JPH04254590A - 溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼           板の製造方法 - Google Patents

溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼           板の製造方法

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JPH04254590A
JPH04254590A JP9112A JP1291A JPH04254590A JP H04254590 A JPH04254590 A JP H04254590A JP 9112 A JP9112 A JP 9112A JP 1291 A JP1291 A JP 1291A JP H04254590 A JPH04254590 A JP H04254590A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接性、プレス性、化
成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛系めっき鋼板の溶接性を向上させる
方法としては、例えば特開昭55−110783号公報
に示される如く、めっき鋼板表面にAl2O3 等の酸
化物皮膜を生成せしめ、該酸化物の高融点、高電気抵抗
を利用し、溶接性を向上させるとともに電極チップとめ
っき金属との接触を妨げ、チップの溶損を防止して寿命
延長を図ることが提案されている。
【0003】また、特開昭59−104463号公報に
示される如く、めっき鋼板の表面に加熱処理により、 
ZnO/Zn比を0.1 〜0.7 にした酸化膜を生
成させ、同様に溶接性を向上させることが提案されてい
る。しかしながら、このような方法においても、未だ工
業的規模では満足すべき結果が得られ難く、めっき鋼板
における溶接性の向上が強く要望されている。
【0004】また、亜鉛めっき鋼板のプレス性を向上さ
せる方法としては、例えば、特開昭62−185883
号公報に記載の如く、めっき鋼板表面に電解クロメート
処理を施し、Cr2O3 の酸化物皮膜を生成せしめる
方法や、特開昭62−192597号公報に記載の如く
、亜鉛系めっき鋼板上に硬い皮膜を形成し、プレス時の
めっきとダイスのかじりを防止してプレスの潤滑性の向
上を図る方法が開示されている。
【0005】更に特開平1−136952号公報に記載
の如く、めっき鋼板の表面に有機潤滑皮膜や潤滑油等の
有機物を塗布または被覆し、プレス性を向上させること
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな製品は自動車ユーザー等の使用において、以下のよ
うな不十分な点がある。自動車ユーザーでの使用工程の
概略は、鋼板を油で洗浄する工程、プレス工程、脱脂工
程、化成処理工程、塗装工程からなっているので、電解
クロメート処理鋼板の場合は、化成処理工程で化成処理
皮膜が形成せず、また潤滑油や潤滑皮膜などを鋼板に塗
布した鋼板の場合は、洗浄工程で油が落ちるので十分な
潤滑性能を発揮しない。さらには、化成処理前の脱脂工
程に負荷がかかりコストが高くなる。一方、亜鉛系めっ
き鋼板に鉄−亜鉛合金フラッシュめっきを施したものは
電解クロメート処理に比較して鋼板のコストが高くなる
等の問題点があり、低コストで、化成処理が可能で、脱
脂等の工程に負荷をかけず、プレス性に優れる亜鉛系め
っき鋼板の製造方法の開発が望まれている。
【0007】更に上記の如き、溶接性、プレス性とあい
まって化成処理性にも優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方
法が強く要望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1)   亜鉛系めっき鋼板の表面に亜鉛酸化物を生
成させ、次いでその上層に、Mn,  Mo, Co,
 Ni , Ca, V, W, Ti,Alを含む金
属イオン、P,Bを含む酸素酸のうち1種または2種以
上を含有するpH5以下の酸性水溶液に接触させるか、
あるいは該溶液中で陰極電解することにより、該成分を
含む皮膜を生成させることを特徴とする溶接性、プレス
性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
【0009】(2)  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛
酸化物の生成は、亜鉛系めっき鋼板を酸性酸化剤水溶液
に接触させることにより行われるものである前項1記載
の溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき
鋼板の製造方法。 (3)  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛酸化物の生成
は、亜鉛系めっき鋼板を亜鉛イオンと酸化剤含有水溶液
中で陰極電解処理することにより行われるものである前
項1記載の溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛
系めっき鋼板の製造方法。
【0010】(4)  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛
酸化物の生成は、300〜600℃の亜鉛系めっき鋼板
表面に気水混合体を吹きつけることにより行われるもの
である前項1記載の溶接性、プレス性、化成処理性に優
れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 (5)  請求項1記載の上層処理水溶液中にSi,A
l, Tiの1種または2種以上の酸化物コロイドを加
えることを特徴とする前項1〜4のいずれかに記載の溶
接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板
の製造方法。
【0011】本発明の対象とする亜鉛系めっき鋼板は、
溶融めっき法、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法な
ど各種の製造方法によるものであり、めっき組成として
は純Znの他、ZnとFe,ZnとNi,ZnとAl,
ZnとMn,ZnとCr,ZnとPなどZnを主成分と
して、耐食性など諸機能の向上のため1種ないし2種以
上の合金元素および不純物元素を含む。
【0012】また、SiO2,Al2O3 などのセラ
ミック微粒子、TiO2などの酸化物、有機高分子をめ
っき層中に分散させたものがあり、めっき層の厚み方向
で単一組成のもの、連続的あるいは層状に組成が変化す
るものがある。 例えば、溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層と素地の鉄を加
熱して合金化させた合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気め
っき法または蒸着めっき法により亜鉛とその合金(例え
ば、鉄,ニッケル,クローム等との合金)をめっきした
鋼板およびこれを200〜550℃に加熱して素地の鉄
と合金化した鋼板、さらに単一合金層のみならず、例え
ば電気めっき法で複層合金めっきとしたもの  がある
。 防錆鋼板の形態としては、両面めっき、片面めっきおよ
び上下面に互いに異なるめっきを施した異種めっき鋼板
がある。
【0013】本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の種類の如
何によらず、めっきがZnを主成分とする限り、めっき
鋼板の表面にZnO を形成させることにより、スポッ
ト溶接において電極チップ先端にFe,Znを主成分と
する電極保護金属を生成させ、以って電極チップ寿命を
大幅に改善することを見出した。従来の上記めっき鋼板
においては、ZnO を主体とする酸化膜を溶接性によ
いとされるZnO 量で30〜3000mg/m2 (
片面当たり)生成させることが不安定であった。ここで
、ZnO  を主体とする酸化膜とは酸化物中にZnO
 の他、例えば、めっき層中に含有する成分元素または
それらの酸化物などの化合物等を含有するものでもよい
。また、陽極酸化などの電気化学処理において、処理液
が含有する成分あるいは化合物を含んでもよい。
【0014】本発明者らは亜鉛めっき層表面に、ZnO
 を主体とする酸化膜を生成せしめるために、第1の方
法として鋼板を酸含有の酸化剤水溶液に接触させること
で、ZnO を主体とする酸化膜をZnO 量で30〜
3000mg/m2 (片面当たり)生成させることが
容易になり、溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板を提供し
得ることを見出した。 酸の働きは、めっき層表面をいくらか溶解してめっき層
からZn等のイオンを供給し、かつめっき層に接触する
溶液中のpHを高くすることであり、酸化剤はそのめっ
き層表面にて浴中のZn等を酸化してめっき層表面にZ
nO を主体とする酸化膜を形成する働きをする。
【0015】酸化剤として、例えばHNO310〜10
0g/lを含有することで、Zn等を酸化してめっき層
表面にZnO を主体とする酸化膜を形成することがで
きる。HNO3の下限を10g/lとしたのはそれ未満
では酸化がしにくくなり、酸化膜を生成することができ
なくなるためである。また、HNO3の上限を100g
/lとしたのはそれを超えて含有しても酸化剤としての
効果が飽和し、合金層表面のZnとFeを溶解し、特に
Feを溶解することで、Feの酸化物の生成が多くなり
、スポット溶接チップ寿命の改善の効果が低くなるため
である。
【0016】さらに酸化剤として、KMnO4, Ca
(ClO)2, K2Cr2O7, NaClO3、C
lO2, KNO3,     NaNO3 等を添加
することにより、表面皮膜の生成が促進される。鋼板に
Zn(NO3)2とHNO3の水溶液を接触させる方法
としては浸漬、スプレーによる噴射等いずれの方法でも
よい。また、浸漬、スプレーによる噴射後、例えば表面
に乾燥加熱ガスを吹きつけたり、鋼板を約100℃以下
に加熱すれば、より薄い溶液でも水分の蒸発により濃縮
液となり、かつ高温で反応するので効果的に処理するこ
とができる。
【0017】かくして、酸化膜生成処理を行うことで生
成した酸化膜等の組成はZnO を主体としてFeの酸
化物、ZnおよびFeの水酸化物で、これらは単体でも
混合していても、Al等の不純物を含んでいてもかまわ
ない。しかし、表面皮膜としての特性からは、表面を均
一に覆い、皮膜抵抗が低くなるZnO 成分の多い酸化
膜が望ましい。 ZnO を主体とする酸化膜を生成せしめるために、Z
nイオンの補給剤としてZn(NO3)2100〜60
0g/lとすることで、酸化剤水溶液のpHが4以下で
あればめっき層表面の活性化に寄与し、ZnO を生成
せしめるためのZnイオンの供給ができる。
【0018】Zn(NO3)2の下限を100g/lと
したのはそれ未満では合金層表面のZnイオンとして不
十分で酸化膜を生成することができなくなるためである
。また、その上限を600g/lとしたのはそれを超え
ると皮膜が多く生成しすぎて、抵抗が大きくなり、溶接
時の電極チップとの抵抗発熱により、電極チップ径の拡
大による溶接性劣化の原因になるからである。
【0019】処理浴にはめっき中のFeやZn、不純物
としてのMn, Al, P, Si等が溶け出すこと
がある。これらの中でZnイオンをあらかじめ浴中に添
加しておくとZnイオンをめっき層中から溶かして供給
する必要がなくなり、より短時間でZnO の析出が起
こるので好ましい。なお、他の不純物の溶出はできるだ
け少量に抑制することが望ましい。特に、Feは1g/
lを超えて含有すると表面にFeの酸化物、水酸化物が
生成して表面が黄変し、鋼板表面の商品品位を悪化させ
るとともに、Feの酸化物、水酸化物が抵抗皮膜となり
、スポット溶接チップ寿命が低下する。従って、本発明
ではFeイオン濃度を規定するものではないが、できる
だけ低くすることが望ましい。
【0020】ZnO を主体とする酸化膜を生成せしめ
るために、鋼板をZn(NO3)2100〜600g/
lとHNO310〜100g/lを含有する酸化剤水溶
液に浴温30〜80℃で0.2 〜10秒間接触をさせ
ることにより、酸化膜生成処理を行うことができる。処
理浴温を30〜80℃とし、下限を30℃としたのは、
めっき表面のZnイオンの酸化を容易にするためであり
、それ未満では反応速度が遅く、表面皮膜を得にくいた
めである。また、上限を  80℃としたのは、反応が
進行しすぎて、過度に酸化皮膜が発生し、溶接性を悪く
するためである。もっとも、温度が80℃を超えても接
触時間を短くすればよいが、時間を短くしたときの温度
を高温に制御することが困難なため、温度は80℃以下
とするのが望ましい。
【0021】そのために、ライン速度との兼ね合いにも
よるが、浸漬またはスプレー等の接触処理時間を0.2
 〜10秒としたのは、0.2 秒未満では酸化膜生成
処理が不十分で、溶接性が向上しないためであり、10
秒を超えて処理しても酸化膜の生成は多くなりすぎて、
溶接性を悪くするためである。また、第2の方法として
は、例えば、Zn(NO3)2・6H2O:400g/
l、HNO3:1g/lの水溶液中で、亜鉛系めっき鋼
板を陰極として、電流密度1〜20A/dm2 、処理
時間0.5 〜10秒で溶接性に優れた酸化物を生成せ
しめることができる。
【0022】更に第3の方法としては、溶融めっき、電
気めっき或いは蒸着めっき後、合金化処理、酸化膜生成
処理を行うことで、ZnO を主体とする酸化膜を確実
に生成することができる。その具体的な方法としては、
例えば合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する合金化炉を
、板温が300〜600℃になるように調整し、該炉中
を表面まで合金化が完了する速度で通過させ、続いて雰
囲気の露点を確保するために気水ノズルで水と空気を噴
射する気水処理することで効果的に酸化膜生成反応を行
わせることもできる。さらに、ライン外で溶融めっき、
電気めっきあるいは蒸着めっき後、合金化処理、酸化膜
生成処理を行うことで、ZnO を主体とする酸化膜を
確実に生成させることができる。その方法も、前記の方
法に類似の方法を採れば、ZnO を主体とする酸化膜
生成反応を確実にかつ効果的に行うことができる。
【0023】なお、酸化膜生成処理は上記の気水処理の
他に、蒸気をめっき表面に噴射してZnO を主体とす
る酸化膜を生成させたり、ライン外で、露点を酸化雰囲
気に調整した加熱炉で熱処理を行ってZnO を主体と
する酸化膜を生成させる等、いずれの方法を採ってもよ
い。このようにして亜鉛系めっき鋼板の表面に溶接性に
優れた酸化物としてZnO 主体酸化物を30〜300
0mg/m2 生成せしめ、その上層に下記の如くプレ
ス性、化成処理性に優れた酸化物を生成せしめることが
できる。
【0024】プレスの潤滑性を付与するには、表面に硬
質の皮膜を形成することが有効である。この点で電解ク
ロメート処理、鉄亜鉛合金めっきは有効であるが、前者
は化成処理皮膜が形成できず、後者は処理量が多くコス
ト高になる。これらの問題を解決し得るめっき鋼板表面
の硬質皮膜としては、酸化物皮膜であって、かつ化成処
理液中で溶解し、化成皮膜を形成できるとともに、皮膜
成分が化成処理液に溶け出しても化成処理に悪影響を与
えないことが必要である。
【0025】本発明者等は、このような観点から、表面
にMn, Mo, Co, Ni, Ca, W, V
, Ti, Al, P,Bの1種または2種以上から
なる酸化物系皮膜を形成すれば良いことを見出した。こ
の酸化物皮膜はクロメート皮膜と同様ガラス状の皮膜と
なり、プレス時にめっきのダイスへのかじりを抑制し、
摺動性を良好とする。さらに、化成処理液には溶解する
ため、クロメート皮膜と異なり、化成処理皮膜を形成す
ることができ、また化成処理皮膜の成分でもあるため、
化成処理液に溶け出しても悪影響はない。
【0026】酸化物皮膜の構造は明確ではないが、Mn
−O結合、その他金属−O結合、P−O結合、B−O結
合、Ti−O結合、Al−O結合からなるネットワーク
が主体で、部分的に−OH、CO3 基等が、さらには
めっきから供給される金属が置換したアモルファス状の
巨大分子構造であろうと推定している。また、この皮膜
は酸化物皮膜のため、油による洗浄工程や、脱油工程で
も溶解しないので、潤滑性能の低下や、他の工程に負荷
を与えない。
【0027】酸化物皮膜の密着性、成膜性を向上させる
ためにコロイダルSiO2、コロイダルTiO2、コロ
イダルAl2O3 の1種又は2種以上500 mg/
m2 以下(SiO2,TiO2,   Al2O3 
として)を混入する。かくして、酸化物の皮膜構造が均
一化し、成膜性も向上し、プレス成形性が良好になり、
又化成処理性をも向上することができる。 このような酸化物皮膜は、亜鉛系めっき鋼板をMn,M
o,Co,Ni,Ca,V,W,Ti,Alを含む金属
イオン、P,Bを含む酸素酸のうち1種または2種以上
を含有するpH5以下の水溶液中へ浸漬するか、水溶液
を散布するか、又は水溶液中で陰極電解処理することに
より確実に生成させることができる。このときに前記の
如きめっき金属の亜鉛、亜鉛合金めっきの場合は、亜鉛
と合金元素(金属)、水溶液中の不純物等がその他の酸
化物として混入する。
【0028】次に、本発明の皮膜の皮膜量範囲について
述べる。酸化物の皮膜量はプレス性を良好とするには、
金属としてmg/m2 以上あればよいが、皮膜量が5
00mg/m2 を越えると化成処理皮膜の形成が不十
分となる。ゆえに、酸化物の適正な皮膜量は、金属とし
て1〜500mg/m2 、好ましくは1〜200mg
/m2 である。
【0029】次にコロイダルSiO2、コロイダルTi
O2、コロイダルAl2O3 の1種又は2種以上の合
計量としては500mg/m2以下(SiO2、TiO
2、Al2O3 として)、好ましくは200mg/m
2 以下がよく、500mg/m2 超になると化成処
理性が劣化することがある。下限は1mg/m2 で十
分である。次に上記のごとき酸化物皮膜生成の処理浴に
ついて述べる。金属イオンししては、Mnは過マンガン
酸塩( MnO4− ) の形態で建浴することが工業
的に有利であり、MnO4− イオンの酸化力を利用し
て亜鉛の溶解を促進できる利点もある。Mo ,W,V
はそれぞれモリブテン酸塩( MnO4−2 ) ,タ
ングステン酸塩(WO4−2),バナジン酸塩(VO4
−3) あるいはそのポリ塩の形態で安定に建浴できる
。Ti , Al はpH2以下の酸性中で溶解できる
。これら金属イオンの濃度は1g/l以上溶解限まで適
用できる。P,Bの酸素酸はそれぞれリン酸,ホウ酸あ
るいは及びその塩として適用する。溶液のpHは5以下
が好ましく、5を越えると事実上反応は進行しない。溶
液のpHはリン酸,ホウ酸で調整してもよいが、皮膜形
成に与からない酸、例えば硫酸,塩酸,硝酸,酢酸,過
塩素酸を加えて調整することは皮膜量と皮膜成分比を独
立に制御する手段として有利である。
【0030】SiO2、TiO2、Al2O3 として
は、それぞれコロイド微粒子水溶液、ケイフッ化カリウ
ム、チタンフッ化カリウム等を固体として1〜60g/
l添加することができる。皮膜形成反応は自己不働態型
、即ち酸化亜鉛層の全ての表面が被膜されれば自動的に
反応は完結する。処理時間は反応が速いものでは0.1
 秒で被覆が終了し、一般的には1分以内で十分である
。処理液の温度は常温から80℃までで容易に処理でき
る。皮膜形成反応は酸化亜鉛層の溶解で開始するが、直
ちに界面のpHが上昇して、上層酸化物ないし水酸化物
層が析出被覆するので反応が停止し、ほとんどの下層酸
化亜鉛層は残存し、2層皮膜が形成されることになる。 フリー酸濃度の増加、即ちpHの低下は皮膜量を増大さ
せる。またスプレー処理,コーティング処理等によって
亜鉛系めっき鋼板表面に供給する水膜の厚さを調整し、
pH上昇を早める方法も皮膜量制御に有効である。
【0031】陰極電解処理は界面のpH上昇を促進し、
また皮膜量を増大させる効果がある。印加電流密度は1
0A/dm2 以下で十分である。10A/dm2 を
越えると、金属が析出しやすくなり、潤滑性能が劣化す
るか、あるいは皮膜量が短時間処理でも500mg/m
2 を越えるので好ましくない。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例と共に、下記の
表に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【表12】
【0045】
【表13】
【0046】
【表14】
【0047】
【表15】
【0048】
【表16】
【0049】
【表17】
【0050】
【表18】
【0051】
【表19】
【0052】
【表20】
【0053】
【表21】
【0054】
【表22】
【0055】
【表23】
【0056】
【表24】
【0057】
【表25】
【0058】
【表26】
【0059】
【表27】
【0060】
【表28】
【0061】
【表29】
【0062】
【表30】
【0063】
【表31】
【0064】
【表32】
【0065】
【表33】
【0066】
【表34】
【0067】
【表35】
【0068】
【表36】
【0069】
【表37】
【0070】
【表38】
【0071】
【表39】
【0072】注1)めっき鋼板の種類:AS:合金化溶
融亜鉛めっき鋼板(Fe10%,Al 10.25%,
残Zn),  EG:電気亜鉛めっき鋼板,GI:溶融
亜鉛めっき鋼板( Al  0.3%,Fe 0.8%
,Pb 0.1  %,残Zn),HA:半合金化溶融
亜鉛めっき  鋼板(Fe5%,Al0.3 %, 残
Zn),鋼板厚はいずれも0.8mmの普通鋼,Zn/
Zn−Cr:12%Cr含有電気合金めっき上層に電気
亜鉛めっき1g/m2鋼板注2)ZnO 皮膜処理条件 浸漬:Zn(NO3)2・6H2O:400g/l、H
NO3:70g/lの50℃水溶液中に1〜10秒間亜
鉛系めっき鋼板を浸漬してZnO 皮膜を生成せしめた
【0073】電解:Zn(NO3)2・6H2O:40
0g/l、HNO3:1g/l水溶液中で亜鉛系めっき
鋼板を陰極として電流密度7A/dm2 、1〜7秒電
解によりZnO 皮膜を生成せしめた。 ・気水噴霧:合金化処理後の亜鉛系めっき鋼板(500
℃)表面に80〜125l/分の霧化水を噴射して、Z
nO 皮膜を生成した。
【0074】注3)上層酸化膜生成条件・Mn酸化物生
成は過マンガン酸カリウム:50g  /l、リン酸1
0g/l、硫酸3g/l、炭酸  亜鉛:5g/lの溶
液(30℃)に被処理鋼板を浸漬するかまたは該鋼板を
陰極とし、Pt電極を陽極として7A/dm2 で1.
5 秒電解を行った後、水洗、乾燥した。
【0075】・P酸化物生成は、リン酸カリウム50g
/l、リン酸10g/lの水溶液中に亜鉛系めっき鋼板
を浸漬するかまたは該鋼板を陰極または陽極として、電
解処理(5〜10A/dm2 、1〜1.5 秒)した
。・Mo酸化物生成はモリブデン酸アンモニウム:  
50g/l、リン酸:10g/lの溶液(30℃) に
被処理鋼板を浸漬するかまたは該鋼板を陰極、Pt電極
を陽極にして7A/dm2 で1.5秒電解を行った後
、水洗、乾燥した。モリブデン酸アンモニウム、リン酸
の濃度、さらには一部には硫酸、炭酸亜鉛の添加を行い
、溶液の温度、浸漬時間、電解量を調整して作成した。
【0076】・Co酸化物生成は硝酸コバルト:200
g/l、  硝酸亜鉛:150g/l、濃硝酸:1cc
/lの  溶液30℃で被処理鋼板を陰極として、Pt
電極  を陽極にし、7A/dm2 で1.5 秒電解
を行った後、水洗、乾燥した。硝酸コバルト、硝酸亜鉛
、硝酸の濃度を調節し、さらには一部にはリン酸、硫酸
、炭酸亜鉛の添加を行い、溶液の温度、電解量を調整し
て作成した。
【0077】・Ni酸化物生成は硝酸ニッケル:250
g/l、硝酸亜鉛:150g/l、濃硝酸1cc/lの
溶液30℃で被処理鋼板を陰極として、Pt電極を陽極
にし、7A/dm2 で1.5 秒電解を行った後、水
洗、乾燥した。 硝酸ニッケル、硝酸亜鉛、硝酸の濃度を調節し、さらに
は一部にはリン酸、硫酸、炭酸亜鉛の添加を行い、溶液
の温度、電解量を調整して作成した。
【0078】・Ca酸化物生成は硝酸カルシウム:25
0g/l、濃硝酸:1cc/lの溶液30℃で被処理鋼
板を陰極として、Pt電極を陽極にし、7A/dm2 
で1.5 秒電解を行った後、水洗、乾燥した。硝酸カ
ルシウム、硝酸の濃度を調節し、さらには一部にはリン
酸、硫酸、炭酸亜鉛の添加を行い、溶液の温度、電解量
を調整して作成した。
【0079】・W酸化物生成はタングステン酸アンモニ
ウム:20g/l、リン酸:10g/lの溶液(30 
℃) に被処理鋼板を浸漬するかまたは該鋼板を陰極と
して、Pt電極を陽極にし、7A/dm2 で1.5 
秒電解を行った後、水洗、乾燥した。タングステン酸ア
ンモニウム、リン酸の濃度を調節し、さらには一部には
硫酸、炭酸亜鉛の添加を行い、溶液の温度、浸漬時間、
電解量を調整して作成した。
【0080】・V酸化物生成はバナジン酸アンモニウム
:30g/l、リン酸:10g/lの水溶液(30℃)
中で被処理鋼板を陰極として、Pt電極を陽極にし、7
A/dm2 で1.5 秒電解を行った後、水洗、乾燥
した。バナジン酸アンモニウム、リン酸の濃度、さらに
は一部には硫酸、炭酸亜鉛の添加を行い、溶液の温度、
電解時間、電解量を調整して作成した。
【0081】・ホウ素酸化物生成はホウ酸:50g/l
からなる水溶液中で、亜鉛系めっき鋼板を陰極として7
A/dm2 、1.5 〜7秒の電解条件で電解した。 混合酸化物皮膜の生成においては、上記それぞれの金属
塩あるいは酸を添加混合した浴を作成して行った。
【0082】皮膜量は何れも測定元素量注4)化成処理
性試験条件 化成処理液(亜鉛−リン酸−弗素系処理浴)にはSD5
000(日本ペイント社製)を用い、処方どおり脱脂、
表面調整を行った後化成処理を行った。化成処理皮膜の
判定は、SEM(2次電子線像)により、均一に皮膜が
形成されているものは○、部分的に皮膜形成されている
ものは△、皮膜が形成されていないものは×と判定した
【0083】注5)プレス性試験条件および評価方法:
サンプルサイズ:17mm×300mm, 引張り速度
:500mm/min ,角ビート肩R:1.0 /3
.9mm ,摺動長:200mm, 塗油:ノックスラ
スト530F(パーカー興産株式会社)40.1g/m
2 の条件で、面圧を100〜600kgf の間で数
点試験を行い、引き抜き加重を測定し、面圧と引き抜き
加重の傾きから摩擦係数を求めた。
【0084】注6:溶接性 溶接条件は下記による。 1)加圧力:250kgf  2)初期加圧時間:40Hr 3)通電時間:12Hr 4)保持時間:5Hr 5)溶接電流:11kA 6)チップ先端径:5.0 φ(円錐台頭型)7)電極
寿命終点判定:溶接電流の85%でのナゲット径が3.
6 mmを確保できる打点数 8)電極材質:Cu−Cr(一般に用いられているもの
)溶接は、めっき鋼板の片面を上、他面を下として、2
枚重ね合わせて連続打点数をとった。
【0085】注7:ZnO 皮膜の測定5%沃素メチル
アルコール溶液で、めっき層のみ溶解し、抽出残渣で混
合融剤(硼酸1,炭酸ナトリウム3)で融解した後、塩
酸で溶液化してICP で分析した亜鉛量をZnO 量
に換算。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、スポット溶接において
、連続打点数を増加し、それだけチップを取り替えるこ
となく長時間溶接でき、チップの耐久性を向上し得る亜
鉛系めっき鋼板を製造することができる。また、溶接に
よる生産性を向上させることができ、かつ適正溶接電流
範囲も従来材と同レベルであり、溶接性も良好な亜鉛系
めっき鋼板を得ることができる。
【0087】更に、本発明によれば、プレスにおいて摺
動性を冷延鋼板並以上に向上させ、かつ化成処理皮膜も
形成可能とすることができ、これによって従来より低コ
ストで、またユーザーの工程における負荷を低減でき、
プレスによる生産性を向上させることができるなどの優
れた効果が奏される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  亜鉛系めっき鋼板の表面に亜鉛酸化物
    を生成させ、次いでその上層に、Mn,  Mo, C
    o, Ni , Ca, V, W, Ti,Alを含
    む金属イオン、P,Bを含む酸素酸のうち1種または2
    種以上を含有するpH5以下の酸性水溶液に接触させる
    か、あるいは該溶液中で陰極電解することにより、該成
    分を含む皮膜を生成させることを特徴とする溶接性、プ
    レス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛酸化物
    の生成は、亜鉛系めっき鋼板を酸性酸化剤水溶液に接触
    させることにより行われるものである請求項1記載の溶
    接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛酸化物
    の生成は、亜鉛系めっき鋼板を亜鉛イオンと酸化剤含有
    水溶液中で陰極電解処理することにより行われるもので
    ある請求項1記載の溶接性、プレス性、化成処理性に優
    れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】  亜鉛系めっき鋼板表面への亜鉛酸化物
    の生成は、300〜600℃の亜鉛系めっき鋼板表面に
    気水混合体を吹きつけることにより行われるものである
    請求項1記載の溶接性、プレス性、化成処理性に優れた
    亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】  請求項1記載の上層処理水溶液中にS
    i,Al, Tiの1種または2種以上の酸化物コロイ
    ドを加えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の溶接性、プレス性、化成処理性に優れた亜鉛系め
    っき鋼板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013284A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Nkk Corp 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法
JP2003013258A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Nkk Corp 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法
CN103422129A (zh) * 2013-07-24 2013-12-04 浙江大学 一种通过添加Ca2+来改变ZnO形貌的方法

Cited By (4)

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CN103422129A (zh) * 2013-07-24 2013-12-04 浙江大学 一种通过添加Ca2+来改变ZnO形貌的方法
CN103422129B (zh) * 2013-07-24 2015-09-30 浙江大学 一种通过添加Ca2+来改变ZnO形貌的方法

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