JPH042408B2 - - Google Patents

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JPH042408B2
JPH042408B2 JP7189288A JP7189288A JPH042408B2 JP H042408 B2 JPH042408 B2 JP H042408B2 JP 7189288 A JP7189288 A JP 7189288A JP 7189288 A JP7189288 A JP 7189288A JP H042408 B2 JPH042408 B2 JP H042408B2
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polytetrafluoroethylene
polytetrafluoroethylene polymer
oriented
temperature
sheet
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリテトラフルオロエチレン系重合
体成形品に関する。更に詳しくは、本発明は、比
重、オリエンテーシヨンリリースストレス、収縮
開始温度、平均最大膨張倍率、最大収縮が最小な
方向での最大収縮倍率につき特性の値を有する超
高分子量ポリテトラフルオロエチレン系重合体成
形品に関する。本発明の成形品は、優れた耐クリ
ープ性と気体遮断性を持ち、優れた寸法安定性と
耐衝撃性を有している。そのため、本発明の成形
品は、ガスケツトやパツキンなどのシール材、ラ
イニング材、工場の架構等の重量物の支承板やス
ライデイングパツド、軸套、ベアリング、ピスト
ンリングなどの摺動部材等として好適である。特
に、本発明の成形品は、高温での寸法安定性及び
耐衝撃性が要求される自動車部品等のパツキン、
ガスケツト、軸受として好適である。 〔従来の技術〕 ポリテトラフルオロエチレンはその卓越しした
特性により、現在、重要な工業材料の1つとなつ
ている。特に、ガスケツト、パツキン等のシール
材やライニング材等の分野ではポリテトラフルオ
ロエチレンはその耐化学薬品性、耐熱性、耐寒
性、低摩擦性、非汚染性、非粘着性、電気絶縁性
等の優れた特性を利用して様々な形状の成形品と
して広く利用されている。 ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ア
クリル樹脂等の通常の熱可塑性樹脂の成形温度に
おける溶融粘度は、約103〜104ポイズであるが、
ポリテトラフルオロエチレンは融点(327℃)以
上の380℃においても粘度が約1011ポイズと高く、
溶融押出や射出成形といつた上記通常の熱可塑性
樹脂の成形方法では成形し難い。そのためポリテ
トラフルオロエチレン成形品は、一般的には、ポ
リテトラフルオロエチレン粉末を圧縮、押出等に
より予備成形した後これを融点以上に加熱焼結す
る独特の方法(圧縮成形法、ラム押出法、ペース
ト押出法等)により製造される。これらの方法の
詳細は、たとえば、「フツ素樹脂」53〜54頁、日
刊工業新聞社出版(1976年4月)に示されてい
る。上記方法で成形されたポリテトラフルオロエ
チレン成形品は、さらに切削加工及び切削加工品
からの切り出し、打抜き加工、延伸(ロール圧延
法、引張り延伸法)等によつてより複雑な形状の
成形品とすることができる。 ポリテトラフルオロエチレンの耐熱温度は、無
荷重下一般に260℃とされているが、ガスケツト
等のシール材として利用する場合には、荷重に抗
する耐圧縮性や機械的強度が要求され、構造、形
状、用途によつて異なるが使用可能な限界温度は
260℃よりかなり低温である。これは、ポリテト
ラフルオロエチレンが荷重下で特に高温下でクリ
ープしやすくなる特性を有することに起因する。 従来、耐食ガスケツト材の分野では、上記ポリ
テトラフルオロエチレンのクリープ特性に対処す
るため主として次の二つの手段が講じられてい
る。一つは、ガスフアイバーや、グラフアイト、
カーボンフアイバー、酸化ジルコニウム等の充填
材の添加であり、他はジヤケツト形やうず巻き形
ガスケツトのようにクリープ性な少ない材料とポ
リテトラフルオロエチレンまたは充填材入りポリ
テトラフルオロエチレンを構造的に組合せること
である。しかしながら、充填材入りポリテトラフ
ルオロエチレンも高温での耐圧縮クリープ性が不
十分であり、また充填材の種類に依存するが耐化
学薬品性が低下する。ジヤケツト形ガスケツトや
うず巻き形ガスケツトでは耐化学薬品性に問題を
生じたり、高い締付け圧力が必要であつたり、特
殊な形状のものができない等の問題点がある。上
記のように、耐食ガスケツト材として重要なポリ
テトラフルオロエチレン系ガスケツトにおいて、
ポリテトラフルオロエチレンの耐圧縮クリープ性
の改良が強く望まれている。また、ガスケツト以
外のシール材、例えば、バルブ用のシール(ボー
ルバルブシート、ゲートバルブシート等)や、そ
の他の運動用シール材(グランドパツキン、Uパ
ツキン、Vパツキン等)でも耐食性が要求される
場合にポリテトラフルオロエチレンが使用される
が、同様に耐圧縮クリープ性の改良が望まれてい
る。 ポリテトラフルオロエチレンをロール圧延法で
延伸せて成形した一軸配向長尺シートも耐圧縮ク
リープ性は向上しているが、ロール圧延法では1
回の延伸工程で一軸配向しかできないため、100
℃以上の高温領域で圧縮力が作用すると、圧縮力
に垂直な面において配向軸方向に収縮し、それに
直交する方向に伸長するため、実質的な寸法変化
が発生する。また圧延をともなわない引張り延伸
法では、多孔質ポリテトラフルオロエチレンとな
り、本発明の目的とする成形品は得られない。 ポリテトラフルオロエチレン成形品の上記欠点
を克服する手段として最近次の提案がなされた。
その提案は、米国特許第4388259号とソ連国特許
第405732号に見られる。特にポリテトラフルオロ
エチレン製ガスケツトの耐クリープ特性を改良す
るため上記米国特許に開示の方法は、(1)所定厚の
ポリテトラフルオロエチレンシートを同ポリマー
がゲル状態に至る温度に加熱する工程、(2)加熱さ
れたシートを上記厚以下の厚みを示すに至るまで
圧縮する工程、(3)圧縮状態のまま同シートを冷却
する工程、(4)ガスケツト形状に切削する工程を含
む。しかしながら、この方法はなお、耐クリープ
特性の改良が不十分である。他多、上記ソ連国特
許に示された二つの実施例のうち、実施例2に
は、ポリテトラフルオロエチレン予備成形品を
1.2倍以上に圧縮して環状パツキンを成形するこ
とが述べられているが、この実施例に述べられて
いる方法では、せいぜい2倍程度までの圧縮がで
き、高度に配向したポリテトラフルオロエチレン
成形品を成形することは困難である。更に実施例
1に、ロール圧延によりポリテトラフルオロエチ
レンを配向することが示されているが、ロール圧
延は前述のように一軸延伸長尺シートの成形に使
用されている方法であり、長尺方向に引張り力を
加えた状態でロール圧延を行ない、冷却を行なつ
てから引張り力を解くことが必要であり、2軸以
上に高度に配向させることは困難である。いずれ
にしても、上記ソ連国特許に開示の方法によつて
も、所望の耐クリープ特性の改良は達成不可能で
ある。 一方、ポリテトラフルオロエチレンは、耐食ラ
イニング材としても重要であるが、ブリスター現
象が発生しやすく、耐食ライニング材としての信
頼性に問題を生じる事がある。ブリスター現象
は、特に気相流体の配管で見られる現象であり、
耐ブリスター性の改良が望まれている。耐ブリス
ター性は該成形品の気体遮断性に密接に関連して
おり、一般に、気体遮断性の向上とともに耐ブリ
スター性は改良され、逆に、気体遮断性の低下と
ともに耐ブリスター性が悪化する傾向にある。 またポリテトラフルオロエチレンをガスケツト
材、ライニング材として使用する場合、不測の損
傷、衝撃など外部よりの機械的作用によりキレ
ツ、破壊を起こすことがあり、耐衝撃性の改良が
望まれている。 〔本発明が解決しようとする問題点〕 本発明が解決しようとする問題点は、第1にポ
リテトラフルオロエチレン系重合体成形品の耐ク
リープ性を改良する事であり、耐圧縮性(特に耐
圧縮クリープ性)や機械的強度が要求される様な
状況で使用するのに好適なシール材などのポリテ
トラフルオロエチレン系重合体成形品を提供する
ことにある。第2に、ポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体成形品の気体遮断性を改良する事であ
り、その結果、耐ブリスター性を改良し、信頼性
の高いライニング材として好適なポリテトラフル
オロエチレン系重合体成形品を提供することにあ
る。第3に優れた寸法安定性を有するポリテトラ
フルオロエチレン系重合体成形品を提供すること
にある。第4に優れた耐衝撃性を有するポリテト
ラフルオロエチレン系重合体成形品を提供するこ
とにある。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、耐クリープ性、気体遮断性、寸
法安定性及び耐衝撃性に優れたポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体成形品を開発すべく鋭意検討
を重ねた。その結果、ポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体を特定の条件で圧縮成形またはラム押
出成形することにより耐クリープ性、気体遮断性
等の優れたポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品が得られることが判明した。しかしなが
ら、この成形品はなお、寸法安定性及び耐衝撃性
の改良が不十分であることが判明した。そのた
め、本発明者らは更に鋭意研究を重ねた。その結
果、本発明者らは、意外にも、後述の平均最大膨
張倍率が2.0以上のポリテトラフルオロエチレン
系重合体成形品は通常5Kg/cm2以上のオリエンテ
ーシヨンリリースストレス(200℃)値を示すが、
この成形品につき更に特定の条件で加熱収縮処理
を行ないオリエンテーシヨンリリースストレス値
を5Kg/cm2未満としたものは優れた寸法安定性を
有することを知見した。また、上記収縮処理によ
り、後述の比重、収縮開始温度、オリエンテーシ
ヨンリリーストレス、平均最大膨張倍率、最大収
縮が最小な方向での最大収縮倍率につき特定の値
を有するに至つたポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品は、優れた耐衝撃性を有することを
知見した。これらの知見にもとづき、本発明は完
成されたものである。 すなわち、本発明によれば、数平均分子量が約
100万以上の超高分子量ポリテトラフルオロエチ
レン系重合体成形品にして、比重が1.8以上、200
℃でのオリエンテーシヨンリリースストレスが5
Kg/cm2未満、サーモメカニカルアナリシス
(Thermomechanical Analysis)を用いて測定
した収縮開始温度が80℃以上であつて、該収縮開
始温度より高い温度で加熱によつて該成形品内の
実質的に相互に平行な平面において収縮し且つ該
平面に垂直な方向に膨張する熱収縮特性を有し、
その際、上記平面に垂直な方向での平均最大膨張
率が2倍以上10倍以下、上記平面内の最大収縮が
最小な方向での最大収縮倍率が0.71以下であるこ
とを特徴とするポリテトラフルオロエチレン系重
合体成形品が提供される。 本発明により成形品の形状は任意に選ぶことが
でき限定されない。しかしながら、通常、それは
シート状である。本発明でいう「シート状」は最
も広義なものであり「フイルム」、「プレート」等
広くて薄肉のものはすべて含む総称である。本発
明のシート状成形品は、平面状または曲面状であ
ることができる。平面状のものとしては、円盤
状、リング状等のものを挙げることができる。曲
面状のものとしては、円筒状のもの、円柱状のも
の、皿状のもの、パイプ状のものを挙げることが
できる。本発明の平面状成形品、曲面状成形品は
いずれも同様な方法で成形することができる。た
とえば、予備成形品を後述の条件で、圧縮成形ま
たは押出成形し、成形品を圧縮処理することによ
り製造することができる。上記圧縮成形時または
押出成形時、平面状の成形品を得るためには平面
状の金型を用いることができ、曲面状の成形品を
得るためには曲面状の金型を用いることができ
る。上記の方法で得られる成形品は切削等の機械
加工により複雑な形状にすることができる。本発
明による成形品の肉厚は目的に応じて任意に決定
することができる。該肉厚は好ましくは0.05mm以
上、更に好まきくは0.1mm以上25mm以下である。 本発明に用いるポリテトラフルオロエチレン系
重合体とは、テトラフルオロエチレンのホモポリ
マー、あるいはテトラフルオロエチレンを70モル
%以上、好ましくは90モル%以上含有した共重合
体およびそれらからなるブレンドポリマーであ
り、かつ標準比重法により測定した数平均分分子
量が106〜108、好ましくは2×106〜108、さらに
好ましくは5×106〜5×107の超高分子量体であ
る。特にテトラフルオロエチレンのホモポリマー
の超高分子量体が好ましい。テトラフルオロエチ
レンと共重合させるモノマー成分としては、パー
フルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオ
ロプロピレン、エチレン、クロロトリフルオロエ
チレン、フツ化ビニル、フツ化ビニリデン、トリ
フルオロエチレン、パーフルオロブタジエン、パ
ーフルオロオレフイン、パーフルオロアルキルア
クリル酸エステル、プロピレン等が好ましい。 また上記のポリテトラフルオロエチレン系重合
体を主たるマトリツクス樹脂成分として用い、補
強材としてガラス繊維や炭素繊維、グラフアイ
ト、カーボンブラツク、二硫化モリブデン、ブロ
ンズ、酸化ジルコニウム、硅酸ジルコニウム、ボ
ロンウイスカー等の無機系充填材及び芳香族ポリ
アミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、ポリフエ
ニレンサルフアイド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリアミドイミド、芳香族ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエーテルケトン等の有機系充填材の
少なくとも1種を60重量%以下に配合した充填材
入りポリテトラフルオロエチレン系重合体も本発
明でいうポリテトラフルオロエチレン系重合体に
含むものとする。また上記ポリテトラフルオロエ
チレン系重合体には必要に応じて10重量部以下の
範囲で、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピ
レン、ABS樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−
1、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタ
ール、ポリフエニレンオキサイド、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等
の他の熱可塑性樹脂や、可塑剤、染料等の各配合
剤を加える事ができる。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品は、少なくとも二軸に配向していることが
好ましい。本発明いう少なくとも二軸に配向は、
二軸配向または多軸配向を意味する。二軸配向は
互いに直角の2方向に引張つて成形され、分子は
主として、引張方向の2方向に配向している。多
軸配向は後述の本発明で用いる成形法で成形さ
れ、全方向(360°)にほぼ均等に配向している。
一軸配向シートでも圧縮クリープ性は向上する
が、100℃以上の高温領域で圧縮力が作用すると、
圧縮力に垂直な面において延伸軸方向に収縮し、
それに直行する方向に伸長するため、実質的な寸
法変化が発生してしまい好ましくない。二軸配向
シート及び他軸配向シートでは、そのような異方
的な寸法変化は少なく実用上問題となることがな
い。特に多軸配向シートの場合には全く問題とな
ることがない。 本発明によるポリテトラフルオロエチレン系重
合体成形品は、後述のサーモメカニカルアナリシ
ス(Thermomechanical Analysis、省略TMA)
を用いて測定した収縮開始温度が80℃以上であつ
て、この収縮開始温度より高い温度での加熱によ
つて該成形品内の実質的に相互に平行な平面にお
いて収縮し且つ該平面に垂直な方向に膨張する熱
収縮特性を有する。本発明による成形品は、上記
平面に垂直な方向での平均最大膨張倍率が2倍以
上10倍以下、上記平面内の最大収縮が最小な方向
(以降しばしば単に「最小収縮方向」と呼ぶ)で
の最大収縮倍率が0.71以下であることを特徴とす
る。 本発明でいう平均最大膨張倍率、最小収縮方向
での最大収縮倍率について説明する。 第4図及び第5図の左側には、本発明のポリテ
トラフルオロエチレン系重合体成形品から配向方
向に平行に切り出された試験片を示す。試験片上
に点Oを中心に半径r、たとえば50mm、の円を室
温下で描き、円周を45°毎に分割し、円周上の8
点A0,B0,……,H0を決める。次に、A0,B0,
……,H0の8点における厚さを測定し、その平
均値T0をこの試験片の厚さとする。この試験片
を380℃に加熱し、内部まで均一に380℃にしてか
らさらに5時間380℃に加熱する。この熱処理に
より成形品の配向状態が開放され、成形品は延伸
加工前の状態に回復する。すなわち、試験片内の
実質的に相互に平行な平面において収縮(最大収
縮)し、且つ該平面に垂直な方向に膨張(最大膨
張)する。当然、平面に描かれていた円も配向上
状態に対応して縮小する。縮小した試験片を第4
図及び第5図の右側に示す。A1,B1,……,H1
は、A0,B0,……,H0に対応し、その縮小後の
位置を示す。A1,B1,……,H1での厚さを求
め、その平均値T1を求める。また、熱処理後の
試験片につき、原点Oからの円周までの距離が最
大の点M1を決め、線分OM1の長さ(1)を求
める。平均最大膨張倍率はT1/T0と定義され、
最小収縮方向での最大収縮倍率は1/rと定
義される。 本発明の成形品では、上記平面内の最大収縮が
最小な方向で測定した最大縮小倍率が0.71未満で
あることが必要である。上記平面内の最大収縮が
最小な方向で測定した最大収縮倍率が0.71を超え
ると一軸配向または未配向に近づき好ましくな
い。 二軸配向で、一般には配向面内の直交する配向
軸方向の最大収縮倍率の比を任意に設定する事が
できるが、本発明の成形シートでは両軸の最大収
縮倍率の比が3:1〜1:1である事が好まし
く、特に1.5:1〜1:1が好ましい。最大収縮
倍率の比が3:1を超えると一軸配向に近づき、
100℃を超える温度領域では100Kg/cm2超える圧力
が作用すると、圧縮永久歪S自体は小さな値を示
しても、異方的な寸法変化が発生してしまう。特
にシール材の分野においてこの現象は好ましくな
い。 さらに多軸配向の場合、最大収縮倍率が全方向
にほぼ均一な多軸配向シートが好ましい。ここに
述べる多軸配向シートは、各方向の最大収縮倍率
の最小値と最大値の比が、1:1〜1:2、好ま
しくは1:1〜1:1.5、さらに好ましくは1:
1〜1:1.2である。 第5図の様に最大収縮倍率が平面状のあらゆる
方向でほぼ等しい場合が本発明のポリテトラフル
オロエチレン系重合体成形品には好ましい。具体
的には各方向で測定した最大収縮倍率(OA1/
r、OB1/r、OC1/r、OD1/r、OE1/r、
OF1/r、OG1/r、OH1/r)の標準偏差σが
σ≦0.20の場合が好ましい。本発明でいう多軸配
向とは少なくとも二軸配向の特殊態様と考えられ
ているもので、該最大収縮倍率の標準偏差がσが
σ≦0.15、好ましくはσ≦0.10である場合を指す
ものである。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品は、平均最大膨張倍率Dが2倍以上10倍以
下である。超高分子量ポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体を二軸配向あるいは多軸配向すると耐
圧縮クリープ性が良くなる。平均最大膨張倍率D
と耐圧縮クリープ性の関係について詳細に検討し
た結果、平均最大膨張倍率で2倍以上の成形品が
耐圧縮クリープ性に著しく優れていることを知見
した。さらに好ましい範囲は平均最大膨張倍率D
が3倍以上である。5倍以下の範囲では耐圧縮ク
リープ性はDに比例して良くなり、Dは大きい程
好ましく、実用的に2倍以上の物が良好に使用で
きる範囲である。一方、Dが5.0を超えると、低
温域での耐圧縮クリープ性だけでなく200℃以上
の高温域及び500Kg/cm2程度の高圧縮力条件での
耐圧縮クリープ性の安定性が増す。また10を超え
る平均最大膨張倍率Dに配向させようとすると破
壊が起こりやすく、実質的に配向が不可能であ
る。加工性を考慮した場合には、平均最大膨張倍
率Dは3≦D≦7の範囲が好ましい。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品は質実的にボイドのない充実体であり、比
重が1.8以上、好ましくは2.0以上、さらに好まし
くは2.1以上である。比重の測定はASIT D−792
に準じて行うものである。 圧力下ポリテトラフルオロエチレン系重合体の
素地(予備成形品)を延伸させ得られる平均最大
膨張倍率がたとえば3.0倍以上のポリテトラフル
オロエチレン系重合体配向成形品は、優れた耐ク
リープ性と気体遮断性を有する。しかしながら、
該成形品は、特に高温にて、たとえば70〜100℃
にて、配向の戻りが生ずる。たとえば、該成形品
を大気中80℃で20時間加熱すると配向の戻りの結
果として、約3%にも及び好ましくない寸法変化
が生ずる。本発明者らは、意外にも、平均最大膨
張倍率が2.0以上のポリテトラフルオロエチレン
系重合体成形品は通常5Kg/cm2以上のオリエンテ
ーシヨンリリースストレス(200℃)値を示すが、
この成形品につき更に特定の条件で加熱収縮処理
を行ないオリエンテーシヨンリリースストレス値
を5Kg/cm2未満としたものは優れた寸法安定性を
有することを知見した。 本発明においてサーモメカニカルアナリシス
(略称TMA)を用いて測定した収縮開始温度と
は、後記の測定条件で加熱昇温しながらサンプル
の寸法変化を測定した場合に、昇温する程サンプ
ルが伸長する状態から昇温する程サンプルが収縮
する状態に変化する時の温度のことである。本発
明のポリテトラフルオロエチレン系重合体成形品
は、TMAを用いて測定した収縮開始温度が80℃
以上であることが必要である。80℃未満の収縮開
始温度を有する成形品は寸法安定性が劣り好まし
くない。好ましくは125℃以上の収縮開始温度を
有する成形品であり、特に好ましくは150℃以上
の収縮開始温度を有する成形品である。通常、少
なくとも二軸方向に配向されたポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体成形品においては、TMAを
用いて測定した収縮開始温度が80℃未満であるた
め、前記の収縮を伴つた熱処理を施す事により収
縮開始温度を80℃以上とすることが必要である。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
配向成形品は優れた耐衝撃性を有する。本発明の
配向成形品につき、23℃におけるアイゾツト衝撃
強度Y(Kg・cm/cm)は、好ましくは、式 Y≧4.0D+I0 (I0は使用したポリテトラフルオロエチレン系重
合体素地の23℃におけるノツチ付きアイゾツト衝
撃強度Y(Kg・cm/cm)、Dは平均最大膨張倍率を
表わす)の関係にある。I0は使用するポリテトラ
フルオロエチレン系重合体粉末によつて変化す
る。 特に好ましくは、式 Y≧4.0D+I0+2 の関係にある。アイゾツト衝撃強度はASTM−
D256に従つて測定した。 本発明によるポリテトラフルオロエチレン系重
合体成形品は、数平均分子量が約100万以上の超
高分子量ポリテトラフルオロエチレン系重合体か
ら公知の方法により一般に素地(または予備成形
品)と呼ばれるものを製造し、これを圧縮成形ま
たはラム押出成形等により配向させ、配向成形品
を熱収縮処理することにより製造することができ
る。 ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地は、
公知の方法、たとえば、該重合体の成形用粉末を
室温下、約100〜1000Kg/cm2で圧縮成形し、得ら
れる圧縮成形品をゲル化温度以上の温度、好まし
くは327℃以上、更に好ましくは340〜400℃の温
度で焼結し、焼結後冷却することにより製造する
ことができる。上記素地の比重は、好ましくは
1.8以上、更に好ましくは2以上である。 ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地の配
向方法は特に限定されることなく、本発明の要件
を満たすものが、配向によつてあるいは配向前後
の付随する加工によつて製造できれば良い。配向
方法としては、従来よりロール圧延法、引張り延
伸法が一般的であるが、ロール圧延法では、本発
明のポリテトラフルオロエチレン系重合体成形品
の内好ましい範囲の二軸配向シート及び多軸配向
シートの製造する事ができない。また、引張り延
伸法はポリテトラフルオロエチレン系重合体の多
孔質化に用いられている様に延伸時のボイド発
生・増加が避けられない。本発明者らは、ボイド
の発生・増加を抑制しながらポリテトラフルオロ
エチレン系重合体素地を配向させる成形方法を検
討し、150℃以上、好ましくは170℃〜340℃、更
に好ましくは250℃〜340℃、なお更に好ましくは
300℃〜327℃の温度にてポリテトラフルオロエチ
レン系重合体の素地をダイ内で加圧下に配向させ
る事を特徴とするポリテトラフルオロエチレン系
重合体の配向方法を見出した。特に平均最大膨張
倍率5倍以上の高度に配向された本発明の成形品
を得るには、250℃〜340℃の高温度に加熱された
ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地を加圧
下に配向させることが好ましい。ダイ内で加圧下
に配向させるとは、圧縮成形あるいは押出成形に
おいて圧縮ダイあるいは押出ダイ内で、圧縮力あ
るいは押出力によりポリテトラフルオロエチレン
系重合体素地をプラグフローさせて配向させる事
である。また、プラグフローさせる為に、少なく
ともダイ内表面にまたはポリテトラフルオロエチ
レン系重合体素地表面にも潤滑剤を存在させる事
が好ましい。ポリテトラフルオロエチレン系重合
体素地は配向に先立ち、150℃以上に予備加熱さ
れる。好ましい予備加熱温度は170℃〜340℃、さ
らに好ましくは200〜327℃である。 配向を行なう温度は、全体に均一であつても良
いが、表層側の方が高温で中心側の方が低温であ
つたり、表層部のみがポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体の融点以上でその内部は全え融点以下
である等、分布させる事もできる。ダイの温度は
ダイ内表面の温度が室温以上400℃以下の範囲で
生性形及び生産性を考慮して任意に選択できる。
特に、ダイ内表面の温度が(ポリテトラフルオロ
エチレン系重合体素地の表層部温度−50)℃未
満、特に(ポリテトラフルオロエチレン系重合体
素地の表層部温度−100)℃未満の場合は、成形
に先立ちポリテトラフルオロエチレン系重合体素
地をダイ上に置いてから加圧配向されるまでの間
にダイ内表面と素地の下面全体が直接接触すると
下面のみが急速に冷却され、ポリテトラフルオロ
エチレン系重合体素地の上面と下面との温度差が
大きくなり、上下面が均等に配向されにくくなる
ため、温度差を小さくする方法が必要となる。こ
の方法としては、例えば、第12図aの様にポリ
テトラフルオロエチレン系重合体素地3を予備加
熱時に湾曲させておく方法、第12図bの様にダ
イ表面1に突起物5を設けその上にポリテトラフ
ルオロエチレン系重合体素地3を置く方法、第1
2図cの様にポリテトラフルオロエチレン系重合
体素地3を空間に浮いた状態に保持するための治
具、たとえば金属製糸51を用いる方法などによ
りポリテトラフルオロエチレン系重合体素地の下
面全体がダイ内表面と直接接触し、下面のみが急
速に冷却されるのを防ぐ方法がある。 また第12図の様にして配向させる場合、ポリ
テトラフルオロエチレン系重合体素地3の表面に
熱可塑性の樹脂又はポリテトラフルオロエチレン
系重合体の薄いシートあるいはフイルム6を積層
被覆して行うと、積層付着してくる潤滑剤を容易
に取り除くことができるので好ましい。 加圧下に配向させる際には、ポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体素地に対して300Kg/cm2以上
の圧力、好ましくは500Kg/cm2以上、さらに好ま
しくは1000Kg/cm2以上4000Kg/cm2以下の高圧力を
作用させて配向させる。 ダイ内表面に潤滑剤を存在させるには、圧縮成
形の場合には成形前に塗布するのが一般的であ
り、押出成形の場合には外部から押出ダイ内へ圧
入するか成形前に塗布うるのが一般的である。 潤滑剤としては、耐熱性に優れたシリンコンオ
イルが好適である。 本発明においてはポリテトラフルオロエチレン
系重合体素地をダイ内で加圧下に配向させる場合
にプラグフローさせる事は極めて重要である。プ
ラグフローさせるためには成形時に以下の操作の
うち少なくとも1つの操作を行う事が好ましい。 潤滑剤をダイ内表面に存在させる。 ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地の
表面に他の熱可塑性樹脂を積層被覆する。該熱
可塑性樹脂はポリテトラフルオロエチレン系重
合体より低い溶融点を有するもの及び/まはは
配向時に温度条件においてポリテトラフルオロ
エチレン系重合体より低い粘弾性を有するもの
が好ましい。 ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地の表
面に熱可塑性樹脂の薄いシートを積層被覆するこ
とは、ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地
のプラグフロー性を良くすることの他に、潤滑剤
をダイ内表面に存在させた場合に、配向シートに
付着してくくる潤滑剤を取りのぞくことを積層シ
ールを剥離することにより達成できる効果があ
る。潤滑剤を取りのぞくためにはポリテトラフル
オロエチレン系重合体素地の表面に同質のポリテ
トラフルオロエチレン系重合体の薄いシートある
いはフイルムを積層被覆して行つても良い。ポリ
テトラフルオロエチレン系重合体は互に非接着性
であり、ポリテトラフルオロエチレン系重合体の
融点付近以下で加熱加圧しても容易に剥離するこ
とができる。プラグフロー性を良くし、あるい
は/及び潤滑剤除去のために積層被覆するシート
としては各種樹脂が使用できるが、超高分子量ポ
リエチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポ
リテトラフルオロエチレン系重合体等は最も良好
に使用できる。 プラグフローしない状態で加圧を続行して配向
しようとすると、ポリテトラフルオロエチレン系
重合体はメルトフラクチヤーあるいは脆性破壊し
てしまう。また、プラグフローする事が難しくな
りかけた条件で配向を行うと、不均一な配向状態
が残留し、配向シート内に強度的に弱点を有する
ことになり、高い圧縮破壊強度が要求される高圧
シール材としは不適である。 以下、図面により更に詳しく説明する。 第1図において圧縮ダイ1の少なくとも内表面
2は、あらかじめ室温以上400℃以下の任意に温
度に加熱する。上記温度に調節されたポリテトラ
フルオロエチレン系重合体素地3を加熱された圧
縮ダイ1−1の間に置く。この時、圧縮ダイ内表
面2に潤滑剤を存在させておく事が好ましい。た
だしダイ内表面の温度が(ポリテトラフルオロエ
チレン系重合体素地の表層部温度−50)℃未満の
場合は上記のポリテトラフルオロエチレン系重合
体素地の下面だけが急速に冷却されるのを防ぐ方
法をとる。圧縮してポリテトラフルオロエチレン
系重合体素地3をプラグフローさせて配向し、圧
縮力のそのままかけて約100℃以下に冷却させた
後、ダイ1を開き、配向されたポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体成形品4を取り出す。 薄肉の配向したポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品を製造する場合や、生産性向上のた
めに1プレスで多数枚の配向したポリテトラフル
オロエチレン系重合体成形品を製造する場合、あ
るいはプレス後の成形品に付着した潤滑剤を容易
に除去したい場合には、ポリテトラフルオロエチ
レン系重合体素地3を第2図に示すようにポリテ
トラフルオロエチレン系重合体どうしの、及び/
または他の熱可塑樹脂6との積層形態とすること
が好ましい。積層のポリテトラフルオロエチレン
系重合体素地としては、成形後に各層を剥離す
る。ポリテトラフルオロエチレン系重合体どうし
の積層界面は、ポリテトラフルオロエチレン系重
合体素地の温度が融点以下であれば、成形後の剥
離が容易である。他の熱可塑性樹脂との積層界面
での剥離は、成形時の積層ポリテトラフルオロエ
チレン系重合体素地の温度が該熱可塑性樹脂の溶
融点未満、好ましくは(溶融点−30)℃以下であ
れば全く問題がない。該熱可塑性樹脂が超高分子
量ポリメチレンの様に溶融点を超えても粘度の低
下が小さい樹脂では、溶融点以上でも良好に使用
できる。 第3図において圧縮プレスのダイプレート10
には断熱材13を介して冷・熱ダイプレート11
が固定されており、冷・熱ダイプレート11は
冷・熱媒を流す冷・熱媒孔12が設けられ、常時
温調されている。冷・熱ダイプレート11にはダ
イ1が取りつけられている。ダイ1は成形に先立
ち室温以上400以下任意の温度に加熱されている。
素地3もまた150以上、好ましくは170〜340の温
度に予備加熱されている。また、潤滑剤をダイ内
表面にあらかじめ塗布しておく事が好ましい。圧
縮してポリテトラフルオロエチレン系重合体素地
3を配向させる。この時所定の平均最大膨張倍率
になる様にスペーサー15で成形時の厚さを調整
する。また、圧縮した状態で冷却した後、配向シ
ートをとり出す。この時の冷却速度の調節は断熱
板18と冷・熱ダイプレート11によつて行なわ
れる。 第3図において、ダイ1及び冷・熱ダイプレー
ト11が球面状等の曲面状であれば、それに応じ
て成形品も曲面状になる。 第6図はポリテトラフルオロエチレン系重合体
シートを押出成形する装置を示す。第6図に於
て、内部が四角断面を有する角柱の加熱シリンダ
ー24と、四角形ラム25から成るラム押出成形
機26に、ポリテトラフルオロエチレン系重合体
素地を入れ、ラム25で加熱しつつダイ27へ押
出される。ポリテトラフルオロエチレン系重合体
素地としては、ポリテトラフルオロエチレン系重
合体単層ばかりでなく圧縮成形による成形の時と
同様に第2図に示した様な積層ポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体素地を用いることができる。
ダイ27のA部分の途中に、ポリテトラフルオロ
エチレン系重合体素地の表面とダイ表面の界面に
潤滑剤を塗布するため、潤滑剤を浸み出す一連の
装置を有する。高圧案力の潤滑剤は潤滑剤導入路
28より複数の浸出口29へ導かれ、ポリテトラ
フルオロエチレン系重合体素地表面へ浸み出し、
成形体表面とダイ表面の界面に潤滑剤を塗布す
る。潤滑剤の浸出口29は小さなスリツト状、あ
るいは焼結金属等の微細な連通孔を有する物質で
できており、その微細孔より潤滑剤が浸み出る。
あるいは成形前にスプレー等で潤滑剤をダイ内表
面に塗布する事も可能である。 表面に潤滑剤が均一に塗布されたポリテトラフ
ルオロエチレン系重合体素地は、ダイ27内でポ
リテトラフルオロエチレン系重合体表層部、中心
部がほぼ同速度で流動するいわゆるプラグフロー
になる。次にダイ27のB部分で、プラグフロー
のポリテトラフルオロエチレン系重合体素地を配
向させる。ダイ27のB部分はポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体素地の厚さが小さくなる構造
を有する。二軸配向させる場合のB部分のポリテ
トラフルオロエチレン形重合体の流動変化を第7
図に示した。ポリテトラフルオロエチレン系重合
体素地はプラグフローのまま流動方向、及びその
直角方向に同時に二軸方向に押出され多軸配向さ
れる。ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地
を配向させる力はラム押出機26より押出す力に
より行われる。多軸配向されたポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体成形品はダイのC部分で冷却
され、ダイ27を出る。 多軸配向されたポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品はロール30により引取られる。ポ
リテトラフルオロエチレン系重合体素地として積
層ポリテトラフルオロエチレン系重合体素地を用
いた場合には、ダイ27より押出された積層ポリ
テトラフルオロエチレン系重合体シートを剥離す
ることにより本発明のポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体配向シートが得られる。 この様にダイ内で加圧下に配向されたポリテト
ラフルオロエチレン系重合体シートは、100℃以
下の比較的高温域において熱収縮を起こす。上記
重合体シートは、耐クリープ性や耐ブリスター性
のみが要求される条件下での使用には好ましい
が、さらに寸法安定性が要求される条件下では好
ましくない。本発明のポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体成形品は200℃でのORSが5Kg/cm2未
満であることが必要である。通常、平均最大膨張
倍率が2倍以上になる様に少なくとも二軸方向に
配向されたポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品においては、200℃でのORSが5Kg/cm2以
上となる。この様な成形品に寸法安定性をもたせ
るためには、このポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品に収縮を伴つた熱処理を施し、200
℃でのORS値を5Kg/cm2未満とすることが必要
である。 従つて、ダイ内で加圧下に配向されたポリテト
ラフルオロエチレン系重合体配向成形品はさらに
収縮処理を行ない本発明の最終製品を得る。該収
縮処理の温度は、一般的には150℃〜重合体融点、
好ましくは180℃〜300℃であり、時間は成形品の
寸法により異なるが、一般的には1秒〜1000時
間、好ましくは1分〜10時間である。該収縮処理
は、圧力を加えることなく、自由収縮させること
が好ましい。この収縮処理により、配向成形品の
平均最大膨張倍率は若干低下する。たとえば、配
向成形品の収縮処理を220℃で2時間行なうと配
向成形品の平均最大膨張倍率は、4.63のものは
3.31へ、4.03のものは3.11へ、3.41のものは2.71
へ、2.44のものは2.06へ低下する。従つて、本発
明による配向成形品を得るためには、この収縮処
理による平均最大膨張倍率の変化を考慮して、素
地の配向条件及び配向成形品の加熱収縮処理条件
を設定する。 また、簡便に上記の収縮処理を行なう方法とし
ては、少なくとも二軸方向に配向されたポリテト
ラフルオロエチレン系重合体成形品を、該成形品
の温度が150℃以上ポリテトラフルオロエチレン
系重合体の融点以下、好ましくは180℃以上300℃
以下の温度の状態で成形機より取り出し、自由収
縮させながら冷却する方法である。 さらに、簡便に収縮処理を行なう方法として
は、押出成形によつて成形したポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体シートをダイのC部分を150
℃以上ポリテトラフルオロエチレン系重合体の融
点以下、好ましくは180℃以上300℃以下の温度に
保つて押出成形を行なうと、多軸配向されたポリ
テトラフルオロエチレン系重合体素地はダイのC
部分で温度調節され、軟化した状態でダイのC部
分を出、その後自由収縮しながら冷却するため、
さらに熱処理しなくてもORSが5Kg/cm2未満、
TMAを用いて測定した収縮開始温度が80℃以上
の本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
シートが得られるので好ましい。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品は、上記の如く、ポリテトラフルオロエチ
レン系重合体素地をダイ内で加圧下に配向させ収
縮処理を行なつて成形できるが、該成形品である
シートをさらに打抜きやスライス加工等に代表さ
れる切削加工等機械加工によりガスケツト、パツ
キン、シール材、ライニング材等の最終製品とす
ることができる。また、ポリテトラフルオロエチ
レン系重合体素地をダイ内で加圧下に配向する時
に、ガスケツト等の最終製品の形に配向と同時に
成形することもできる。この場合、ポリテトラフ
ルオロエチレン系重合体素地が均一に配向される
こと等の手段を十分にとる必要がある。また、
ORSを低下させるために加熱収縮処理を行なう
場合の収縮率も考慮して成形する必要がある。し
かし、本発明では、ガスケツト等の成形には大き
なシートを成形し、該シートから打ち抜き、切削
等の加工により最終製品とする方法が均一に配向
したガスケツトを得られやすく好ましい。 〔発明の効果〕 本発明は、ポリテトラフルオロエチレン系重合
体を所定の平均最大膨張倍率および最大収縮倍率
を示すように好ましくは少なくとも二軸配向さ
せ、更に好ましくは多軸配向させ、更に200℃で
のORSが5Kg/cm2未満、TMAを用いて測定した
収縮開始温度が80℃以上になる様に加熱収縮する
ことにより、従来のポリテトラフルオロエチレン
系重合体成形品における最大の問題点の1つであ
つた耐圧縮クリープ性を顕著に改良し、さらに高
い圧縮強度を有し、優れた耐衝撃性を有しかつ寸
法安定性を保つたポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品を提供する。 また、本発明のポリテトラフルオロエチレン系
重合体成形品は気体遮断性や引張強度等も大幅に
改良されている。 耐圧縮クリープ性改良の理由は定かではない
が、次の様に考えられる。ポリテトラフルオロエ
チレン系重合体の分子は超高分子量で比較的剛性
が高く長い鎖であり、これが複雑にからみ合つて
いる。これを高度に配向させるとからみ問題の分
子鎖が高度に緊張し、各分子鎖がほぼ均等な緊張
状態に達する。この状態の配向シートに作用され
る外力は各分子鎖に均等に分散され、かつ、から
み点における分子鎖のすり抜け現象が起こりにく
いために耐圧縮クリープ性が顕著に改良されてい
ると推測される。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品の好ましい製造方法であるダイ内で加圧下
に配向させる方法では、成形前後の比重から、ボ
イド含量については配向による増加はない。いず
れにしても、配向によるモルホロジーの変化によ
つて気体遮断性が改良されるもとの推定される。 寸法安定性が向上する理由は明らかではない
が、熱処理することにより配向されたポリテトラ
フルオロエチレン系重合体成形品の分子運動を起
こす部分の配向がある程度緩和されることが影響
していると考えられる。 耐衝撃性が向上する理由は明らかではないが、
熱処理することにより配向されたポリテトラフル
オロエチレン系重合体成形品の配向がある程度緩
和され、ガム弾性を示すような部分が生じたため
と考えられる。 優れた耐圧縮クリープ性と耐ブリスター性、寸
法安定性及び耐衝撃性を有する本発明のポリテト
ラフルオロエチレン系重合体成形品は、ポリテト
ラフルオロエチレン系重合体本来を性質、すなわ
ち、耐化学薬品性、耐食性、低摩擦性、非粘着
性、耐熱性が要求され、かつ、使用時に外力が作
用しその外力に抗する耐圧縮性や機械的強度、耐
衝撃性及び寸法安定性が要求される様な状況で使
用するのに特に好適である。例えば、ガスケツ
ト・パツキン類のシール材や、軸受・ピストンリ
ング等の摺動部材として好適である。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品では充填材が配合されていなくても、従来
の充填材配合ポリテトラフルオロエチレン系重合
体成形品よりも耐圧縮クリープ性が優れているも
のが多い。特に高温域での耐圧縮クリープ性に優
れている。このため、充填材の配合されていない
ガスケツト材としての使用可能条件(温度・シー
ル内圧等)の領域を大幅に拡大する事ができる。
また、ガスケツト以外のシール材、例えば、低
速・低圧の撹拌機、バルブ、ポンプなどのグラン
ドシール等に使用するVパツキン、Uパツキン、
Oリング、ダイヤゴナルパツキン、角型パツキン
等のパツキンとしても好適である。また、従来組
合せタイプのシール材に用いられているポリテト
ラフルオロエチレン系重合体部の代替には好適で
ある。例えば、ポリテトラフルオロエチレン系重
合体ジヤケツト型ガスケツト・うずまきガスケツ
トにおけるポリテトラフルオロエチレン系重合体
部や、バツクアツプリング・スリツパーシール等
である。またバルブ部品としてのダイヤフラム・
ペローズは強度的に弱い事が問題になつており、
ここにも本発明のシートは好適に使用できる。ま
た、液体輸送装置のチエツクバルブとして使用さ
れているポリテトラフルオロエチレン系重合体の
ボールにも好適である。また、ボーリバルブにお
けるボールバルブシートやゲートバルブにおける
ゲートバルブシートやバルブデイスクにも好適で
ある。 上記シール材に使用される本発明のポリテトラ
フルオロエチレン系重合体シートの形状・寸法は
使用されるものによつて任意に決定される。但し
平形ガスケツトとしては0.2mm厚〜5mm厚、好ま
しくは0.5mm厚〜4mm厚のシート状として用いる
事が多い。 軸受の分野では従来のポリテトラフルオロエチ
レン系重合体は、圧縮クリープが大きいために低
荷重、低摺動速度の条件で使われているが、本発
明のポリテトラフルオロエチレン系重合体シート
は高荷重や、高温下で寸法安定性の必要な使用条
件に好適である。特に橋梁、屋外タンク、工場の
架構などの重量物の支承板やスライデイングパツ
ド、自動車部品等のパツキン、ガスケツト、軸受
として好適で、その耐久性を向上する事ができ
る。 本発明のポリテトラフルオロエチレン系重合体
成形品のうち、充填材が含まれたものは、高温時
の寸法安定性が増大し、耐圧縮クリープ性、耐衝
撃性もさらに改良されている。また、耐摩耗性が
向上するため、使用条件によつては、充填材が配
合されたところの本発明の成形品の方が、充填材
の配合されていないものに比較して好ましい場合
がある。 以上のように、本発明の成形品は、従来、圧縮
クリープ、気体透過等の問題があるために制限さ
れた使用条件の範囲で使用されているポリテトラ
フルオロエチレン系重合体の用途において、その
使用範囲を大幅に広げることができる。又、配向
によつて改良された性質とポリテトラフルオロエ
チレン系重合体本来の優れた性質を兼ねそなえて
いるため、ポリテトラフルオロエチレン系重合体
の新なた用途を開発することができる。 また、本発明のポリテトラフルオロエチレン系
重合体シートは極低温材料として要求される諸特
性、特に極低温での耐衝撃性に優れ、かつ、耐圧
縮クリープ性が優れているため、極低温の各種化
学薬品、油、溶剤およびその混合物、とくに
LNG、液化酸素、液化窒素、液化アンモニア等
の容器のシール材、超電導コイル、超電導ケーブ
ルなどに用いる冷媒の容器のシール材、配管フラ
ンジ、ポンプ、オートクレーブ、バルブボンネツ
ト、マンホール、各種計測器等のシール部分に用
いる材料として好適である。これらの用途のため
には、本発明による成形品のうち−196℃でのノ
ツチ付きアイゾツト衝撃強度が10Kg・cm/cm以上
のもの、特に15Kg・cm/cm以上のものが好ましく
用いられる。 〔実施例〕 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。 本発明の実施例及び比較例において、重合体及
び成形品の特性は下記の方法で測定した。 1 平均最大膨張倍率、最小収縮方向での最大収
縮倍率の測定 配向成形品の試料(大寸法のとき、たとえ
ば、縦100cm、横100cm、高さ10cmの時は、適切
な大きさ、たとえば、縦10cm、横10cm、高さ3
cmに切削する)につき、その各寸法を室温下で
測定し記録する。次に、この試料を380℃の外
界温度で加熱し内部まで均一に380℃にしてか
ら更に同温度で5時間加熱する。この加熱によ
り、試料内の実質的に相互に平行な連続した平
面において収縮し且つこの平面に垂直な方向に
膨張する。試料を室温まで冷却し、再度寸法を
測定し、上記記録の寸法を比較することにより
最も寸法の増加する方向を調べる。この最も寸
法の増加する方向は、上記膨張の方向に一致す
るとみなすことができる。 上記の膨張方向に垂直な面の方向に、配向成
形品から一定厚さの試験片(たとえば、縦110
mm、横110mm、厚10mm)を切り出す。 この試験片を用いて、先に述べた方法(本文
16〜17頁参照)に従い、円を描き、円周を45°
毎に分割し、厚さを測定し、380℃で5時間熱
処理し、冷却することことにより平均最大膨張
倍率と最小収縮方向での最大収縮倍を求める。 2 数平均分子量の測定 ポリテトラフルオロエチレン系重合体または
その成形品から任意の形状の試料を取り出す。
この試料をASTMD−1457に示された一定の
熱処理条件で熱処理する。熱処理後、試料の比
重を測定する。この比重は、標準比重(以下S.
S.G.と略称)とされる。S.S.G.と数平均分子量
(Mn)の間には一定の関係があり〔R.D.
Doban et al.:Meeting of the Am.Chem.
Soc.,AtlanticCity(1956)〕、次式で示される
(「ふつ素樹脂」日刊工業新聞社)。 S.S.G=−0.0579log Mn+22.6113 上式を用いることにより、S.S.G.から数平均
分子量を求めることができる。 3 圧縮永久歪S(%)の測定 200℃・500Kg/cm2・1時間の圧縮永久歪S
(%)の測定について、第8図を用いて以下に
説明する。試験片34は、上記第1項と同様の
方法により、本発明のポリテトラフルオロエチ
レン系重合体シートあるいは比較サンプルから
50mm×50mm×2mm厚または3mm厚に切り出し
た。これを平滑な強化ガラス板33(160mm×
160mm×5mm厚)の間にはさむ。ガラス板と試
験片の表面は清浄化しておく。さらにこれを片
面が鏡面仕上げ(表面あらさ0.1S〜0.6SJIS
B0601)されたステンレス板32(220mm×220
mm×6mm厚)の鏡面間にはさむ。該積層体をあ
らかじめ200℃に温度調節された加熱プレス板
31(400mm×400mm×60mm厚)の間にはさみ、
試験片34に対して500Kg/cm2の圧力に相当す
る圧縮力を加えた。テスト中の試験片34の変
形による面積増加は考慮せず、該初期圧縮力を
維持して1時間加熱加圧を続けた後、加熱プレ
ス板31のヒーター電源を切り、加熱プレス板
に通水し、約30分かけて室温に冷却して取り出
した。冷却中も圧縮力は維持した。 1つの試験片内で少なくとも5個所の位置に
おいて、圧縮テスト前後の厚さ(それぞれt0、
t1)をマイクロメーター(JIS B7503 1級品)
で測定し、各位置で圧縮永久歪を(t0−t1)t0
×1002で算出し、これを算術平均して、これを
本発明に述べる圧縮永久歪S(%)とした。但
し、全体が破壊した場合には、該圧縮永久歪S
(%)は算出しない。測定は原則としてASTM
D621に従つた。 4 オリエンテーシヨンリリースストレス
(ORS)(Kg/cm2)の測定 引張試験機を第9図の様に改造した装置を用
いた。テストピース39は、長さ80mm、巾10mm
の短冊(厚さは任意)を配向軸に沿つで上記第
1項と同様な方法により切り出す。テストピー
ス39をつかみ具37にセツトする。この時の
つかみ具間の距離は50mmとする。この後、200
℃に加熱されたオイルバス41を上昇させてつ
かみ具37の最上部までがオイルに浸る状態と
する。サンプルの収縮力をロードセル40で検
知し記録計(図示せず)に記録する。配向した
ポリテトラフルオロエチレン系重合体成形品の
200℃での収縮力は、浸漬後約5分後に平衡値
を有していた。サンプルをオイルに浸漬後収縮
力の平衡値を読みとり、これをアンプル断面積
(厚さ×巾)で除して応力に換算する。各配向
軸方向での応力値を数値平均し、これを本発明
でいう200℃でのORSとした。測定は、ASTM
D1504に従つた。 5 比重の測定 ASTM D792に従つた。 6 水蒸気透過率(g/cm2・24hr) 38℃、90%相対湿度で、ASTM F372に従つ
て測定した。 7 酸素透過率(ml/m2・day・atm) 30℃でASTM D1434に従つて測定した。 8 TMAによる収縮開始温度の測定 下記条件県のもとに配向したポリテトラフル
オロエチレン系重合体の加熱昇温時の寸法変化
を測定した。テストピースは配向軸に沿つて上
記第1項と同様な方法によりミクロトームを用
いて切り出した。 測定装置 セイコー電子工業(株)TMA−10 測定温度 30℃〜300℃ 測定条件 昇温速度 5℃/分 サンプルに作用する引張応力 5g/mm2 サンプル巾 3mm サンプル厚さ 0.2mm チヤツク間距離 10mm 寸法変化の値は、正の方向がサンプルの伸
長、負の方向が収縮を意味する。 室温でサンプルをチヤツクに取り付け加熱・
昇温すると、通常、配向したポリテトラフルオ
ロエチレン系重合体は第10図に示したように
温度とともにサンプルが伸長するが、ある温度
までくると伸長が止まり、さらに昇温すると収
縮を開始する。この伸長から収縮に変化する時
の温度が本発明でいう収縮開始温度である。 サンプルを取り付け、加熱・昇温を開始する
とサンプルが伸長せずに収縮しつづけるもの
は、収縮開始温度が30℃以下である。また、未
配向ポリテトラフルオロエチレンの場合は30℃
〜300℃の範囲では収縮を起こさず伸長するだ
けである。 9 寸法変化率の測定 寸法変化率の測定について、第11図を用い
て説明する。 第11図左側に示すように、加熱前のポリテ
トラフルオロエチレン系重合体シート上に円周
を45°分割する点A0,B0,…H0を打つ。ここで
点A0とE0との距距0 0をL1、同様に0 0を
L2、0 0をL3、0 0をL4とする。次に200℃
の恒温槽内にポリテトラフルオロエチレン系重
合体シートを入れ加熱する。10時間後に恒温槽
からポリテトラフルオロエチレン系重合体シー
トを取出し、シートの温度が室温になるまで放
置する。加熱後の点A0とE0との距離0 0をl1、
同様に0 0をl2、0 0をl3、0 0をl4とする。
寸法変化率αn(n=1〜4)を αn(%)=ln−Ln/Ln×100 で定義する。このようにして得られた4つの寸
法変化の平均α αn(%)=α1+α2+α3+α4/4 を、本実施例中での寸法変化率と定義する。ま
たαnの最大値をαmax、最小値をαminとし、 R=αmax−αmin で定義されるRも求めた。 10 アイゾツト衝撃強度の測定 テストピースは、上記第1項と同様な方法に
より配向軸に沿つて切り出し、測定は23℃及び
−196℃でASTM D256に従つて行なつた。 実施例1及び比較例1〜4 「ふつ素樹脂」(日刊工業新聞社、昭和51年4
月発行、p.58〜65)等に示されているフリーベー
キング法によつて製造されたテトラフルオロエチ
レン(TFE)のホモポリマーからなる厚さ14mm
の未配向ポリテトラフルオロエチレンシート(日
本バルカー工業(株)製、バルフロンRNo. 7000、比
重2.16、数平均分子量約1×107)をポリテトラ
フルオロエチレン素地として用い、これを第3図
のプレス成形機を用いて圧縮成形による配向を行
ない、平均最大膨張倍率4.6のポリテトラフルオ
ロエチレン配向シート(厚さ約3mm)を得た。
(比較例2)。 成形に際し、潤滑剤として浸越シリコーン
(KF965、10000cs)を用い、また、0.1mm厚のポ
リテトラフルオロエチレンフイルムをダイ1とポ
リテトラフルオロエチレン素地3の間に存在させ
て配向した。また、冷・熱ダイプレート11は室
温とした。 次に、このようにして得た比較例2のポリテト
ラフルオロエチレンシートを220℃で2時間加熱
自由収縮させて、本発明品を得た(実施例1)。 比較例3、4は比較例2のポリテトラフルオロ
エチレンシートをそれぞれ80℃、150℃で2時間
加熱自由収縮を行なつて得たものであり、比較例
1は未配向ポリテトラフルオロエチレンシートで
ある。 第1表に、配向温度、加熱自由収縮温度、平均
最大膨張倍率D、最小収縮方向での最大収縮倍
率、200℃におけるORS、TMAによる収縮開始
温度、200℃における寸法変化率、圧縮永久歪S、
アイゾツト衝撃強度、比重を示した。 第10図には、実施例1及び比較例1、2の成
形品のTMAによる寸法変化を示した。 以上の結果より本発明の配向成形品は優れた耐
圧縮クリープ性、寸法安定性及び耐撃性を有する
ものであることがわかる。
【表】
【表】 実施例2〜4及び比較例5、6 厚さ12mmのポリテトラフルオロエチレンシート
をポリテトラフルオロエチレン素地として比較例
2と同様の方法で平均最大膨張倍率4.1のポリテ
トラフルオロエチレンシートを得た(比較例5)。 次に、このようにして得た比較例5のポリテト
ラフルオロエチレンシートを150℃、220℃、300
℃で2時間加熱自由収縮させて、本発明を得た
(実施例2、3、4)。比較例6は、比較例5を80
℃で1時間加熱自由収縮して得た。 実施例5〜8及び比較例7〜10 比較例2と同様にして、平均最大膨張倍率3.4
(比較例7)、平均最大膨張倍率2.4(比較例9)の
ポリテトラフルオロエチレンシートを得た。次に
こうして得た比較例7のシートを80℃、150℃、
220℃で2時間加熱自由収縮させて、比較例8、
実施例5、実施例6のポリテトラフルオロエチレ
ンシートを得た。また比較例9より、比較例10及
び実施例7、8のポリテトラフルオロエチレンシ
ートを得た。 実施例9及び比較例11 比較例2と同様にして、平均最大膨張倍率5.7
のポリテトラフルオロエチレンシートを得た(比
較例11)。次にこうして得た比較例11のシートを
300℃で2時間加熱自由収縮させて実施例9のポ
リテトラフルオロエチレンシートを得た。 第2表に実施例2〜9及び比較例5〜11の測定
結果を示した。 第2表の結果より、本発明の成形品は優れた耐
圧縮クリープ性、寸法安定性及び耐衝撃性を有す
るものであることがわかる。 第13図より加熱自由収縮して得た本発明品
が、未配向ポリテトラフルオロエチレン及び加熱
自由収縮してないポリテトラフルオロエチレン配
向シートに比べて大幅に耐衝撃性が向上している
ことがわかる。
【表】
【表】 実施例10〜13、比較例12〜19 配向温度を300℃に変え、実施例1〜9及び比
較例1〜11と同様にして、平均最大膨張倍率5.1
(比較例12)、平均最大膨張倍率4.2(比較例15)、
平均最大膨張倍率3.1(比較例18)のポリテトラフ
ルオロエチレンシートを得た。次にこれらを80
℃、150℃、220℃で2時間加熱自由収縮させるこ
とにより、比較例12より比較例13、14及び実施例
10、比較例15より実施例16、17及び実施例11、比
較例18より比較例19及び実施例12、13のポリテト
ラフルオロエチレンシートを得た。第3表に実施
例10〜13、比較例12〜19の結果を示した。 第3表の結果より、本発明のポリテトラフルオ
ロエチレン成形品は優れた耐圧縮クリープ性と寸
法安定性とを有するものであることがわかる。
【表】
【表】 実施例 14 テトラフルオロエチレンのホモポリマーからな
る厚さ12mmのポリテトラフルオロエチレンシート
(日本バルカー工業(株)製、バルフロン R シー
トNo.7000)を用い、これを第3図のプレス成形機
を用して、冷・熱ダイプレート11を220℃とし
て圧縮成形による配向を行ない、その後、成形品
の温度が220℃の状態で成形品を取り出し、自由
収縮させながら放冷し、平均最大膨張倍率3.8倍、
厚さ3.1mmの本発明のポリテトラフルオロエチレ
ン配向シートを得た。第4表にその結果を示し
た。 第4表の結果より、実施例14の方法で得られた
本発明のポリテトラフルオロエチレンシートは、
優れた耐圧縮クリープ性を保持しながらかつ寸法
安定性、耐衝撃性が改良されたものであることが
わかる。
【表】
【表】 実施例 15 テトラフルオロエチレンのモホポリマーからな
る厚さ15mmのポリテトラフルオロエチレンシート
(日本バルカー工業(株)、バルフロン R シート
No.7000)を用い、これを第3図のプレス成形機を
用いて、冷・熱ダイプレート11を260℃として
圧縮成形による配向を行ない、その後、冷・熱ダ
イシート11を220℃まで冷却し、成形品の温度
を220℃にして成形品を成形機より取り出し、自
由収縮させながら放冷し、平均最大膨張倍率5.8、
厚さ2.6mmの本発明のポリテトラフルオロエチレ
ンシートを得た。第5表にその結果を示した。 第5表の結果より、実施例15の方法で得られた
本発明品は、優れた耐圧縮クリープ性を保持しな
がら、寸法安定性、耐衝撃性が改良されたもので
あることがわかる。
【表】
【表】 実施例16、比較例20、21 テトラフルオロエチレンのホモポリマーからな
る厚さ0.33mmのポリテトラフルオロエチレンシー
ト(日本バルカー工業(株)製、バルフロン R 切
削テープNo.7900)30枚を積層素地用ポリテトラフ
ルオロエチレンシートとして用い、実施例1と同
様にして、第3図に示したプレス成形機を用いて
約5倍に多軸配向した後220℃で加熱自由収縮さ
せ、平均最大膨張倍率3.3、厚さ0.1mmの本発明の
ポリテトラフルオロエチレンシートとして物性測
定を行なつた(実施例16)。比較例20では、実施
例16と同様の積層ポリテトラフルオロエチレンシ
ートを3.3倍に配向させ、厚さ0.1mmのシートと
し、加熱自由収縮させずに物性測定を行なつた。
比較例21は市販の未配向の厚さ0.1mmのポリテト
ラフルオロエチレンシート(日本バルカー工業(株)
製、バルフロン R 切削テープNo.7900)をその
まま利用した。 以上の3種のシートについて、配向条件、200
℃でのORS、水蒸気透過度、酸素透過度を第6
表に示した。 第6表の結果より、本発明のポリテトラフルオ
ロエチレンシートは加熱自由収縮を行なつても、
行なわない配向シートと同等に耐ブリスター性が
改良されていることがわかる。
【表】 実施例17、比較例22、23 実施例1と同様にしてガラス繊維入りポリテト
ラフルオロエチレンシート(日本バルカー工業(株)
製、バルフロン R No.7000−2NO、ガラス繊
維20重量%入り)を用いて、第3図に示したプレ
ス成形機を用いて約5倍に多軸配向した後、220
℃で加熱自由収縮させ本発明のポリテトラフルオ
ロエチレンシートを得た。(実施例17)。比較例22
は、実施例17と同等の平均最大膨張倍率で加熱自
由収縮を行なわないで得たものであり、比較例23
は、未配向のガラス繊維入りのポリテトラフルオ
ロエチレンシートである。その結果を第7表に示
した。 第7表の結果より、本発明のポリテトラフルオ
ロエチレンシートは、ガラス繊維入りの場合にお
いても優れた耐圧縮クリープ性を保持しながら、
かつ寸法安定性が改良されたものであることがわ
かる。
【表】
【表】 実施例18及び比較例24〜30 種々の厚さの未配向ポリテトラフルオロエチレ
ンシート(日本バルカー工業(株)製、バルフロン
R No.7000、比重2.16、数平均分子量約1×107)
をポリテトラフルオロエチレン素地として用い、
これを第3図のプレス成形機を用いて圧縮成形に
よる配向を行ない、種々の平均最大膨張倍率のポ
リテトラフルオロエチレン配向シート(厚さ約2
mm)を得た。成形に際し、潤滑剤として信越シリ
コーン(KF965、10000cs)を用い、また、0.1mm
厚のポリテトラフルオロエチレンフイルムをダイ
1とポリテトラフルオロエチレン素地3の間に存
在させて配向した。また、冷・熱ダイプレート1
1は室温とした。 次に、このようにして得たポリテトラフルオロ
エチレンシートを加熱自由収縮させることによ
り、本発明品を得た。第8表に、配向温度、加熱
自由収縮温度、平均最大膨張倍率D、200℃にお
けるORS、圧縮永久歪S、寸法変化率、比重を
示した。以下に、図を用いて本発明品について詳
細に説明する。 第14図に、各サンプルの平均最大膨張倍率と
200℃におけるORSを示した。比較例24は未配向
ポリテトラフルオロエチレンシートである。平均
最大膨張倍率Dを上げていくと、矢印(1)のように
ORSが大きくなつた(比較例24〜28)。 次に比較例28で得た2つのサンプルをそれぞれ
80℃と150℃で2時間加熱自由収縮させて、200℃
におけるORSを測定したところ、矢印(2)に示す
ようにヒステリシスを描いた(比較例29、30)。 さらに、比較例28で得たサンプルを220℃で2
時間加熱自由収縮させたところ、平均最大膨張倍
率Dが1より大きいにもかかわらず、ORSが0
となり本発明品を得た(実施例18)。 第15図に、実施例18及び比較例25〜30の200
℃、10時間での寸法変化率と200℃におけるORS
との関係を示した。本発明品は寸法変化率が0で
あり、寸法安定性が優れていた。 第16図に、実施例18および比較例24〜30の
200℃、10時間での寸法変化率と、200℃、500
Kg/cm2、1時間での圧縮永久歪Sとの関係を示し
た。 以上の結果から、本発明の成形品は優れた耐圧
縮クリープ性と寸法安定性を有したものであるこ
とがわかる。
【表】 実施例 19〜24 実施例18と同様の方法で、各種配向ポリテトラ
フルオロエチレンシートを得た。その結果を第9
表に示した。 比較例 31〜35 比較例24〜30と同様の方法で配向ポリテトラフ
ルオロエチレンシートを得た。その結果を第9表
に示した。 第9表の結果より、本発明の成形品は優れた耐
圧縮クリープ性と寸法安定性を有するものである
ことがわかる。
【表】 実施例 25 テトラフルオロエチレンのホモポリマーからな
る厚さ13mmのポリテトラフルオロエチレンシート
(日本バルカー工業(株)製、バルフロン R シー
トNo.7000)を用い、これを第3図のプレス成形機
を用いて、冷・熱ダイプレート11を220℃とし
て圧縮成形による配向を行ない、その後、成形品
の温度が220℃の状態で成形品を取り出し、自由
収縮させながら放冷し、平均最大膨張倍率3.3倍、
厚さ3.9mmの本発明のポリテトラフルオロエチレ
ンシートを得た。第10表にその結果を示した。 第10表の結果より、実施例25の方法が得られた
本発明のポリテトラフルオロエチレンシートは、
優れた耐圧縮クリープ性を保持しながらかつ寸法
安定性が改良されたものであることがわかる。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は圧縮成形によりポリテトラフルオロエ
チレン系重合体を配向させる経過を示す。 1……圧縮ダイ、2……内表面、3……ポリテ
トラフルオロエチレン系重合体素地、4……配向
されたポリテトラフルオロエチレン系重合体 第2図はポリテトラフルオロエチレン系重合体
を積層した成形前の素地を示す。 3……ポリテトラフルオロエチレン系重合体の
単層素地、6……他の熱可塑性樹脂フイルム又は
ポリテトラフルオロエチレン系重合体フイルム、
7……ポリテトラフルオロエチレン系重合体の積
層素地 第3図は本発明を実施するのに適した圧縮ダイ
の構造を示す模式図である。 2……ダイ内表面、3……ポリテトラフルオロ
エチレン系重合体素地、10……ダイプレート、
11……冷・熱ダイプレート、13,18……断
熱材、14……ダイ、15……厚さ設定用スペー
サー 第4図、第5図は、ポリテトラフルオロエチレ
ン系重合体の平均最大膨張倍率、最大収縮が最小
な方向で測定した最大収縮倍率を求める方法を示
す。第6図、第7図は、ラム押出成形による配向
を示す。 24……角柱の加熱シリンダー、25……四角
形ラム、26……ラム押出成形機、27……ダ
イ、28……潤滑剤導入路、29……浸出口、3
0……ロール 第8図は圧縮永久歪Sの測定装置を示す。 31……加熱プレス板、32……ステンレス
板、33……強化ガラス板、34……試験片 第9図はORSの測定装置を示す。 35……引張試験機、36……クロスヘツド
(固定)、37……つかみ具、38……つかみ具固
定治具、39……テストサンプ、40……ロード
セル、41……オイルバス、42……リフター
(オイイルバス昇降用) 第10図はTMAを用いて測定した配向ポリテ
トラフルオロエチレン系重合体の加熱時の寸法変
化及び収縮開始温度を示す。第11図は、寸法変
化率を求める方法を示す。第12図は、ダイ内表
面の温度が(ポリテトラフルオロエチレン系重合
体素地の表層温度−50)℃未満の場合にポリテト
ラフルオロエチレン系重合体素地をダイ内に置く
方法を示す。 1……圧縮ダイ、3……ポリテトラフルオロエ
チレン系重合体素地、6……熱可塑性樹脂フイル
ム又はポリテトラフルオロエチレン系重合体フイ
ルム、50……突起物、51……ポリテトラフル
オロエチレン系重合体を空間に保持する治具 第13図は、平均最大膨張倍率Dとアイゾツト
衝撃強度との関係を示す。第14は、平均最大膨
張倍率DとORSとの関係を示す。第15図は、
寸法変化率とORSとの関係を示す。第16図は、
寸法変化率と圧縮永久歪Sとの関係を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 数平均分子量が約100万以上の超高分子量ポ
    リテトラフルオロエチレン系重合体成形品にし
    て、比重が1.8以上、200℃でのオリエンテーシヨ
    ンリリースストレスが5Kg/cm2未満、サーモメカ
    ニカルアナリシス(Thermomechanical
    Analysis)を用いて測定した収縮開始温度が80
    ℃以上であつて、該収縮開始温度より高い温度で
    の加熱によつて該成形品内の実質的に相互に平行
    な平面において収縮し且つ該平面に垂直な方向に
    膨張する熱収縮特性を有し、その際、上記平面に
    垂直な方向での平均最大膨張倍率が2倍以上10倍
    以下、上記平面内の最大収縮が最小な方向での最
    大収縮倍率が0.71以下であることを特徴とするポ
    リテトラフルオロエチレン系重合体成形品。
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