JPH0428806B2 - - Google Patents

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JPH0428806B2
JPH0428806B2 JP22978982A JP22978982A JPH0428806B2 JP H0428806 B2 JPH0428806 B2 JP H0428806B2 JP 22978982 A JP22978982 A JP 22978982A JP 22978982 A JP22978982 A JP 22978982A JP H0428806 B2 JPH0428806 B2 JP H0428806B2
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spinning
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Kazunari Kudo
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Unitika Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ゴム補強用ポリエステル繊維に関す
るものであり、詳しくは、ポリエチレンテレフタ
レート又はこれを主成分とし、寸法安定性と耐久
性の改良されたゴム補強用ポリエステル繊維に関
するものである。 ポリエチレンテレフタレート繊維に代表される
ポリエステル繊維が汎用的な工業用繊維として確
固たる地位を築いていることはいうまでもなく、
特にゴム補強用途においても、高強度、高モジユ
ラス、低収縮性、高耐久性等の優れた性質をもつ
て広範に使用されていることも周知である。 しかしながら、ゴム補強用としてポリエステル
繊維を見直した場合、ゴム製品のより性能改良の
必要性、他素材との競合の意味からのポリエステ
ル繊維自体の性能改良の必要性からポリエステル
繊維の性能をより改良することが強く嘱望されて
いる。すなわち、ゴム製品の性能面でいえば、耐
久性、寸法安定性の改良が望まれ、ポリエステル
繊維の性能面でいえば、高モジユラス−低収縮化
という相反する性能を同時に改良すること、特に
この寸法安定性においては現存するレーヨン繊維
と同様の性能を与えること、ゴム中での耐分解性
を改良することが望まれている。 従来、ゴム補強用として使用されているポリエ
ステル繊維は高重合度のポリマーを溶融紡糸し、
高倍率で延伸して得られるいわゆる高強度タイプ
と、低重合度法や低繊維配向法等の手段で強度を
犠牲にしながら、寸法安定性を強調したいわゆる
寸法安定性タイプの二つに大別されるが、前者は
寸法安定性、後者は強度・耐久性不足で、いずれ
も各特性値を同時にかつ高レベルで満足させると
いう最近の要望には間に合わないのである。この
ように、高強度、高モジユラス、低収縮性、高耐
久性という各特性において、他の特性の犠牲を払
いながら、一特性をより強調、改良することは技
術的に可能であるが、他の特性をキープしつつ、
もしくは改良を図りつつ目的の特性の改良を行う
ことは、従来技術の範囲では、二律背反の関係に
あり、不可能なことであつた。 本発明は、このような背景からゴム補強材とし
て具備すべき、かつ改良されるべき各特性を同時
に満足する画期的なポリエステル繊維を開発する
ために鋭意研究の結果なされたものである。 本発明は、具体的にはゴム補強材としての十分
な強度を有しつつ、モジユラス、寸法安定性(収
縮性)を改良し、かつ耐久性の改良されたポリエ
ステル繊維を開発することを目的としたものであ
るが、最近、同目的で特開昭53−58031号、特開
昭53−58032号、特開昭57−154410号、特開昭57
−154411号、特開昭57−161119号等の新技術が提
案されている。 特開昭53−58031号の内容は、比較的高重合度
のポリマーを従来法の主流である低応力紡糸法と
は逆に高収縮応力紡糸を行い、しかる後、延伸し
て繊維トータルの配向度を高め、特に非晶領域の
配向性を低めて、低収縮化を図るとともに繰り返
しの伸長圧縮に対するエネルギー損失を低減化さ
せて耐久性の改良を図ろうとしたものである。こ
の原糸の収縮性、エネルギー損失は確かに改良さ
れるが、反面、従来の汎用技術である低重合度化
法の場合と同様に著しい強度低下を伴うこと、原
糸の特性から期待されるほどのゴム中での耐久性
が得られがたいことのみならず、むしろ低配向の
繊維構造に起因して、加水分解、アミン分解が起
こりやすいこと等の欠点を有し、実用価値を十分
に満足するものではないのである。 また、特開昭53−58032号は、特開昭53−58031
号のポリエステル繊維を製造する方法に関するも
ので、紡糸口金直下の硬化域で急冷するものであ
り、紡糸性が悪く、延伸性の悪い繊維しか得られ
ず、特に得られる繊維の強度を高くするために延
伸倍率を大きくすると延伸時に糸切れが多発する
等、製糸性に問題があるとともに、十分満足でき
る性能の繊維は得られないものであつた。 特開昭57−154410号は、高応力紡糸法を採用す
る点では特開昭53−58031号及び特開昭53−58032
号と同一であるが、さらにモジユラス、乾熱収縮
率、ポリマーの重合度、繊維の配向度、結晶サイ
ズを限定することにより、より最適化を図つたも
のである。しかしながら、この方法により得られ
る原糸は、特開昭53−58031号及び特開昭53−
58032号の方法で得られる原糸と性能上大差なく、
特に欠点とされるゴム中での実際面での耐久性不
足、強度不足の問題を十分に解決していないので
ある。 特開昭57−154411号は、特開昭57−154410号に
類似しつつ、ゴム中での分解をカバーする意味か
ら末端カルボキシル基を低濃度に限定する要因を
付け加えたものであるが、従来、上市されている
ポリエステル繊維の平均末端カルボキシル基濃度
が約30当量/106gであることと比較し、その限
定値25当量/106g以下という値は大差ないこと、
末端カルボキシル基濃度を減ずる方法の違いや、
繊維構造の違いでその低カルボキシル基化後の耐
分解性効果が異なるという事実を考え併せると特
開昭57−154410号の技術の実用効果不足を確実に
補つているものではない。加えて上記の技術は、
いずれも原糸の収縮性を改良して、そのままゴム
中でのコードの低収縮性と結びつけようとしたも
のである。周知のように、ゴム補強材として繊維
を使用する場合には、ほとんど例外なく、撚糸加
工、接着剤処理加工、高温での熱処理加工という
高次の加工工程を経ることが必要であり、ゴム補
強用コードとして問題にされる性能は当然、これ
ら加工後のいわゆるデイツプコードの性能である
が、一般に原糸性能はこの高次の加工条件により
大きく変化してしまうのである。特に、熱履歴の
因子である熱収縮特性は原糸製造時の熱的条件よ
りも加工時の熱的条件の方が遥かに苛酷であるこ
とに起因して原糸の熱収縮性の大小がそのまま処
理コードの熱収縮性の大小とは一般に一致しない
のである。この点で、原糸の収縮性改良をもつて
処理コードの収縮性改良を唱うことは危険であ
る。 特開昭57−161119号は、上記の技術と同じく、
高応力紡糸繊維をベースとしながら処理後のコー
ド性能に視点を合わせて原糸の荷重−伸長曲線と
熱収縮特性に特徴をもたせて、処理コードの耐久
性、熱収縮性を改良しようとしたものであり、特
に、原糸の熱収縮をむしろ高めに設定している点
で、前記の技術と大きく異なり、注目されるもの
である。しかしながら、実際にこの方法が得られ
るコードの性能は、未だ強度等の点で不足してお
り、かつゴム中での耐分解性が改良されていない
点等の問題をかかえ、実用性を十分に満足する効
果は出し得ないのである。 このように、上記の技術はいずれも特徴を有す
る技術ではあるが、これらの技術だけで、必要性
能を同時に、かつ高いレベルに改良したゴム補強
用繊維は得られがたいのである。 本発明は、従来の技術では得られなかつた、高
強度、高寸法安定性、高耐久性を一挙に具備した
ゴム補強用ポリエステル繊維を提供することに成
功したものである。 すなわち、本発明は、ポリエチレンテレフタレ
ート又はこれを主成分とするポリエステルからな
る繊維であつて、下記の特性を同時に満足するこ
とを特徴とするゴム補強用ポリエステル繊維を要
旨とするものである。 (a) 固有粘度:0.90以上 (b) 強 度:7.5g/d以上 (c) トータル配向度:0.70〜0.77 (d) 非晶領域配向度:0.70以下 (e) 初期モジユラス:100g/d以上 (f) 中間モジユラス:初期モジユラス値以上 (g) 結晶化度:0.40〜0.55 (h) アンモニア分解強力保持率:70%以上 本発明のポリエステル繊維は、ゴム補強用のコ
ードにするために行われる通常の撚糸−接着剤処
理−熱処理加工を経ることにより最良のコード性
能となるように設計されたものである。すなわち
原糸製造時の諸条件と高次加工時の加工条件を連
結し、高次加工後のデイツプコードの性能を改
良、最適化するべくなされたものである。 本発明に係るポリエステル繊維のデイツプコー
ドは、強度、モジユラス、収縮性、耐久性のトー
タル性能において著しく優れたものであり、従来
の高強度タイプ糸並の高強度、レーヨン繊維のデ
イツプコードに類似した高モジユラス、低収縮
性、従来のポリエステル繊維コードの常識を遥か
に超えた高耐久性の特徴を一挙に備えた画期的な
ゴム補強材となる。 以下、本発明について詳述する。 本発明でいうポリエチレンテレフタレートと
は、従来公知のポリエチレンテレフタレートを意
味し、原料、製法は特に限定されるものではな
い。ポリエチレンテレフタレートを主成分とする
ポリエチレンテレフタレートとは、ポリエチレン
テレフタレート成分がポリマーの構成単位の90モ
ル%以上を占めるポリエステルをいい、10モル%
以下の共重合成分として、各種グリコール成分、
各種ジカルボン酸成分を含んでいてもよい。 次に、本発明のポリエステル繊維の原糸特性に
ついて順に述べる。 固有粘度は、フエノールとテトラクロロエタン
の1対1(重量比)混合溶液を溶媒として使用し、
20℃で測定した値で、0.90以上であることを条件
とする。これは数平均分子量で表せば30000以上
の高分子量であることを意味する。 強度は、JIS−L−1017の方法に準じて測定し
た値、すなわち、荷重−伸長試験における切断時
の強力を、測定前の実測繊度で除した値を意味
し、7.5g/d以上であることを条件とする。 トータル配向度は、通常の偏向顕微鏡を使用し
たベレツクコンペンセーター法で求めた繊維の複
屈折をポリエチレンテレフタレート繊維の理論極
限複屈折値である253×10-3で除した値を意味し、
0.70〜0.77の範囲内であることを条件とする。な
お、トータル配向度がこの範囲を外れると強度あ
るいは初期モジユラスが低くなつたり、寸法安定
性が劣つたものとなる。 非晶領域配向度は、下記の式で求めた値を意味
し、0.70以下であることを条件とする。 fa=Δn−XfcΔnc/(1−X)Δna ただし、 fa:非晶領域配向度 Δn:複屈折 X:結晶化度 Δnc:結晶の固有複屈折(=0.220) Δna:非晶の固有複屈折(=0.275) fc:結晶配列関数 なお、上記の式のなかで、fcは広角X線回折で
測定される平均配向角θ、すなわち、回折パター
ンの写真を(010)(100)回折アークの平均角度
巾について解析して得られる平均配向角θを用
い、fc=1/2(3cos2θ−1)で求めるものであ
る。本発明ではこのfcは特に限定されるものでは
ないが、本発明のポリエステル繊維は0.93以上の
fc値を与える。 結晶化度Xは、繊維の密度(ρ:g/cm3)を用
いた下記の式で求めた値を意味し、0.40〜0.55の
範囲内であることを条件とする。 X=ρc(ρ−ρa)/ρ(ρc−ρa) ただし、 ρc:結晶密度(=1.455g/cm3) ρa:非晶密度(=1.335g/cm3) 初期モジユラス、中間モジユラスは、本発明を
構成する要因の中でも特に重要な意見合いを持つ
ものであるが、本発明でいうモジユラスとは、引
張試験を行い、応力(強度)をタテ軸に、ヒズミ
(伸度)をヨコ軸にとつた場合の応力−ヒズミ曲
線の接線の勾配、すなわち、微係数を意味するも
のである。その単位としては、本発明では伸度変
化量(%)で、対応する応力変化量(強度:g/
d)を除した値、すなわち、g/dを用いる。本
発明でいう初期モジユラスとは、前述の応力−ヒ
ズミ曲線の起ち上がりの勾配を意味し、これは、
JIS−L−1017でも定義されているような、従来、
一般に用いられている初期モジユラスと全く同一
である。中間モジユラスとは、応力−ヒズミ曲線
の微係数において起ち上がり時点と切断点の大略
中間領域で初期モジユラスとは別の極大値を示す
点のモジユラスをいう。 初期モジユラスと中間モジユラスを図面をもつ
てより具体的に説明する。第1図は、応力−ヒズ
ミ曲線を解析して得られた微係数、すなわち、モ
ジユラスをタテ軸に、応力−ヒズミ曲線の応力を
ヨコ軸にとり、応力−ヒズミ曲線の起ち上がり点
から切断点までのモジユラスの変化を図示したも
のである。第1図中、実線は本発明のポリエステ
ル繊維、点線は従来のポリエステル繊維を示した
ものである。Aの極大モジユラスが初期モジユラ
ス、Bの極大モジユラスが中間モジユラスであ
る。Cは切断点を意味し、このモジユラスを終点
モジユラスという。いうまでもなく、Cの示す強
度は本発明でいう特性の一つである強度そのもの
を意味する。 本発明でいうこのモジユラスはJSI−L−1017
法に準じた引張試験で得られる荷重−伸長曲線か
ら幾何学的に求められるが、データをコンピユー
ター処理して自動的に求めることも可能である。 本発明では、この初期モジユラスが100g/d
以上であり、かつ中間モジユラスが初期モジユラ
ス値以上であることを条件とする。これは、本発
明の目的のデイツプコードの性能を最適化するた
めの特に重要な条件であり、他の条件に加えて本
条件を満足することにより公知の方法では到底得
られなかつた、改良された寸法安定性、耐久性、
強度が同時に得られるのである。 本発明は、従来提案されているような終点モジ
ユラスをできるだけ小さくする方が好ましいとす
るものとは全く逆のものに属するものである。従
来の方法は、原糸自体のタフネス改良、撚糸時の
強力利用率の改良等に着目されてなされているも
のであるのに対して、本発明のポイントは、高度
の緊張熱処理がなされるデイツプ処理工程を経る
ことを十分考慮し、このような後加工条件とを連
動させ、原糸設計を最適化した点にある。このよ
うな技術思想に基づく発明は、本発明をもつて嚆
矢とするものである。 第1図に示すように、従来の繊維は、初期モジ
ユラスよりも中間モジユラスが小さいが、本発明
の繊維はこの逆であることが明らかである。 アンモニア分解強力保持率とは、繊維5gを2
のチユーブに入れ、チユーブ中にアンモニアガ
スを1分間当たり10mlの量で注入し、かつ雰囲気
温度を150℃に保つて3時間30分処理し、処理後
の繊維の切断強力を処理前の切断強力で除し、こ
れに100を乗じた値を意味し、本発明ではこのア
ンモニア強力保持率が70%以上であることを条件
とする。 本発明の繊維の各特性において、固有粘度、強
度、初期モジユラス、中間モジユラス、結晶化度
はデイツプコードのモジユラス−熱収縮性、すな
わち、寸法安定性に関連し、全特性は総合的な因
果関係をもつてデイツプコードの耐久性に関連す
るが、各特性を全て同時に満足することによつて
本発明でいう諸性能の改良されたゴム補強用コー
ドが得られるのである。 次に、本発明でいう各特性値を有するポリエス
テル繊維の製造方法について説明する。 本発明でいう固有粘度0.90以上のポリエステル
繊維を得ることは容易である。すなわち、別途製
造されたポリエステルチツプをエクストルーダー
等で溶融押し出しするか、連続的に製造された溶
融状態のポリマーをそのまま紡糸機に導いて紡糸
し、次いで延伸することににより繊維化される
が、その際、溶融時の重合度低下分及び製糸時の
重合度低下分を補つた、目的の繊維の固有粘度よ
りも高い固有粘度を有するポリマーを紡糸するこ
とにより得ることができる。 本発明のポリエステル繊維の製造プロセスは、
ポリマー→溶融紡糸→延伸という基本プロセスに
関しては従来と変わりないが、この紡糸→延伸プ
ロセスにおいて、文字通り両者を別工程で行うい
わゆる2工程法、両者を連続して行ういわゆるス
ピンドロー法、半分だけスピンドローを行い、後
で延伸を追加するスピンドロー→再延伸法(ハー
フスピンドロー法)、紡糸のみで後の実質的な延
伸を伴わない、いわゆるPOY法等が採用できる。 紡糸条件として、紡出糸の応力が0.05〜1.5g/
dもしくはそれ以上と従来の低 応力条件の
0.01g/d前後と比較し、明らかに高い条件を必
要とする。この高応力紡糸条件を満足するために
は、紡出された糸条を高速で引き取り、かつ冷却
速度を速めて、紡糸張力が十分大きくなるように
することが必要である。紡出糸条を急速に冷却す
るには、紡糸口金直下で冷却風を吹き付けて冷却
する方法が最も有効であるが、この方法を採用す
ると紡出糸条を高速で引き取る場合、糸切れ等が
多発して円滑に紡糸することができない。このた
め、紡糸口金直下に加熱紡糸フードを設け、紡出
糸条を加熱紡糸フードを通した後、速やかに冷却
することが必要である。加熱紡糸フードとして
は、雰囲気温度が250℃以上で、長さが2.5〜10
cm、好ましくは2.5〜7.5cmのものが適当である。 また、紡糸引取り速度は700〜5000m/分とす
るのが適当である。 なお、冷却速度を高めて繊維構造の形成を促進
させることから、冷却速度のバラツキが繊維構造
のバラツキをもたらすという危険性をかかえてい
るので、冷却を均一に行うことが特に必要にな
る。 このため、トータルフイラメント数、糸条の単
糸デニール、紡糸口金の吐出孔の孔径及び配列、
紡出直前のポリマー温度、加熱紡糸フードの温度
及び長さ、冷却風の吹付け方法(円周吹付け、横
型吹付け)、冷却風の温度、速度及び吹付け長さ
等をポリマーの固有粘度、紡糸速度との関連にお
いて最適な組合せとする必要がある。 紡出された未延伸糸の複屈折は、従来の低応力
紡糸の場合の1×10-3〜3×10-3と比較して著し
く高い10×10-3〜70×10-3もしくはそれ以上の値
となるようにするのが好ましい。 紡出された未延伸糸はその後延伸されるが、延
伸の方法としては、加熱ローラ、加熱プレート、
スチームジエツト等の加熱下で1段もしくは複数
の段階で延伸する方法が採用される。紡糸−延伸
が連続したものでも不連続なものでもよいことは
前述のとおりである。延伸倍率は紡糸応力と連動
し、紡糸応力が大であるほど、紡糸段階ですでに
配向が進む訳であるからトータル延伸倍率は小さ
くて済む。紡糸応力−延伸倍率、延伸時又は延伸
後の熱処理条件は、本発明でいう強度、トータル
配向度、非晶領域配向度、初期モジユラス、中間
モジユラス、結晶化度を決定する。紡糸応力が大
であるほどトータル配向度、非晶領域配向度を小
さくし、延伸倍率が大であるほど強度、トータル
配向度、非晶領域配向度、初期モジユラス、中間
モジユラスを大にし、延伸時もしくは延伸後の熱
処理が大であるほど、結晶化度が大となる。本発
明の重要な要件である中間モジユラスを大きくす
る条件としては、延伸時もしくは延伸後の熱処理
をできるだけ低温で行うこと、延伸後のリラツク
スをできるだけ小さくすることが挙げられる。上
記、製糸条件と各特性の関連において、各製糸条
件は本発明でいう各特性の条件を満足するように
設定されればよい。これら製糸条件と得られる繊
維の各特性値の関係は実施例中に後述する。 アンモニア強力保持率は、ゴム中での耐加水分
解性、耐アミン分解性を示唆する貴重なパラメー
ターである。このゴム中での耐加水分解性、耐ア
ミン分解性の向上は、繊維の構造上のパラメータ
ー、すなわち、機械的な伸長圧縮の繰り返しに耐
える安定な繊維構造と並んで、実際のゴム製品の
耐久性向上に直結するものであるが、従来、この
ような見地からは直接ポリマーの末端カルボキシ
ル基濃度を減ずる方法が提案されてきている。し
かし、本発明者が検討した結果、末端カルボキシ
ル基濃度を減少させる方向が目的に合致する方法
であることは間違いないものの、この末端カルボ
キシル基濃度をそのままゴム中での耐加水分解性
及び耐アミン分解性の尺度とすることは非常に危
険であることが判つた。すなわち、末端カルボキ
シル基濃度を減ずる方法としては、ポリマーの製
造、紡糸の過程でプロセス条件を最適化してその
形成、増加をできるだけ抑える方法、固相重合法
を採用する方法、エポキシ化合物、カーボネート
化合物、オキサゾリン化合物等を添加反応させて
末端カルボキシル基を封鎖する方法等があるが、
これら方法の違いや繊維の形態、構造の違いによ
つて低カルボキシル基化した繊維の効果に違いが
あることが判り、かつその方法を採用した際の付
随作用、副作用や繊維の不適な構造がむしろ繊維
の性能面に悪影響を及ぼし、見掛け上の低カルボ
キシル基化が性能改良という意味を持たない場合
もあることを知つた。このような背景から、本発
明者は意味のあるパラメーターとしてアンモニア
分解性を選択したのである。このアンモニア分解
性はゴム中での耐加水分解性、耐アミン分解性、
より現実的には、ゴム製品を実用した場合のコー
ドの耐劣化性と明確な相関を有し、かつアンモニ
ア分解性として得られる値が着実に再現性をもつ
て得られるというデータの信頼性を有している点
も併せて実用的意味の大きいパラメーターであ
る。本発明の条件は、このアンモニア分解強力保
持率が70%以上であることが必要で、ちなみに従
来の通常のポリエステル繊維は65%以下である。
この条件を満足するために少なくとも低カルボキ
シル基化が必要条件となり、通常20当量/106
以下、好ましくは15当量/106g以下が望まれる。
ただし、前述のように、カルボキシル基濃度は絶
対的な意味をもつものではなく、あくまでも低カ
ルボキシル基化の効果は耐アンモニア分解性によ
り確認されるべきである。本発明でいう要件を満
足する限り低カルボキシル基化の方法は、特に限
定されるものではないが、好ましくは、固相重合
法やN−グリシジルフタルイミド、N−グリシジ
ルテトラヒドロフタルイミド、フエニルグリシジ
ルエーテル等のエポキシ化合物やエチレンカーボ
ネート等を末端封鎖剤として添加反応させる方
法、これらの方法を組み合わせた方法が推奨され
る。 なお、ここでいう末端カルボキシル基濃度は、
0.15gの繊維を5mlのベンジルアルコールに溶解
し、10mlのクロロホルム、次いで5mlのベンジル
アルコールを加えて希釈後、0.1規定の水酸化カ
リウムの70/30ベンジルアルコール/メタノール
混合溶液で、フエノールレツドを指示薬として中
和滴定して得られる値である。 本発明で得られるポリエステル繊維は、常法通
り撚糸され、生コードとした後、接着剤処理を行
い、熱処理してデイツプコードとした後にゴム補
強剤としてゴム構造物に適用される。撚糸は通常
の下撚→上撚を行つて複数本を合糸する方法や片
撚だけを行う方法のいずれも採用できる。撚数も
その用途により適宜選択されるが、タイヤコード
を例に挙げるとT×D1/2(Tは10cm当りの撚数で
上撚と下撚の平均、Dは撚糸に供される繊維の表
示デニール)で表される撚係数が600〜2600とな
るような撚数が具体例として示される。 接着剤処理は、ポリエステルコードとゴムとの
接着性を高めるために行われるが、通常はエポキ
シ化合物、エチレン尿素化合物、イソシアネート
化合物等で処理した後、レゾルシン−ホルマリン
−ラテツクス(RFL)液で処理する方法やレゾ
ルシン−ホルマリンから得られるノボラツク樹脂
とRFLの混合液で処理する方法、ビス(ジヒド
ロキシフエニルメチル)クロロフエノール等の親
ポリエステル成分とRFLの混合液で処理する方
法等が採用される。接着剤付与後の熱処理は、接
着剤の固着と繊維の寸法安定性付与のためのヒー
トセツトの意味で行われるが、その条件は、通常
定長もしくは約30%までの伸長下、180〜260℃の
温度で20〜300秒間に設定される。もちろん、上
記のデイツプ条件は用途に応じて変え得るもので
はある。 本発明のポリエステル繊維は、上述の通常のデ
イツプコードとすることにより、極めて優れた性
能を有するものとなり、本発明で目的としている
性能改良を非常に好ましく満足するものとなる。
この処理されたコードは、タイヤ、コンベアベル
ト、ホース、Vベルト等のゴム構造物の補強材と
して好ましく適用され得るのである。 以下、実施例により本発明をより具体的に説明
する。 なお、実施例において、生コードはリング撚糸
機を用い、Z方向に49回/10cmの撚(下撚)をか
け、次いでこれを2本合糸しながらS方向に同じ
く49回/10cmの撚(上撚)をかけて得たものであ
る。 また、デイツプ処理は、リツツラー社製シング
ルデイツピングマシーンを用い、下記の条件で行
つた。 デイツプ液 レゾルシン−ホルマリン−ゼンタ ツクラツテクス系RFL分散液 83部 固形分比16.6−5.4−100 NaOHでPH9.5に調整、 全固形分 20% ペクザール 17部 合計 100部 (注1)ゼンタツクラテツクスはブタジエン−ス
チレン−ビニルピリジン三元共重合系ラテツク
スで、ゼネラルタイヤアンドラバー社商品名。 (注2)ペクザールは2,6−ビス(2′,4′−ジ
ヒトロキシフエニルメチル)−4−クロロフエ
ノールの固形分20%のアンモニア水溶液で、
ICI社商品名。 デイツプ条件 乾燥ゾーン 80℃×30秒 キユアリングゾーン 栄40℃×80秒×2回 デイツプ張力 0.5Kg/コード また、実施例中の原糸、コードの物性値は本文
中で特記しない限り、JIS−L−1017の方法に準
拠して測定した。なお、原糸、デイツプコードの
乾熱収縮率を測定する際の熱処理は、特に前者
180℃×15分、後者177℃×30分の無緊張処理の条
件を採用した。 また、ゴム中での耐分解性を調べるテストとし
ては、ゴム中にデイツプコードを埋め込み、140
℃で30分間、50Kg/cm2の条件で加圧加硫したテス
トピースを窒素雰囲気中で170℃で30分間高温熱
処理し、ゴム中のコードのこの高温熱処理の前後
の強力比を強力保持率(%)として測定する方法
を用いた。 疲労テストは、JIS−L−1017に記載のグツド
イヤー法マロリーチユーブテスト法を採用し、チ
ユーブ破裂までの時間を測定する方法で行つた。 なお、表において、デイツプコード性能中、*
印を付したものは、本発明で目的とする好ましい
性能レベルに到達していないことを示す。 実施例 1 固有粘度1.18、末端カルボキシル基濃度20当
量/106gのポリエチレンテレフタレートチツプ
にN−グリシジルフタルイミドを0.3重量%ブレ
ンドし、エクストルーダー型紡糸機でポリマー温
度300℃、吐出量300g/分の条件で、孔径0.3mm、
孔数400個の紡糸口金から溶融押し出しし、吐出
された糸条を、紡糸口金直下に設けた雰囲気温度
が300℃、長さが5cmの加熱フードを通した後、
円筒状の吹付装置から20℃の冷却風を吹き付けて
冷却固化させ、次いでオイリングローラで紡糸油
剤を付与した後、1000m/分の周速度で回転して
いる室温(非加熱)の一対の第1ローラ(ネルソ
ン型)に導き、次いで300℃のスチームジエツト
が噴射されている加熱装置を通過させ、2.3倍に
延伸しながら、210℃で2300m/分で回転してい
る一対の第2ローラ(ネルソン型)に導き、次い
で室温で2280m/分で回転している一対の第3ロ
ーラ(ネルソン型)に導いて張力調整を行つた
後、2250m/分の速度のワインダーで巻き取つ
た。この条件下での紡糸張力は0.1g/dであつ
た。 得られた糸は、いわゆるハーフスピンドロー糸
であり、次の延伸に供された。 延伸は、ローラ1、ローラ2、ヒータープレー
ト、ローラ3、ローラ4の順に配列された装置を
用いて行い、各温度は順に、100℃,140℃,200
℃,室温とし、ローラの回転数は順に167m/分、
190m/分、200m/分、200m/分とし、延伸糸
を巻き取つた。 このように、スピンドローの段階で2.25倍、再
延伸の段階で1.20倍、トータルで2.7倍に延伸し
て得られた1000d/400fのポリエチレンテレフタ
レート糸の原糸の特性及びデイツプコードの性能
を表−1に示す。なお、比較例として、従来上市
されている公知のタイヤヤーン用ポリエチレンテ
レフタレート糸についても同時に示す。 表−1から明らかなように、本発明の糸は、デ
イツプコード性能、すなわち、ゴム補強材として
の性能を直接表す性能において、従来の高強度タ
イプの糸とほぼ同等の強度を有し、かつ従来の寸
法安定性タイプの糸と同等以上の寸法安定度を示
しつつ、耐疲労性、ゴム中での耐熱分解性が両従
来糸に比較して顕著に優れていることが判る。こ
のように、ゴム補強用のデイツプコードとして必
要な特性を全て同時に具備したものは本発明の糸
が嚆矢である。 原糸の性能を見直した場合、本発明の糸の強
度、乾熱収縮率、初期モジユラス等は、従来糸と
比較して決して良いものではないが、本文中に詳
述したように、原糸の特性値を特定の範囲にする
ことにより、原糸段階での性能レベルが低いにも
かかわらず、実用上必要なデイツプコードとして
の性能が極めて良好なものとなるのである。
【表】 なお、第1図は、本文中で説明したように、原
糸の荷重−伸長曲線を解析して得た、モジユラス
−強度曲線であるが、図中の実線は本発明の糸、
点線は従来糸イを示す。本発明の糸の中間モジユ
ラスBが大きいという特徴が一目瞭然であろう。 実施例 2 溶融重合時にエチレンカーボネートを添加して
反応させ、さらにチツプ化後固相重合を行つて得
た固有粘度1.13、末端カルボキシル基濃度6当
量/106gのポリエチレンテレフタレーチツプを
用い、実施例1と同様の設備及びプロセスで紡
糸、延伸する際、紡出する際のポリマー温度を
305℃とし、紡糸口金として孔径0.4mm、孔数300
個のものを使用し、冷却風の温度を20℃、ハーフ
スピンドロー時の第1ローラの温度を室温、スチ
ームジエツトの温度を310℃、第2ローラの温度
を210℃、第3ローラの温度を室温とし、さらに
再熱延伸時のローラ1の温度を110℃、ローラ2
の温度を150℃、ローラ4の温度を室温とし、延
伸速度を200m/分一定とした以外は吐出量、加
熱フード条件、紡糸速度、ハーフスピンドロー時
の延伸倍率、再熱延伸時のプレート温度、ローラ
3の温度、延伸倍率を適宜変更し、表−2に示す
15種類の1000d/300fのポリエチレンテレフタレ
ート糸を製造した。 表−2に原糸の製造条件の要点とデイツプコー
ド性能を併せて示す。 表−2から明らかなように、本発明で規定する
原糸特性を満足するNo.2,3−1,5−1及び6
−1のものは、優れたデイツプコード性能を示す
ことが分かる。これに対し、No.1は従来の低応力
紡糸法で得られたもので、乾熱収縮率、寸法安定
度及び耐疲労性の点で、本発明のものに及ばな
い。また、比較例のNo.3−2,3−3,3−4,
4,5−3,5−4,6−1及び6−2は、No.1
と比較して高応力紡糸法採用の効果として乾熱収
縮率、寸法安定度及び耐疲労性が改良されている
ことは認められるものの、本発明のものに比較す
れば、デイツプコード強度及び耐疲労性の点で有
意に及ばないことが分かる。 本発明例と比較例との主たる相違点は、前述の
ように、本発明の原糸が大きな中間モジユラスを
有している点にあるが、以下に、本発明例と比較
例とについてさらに詳しく説明する。 No.3−1,3−2,3−3及び3−4は、紡糸
速度1000m/分の条件下で、加熱フードの有無及
び再熱延伸時の熱処理温度を変えて得られる原糸
の特性を比較したものである。ここで、加熱フー
ドを用いて製糸した本発明例のNo.3−1では、再
熱延伸時の熱処理温度が低いにもかかわらず、充
分な延伸が可能で、優れた原糸特性を示した。こ
れに対して、加熱フードを用いないNo.3−4で
は、低温での再熱延伸性が極めて不良で、充分な
延伸倍率が得られず、原糸強度も低い値しか示さ
なかつた。また、同じく加熱フードを用いていな
い例であるが、No.3−2及び3−3では、高温条
件では再熱延伸が可能で、高強度の原糸は得られ
るものの中間モジユラスが小さく、デイツプコー
ド性能として充分な強度及び耐疲労性を示さなか
つた。 No.5−1,5−2,5−3,5−4及び5−5
は、紡糸速度1900m/分の条件下で、No.3シリー
ズと同様に、加熱フードの有無及び再熱延伸時の
熱処理温度を変えて得られる原糸の特性を比較し
たものである。No.3シリーズと同様、加熱フード
を用いて製糸し、比較的低温で再熱延伸して得ら
れるNo.5−1及び5−2では、強度及び中間モジ
ユラスが大きい等、優れた原糸特性を示し、デイ
ツプコード性能も優れていたが、No.5−3及び5
−4では、中間モジユラスが低く、デイツプコー
ドの強度及び耐疲労性が良くなく、また、No.5−
5では、再熱延伸不足による低強度のものであつ
た。 No.6シリーズは、紡糸速度2500m/分の条件下
での例であり、No.3及び5シリーズと同様の結果
を示している。なお、No.6−2に見られるよう
に、加熱フードの設置は、本発明の繊維を得るた
めの必要十分な条件ではなく、加熱フードを設置
して製糸しても再熱延伸温度を高く設定し、原糸
の中間モジユラスを小さくすると、デイツプコー
ドの強度が低くなり、好ましくない。 なお、No.3−2,3−3,4,5−3,5−
4,6−2及び6−3の原糸は、特開昭53−
58032号公報に開示された方法で得られるものに
相当するものである。 以上の例から明らかなように、本発明例の原糸
は比較例のものとほぼ同じ強度を有しているが、
デイツプコードに加工したときの強度保持性及び
耐疲労性に顕著な差を生じるものである。 なお、表−2のデータから明らかなように、末
端カルボキシル基濃度がほぼ同一レベルであるに
もかかわらず、ゴム中での耐熱分解性に大きな差
がある。これは末端カルボキシル基濃度がそのま
まゴム中での耐分解性の尺度にはなり得ないこと
を示している。また、表−2のデータは、同時に
原糸のアンモニア分解性がゴム中での耐分解性を
表す鋭敏な尺度であることも示している。
【表】
【表】 実施例 3 実施例1と同様の製糸設備を用い、実施例2と
同じポリエチレンテレフタレートチツプを使用し
て、紡出糸を第1ローラーに引き取つた後、延伸
せずに直接ワンイダーに導いて巻き取り、次いで
得られた未延伸糸を延伸する方法で製糸した。こ
の際、紡糸時のポリマー温度を300℃、冷却風温
度を20℃、冷却風吹きつけ速度を0.8m/秒、紡
糸口金の孔径を0.5mm、孔数を250個と条件を同一
にした以外は表−3に示す製糸条件とし、
1000d/250fの原糸を製造した。 表−3に原糸特性及びデイツプコード性能をま
とめて示す。表−3から明らかなように、本発明
例のNo.8−1,8−2,8−3,9及び11は、比
較例のNo.7,8−4,8−5及び10と比較して良
好なデイツプコード性能を示している。No.8シリ
ーズは、紡糸時の加熱フードの有無及び延伸時の
熱履歴の比較を行つたものであるが、比較的低温
で延伸した本発明例のNo.8−1,8−2,8−3
が原糸の中間モジユラスが大きく、デイツプコー
ドが高強度で、耐疲労性が非常に良好であるのに
対し、比較例のNo.8−4及び8−5では原糸の強
度は本発明例と同等であるにもかかわらず、デイ
ツプコードの強度及び耐疲労性の点で有意に及ば
ないことが判る。 No.10は、加熱フードを使用しない紡糸条件で得
られた未延伸糸は低温延伸が難しいことを示した
比較例である。 なお、本発明例のNo.8−1,8−2,8−3
は、製糸条件と中間モジユラスの関係において、
延伸温度が低い程、また、リラツクス率が低い
程、すなわち、第3段延伸倍率が大きい程、原糸
の中間モジユラスが大きくなることを示してい
る。
【表】
【表】 実施例 4 固有粘度、末端カルボキシル基濃度の異なつた
ポリエチレンテレフタレートチツプを準備し、実
施例3のNo.8−2と全く同一の紡糸、延伸条件で
表−4に示す原糸を製造した。 表−4に示す原糸特性、デイツプコード性能か
ら明らかなように、比較例No.12では、強度不足、
No.15では、ゴム中での耐分解性不足で、綜合性能
として満足のできないものであつたが、本発明例
のNo.13,14では、優れたデイツプコード性能を示
した。
【表】
【表】 実施例 5 実施例1と同じ紡糸機を用い、同じポリマー組
成からなるチツプを使用し、同条件で紡出した糸
条を第1ローラ(ネルソン型)、スチームジエツ
ト加熱延伸装置、第2ローラ(ネルソン型)、第
3ローラ(ネルソン型)、第4ローラ(ネルソン
型)、ワインダーの順に配列されたスピンドロー
機に導き、延伸して巻き取つた。 条件は、第1ローラ速度1000m/分、各ローラ
温度を順に室温、180℃、180℃、150℃とし、延
伸倍率は第1段2.6倍、第2段1.1倍、第3段0.99
倍とした。 得られた原糸の特性は、固有粘度0.95、末端カ
ルボキシル基濃度13当量/106g、強度7.8g/d、
トータル配向度0.76、非晶領域配向度0.64、初期
モジユラス107g/d、中間モジユラス120g/d、
結晶化度0.50、アンモニア分解強力保持率82%で
あり、デイツプコード性能は、強度5.6g/d、乾
熱収縮率4.1%、モジユラス60g/d、寸法安定度
14.6、耐疲労性780分、ゴム中耐分解性89%と優
れたデイツプコード性能を示した。 比較例 加熱紡糸フードを有しないこと以外は、実施例
5と同様な装置を用いて、実施例5と同様な製糸
試験を行つた。 第3延伸ローラに単糸巻き付きが多発し、円滑
な製糸ができなかつた。 また、得られた繊維は、固有粘度0.97、末端カ
ルボキシル基濃度12当量/106g、強度7.1g/d、
トータル配向度0.75、非晶領域配向度0.64、初期
モジユラス102g/d、中間モジユラス114g/d、
結晶化度0.48、アンモニア分解強力保持率83%で
あり、強度の低いものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、荷重−伸長曲線を解析して得たモジ
ユラスをタテ軸に、強度をヨコ軸に表したもので
ある。 図中、実線は本考案に係る繊維の一例、点線は
従来糸の一例を示したものである。また、A,
B,Cは、それぞれ初期モジユラス、中間モジユ
ラス、終点モジユラスを表す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエチレンテレフタレート又はこれを主成
    分とするポリエステルからなる繊維であつて、下
    記の特性を同時に満足することを特徴とするゴム
    補強用ポリエステル繊維。 (a) 固有粘度:0.90以上 (b) 強 度:7.5g/d以上 (c) トータル配向度:0.70〜0.77 (d) 非晶領域配向度:0.70以下 (e) 初期モジユラス:100g/d以上 (f) 中間モジユラス:初期モジユラス値以上 (g) 結晶化度:0.40〜0.55 (h) アンモニア分解強力保持率:70%以上
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