JPH04250171A - 車両用ヒューマンマシンシステム - Google Patents

車両用ヒューマンマシンシステム

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JPH04250171A
JPH04250171A JP3028561A JP2856191A JPH04250171A JP H04250171 A JPH04250171 A JP H04250171A JP 3028561 A JP3028561 A JP 3028561A JP 2856191 A JP2856191 A JP 2856191A JP H04250171 A JPH04250171 A JP H04250171A
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human
arousal
stimulus
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driver
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Atsuhide Kishi
篤秀 岸
Nobuhisa Okamoto
宜久 岡本
Nami Hirahata
平畑 奈美
Akinori Horiguchi
明伯 堀口
Satoyuki Abe
智行 阿部
Yasukazu Nagamura
永村 寧一
Ahei Sadoyama
亜兵 佐渡山
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Mazda Motor Corp
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Mazda Motor Corp
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒユーマンマシンシステ
ムに関し、例えば、自動車とドライバとの関係において
ドライバの感性に働きかけるマン・マシン・システムで
あるヒユーマンマシンシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間は、単調な作業を長時間に渡り続け
ていると覚醒低下(注意力低下)を引き起こし、しばら
くするとまた覚醒状態に回復する。このような覚醒と低
覚醒状態を繰り返す覚醒のリズムについては、感覚的に
漠然と自覚できても定量的に計測する方法は明らかにさ
れていない。
【0003】従来、長時間に渡る人間のリズムに関する
ものとして睡眠と活動を約24時間周期で繰り返すサー
カデイアン・リズムがよく知られているが、これは人間
の生命活動に関する長時間のリズムであつて、緊張状態
から覚醒低下状態までの10分程度から数時間という時
間スケールでの覚醒に関するリズムを示すものではない
。また、一般に人間の注意力の持続は、心理学的に20
分から30分程度と言われているが、更に時間を追つて
数時間の現象として見たとき人間はどうなるかというこ
とは明らかにされていない。
【0004】従来より、例えば運転時における居眠り運
転検出装置として、特開昭55−164529号に開示
されるように、ステアリングの操舵状態の乱れや応答速
度が遅れるという事実に基づいて居眠りを検出し、運転
者に警報を与える居眠り運転検出装置が知られている。 マン・マシン・システムは、自動車とドライバ、あるい
はコンピユータとユーザーとの関係に代表されるように
、ユーザーがマシンを使いこなすことに喜びを感じるこ
とができるシステム設計が重要となる。
【0005】近年、自動車業界では、電子制御技術を駆
使してドライバの好み、技量、気持ちに応じてマシン機
能を適応的に制御するもの考案されている。例えば、米
国特許4,829,434には、個人の資質、気分、好
み、生理、心理等のドライバの状態をドライバの挙動、
車両の走行状態、環境から判断して、適応制御により車
両特性を変更することが開示されている。この米国特許
では、具体的な例として、車間距離、車速度、雨量を検
出し、それらとあらかじめ蓄積したデータとの比較、判
定結果から、軽快な走行を好むドライバにはオートマチ
ツクトランスミツシヨンのシフトパターンをパワーモー
ドにし、心地よい走行を好むドライバにはエコノミーモ
ードに切り替える機構を挙げている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】近年、こうした覚
醒低下の時間特性を定量的に知つて覚醒低下を防止する
技術の必要性が高まり、例えば、自動車メーカの開発段
階での車両の長時間テスト走行においてテスト・ドライ
バは過酷な単調運転を要求される。こうした状況下でド
ライバを襲う覚醒低下状態(居眠りではなくても判断の
鈍つた状態)は、ドライバが起こす事故の原因になるも
のと考えられる。
【0007】上述の特開昭55−164529号に示さ
れた運転時における居眠り運転検出装置は、運転者が居
眠り状態、若しくはその直前の状態になつて初めて覚醒
度の低下を検知し警報を発するため、手遅れになつてし
まう恐れがある。また、上記従来の電子制御技術に基づ
く車両では、ドライバの感性に適合する適応制御が達成
されるとき、ドライバ側から見ると、以下のような問題
が生じる。
【0008】(1)機械の知的能力がドライバの能力よ
り優れ、制御がドライバ特性に適合しすぎることにより
、本来ドライバが判断、処理すべき作業まで機械が代行
してしまうことで、ドライバは主体的に車両を制御する
意欲を失い、その結果ドライバの運転技量の低下を生じ
るので、事故が発生しやすくなる。言い換えれば、適応
制御を行なう車両では、その適応制御により車両特性が
、ドライバの運転操作に影響を及ぼす程変えてしまうた
め、ドライバ自身がその特性の変化を感じとり、ドライ
バとしては、特性の変化した車両の運転を強いられる。
【0009】(2)車両の高度な知的適応性に対し、ド
ライバは冷たさやつまらなさを感じ、ドライバにとり車
両は無機的なものに思えて、運転する喜びや車両に対す
る親和感を喪失させる。本発明はかかる点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、知性のみが強調
されたマシンに対し、人間的感情機能を同時に付加して
疑似人間化が促進されたマシンを提供し、他方、ドライ
バには、この疑似人間化したマシンとの相互作用を楽し
ませることで運転意欲の向上を図ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決することを目的としてなされたもので、上述の課題を
解決するための手段として、以下の構成を備える。即ち
、外部環境を検知する環境検知手段を備えたヒユーマン
マシンシステムであつて、人間の感性に応じて、人間が
該ヒユーマンマシンシステムに対して疑似人間的である
と感じるよう該ヒユーマンマシンシステムの機能を制御
する制御手段とを備える。
【0011】好ましくは、制御手段は、人間の生理、あ
るいは心理状態を検出する第1の検出手段と、該生理、
あるいは該心理状態が快適となるようヒユーマンマシン
システムの機能を制御する第1の制御手段とを備える。 また、好ましくは、制御手段は、人間の生理、あるいは
心理状態を検出する第1の検出手段と、該生理、あるい
は該心理状態が不快となるようヒユーマンマシンシステ
ムの機能を制御する第2の制御手段とを備える。
【0012】さらに好ましくは、制御手段は、人間の生
理、あるいは心理状態を検出する第1の検出手段と、該
生理、あるいは該心理状態が快適、あるいは不快となる
ようヒユーマンマシンシステムの機能を制御する第3の
制御手段とを備える。また、好ましくは、制御手段は、
人間の覚醒度を検出する覚醒度検出手段と、該覚醒度に
応じてヒユーマンマシンシステムの機能を制御する第4
の制御手段とを備える。
【0013】好ましくは、覚醒度検出手段は、脳波を検
出する手段と、検出した脳波のパワー量、及びパワーデ
ータを算出する手段と、刺激を提示し、刺激に対する反
応時間を検出する手段と、脳波のパワー量と反応時間と
の相関を解析して、覚醒度推定パラメータを算出する手
段と、覚醒度推定パラメータとパワーデータとから覚醒
度を算出する手段とを備える。
【0014】好ましくは、覚醒度検出手段は、脳波を検
出する手段と、検出された脳波の時系列データに周波数
分析を施す手段と、周波数上のレベルのピークを検出し
て覚醒リズム周期を算出する手段とを備える。また、好
ましくは、覚醒度検出手段は、刺激を提示する手段と、
提示した刺激に対する反応時間を検出する手段と、反応
時間の時系列データに周波数分析を施す手段と、周波数
上のレベルのピークを検出して覚醒リズム周期を算出す
る手段とを備える。
【0015】さらに好ましくは、覚醒度検出手段は、ま
ばたき頻度を検出する手段と、刺激を提示し、刺激に対
する反応時間を検出する手段と、まばたき頻度と反応時
間との相関を解析して、覚醒度推定パラメータを算出す
る手段と、覚醒度推定パラメータとまばたき頻度とから
覚醒度を算出する手段とを備える。また、好ましくは、
覚醒度検出手段は、心拍数を検出する手段と、刺激を提
示し、刺激に対する反応時間を検出する手段と、心拍数
と反応時間との相関を解析して、覚醒度推定パラメータ
を算出する手段と、覚醒度推定パラメータと心拍数とか
ら覚醒度を算出する手段とを備える。
【0016】そして、好ましくは、制御手段は、人間の
覚醒度を検出する覚醒度検出手段と、人間の生体の活動
情報を計測する計測手段と、該活動情報に応じて、人間
に外敵刺激を発する刺激呈示手段と、該覚醒度に応じて
、該刺激呈示手段制御し、人間の覚醒状態を維持する覚
醒維持手段とを備える。
【0017】
【作用】以上の構成において、人間の感性を検出し、そ
の状態に対してヒユーマンマシンシステムの機械機能を
人間の感性に適応させたり、非適応にさせたりする。
【0018】
【実施例】[発明の概要説明]<発明の基本機能>本発
明のヒユーマンマシンシステムは、従来の適応型システ
ムに対して、 (1)ドライバの主体的な運転行為を促進するため、制
御システム自体がドライバの運転行為に直接影響を与え
ることはない。 (2)ドライバと車両との親和性を促進するため、車両
の疑似人間化を図つている。という指針に基づくもので
ある。
【0019】そのため、本発明のヒユーマンマシンシス
テムは、マン・マシン・システムとして下記の基本機能
を有する。 (1)適応型機能 ドライバの感性を検出し、その状態に対してドライバが
快適となるよう物理要素、制御特性、環境等、機械の持
つ機能を感性に適応させる機能。
【0020】尚、ここでの感性の検出とは、人間の生理
量、心理量、行動から人間の状態を定量的に測ることが
できる指標を作り、その結果を用いて人間状態を推定す
ることを意味する。また、快適の計測は、人間の生理、
心理状態に合致する評価指標を生理量、行動量(行動を
表わす量)から作り、それに基づいて人間の生理、心理
状態を推定することにより行なう。快適性の実現のため
には、人間に刺激を呈示し、その刺激に対する効果を指
標を用いて評価して、人間が最も快適な状態となるよう
に刺激量を制御するという手法を使う。所謂、覚醒度の
バイオフイードバツクの考え方は、この実現方法に含ま
れる。 (2)非適応型機能 ドライバの感性を検出し、その状態に対してドライバが
不快となるよう物理要素、制御特性、環境等、機械の持
つ機能を感性に非適応とする機能。 (3)疑似人間型機能 ドライバの感性を検出し、その状態に対して物理要素、
制御特性、環境等の機械機能をドライバの感性に適応さ
せたり、あるいは非適応にすることで、ドライバに対し
て機械が意志や感情を持つているという錯覚を感じさせ
る機能。 <制御対象>本発明のヒユーマンマシンシステムの制御
対象は、人間の感性としての視覚、聴覚、触覚、加速感
や重力感等の前庭感覚や、覚醒度、興奮度、緊張度とい
う気分、さらに喜怒哀楽といつた感情、運転による疲労
、物に対する愛着、飽き、そして、高度な次元の感性と
しての愛情、憎悪、価値観、倫理観、美意識という思想
、ドライバの運転技量や癖のようなドライバの特徴とし
ての挙動である。
【0021】制御対象とする機械機能は、ドライバの作
業である運転に直接影響を与える機能を制御するもので
はない。つまり制御対象とする機能は、目的とする作業
に対しては間接的な機械機能であり、作業に対しては直
接影響を与えない。例えば、ドライバの技量により車両
の操舵特性を変更することは、その変更によつてドライ
バが運転することに大きな影響を受けるので直接的な制
御と言える。但し、操舵特性を変更してドライバがその
変更を感知できても、それがドライバの運転に影響がな
い範囲のものであれば間接的な制御である。
【0022】間接的に影響を与える機械機能としては、
感覚的、あるいは心理的に直接人間に働きかける音、振
動、空調による熱、送風量、照度等の環境刺激がある。 <発明の基本構成>本発明のヒユーマンマシンシステム
(以降、ヒユーマン・ミメテツク・マシン(Human
 Mimetic Machine 、HMMと略す)
と呼ぶ)は、ドライバに対して、マシンの反応を通して
その反応が人間的な意志を持つて働きかけたものである
ように感じさせるよう構成されている。そこで、人とマ
シンとの相互作用を表現するために、人間同志の間で行
なわれている意志伝達のパターンを人とマシンの間にお
いて実現する。
【0023】相互にメツセージを交換し合う親しい人間
同志の関係に似た関係、つまり、人間は、親しい人との
交流を通じて最も心理的な満足を得るという心理現象を
マン・マシン・システムの中に実現することが、上述の
課題を解決することになる。図1は、親しい人間間の交
流を観察して得た相互作用のパターンを示す。同図にお
いて、気配り的反応とは、常に相手の状態や反応に最大
限の注意を払うことであり、性格的反応とは、気配りを
しながらも自己の意志や主張を持つて対応することを意
味する。また、感情的反応とは、時には感情を優先させ
た自己中心的な反応であり、服従的反応とは、尊敬する
人間にはできるだけ従おうとする反応である。
【0024】本発明のHMMは、これらの観察に基づき
、マシンがドライバの働きかけに対して気配りを感じさ
せる反応を返しながら、時として感情的、かつ性格的反
応をも返すことで、ドライバに人間らしさを感じさせる
ものである。図2は、本発明のHMMの構成を示すブロ
ツク図である。同図に示すHMMは、道路環境を検知し
て、それに応じて車両特性を最適走行状態に制御する車
両制御部1と、ドライバ11の状態を検知して、その状
態に応じたメツセージを生成する疑似人間反応生成部5
からなる。
【0025】車両制御部1は、ドライバの操作と道路環
境に応じた最適な車両挙動を実現するもので、外部環境
に対して車両が適応するための制御、例えば、ABSや
四輪駆動(4WS)がこれに相当する。疑似人間反応生
成部5は、人間らしい反応をドライバに返すために車両
環境を制御するものである。ここでは、車両の反応にて
ドライバの生理状態や心理状態に働きかけて、生理状態
を最適なものに制御したり、心理的満足感を感じさせる
ため、ドライバの状態に対するドライバへのメツセージ
伝達のみを行なう。この疑似人間反応生成部5は、ドラ
イバの生理、心理状態をリアルタイムに推定する人間状
態検出部9、ドライバに対する人間的反応の呈示パター
ンを決定する刺激制御部6、そして刺激制御部6からの
指令に基づき、ドライバ11に対する刺激を生成する感
覚刺激発生部10からなる。
【0026】刺激制御部6は適応制御部7、及び非適応
制御部8からなり、車両挙動部3から信号を受けて、適
応制御部7は、刺激生成に際してリアルタイムにドライ
バを最適な生理、心理状態に保つよう適応制御するため
に感覚刺激発生部10に指令を出す。また、非適応制御
部8は、長期間の車両挙動運動履歴情報の蓄積をもとに
不定期に適応制御部7の感覚刺激発生部10に対する指
令に割り込みをかける。そして、規範的に定められた刺
激発生ルールに基づいて刺激を選択し、ドライバにとつ
て非適応的な刺激を生成するよう感覚刺激発生部10に
指令を出す。但し、刺激としては、車両の操舵特性を直
接制御するものではなく、車両室内の音響、振動、香り
、空調環境のような車両走行に直接関与しない刺激であ
る。
【0027】適応制御部7の動作によりドライバ11に
対して気配り的反応を表現し、適応制御部7が非適応制
御部8に対してマスターとして動作することで服従的反
応を表現する。そして、非適応制御部8のドライバ11
に対する反応のルール郡を調整することにより性格的反
応と感情的反応を表現する。非適応制御部8が長期の車
両挙動運動履歴情報を蓄積するのは、人間間の交流にお
いて、長期間のつきあいによる過去の出来事の記憶が、
現在の相手との交流における心理的関係に影響すること
を表現するためである。例えば、高速道路における運転
のように、長時間での性能上限での運転が持続した場合
、ドライバに運転の中止を促すメツセージを車両環境を
制御することで感じさせることが挙げられる。
【0028】本発明のHMMでは、疑似人間反応生成部
5は車両制御部1に直接影響を与えることはなく、車両
制御部1は車両の制御に専念する。そして、車両挙動の
制御に関しては、ドライバの生理、心理状態に応じて直
接制御せず、積極的にドライバの意志に委ねている。こ
れは、車両を運転する喜びは、ドライバ自身で車両を制
御するという主体的な行為自体に存在するという思想に
基づくものである。つまり、本HMMでは、人間に直接
影響する環境刺激のみでドライバの生理、心理に働きか
け、ドライバに車両挙動に合つた運転操作を教示し、同
時にその教示に適当な環境を作り出している。
【0029】次に、本発明に係る好適な実施例を詳細に
説明する。 <第1実施例>図3は、本発明の第1の実施例に係るH
MMの全体構成を示すブロツク図である。同図において
、車両制御部2は、ドライバ11の操作と検出部4が検
出した環境20からの道路環境に応じて、車両挙動部3
に対して最適な車両挙動を実現するよう制御するもので
ある。この車両挙動部3からは、刺激制御部6の中央制
御部(CPU)15に車両挙動として後述する車体歪R
が出力される。
【0030】人間状態検出部9は、ドライバの生理、心
理状態をリアルタイムに推定するもので、ドライバ11
の人間状態を検出するために設けた指先容積脈波検出器
13からの脈波を平滑する平滑化回路21、及びその結
果をもとに、後述する人間の状態量を得るための演算を
行なう演算部22よりなる。刺激制御部6は、適応制御
部7、非適応制御部8、及びそれらを制御する中央制御
部(CPU)15からなり、適応制御部7は、刺激生成
に際してリアルタイムにドライバを最適な生理、心理状
態に保つよう適応制御するために感覚刺激用車両制御部
12に指令を出す。また、非適応制御部8は、長期間の
車両挙動運動履歴情報の蓄積をもとに不定期に適応制御
部7の感覚刺激用車両制御部12に対する指令に割り込
みをかける。
【0031】感覚刺激用車両制御部12は、刺激制御部
6から指令を受け、刺激制御部6にて決定されたドライ
バに対する人間的反応の呈示パターンに基づきドライバ
11に対して刺激を生成する。図4は、刺激制御部6を
構成するCPU15周辺の詳細構成を示すブロツク図で
ある。同図において、CPU15は車両挙動部3からA
/D変換部18を介して車体歪Rを受け、同時に人間状
態検出部9からA/D変換部19を介して人間の状態量
Hを受ける。CPU15は、これらの入力をもとに、後
述する感覚刺激発生制御パラメータIを発生する。
【0032】図5は、車両挙動部3における車体歪Rの
算出方法を説明するための図である。同図において、車
体31の下部に設置されたストレインゲージ32は、x
方向の歪Sx 、及びy方向の歪Sy を検出する。歪
算出回路33は、ストレインゲージ32での歪検出結果
からSx ,及びSy の2乗平均を求め、その値を車
体歪Rとして刺激制御部6に出力する。
【0033】図6は、人間状態検出部9におけるドライ
バの人間状態の検出方法を示す図である。ここでは、指
先容積脈波検出器13にて得られた電圧波形としての脈
波(図6の(a))を処理することで、ドライバ11の
イライラやビツクリ度の指標Hを算出する。図6の(b
)は、図6の(a)に示した脈波を平滑化回路21にて
平滑した波形を示しており、脈波の特徴的な変化である
イライラやビツクリにより、その振幅が減少して形成さ
れる三角形の部分が抽出される。
【0034】この平滑後の波形に対して、下記の式(1
)による演算を行なうことで人間の状態量Hを得る。演
算の結果、図6の(c)に示す波形が得られ、Hの値が
大きい程、人間がイライラやビツクリしている状態にあ
り、逆にその値が小さい程、沈静していることを示す。
【0035】
【数1】
【0036】図7は、人間の状態量Hと感覚刺激発生制
御パラメータIとの関係を示すマツプであり、図7の(
a)は、人間の状態量Hと適応制御部7にて算出される
感覚刺激発生制御パラメータIとの関係を示すもので、
状態量Hの値が大きくなる程、パラメータIの値が小さ
くなるという特性を有する。また、図7の(b)は、人
間の状態量Hと非適応制御部8にて算出される感覚刺激
発生制御パラメータI’との関係を示すもので、図7の
(a)とは逆に状態量Hの値が大きくなる程、パラメー
タI’の値も大きくなる特性を有する。
【0037】次に、本実施例における感覚刺激発生制御
パラメータI,I’を算出する手順を説明する。図8は
感覚刺激発生制御パラメータI,I’を算出するための
メインルーチンを示すフローチヤートであり、ステツプ
S1aで、適応制御部7は人間状態検出部9にて得られ
た人間の状態量Hを入力し、ステツプS1bで、図7の
(a)に示すマツプを参照して対応する感覚刺激発生制
御パラメータIを算出する。ステツプS2で、後述する
割り込みが発生したか否かを判定し、割り込みがなけれ
ばステツプS3に進んで、感覚刺激用車両制御部12に
Iを出力して快適な運転が行なえるようにする。
【0038】しかし、ステツプS2で割り込みが発生し
たと判断されたときは、ステツプS5で感覚刺激発生制
御パラメータI’を算出する。このI’の算出は、図7
の(b)に示すマツプを参照して行なう。そして、ステ
ツプS6でパラメータIをI’に置き換えた後、Iを出
力するステツプS3に進む。ステツプS4では、パラメ
ータIを出力した効果を見るため待ち時間TW を設け
、TW 経過後、再びステツプS1に戻る。
【0039】図9に示すフローチヤートは、図8のステ
ツプS2における割り込み発生ルーチンを示す。同図に
おいて、CPU15は、ステツプS10で車両挙動部3
から車体歪Rを入力し、次のステツプS11で車両が悪
路を走行しているか否かを判断する。ここでは、図10
に示すように、車両挙動部3にて算出した車体歪Rの値
が、所定値Rr 以上となる時間が所定時間tr 秒を
越えたとき、悪路走行中であると判断する。
【0040】ステツプS11での判断がYESであれば
、ステツプS12に進み、連続してn回以上パラメータ
I’が出力されたかどうかの判定をする。この判定結果
がYESであれば、非適応制御が一定時間以上連続して
いるとし、何らかの理由でドライバが休めない状態にあ
ると判断してステツプS13に進み、ステツプS11で
の悪路判断を取り消して適応制御を行なう。しかし、ス
テツプS12での判断がNOであれば、車体に負担をか
ける程度の悪路走行を一定時間以上続けているにも拘ら
ず、適応制御が行なわれていることになるので、ステツ
プS14にて割り込みを発生させる。よつて、上述の図
8のステツプS2での判断がYESとなり、非適応制御
が行なわれるので、イライラやビツクリ度を増す方向に
制御され、ドライバ11は運転への意欲が削がれる結果
、休憩を促されることになる。
【0041】図11は、感覚刺激用車両制御部12の内
部構成を示すブロツク図である。同図において、コント
ロ−ラ34は、刺激制御部6から感覚刺激発生制御パラ
メータIを受け、その値に応じて可変フイルタ26の特
性を選択するフイルタ制御信号Fを算出する。可変フイ
ルタ26には、ホワイトノイズジエネレータ25からの
ホワイトノイズWが常に入力されており、Fの値に従つ
たフイルタ特性でフイルタリングされた信号W’を出力
する。この信号W’は、A/D変換部30にてデジタル
信号に変換された後、信号W”としてコントロ−ラ34
に入力される。
【0042】可変フイルタ26は、図12に示すように
1/f特性を有し、パラメータIの値が大きくなるに従
い信号W’は、ホワイトノイズから1/fn ノイズ(
nは1以上の実数で、1〜2の間の値を使用するのが望
ましい)に変化する。コントロ−ラ34は、さらに、後
述する加振ゆらぎ制御信号Vを算出し、加振制御部29
は、この加振ゆらぎ制御信号Vとエンジン回転信号RP
Mとに応じてドライバ11が座るシート27の下部に設
けられた加振器28に信号を送る。その結果、シート2
7は、後述する所定の周波数にて加振される。
【0043】図13は加振器28がシート27を加振す
る周波数特性を示すマツプであり、同図(a)は、エン
ジン回転信号RPMと基本加振周波数ωとの関係を示し
ている。また、同図(b)は、加振ゆらぎ制御信号Vと
加振周波数のゆらぎΔωとの関係を示している。シート
27は、上述のように加振制御部29から出力される加
振ゆらぎ制御信号Vとエンジン回転信号RPMとにそれ
ぞれ対応するωとΔωとの和に応じて変化する周波数に
て加振される。
【0044】結局、感覚刺激用車両制御部12は、刺激
制御部6からの感覚刺激発生制御パラメータIに応じて
運転席を支持する加振器28を駆動するので、ドライバ
には振動刺激が与えられ、そのイライラやビツクリ度を
制御することができる。図14は、コントロ−ラ34に
おける加振ゆらぎ制御信号Vとフイルタ制御信号Fとを
算出する手順を示すフローチヤートである。同図のステ
ツプS15では、コントロ−ラ15は刺激制御部6から
の感覚刺激発生制御パラメータIをもとに、図12に示
す1/f特性マツプからフイルタ特性を決定し、その特
性に対応するフイルタ制御信号Fを算出して、ステツプ
S16でその信号Fを出力する。
【0045】コントロ−ラ34は、ステツプS17で上
述のA/D変換部30からの出力信号W”をもとに加振
ゆらぎ制御信号Vを算出し、続くステツプS18で加振
制御部29に信号Vを出力する。ステツプS19では、
前回の処理でフイルタ制御信号Fを算出してから時間T
W が経過したかの判定をする。ここで時間TW が経
過していないと判定されたときは、ステツプS17に戻
つて加振ゆらぎ制御信号Vの算出を行なうが、所定時間
の経過が確認された場合は、ステツプS15に戻つて再
びフイルタ制御信号Fの算出を行なう。
【0046】図15は、実施例に係るHMMにおける人
間状態とシートの振動周波数との関係を示している。同
図において、HMMの人間状態検出部9が、ドライバの
イライラ、ビツクリの程度をもとに適応制御をするとき
は、1/fn 型(nは1以上の実数で、1〜2の間の
値を使用するのが望ましい)のシート振動周波数のゆら
ぎを与え、ドライバが沈静状態にあるときは、ホワイト
ノイズ型のゆらぎを与える。また、非適応制御のときは
、適応制御とは逆のシート振動周波数のゆらぎを与える
【0047】以上説明したように、本実施例によれば、
ドライバのイライラ、ビツクリの度合いを指先容積脈波
を用いて検出し、車両挙動としては車体歪を検出して、
それらの値に応じたシートゆらぎ振動を刺激として使用
して適応制御を行なつてドライバが快適な運転を行なえ
るようにし、また、悪路走行が続いたと判定したときは
、所定のシートゆらぎ振動を刺激として使用して非適応
制御を行ない、ドライバに休息を促すことができるとい
う効果がある。 <第2実施例>本発明に係る第2の実施例について説明
する。尚、本実施例に係るHMMの全体構成は、図3に
示した第1の実施例に係るHMMと同じであるため、そ
の説明は省略する。
【0048】図16は、HMMの刺激制御部6を構成す
るCPU15周辺の詳細構成を示すブロツク図である。 同図において、CPU15は車両挙動部3からA/D変
換部18を介して車速Vを受け、同時に人間状態検出部
9からA/D変換部19を介して人間の状態量Hを受け
る。CPU15は、これらの入力をもとに感覚刺激発生
制御パラメータIを発生する。
【0049】尚、本実施例における人間状態検出部9で
のドライバの人間状態の検出方法、及び人間の状態量H
と感覚刺激発生制御パラメータIとの関係は、第1実施
例における検出方法(図6)、及び状態量Hとパラメー
タI,I’との関係(図7)と同じである。次に、本実
施例における感覚刺激発生制御パラメータI,I’を算
出する手順を説明する。
【0050】本実施例におけるパラメータ算出のメイン
ルーチンは、図8に示した第1実施例におけるパラメー
タ算出手順と同じであるため、ここでは、割り込み発生
ルーチンについてのみ説明する。図17は、本実施例に
係る割り込み発生ルーチンを示し、ステツプS21で、
CPU15は車両が渋滞に陥つているか否かを判断する
。ここでは、図18に示すように、車両挙動部3にて車
速Vが、ある一定車速VJ 以下となる時間が所定時間
tJ 秒以上続くと、渋滞であると判断する。
【0051】ステツプS21での判断がYESであれば
、ステツプS22に進み、連続してn回以上パラメータ
I’が出力されたかどうかの判定をする。この判定結果
がYESであれば、非適応制御が一定時間以上連続して
いるとし、何らかの理由でドライバが休めない状態にあ
ると判断してステツプS23に進み、ステツプS21で
の渋滞判断を取り消して適応制御を行なう。しかし、ス
テツプS22での判断がNOであれば、渋滞が一定時間
以上継続されているにも拘らず、適応制御が行なわれて
いることになるので、ステツプS24にて割り込みを発
生させる。
【0052】この処理により、図8のステツプS2での
判断がYESとなり、非適応制御が行なわれるので、イ
ライラやビツクリ度を増す方向に制御され、ドライバ1
1は運転への意欲が削がれて休憩を促されることになる
。図19は、本実施例のHMMの感覚刺激用車両制御部
12の内部構成を示すブロツク図である。同図において
、コントロ−ラ34は、刺激制御部6から感覚刺激発生
制御パラメータIを受け、その値に応じて可変フイルタ
26の特性を選択するフイルタ制御信号Fを算出する。 可変フイルタ26には、ホワイトノイズジエネレータ2
5からのホワイトノイズWが常に入力されており、Fの
値に従つたフイルタ特性でフイルタリングされた信号W
’を出力する。この信号W’は、A/D変換部30にて
デジタル信号に変換された後、信号W”としてコントロ
−ラ34に入力される。
【0053】可変フイルタ26は、第1実施例と同様、
図12に示すような1/f特性を有し、パラメータIの
値が大きくなるに従い信号W’は、ホワイトノイズから
1/fn ノイズ(nは1以上の実数で、1〜2の間の
値を使用するのが望ましい)に変化する。コントロ−ラ
34は、後述するように信号W”をもとに燃料噴射コン
トロール信号Eを算出し、その算出結果をEGIコント
ロールユニツト35に送る。そして、燃料噴射装置36
は、EGIコントロールユニツト35からの制御信号に
従い燃料噴射を行なう。
【0054】図20は、燃料噴射コントロール信号Eと
EGIコントロールユニツト35から燃料噴射装置36
に送られる燃料制御信号との関係を示すマツプである。 同図(a)は、燃料噴射コントロール信号Eと燃料噴射
量との関係を示し、(b)は、燃料噴射コントロール信
号Eと噴射間隔との関係を示している。同図における安
全許容域とは、燃料の噴射量や噴射間隔のゆらぎ量が適
正値に対して極端に変化するのを避けるために設けたも
ので、操舵特性等、運転に影響を与える程、大きな値は
とらない。
【0055】HMMの感覚刺激用車両制御部12は、刺
激制御部6からの感覚刺激発生制御パラメータIに応じ
て燃料噴射量、あるいは噴射間隔のゆらぎを制御するこ
とでエンジン出力が制御され、ドライバにはエンジン出
力のみならずエンジン音、振動という刺激が与えられる
ので、そのイライラやビツクリ度を制御することができ
る。
【0056】図21は、コントロ−ラ34における燃料
噴射コントロール信号Eとフイルタ制御信号Fとを算出
する手順を示すフローチヤートである。同図のステツプ
S25では、コントロ−ラ15は刺激制御部6からの感
覚刺激発生制御パラメータIをもとに、図12に示す1
/f特性マツプからフイルタ特性を決定し、その特性に
対応するフイルタ制御信号Fを算出して、ステツプS2
6でその信号Fを出力する。
【0057】コントロ−ラ34は、ステツプS27で上
述のA/D変換部30からの出力信号W”をもとに燃料
噴射コントロール信号Eを算出し、続くステツプS28
で加振制御部29に信号Eを出力する。ステツプS29
では、前回の処理でフイルタ制御信号Fを算出してから
時間TW が経過したかの判定をする。ここで時間TW
 が経過していないと判定されたときは、ステツプS2
7に戻つて燃料噴射コントロール信号Eの算出を行なう
が、所定時間の経過が確認された場合は、ステツプS2
5に戻つて再びフイルタ制御信号Fの算出を行なう。
【0058】図22は、本実施例に係るHMMにおける
人間状態と燃料噴射のゆらぎとの関係を示している。同
図において、HMMの人間状態検出部9が、ドライバの
イライラ、ビツクリの程度をもとに適応制御をするとき
は、1/fn 型(nは1以上の実数で、1〜2の間の
値を使用するのが望ましい)の燃料噴射のゆらぎを与え
、ドライバが沈静状態にあるときは、ホワイトノイズ型
のゆらぎを与える。また、非適応制御のときは、適応制
御とは逆の燃料噴射のゆらぎを与える。
【0059】以上説明したように、本実施例によれば、
ドライバのイライラ、ビツクリの度合いを指先容積脈波
を用いて検出し、車両挙動としては車速をもとに渋滞の
判断をして、それらの値に応じた燃料噴射のゆらぎにて
エンジン出力やエンジン音、振動を刺激として使用して
適応制御を行なうことでドライバが快適な運転を行なえ
るようにし、また、渋滞が一定時間以上続いたと判定し
たときは、所定の燃料噴射のゆらぎによる刺激を使用す
ることで非適応制御を行ない、ドライバに休息を促すこ
とができるという効果がある。 <第3実施例>以下、本発明に係る第3の実施例につい
て説明する。
【0060】本実施例では、ドライバの覚醒度を検出し
て、その覚醒度に応じた刺激をドライバに呈示すること
でドライバを最適な覚醒状態に持続する。図23は、第
3の実施例に係るHMMの全体構成を示す概略ブロツク
図である。同図において、車両制御部2は、ドライバ1
1の操作と検出部4が検出した環境20からの道路環境
に応じて、車両挙動部3に対して最適な車両挙動を実現
するよう制御する。
【0061】人間状態検出部9は、ドライバ11からの
脳波をもとにドライバ11の覚醒状態を検出する。適応
制御部7は、刺激生成に際してリアルタイムにドライバ
を最適な生理、心理状態に保つよう適応制御するために
感覚刺激用車両制御部12に指令を出す。また、感覚刺
激用車両制御部12は、適応制御部7からの指令を受け
てドライバに対する人間的反応の呈示パターンに基づき
ドライバ11に対して刺激を生成する。
【0062】図24は、本実施例のHMMの詳細ブロツ
図であり、ここではドライバ11の頭部に電極2aを接
着して電位差を計測することで、ドライバの脳波を測定
するという手法をとる。このドライバ11の脳波は、生
理計測用アンプ43に導かれて信号増幅を受け、A/D
変換器44にてデジタル信号に変換された後、CPUb
42に送られる。CPUb42では後述する覚醒度推定
値Xが演算され、システム全体の制御、及び覚醒度制御
用のCPUa41からの指令に従い、CPUa41にそ
の瞬間での推定値Xを引き渡す。
【0063】CPUa41は覚醒度推定値Xを常に監視
すると同時に、エンジンルーム54内に設けたマイクロ
ホン46にてエンジン45のエンジン音を計測している
。その計測されたエンジン音はA/D変換器47でデジ
タル信号に変換され、CPUa41に取り込まれる。 CPUa41は、覚醒度推定値Xの値をもとにドライバ
が低覚醒状態にあると判断したときには、取り込んだエ
ンジン音をD/A変換器51に送つてアナログ信号に変
換すると共に、アンプ50にゲインコントロール信号を
送り、その増幅度を制御する。そして、アンプ50は、
CPU1aからの制御信号に従つて増幅したエンジン音
を、刺激としてスピーカ53を介してドライバ11に呈
示する。このアンプ50の増幅度は、後述するように、
CPUa41が、ドライバ11の耳元に設置した耳元マ
イクロホン52にて拾つたスピーカ53からのエンジン
音出力レベルの監視結果に応じて決定する。
【0064】一方、CPUa41が、ドライバ11が過
緊張状態にあると判断したときには、香り呈示装置48
を起動してドライバに沈静用の香りを呈示する。尚、ド
ライバ11は、本システムの駆動が長時間に及んで肉体
的な疲労が蓄積したときに、自らが終了スイツチ49を
操作してシステムの駆動を停止できるようになつている
【0065】次に、本実施例のHMMにおける覚醒状態
持続処理手順について説明する。図25は、実施例に係
る最適覚醒度持続処理の手順を示すフローチヤートであ
る。同図において、ステツプS31で、初期値として以
下の値、パラメータ等の設定を行なう。 (1)最適覚醒度推定値Rbest (2)緊張度限界値R1 (3)覚醒低下限界値R2 (4)許容制御覚醒度推定値幅Rerr1(緊張度に対
するもの) (5)許容制御覚醒度推定値幅Rerr2(低覚醒度に
対するもの) (6)エンジン音の取り込み時間T1 (7)スピーカ発生音量E0  (8)安全限界エンジン音量Esafe(9)エンジン
オン再生音率Δ0  (10)安全限界カウンタNsafe−lim(11)
安全限界時のエンジン音再生時間Tsafe(12)香
り呈示限界回数Ns−lim(13)個人覚醒度推定パ
ラメータa1 ,a2 ,a3 ,a4 ,a5  (14)HMM駆動時間用カウンタNl(初期値を1に
する) (15)HMM駆動時間上限カウンタNlsetここで
、覚醒度と覚醒度推定値との関係を説明する。
【0066】図26は、覚醒度と覚醒度推定値との関係
を図示したもので、両者は相互に単調増加の関係にある
。覚醒度推定値がRbestのとき最適な覚醒状態にあ
るとし、Rbestを中心に過緊張側にRerr1、覚
醒低下側にRerr2の範囲(図中、斜線部)を定めた
場合、覚醒度推定値がこの範囲内にあるとき、正常覚醒
状態とする。
【0067】また、覚醒度推定値がR1よりも大きいと
きを過緊張状態、R2よりも小さいときを低覚醒状態と
する。次のステツプS32では覚醒度推定値X1を取り
込み、続くステツプS33で、X1がR1よりも大きい
か否か、即ち、過緊張状態にあるかどうかを判定する。 ここでの判定がYESであれば、過緊張状態にあるとし
てステツプS36に進み、後述する過緊張対処処理を実
行する。
【0068】しかし、ステツプS33での判定がNOで
あれば、ステツプS34でX1がR2よりも小さいか、
つまり低覚醒状態か否かを判定する。ここで低覚醒状態
にないと判定されたときは、再びステツプS32に戻つ
て覚醒度推定値X1を取り込む。逆にステツプS34で
低覚醒状態にあると判定されたときはステツプS35に
進み、後述する低覚醒対処処理を実行する。
【0069】ステツプS37ではHMM駆動時間用カウ
ンタNlの値がHMM駆動時間上限カウンタNlset
の値より大きいか否かを判定する。ここでの判定がNO
であれば、最適覚醒度持続処理は設定した回数を実行し
ていないということで、ステツプS38でカウンタNl
の値を1だけインクリメントした後、ステツプS32に
戻る。しかし、カウンタNlの値がカウンタNlset
を越えているときは、ステツプS37での判定はYES
となり、次のステツプS39で、ドライバによる終了ス
イツチ49の押下を検出する。このスイツチ押下があれ
ば、ドライバによるHMMの駆動停止の意志があつたと
して本処理を終了する。
【0070】次に、本実施例のHMMにおいて脳波から
覚醒度を数値として推定する方法について説明する。図
27は、本実施例のHMMを構成するCPUb42内の
覚醒度推定部のブロツク図である。ここでは、人間の覚
醒度の度合を絶対的に定量化し、それに応じて振動,音
,香り等の刺激をドライバに与えることにより、バイオ
フイードバツク的にドライバの覚醒状態を一定水準に維
持し、居眠りや過度の興奮状態に陥ることを防止する。
【0071】図27において、脳波検出部51aは被験
者であるドライバ11の頭部に装着した電極2から脳波
を検出し、不図示のアンプにより脳波を増幅する部分か
ら構成される。脳波加工部52aは脳波検出部51aか
らの脳波信号を加工して覚醒の推定をしやすい物理量に
信号処理する。即ち、脳波検出部51aにて増幅された
脳波信号を後述するA/D変換器を介して取り込み、デ
イジタル・フイルタ処理を施して脳波のδ波(1−3H
Z ),θ波(3−6HZ ),α波(8−13HZ 
),β波(13HZ −30HZ )の周波数帯域に分
け、覚醒度評価に必要な物理量に加工する。
【0072】覚醒度推定部53aは、後述する覚醒度推
定パラメータと脳波帯域データをもとに覚醒と関連の深
い推定値を計算する。また、覚醒度判定部54aは、覚
醒度推定部53aで推定された覚醒度合から、どの程度
刺激を提示するかを判定する。そして、刺激提示部50
aは、覚醒度判定部54aからの指示により、適当な刺
激をドライバに提示したり、停止したりする。
【0073】本実施例の覚醒度推定部では、脳波及び反
応時間をもとに覚醒度を推定し、その情報を用いて最適
な刺激を運転者にバイオフイードバツク的に与える。そ
こで、図28を参照して、本実施例に適用されたバイオ
フイードバツクの概念について述べる。図28は心理学
や人間工学でよく用いられる図で、縦軸は作業の効率、
または処理能力を表しており、運転時に限定するならば
、目的とするハンドル操作や判断力に相当する。また、
横軸は刺激量で視覚的刺激,聴覚的刺激,触覚的刺激,
臭覚的刺激等を考えることができる。これらは運転時に
例えると、前方の風景の流れ、車内の騒音や振動、ある
いは臭いということになる。
【0074】図28のハツチング部Bは、刺激量がある
量よりも増加してくるドライバは的確な操作をすること
ができなくなり、最終的にはパニツク状態(過覚醒)に
陥ることを意味している。例として、高速走行で車速を
上げていつたとき、最終的には道路環境の変化について
ゆくことができなくなつてハンドル操作不能に陥つたり
、スピンが生じたときには回避できないというような状
況を挙げることができる。
【0075】同図のハツチング部Aは、注意を要求する
割に刺激が少ないために単調状態に陥り、覚醒低下を引
き起こすことを意味している。この例として、高速道路
のような単調運転時における覚醒低下のような状態があ
る。因に、従来の居眠り警報装置が狙つているのは、こ
の領域に達したときにドライバに警報を与えることであ
る。
【0076】以上の説明からわかるように、人間はある
量以上の情報や環境変化に対応できないし、同様にある
量以下の刺激量に対しては覚醒低下を起こす。このこと
から、安全装置として最も望ましいのは、人間個々によ
り異なりはするが、その個人の最適な刺激量を明らかに
し、その刺激量の近傍で生理状態に応じた有効な刺激を
調節して与えることである。その状況を図28の中心部
に、最適刺激量として示している。
【0077】本実施例では、人間の覚醒状態の検出とそ
れに応じた刺激を与えることにより、図28に示した最
適覚醒状態の持続を達成することが原理的にできる。そ
こで最初に、覚醒度推定部53aにて覚醒度を算出する
際のパラメータを決定する、覚醒度推定パラメータ決定
装置について説明する。覚醒度推定パラメータ決定装置
は、覚醒の度合と相関の高い反応時間と脳波を同時に計
測し、得られた脳波データと反応時間データをもとに重
回帰分析を行うことで覚醒度推定パラメータを決定する
ものである。
【0078】図29は覚醒度推定パラメータ決定装置の
概略ブロツク図である。同図は、この装置が人間の反応
時間と脳波を同時に長時間に渡り計測している状況を示
しており、得られた反応時間と脳波との相関を解析する
ことにより推定パラメータを求めることができる。図2
9において、脳波処理部70は、被験者(ドライバ)1
1に装着した電極2からの脳波を計測し、反応時間計測
部71は、被験者11が与えられた刺激に対して反応す
る時間を計測する。これらの計測結果をもとに、覚醒度
推定パラメータ決定部72が被験者固有の覚醒度を推定
する。
【0079】図30は、反応時間(選択反応時間)を計
測する反応時間計測部71の構成を示すブロツク図であ
る。同図において、反応用刺激提示部30Aは、選択反
応時間計測部35Aからの制御により被験者11に反応
測定用の刺激を発生し、被験者11からの反応は、反応
入力部31Aを介して選択反応時間計測部35Aに入力
される。
【0080】選択反応時間計測部35Aは、装置全体の
制御を司るCPU36aと各種データを格納する格納部
から成る主制御部36A、及び反応用の刺激を提示する
時刻を設定したり反応時間を測るためのタイマー37A
により構成される。データ格納部としては、反応用の刺
激を提示する時刻に関するデータを格納するための刺激
提示時刻データ格納部36a、反応用の刺激パターンを
格納するための刺激パターンデータ格納部36c、そし
て計測された反応時間を格納するための反応時間データ
格納部36dがある。尚、これらの格納部には、記憶媒
体としてデイスク装置や半導体メモリを用いる。
【0081】反応用刺激提示部30Aは、被験者11に
映像としての刺激を発生するCRT30a、刺激音を発
生するスピーカ30b、そして振動体を内蔵して人体を
圧迫するような触覚刺激を発生でき、被験者が容易に刺
激に反応するよう座ることができる着座部30cから構
成される。一方、反応入力部31Aは、被験者11が刺
激に対して指1cにて反応するためのボタン31a、音
声にて反応するためのマイクロホン31bを有する。反
応入力部31Aからの反応は、選択反応時間計測部35
AのCPU36aを介して反応時間データとして反応時
間データ格納部36dに格納される。
【0082】図31は反応時間の計測状況として、反応
用刺激提示部にCRTを使用した例を示している。同図
において、被験者11は着座部30cに座り、反応用の
複数個のボタン(図示せず)が装着されたバー40Aを
握る。反応用の刺激は被験者11前方のCRT30a上
に表示され、瞬間的に消えるように設定されている。被
験者11はCRT30aの画面に刺激が表示されると、
決められたルールに従い可能な限り早くボタンを選択し
て押す作業を課される。
【0083】CRT30a上には、選択反応時間計測部
35Aに設定された、刺激提示時刻や刺激パターンデー
タに従つた色の付いた○印が、被験者11に十分見える
程度の大きさと明るさで瞬間的に提示される。色は3種
類あり、これらの色の提示される順番はランダムに設定
されている。また、表示される時間間隔もランダムに設
定される。尚、このときの色の種類は何色であつてもよ
い。
【0084】次に、本実施例おける反応時間の計測手順
について図32に示したフローチヤートに従い説明する
。同図のステツプS30aで、刺激提示時刻t1 と計
測終了時刻、そして覚醒度が低下して反応が遅れる場合
の見逃し時間としてTC を設定する。刺激提示時刻t
1 は乱数を発生させることにより得られ、提示時間間
隔として5秒から30秒程度に一様にランダムに選択す
るとよいが、この時間間隔と分布は任意に設定してもよ
い。 また、計測時間としては30分から数時間に設定するこ
とが望ましい。
【0085】次に、ステツプS31aで、刺激としてど
の色を選定するかの刺激提示パターンをランダムに設定
する。ここでは、色(赤,青,黄色)のついた○印を設
定する。しかし、この刺激発生のランダム性には片寄り
があつてもよく、極限的状況ではある順番に提示しても
よい。これは注意力の程度により、単調さを増そうとす
る場合は刺激のパターンが予期しやすいものに設定する
とよい。
【0086】ステツプS32aで、タイマー37AがC
PU36aに現時刻を通知し、続くステツプS33aで
、ステツプS30aで設定した刺激提示時刻t1 と現
時刻taの一致を見る。ここでの判定の結果がYESで
あれば、即ち、設定された刺激提示時刻に達したとき、
次のステツプS34aで、あらかじめ決められた刺激パ
ターンを被験者に提示する。こうすることで、刺激発生
までウエイトをかけることができる。
【0087】ステツプS35aでは、タイマー37Aが
CPU36aに刺激提示後の現時刻tbを知らせる。そ
して、ステツプS36aで被験者11からの反応信号を
検出し、反応があれば続くステツプS37aで反応時間
として、tb−taを算出する。しかし、ステツプS3
6aで被験者11からの反応信号が検出できない場合は
、ステツプS38に進み、被験者の覚醒度が低下し、反
応が遅れる場合の見逃し時間としてあらかじめ設定した
Tcと待ち時間tb−taとの比較を行なう。この待ち
時間がTcを越えていなければ、ステツプS35aに戻
つて現時刻tbを入力し、次のステツプS36aで再び
反応信号を待つ。ステツプS38aでの判定の結果がY
ESであれば、つまり待ち時間がTcを越えたときには
見逃しと判定して、ステツプS39aで便宜的に反応時
間をTcとする。
【0088】ステツプS40aでは、得られた刺激提示
時刻に対する反応時間データを反応時間データ格納部3
6dに格納し、続くステツプS41aでCPU36aは
計測終了時刻になつたかの判定を行ない、判定結果がN
Oであれば、以上の過程を、設定した時刻がくるまで繰
り返すべく、ステツプS30aに戻る。しかし、ステツ
プS41aで計測終了時刻が検知できれば、本処理を終
了する。
【0089】図33は、脳波処理部70の構成を示すブ
ロツク図である。同図に示した脳波検出部70aでは、
脳波用の電極を用いて人間の頭部に専用の導電性を持つ
接着剤で接続し、それにて得られた脳波を、例えばヘツ
ドアンプ(図24の生理計測用アンプ43に相当)にて
ノイズ対策を施し、その信号を増幅する。脳波検出部7
0aからの脳波信号は、A/D変換部61(図24のA
/D変換器44に相当)を介して脳波データとして脳波
データ格納部62に記憶される。このデータをデイジタ
ル・フイルタ(63a〜63d)でδ波帯域,θ波帯域
,α波帯域,β波帯域に分離し、各帯域データをフイル
タリングデータ格納部(64a〜64d)に記憶する。
【0090】次に、パワー量演算部(65a〜65d)
にて各帯域の脳波データから平均パワー量を求める。こ
のときの平均時間TP (1秒程度)は適時定める。こ
うして得られた平均パワーデータを覚醒度と相関の高い
平均パワー量とするために、平滑化処理部(66a〜6
6d)にて平滑化する。このときの平滑化時間の大きさ
を設定する方法については後述する。平均パワーデータ
は、各帯域別のパワーデータ格納部(67a〜67d)
に格納される。
【0091】脳波の平滑化処理に関しては反応時間との
対応をとるために、刺激提示時刻から脳波に関する平滑
化時間前までのパワー量を平均し、その時刻の脳波のパ
ワー量とする。ここで各帯域の脳波の平滑化時間(Tδ
,Tθ,Tα,Tβとする)を決める必要がある。これ
らのパラメータは、平滑化された後の脳波(4変量)と
反応時間の相関が最も高くなるものを設定する必要があ
る。そのため反応時間を目的変数とし、δ波パワー量,
θ波パワー量,αパワー量,β波パワー量の4変数を説
明変数として、これらの平滑化時間を変えて重回帰分析
72aで重回帰分析を行う。こうして色々な平滑化パラ
メタの組合せについて得られた重相関係数の内、最大の
重相関係数を明らかにし、そのときの平滑化パラメータ
の組合せを脳波に関する最適な平滑化時間として決定す
る。また、同時に重相関解析から得られたパラメタa1
,a2,a3,a4とこれを用いた重回帰式を覚醒度推
定式とする。これは予測されるのは反応時間であるが、
反応時間と覚醒度とは相関高く対応していると考えるこ
とができるからである。
【0092】次に、覚醒度は定量的に計算できるが、ど
の程度のしきい値に対して刺激提示を開始するかを決定
する必要がある。このときの決定の手順を図34のフロ
ーチヤートに示す。同図のステツプS80aで、反応時
間データを取込み、次のステツプS81aで反応時間デ
ータを対数変換する。ステツプS82aで平均値Aと標
準値σを計算する。これは一般に反応時間の分布がガウ
ス分布となることが知られているからである。覚醒が平
均から大きくズレてきたことを知るため、ステツプS8
3aでしきい反応時間Tth=A+σからA+2σを設
定し、これにより反応時間が遅くなつたときを覚醒低下
にさしかかりつつあると判断することができる。また、
同様に反応時間Tth=A−σからA−2σよりも反応
時間が小さくなつたらかなり覚醒していると判断するこ
とも可能である。こうした考え方に基づき、覚醒刺激を
与え始めるしきい覚醒度の値としてTthを用いる。
【0093】得られたTthとTδ,Tθ,Tα,Tβ
とa1,a2,a3,a4とこれを用いた重回帰式を覚
醒度推定パラメータとする。次に、本実施例のHMMを
構成するCPUb42内の覚醒度推定部の各構成要素に
ついて、詳細に説明する。 <脳波検出部>被験者(ドライバ)の頭部に、脳波を拾
うための電極を専用の導電性を持つ接着剤で接続し、得
られた脳波をヘツドアンプ(不図示)で増幅してノイズ
対策を施した後に脳波用アンプ(不図示)で増幅する。 <脳波加工部>図35に、脳波加工部52aの詳細ブロ
ツク図を示す。同図の脳波加工部は、図33に示した脳
波処理部と、脳波のパワー量算出方法を除き同一機能を
有しているので、同一構成には同一符号を付し、ここで
はその詳細な説明は省略する。 <覚醒度推定部>覚醒度推定部53aは、図29に示し
た覚醒度推定パラメタ決定装置にて得られた覚醒度推定
パラメータと重回帰式を用いて、脳波加工部52aで処
理された脳波の各帯域パワー・データから覚醒度を計算
する。そして、その値を覚醒度判定部54aに引き渡す
【0094】覚醒度は、以下の推定式にて表わされる。 即ち、   覚醒度=a1*Pδ+a2*Pθ+a3*Pα+a
4*Pβ+a5                  
                         
               …(2−1)  また
、覚醒度推定値は、   覚醒度推定値=(−1)×覚醒度        
                  …(2−2)で
求める。
【0095】以上の方式で覚醒度推定した例を図36、
及び図37に示す。図36は、各被験者と加振装置の振
動条件について得た、最大の重相関係数、及び反応時間
と脳波の平滑化時間を示す。同図において、数値は左か
ら順に、重相関係数、それが得られたときの反応時間の
平滑化時間(秒)、脳波の平滑化時間(秒)を表わす。 尚、重相関係数は、小数点第3位を四捨五入した。
【0096】図37は、図36の結果を反応時間と重回
帰式による反応時間の予測値の時間変化として表わした
ものである。同図において、縦軸が反応時間、横軸は経
過時間を表す。また、図中、点にて示しているのが反応
時間で実線は脳波からの推定値である。尚、データの間
の切り目は休憩を表している。この例では、反応時間と
脳波の重相関係数は0.89であり、これは上述の方式
が覚醒度の推定に有効であり、且つ、きめ細かな覚醒度
の推定が可能であることを意味している。また被験者に
より異なるが、重相関係数の大きさは0.7から0.9
8の間をとることができる。
【0097】<覚醒度判定部>覚醒度判定部54aにお
ける処理手順について、図38に示したフローチヤート
にて説明する。同図のステツプS81で、覚醒度推定部
53aにて推定された覚醒度を取込み、ステツプS82
で覚醒度に相当する反応時間Rtを推定する。ここで、
RtがTthを一度越えたということから、直ちに覚醒
状態に変化が生じたと判定するのは危険である。何故な
らば、何らかの要因でばらついた場合が考えられるから
である。
【0098】そこで、ステツプS83で信号出力用のし
きい頻度NS を設定する。続くステツプS84で、R
tがTthを越える頻度を表わす頻度カウンタNの値を
0とする。つまり、ある一定頻度NS より多くRtが
Tthを越えた場合を覚醒低下と判断する。但し、Rt
のサンプリング時間は適時定めるとができる。このよう
に決めたRtを覚醒低下の判定基準とする。
【0099】ステツプS83でNS が決められ、頻度
カウンタ値を0にした後、ステツプS85で短時間の脳
波データを取込む。そして、ステツプS86で推定パラ
メータと重回帰式を用いて反応時間推定値Reeg(覚
醒度)を計算する。ステツプS87では、ReegとR
tとが比較され、反応時間推定値ReegがRtを越え
ていなければステツプS85に戻り、再び脳波を取込ん
で反応時間推定値Reegを算出する処理を繰り返す。 しかし、ステツプS87で、反応時間推定値Reegが
Rtを越えている場合は、ステツプS88で頻度カウン
タNに1を加算し、続くステツプS89で頻度カウンタ
の値Nと設定した頻度Ntとの比較が行なわれる。ここ
での判断がNOであればステツプS85へ戻るが、YE
Sであれば、即ち、頻度カウンタの値Nが設定した頻度
Nsを越えたときは覚醒異常と判定し、続くステツプS
90で覚醒低下を意味する覚醒低下信号を出力する。こ
の覚醒低下信号は刺激提示部に送られる。
【0100】ステツプS91では処理の終了を判定する
。尚、ReegがRtを越え、しばらくの間Rtを越え
ることがない場合、ノイズとしてカウンタNをリセツト
する機構を取り付けてもよい。 <刺激提示部>刺激提示部50aは覚醒度判定部54a
から覚醒低下信号を受けて、被験者であるドライバ11
に音,振動,香り等覚醒効果のある刺激を一定時間、停
止信号が来るまで出力する。尚、このとき刺激の種類や
提示の方法は、後述の覚醒刺激設定装置で得られたもの
を用いてもよい。
【0101】図39は、覚醒刺激設定装置の構成を示す
ブロツク図である。本覚醒刺激設定装置は、覚醒効果を
上げる刺激が個人により異なる可能性があるため、あら
かじめその個人に最も適当な刺激の種類と刺激提示の方
法を決定するものである。本装置において、刺激提示部
104と刺激パラメータ設定部110を除く脳波処理部
102,反応時間計測部103,覚醒度推定パラメータ
決定部101は、図29に示した覚醒状態判定装置と機
能が同一であるため、その説明は省略する。
【0102】図39において、被験者11に選択反応作
業をさせ、そのときの脳波を同時記録する。そして、得
られる反応時間と脳波から覚醒度推定パラメータ決定部
でパラメータを決め、覚醒度を推定する。尚、この装置
での評価を受ける前に被験者11が、図29に示す覚醒
状態判定装置の覚醒度推定パラメータ決定部72による
評価を受けている場合は、直ちに覚醒度推定を行うこと
ができる。
【0103】刺激パラメータ設定部110には、最適な
刺激状態を決定するための刺激の種類と提示方法をあら
かじめ仮設定しておく。そして、刺激提示部104は、
覚醒低下状態と判断したら、刺激パラメータ設定部11
0に設定されたデータに従い、スピーカ駆動部105を
介してスピーカ105aから音を鳴らしたり、振動駆動
部106を介して振動体が内蔵されたシート106aを
高周波振動させたり、あるいは振動駆動部107を介し
て加振装置107aを低周波振動させて、被験者11に
刺激を提示する。そして、その刺激を与えたときの脳波
から被験者の覚醒度を推定し、刺激提示前と後の覚醒度
推定値を比較し、効果があつたかどうかを見る。
【0104】刺激状態と刺激の種類を変えて、覚醒コン
トロールに最も効果のある刺激を選定することができ、
更に得られた結果に基づいて個人の覚醒を持続し、覚醒
コントロールの効果を上げることができる。次に、図4
0に示したフローチヤートを参照して、図25のフロー
チヤートのステツプS35に対応する低覚醒対処処理に
ついて詳細に説明する。同図において、ステツプS10
1で安全限界音レベルカウンタのリセツト、つまりNΔ
を1にする。次のステツプS102では、後述するよう
に騒音量(増幅したエンジン音)のパワーを示すスピー
カ発生音実効値Eaを計算する。
【0105】ステツプS103では、安全音量チエツク
としてテツプS102で求めたスピーカ発生音実効値E
aと初期値として設定した安全限界エンジン音量Esa
feとのレベル比較をする。ここでEaがEsafeよ
りも大きいと判断された場合は、スピーカ発生音が安全
限界を越えていて危険であるためステツプS104に進
み、後述する安全限界時発生音処理を実行してステツプ
S102に戻る。
【0106】しかし、ステツプS103でEaがEsa
feよりも小さいと判断されたときは、ステツプS10
5にて、後述するスピーカ音を発生させ、続くステツプ
S106で、上述した覚醒度推定方法に従つて覚醒度推
定値X2を取り込む。ステツプS107では、スピーカ
音の発生によりドライバの覚醒度が最適覚醒度となつた
か否かの判定、即ち、覚醒度推定値X2とRbest−
Rerr2の値との比較を行なう。ここでX2がRbe
st−Rerr2より小さければ、ドライバは正常覚醒
状態に戻つていないとして、再度ステツプS102に戻
る。しかし、X2がRbest−Rerr2より大きい
と判定されれば、ドライバは低覚醒度状態から正常覚醒
状態に戻つたとして本処理を終了する。
【0107】図41は、スピーカ発生音実効値の計算処
理手順を示すフローチヤートである。同図において、ス
テツプS111でCPUa41は、マイクロホン46を
介してエンジン音ein(t)を取り込む。ここでは、
エンジン音の取り込みをein(t0 )からein(
t0 +T1 )まで行なう。続くステツプS112で
は、ドライバの耳元に設置した耳元マイクロホン52を
介して、スピーカ53から発せられるエンジン音(これ
を耳元音S(t)とする)を取り込む。この耳元音S(
t)の取り込みは、S(t0 )からS(t0 +T1
 )まで行なう。
【0108】ステツプS113では、式(3)に従つて
、ステツプS111で取り込んだエンジン音の実効値E
0 を計算し、ステツプS114では、式(4)に従つ
て、ステツプS112で取り込んだ耳元音の実効値Se
arを計算する。
【0109】
【数3】
【0110】
【数4】
【0111】ステツプS115で、下記式に従いエンジ
ン音再生増加率Δeを計算する。   Δe=Δ・(X−Rbest)・NΔ      
                    …(5)そ
して、次のステツプS116で、式(6)に従い、再生
エンジン音実効値(スピーカ発生音実効値)Eaを計算
する。   Ea=E0・Δe               
                         
      …(6)ステツプS117では、ドライバ
の耳を保護する目的で、式(7)に従つてエンジン音再
生時の耳元音の実効値である再生時音圧Ebを計算する
【0112】
【数7】
【0113】図42は、スピーカ音の発生処理を示すフ
ローチヤートである。同図のステツプS121でCPU
a41は、図41に示したフローチヤートのステツプS
113,及びS116で求めたエンジン音の実効値E0
 と再生エンジン音実効値(スピーカ発生音実効値)E
aとから、アンプ50のゲインGを下記式にて求める。   G=Ea/E0                
                         
      …(8)次のステツプS122でゲインコ
ントロール信号eout (t)を計算する。この信号
は、下記式にて求める。
【0114】   eout (t)=G・e(t)        
                         
 …(9)図43は、安全限界時発生音の処理手順を示
すフローチヤートである。同図において、ステツプS1
25では、安全音再生時間カウンタをリセツトする(N
safe=1)。次に安全限界音の再生として、ステツ
プS126で安全限界エンジン音量Esafeを再生し
、続くステツプS127で、その再生を安全限界時のエ
ンジン音再生時間Tsafe秒だけ継続する。
【0115】ステツプS128では、図41に示したフ
ローチヤートと同様な手順にてスピーカ発生音Eaを計
算し、続くステツプS129で安全音チエツクとして、
再生時音圧Ebと初期値として設定した安全限界エンジ
ン音量Esafeとのレベル比較をする。このステツプ
S129でEbがEsafeよりも小さいと判断された
ときは、そのまま処理を終えるが、EbがEsafeよ
りも大きいと判断された場合はステツプS130に進み
、安全音再生時間カウンタNsafeが安全限界カウン
タNsafe−limより大きいか否かを判定する。
【0116】ステツプS130での判定結果がNOであ
れば、安全限界エンジン音量Esafeの再生回数が所
定回数に達していないとして、ステツプS126に戻る
。しかし、ステツプS130の判定がYESであれば、
安全限界エンジン音量Esafeを所定回数呈示しても
覚醒度の向上に効果がなく、ドライバの許容度を越えて
いるとして、ステツプS131で警告を発する。
【0117】次に、本実施例に係る過緊張対処処理(図
25のステツプS36)について説明する。図44は、
過緊張対処処理の手順を示すフローチヤートである。同
図において、ステツプS141では、香り呈示カウンタ
Nsをリセツト(Ns=1)し、ステツプS142で、
沈静用の香り(ここでは、ジアスミン系の香り)を呈示
する。そして、ステツプS143で、上述した覚醒度推
定方法に従つて覚醒度推定値X3を取り込む。
【0118】ステツプS144では、ステツプS142
での香りの呈示によりドライバの覚醒度が最適覚醒度と
なつたか否かの判定、即ち、覚醒度推定値X3とRbe
st+Rerr2の値との比較を行なう。ここでX3が
Rbest+Rerr2より大きければ、ドライバは依
然過緊張状態にあつて正常覚醒状態に戻つていないとし
てステツプS146に進む。ステツプS146では、香
り呈示カウンタNsが香り呈示限界回数Ns−limよ
りも大きいか否かを判定し、判定の結果がNOであれば
、ステツプS147で香り呈示カウンタNsの値を1だ
けインンクリメントした後、再度ステツプS142に戻
る。
【0119】しかし、ステツプS146の判定結果がY
ESであれば、香りの呈示限界を越えたとして、ステツ
プS148で警告を発して処理を終える。ステツプS1
44で、X3がRbest+Rerr2より小さいと判
定されれば、ドライバは過緊張状態状態から正常覚醒状
態に戻つたとして、次のステツプS145で香りの呈示
を停止する。
【0120】以上述べたように、本実施例によれば、脳
波により覚醒度を定量的に精度よく検出でき、覚醒の度
合に応じて刺激を運転者に与えることで、覚醒低下を防
止し、運転者個人の最適覚醒状態に維持することができ
るという効果がある。また、覚醒低下時に限らず、過度
の緊張状態に陥つた運転者の覚醒度を正常状態に引き戻
し、安全な運転状態に誘導することができるという効果
がある。
【0121】尚、上述の第3の実施例では、脳波により
覚醒度を定量的に求めたが、以下の方法で簡易的にドラ
イバの覚醒状態を維持することができる。図45は、覚
醒リズムを定量的に検出するため覚醒状態判定装置の全
体の構成を示すブロツク図である。同図に示した装置で
は、被験者11からの脳波を計測し、それを覚醒度と関
連の深い物理量に加工して、加工された脳波データの周
波数分析をもとに覚醒リズム周期を検出する。
【0122】図45において、覚醒リズム計測部20c
では被験者11からの脳波データを計測、格納し、得ら
れたデータをもとに覚醒リズム検出部21cにて覚醒リ
ズム周期を検出する。そして、刺激提示部22cでは、
覚醒リズム周期に基づき後述する音響等の刺激を発生す
る。覚醒リズム計測部20cは、被験者11の脳波を検
出する電極2と、その電極2からの微弱電流のS/N比
を改善するために前置増幅するヘツドアンプ部3c、ヘ
ツドアンプ部3cからの信号を次段のA/D変換部5c
でデジタルデータに変換するに十分なレベルを得るため
の信号増幅を行なうメインアンプ部4cと、装置全体を
制御する主制御部6cとから成る。主制御部6cは演算
部として機能するCPU6a、及びA/D変換部5cに
て変換されたデジタル信号を格納するための脳波データ
格納部6bにて構成される。尚、A/D変換部の前段に
アンチエリアシング・フイルタを設けるか、あるいはサ
ンプリング周波数を十分高くしてもよい。
【0123】覚醒リズム検出部21cは脳波データ格納
部6bから脳波データを取込み、デジタルフイルタであ
る帯域フイルタ7cにて脳波をδ波(1〜3Hz)、θ
波(4〜7Hz)、α波(8〜13Hz)、β波(18
〜30Hz)の4帯域に分離する。そして、パワー量演
算部8cにて各脳波帯域データのパワー量を演算する。
【0124】得られたパワー量に更にノイズ除去のため
、平滑化時間設定部10cで適当な平滑化時間TS を
設定して平滑化処理部9cで平滑化処理を施し、脳波リ
ズムを検出しやすいデータに変換する。平滑化処理され
たデータは平滑化データ格納部11cに格納され、周波
数分析部12cで周波数分析を施して周波数上のレベル
のピークを読み取ることで覚醒のリズム周期を検出する
【0125】刺激提示部22cの覚醒リズム周期格納部
13cに、周波数分析の結果得られた覚醒リズム周期を
格納し、タイマー14cと刺激発生部15cとを連動さ
せて、所定の時刻に所定の時間間隔で刺激を提示する。 図46に示したフローチヤートを参照して、覚醒リズム
検出部21cでの覚醒リズム検出処理手順を説明する。
【0126】図46のステツプS1cで脳波データ格納
部6bから脳波データを取込み、ステツプS2cでは、
前述の如くデジタル・フイルタにて脳波データをδ波,
θ波,α波,β波の4つの帯域に分割する。そして、続
くステツプS3cで、上記帯域別の脳波データのパワー
量を演算する。ここでは、フイルタリングされた帯域別
パワースペクトラムの時系列データの2乗平均をとる。 このときの平均時間TP は略1秒で、サンプリング周
期は略30秒である。これにより、帯域別パワースペク
トラムの時系列変化を追うことができ、同時にデータ量
の縮小もできる。
【0127】ステツプS4cでは、ステツプS3cでの
演算の結果得られたパワー量に、さらにノイズ除去及び
長時間におけるパワー量の変化傾向を得るため、適当な
平滑化時間TS を設定して平滑化処理を施し、脳波リ
ズムを検出しやすいデータに変換する。尚、この平滑化
時間TS は、略300秒とすると脳波リズムを検出し
やすいことがパラメータの研究により明らかになつてい
る。 ステツプS5cでは、平滑化データを平滑化データ格納
部11に格納し、次の周波数分析に備える。
【0128】ステツプS6cでは各帯域別に平滑化され
たデータに対する周波数分析を施し、周波数上のレベル
のピークを読み取ることで覚醒リズムの周期を検出する
。ここでの周波数分析には、フーリエ変換か最大エント
ロピー法(MEM)を用いる。特に、ランダム性の強い
データにはフーリエ変換は効力がないので、ピーク検出
がしやすいMEMでのリズム周期検出が有効である。
【0129】図47は、ある刺激が提示され、人間がそ
れに反応する時間から得られた周波数を分析した結果と
脳波(ここではα波)のリズム分析の結果を比較したも
ので、実線が反応時間を、波線が脳波を表している。周
波数上の解釈としてはピークがあればそのピーク周波数
の覚醒リズムがあると解釈してよい。図47からわかる
ように、反応時間と脳波のピークはよく一致しており、
また、脳波、特にα波,θ波は覚醒低下状態によく対応
して出現することからして脳波リズムはそのまま覚醒リ
ズムと解釈可能である。このようなリズムの存在は、覚
醒状態が複数の複合された周期で規則正しく、覚醒状態
と低覚醒状態とを繰り返すことを意味している。
【0130】図48は覚醒状態判定装置により得られた
覚醒のリズム周期に応じて、車両の運転者に対して刺激
を与えている様子を示している。同図において、覚醒状
態判定装置100cの刺激提示部22cからは、ある種
の音響が発生し、スピーカ25cからの音により運転者
を刺激して覚醒の持続を達成している。刺激としては、
音響の他に、例えば振動、香り、温熱等、覚醒度の上が
るものを用いてもよい。この装置では、後述するように
覚醒度が個人固有のリズム、例えば、30分前後で覚醒
が高まつたり、低下したりする現象をほぼ規則正しい周
期で追つた上で運転者に刺激を与え続ける。
【0131】図49は、覚醒度の時間変化を模式的に示
したものである。次に、図50に示したフローチヤート
に従い、覚醒持続処理手順について説明する。図50の
ステツプS10cで、覚醒リズム検出部21cで検出し
た個人固有の覚醒リズム周期Trを覚醒リズム周期格納
部13cに設定し、次のステツプS11cで、タイマー
14cに覚醒低下時刻が訪れたときに、どの程度刺激を
するかを決定する時間間隔Δt(刺激提示時間幅)を設
定する。そして、ステツプS12cでは、同じくタイマ
ー14cに運転開始時間としてt=0を設定する。
【0132】上記t=0にて示された時から時間の計測
を開始し、ステツプS13cで、覚醒リズム周期Trの
2分の1の時間が経過したかの判定をする。ここでの判
定がYESであれば、続くステツプS14cで再びタイ
マー14cに運転開始時間としてt=0を設定し、運転
者に対する最初の刺激として、ステツプS15cで、刺
激発生部15cから一定時間刺激を与える。これは、運
転開始時には運転者は覚醒状態にあり、最初の覚醒低下
状態は覚醒リズム周期Trの半分の時間で訪れてくると
考えられるからである。従つて、その後は、覚醒低下状
態が覚醒リズム周期Tr毎に訪れるので、その周期に合
わせて運転者に刺激を与えることになる。
【0133】ステツプS16cで、覚醒リズム周期Tr
と刺激提示時間幅Δtの算術差からタイマー設定時間t
が刺激提示時間に達したかを判定し、判定がYESであ
れば、次のステツプS17cで刺激提示時間を越えてい
ないかの判断をする。このステツプS17cでの判断が
NOである間は、ステツプS19cでの刺激提示を続け
る。しかし、ステツプS17cで刺激提示時間を超過し
たと判断されれば、ステツプS18cで刺激を停止する
【0134】ステツプS20cでは、運転終了に関連す
る操作として、例えば、イグニシヨン・キーを抜く等の
操作の検出を行なう。運転未終了であれば、ステツプS
21cでタイマー14cにt=0を設定する。しかし、
運転終了と判断されれば本処理を終了する。このように
することで、脳波を検出し、その脳波の時系列データの
周波数分析から覚醒リズムを定量的に検出でき、更にそ
のリズムに従つた刺激を与えることにより、運転者を覚
醒状態に維持することが可能となる。
【0135】次に、刺激に対する反応時間に基づき覚醒
リズムを検出する方法について説明する。図51は、刺
激に対する反応時間に基づき覚醒リズムを検出するため
の覚醒状態判定装置全体の構成を示すブロツク図である
。同図において、第3実施例の覚醒状態判定装置(図3
0)、及び上記覚醒リズムを定量的に検出するため覚醒
状態判定装置(図45)と同一構成要素には同一番号を
付し、ここではその詳細な説明は省略する。
【0136】また、ここでの反応時間の計測状況、及び
反応時間の計測手順も、第3実施例における計測状況(
図31)、計測手順(図32)と同じであるため、その
説明は省略する。図52に示したフローチヤートは、図
51の覚醒リズム検出部21cでの反応時間をもとにし
た覚醒リズム検出処理手順を示す。
【0137】図52のステツプS50cで反応時間デー
タ格納部36dより反応時間データを取込み、次のステ
ツプS51cで、対数変換部38cにて反応時間データ
の対数変換が施される。次に、ステツプS52cで平滑
化の時間幅TS を設定し、ステツプS53cでノイズ
除去のための平滑化と周波数分析のために平均処理を施
す。このTS は覚醒リズムの周期が5分以上であるこ
とにより、TS =300秒程度とする。また、計測開
始時刻から時間TS だけ先の時刻の間に刺激提示した
ときの反応時間の平均を求める。この平均の求め方は、
加算平均、重み付けした平均、あるいは指数関数的平均
のいずれでもよい。こうした方法でサンプリング周期T
sampだけ時刻をずらし、同じ操作を繰り返して計測
最終時刻まで反応時間を求める。Tsampの設定時間
は刺激提示時間幅の乱数の特性により決めるべきで、例
えば20秒程度で一様に刺激が発生するように設定した
場合は、Tsampを略20秒に設定するとよい。
【0138】ステツプS54cで、上記の処理を受けた
反応時間データを平滑化データ格納部11cに格納し、
次のステツプS55cで反応時間に対して周波数分析を
施し、周波数上のレベルのピークを検出することにより
覚醒リズムの周期を求める。周波数分析の方法としては
フリーエ変換による方法と最大エントロピー法(MEM
)を用いる方法とがある。
【0139】図53に、反応時間データに最大エントロ
ピー法を施して周波数分析をした例を示す。この例では
8分と3分の所にピークがあり、測定の対象となつた被
験者には、8分周期と3分周期の覚醒リズムが訪れると
いう特徴があることがわかる。こうして得られた覚醒の
リズム周期をもとに、刺激提示部22cにて車両の運転
者に対して刺激を与えることで、運転者の覚醒状態を持
続させることができる。この刺激提示部22cを使用し
た運転者への刺激提示の様子は、図48に示した様子と
同様であるため、その図示及び説明は省略する。また、
刺激提示部22cにおける覚醒の持続処理手順について
も、上述の刺激提示部22cでの処理(図50)と同じ
であるため、説明は省略する。
【0140】このように、刺激に対する反応時間から覚
醒のリズム周期を定量的に計測できるので、検出された
覚醒のリズム周期に応じて、単調、且つ長時間の高速道
路走行をしている状況にある運転者に刺激を与え、運転
者が覚醒低下に陥る前に覚醒状態に引き戻して覚醒の持
続を達成できる。 <変形例>上記第3実施例のHMMでは、脳波から覚醒
度を数値として推定したが、脳波以外に心拍数、あるい
は、まばたき頻度により覚醒レベルを推定することがで
きる。
【0141】最初に、心拍数にて覚醒度を推定する方法
について説明する。図54において、心電位検出部51
aaは被験者であるドライバ11の心臓をはさむ部位に
装着した電極2から心電位を検出し、不図示のアンプに
より心電位信号を増幅する部分から構成される。心電位
加工部52aaは心電位検出部51aaからの心電位信
号を加工して覚醒の推定をしやすい物理量に信号処理す
る。即ち、心電位検出部51aaにて増幅された心電位
信号を後述するA/D変換器を介して取り込み、演算に
より覚醒度評価に必要な心拍数に加工する。
【0142】覚醒度推定部53aは、後述する覚醒度推
定パラメータと心拍数データをもとに覚醒と関連の深い
推定値を計算する。また、覚醒度判定部54aは、覚醒
度推定部53aで推定された覚醒度合から、どの程度刺
激を提示するかを判定する。そして、刺激提示部50a
は、覚醒度判定部54aからの指示により、適当な刺激
をドライバに提示したり、停止したりする。
【0143】本変形例の覚醒度推定部では、心拍数、及
び反応時間をもとに覚醒度を推定し、その情報を用いて
最適な刺激を運転者にバイオフイードバツク的に与える
。尚、本変形例に適用されたバイオフイードバツクの概
念は、第3実施例について図28にて説明したものと同
じであるため、ここではその説明を省略するが、本変形
例においても、人間の覚醒状態の検出とそれに応じた刺
激を与えることにより、図28に示した最適覚醒状態の
持続を達成することが原理的にできる。
【0144】最初に、覚醒度推定部53aにて覚醒度を
算出する際のパラメータを決定する、覚醒度推定パラメ
ータ決定装置について説明する。覚醒度推定パラメータ
決定装置は、覚醒の度合と相関の高い反応時間と心電位
信号を同時に計測し、心電位から心拍数を計算する。そ
して、得られた心拍数データと反応時間データをもとに
回帰分析を行うことで覚醒度推定パラメータを決定する
ものである。
【0145】図55は、覚醒度推定パラメータ決定装置
の概略ブロツク図である。同図は、この装置が人間の反
応時間と心拍数を同時に長時間に渡り計測している状況
を示しており、得られた反応時間と心拍数との相関を解
析することにより推定パラメータを求めることができる
。図55において、心電位処理部70aaは、被験者(
ドライバ)11に装着した電極2からの心電位を計測し
、反応時間計測部71は、被験者11が与えられた刺激
に対して反応する時間を計測する。これらの計測結果を
もとに、覚醒度推定パラメータ決定部72が被験者固有
の覚醒度を推定する。
【0146】本変形例における反応時間(選択反応時間
)の計測方法は、第3実施例と同じであるため、その説
明は省略する(図30参照)。図56は、心電位処理部
70aaの構成を示すブロツク図である。同図に示した
心電位検出部149では、心電図用の電極を用いて人間
の心臓をはさむ部位に専用の導電性を持つ接着剤で接続
し、それにて得られた心電位信号を、例えば、ヘツドア
ンプ(図24の生理計測用アンプ43に相当)にてノイ
ズ対策を施し、その信号を増幅する。
【0147】心電位検出部149からの心電位信号は、
A/D変換部61(図24のA/D変換器44に相当)
を介して心電位データとして心電位データ格納部62a
aに格納される。心拍数は、心電位データ格納部62a
aに格納された心電位データをもとに、元心拍数演算部
150で計算される。得られた元心拍数データは、覚醒
度と相関の高い平均心拍数データとするため、平均処理
部152にて平滑化する。尚、この平滑化のための時間
設定については、後述する。また、平均処理後の心拍数
データは、心拍数格納部153に格納される。
【0148】心拍数データの平滑化処理に関しては反応
時間との対応をとるために、刺激提示時刻から心拍数に
関する平滑化時間前までの心拍数を平均し、それをその
時刻の心拍数とする。ここで心拍数の平滑化時間を決め
る必要がある。これらのパラメータは、平滑化された後
の心拍数と反応時間の相関が最も高くなるものを設定す
る必要がある。そのため反応時間を目的変数とし、心拍
数を説明変数として、これらの平滑化時間を変えて回帰
分析部72aaで回帰分析を行う。こうして色々な平滑
化パラメータの組合せについて得られた相関係数の内、
最大の相関係数を明らかにし、そのときの平滑化パラメ
ータの組合せを心拍数に関する最適な平滑化時間として
決定する。また、同時に相関解析から得られたパラメタ
a1,a2とこれを用いた回帰式を覚醒度推定式とする
。これは予測されるのは反応時間であるが、反応時間と
覚醒度とは相関高く対応していると考えることができる
からである。
【0149】次に、覚醒度は定量的に計算できるが、ど
の程度のしきい値に対して刺激提示を開始するかを決定
する必要がある。このときの決定の手順は、図34のフ
ローチヤート(第3実施例)と同じである。ここでは、
得られたTth,a1,a2と、これを用いた回帰式を
覚醒度推定パラメータとする。次に、本変形例の覚醒度
推定部の各構成要素について詳細に説明する。 <心電位検出部>被験者(ドライバ)の心臓をはさむ部
位に、心電位を拾うための電極を専用の導電性を持つ接
着剤で接続し、得られた心電位信号をヘツドアンプ(不
図示)で増幅してノイズ対策を施した後に生理用アンプ
(不図示)で増幅する。 <心電位加工部>図57に、心電位加工部52aaの詳
細ブロツク図を示す。同図の心電位加工部は、図56に
示したものと同一機能を有しているので、同一構成には
同一符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。 <覚醒度推定部>覚醒度推定部53aは、図55に示し
た覚醒度推定パラメタ決定装置にて得られた覚醒度推定
パラメータと回帰式を用いて、心電位加工部52aaで
処理された心拍数データから覚醒度を計算する。そして
、その値を覚醒度判定部54aに引き渡す。
【0150】覚醒度は、以下の推定式にて表わされる。 即ち、   覚醒度=a1*H+a2            
                        …
(10)但し、Hは心拍数以上の方式で覚醒度推定した
例を図58に示す。図58は、各被験者と加振装置の振
動条件について得た、最大の相関係数を示す。尚、相関
係数は、小数点第3位を四捨五入した。また、平滑化時
間は、反応時間、心拍数とも300秒である。
【0151】図58より、心拍数と反応時間は高い相関
関係があり、きめ細かな覚醒度の推定が可能であること
を意味している。但し、本手法は、第3実施例にて示し
た脳波による覚醒度の推定程、よい精度は得られない。 <覚醒度判定部>覚醒度判定部54aにおける処理手順
については、図38(第3実施例)に示したフローチヤ
ートと同じであるため、その説明は省略する。 <刺激提示部>刺激提示部50aは覚醒度判定部54a
から覚醒低下信号を受けて、被験者であるドライバ11
に音,振動,香り等覚醒効果のある刺激を一定時間、停
止信号が来るまで出力するものである。
【0152】図59は、覚醒刺激設定装置の構成を示す
ブロツク図である。本覚醒刺激設定装置は、覚醒効果を
上げる刺激が個人により異なる可能性があるため、あら
かじめその個人に最も適当な刺激の種類と刺激提示の方
法を決定するものである。本装置において、刺激提示部
104,刺激パラメータ設定部110を除く心電位処理
部161,反応時間計測部103,覚醒度推定パラメー
タ決定部101は、図55に示した覚醒状態判定装置と
機能が同一であるため、その説明は省略する。
【0153】図59において、被験者11に選択反応作
業をさせ、そのときの心電図を同時記録する。そして、
得られる反応時間と心拍数から覚醒度推定パラメータ決
定部でパラメータを決め、覚醒度を推定する。尚、この
装置での評価を受ける前に被験者11が、図55に示す
覚醒状態判定装置の覚醒度推定パラメータ決定部72に
よる評価を受けている場合は、直ちに覚醒度推定を行う
ことができる。
【0154】刺激パラメータ設定部110には、最適な
刺激状態を決定するための刺激の種類と提示方法をあら
かじめ仮設定しておく。そして、刺激提示部104は、
覚醒低下状態と判断したら、刺激パラメータ設定部11
0に設定されたデータに従い、スピーカ駆動部105を
介してスピーカ105aから音を鳴らしたり、振動駆動
部106を介して振動体が内蔵されたシート106aを
高周波振動させたり、あるいは振動駆動部107を介し
て加振装置107aを低周波振動させて、被験者11に
刺激を提示する。そして、その刺激を与えたときの心拍
数から被験者の覚醒度を推定し、刺激提示前と後の覚醒
度推定値を比較し、効果があつたかどうかを見る。
【0155】刺激状態と刺激の種類を変えて、覚醒コン
トロールに最も効果のある刺激を選定することができ、
更に得られた結果に基づいて個人の覚醒を持続し、覚醒
コントロールの効果を上げることができる。以上述べた
ように、本実施例によれば、心拍数により覚醒度を定量
的に精度よく検出でき、覚醒の度合に応じて刺激を運転
者に与えることで、覚醒低下を防止し、運転者個人の最
適覚醒状態に維持することができるという効果がある。
【0156】また、覚醒低下時に限らず、過度の緊張状
態に陥つた運転者の覚醒度を正常状態に引き戻し、安全
な運転状態に誘導することができるという効果がある。 次に、まばたき頻度による覚醒レベルの推定方法につい
て説明する。図60において、まばたき検出部51bb
は被験者であるドライバ11の眼球上下、あるいは左右
に装着した電極2から眼球運動を検出し、不図示のアン
プにより眼球運動電位を増幅する部分から構成される。 まばたき加工部52bbは、まばたき検出部51bbか
らの眼球運動信号を加工して覚醒の推定をしやすい物理
量に信号処理する。即ち、まばたき検出部51bbにて
増幅された眼球運動信号を後述するA/D変換器を介し
て取り込み、演算により覚醒度評価に必要なまばたき頻
度に加工する。
【0157】覚醒度推定部53aは、後述する覚醒度推
定パラメータとまばたき頻度データをもとに覚醒と関連
の深い推定値を計算する。また、覚醒度判定部54aは
、覚醒度推定部53aで推定された覚醒度合から、どの
程度刺激を提示するかを判定する。そして、刺激提示部
50aは、覚醒度判定部54aからの指示により、適当
な刺激をドライバに提示したり、停止したりする。
【0158】本実施例の覚醒度推定部では、まばたき、
及び反応時間をもとに覚醒度を推定し、その情報を用い
て最適な刺激を運転者にバイオフイードバツク的に与え
る。尚、本変形例に適用されたバイオフイードバツクの
概念は、第3実施例について図28にて説明したものと
同じであるため、ここではその説明を省略するが、本変
形例においても、人間の覚醒状態の検出とそれに応じた
刺激を与えることにより、図28に示した最適覚醒状態
の持続を達成することが原理的にできる。
【0159】次に、覚醒度推定部53aにて覚醒度を算
出する際のパラメータを決定する、覚醒度推定パラメー
タ決定装置について説明する。覚醒度推定パラメータ決
定装置は、覚醒の度合と相関の高い反応時間と眼球運動
信号を同時に計測し、眼球運動から得られた、まばたき
頻度データと反応時間データをもとに回帰分析を行うこ
とで覚醒度推定パラメータを決定するものである。
【0160】図61は、覚醒度推定パラメータ決定装置
の概略ブロツク図である。同図は、この装置が人間の反
応時間と眼球運動を同時に長時間に渡り計測している状
況を示しており、得られた反応時間とまばたき頻度との
相関を解析することにより推定パラメータを求めること
ができる。覚醒度推定パラメータ決定装置は、まばたき
処理部70bbで被験者(ドライバ)11に装着した電
極2からの眼球運動を計測し、反応時間計測部71で被
験者11が与えられた刺激に対して反応する時間を計測
して、これらの計測結果をもとに、覚醒度推定パラメー
タ決定部72が被験者固有の覚醒度を推定する。
【0161】本変形例における反応時間(選択反応時間
)の計測方法は、第3実施例と同じであるため、その説
明は省略する(図30参照)。図62は、まばたき処理
部70bbの構成を示すブロツク図である。同図に示し
た眼球運動検出部155では、電極を用いて人間の眼球
上下、あるいは左右に専用の導電性を持つ接着剤で接続
し、それにて得られた眼球運動信号を、例えば、ヘツド
アンプ(図24の生理計測用アンプ43に相当)にてノ
イズ対策を施し、その信号を増幅する。
【0162】眼球運動検出部155からの眼球運動信号
は、A/D変換部61(図24のA/D変換器44に相
当)を介して眼球運動信号データとして眼球運動信号デ
ータ格納部62bbに格納される。眼球運動信号データ
は、眼球運動信号データ格納部62bbに格納された眼
球運動信号データをもとに、元まばたき頻度演算部15
6で計算される。
【0163】得られた元まばたき頻度データは、覚醒度
と相関の高い平均まばたき頻度データとするため、平均
処理部158にて平滑化する。平均処理後の平均まばた
き頻度データは、まばたき頻度データ格納部159に格
納される。尚、この平滑化のための時間設定、及び刺激
提示を開始する際のしきい値決定の手順については、上
述の心拍数をもとにした覚醒レベル推定における方法と
同様であるため、その説明は省略する。
【0164】次に、本変形例の覚醒度推定部の各構成要
素について詳細に説明する。 <眼球運動検出部>被験者(ドライバ)の眼球上下、あ
るいは左右に、眼球運動信号を拾うための電極を専用の
導電性を持つ接着剤で接続し、得られた信号をヘツドア
ンプ(不図示)で増幅してノイズ対策を施した後に生理
用アンプ(不図示)で増幅する。 <眼球運動信号加工部>図63に、まばたき加工部52
bbの詳細ブロツク図を示す。同図のまばたき加工部は
、図62に示したものと同一機能を有しているので、同
一構成には同一符号を付し、ここではその詳細な説明は
省略する。 <覚醒度推定部>覚醒度推定部53aは、図61に示し
た覚醒度推定パラメタ決定装置にて得られた覚醒度推定
パラメータと回帰式を用いて、まばたき加工部52bb
で処理されたまばたき頻度データから覚醒度を計算する
。そして、その値を覚醒度判定部54aに引き渡す。
【0165】覚醒度は、以下の推定式にて表わされる。 即ち、   覚醒度=a1*E+a2            
                        …
(11)但し、Eは、まばたき頻度である。以上の方式
で覚醒度推定した例を図64、及び図65に示す。図6
4は、各被験者と加振装置の振動条件について得た、最
大の相関係数を示す。尚、相関係数は、小数点第3位を
四捨五入した。また、平滑化時間は、反応時間、心拍数
とも300秒である。
【0166】図65は、図64の結果を反応時間とまば
たき頻度からの予想値の時間変化を示したものである。 同図の縦軸が対数反応時間、横軸が経過時間を表わす。 また、図中、点にて示しているのが反応時間、実線は、
まばたき頻度からの予測値を示す。尚、データの切れ目
は、実験セツシヨン間の休憩を表わす。これらの図から
、上述の方式が覚醒度の推定に有効であり、かつ、きめ
細かな覚醒度の推定が可能であることがわかる。但し、
本手法は、第3実施例にて示した脳波による覚醒度の推
定程、よい精度は得られない。
【0167】<覚醒度判定部>覚醒度判定部54aにお
ける処理手順については、図38(第3実施例)に示し
たフローチヤートと同じであるため、その説明は省略す
る。 <刺激提示部>刺激提示部50aは覚醒度判定部54a
から覚醒低下信号を受けて、被験者であるドライバ11
に音,振動,香り等覚醒効果のある刺激を一定時間、停
止信号が来るまで出力するものである。
【0168】図66は、覚醒刺激設定装置の構成を示す
ブロツク図である。本覚醒刺激設定装置は、覚醒効果を
上げる刺激が個人により異なる可能性があるため、あら
かじめその個人に最も適当な刺激の種類と刺激提示の方
法を決定するものである。尚、本装置における反応時間
計測部103,覚醒度推定パラメータ決定部101は、
図61に示した覚醒状態判定装置と機能が同一であるた
め、その説明は省略する。
【0169】図66において、被験者11に選択反応作
業をさせ、そのときの眼球運動を同時記録する。そして
、得られる反応時間とまばたき頻度から覚醒度推定パラ
メータ決定部でパラメータを決め、覚醒度を推定する。 尚、この装置での評価を受ける前に被験者11が、図6
1に示す覚醒状態判定装置の覚醒度推定パラメータ決定
部72による評価を受けている場合は、直ちに覚醒度推
定を行うことができる。
【0170】刺激パラメータ設定部110には、最適な
刺激状態を決定するための刺激の種類と提示方法をあら
かじめ仮設定しておく。そして、刺激提示部104は、
覚醒低下状態と判断したら、刺激パラメータ設定部11
0に設定されたデータに従い、スピーカ駆動部105を
介してスピーカ105aから音を鳴らしたり、振動駆動
部106を介して振動体が内蔵されたシート106aを
高周波振動させたり、あるいは振動駆動部107を介し
て加振装置107aを低周波振動させて、被験者11に
刺激を提示する。そして、その刺激を与えたときのまば
たき頻度から被験者の覚醒度を推定し、刺激提示前と後
の覚醒度推定値を比較し、効果があつたかどうかを見る
【0171】刺激状態と刺激の種類を変えて、覚醒コン
トロールに最も効果のある刺激を選定することができ、
更に得られた結果に基づいて個人の覚醒を持続し、覚醒
コントロールの効果を上げることができる。以上述べた
ように、本実施例によれば、まばたき頻度により覚醒度
を定量的に精度よく検出でき、覚醒の度合に応じて刺激
を運転者に与えることで、覚醒低下を防止し、運転者個
人の最適覚醒状態に維持することができるという効果が
ある。
【0172】また、覚醒低下時に限らず、過度の緊張状
態に陥つた運転者の覚醒度を正常状態に引き戻し、安全
な運転状態に誘導することができるという効果がある。 尚、上記実施例では対象をドライバに限定しているが、
例えば、コンピユータ等のユーザーも適用対象とするこ
とができる。また、適用の範囲も自動車産業に限定せず
、人間対機械という関係が存在する、例えば、家電、建
築という生活関連産業にも展開できる。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
人間の感性を検出し、その状態に応じて機械に人間的感
情機能を付加することで、機械を疑似人間化し、人間と
機械との相互作用において人間が心理的な満足を得るこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】〜
【図2】本発明の基本構成を説明するための図、
【図3
】〜
【図15】本発明に係る第1の実施例を説明するための
図、
【図16】〜
【図22】本発明に係る第2の実施例を説明するための
図、
【図23】〜
【図53】本発明に係る第3の実施例を説明するための
図、
【図54】〜
【図66】第3実施例の変形例を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
5      疑似人間反応生成部 6      刺激制御部 7      適応制御部 8      非適応制御部 9      人間状態検出部 10    感覚刺激発生部 11    被験者(ドライバ)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  外部環境を検知する環境検知手段を備
    えたヒユーマンマシンシステムであつて、人間の感性に
    応じて、人間が該ヒユーマンマシンシステムに対して疑
    似人間的であると感じるよう該ヒユーマンマシンシステ
    ムの機能を制御する制御手段を備えることを特徴とする
    ヒユーマンマシンシステム。
  2. 【請求項2】  制御手段は、人間の生理、あるいは心
    理状態を検出する第1の検出手段と、該生理、あるいは
    該心理状態が快適となるようヒユーマンマシンシステム
    の機能を制御する第1の制御手段とを備えることを特徴
    とする請求項第1項に記載のヒユーマンマシンシステム
  3. 【請求項3】  制御手段は、人間の生理、あるいは心
    理状態を検出する第1の検出手段と、該生理、あるいは
    該心理状態が不快となるようヒユーマンマシンシステム
    の機能を制御する第2の制御手段とを備えることを特徴
    とする請求項第1項に記載のヒユーマンマシンシステム
  4. 【請求項4】  制御手段は、人間の生理、あるいは心
    理状態を検出する第1の検出手段と、該生理、あるいは
    該心理状態が快適、あるいは不快となるようヒユーマン
    マシンシステムの機能を制御する第3の制御手段とを備
    えることを特徴とする請求項第1項に記載のヒユーマン
    マシンシステム。
  5. 【請求項5】  制御手段は、人間の覚醒度を検出する
    覚醒度検出手段と、該覚醒度に応じてヒユーマンマシン
    システムの機能を制御する第4の制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする請求項第1項に記載のヒユーマンマシン
    システム。
  6. 【請求項6】  覚醒度検出手段は、脳波を検出する手
    段と、検出した脳波のパワー量、及びパワーデータを算
    出する手段と、刺激を提示し、刺激に対する反応時間を
    検出する手段と、脳波のパワー量と反応時間との相関を
    解析して、覚醒度推定パラメータを算出する手段と、覚
    醒度推定パラメータとパワーデータとから覚醒度を算出
    する手段とを備えることを特徴とする請求項第5項に記
    載のヒユーマンマシンシステム。
  7. 【請求項7】  覚醒度検出手段は、脳波を検出する手
    段と、検出された脳波の時系列データに周波数分析を施
    す手段と、周波数上のレベルのピークを検出して覚醒リ
    ズム周期を算出する手段とを備えることを特徴とする請
    求項第6項に記載のヒユーマンマシンシステム。
  8. 【請求項8】  覚醒度検出手段は、刺激を提示する手
    段と、提示した刺激に対する反応時間を検出する手段と
    、反応時間の時系列データに周波数分析を施す手段と、
    周波数上のレベルのピークを検出して覚醒リズム周期を
    算出する手段とを備えることを特徴とする請求項第6項
    に記載のヒユーマンマシンシステム。。
  9. 【請求項9】  覚醒度検出手段は、まばたき頻度を検
    出する手段と、刺激を提示し、刺激に対する反応時間を
    検出する手段と、まばたき頻度と反応時間との相関を解
    析して、覚醒度推定パラメータを算出する手段と、覚醒
    度推定パラメータとまばたき頻度とから覚醒度を算出す
    る手段とを備えることを特徴とする請求項第5項に記載
    のヒユーマンマシンシステム。
  10. 【請求項10】  覚醒度検出手段は、心拍数を検出す
    る手段と、刺激を提示し、刺激に対する反応時間を検出
    する手段と、心拍数と反応時間との相関を解析して、覚
    醒度推定パラメータを算出する手段と、覚醒度推定パラ
    メータと心拍数とから覚醒度を算出する手段とを備える
    ことを特徴とする請求項第5項に記載のヒユーマンマシ
    ンシステム。
  11. 【請求項11】  制御手段は、人間の覚醒度を検出す
    る覚醒度検出手段と、人間の生体の活動情報を計測する
    計測手段と、該活動情報に応じて、人間に外敵刺激を発
    する刺激呈示手段と、該覚醒度に応じて、該刺激呈示手
    段制御し、人間の覚醒状態を維持する覚醒維持手段とを
    備えることを特徴とする請求項第1項に記載のヒユーマ
    ンマシンシステム。
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