JPH0425792B2 - - Google Patents

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JPH0425792B2
JPH0425792B2 JP29639785A JP29639785A JPH0425792B2 JP H0425792 B2 JPH0425792 B2 JP H0425792B2 JP 29639785 A JP29639785 A JP 29639785A JP 29639785 A JP29639785 A JP 29639785A JP H0425792 B2 JPH0425792 B2 JP H0425792B2
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fiber wall
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alumina
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は発酵食品の製造方法及びその装置に関
する。 (従来の技術) 従来発酵食品の製造装置としては、アルギン酸
Na、K・カラギーナン或いは寒天等の多糖類や
光架橋性樹脂等の合成高分子をビーズ状の担体と
して、これらに菌体を包括法により固定化した固
定化菌体を、密閉された発酵槽内に必要量入れ、
この発酵槽内に基質を注入して、固定化菌体に基
質を嫌気的に接触させて発酵させ、これにより発
酵液を連続的に取出すようにしたものがあつた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、包括法により菌体が固定化され
る担体をビーズ状に多量に調製することは大変に
困難な作業であり、又、上述した担体は有機物よ
りなるため、担体自体の機械的強度が比較的小さ
く長時間反応させると破砕されやすいため長く使
用することができなかつた。更にこれら固定化菌
体は、菌体が担体によつて囲まれているため、物
質移動効率が低く菌体による反応効率が悪いとい
つた問題があつた。又、固定化菌体を発酵槽内に
入れる間に雑菌の侵入が避けられないことから、
製品の品質劣化、変敗等、又は固定化菌体の安全
性の点で問題があつた。 本発明は上記の点に鑑み鋭意研究の結果開発さ
れたもので、菌体を簡単に固定化することがで
き、長期の使用にも耐えることができ、反応効率
を高めることができ、しかも蒸気殺菌が可能のた
め殺菌することにより外部からの雑菌の侵入のな
い状態で連続的に嫌気性発酵ができる、発酵食品
の製造方法及びその装置を提供しようとするもの
である。 (問題点を解決するための手段) すなわち、発明者は、発酵原料の加水分解液
を、発酵用菌体をアルミナフアイバ壁に吸着固定
化させた固定化菌体と嫌気的条件下で接触、発酵
させることにより、菌体による発酵効率を飛躍的
に高め、以つて短期間に発酵液を長期間効率良く
得ることが出来ることを知り、本発明の発酵食品
及び醸造食品の製造方法及び装置を完成した。 この出願の第1の発明は、酸化アルミニウム
(Al2O3)と酸化珪素(SiO2)とを主成分とする
アルミナフアイバ相互を、30〜300ミクロンの孔
を形成するように結合してなるアルミナフアイバ
壁に菌体懸濁液を吸収させて菌体をアルミナフア
イバ壁の孔内に吸着固定した後、このアルミナフ
アイバ壁の孔内に嫌気的条件下で基質を通過させ
ることにより、基質を菌体に接触させ発酵させる
ようにした事を特徴とする、発酵食品の製造方法
であり、この出願の第2の発明は密閉した発酵容
器内を隔室するように取付けられる、菌体懸濁液
を吸収した酸化アルミニウム(Al2O3)と酸化珪
素(SiO2)とを主成分とするアルミナフアイバ
相互を、30〜300ミクロンの孔を形成するように
結合してなるアルミナフアイバ壁と、このアルミ
ナフアイバ壁により発酵容器内に形成された、基
質が注入される注入室と、同じくアルミナフアイ
バ壁により発酵容器内に形成された、前記アルミ
ナフアイバ壁の孔内を基質が嫌気的条件下で通過
して発酵した液を回収する回収室とを備えた事を
特徴とする、発酵食品の製造装置である。 以下これらの発明を詳述する。 まず、この出願の第1の発明の発酵食品の製造
方法について説明する。本発明の使用される発酵
原料としては、醤油、酒、ビール、ワイン、クエ
ン酸或いは乳酸等の発酵食品の製造に通常用いら
れるものである。そしてこれらの原料に対しては
常法による原料処理、即ち原料組織の軟化、蛋白
質の変性、澱粉のα化、殺菌等が行われる。 次に発酵原料の酵素による加水分解は、酵素剤
による方法、発酵原料を麹として加水分解する方
法等の何れでもよいが、加水分解操作の点からす
れば、前者が特に好適である。 次に上記発酵原料を酵素的もしくは化学的に加
水分解したものを、これがPH3〜7程度でない場
合は乳酸発酵させるか、もしくは酸を加えてPH3
〜7程度に調整する。 なお、乳酸発酵は、前記加水分解物、例えばペ
デイオコツカス・ソーエIAM1673
(ATCC13621)、ペデイオコツカス・ソーエ
IAM1681(ATCC13622)、ペデイオコツカス・ソ
ーエIAM1685(ATC13623)、ペデイオコツカ
ス・ハロフイルスIAN1693等、又はその培養液
を添加し、時々または連続して機械的に撹拌を行
ないながら嫌気的条件下で25〜35℃に保持して乳
酸発酵させる。 その際、乳酸菌菌体は常法又は繊維状セラミツ
クス、球状セラミツクス充填体に固定化された固
定化乳酸菌菌体を用いて、これと前記加水分解物
を接触させて乳酸発酵を行なつても良い。 また、前記乳酸発酵の代りに、発酵原料を加水
分解したものに乳酸、酢酸等の有機酸もしくは塩
酸、硫酸等の無機酸を加え、該加水分解物のPHを
3〜7程度に調整してもよい。 そして上記加水分解したものが分解残渣(固形
分)をほとんどもしくは全く含まない液体の状態
である場合はそのまま使用し、そうでない場合は
上記乳酸発酵もしくは酸を加えて、常法の圧搾、
濾過、遠心分離等の操作により固液分離して液汁
基質を得る。 次に上記の発酵原料を加水分解した液体の状態
のものを、菌体を常法により懸濁させた懸濁液を
アルミナフアイバ壁に吸収させ菌体を吸着固定化
させた固定化菌体に適温例えば20〜35℃程度嫌気
的条件下で接触させつつ酵母発酵を行なう。 アルミナフアイバ壁は、酸化アルミニウム
(Al2O3)と酸化珪素(SiO2)とを主成分とする
アルミナフアイバ相互を、コロイダルシリカや硫
酸バンド系のバインダーにより30〜300ミクロン
の孔を形成するように結合して壁状とし、700〜
1400℃で焼成してなるものであり、その主成分を
酸化アルミニウム(Al2O3)と酸化珪素(SiO2
とした理由はフアイバー状に成型しやすいこと、
酵母との親和性が良いこと等である。 又、その孔径は酵母約5ミクロンの菌体が通
過、固定化されやすいという理由から30〜300ミ
クロンという範囲に設けたのである。固定化用担
体として上述したアルミナフアイバ相互を、30〜
300ミクロンの孔を形成するように結合して壁状
としたアルミナフアイバ壁としたため、酵母の吸
着がされやすいという効果を得ることができる。 固定化される菌体として、例えば醤油製造の場
合、醤油酵母としては、例えばサツカロミセス・
ルキシーATCC13356、サツカロミセス・ルキシ
ーATCC14679、サツカロミセス・ルキシー
ATCC14680、トルロプシス・ノダエンシス
ATCC20189、トルロプシス・マグノリア
ATCC13782、トルロプシス・エチエルシ
ATCC20190、トルロプシス・スフエリカ
ATCC13193、トルロプシス・フエルサチリス
ATCC20191、トルロプシス・サケ、トルロプシ
ス・ハロフイルス、トルロプシス・アノラマ
ATCC20222等の1種もしくは2種以上の酵母が
好適に用いられる。 次に上記菌体の懸濁液を、アルミナフアイバ壁
に吸収させて菌体を吸着固定化させて固定化菌体
を得る手段について述べる。 先ず、上記菌体に、例えばグルコース・酵母エ
キス等の溶液を加え懸濁させた懸濁液を適当な手
段、例えばペリスタルポンプ等により送りこみア
ルミナフアイバ壁に吸収させて菌体を吸着固定化
させて上記固定化菌体を得る。 次に、上記操作により得られた固定化菌体を発
酵容器に入れ、これに前記の発酵原料を加水分解
したものを注入し、嫌気的条件下で該固定化菌体
と接触させつつ発酵させて発酵液を得る。 なお、上記発酵容器としては、例えばフイルム
反応槽、撹拌槽、円筒槽、セラミツク吸着板で仕
切られた槽、小形球状セラミツクス充填槽等、ど
んなものであつても良い。 又、上記嫌気的条件とは、特に通気を行なわな
い状態あるいは該発酵容器の空間部を炭酸ガス、
窒素ガス等で置換した状態を意味する。 そして、上記嫌気的条件下での発酵時間として
は、5時間以上、好ましくは20〜120時間程度、
接触、発酵させるのが望ましい。上記発酵形式と
しては、回分式、連続式等適宜選択して行なうこ
とが出来る。 又、上記菌体を吸着させた時点で、菌体数が不
足する場合には、予め該菌体の増殖に適した条件
のもとに前記菌体を適当時間前培養して菌体を増
殖させ、その後前記発酵原料を加水分解したもの
を接触させて発酵させてもよい。 次に、この出願の第2の発明の発酵食品の製造
装置について説明する。 第1図に示すように、円筒状の発酵容器1に
は、円筒状のアルミナフアイバ壁2が取付けら
れ、発酵容器1はこれによつて隔室され、このア
ルミナフアイバ壁2により発酵容器1内に基質が
注入される注入室15が形成され、同じくアルミ
ナフアイバ壁2により発酵容器1内に前記基質が
アルミナフアイバ壁2を通過して発酵した液を回
収する回収室16が形成されている。又、前記ア
ルミナフアイバ壁2の内側にはドラフトチユーブ
3が設けられており、その内側には発酵容器1上
部に設けられた電動機9で駆動される回転羽根4
が設けられている。 前記注入室15には基質の供給口5が設けら
れ、前記回収室16には発酵液の排出口6が設け
られている。又、発酵容器1の下部には蒸気取入
口12とその下方にドレンバルブ7とが設けられ
ている。 上記アルミナフアイバ壁2は酸化アルミニウム
(Al2O3)、酸化珪素(SiO2を主成分とするアルミ
ナフアイバ相互を、コロイダルシリカや硫酸バン
ド系のバインダーにより30〜300ミクロンの孔を
形成するように結合して壁状とし、700〜1400℃
で焼成してなるものであり、その主成分を酸化ア
ルミニウム(Al2O3)と酸化珪素(SiO2)とした
理由はフアイバー状に成型しやすこと、酵母との
親和性が良いこと等である。 又、その孔径は30〜300ミクロンで、使用する
菌体の大きさによつて適宜選定できるという理由
から30〜300ミクロンという範囲に設けたのであ
る。 アルミナフアイバ壁2には、その外周にその機
械的強度や押入、搬出等の容易性を増す為に網目
状の金属材8で保持されている。このアルミナフ
アイバ壁2が取付金具11により発酵容器1に固
定されている。 なお、アルミナフアイバ壁2自身の強度を増加
させるため、グラスフアイバ等を添加しても良
い。また発酵に使用する菌体が小さい場合には、
珪藻土やSiO2を混入すれば30ミクロン以下の孔
径を有する孔をもつアルミナフアイバ壁2を得る
ことができる。 次に上記説明した発酵容器1で例えばアルコー
ルを連続発酵する場合について説明する。 まず基質を発酵容器1に供給する前に、発酵容
器1の下部の蒸気取入口12から蒸気を供給し、
発酵容器1内を完全に殺菌する。 次にドレンバルブ7を開放し、発酵容器1内の
残物を排出する。次に供給口5から別装置で培養
された菌体、サツカロミセス・セルビツシ・エリ
プソイ・ジユース(S:cerevisiae
varellipsoideus.)にグルコースを加えて懸濁さ
せた菌体の懸濁液を注入する。この菌体の懸濁液
はアルミナフアイバ壁2中に吸収される。 次に基質(グルコース5%液)を供給口5から
注入室15に注入する。発酵容器1の注入室15
内に注入された基質は、アルミナフアイバ壁2を
通過し、アルミナフアイバ壁2により形成された
回収室16に浸出するが、この時基質がアルミナ
フアイバ壁2内に固定化された菌体と接触しアル
コール発酵がなされ菌体は増殖する。 そして排出口6から溢出する発酵液は、バイオ
センサにより糖濃度が測定され、糖濃度が所定の
値より低くなるまで再び供給口5へと戻されるよ
うになつている。糖濃度が目的値になつたとき
は、発酵液は供給口5へ戻さずアルコール貯溜槽
へ移送する。そして基質を連続して供給口5から
供給するようにする。この供給量はバイオセンサ
の測定値に応じて調整される。発酵中において、
アルミナフアイバ壁2内の菌体は増殖した分だけ
流出するが、常時必要量はアルミナフアイバ壁2
内に存在するようになつている。 なお、発酵容器1の外周には伝熱ヒータを包含
したジヤケツトで被覆し、発酵に最適な温度に制
御する。 なお、本実施例において、上記アルミナフアイ
バ壁2は円筒状のもので説明したが、板状のもの
を垂直壁として仕切つてもよく、また上下に容器
内を区画することも可能である。 (発明の効果) 以上詳述したように、この出願の第1の発明の
発酵食品の製造方法によれば、発酵過程において
活性化された菌体数は常時高く、長時間保持する
ことが出来、従つて発酵反応を著しく効率化させ
ることが出来る為、発酵液を常時効率良く、短時
間に得ることが出来るので、本発明は産業上極め
て有意義である。 又、この出願の第2の発明の発酵食品の製造装
置によれば、従来のように菌体を担体に包括固定
化しビーズ状にする必要がなく、また完全に発酵
容器内を殺菌でき外部から雑菌の侵入がないので
良質な発酵液が得られる。また本担体の原料はす
べて無機物であるので食品安全上も何ら問題はな
い。 さらにアルミナフアイバ壁は再度焼結すること
により繰返し使用でき、極めて経済的である。 (実施例) 以下、実施例を挙げてこれらの発明をさらに具
体的に説明する。 実施例 1 脱脂大豆6Kgと小麦1.3Kgの混合物に、水9.6
を加え、これを60容密閉容器に入れて1Kg/
cm2・gの水蒸気で30分間加熱後よくほぐし、さら
に1Kg/cm2・gの水蒸気で45分間加熱処理した
後、冷却した。 一方、3Kgの表皮にアスペルギルス・オリーゼ
ATCC20386を接種し、30〜35℃で42時間製麹し
て固体麹を得、該固体麹を5倍量の冷水で抽出し
て得た酵素液をフイルタープレスで予備濾過し、
さらにSA−451型無菌濾過機[日本濾水機工業(株)
製]で濾過し無菌酵素液を得た。 この無菌酵素液9.6を上記冷却原料全量に加
え、振盪させつつ40℃で64時間酵素分解した。 得られた加水分解物に食塩2Kgを加えた後(食
塩濃度9%w/v)、圧搾して酵素分解液汁20.1
を採取し、これを苛性ソーダでPH6.0に調整し
たものに、予め醤油乳酸菌ベデイオコツカス・ハ
ロフイルスIAM1693を乳酸菌培地(濃口生醤油
10%v/v、グルコース1%w/v、食塩8%
w/v、酢酸ナトリウム3.5%w/v、酵母エキ
ス0.3%w/v、PH7.0)で30℃、4日間培養した
乳酸菌培養液(生菌体数1.1×108/ml)100を加
え(初発乳酸菌の生菌体数5.9×105/ml)、嫌気
条件下で30℃、120時間乳酸発酵させた。 ついでこの乳酸発酵液を80℃で20分間加熱して
乳酸発酵を止め、生成した乳酸菌菌体等を常法に
より珪藻土で濾過し、酵素分解濾過液(液汁成分
値:TN2.05%w/v、RS8.83%w/v、
NaCl9.00%w/v、PH5.06、TA2.15)19.4を
得た。 一方、醤油酵母サツカロミセス・ルキシーNo.
IFO1877(saccharomyces rouxii)及びキヤンジ
ダ・バーサチルスNo.FRZ451(Candida
versatilis)それぞれを酵母培養液体培地(濃口
生醤油5−10%v/v、グルコース、5〜7%
w/v、食塩0〜8%w/v、燐酸1カリウム
0.1%w/v、硫酸マグネシウム0.05%w/v、
酵母エキス0.1〜0.5%w/v、塩化カルシウム
0.01%w/v、ポリペプトン0〜0.5%w/v、
PH5.0〜5.5)で30℃、48〜72時間振盪培養した
後、8000×Gで10分、遠心分離して得られた、そ
れぞれの酵母菌体を減菌水にて一度洗浄後、再び
遠心分離して菌体を分離後、それぞれの酵母菌体
を先に述べた酵母培養液体培地に加え良く混合
し、サツカロミセス・ルキシー及びキヤンジダ・
バーサチルスの酵母懸濁液とした。次に、上記し
たそれぞれの酵母懸濁液を第1図に示す嫌気性発
酵装置内の固定化用担体に吸収させた。 嫌気性発酵装置は2個を直列したもので、第1
発酵装置はサツカロミセス・ルキシーを固定化し
たもので主に醤油香味に必要なエタノール発酵に
用いる。第2発酵装置は主に2−エチル・グアヤ
コール等の醤油独自の香気を生成させるキヤンジ
ダ・バーサチルスを固定化した発酵装置である。
なお、固定化担体材料としては酸化アルミニウム
(Al2O3)と酸化珪素(SiO2)とを主成分とする
アルミナフアイバ相互を、30〜300ミクロンの孔
を形成するように結合してなるアルミナフアイバ
壁が適用される。また固定化担体の形状には、円
柱状、円筒状のものを始め、プレート状のもの、
また顆粒に成形し充填用に調製されたものを含
む。 次に反応については乳酸発酵終了液を第1の発
酵装置即ちサツカロミセス・ルキシーを固定化し
た担体に注入する。反応は回分式と連続式の2つ
になるが、前者については乳酸発酵液をペリスク
ルポンプで10〜100ml/hrの速度で担体をとおし
て循環し反応を促進する。発酵温度は20〜30℃で
行なう。回分法については48〜72時間で目的の生
成液が得られる。生成液を低温殺菌後、必要あれ
ば遠心分離を行ない上清液を得る。上清液につい
ては次に第2発酵装置に移す。即ちキヤンジダ・
バーサチルスをあらかじめ固定化した担体に対し
第1発酵装置の場合と同様回分式では第1発酵装
置発酵終了液を10〜100ml/hrの速度でペリスタ
ルポンプを用いて循環反応を行なう。反応温度は
25〜30℃である。第2発酵についても48〜72時間
で目的の生成液が得られる。第2発酵を完了した
発酵液については常法により火入処理を行ない製
品とする。 連続法については回分法と大きな違いはないが
第1及び第2発酵装置を直列で結び乳酸発酵液を
ペリスタルポンプで5〜20ml/hrの速度で第1発
酵装置へ連続的に注入し、その結果溶出される溶
出液を低温殺菌処理後、引続きペリスタルポンプ
にて5〜20ml/hrの速度で第2発酵装置へ注入、
溶出は回分法の場合と同様、常法による火入れを
行ない製品とする。 なお、サツカロミセス・ルキシーとキヤンジ
ダ・パーサチルスの細胞融合酵母をもちいた場合
には、第1発酵装置一基で製品が得られる。 実施例 2 この出願の第1の発明の製造方法を使用したビ
ール製造方法について説明する。 この実施例において菌体を吸着固定化する担体
としては、実施例1の醤油製造の場合と同じアル
ミナフアイバーの他、シリカ、アルミナ等の単独
又は混合物をコロイダルシリカ、硫酸バンドなど
のバインダーと共に焼成してアルミナフアイバ相
互を結合させた多孔質担体も使用した。その形状
としては円筒状、板状等で整形されたもののいず
れか1つ又は組合わせた固定化用担体である。本
実施例におけるビールの製造方法は、この担体に
ビール酵母を固定化する操作と、この固定化ビー
ル酵母を発酵容器内に装着した後、嫌気的条件下
でホツプ添加麦汁を回分法又は連続法により注
入、酵母固化層を通してエタノール発酵を低温で
行ないビールを製造させる操作とにより構成され
ている。ホツプ添化麦汁の調製については一般に
知られているものと同様な方法による。例えば、
発芽乾燥大麦1Kgを破砕機で粗く砕いた後、4
の水を加え、70℃で4時間糖化を行なつた後、沸
騰、冷却し、セライト添加で吸引濾過し清澄液3
(糖濃度10%)を得た。得られた麦汁に、0.4
%のホツプを加え1時間沸騰させた後、冷却、濾
過しホツプ添化麦汁を得た。一方、固定化用酵母
の培養については常法にもとづき5%グルコー
ス、0.5%酵母エキス、0.5%ポリペプトン、0.25
%マルトエキスPH5.5に調製された培養液を500ml
の振盪フラスコに100ml添加し、殺菌後、ビール
酵母又は、サツカロミセス・カルベルジエイシス
No.AHU3062(Saccharomyces Carlsbergensis)
を加えて48〜72時間30℃で振盪又は静地培養して
得られた酵母菌体を同じ培養液を500mlを2の
三角フラスコに入れ殺菌された培養液に添加、再
び、30℃で振盪又は静地培養を行なつた後、遠心
分離し酵母菌体を分離、減菌水にて水洗いした
後、酵母菌体を先に述べた麦汁1.5に加え酵母
懸濁液を調製した。同懸濁液をペリスタルポンプ
を使用し、担体に1分間20mlの速度で循環させ10
時間で担体にビール酵母を吸着させた。次いで、
循環清澄液をリアクターより取除いた後、担体を
装着した発酵容器へホツプ添加麦汁をペリスタル
ポンプにて循環、嫌気条件下で低温のもと、ビー
ル発酵を行なつた。この発酵容器を用い主発酵、
後発酵を同一発酵容器内で行ない約15日間でエタ
ノール濃度5%以上のビール製造を完成した。な
お、主発酵又は後発酵のみを発酵容器にて実施し
ても同様の結果が得られた。担体としては醤油製
造の際に用いたアルミナフアイバーの他にシリカ
とアルミナとを主成分としバインダーとしてコロ
イダルシリカ、硫酸バンド系をもちい焼成して得
られた孔径30〜300ミクロンの有孔なアルミナフ
アイバ壁が使用されている。なおその形状の1例
を挙げると外径75mm、内径55mm、高さ150mmの円
筒状担体を直径100mm、高さ250mmの円筒状リアク
ターに装着したものを使用した。その他、横125
mm、縦125mm、厚さ35mmの板状セラミツクスを中
央に1枚又は数板セツトした横130mm、縦130mm、
長さ250mmの直方体成型の発酵容器を用いても同
様な成果を得ている。上述の発酵容器を用いてビ
ールを製造した際のビール成分の経過を第4図に
示す。第4図より本法によるビール成分の経過は
常法によるビール製造と同じ結果が僅か15日とい
う短期間で得られる特徴がみられる。なおビール
の苦臭成分として嫌われているダイアセチル、総
アルデヒドの経過を第5図に示す。この結果正常
のビール製造と同じ経過が僅か15日間で得られて
おり、これも本製造方法の大きな特徴である。 実施例 3 次にこの出願の第1の発明の製造方法を使用し
た清酒製造法について説明する。 先ず担体調製が大切である。本実施例において
使用した担体は醤油製造の際使用したアルミナフ
アイバーの他、シリカ、アルミナの単独又は混合
物をコロイダルシリカ、硫酸バンドなどのバイン
ダーと共に焼成してアルミナフアイバ相互を結合
させた多孔質担体である。その形状については円
筒状、板状に成形されたもののいずれか1つの固
定化担体である。本実施例における清酒の製造方
法は、この担体に清酒酵母を固定化する操作と、
この固定化清酒酵母を発酵容器内に装着した後、
嫌気的条件下で発酵原液を回分法又は連続法によ
り注入、清酒酵母固定化層を通してエタノール発
酵を低温で行ない清酒を製造させる操作とより構
成されている。本発明に使用した糖化液(発酵原
液)は米麹及び糖化酵素でそれぞれ糖化された液
を混合したものである。すなわち、米麹糖化液は
常法により麹菌(Aspergillus oryzae)で調製し
た米麹300gに600mlの水を加えて50℃で12時間糖
化後、遠心分離し糖化液を得た。一方、酵素糖化
液については白米700gを水洗、水に浸漬、水切
り後、40分間蒸煮した後、1400mlの水をくわえ、
糖化酵素(グルク−100)0.7gを加え50℃で24時
間糖化後、遠心分離し、酵素糖化液を得た。かく
して得られた各糖化液を調製したものを発酵原液
(糖濃度23%)とした。 一方、固定化用清酒酵母の調製については常法
にもとづき、5%グルコース、0.5%酵母エキス、
0.5%ポリペプトン、0.25%モルトエキス、PH5.5
の培地100mlを500ml振盪フラスコに入れ殺菌後、
清酒酵母(協会7号、サツカロミセス・セルビツ
シ Saccharomyces cervisiae)を加え30℃で48
時間振盪培養した後、遠心分離により酵母菌体を
分離した。得られた酵母菌体を振盪培養の場合と
同じ培地500mlを2の三角フラスコに入れ、30
℃で静地又は振盪培養を48時間行なつた後、遠心
分離により酵母菌体を集め、減菌水にて洗浄後、
1.5の発酵原液に酵母を懸濁させた後、1時間
20mlの速度でペリスタルポンプを使用して発酵容
器内に装着させたセラミツク担体に10時間を要し
て固定化させた。次いで循環液を取除いた後、新
しく調製された発酵原液をペリスタルポンプにて
20〜60ml/hrの速度で循環させるか又は注入のみ
で低速でエタノール発酵を行なつた。なお連続法
については注入速度を低下させて行なつた。担体
としては上述の担体の他シリカ、アルミナ等を主
成分としたものを単独又は混合し、コロイダルシ
リカ、硫酸バンド等をバインダーとして焼成して
得られた孔径が30〜300ミクロンの有効なアルミ
ナフアイバ壁である。その形状については例えば
外径75mm、内径55mm、高さ150mmの円筒状担体を
直径100mm、高さ250mmの円筒状発酵容器に装着さ
せたものを使用した。その他、横125mm、縦125
mm、厚さ35mmの板状セラミツクスを中央にセツト
したもの或いは複数枚をセツトした横130mm、縦
130mm、長さ250mmの直方体型の発酵容器も用いら
れた。 上述の方法で実施した清酒製造における糖濃度
の減少、エタノールの生成、酸度及びフオルモー
ル態窒素について時間経過との関係を初発糖濃度
24%及び30%の両者について定量した結果を第6
図、第7図、第8図及び第9図に示した。図面よ
り初発糖濃度24%、30%共に良好な結果が短期間
で得られていることが解る。すなわち初発糖濃度
24%では僅か10日間で、30%についても20日間と
短縮されている。次に本法により製造された清酒
について一般的成分、有機酸、芳香成分を定量し
た結果を表1に示す。表1より本法によつて製造
された清酒は従来法のものと差異がみられなかつ
た。
【表】 実施例 4 次に、この出願の第2の発明の製造装置につい
て第2図および第3図を使用して更に詳細に説明
する。 発酵容器1は内径90mmのステンレス製のもので
あり、この発酵容器1内に30〜300ミクロンのア
ルミナフアイバ壁2がその中心部に配設されてい
る。アルミナフアイバ壁2の寸法は外径75mm、内
径55mm、長さ150mmであり、インペリアルケミカ
ル インダストリー(Imperial Chemical
Industries)社のものを使用した。 まず500mlの振糖フラスコに100mlのグルコース
を入れ、菌体(サツカロミセス セルビツシエリ
プソイジユース)を1白金耳接種して24〜48時間
振盪培養する。こうして懸濁された菌体の懸濁液
を予め、完全殺菌しておいた発酵容器1のアルミ
ナフアイバ壁2内側にポンプ21にてこれ注入
し、菌体を含んだ懸濁液はアルミナフアイバ壁2
に吸収されて菌体が吸着固定化される。次に(基
質5%グルコース溶液)をポンプ21でアルミナ
フアイバ壁2内側の注入室15へ注入する。基質
がアルミナフアイバ壁2を通過してアルミナフア
イバ壁2の外側の回収室16へ浸出し、排出口6
近くになつたらバルブ22を閉鎖し、同時にバル
ブ23を開放する。これにより基質は発酵容器1
内を循環する。基質の糖濃度がほぼ零になつた
ら、バルブ23を閉鎖してバルブ22を開放し基
質を注入室15へ注入する。回収室16へ浸出し
た液は排出口6より受入器24に取出される。 第3図は基質の注入量を変化させてアルコール
発酵の状態を測定した結果を図に示したものであ
る。 当初の発酵容器内の循環は4時間経過すると基
質の糖濃度は零になり、アルコール濃度は約2%
となつた。 基質の注入量を55ml/hr、80ml/hr、100ml/
hr、120ml/hrと変化させてみたが、図から解る
ように100ml/hrでも完全なアルコール発酵がな
されている。 また120ml/hrの場合は基質の注入速度が大き
すぎることが解る。 なお、その後発酵容器内の液をそのままにして
10日近く放置した後に再び基質を供給してみたが
菌体は充分に生存しており、直ちに発酵が行なわ
れた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の発酵食品の製造装置の一実施
例を示す断面図、第2図は第1図の装置を用いた
実験例を示す模式図、第3図は基質の供給量を変
化させたときのアルコール発酵の状態を測定した
結果を示すグラフ、第4図は各時間におけるビー
ル成分の経過を示したグラフ、第5図は各時間に
おける総アルデヒドとダイアセチルの成分経過を
示したグラフ、第6〜9図は固定化清酒酵母リア
クターにおける成分と時間との関係を示したグラ
フであり、第6図は初発酵濃度24%における酸度
及びフオルモール態窒素と時間経過との関係を示
したグラフ、第7図は初発酵濃度24%における糖
濃度及びエタノールと時間経過との関係を示した
グラフ、第8図は初発酵濃度30%における酸度及
びフオルモール態窒素と時間経過との関係を示し
たグラフ、第9図は初発酵濃度30%における糖濃
度及びエタノールと時間経過との関係を示したグ
ラフである。 符号の説明、1……発酵容器、2……アルミナ
フアイバ壁、3……ドラフトチユーブ、4……回
転羽根、5……供給口、6……排出口、12……
蒸気取入口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化アルミニウム(Al2O3)と酸化珪素
    (SiO2)とを主成分とするアルミナフアイバ相互
    を、30〜300ミクロンの孔を形成するように結合
    してなるアルミナフアイバ壁に菌体懸濁液を吸収
    させて菌体をアルミナフアイバ壁の孔内に吸着固
    定化した後、このアルミナフアイバ壁の孔内に嫌
    気的条件下で基質を通過させることにより、基質
    を菌体に接触させ発酵させるようにした事を特徴
    とする、発酵食品の製造方法。 2 嫌気的条件下での発酵時間が20〜120時間で
    ある特許請求の範囲第1項記載の発酵食品の製造
    方法。 3 密閉した発酵容器内を隔室するように取付け
    られる、菌体懸濁液を吸収した酸化アルミニウム
    (Al2O3)と酸化珪素(SiO2)とを主成分とする
    アルミナフアイバ相互を、30〜300ミクロンの孔
    を形成するように結合してなるアルミナフアイバ
    壁と、このアルミナフアイバ壁により発酵容器内
    に形成された、基質が注入される注入室と、同じ
    くアルミナフアイバ壁により発酵容器内に形成さ
    れた、前記アルミナフアイバ壁の孔内を基質が嫌
    気的条件下で通過して発酵した液を回収する回収
    室とを備えた事を特徴とする、発酵食品の製造装
    置。
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