JPH0427997B2 - - Google Patents
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- JPH0427997B2 JPH0427997B2 JP58110124A JP11012483A JPH0427997B2 JP H0427997 B2 JPH0427997 B2 JP H0427997B2 JP 58110124 A JP58110124 A JP 58110124A JP 11012483 A JP11012483 A JP 11012483A JP H0427997 B2 JPH0427997 B2 JP H0427997B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amylase
- substance
- wai
- serine
- amino acid
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は小麦種子ないしは小麦粉からの新規な
α−アミラーゼ阻害物質WAI−65およびその製
法に関する。
α−アミラーゼ阻害物質WAI−65およびその製
法に関する。
α−アミラーゼは各種生物に広く存在する加水
分解酵素でヒトに関して云えば主として唾液腺お
よび膵臓から由来し、その動態は各種疾病特に膵
炎、耳下腺炎、肝疾患、ある種の癌等の病態によ
り健康時と比較して大きく変動することが知られ
ている。従つてこれらの病態を正しく診断するた
めには、総アミラーゼ活性定量だけでなく、唾液
腺および膵臓由来のα−アミラーゼアイソザイム
の正確な逐次的動向を把握することが望まれてい
る。
分解酵素でヒトに関して云えば主として唾液腺お
よび膵臓から由来し、その動態は各種疾病特に膵
炎、耳下腺炎、肝疾患、ある種の癌等の病態によ
り健康時と比較して大きく変動することが知られ
ている。従つてこれらの病態を正しく診断するた
めには、総アミラーゼ活性定量だけでなく、唾液
腺および膵臓由来のα−アミラーゼアイソザイム
の正確な逐次的動向を把握することが望まれてい
る。
従来臨床検査の場でヒトのα−アミラーゼアイ
ソザイムの分別定量には電気泳動法が用いられて
いるが、この方法は非常に煩瑣であり迅速に検体
を処理する方法としては難点が多く、更に結果の
判定には熟練を要し、容易な方法とは云い難い。
この問題点の解決として小麦粉由来のアミラーゼ
阻害物質を用いての分析方法がオドンネル氏らに
よつて研究されてきたが、いまだ満足するもので
なく実用的でなかつた〔J.Clin.Chem.23,560〜
566(1977)参照〕。
ソザイムの分別定量には電気泳動法が用いられて
いるが、この方法は非常に煩瑣であり迅速に検体
を処理する方法としては難点が多く、更に結果の
判定には熟練を要し、容易な方法とは云い難い。
この問題点の解決として小麦粉由来のアミラーゼ
阻害物質を用いての分析方法がオドンネル氏らに
よつて研究されてきたが、いまだ満足するもので
なく実用的でなかつた〔J.Clin.Chem.23,560〜
566(1977)参照〕。
これらの欠点を補うα−アミラーゼの分別定量
用試薬として本発明者らは既に小麦粉を給源にし
てヒト唾液中のα−アミラーゼを特異的に阻害す
るα−アミラーゼ阻害物質WAI−53を発見した
(特開昭57−140727号公報参照)。WAI−53はヒ
ト唾液および膵臓のα−アミラーゼに対する単位
重量当りの阻害活性化(単位当りの各酵素を50%
阻害するために必要なWAI−53の量比P/S)
が250であり、オドンネル氏らのα−アミラーゼ
阻害剤の阻害活性比が高々100であるのと比較す
ると、α−アミラーゼアイソザイム分別定量の観
点から前者の優位性は疑う余地がない。本発明者
らは小麦粉中のα−アミラーゼを更に詳細に研究
する過程でWAI−53を含めた従来の既知α−ア
ミラーゼ阻害物質とは物理化学的および酵素化学
的に全く異なる新規なα−アミラーゼ阻害物質
WAI−65を発見し、この物質が生体中のα−ア
ミラーゼアイソザイムの分別定量用臨床検査薬と
なり得る優れた特長を有することを見出した。
用試薬として本発明者らは既に小麦粉を給源にし
てヒト唾液中のα−アミラーゼを特異的に阻害す
るα−アミラーゼ阻害物質WAI−53を発見した
(特開昭57−140727号公報参照)。WAI−53はヒ
ト唾液および膵臓のα−アミラーゼに対する単位
重量当りの阻害活性化(単位当りの各酵素を50%
阻害するために必要なWAI−53の量比P/S)
が250であり、オドンネル氏らのα−アミラーゼ
阻害剤の阻害活性比が高々100であるのと比較す
ると、α−アミラーゼアイソザイム分別定量の観
点から前者の優位性は疑う余地がない。本発明者
らは小麦粉中のα−アミラーゼを更に詳細に研究
する過程でWAI−53を含めた従来の既知α−ア
ミラーゼ阻害物質とは物理化学的および酵素化学
的に全く異なる新規なα−アミラーゼ阻害物質
WAI−65を発見し、この物質が生体中のα−ア
ミラーゼアイソザイムの分別定量用臨床検査薬と
なり得る優れた特長を有することを見出した。
本発明によれば、小麦種子または小麦粉中の水
溶性区分からの抽出液を少なくとも含水有機溶媒
による分別沈殿、加熱処理、ゲル過クロマト処
理、イオン交換クロマト処理からなる一連の工程
で精製することにより新規且つ有用なα−アミラ
ーゼ阻害物質WAI−65が提供されるものである。
溶性区分からの抽出液を少なくとも含水有機溶媒
による分別沈殿、加熱処理、ゲル過クロマト処
理、イオン交換クロマト処理からなる一連の工程
で精製することにより新規且つ有用なα−アミラ
ーゼ阻害物質WAI−65が提供されるものである。
本発明による新規なα−アミラーゼ阻害物質を
うるための原料となる小麦種子または小麦粉は硬
質小麦、内地小麦、軟質小麦、デユラム小麦ない
しはそれらより由来する強力小麦粉、中力小麦
粉、薄力小麦粉の種類および等級を問わない。含
有量の差異こそあれすべての小麦の胚乳部分には
所望のα−アミラーゼ阻害物質が含まれている。
うるための原料となる小麦種子または小麦粉は硬
質小麦、内地小麦、軟質小麦、デユラム小麦ない
しはそれらより由来する強力小麦粉、中力小麦
粉、薄力小麦粉の種類および等級を問わない。含
有量の差異こそあれすべての小麦の胚乳部分には
所望のα−アミラーゼ阻害物質が含まれている。
本発明のα−アミラーゼ阻害物質WAI−65の
取得方法としては次の工程によつて行なえる。
取得方法としては次の工程によつて行なえる。
原料としての小麦または小麦粉を原料に対し3
〜10倍量の水好ましくは精製水で1〜5時間室温
において撹拌してWAI−65物質の抽出を行なう。
所定の時間撹拌した後、例えば遠心分離、傾瀉、
過等の適宜な操作で上澄みを採取する。この上
澄みは真空または常圧下での加熱により処理れさ
る。通常約50〜70℃において10分ないし1時間の
加熱が行なわれる。70℃で30分の加熱が好まし
い。所望によつてはこの加熱処理された液を再び
遠心分離、傾瀉または過等の操作に付して上澄
みを採取する。
〜10倍量の水好ましくは精製水で1〜5時間室温
において撹拌してWAI−65物質の抽出を行なう。
所定の時間撹拌した後、例えば遠心分離、傾瀉、
過等の適宜な操作で上澄みを採取する。この上
澄みは真空または常圧下での加熱により処理れさ
る。通常約50〜70℃において10分ないし1時間の
加熱が行なわれる。70℃で30分の加熱が好まし
い。所望によつてはこの加熱処理された液を再び
遠心分離、傾瀉または過等の操作に付して上澄
みを採取する。
ここで加熱処理された抽出液(またはその上澄
み)を水性アセトン、エタノールまたはメタノー
ルのような含水有機溶媒〔濃度40〜70%(v/
v)〕で処理して生成する沈殿物を除去し、得ら
れた残留液に更に上記溶媒を加えて溶媒濃度90%
(v/v)とし且つその混合物を低温(0〜10℃)
に放置して沈殿を形成させ、そして得られた沈殿
を採取しそしてこれを精製水に溶解させる。次い
で得られた溶液を1〜20mM NaClを含むトリス
塩酸緩衝液(PH9.0〜9.5)を用いて充填させたセ
フアデツクスG−75(商標名)を用いてゲル過
カラムクロマトを行なう。活性区分を集めて透析
処理により脱塩し透析内液を濃縮した後、CM−
セフアロースCL−6B(商標名)やCM−セフアデ
ツクスC−25(商標名)などを用いたカチオン系
イオン交換クロマトを数回実施して所望の物質の
純度を高める。
み)を水性アセトン、エタノールまたはメタノー
ルのような含水有機溶媒〔濃度40〜70%(v/
v)〕で処理して生成する沈殿物を除去し、得ら
れた残留液に更に上記溶媒を加えて溶媒濃度90%
(v/v)とし且つその混合物を低温(0〜10℃)
に放置して沈殿を形成させ、そして得られた沈殿
を採取しそしてこれを精製水に溶解させる。次い
で得られた溶液を1〜20mM NaClを含むトリス
塩酸緩衝液(PH9.0〜9.5)を用いて充填させたセ
フアデツクスG−75(商標名)を用いてゲル過
カラムクロマトを行なう。活性区分を集めて透析
処理により脱塩し透析内液を濃縮した後、CM−
セフアロースCL−6B(商標名)やCM−セフアデ
ツクスC−25(商標名)などを用いたカチオン系
イオン交換クロマトを数回実施して所望の物質の
純度を高める。
CM−セフアロースCL−6Bによる液体クロマ
ト処理は最も好便な方法で、通常30mM酢酸緩衝
液(PH4.5)で樹脂を飽和させ、活性物質を含む
溶液を充填し、ひきつづいて0〜0.5モルのNaCl
を含む同じ緩衝液で濃度勾配クロマト処理を実施
する。
ト処理は最も好便な方法で、通常30mM酢酸緩衝
液(PH4.5)で樹脂を飽和させ、活性物質を含む
溶液を充填し、ひきつづいて0〜0.5モルのNaCl
を含む同じ緩衝液で濃度勾配クロマト処理を実施
する。
通常セフアデツクスG−75ゲルクロマト処理の
段階までの過程でWAI−53およびWAI−65を分
離することはできないが、上述したカチオン交換
樹脂を用いたクロマト処理で能率よく分別でき
る。WAI−65の純度を充分高めるために1回以
上のカチオン交換樹脂によるクロマト処理を実施
する必要があるが通常はこの操作を2回繰り返せ
ば高純度のWAI−65フラクシヨンが得られる。
段階までの過程でWAI−53およびWAI−65を分
離することはできないが、上述したカチオン交換
樹脂を用いたクロマト処理で能率よく分別でき
る。WAI−65の純度を充分高めるために1回以
上のカチオン交換樹脂によるクロマト処理を実施
する必要があるが通常はこの操作を2回繰り返せ
ば高純度のWAI−65フラクシヨンが得られる。
得られた0.65フラクシヨンを含む区分を集め、
透析処理で脱塩後凍結乾燥を行えば目的とする
WAI−65の白色無定形凍結乾燥物が得られる。
透析処理で脱塩後凍結乾燥を行えば目的とする
WAI−65の白色無定形凍結乾燥物が得られる。
このようにして得られたWAI−65物質の物理
化学的な性質は次のとおりである。
化学的な性質は次のとおりである。
(1) 水または希薄塩溶液に可溶、メタノール、エ
タノール、アセトン、クロロホルムおよびヘキ
サンに不溶。
タノール、アセトン、クロロホルムおよびヘキ
サンに不溶。
(2) 紫外部吸収 1%水溶液(室温)
λnax 278nm
E278nm
1%1cm=7.19
(3) 分子量セフアデツクスG−75を用いたゲル
過法により24000 (4) Daris氏等の方法〔「Annals New York
Academy of Science」121,404(1964)参照〕
によるポリアクリルアミド電気泳動における泳
動度は0.65で単一なバンドを示す。
過法により24000 (4) Daris氏等の方法〔「Annals New York
Academy of Science」121,404(1964)参照〕
によるポリアクリルアミド電気泳動における泳
動度は0.65で単一なバンドを示す。
(5) Oath氏等の方法〔「Cereal Chemistry」50,
190〜7(1973)参照〕によるSDSポリアクリル
アミド電気泳動は分子量12500の位置に単一な
バンドを与える。これは本物質が二つの同一な
サブユニツトからなることを示す。
190〜7(1973)参照〕によるSDSポリアクリル
アミド電気泳動は分子量12500の位置に単一な
バンドを与える。これは本物質が二つの同一な
サブユニツトからなることを示す。
(6) エドマン法によるN末端アミノ酸配列解析の
結果によればこの物質はSer−Gly−Gluなるア
ミノ酸配列をなす。
結果によればこの物質はSer−Gly−Gluなるア
ミノ酸配列をなす。
(7) カルボキシペプチダーゼを用いたC末端アミ
ノ酸解析ではこの物質はSerを与える。
ノ酸解析ではこの物質はSerを与える。
(8) トリプシン消化による得られるペプチドは11
個でそれらのN末端は次のとおりである。 N−末端アミノ酸 ペプチドフラグメント
数 AspまたはCysH 3 Glu 2 LysまたはIleu 2 Ser、Ala、Val、Met 各1 (9) アミノ酸組成はWAI−65が二つの同じサブ
ユニツトよりなり、一つのサブユニツトにアス
パラギン酸が8残基含まれるとすると次のとお
りである。
個でそれらのN末端は次のとおりである。 N−末端アミノ酸 ペプチドフラグメント
数 AspまたはCysH 3 Glu 2 LysまたはIleu 2 Ser、Ala、Val、Met 各1 (9) アミノ酸組成はWAI−65が二つの同じサブ
ユニツトよりなり、一つのサブユニツトにアス
パラギン酸が8残基含まれるとすると次のとお
りである。
Cys 10.4 Glu 18.1 Val 5.9
Asp 8.0 Pro 11.5 Met 4.7
Thr 7.3 Gly 7.1 Ileu 4.7
Ser 6.3 Ala 6.4 Leu 10.3
Tyr 4.9 Lys 2.3 Arg 7.1
Phe 2.1 His 1.0 Trp
(10) ヒト唾液腺および膵臓アミラーゼの本発明の
物質との阻害曲線において単位あたりの各酵素
を50%阻害する本発明の物質の所要量比は約
(1:500〜1:600)である(添付図面参照)。
物質との阻害曲線において単位あたりの各酵素
を50%阻害する本発明の物質の所要量比は約
(1:500〜1:600)である(添付図面参照)。
本発明のα−アミラーゼ阻害物質(WAI−65)
はヒトの唾液腺α−アミラーゼに対して極めて特
異的に阻害作用を示し、一方ヒトの膵臓α−アミ
ラーゼに対する阻害作用は極めて微弱である。更
に本発明の物質は広域な酵素濃度範囲で唾液腺型
α−アミラーゼおよび膵臓型α−アミラーゼアイ
ソザイムに対する阻害比が大きな値をとりうるの
でヒトの体液をはじめとした各種臨床検体のα−
アミラーゼアイソザイムの分別定量のための優れ
た手段となりうるものである。
はヒトの唾液腺α−アミラーゼに対して極めて特
異的に阻害作用を示し、一方ヒトの膵臓α−アミ
ラーゼに対する阻害作用は極めて微弱である。更
に本発明の物質は広域な酵素濃度範囲で唾液腺型
α−アミラーゼおよび膵臓型α−アミラーゼアイ
ソザイムに対する阻害比が大きな値をとりうるの
でヒトの体液をはじめとした各種臨床検体のα−
アミラーゼアイソザイムの分別定量のための優れ
た手段となりうるものである。
既にオドンネル氏等は、小麦粉中にヒトの唾液
腺型α−アミラーゼを膵臓型のそれよりも強く阻
害するα−アミラーゼ阻害物質を報告し、この物
質を利用した臨床検体中のα−アミラーゼアイソ
ザイムの分別定量の可能性を示している。
〔Clinical Chemistry23,560〜566(1977)〕。しか
しながらオドンネル氏等の報告したα−アミラー
ゼ阻害物質はその電気泳動の易動度において、本
物質が0.65であるのに対して0.20であり、著るし
く相違している。更にまた特開昭57−140727号公
報で開示されているα−アミラーゼ阻害物質
WAI−53(電気泳動度0.53)とも相異することは
明らかである。
腺型α−アミラーゼを膵臓型のそれよりも強く阻
害するα−アミラーゼ阻害物質を報告し、この物
質を利用した臨床検体中のα−アミラーゼアイソ
ザイムの分別定量の可能性を示している。
〔Clinical Chemistry23,560〜566(1977)〕。しか
しながらオドンネル氏等の報告したα−アミラー
ゼ阻害物質はその電気泳動の易動度において、本
物質が0.65であるのに対して0.20であり、著るし
く相違している。更にまた特開昭57−140727号公
報で開示されているα−アミラーゼ阻害物質
WAI−53(電気泳動度0.53)とも相異することは
明らかである。
添付図面にWAI−65阻害物質のヒト唾液およ
び膵臓のα−アミラーゼに対する阻害曲線を示
す。図面における各α−アミラーゼの阻害率は次
のようにして測定した。すなわち、小麦抽出物よ
り精製したWAI−65をタンパク質量として0〜
10mg含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10mM
NaClの溶液1mlより10mlを採り、ヒトスイ由来
又はヒトダ液由来アミラーゼ0.015IU(国際単位)
を含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10mM
NaClの溶液1mlより10μを採り、ヒトスイ由来
又はヒトダ液由来アミラーゼ0.015IU(国際単位)
を含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10m
MNaClの溶液30μと混じ、室温で25分間保温し
た。この混液10μをアミラーゼDS試薬(米国ベ
ツクマン社製)の基質溶液250μに加え、37℃、
5分間反応した。残存するアミラーゼ活性は、ア
ボツト・オートアナライザーABA−100を用いて
測定した。
び膵臓のα−アミラーゼに対する阻害曲線を示
す。図面における各α−アミラーゼの阻害率は次
のようにして測定した。すなわち、小麦抽出物よ
り精製したWAI−65をタンパク質量として0〜
10mg含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10mM
NaClの溶液1mlより10mlを採り、ヒトスイ由来
又はヒトダ液由来アミラーゼ0.015IU(国際単位)
を含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10mM
NaClの溶液1mlより10μを採り、ヒトスイ由来
又はヒトダ液由来アミラーゼ0.015IU(国際単位)
を含有する10mMトリス塩酸(PH8.0)、10m
MNaClの溶液30μと混じ、室温で25分間保温し
た。この混液10μをアミラーゼDS試薬(米国ベ
ツクマン社製)の基質溶液250μに加え、37℃、
5分間反応した。残存するアミラーゼ活性は、ア
ボツト・オートアナライザーABA−100を用いて
測定した。
そして図面では、ダ液及びスイ液アミラーゼが
横軸に示すWAI−65の各々の量(μg)によつ
て阻害される割合を百分率で示してある。この図
面において等単位量のダ液アミラーゼとスイ液ア
ミラーゼを50%阻害するに要するWAI−65の量
はそれぞれ3.1μgおよび1500〜1900μgである。
なおこれらの数値はそれぞれの曲線(スイ液アミ
ラーゼに於いては曲線の延長線)が50%阻害レベ
ルと交わる点から算出することができる。従つ
て、各アミラーゼを50%阻害するWAI−65の所
要量の比は3.1:1500〜3.1:1900≒1:500〜
1:600となる。
横軸に示すWAI−65の各々の量(μg)によつ
て阻害される割合を百分率で示してある。この図
面において等単位量のダ液アミラーゼとスイ液ア
ミラーゼを50%阻害するに要するWAI−65の量
はそれぞれ3.1μgおよび1500〜1900μgである。
なおこれらの数値はそれぞれの曲線(スイ液アミ
ラーゼに於いては曲線の延長線)が50%阻害レベ
ルと交わる点から算出することができる。従つ
て、各アミラーゼを50%阻害するWAI−65の所
要量の比は3.1:1500〜3.1:1900≒1:500〜
1:600となる。
また、図面より計算されるP/S値(単位当り
のアミラーゼアイソザイムの酵素活性を50%阻害
する阻害剤の所要量比)は外挿法によれば548で
あつた。一方WAI−53阻害物質は250であり、従
つてこのことからみても本発明のWAI−65阻害
物質はWAI−53阻害物質とは相異するものであ
り、WAI−65阻害物質はヒトα−アミラーゼの
分別定量に適した生化学試薬で優れた臨床検査薬
となり得るものと期待される。
のアミラーゼアイソザイムの酵素活性を50%阻害
する阻害剤の所要量比)は外挿法によれば548で
あつた。一方WAI−53阻害物質は250であり、従
つてこのことからみても本発明のWAI−65阻害
物質はWAI−53阻害物質とは相異するものであ
り、WAI−65阻害物質はヒトα−アミラーゼの
分別定量に適した生化学試薬で優れた臨床検査薬
となり得るものと期待される。
以下に本発明のα−アミラーゼ阻害物質WAI
−65物質の製造法を実施例により詳述する。
−65物質の製造法を実施例により詳述する。
実施例
小麦粉25Kgに精製水100を加えて1時間ゆる
やかに撹拌し、遠心分離法により上清73.4を得
た。得られた上清液を凍結乾燥して1.13Kgの凍結
乾燥物を得た。これに精製水を加えて液量を13.5
となし、この水溶液を70℃で30分間加熱処理
し、生ずる沈殿を遠心分離で除いて上清13.0を
得た。得られた上清液に4℃の温度下に99%エタ
ノールを加えてエタノール濃度を60%に保ち、生
ずる沈殿を遠心分離で除いた。ひき続いて更に99
%エタノールを加えてエタノール濃度が90%にな
るようにし、1昼夜4℃で放置して沈殿を形成さ
せた。生成した沈殿を遠心分離で集め、精製水に
溶解させてWAI−65を含む水溶液1.8を得た。
やかに撹拌し、遠心分離法により上清73.4を得
た。得られた上清液を凍結乾燥して1.13Kgの凍結
乾燥物を得た。これに精製水を加えて液量を13.5
となし、この水溶液を70℃で30分間加熱処理
し、生ずる沈殿を遠心分離で除いて上清13.0を
得た。得られた上清液に4℃の温度下に99%エタ
ノールを加えてエタノール濃度を60%に保ち、生
ずる沈殿を遠心分離で除いた。ひき続いて更に99
%エタノールを加えてエタノール濃度が90%にな
るようにし、1昼夜4℃で放置して沈殿を形成さ
せた。生成した沈殿を遠心分離で集め、精製水に
溶解させてWAI−65を含む水溶液1.8を得た。
次に2mM塩化ナトリウムを含む10mMトリス
塩酸緩衝液(PH9.2)を溶出液としてセフアデツ
クスG−75ゲル過クロマト処理を行ない、
WAI−65を含む画分を集めた。得られたWAI−
53区分を水溶液の形で透析膜にて脱塩後、CM−
セフアロースCL−6Bを担体とし20〜0.5Mの塩化
ナトリウムを含む30mM酢酸緩衝液(PH4.5)を
用いて濃度勾配クロマトグラフイーを実施した。
溶出されたWAI−53区分を集め、透析処理を行
つて脱塩し、凍結乾燥を行つてWAI−65の粗乾
固物0.377gを得た。
塩酸緩衝液(PH9.2)を溶出液としてセフアデツ
クスG−75ゲル過クロマト処理を行ない、
WAI−65を含む画分を集めた。得られたWAI−
53区分を水溶液の形で透析膜にて脱塩後、CM−
セフアロースCL−6Bを担体とし20〜0.5Mの塩化
ナトリウムを含む30mM酢酸緩衝液(PH4.5)を
用いて濃度勾配クロマトグラフイーを実施した。
溶出されたWAI−53区分を集め、透析処理を行
つて脱塩し、凍結乾燥を行つてWAI−65の粗乾
固物0.377gを得た。
WAI−65の純度を更に高めるためにCM−セフ
アロースCL−6B11(商標名)クロマト処理を同
じ条件で繰り返して得られたWAI−65を含む画
分を集め、透析処理を行つて脱塩し、凍結乾燥し
てWAI−65の乾燥物56mgを得た。
アロースCL−6B11(商標名)クロマト処理を同
じ条件で繰り返して得られたWAI−65を含む画
分を集め、透析処理を行つて脱塩し、凍結乾燥し
てWAI−65の乾燥物56mgを得た。
添付図面はWAI−65物質のヒト唾液および膵
臓アミラーゼに対する阻害曲線を示す図である。
臓アミラーゼに対する阻害曲線を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 理化学的性状 (1) 水または希薄塩溶液に可溶、メタノール、エ
タノール、アセトン、クロロホルムおよびヘキ
サンに不溶であること、 (2) 紫外部吸収 1%水溶液(室温) λnax 278nm E278nm 1%1cm 7.19 (3) 分子量 セフアデツクスG−75を用いたゲル
過法により24000 (4) Davis氏等の方法によるポリアクリルアミド
電気泳動における泳動度は0.65で単一なバンド
を示す、 (5) Oath氏らの方法によるSDSポリアクリルア
ミド電気泳動は分子量12500の位置に単一なバ
ンドを与え、これは本物質が二つの同一なサブ
ユニツトからなることを示す、 (6) エドマン法によるN末端アミノ酸配列解析の
結果によればこの物質はセリン−グリシン−グ
ルタミン酸なるN末端アミノ酸配列を示す、 (7) カルボキシペプチターゼを用いたC末端アミ
ノ酸解析ではこの物質はセリンを与える、 (8) トリプシン消化による得られるペプチドは11
個でそれらのN末端は次のとおりである N−末端アミノ酸 ペプチドフラグメント数 アスパラギン酸またはシステイン 3 グルタミン酸 2 リシンまたはイソロイシン 2 セリン、アラニン、バリン、メチオニン 各1 9 アミノ酸組成はWAI−65が二つの同じサブ
ユニツトよりなり、一つのサブユニツトにアス
パラギン酸が8残基含まれるとすると次のとお
りである シスチン 10.4 グルタミン酸 18.1 バリン 5.9 アスパラギン酸 8.0 プロリン 11.5 メチオニン 4.7 スレオニン 7.3 グリシン 7.1 イソロイシン 4.7 セリン 6.3 アラニン 6.4 ロイシン 10.3 チロシン 4.9 リジン 2.3 アルギニン 7.1 フエニルアラニン 2.1 ヒスチジン 1.0 (10) ヒト唾液腺および膵臓アミラーゼに対する本
物質の阻害曲線において単位あたりの各酵素を
50%阻害する本物質の所要量比は1:500〜
1:600である を有することを特徴とする、小麦由来の新規なα
−アミラーゼ阻害物質。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58110124A JPS604132A (ja) | 1983-06-21 | 1983-06-21 | 新規なα−アミラ−ゼ阻害物質 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58110124A JPS604132A (ja) | 1983-06-21 | 1983-06-21 | 新規なα−アミラ−ゼ阻害物質 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS604132A JPS604132A (ja) | 1985-01-10 |
| JPH0427997B2 true JPH0427997B2 (ja) | 1992-05-13 |
Family
ID=14527631
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58110124A Granted JPS604132A (ja) | 1983-06-21 | 1983-06-21 | 新規なα−アミラ−ゼ阻害物質 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS604132A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2620695B1 (fr) * | 1987-09-21 | 1990-01-05 | Rhone Poulenc Chimie | Procede de recuperation de gallium par extraction liquide-liquide |
| JP2757405B2 (ja) * | 1988-12-09 | 1998-05-25 | 日清製粉株式会社 | 小麦から得られるα−アミラーゼインヒビターを含有するダイエット剤 |
| JP2757404B2 (ja) * | 1988-12-09 | 1998-05-25 | 日清製粉株式会社 | 小麦からα−アミラーゼインヒビター含有物質を取得する方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5885899A (ja) * | 1981-11-16 | 1983-05-23 | Fujirebio Inc | アミラ−ゼインヒビタ−およびその製造法 |
-
1983
- 1983-06-21 JP JP58110124A patent/JPS604132A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS604132A (ja) | 1985-01-10 |
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