JPH0424421B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0424421B2 JPH0424421B2 JP60227655A JP22765585A JPH0424421B2 JP H0424421 B2 JPH0424421 B2 JP H0424421B2 JP 60227655 A JP60227655 A JP 60227655A JP 22765585 A JP22765585 A JP 22765585A JP H0424421 B2 JPH0424421 B2 JP H0424421B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- heat
- amount
- grain boundaries
- boron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、中性子照射を受ける高温環境下たと
えば高速増殖炉(FBR)や、核融合炉(FER)
等、原子炉圧力容器用構造材料として使用される
耐熱合金に関し、特に耐中性子照射脆化特性に優
れた超耐熱合金の有利な製造方法について提案す
るものである。 (従来の技術) 上記FBRやFER等の原子炉用構造材料として
は、従来Cr,Ni等を多量に含有する耐熱合金が
使用されている。 ところが、かかる耐熱合金中には、合金成分と
して2〜3ppmのボロンBを含有(特に添加を意
図していなくても通常の製鋼過程で不純物して不
可避的に混入する)されていることは知られてい
る。このような不可避的に混入したボロンあるい
は合金成分として添加したボロンは、中性子照射
条件下において次のような問題を起こす。すなわ
ち、天然のボロンは、2種の放射性同位元素10B
および11Bから構成されており、そのうちの10B
は中性子照射により10B(n,α)7Li核反応が生
じ、10Bが崩壊してHeガスを生成する。その結果、
どちらかというと粒界に偏在しやすい傾向にある
ボロン化合物からHeガススが生成すると、粒界
の結合力が弱められ、いわゆるクリープ脆化を惹
起することが知られている。「ジヤーナル オブ
ニユークリア マテリアルス(Journal of
Nuclear Materials)16〈‘65〉68−73」 従来、上述したクリープ脆化を防止する技術が
幾つか提案されており、例えば特開昭53−88499
号では、合金中の10Bの絶対量を低減させること
を提案しているし、また「ジヤーナル オブ マ
テリアルス(Journal of Materials)No.103,
104(1981)p845」では、生成したHeをトラツプ
して凝集を阻止する方法について提案している。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決しようとする問題点は、上記従来
技術が抱える問題点;即ち製造に当つて10Bの量
が自然存在比よりも高いB含有原料を使わねばな
らないことからコストアツプと製造工程が煩雑に
なるという欠点(特開昭53−88499号)、および実
用化が困難である(Heトラツプ法)というとこ
ろにあり、 そして、本発明の目的は、ボロンを含有する耐
熱合金を熱中性子照射を受ける原子炉構成材料と
して使用する場合に、10Bの存在に起因する(n,
α)核反応によるHe脆化を有効に回避できるも
のを、煩雑な工程を経ることなく、安価にかつ実
用的に製造する有利な方法について提案すること
にある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、通常の製造過程(所定量のボロ
ンが不可避的に混入してくる)を経て得られる耐
熱合金を使用してボロンの影響について検討し
た。その結果、10Bを含有する耐熱合金であつて
も、それが固溶状態で粒界に存在しなければ、脆
化しないという現象があることを知見し、該合金
中に存在するボロンを粒内に析出分散させること
に想到した。 しかも、初期の段階で、Bの存在位置を粒内に
分散させておけば、たとえ上記核変換によりHe
ガスが生成しても粒内のことであるから高温強度
への悪影響も小さい。もちろん生成Heが粒界へ
移動して凝集するおそれもあるが、通常の粒界偏
存型に比べるとはるかにその移動速度は小さい。
その結果、クリープ脆化現象が長時間側あるいは
重照射側へ移行し、高温強度が改善されることが
予測された。 そこで、所定の成分組成の耐熱合金について、
ボロンの粒界偏析、析出挙動について検討し、ボ
ロンを粒内に微細に分散させるための熱処理技術
に着目して研究したところ、次のような手段が好
適であることをつきとめた。 すなわち、下記範囲内の成分組成を有する耐熱
合金の熱処理条件について検討した結果、鋳造、
鍛造や圧延の後、あるいは鍛造や圧延の途中に、
900℃以下の温度域で相当ひずみ量5%以上の加
工を施した後、700〜900℃の温度に5分以上保持
してBの窒化物を析出させ、いつたん冷却するか
又は冷却させず、さらにその後B窒化物の析出処
理温度より高い800〜1000℃の温度に1分以上保
持する熱処理を施せば、ボロンを粒内に分散させ
て粒界のB量を低減することが可能であることが
判つた。 本発明が適用される耐熱合金の成分組成は、
0.002wt%≦C≦0.5wt%、Si≦2.0wt%、Mn≦
2.0wt%、9wt%≦Cr≦30wt%、Ni≧20wt%、
Ti≦0.5wt%、Al≦0.5wt%、Fe≦50wt%、P≦
0.04wt%およびS≦0.01wt%を含み、そしてNお
よびBにつき、Ti,AlおよびCとの関連で、 Ti≦4・Cのとき、N≧Al/2 B≦N−Al/2 Ti>4・Cのとき、N≧
Al/2+(Ti−4・C)/4 B≦N−Al/2−(Ti−4・
C)/4 を含有する合金である。 なお、本発明にかかるB含有合金についての上
記熱処理〈Bの位置制御〉は、10B,11Bの別に関
係がないから、クリープ脆化の原因となる10B
を、粒内に析出分散させるのに当然有効に作用す
るものである。 (作用) 始めに本発明が適用される耐熱合金についてそ
の成分組成の範囲と限定の理由について述べる。 C;Cの含有量は0.002wt%(以下は単に「%」
で表示する)未満だと耐熱材料として、必要
な高温強度を得ることが困難である。また、
Cは多ければ多いほど高温強度が高くなる
が、0.5%を超えて添加してもその効果は飽
和する。従つて、0.002%以上、0.5%以下の
範囲とした。 Si;Siは耐酸化性を向上させる元素であるが、2
%を超えて添加すると、σ相等の金属間化合
物が析出しやすくなる。従つて、2%を上限
とした。 Mn;Mnはオーステナイトを安定化させる元素
でありNiの代替として使用される。しかし
ながら、2%を超えて添加すると、σ相等の
金属間化合物が析出しやすくなる。そこで、
2%を上限とした。 P;Pは熱間加工性を阻害する元素であり、0.04
%を超えると鍛造、圧延等の熱間加工が困難
なる。そこで、0.04%を上限とした。 S;SもPと同様に熱間加工性を阻害する元素で
あり、0.01%を超えると、鍛造、圧延等の熱
間加工が困難となる。そこで、0.01%を上限
とした。 Cr;Crは耐酸化性を向上させる元素であるが、
9%未満では効果がなく、30%を超えて添加
しても効果が飽和し、しかもσ相の析出が容
易になるので、9%以上、30%以下とした。 Ni;Niはオーステナイトを安定化させる元素で
あり、その含有量が少ないとフエライト層が
出現し高温強度が低くなる。そこで、20%以
上とした。 Fe;Feは高温強度を低下させる金属であり、50
%を超えて添加させると強度が著しく低下す
る。そこで、50%以下とした。 Al;Alは脱酸剤として通常添加されるが、0.5%
を超えて添加すると、BNとして析出するの
に必要なN量が少なくなり、本発明の効果が
小さくなるので、上限を0.5%とした。 Ti;Tiは炭素を固定させるために添加されるが、
0.5%を超えて添加すると、BNとして析出す
るために必要なN量が少なくなり、本発明の
効果が小さくなる。 次に、NおよびBの量について、TiおよびAl
との関連で次のように、限定される。 Ti≦4・Cのとき…N≧Al/2 B≦N−Al/2 Ti>4・Cのとき…N≧
Al/2+(Ti−4・C)/4 B≦N
−Al/2−(Ti−4・C)/
4 かかるN量についての上・下限は、NはAlお
よびTiと結合して窒化物を形成しやすい元素で
ある。従つて、その量がTi,Alとの関連で上記
の量より少ないと、BNとして結合させるべき有
効N量が不足することになる。 なお、TiはNを固定するのに有効な元素であ
り、TiCとなつた残りのTiがTiNとなる。従つて
Ti−4・CがNを固定するTi量となる。 そこで本発明においては、Ti−4・Cが負に
なつたときは、Nを固定するTiが実質上無いこ
とになるから、NおよびBに与える影響も異なる
から上記のように区別して考えた。 また、B量についても同様に上記の量を超える
とBNとして固定されず、粒界にB単体として偏
析する傾向になるから上述のように限定される。 次に、本発明の特徴である熱処理条件について
説明する。 900℃以下の温度で5%以上の加工を施す理
由は、まず700〜900℃でボロン窒化物の析出処
理をした後に粒界を移動させるために800℃〜
1000℃の温度で熱処理を施すが、前記温度が
900℃を超える温度だと、たとえ加工を加えて
も粒界の移動が小さく、また、5%未満の加工
量でも粒界の移動は小さい。その結果BNを粒
内に固定させておくという効果が小さくなるか
らである。したがつて、初期熱処理は900℃以
下の温度で5%以上の加工を施す方法とした。 次いで、初期熱処理を終つた合金は700〜900
℃の温度に5分以上保持する。この処理温度お
よび時間の限定は、これらの範囲を外れると、
BNが析出せず、特に5分以上保持するのは、
上記温度範囲でも5分未満ではBNが析出しな
いためである。なお、BN析出処理温度は、粒
界移動温度より低い温度でなされることが望ま
しい。なぜならば、粒界移動温度以下で熱処理
を施すと、BNは新たに形成された粒界に析出
してしまい効果が低減するからである。 最後に800℃〜1000℃の温度に1分以上保持
する熱処理を施すのは、Bは粒界に偏析しやす
い元素であるから、前述までの処理においては
ボロンは粒界にBNとして存在している。そこ
で、800℃〜1000℃、1分以上の熱処理を施す
ことにより、粒界を確実に移動させるのであ
る。800℃、1分未満では粒界の移動が起こら
ず、1000℃を超えるとBNが分解し、再び、粒
界に偏析する。したがつて、800℃〜1000℃、
1分以上に限定する。 (実施例) 表1、表2に示す3種の耐熱合金について、真
空溶解炉で100Kg小型インゴツトを溶製し、25mm
の厚さに熱間圧延し、最終圧延パス温度を850℃、
1000℃として、そのときの圧延量を相当ひずみ量
で、2.5%、5%とし、直ちに表3に示す析出処
理を施したのち、さらに粒界移動のための再熱処
理を施した。また、熱処理による10Bの存在位置
の変化をとらえるために、フイツシヨントラツク
エツチング法(FTE法:合金中の10Bは中性子照
射による核変換時にα線を出すが、それをフイル
ムにとらえて、10Bの位置分析を行う手段)を用
いて10Bの存在を画像化し、さらに粒界と粒内の
像の量比を面積率により定量化した。 表3からわかるように、本発明の製造方法にお
いてのみ、粒界に存在する10Bが減少した。した
がつてこのような方法により得られた合金は、中
性子照射環境下においても、10B(n,α)7Liの核
反応によるHeガスの粒界への生成量は少なく、
脆化を低減できることが確認できた。 なお、粒内のB析出物について同定した結果、
これらはBNであることが判明した。
えば高速増殖炉(FBR)や、核融合炉(FER)
等、原子炉圧力容器用構造材料として使用される
耐熱合金に関し、特に耐中性子照射脆化特性に優
れた超耐熱合金の有利な製造方法について提案す
るものである。 (従来の技術) 上記FBRやFER等の原子炉用構造材料として
は、従来Cr,Ni等を多量に含有する耐熱合金が
使用されている。 ところが、かかる耐熱合金中には、合金成分と
して2〜3ppmのボロンBを含有(特に添加を意
図していなくても通常の製鋼過程で不純物して不
可避的に混入する)されていることは知られてい
る。このような不可避的に混入したボロンあるい
は合金成分として添加したボロンは、中性子照射
条件下において次のような問題を起こす。すなわ
ち、天然のボロンは、2種の放射性同位元素10B
および11Bから構成されており、そのうちの10B
は中性子照射により10B(n,α)7Li核反応が生
じ、10Bが崩壊してHeガスを生成する。その結果、
どちらかというと粒界に偏在しやすい傾向にある
ボロン化合物からHeガススが生成すると、粒界
の結合力が弱められ、いわゆるクリープ脆化を惹
起することが知られている。「ジヤーナル オブ
ニユークリア マテリアルス(Journal of
Nuclear Materials)16〈‘65〉68−73」 従来、上述したクリープ脆化を防止する技術が
幾つか提案されており、例えば特開昭53−88499
号では、合金中の10Bの絶対量を低減させること
を提案しているし、また「ジヤーナル オブ マ
テリアルス(Journal of Materials)No.103,
104(1981)p845」では、生成したHeをトラツプ
して凝集を阻止する方法について提案している。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決しようとする問題点は、上記従来
技術が抱える問題点;即ち製造に当つて10Bの量
が自然存在比よりも高いB含有原料を使わねばな
らないことからコストアツプと製造工程が煩雑に
なるという欠点(特開昭53−88499号)、および実
用化が困難である(Heトラツプ法)というとこ
ろにあり、 そして、本発明の目的は、ボロンを含有する耐
熱合金を熱中性子照射を受ける原子炉構成材料と
して使用する場合に、10Bの存在に起因する(n,
α)核反応によるHe脆化を有効に回避できるも
のを、煩雑な工程を経ることなく、安価にかつ実
用的に製造する有利な方法について提案すること
にある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、通常の製造過程(所定量のボロ
ンが不可避的に混入してくる)を経て得られる耐
熱合金を使用してボロンの影響について検討し
た。その結果、10Bを含有する耐熱合金であつて
も、それが固溶状態で粒界に存在しなければ、脆
化しないという現象があることを知見し、該合金
中に存在するボロンを粒内に析出分散させること
に想到した。 しかも、初期の段階で、Bの存在位置を粒内に
分散させておけば、たとえ上記核変換によりHe
ガスが生成しても粒内のことであるから高温強度
への悪影響も小さい。もちろん生成Heが粒界へ
移動して凝集するおそれもあるが、通常の粒界偏
存型に比べるとはるかにその移動速度は小さい。
その結果、クリープ脆化現象が長時間側あるいは
重照射側へ移行し、高温強度が改善されることが
予測された。 そこで、所定の成分組成の耐熱合金について、
ボロンの粒界偏析、析出挙動について検討し、ボ
ロンを粒内に微細に分散させるための熱処理技術
に着目して研究したところ、次のような手段が好
適であることをつきとめた。 すなわち、下記範囲内の成分組成を有する耐熱
合金の熱処理条件について検討した結果、鋳造、
鍛造や圧延の後、あるいは鍛造や圧延の途中に、
900℃以下の温度域で相当ひずみ量5%以上の加
工を施した後、700〜900℃の温度に5分以上保持
してBの窒化物を析出させ、いつたん冷却するか
又は冷却させず、さらにその後B窒化物の析出処
理温度より高い800〜1000℃の温度に1分以上保
持する熱処理を施せば、ボロンを粒内に分散させ
て粒界のB量を低減することが可能であることが
判つた。 本発明が適用される耐熱合金の成分組成は、
0.002wt%≦C≦0.5wt%、Si≦2.0wt%、Mn≦
2.0wt%、9wt%≦Cr≦30wt%、Ni≧20wt%、
Ti≦0.5wt%、Al≦0.5wt%、Fe≦50wt%、P≦
0.04wt%およびS≦0.01wt%を含み、そしてNお
よびBにつき、Ti,AlおよびCとの関連で、 Ti≦4・Cのとき、N≧Al/2 B≦N−Al/2 Ti>4・Cのとき、N≧
Al/2+(Ti−4・C)/4 B≦N−Al/2−(Ti−4・
C)/4 を含有する合金である。 なお、本発明にかかるB含有合金についての上
記熱処理〈Bの位置制御〉は、10B,11Bの別に関
係がないから、クリープ脆化の原因となる10B
を、粒内に析出分散させるのに当然有効に作用す
るものである。 (作用) 始めに本発明が適用される耐熱合金についてそ
の成分組成の範囲と限定の理由について述べる。 C;Cの含有量は0.002wt%(以下は単に「%」
で表示する)未満だと耐熱材料として、必要
な高温強度を得ることが困難である。また、
Cは多ければ多いほど高温強度が高くなる
が、0.5%を超えて添加してもその効果は飽
和する。従つて、0.002%以上、0.5%以下の
範囲とした。 Si;Siは耐酸化性を向上させる元素であるが、2
%を超えて添加すると、σ相等の金属間化合
物が析出しやすくなる。従つて、2%を上限
とした。 Mn;Mnはオーステナイトを安定化させる元素
でありNiの代替として使用される。しかし
ながら、2%を超えて添加すると、σ相等の
金属間化合物が析出しやすくなる。そこで、
2%を上限とした。 P;Pは熱間加工性を阻害する元素であり、0.04
%を超えると鍛造、圧延等の熱間加工が困難
なる。そこで、0.04%を上限とした。 S;SもPと同様に熱間加工性を阻害する元素で
あり、0.01%を超えると、鍛造、圧延等の熱
間加工が困難となる。そこで、0.01%を上限
とした。 Cr;Crは耐酸化性を向上させる元素であるが、
9%未満では効果がなく、30%を超えて添加
しても効果が飽和し、しかもσ相の析出が容
易になるので、9%以上、30%以下とした。 Ni;Niはオーステナイトを安定化させる元素で
あり、その含有量が少ないとフエライト層が
出現し高温強度が低くなる。そこで、20%以
上とした。 Fe;Feは高温強度を低下させる金属であり、50
%を超えて添加させると強度が著しく低下す
る。そこで、50%以下とした。 Al;Alは脱酸剤として通常添加されるが、0.5%
を超えて添加すると、BNとして析出するの
に必要なN量が少なくなり、本発明の効果が
小さくなるので、上限を0.5%とした。 Ti;Tiは炭素を固定させるために添加されるが、
0.5%を超えて添加すると、BNとして析出す
るために必要なN量が少なくなり、本発明の
効果が小さくなる。 次に、NおよびBの量について、TiおよびAl
との関連で次のように、限定される。 Ti≦4・Cのとき…N≧Al/2 B≦N−Al/2 Ti>4・Cのとき…N≧
Al/2+(Ti−4・C)/4 B≦N
−Al/2−(Ti−4・C)/
4 かかるN量についての上・下限は、NはAlお
よびTiと結合して窒化物を形成しやすい元素で
ある。従つて、その量がTi,Alとの関連で上記
の量より少ないと、BNとして結合させるべき有
効N量が不足することになる。 なお、TiはNを固定するのに有効な元素であ
り、TiCとなつた残りのTiがTiNとなる。従つて
Ti−4・CがNを固定するTi量となる。 そこで本発明においては、Ti−4・Cが負に
なつたときは、Nを固定するTiが実質上無いこ
とになるから、NおよびBに与える影響も異なる
から上記のように区別して考えた。 また、B量についても同様に上記の量を超える
とBNとして固定されず、粒界にB単体として偏
析する傾向になるから上述のように限定される。 次に、本発明の特徴である熱処理条件について
説明する。 900℃以下の温度で5%以上の加工を施す理
由は、まず700〜900℃でボロン窒化物の析出処
理をした後に粒界を移動させるために800℃〜
1000℃の温度で熱処理を施すが、前記温度が
900℃を超える温度だと、たとえ加工を加えて
も粒界の移動が小さく、また、5%未満の加工
量でも粒界の移動は小さい。その結果BNを粒
内に固定させておくという効果が小さくなるか
らである。したがつて、初期熱処理は900℃以
下の温度で5%以上の加工を施す方法とした。 次いで、初期熱処理を終つた合金は700〜900
℃の温度に5分以上保持する。この処理温度お
よび時間の限定は、これらの範囲を外れると、
BNが析出せず、特に5分以上保持するのは、
上記温度範囲でも5分未満ではBNが析出しな
いためである。なお、BN析出処理温度は、粒
界移動温度より低い温度でなされることが望ま
しい。なぜならば、粒界移動温度以下で熱処理
を施すと、BNは新たに形成された粒界に析出
してしまい効果が低減するからである。 最後に800℃〜1000℃の温度に1分以上保持
する熱処理を施すのは、Bは粒界に偏析しやす
い元素であるから、前述までの処理においては
ボロンは粒界にBNとして存在している。そこ
で、800℃〜1000℃、1分以上の熱処理を施す
ことにより、粒界を確実に移動させるのであ
る。800℃、1分未満では粒界の移動が起こら
ず、1000℃を超えるとBNが分解し、再び、粒
界に偏析する。したがつて、800℃〜1000℃、
1分以上に限定する。 (実施例) 表1、表2に示す3種の耐熱合金について、真
空溶解炉で100Kg小型インゴツトを溶製し、25mm
の厚さに熱間圧延し、最終圧延パス温度を850℃、
1000℃として、そのときの圧延量を相当ひずみ量
で、2.5%、5%とし、直ちに表3に示す析出処
理を施したのち、さらに粒界移動のための再熱処
理を施した。また、熱処理による10Bの存在位置
の変化をとらえるために、フイツシヨントラツク
エツチング法(FTE法:合金中の10Bは中性子照
射による核変換時にα線を出すが、それをフイル
ムにとらえて、10Bの位置分析を行う手段)を用
いて10Bの存在を画像化し、さらに粒界と粒内の
像の量比を面積率により定量化した。 表3からわかるように、本発明の製造方法にお
いてのみ、粒界に存在する10Bが減少した。した
がつてこのような方法により得られた合金は、中
性子照射環境下においても、10B(n,α)7Liの核
反応によるHeガスの粒界への生成量は少なく、
脆化を低減できることが確認できた。 なお、粒内のB析出物について同定した結果、
これらはBNであることが判明した。
【表】
【表】
【表】
(発明の効果)
以上説明したように、本発明によれば、中性子
照射を受けてもクリープ脆化を起すことのない耐
熱合金を、比較的容易にかつ安価に製造すること
ができる。
照射を受けてもクリープ脆化を起すことのない耐
熱合金を、比較的容易にかつ安価に製造すること
ができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 0.002wt%≦C≦0.5wt%、Si≦2.0wt%、Mn
≦2.0wt%、9wt%≦Cr≦30wt%、Ni≧20wt%、
Ti≦0.5wt%、Al≦0.5wt%、Fe≦50wt%、P≦
0.04wt%およびS≦0.01wt%を含み、そしてNお
よびBにつき、Ti,AlおよびCとの関連で、 Ti≦4・Cのとき、N≧Al/2 B≦N−Al/2 Ti>4・Cのとき、N≧
Al/2+(Ti−4・C)/4 B≦N−Al/2−(Ti−4・
C)/4 を含有させた成分組成の合金を900℃以下の温度
域において相当ひずみ量で5%以上の加工を施し
てから700〜900℃の温度に5分以上保持し、その
後、800〜1000℃の温度に加熱して1分以上保持
する熱処理を行うことを特徴とする耐中性子照射
脆化特性に優れた耐熱合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60227655A JPS6289854A (ja) | 1985-10-15 | 1985-10-15 | 耐中性子照射脆化特性に優れた耐熱合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60227655A JPS6289854A (ja) | 1985-10-15 | 1985-10-15 | 耐中性子照射脆化特性に優れた耐熱合金の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6289854A JPS6289854A (ja) | 1987-04-24 |
| JPH0424421B2 true JPH0424421B2 (ja) | 1992-04-27 |
Family
ID=16864264
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60227655A Granted JPS6289854A (ja) | 1985-10-15 | 1985-10-15 | 耐中性子照射脆化特性に優れた耐熱合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6289854A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01111849A (ja) * | 1987-10-22 | 1989-04-28 | Sanyo Special Steel Co Ltd | 化学反応管用耐熱鋼 |
| JP2009036379A (ja) * | 2008-09-26 | 2009-02-19 | Jtekt Corp | 転がり軸受 |
-
1985
- 1985-10-15 JP JP60227655A patent/JPS6289854A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6289854A (ja) | 1987-04-24 |
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