JPH04281784A - Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法 - Google Patents

Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法

Info

Publication number
JPH04281784A
JPH04281784A JP3067781A JP6778191A JPH04281784A JP H04281784 A JPH04281784 A JP H04281784A JP 3067781 A JP3067781 A JP 3067781A JP 6778191 A JP6778191 A JP 6778191A JP H04281784 A JPH04281784 A JP H04281784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
cells
cell
microcarrier
vacuoles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3067781A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiyunichi Shirokaze
淳一 城風
Junji Kobayashi
準次 小林
Makoto Nogawa
野川 誠
Tadashi Maeda
正 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP3067781A priority Critical patent/JPH04281784A/ja
Publication of JPH04281784A publication Critical patent/JPH04281784A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遺伝子組換えCHO細
胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法に関する
。さらに詳しくは、連続孔構造を形成している多孔マイ
クロキャリアを用いた遺伝子組換えCHO細胞の高密度
培養方法およびその細胞生育生成物の効率的な製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】培養表面積/容積の値が小さい従来のフ
ラスコやローラーボトルを用いた単層培養法に比べ、マ
イクロキャリアを用いた培養方法は、少ない容積で培養
表面積を拡大させ、同時に培養容積当たりの細胞密度を
高く保つことができるため、付着依存性細胞であるCH
O細胞の培養において、現在広く採用されている。
【0003】付着依存性細胞を攪拌によって浮遊してい
るビーズ上で培養できることを最初に報告したのは V
an Wezelである。〔 A.L.van Wez
el, “ Growth of Cellstrai
ns and primary Cells on M
icrocarriersin Homogenous
 Culture ”,Nature, 216, 6
4 (1967)〕
【0004】彼は、Pharmac
ia Fine Chemicals  により市販さ
れているジエチルアミノエチル(DEAE)置換デキス
トランビーズ( DEAE−Sephadex A−5
0 ) を1mg/mlの濃度で用いることにより、均
一な懸濁マイクロキャリアシステムで、ヒトの二倍体繊
維芽細胞のような付着依存性細胞を大量に培養できるこ
とを示した。しかし、 DEAE−Sephadex 
A−50 を1〜2mg/ml以上の濃度で使用すると
、毒性が現れ、細胞生産量は比例的に増大しないことが
判った。
【0005】その後、MITの D.W.Levine
, D.I.C.Wang, W.G.Thilly 
はマイクロキャリアの荷電容量を0.1〜4.5 me
q/gの範囲内に制御すれば、多種類の付着依存性細胞
を良好に生育させ得ることを発見した(特公昭57−3
5953,特公昭56−14270,特公昭57−55
14)。
【0006】このように改良されたマイクロキャリアは
、 Pharmacia Fine Chemical
s により Cytodex I  という名で工業的
に製造されている。化学的には、このマイクロキャリア
は、デキストラン鎖に共有結合したジエチルアミノエチ
ル基を有することにより、約1.5 meq/gの荷電
容量を持つ架橋デキストランマトリックスから製造され
る。この改良されたマイクロキャリアの市販により、マ
イクロキャリア培養法が大きく進展し、現在では、10
0種以上の細胞種がマイクロキャリア上で培養できるこ
とが示されている。
【0007】マイクロキャリア培養法は、インターフェ
ロンの生産、各種ウイルスの生産、モノクローナル抗体
の生産、胎児性癌抗原の生産等に応用されている〔細胞
培養技術;福井三郎,杉野幸夫編,講談社サイエンティ
フィク(1985)〕。Clark と Hirten
stein  は、マイクロキャリアシステムを用い、
細胞生育のための培養法を至適化し、ヒト繊維芽細胞1
06 個当たり3×104 単位のINF−βの収量を
得たと報告している〔 J.M.Clark and 
M.D.Hirtenstein, J.INF Re
s., 1. 391 (1981) 〕。
【0008】マイクロキャリア自体はさらに改良が進め
られ、細胞の高密度培養を目指して培養表面積/容積の
値を大きくするとともに、細胞がマイクロキャリアビー
ズ内部まで進入し増殖できるように、大孔径の多孔構造
体からなるマイクロキャリアが開発された。
【0009】Kjell Nilsson らは、8%
のゼラチン水溶液に微小ベンゼン液滴を含有させた状態
で造粒した後、ベンゼンを除去し架橋させて、多孔構造
からなるゼラチンマイクロキャリアを開発した。この多
孔ゼラチンマイクロキャリアを用いて、BHK細胞およ
びVero細胞を攪拌培養した結果、開孔のないゼラチ
ンマイクロキャリアに比べ、両細胞とも約2倍の細胞数
を得ることができた。〔 KjellNilsson 
,Ferenc Buzsaky and Klaus
 Mosbach, Biotechnology v
ol.4, 11 (1986)〕このように大孔径の
多孔構造体からなるマイクロキャリアが、細胞培養密度
を向上させるのに有用であることは明らかであるが、K
jell Nilsson らの方法では、十分に培養
表面積/容積の値が上げられていない。
【0010】大孔径の多孔構造体からなるマイクロキャ
リアが細胞培養密度を向上させるのは、マイクロキャリ
ア容積当たりの培養表面積を大きくするからであるが、
同一開口径であれば、強度を損なわないかぎり、開口部
を隔てる壁の厚みが薄ければ薄いほど、培養表面積およ
びマイクロキャリアの内部培養有効容積を大きくできる
。そのようなマイクロキャリアとして、膜で隔てられた
径が約2μmより大きい多数の空胞を有し、該空胞は隣
接した空胞間を隔てる膜の開口部により互いに連通した
連続孔構造を形成しているマイクロキャリアを開発され
た(特開昭64−43530,特開平2−207785
,特開平2−208331)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マイ
クロキャリアを用いて、遺伝子組換えCHO細胞を高密
度に培養して、その細胞生育生成物を効率よく得る方法
を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、本発明者が
開発した前記のマイクロキャリア、すなわち、膜で隔て
られた径が2μmより大きい多数の空胞を有し、該空胞
は隣接した空胞間を隔てる膜の開口部により互いに連通
した連続孔構造を形成しているマイクロキャリアについ
て、さらに検討を進め、このマイクロキャリアを用いて
遺伝子組換えCHO細胞の培養を行ったところ、驚くべ
きことに、従来のマイクロキャリア培養法に比べ、10
倍近い効率で目的物質である細胞生育生成物が得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、膜で隔てられた径が
2μmより大きい多数の空胞を有し、該空胞は隣接した
空胞間を隔てる膜の開口部により互いに連通した連続孔
構造を形成しているマイクロキャリアを用いて、細胞培
養媒体中で懸濁液を形成させ、これに遺伝子組換えCH
O細胞を接種して細胞培養液とし、これを細胞生育条件
下に維持することを特徴とする遺伝子組換えCHO細胞
の培養方法である。また、本発明は、上記培養液から細
胞生育生成物を採取することを特徴とする遺伝子組換え
CHO細胞の細胞生育生成物の製法である。
【0014】本発明で用いる大孔径多孔マイクロキャリ
アの空胞の大きさは、径が約2μmより大きく、好まし
くはその大部分が5μm以上、さらに好ましくは10μ
m以上である。これより小さいときは、大孔径多孔マイ
クロキャリア中での細胞や培養液の自由な移動が実現で
きない。空胞の大きさの上限は、特に制限されるもので
はないが、現状のマイクロキャリアよりも有効表面積を
大きくするため、200μm以下に設定され、さらに好
ましくは100μm以下である。
【0015】空胞隔膜の厚みや構造に関しては、各空胞
を互いに連結するための連結口が開口されているべきこ
と以外は、特に制限されるものではないが、該開口の大
きさは、空胞に比べ余り小さすぎないことが好ましく、
細胞の進入を可能にするため、1μm以上または空胞径
の1/30程度が望ましい。開口があまりに大きすぎる
と、粒子構造体の強度が不足して、使用時の破壊につな
がり好ましくないため、空胞径の約1/3程度以下、特
に約2/3程度以下であることが望ましい。
【0016】隔膜には上記の大口径の開口部の他に、さ
らに微細な孔構造が見られることもあるが、培養液の流
通を促進するためむしろ望ましい。本発明で用いる大孔
径多孔マイクロキャリアの空胞を隔てる膜の厚さは、特
に制限されるものではないが、空胞径の1/4以下また
は5μm以下、好ましくは3μm以下、さらに好ましく
は1μm以下である。
【0017】本発明で用いる大孔径多孔マイクロキャリ
アの平均粒子径は100〜1000μmが好ましい。1
00μmより小さいと、マイクロキャリア1個当たりの
細胞保持数が少なく、培地との分離も困難になる。また
、1000μmより大きいと、マイクロキャリア中心部
の細胞に栄養分や酸素などが十分に供給されず、培養環
境が悪化するため、高密度培養には適当でなくなる。
【0018】また、大孔径多孔マイクロキャリアの平均
空隙率は80〜99%が好ましい。さらに好ましくは9
0〜98%である。平均空隙率が80%未満であると、
細胞の保持空間が十分でなく、高密度培養には適当でな
い。特に、大孔径多孔マイクロキャリアを構成する高分
子物質の比重が1.1より大である場合には、高分子物
質が20%以上を占めると、マイクロキャリアの比重が
大きくなりすぎ、緩やかな攪拌懸濁培養が困難になる。 逆に平均空隙率が99%を越えると、大孔径多孔マイク
ロキャリアの強度が低下し、長期間の攪拌懸濁培養にお
いては、変形、破損の恐れが出てくる。
【0019】本発明で用いる大孔径多孔マイクロキャリ
アを構成する膜は、実質的に高分子物質より形成されて
いる。ここで高分子とは、ゴム、多糖類、タンパク質、
水溶性合成高分子、有機溶媒可溶性合成高分子が好まし
いが、特に限定はなく、無機高分子でも本発明の範疇に
含まれる。高分子物質の具体例を挙げると、天然植物系
化合物、例えば、セルロースおよびその誘導体、アラビ
アガム、トラガガントガム、カラギーナン、アガー、グ
アガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ペクチン
、ガラクタン、マンナン、プルランまたはキサンタンガ
ム、天然動物系化合物、例えば、ゼラチン、カゼイン、
カゼインカリウム塩、カゼインナトリウム塩、またはコ
ンドロイチン硫酸ナトリウム塩、コラーゲン、エスラチ
ン、フィブロイン、キトサン、キチン、ヒアルロン酸、
澱粉系半合成高分子化合物、例えば、カルボキシメチル
澱粉、メチルヒドロキシプロピル澱粉、デキストリン、
デキストラン、アルギン酸系半合成高分子化合物、例え
ば、アルギン酸プロピレングリコールエステルまたはア
ルギン酸塩、合成高分子化合物、例えば、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエチルエ
ーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル等またはそのそ
れぞれのモノマーと他のビニルモノマーとの共重合体な
ど、ポリアミド、ポリエステル、ポリアラミド等の縮重
合体およびエポキシ反応物、およびポリウレタンその他
の付加重合体などがある。以上に掲げた具体例としての
高分子物質の誘導体、塩、架橋体、ブレンドも含まれ、
高分子は特に制限されるものではないが、特にセルロー
スおよびセルロース誘導体由来のものが好ましい。
【0020】大孔径多孔マイクロキャリアを形成する高
分子の平均分子量は、特に制限されるものではない。ま
た、高分子中に金属、低分子量無機物、低分子量有機物
、気体が混在していても、それが本発明の目的を損なわ
ない限り許される。大孔径多孔マイクロキャリアの形状
は、通常、球形、長球形ないしは偏平球形から選ばれる
が、特殊なものとしては、円柱形、円筒形、立方形、長
方形、鞍形等の形状とすることも許される。
【0021】本発明で用いる大孔径多孔マイクロキャリ
アは、一例として、高分子溶液を望みの形状に成形しつ
つ溶液の固化温度以下に冷却して凍結させ、次いで、溶
媒を抽出除去するか、または溶解能力を失わせる方法に
よって製造される。
【0022】上記製造方法によれば、製造時に高分子溶
液には多孔化材などの異物を入れる必要がないため、微
小な均一径の液滴を容易に作ることができ、粒径コント
ロールを任意に行うことができる。空胞の径と形状は、
基本的に溶液中の溶媒などが凍結固化する際に形成する
溶媒などの結晶の大きさと形状により決まる。したがっ
て、高分子溶液の種類、温度などの凍結固化条件を変化
させることにより、空胞の形状および孔径を調整するこ
とができる。
【0023】本発明で用いる大孔径多孔マイクロキャリ
アは、遺伝子組換えCHO細胞の付着性および増殖性を
改善するために、各種の表面修飾をすることも可能であ
る。一例として、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネク
チン等によるコーティング、正荷電基、負荷電基の導入
、疎水基あるいは親水基の導入による表面の親水性コン
トロール、さらには各種細胞接着因子、例えば、RGD
(Arg−Gly−Aspのトリペプチド)を共有結合
で導入することなどがあるが、特に制限されるものでは
ない。
【0024】原理的に、マイクロキャリア培養は大変融
通のきく手法で、培養は実際どんな細胞培養容器でも行
える。マイクロキャリアは、例えば、ペトリ皿、プラス
チックバッグ、チューブ、中空繊維、スパイラルフィル
ム、Jensen式スパイラルフィルム、ジャイロジェ
ン、カラム、マルチウェルトレイ、マルチプレート、培
養瓶およびローラーボトル等〔 M.W.Glacke
n et al., Trend in Biotec
h., 1, 105 (1983) 等〕、従来の容
器の表面積を増加させるために使用できる。しかし、攪
拌懸濁培養に使用する場合には、各マイクロキャリアご
との細胞培養環境を均一にコントロールできることによ
り、高密度培養を目指したマイクロキャリア手法の利点
が十分に発揮できる。どんな場合でも、培養容器は無毒
性で、滅菌されていなければならない。
【0025】マイクロキャリア培養のための容器は、培
養の目的と培養量とに応じて選ぶ。実験室規模のマイク
ロキャリア培養は、普通5リットル以下であり、様々な
容器が使われる。大規模マイクロキャリア培養は、約5
リットル〜数千リットルの範囲であり、ガス圧やpHの
ようなパラメーターをモニターできる特別設計の容器が
必要である。このような適宜な培養において、マイクロ
キャリアの量としては、数個〜数百個/ml程度を用い
ればよい。
【0026】攪拌懸濁培養に使用するマイクロキャリア
用培養槽としては、一例としてBellco  社製5
00ml容スピナーフラスコが挙げられる。このスピナ
ーフラスコに温度センサー、pH電極、溶存酸素電極、
多孔性テフロンチューブ、培地給排用ノズル、マイクロ
キャリア沈殿管、サンプル採取口等を必要に応じて装着
させた装置を組み立てて使用すればよい。同時に細胞培
養用コントローラー( System Ferment
or MODEL AIS−12, ABLE社)等を
用いれば、pHはCO2 ガスまたはNaHCO3 溶
液で、溶存酸素は多孔性テフロンチューブを介して、空
気または純酸素を供給することにより制御できる。
【0027】細胞は、生産目的とする細胞生育生成物の
生産遺伝子を導入した。遺伝子組換えCHO細胞を用い
る。培養は、通常、以下の方法で行うが、特に限定され
るものではない。
【0028】マイクロキャリアは適当なガラスビンに、
カルシウムイオンとマグネシウムイオンを除いた Du
lbecco のリン酸緩衝溶液(以下、PBSという
)と共に入れ、数分間時々緩やかに攪拌する。上澄を静
かに取り除き、マイクロキャリアを新しいPBSで緩や
かに攪拌して洗う。再びPBSを捨て、新たなPBSを
1gのマイクロキャリアに対して100ml加えて、純
水を用いたオートクレーブにより(120℃,20分間
)マイクロキャリアを滅菌する。表面修飾処理方法によ
っては、オートクレーブよりも70%エタノールで滅菌
したほうがよい場合もある。この場合は、上述のPBS
洗浄と同じように、70%エタノールで3回洗浄した後
、室温で一昼夜放置し、さらに3回PBSで洗浄する。
【0029】滅菌したマイクロキャリアは、使用に先立
ち、沈降させて上澄液を除き、血清の入っていない約3
7℃に加温した培地を1gのマイクロキャリアに対して
100ml加えて洗う( Pharmacia, Mi
crocarrier cell culture p
rinciples andmethods ) 。
【0030】細胞のマイクロキャリアへの接着において
は、各種の方法があるが、マイクロキャリアと細胞およ
び培地を培養槽に入れ、間歇攪拌や Ficoll 法
〔小林  組織培養 15 (1989)〕等の手法に
より、できるだけ均一に接着させることが重要である。 用意する細胞の濃度としては、例えば、1×107 〜
5×108 cells/mlとして適宜調製したもの
を用いて、接着時細胞濃度として、例えば、1×105
〜1×106 cells/ml程度になるように使用
すればよい。
【0031】攪拌懸濁培養においては、細胞接着完了後
、マイクロキャリアが全て懸濁状態に保たれるのに必要
十分な速度に攪拌速度を設定する。培養開始後、必要に
応じて培養液の間歇的あるいは連続的な交換を行うと共
に、温度、pH、溶存酸素濃度等を適当な条件、例えば
、37℃付近、pH7.4付近にコントロールすること
によって、細胞を良好な生育条件下に維持し、培養液よ
り目的とする細胞生育生成物を採取する。この生成物の
採取、精製にあたっては、ゲル濾過、イオン交換クロマ
トグラフィー、逆相クロマトグラフィー等を適宜選択し
組合わせて、常法により行えばよい。
【0032】培養条件によっては、細胞数は増加しても
、目的とする細胞生育生成物が期待したほど得られない
現象が見られることもある。その場合でも、培養条件の
最適化等を行うと共に、交換した培養液中の細胞生育生
成物の量をチェックし、所望の量を生産した時点で採取
を行う。その所望生産量は、目的によって異なる。
【0033】
【発明の効果】本発明の遺伝子組換えCHO細胞の培養
方法およびその細胞生育生成物の製法は、径が2μmよ
り大きい大孔径多孔マイクロキャリアを用いるため、細
胞接着性および増殖性が良く、マイクロキャリア内部で
細胞の培養を行うため、攪拌による剪断力が細胞に損傷
を与えることもない。また、内部多孔表面を細胞接着面
として有効に利用することにより、細胞培養濃度を飛躍
的にあげると同時に、生産目的物である細胞生育生成物
の収量を大きく向上させることができる。要するに、本
発明の方法によれば、従来のCHO細胞の培養方法の欠
点を克服したうえ、細胞培養濃度および細胞生育生成物
の収量を大幅に向上することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例について具体的に説明
する。粒子の径は、光学顕微鏡により適当な倍率に設定
して写真に撮り測定した。未乾燥マイクロキャリアは液
体窒素で急速冷却して、構造を保ったまま凍結した後、
0.1トルの真空中で凍結乾燥後、金スパッタリング処
理をして、走査電子顕微鏡で適当な倍率に拡大し、開孔
径の観察測定を行った。マイクロキャリア内部の開孔径
と膜厚は、上述のように液体窒素で凍結した後、同温度
で割段を行い、そのまま真空中で乾燥以降の処理を施し
、走査電子顕微鏡で観察測定を行い求めた。粒子径、開
孔径については、それらが真球や真円でない場合は、最
も短い直径をもって定義した。
【0035】実施例1 精製リンターを原料として調製した5℃における粘度2
ポイズ、セルロース濃度2%、銅濃度1.2%、アンモ
ニア濃度4%のセルロース銅安溶液を、二流体ノズルを
用いて窒素ガスと共に500cc噴霧し、−40℃に冷
却したシリコンオイル(SH200,1.5cs,東レ
社)10リットル中に攪拌しながら受けた。その後、シ
リコンオイルを−20℃に昇温し、20分間攪拌を続け
、−35℃に冷却した40%硫酸10リットルを投入し
た。硫酸投入後、8時間攪拌を続け、20℃に昇温させ
、シリコンオイルを除去して残りを抜き出し水洗したと
ころ、大量のセルロース球状粒子が得られた。次に、分
級ふるいで粒子径180〜210μmの粒子のみを取出
し、表面修飾により、若干の正荷電を導入した後、凍結
乾燥を行い、大孔径多孔マイクロキャリアを得た。別途
、走査電子顕微鏡で粒子の表面および断面を観察すると
同時に写真に撮り、開孔径と膜厚を測定した。粒子表面
内部共に20〜40μmの径の空胞で構成されており、
空胞間の隔膜の厚みは1〜2μmであった。
【0036】実施例2 1.培養槽 マイクロキャリア用培養槽として500ml容スピナー
フラスコ( Bellco 社)に、温度センサー(外
径3φ,ABLE社)、pH電極(DPAS/325型
,Ingold  社)、溶存酸素電極(10AN型,
ABLE社)、多孔性テフロンチューブ(内径3mm、
外径4mm、長さ1m、コイル状,ABLE社)、培地
給排用ノズル、マイクロキャリア沈殿管(恒温ジャケッ
ト付き沈殿管,ABLE社)、サンプル採取口(内径3
φ,ABLE社)を装着させた装置を組み立てて使用し
た。pHはCO2 ガスまたはNaHCO3 溶液で、
溶存酸素は多孔性テフロンチューブを介して空気または
純酸素を供給することにより、細胞培養用コントローラ
ー( System Fermentor MODEL
 AIS−12, ABLE社)で制御した。
【0037】2.マイクロキャリア マイクロキャリアは、実施例1の大孔径多孔マイクロキ
ャリア2gを常法にしたがって( Pharmacia
, Microcarrier cell cultu
re principles and methods
)膨潤させた後、滅菌して使用した。
【0038】3.細  胞 細胞は、M−CSF生産遺伝子組換えCHO細胞を使用
した。
【0039】4.接  着 マイクロキャリアへの細胞の接着は Ficoll 法
(小林  組織培養15 (1989)〕により行った
。一方の500ml容スピナーフラスコ培養槽には、4
% Ficoll (ファルマシア社)、5%牛胎児血
清( Biocell社)、150μg/mlプロリン
(和光純薬社)含有DME培地(Flow社)250m
l中に実施例1の大孔径多孔マイクロキャリア及びM−
CSF生産遺伝子組換えCHO細胞(1×108 個)
を混入し、マグネチックスターラー上、10rpm で
攪拌しながら接着させた。
【0040】5.培  養 接着完了後、DME培地をさらに250ml添加し、攪
拌速度を25rpm に上げて培養(37℃,pH7.
4,無菌空気と純酸素の混合通気)を開始した。培養2
日目より連続的に培地を交換しながら培養を行った。培
養1日目よりマイクロキャリアを含む培養液を採取し、
マイクロキャリア上の細胞数を核染色法(Sanfor
d, K 11 773 J.Nat.Cancer)
で、また、培養液中のM−CSF活性はマウス骨髄細胞
コロニー形成法〔 J.Biol.Med., 44,
 287−300 (1966)〕によって測定した。 20日間の培養経過を図1に示した。
【0041】さらに、大孔径多孔マイクロキャリアの内
部で増殖した細胞の正確な数を、核染色法でカウントで
きたかどうかを観察するため切片を作成した。細胞数を
核染色法でカウント前後の培養18日目のマイクロキャ
リアをPBSで2回洗浄した。そのマイクロキャリアを
2%グルタルアルデヒドにいれ、4℃で3時間放置して
細胞を固定した。次に、過剰のグルタルアルデヒドを除
くために水洗し、水溶性メタクリル樹脂に除々に置換し
てゆき、100%樹脂置換後、60℃、12時間で樹脂
を固化した。超ミクロトームにて厚さ1μmの切片を作
成後、トルイジンブルー染色を行うことにより、細胞の
みを染色した。このようにして作成した切片を100例
、光学顕微鏡で観察したところ、核染色法でカウントし
た後の大孔径多孔マイクロキャリアの内部には、カウン
ト前の約40%の細胞が残っていることが判った。した
がって、図1に示した細胞数は、大孔径多孔マイクロキ
ャリアの内部で増殖した細胞の正確な数を核染色法でカ
ウントできていないため、実際よりかなり低めの数値を
示していることが判った。
【0042】比較例1 培養槽および細胞は、実施例2と同一のものを用いた。 マイクロキャリアは、Cytodex I(ファルマシ
ア社)2gを常法にしたがって( Pharmacia
, Microcarrier cell cultu
re principles and methods
)膨潤させた後、滅菌して使用した。マイクロキャリア
への細胞の接着は、Ficoll法〔小林  組織培養
 15 (1989)〕により行った。
【0043】マイクロキャリア培養槽には、8% Fi
coll 、5%牛胎児血清、150μg/mlプロリ
ン含有DME培地250ml中に、Cytodex I
 およびM−CSF生産遺伝子組換えCHO細胞(1×
108 個)を混入し、マグネチックスターラー上、1
0rpm で攪拌しながら接着させた。
【0044】接着完了後、DME培地をさらに250m
l添加し、攪拌速度を25rpm に上げて培養を開始
した。 培養2日目より、連続的に培地を交換しながら培養を行
った。培養1日目より、マイクロキャリアを含む培養液
を採取し、マイクロキャリア上の細胞数を核染色法( 
Sanford, K 11 773 J.Nat.C
ancer ) で、また、培養液中のM−CSF活性
はマウス骨髄細胞コロニー形成法〔 J.Biol.M
ed., 44, 287−300 (1966)〕に
よって測定した。
【0045】20日間の培養経過を図2に示した。実施
例2と比較例1の結果および図1と図2とから、以下の
ことがわかる。実施例2の方が比較例1より細胞密度が
少なくとも3倍高い。また、M−CSF生産性で8倍高
く、いずれにおいても、実施例1の大孔径多孔マイクロ
キャリアの方が優れていることが明らかであった。
【0046】実施例3 1.培養槽 マイクロキャリア用培養槽として Bellco 社製
500ml容スピナーフラスコに、温度センサー、pH
電極、溶存酸素電極、多孔性テフロンチューブ(内径3
mm、外径4mm、長さ1m、コイル状,ABLE社)
、培地給排用ノズル、マイクロキャリア沈殿管、サンプ
ル採取口を装着させた装置を組み立てて使用した。pH
はCO2 ガスまたはNaHCO3溶液で、溶存酸素は
多孔性テフロンチューブを介して空気または純酸素を供
給することにより、細胞培養用コントローラーで制御し
た。
【0047】2.マイクロキャリア マイクロキャリアは、実施例1の多孔性マイクロキャリ
ア2gを常法にしたがって( Pharmacia, 
Microcarrier cell culture
 principles and methods)膨
潤させた後、滅菌して使用した。
【0048】3.細  胞 細胞は、インターフェロン生産遺伝子組換えCHO細胞
を使用した。
【0049】4.接  着 マイクロキャリアへの細胞の接着は Ficoll 法
〔小林  組織培養15 (1989)〕により行った
。500ml容スピナーフラスコ培養槽には、4% F
icoll 、5%牛胎児血清、150μg/mlプロ
リン含有DME培地(Flow社)250ml中に、実
施例1の多孔マイクロキャリアおよびインターフェロン
生産遺伝子組換えCHO細胞(1×108 個)を混入
し、マグネチックスターラー上、10rpm で攪拌し
ながら接着させた。
【0050】5.培  養 接着完了後、DME培地をさらに250ml添加し、攪
拌速度を25rpm に上げて培養を開始した。培養2
日目より、連続的に培地を交換しながら培養を行った。 培養1日目よりマイクロキャリアを含む培養液を採取し
、マイクロキャリア上の細胞数を核染色法( Sanf
ord, K 11 773 J.Nat.Cance
r )で測定した。培養経過を図3に示した。16日間
の培養で細胞密度は1×107 cells /mlに
達し、接種細胞密度の約50倍の細胞を得ることが可能
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細胞培養の経過およびその生成物活性
の経過図を示す。
【図2】比較例における細胞培養の経過およびその生成
物活性の経過図を示す。
【図3】本発明における細胞培養の経過図を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  膜で隔てられた径が2μmより大きい
    多数の空胞を有し、該空胞は隣接した空胞間を隔てる膜
    の開口部により互いに連通した連続孔構造を形成してい
    るマイクロキャリアを用いて、細胞培養媒体中で懸濁液
    を形成させ、これに遺伝子組換えCHO細胞を接種して
    細胞培養液とし、これを細胞生育条件下に維持すること
    を特徴とする遺伝子組換えCHO細胞の培養方法。
  2. 【請求項2】  膜で隔てられた径が2μmより大きい
    多数の空胞を有し、該空胞は隣接した空胞間を隔てる膜
    の開口部により互いに連通した連続孔構造を形成してい
    るマイクロキャリアを用いて、細胞培養媒体中で懸濁液
    を形成させ、これに遺伝子組換えCHO細胞を接種して
    細胞培養液とし、これを細胞生育条件下に維持し、該培
    養液から細胞生育生成物を採取することを特徴とする遺
    伝子組換えCHO細胞の細胞生育生成物の製法。
JP3067781A 1991-03-08 1991-03-08 Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法 Withdrawn JPH04281784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3067781A JPH04281784A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3067781A JPH04281784A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04281784A true JPH04281784A (ja) 1992-10-07

Family

ID=13354845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3067781A Withdrawn JPH04281784A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04281784A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013507959A (ja) * 2009-10-22 2013-03-07 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ 細胞培養/処理用製品、並びにそれらの製造及び使用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013507959A (ja) * 2009-10-22 2013-03-07 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ 細胞培養/処理用製品、並びにそれらの製造及び使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5162225A (en) Growth of cells in hollow fibers in an agitated vessel
KR100871652B1 (ko) 세포 배양용 3차원 마이크로 캐리어, 이의 제조방법 및이를 이용한 세포의 3차원 부유 배양법
JPH06327462A (ja) 細胞凝集体の形成方法
US5114855A (en) Method for aggregating cells with small microspheres
JP2009247334A (ja) 細胞培養担体
JP2013507959A (ja) 細胞培養/処理用製品、並びにそれらの製造及び使用方法
CN112961821B (zh) 三维培养血管内皮细胞的方法
JPH0541984A (ja) 攪拌容器における中空繊維においての細胞の増殖
US20190002821A1 (en) Methods and compositions for detaching adherent cells
CN115485363A (zh) 细胞悬液的制造方法和黏附细胞的制造方法
CN118451176A (zh) 工程化细胞的生产方法
WO1989010397A1 (fr) Procede pour la mise en culture de cellules animales a grande echelle, et procede pour la preparation du substrat de support a cet effet
US7906333B2 (en) Surface modification of polysaccharide, the modified polysaccharide, and method of culturing and recovery cells using the same
JPH04278081A (ja) 細胞の培養方法
JPH04281784A (ja) Cho細胞の培養方法およびその細胞生育生成物の製法
US20230272338A1 (en) Process for producing carrier particles for the cultivation of biological cells, carrier particles and their use
JPH03266980A (ja) 細胞培養用基材およびそれを用いた細胞集合体の製造方法
JP2007537983A (ja) 表面への細胞の付着
CN116083338A (zh) 一种聚合物复合微载体及其制备方法
JPH06277050A (ja) 動物細胞の固定化物および培養方法
US4952506A (en) Immobilization of nonanchorage-dependent cells
CA3204075A1 (en) Methods of producing cell spheroids and tool therefore
KR101639454B1 (ko) Per.c6 세포의 배양에 대한 확장가능 방법 및 그 방법으로 생산된 산물
JPS62171680A (ja) 動物細胞培養法
CN114849601B (zh) 蛋白修饰微球及其应用

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980514