。
【0029】まず基体表面に電子供与体層を設けるか、
あるいは電子供与体としても機能する銅板等の基体を使
用し、この電子供与体上にポリマー被膜を形成させる。 この場合の基体は、後述するように導電性である必要は
ない。被膜の形成は、一般の塗布方法によって行うこと
ができ、例えば、ポリマーを適当な溶剤に溶解したポリ
マー溶液、あるいは溶融ポリマーをそのまま、ロールコ
ーター、ナイフコーター等により塗布することができる
【0030】電子供与体と有機電子受容体とのCT錯体
化反応時における反応速度、および得られる有機CT錯
体微結晶を含有するフィルムの電気伝導度を考慮すると
、ポリマー被膜の膜厚は通常0.01〜50μmの範囲
内であり、好ましくは0.1 〜10μm である。ポ
リマー被膜の膜厚が厚すぎると、続いて行うCT錯体化
反応時において、有機電子受容体のポリマー膜中への浸
透速度が低下し、有機CT錯体結晶がポリマーフィルム
を貫通するまで成長するのに長時間を要することになる
。また、ポリマー被膜の膜厚が薄すぎると、ピンホール
の発生等を惹起することになり、その結果、電極材料と
して使用する際、基体材料の溶出といった問題を生ずる
ことがある。
【0031】ポリマー被膜の膜厚は、使用するポリマー
溶液の量やポリマー濃度を変化させることにより、任意
の厚さとすることができる。
【0032】このようにして表面に電子供与体層を有す
る基体表面をポリマーで被覆した後、必要に応じて全体
を乾燥する。
【0033】次いで、このポリマー被膜表面の一部、な
いし全部を有機電子受容体を含有する溶液と接触させる
。これにより、溶液中の有機電子受容体は、ポリマー被
膜の中に拡散、浸透し、基体の表面を構成する電子供与
体との間でCT錯体化反応を起こし、有機CT錯体結晶
がポリマーフィルムの基体側から徐々に成長し、やがて
ポリマーフィルムを貫通し、目的とする有機CT錯体含
有フィルムが得られる。
【0034】有機電子受容体含有溶液の調製に使用する
溶媒としては、極性のある非プロトン溶剤、例えばアセ
トニトリル、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、メチルエチルケトン等が好適である。
【0035】この溶液における有機電子受容体の濃度は
、溶剤100 重量部に対して通常0.01重量部〜飽
和濃度、好ましくは0.1 重量部〜飽和濃度が適当で
ある。
【0036】有機CT錯体の形成は、通常、10〜30
℃の温度で行うが、用いる有機電子受容体と基体表面の
電子供与体の組み合わせによっては、CT錯体化反応が
急激に進み、緻密で均一な目的フィルムが得にくい場合
がある。 そのような場合は、必要に応じて溶液、基体、雰囲気温
度を下げたり、溶液の濃度を低くすればよい。また逆に
、錯体化反応が遅く、有機CT錯体結晶がフィルムを貫
通するまで成長するのに長時間を要する場合は、必要に
応じて、加熱することができる。
【0037】有機電子受容体含有溶液の接触時間は、用
いる有機電子受容体と電子供与体との組み合わせや目的
とするポリマー被膜の膜厚に大きく依存するが、一般に
10秒から1時間程度である。
【0038】このようにして、基体上に、絶縁性高分子
被膜層内にその厚さ方向に貫通するように有機CT錯体
結晶を成長させた導電性被膜が形成される。導電性被膜
は、必要に応じ洗浄、乾燥する。
【0039】使用した基体が導電性の場合は、上記導電
性被膜が形成された基体を、そのまま使用しても、この
導電性被膜をフィルムとして基体から剥離した後、他の
導電性基体に装着して電極材料とすることも可能である
。使用した基体が導電性でない場合は、被膜を剥離して
導電性基体に装着して電極材料とする。
【0040】本発明の酵素電極は、上述のような導電性
基体と導電性被膜からなる電極と、これに固定化した酵
素および電子メディエーターとの組み合わせからなる。
【0041】本発明の酵素電極において、導電性被膜中
または表面に固定する酵素としては、対象とする物質や
目的とする化学反応に応じ、酵素の基質特異性及び反応
特異性を考慮して適宜選択することができる。使用しう
る酵素は、特に制限されないが、例えばグルコースオキ
シダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ペルオキシダ
ーゼ、カタラーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、ガラクトー
スオキシダーゼ、ペニシリナーゼ等が挙げられる。また
、酸化還元酵素と補酵素との組み合わせも可能である。
【0042】本発明の酵素電極において、導電性被膜中
または表面に固定する電子メディエーターは、酵素反応
に伴う電子移動を効率よく行うことができる、すなわち
、酵素から有機CT錯体への電子移動をスムーズに行わ
せるものであればよい。例えば、酸化酵素により基質を
酸化する反応の場合は、還元型となった酵素から容易に
電子を受取り、電子メディエーター自身は還元型となり
、かつ導電性被膜表面での電極反応により電子を電極へ
供与し、酸化型に戻る性質を有するものである。このよ
うな電子メディエーターとしては、フェロセン、1,1
’− ジメチルフェロセン、フェロセンカルボン酸、フ
ェロセンカルボキシアルデヒド等のフェロセン誘導体、
ハイドロキノン、クロラニル、ブロマニル等のキノン類
、フェリシアンイオン、オクタシアノタングステン酸イ
オン、オクタシアノモリブデン酸イオン等の金属錯体イ
オン等が好適である。
【0043】酵素および電子メディエーターの固定化方
法は特に限定されることなく、公知の方法が使用できる
。これらは別々の工程において固定化してもよいが、電
極の導電性被膜上に両者を含む固定膜を形成させること
により固定化することもできる。
【0044】酵素を導電性被膜に固定化するには、酵素
を公知の固定化方法で導電性被膜に直接固定化しても、
公知固定化方法により得た酵素固定膜を導電性被膜に結
合させてもよい。固定化方法としては、例えば、担体結
合法、共有結合法、イオン結合法、吸着法、架橋法など
の方法がある。
【0045】電子メディエーターの導電性被膜への固定
化方法としては、電子メディエーターを導電性被膜に直
接固定化する方法、あるいは電子メディエーター含有被
膜を導電性被膜上に設ける方法がある。固定化の手段と
しては被膜中へ分散させる方法の他、共有結合法、吸着
法、架橋法等が例示される。
【0046】電子供与体でもある基体上に絶縁性高分子
溶液を塗布して被膜を形成し、これを電子受容体含有溶
液と接触させて有機CT錯体結晶を成長させることによ
り、有機CT錯体を含有した導電性被膜を設ける場合に
は、有機CT錯体の生成前、絶縁性高分子溶液を塗布す
る段階で該溶液中に電子メディエーターを分散させてお
くことにより固定化するのが簡便である。また、有機C
T錯体を含有した導電性被膜上に、電子メディエーター
含有ポリマー溶液を塗布する等の方法により電子メディ
エーターが固定化された被膜を形成させる方法がある。 この場合、電子メディエーターと共に酵素もを含有する
ポリマー溶液を用いれば両者を同時に固定化することが
できる。このポリマー層には、さらに電子受容体溶液に
浸漬する等の手段で有機CT錯体を成長させておけば、
膜全体の導電性を高め、大きな応答電流が得られるとい
う点で有利である。
【0047】酵素および/または電子メディエーター固
定膜を形成させる場合、酵素から有機CT錯体、酵素か
ら電子メディエーター、あるいは電子メディエーターか
ら有機CT錯体のへのスムーズな電子移動性を確保して
応答性をよくするには、酵素固定膜は薄い方がよい。ま
た必ずしも均一な膜である必要はなく、酵素と有機CT
錯体、酵素と電子メディエーター、あるいは電子メディ
エーターと有機CT錯体が直接接触するようにすればよ
い。
【0048】このようにして得られた本発明の酵素電極
は、導電性基体上に設けた導電性被膜上に酵素と電子メ
ディエーターが接触するように固定させた構造であり、
従来の過酸化水素電極、酸素電極等に比べ構造的に簡単
であり、小型化が可能である。
【0049】本発明の酵素電極で使用する有機CT錯体
結晶を含有する導電性被膜は、酵素との間で電子移動が
容易であるのみならず、従来電子メディエーターとして
使用されていたフェロセン類等と比較して、その結晶の
ポリマー分散膜の電気伝導度は著しく大きい。これは、
これら有機CT錯体が発達した針状結晶を構成するため
、同じ含有量でも膜中の導電パス数が多くなり、電子移
動に有効に寄与するためと考えられる。
【0050】また、これらの錯体結晶を膜厚方向に結晶
成長させることにより、より有効に電子移動がなされる
【0051】本発明ではさらに、導電性被膜中および/
またはその表面に電子メディエーターが固定化されてい
るため、有機CT錯体と酵素が接触しているにもかかわ
らず構造的に電子移動が起こりにくい部分においても、
スムーズな電子移動性を確保し、応答性を向上させるこ
とが可能となる。
【0052】このように、本発明の酵素電極は、従来の
電子メディエーターのみを利用した電極あるいは導電性
高分子電極に比べて、応答性、応答時間および経時安定
性の点で優れている。
【0053】本発明の酵素電極で測定しうる物質として
は、グルコース等の糖分、乳酸、アルコール等の血液や
尿中の微量生体物質や、食品加工プロセスにおける糖分
、アルコール分等がある。本発明酵素電極を用いれば、
上記のような物質を選択的に高精度で、しかも長期にわ
たって繰り返し分析することが可能である。また、物質
の測定に限らず、バイオリアクター等に使用することも
可能である。
【0054】
【実施例】
【0055】
【実施例1】厚み0.5 mmの銅板の片側に、電極部
(3mm×3mm)及び端子部を除いてエポキシ樹脂で
モールドしたものを、5重量%硫酸で処理した後、純水
で洗浄し、乾燥した。ポリビニルブチラール樹脂〔商品
名: エスレックB、BX−L 、積水化学工業(株)
製〕を5重量%および1,1’− ジメチルフェロセン
を2重量%含むエチルアルコール溶液を調製し、この溶
液30μlを、上記銅板の電極部に滴下し、乾燥し、ポ
リマー被覆銅電極を得た (ポリマー膜厚:5μm)。
【0056】7,7’,8,8’−テトラシアノキノジ
メタン (試薬、キシダ化学製、以下TCNQと略す)
 1.0gをアセトニトリル (試薬、スペクトル用)
30ml 中に加えてTCNQの飽和溶液を調製した。
【0057】このTCNQ飽和溶液中に、上記ポリマー
被覆銅電極の電極部を浸漬し、10分間放置した。浸漬
から10分後には、ポリマー表面に針状微結晶の析出が
確認された。
【0058】こうして得られた有機CT錯体微結晶含有
ポリマーが被覆された電極をグルコースオキシダーゼ 
 (Aspergillus niger由来、Sig
ma 社製、Type VII) 10mg/ml 水
溶液に浸漬し、4℃で24時間放置して酵素固定化電極
を得た。
【0059】上記電極を作用極とし、バッチ式測定装置
の測定セルに装着し、100mM リン酸緩衝液(pH
 7.0)に浸漬した。1cm2白金板を対向電極、銀
/塩化銀電極を参照電極とし、0.25V(Ag/Ag
Cl 対比) の電位を印加して、第1表に示す各グル
コース濃度に対する応答電流を測定した。その結果を表
1に示す。このように、測定濃度範囲で良い直線関係が
得られた。
【0060】次に、同じ測定装置、同じ溶液を用い、窒
素バブルを30分行った後、第1表に示す各グルコース
濃度に対する応答電流を測定した。その結果を第1表に
示す。この結果から、本酵素電極の応答電流は、溶存酸
素濃度の影響をほとんど受けていないことがわかる。
【0061】さらに、緩衝液を入れ換えて、0.1Mア
スコルビン酸を含む100mM リン酸緩衝液(pH 
7.0)を用い、同様に測定を行った。表1に示す結果
から明らかなように、応答電流はアスコルビン酸の影響
をほとんど受けない。
【0062】また、このセンサーをリン酸緩衝液中30
日室温放置後においても、初期の約80%の応答性を維
持しており、保存性に優れたものであった。
【0063】
【実施例2】実施例1で用いたと同様の銅板を用い、こ
の電極部に、ポリビニルブチラールの3重量%エチルア
ルコール溶液30μl を滴下して乾燥させ、ポリマー
被覆銅電極を得た。
【0064】この電極を用い実施例1と同様に、TCN
Q飽和溶液に浸漬することにより有機CT錯体含有ポリ
マーで被覆した電極を得た。
【0065】ハイドロキノン2重量%、ポリビチルブチ
ラール樹脂1%を含有するアセトン溶液1mlにグルコ
ースオキシダーゼ5mgを分散させた溶液10μl を
取り、上記電極上に滴下、乾燥させた後、直ちにTCN
Q飽和溶液に5分間浸漬し、乾燥して、酵素固定化電極
を得た。
【0066】この電極を用い、実施例1と同様にして測
定した結果を表1に示す。
【0067】
【実施例3】実施例1において銅板の代わりに同形状の
銀板を用い、ポリマー溶液として共重合ポリエステル樹
脂PES−110L〔東亜合成化学工業(株) 製〕の
塩化メチレン3重量%溶液に1,1,’−ジメチルフェ
ロセンを2重量%を溶解したものを用い、実施例1と同
様にしてTCNQ飽和溶液に浸漬することにより有機C
T錯体含有ポリマーで被覆した電極を得た。
【0068】1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリ
ノエチル)−カルボジイミドメソ−P− トルエンスル
ホン酸0.127 g、グルコースオキシダーゼ10 
mg を2 mlの0.1 M酢酸緩衝液に溶解し、こ
の溶液中に上記電極を浸漬し、室温で3時間反応させ、
酵素固定化電極を得た。
【0069】この電極を用い、実施例1と同様にして測
定した結果を表1に示す。
【0070】
【実施例4】実施例2で得られた有機CT錯体含有ポリ
マーで被覆された電極を用い、グルコースオキシダーゼ
5mgを純水1mlに溶解した後、光架橋性ポリビニル
アルコール〔東洋合成工業(株) 製、SPP−H−1
3〕0.5 g およびオクタシアノモリブデン酸カリ
ウム30mgを加えて均一に溶解した溶液10μl を
上記電極上に滴下して風乾した後、60w 蛍光灯で2
時間光照射した後、TCNQ飽和溶液に5分間浸漬、乾
燥して、酵素固定化電極を得た。
【0071】この電極を用い、実施例1と同様にして測
定した結果を表1に示す。
【0072】
【比較例】実施例1において、1,1’− ジメチルフ
ェロセンを含まないポリマー溶液を用いて作製した酵素
電極を用い、実施例1と同様に測定した結果を表1に示
す。
【0073】表1より、本発明の酵素電極は、比較例の
電子メディエーターを含まない酵素電極に比べ大きい応
答電流が得られ応答性に優れていることが明らかである
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明の酵素電極は、酵素反応に伴う電
子移動を直接検知する方式をとるので、溶存酸素の多少
に影響を受けず、また電気化学的妨害物質に影響される
こともない。しかも応答性および応答寿命に優れた酵素
電極である。従って、酵素センサーとして長期にわたり
正確な測定を行うことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  導電性基体と、この基体表面に設けた
    有機電荷移動錯体結晶を含有する導電性被膜とを有し、
    この導電性被膜中および/またはその表面上に酵素およ
    び電子メディエーターが固定化されていることを特徴と
    する酵素電極。
  2. 【請求項2】  酵素が酸化還元酵素である請求項1記
    載の酵素電極。
  3. 【請求項3】  有機電荷移動錯体結晶を含有する導電
    性被膜が、絶縁性高分子フィルム内に、このフィルムの
    厚さ方向を貫通するように有機電荷移動錯体を結晶成長
    させたものから形成される請求項1記載の酵素電極。
JP3007908A 1991-01-25 1991-01-25 酵素電極 Withdrawn JPH04240558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007908A JPH04240558A (ja) 1991-01-25 1991-01-25 酵素電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007908A JPH04240558A (ja) 1991-01-25 1991-01-25 酵素電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04240558A true JPH04240558A (ja) 1992-08-27

Family

ID=11678652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3007908A Withdrawn JPH04240558A (ja) 1991-01-25 1991-01-25 酵素電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04240558A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524846A (ja) * 2003-10-31 2007-08-30 ライフスキャン・スコットランド・リミテッド 電気化学検査ストリップにおける直接的な干渉電流の影響を軽減する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524846A (ja) * 2003-10-31 2007-08-30 ライフスキャン・スコットランド・リミテッド 電気化学検査ストリップにおける直接的な干渉電流の影響を軽減する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3242923B2 (ja) 過酸化水素の検出用電極及び方法
EP0561966B1 (en) Electrode, provided with a polymer coating with a redox enzyme bound thereto
US5262305A (en) Interferant eliminating biosensors
Bartlett et al. Electrochemical immobilization of enzymes. Part V. Microelectrodes for the detection of glucose based on glucose oxidase immobilized in a poly (phenol) film
US4376689A (en) Coenzyme immobilized electrode
Pantano et al. Enzyme‐modified microelectrodes for in vivo neurochemical measurements
Palmisano et al. A disposable, reagentless, third-generation glucose biosensor based on overoxidized poly (pyrrole)/tetrathiafulvalene− tetracyanoquinodimethane composite
Cass et al. Ferrocene-mediated enzyme electrode for amperometric determination of glucose
US5286364A (en) Surface-modified electochemical biosensor
US5665222A (en) Soybean peroxidase electrochemical sensor
Vidal et al. A chronoamperometric sensor for hydrogen peroxide based on electron transfer between immobilized horseradish peroxidase on a glassy carbon electrode and a diffusing ferrocene mediator
Dempsey et al. Electropolymerised o-phenylenediamine film as means of immobilising lactate oxidase for a l-lactate biosensor
Sun et al. Enzyme-based bilayer conducting polymer electrodes consisting of polymetallophthalocyanines and polypyrrole-glucose oxidase thin films
JPH02298855A (ja) 固定化酵素とレドックス重合体を用いた電気化学的バイオセンサー
Nakabayashi et al. Amperometric biosensors for sensing of hydrogen peroxide based on electron transfer between horseradish peroxidase and ferrocene as a mediator
JPS6239900B2 (ja)
Nakabayashi et al. Amperometric glucose sensors fabricated by electrochemical polymerization of phenols on carbon paste electrodes containing ferrocene as an electron transfer mediator
Bardeletti et al. Amperometric enzyme electrodes for substrate and enzyme activity determinations
Mizutani et al. L-Malate-sensing electrode based on malate dehydrogenase and NADH oxidase
JP2636637B2 (ja) 酵素電極の製造方法
Bartlett et al. Electrochemical immobilization of enzymes. Part VI. Microelectrodes for the detection of L-lactate based on flavocytochrome b 2 immobilized in a poly (phenol) film
JP2616331B2 (ja) バイオセンサ
JPH06174679A (ja) バイオセンサ
Dimcheva et al. A glucose oxidase immobilized electrode based on modified graphite
JPH04240558A (ja) 酵素電極

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980514