JPH04296827A - 光偏向素子 - Google Patents

光偏向素子

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JPH04296827A
JPH04296827A JP8595991A JP8595991A JPH04296827A JP H04296827 A JPH04296827 A JP H04296827A JP 8595991 A JP8595991 A JP 8595991A JP 8595991 A JP8595991 A JP 8595991A JP H04296827 A JPH04296827 A JP H04296827A
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JP
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thin film
grating
substrate
optical
light
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Application number
JP8595991A
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English (en)
Inventor
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏向角の大きい光導波
路を形成してなる光偏向器に関し、特に光導波路面に対
して垂直な方向に偏向させることができる、いわゆる操
作範囲が広く用途適正の大きな光偏向器を提案する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記光偏向器としては、振動ガル
バノメーター、ポリゴンミラー、ホログラムディスク等
の機械式偏向器と、音響光学素子や電気光学素子などの
非機械式光偏向器とに大別されている。前者は、偏向角
が大きく実用的ではあるが、走査速度が遅く、高速化に
は限界があり、しかも機械的動作部分を有することと光
学系が複雑になることなどにより、装置が大型になるな
どの問題を有していた。
【0003】一方、非機械式光偏向器は、機械的動作部
分がなく、光学的もしくは電気信号によって制御できる
ため、小型化および高速化が可能であり、以下に示すよ
うなものが提案されている。
【0004】例えば、特開昭59−192232号公報
、あるいは特開昭62−47627号公報などには、導
波路内を伝搬する光を、音響光学効果あるいは電気光学
効果により偏向させ、そのままプリズムあるいはグレー
ティングを介して出射させる、いわゆる導波路に平行な
面内での光偏向を実現する光学素子、光偏向器などが提
案されている。しかし、これらの光偏向器は導波路に平
行な面内で数度と、小さな偏向角度しか得られないとい
う問題があった。
【0005】また、特開昭57−181529号公報に
は、導波路内を伝搬する光を電気光学効果によりモード
変換し、プリズムあるいはグレーティングを介して出射
させることにより、導波路に平行な面に対し垂直方向に
のみ偏向させる光偏向器が提案されている。しかし、こ
の光偏向器は、モード変換を用いているため、偏向角度
において連続性がなく、ビームスキャナー、プリンター
などには利用することが出来ないという問題点があった
【0006】さらに、特開昭58−125023号公報
には、光導波路内を伝搬する導波光を音響光学効果によ
り、光導波路面内で偏向させるとともに出射端面付近の
導波路の屈折率を熱光学効果により変えることにより、
導波路面内に対して垂直方向に偏向させる2次元光偏向
器が提案されている。さらに、特開昭58−13032
7号公報にも、導波路面内で偏向させるとともに出射グ
レーティング形成部分の屈折率を電気光学効果により変
えることにとより、光導波路面に対して垂直方向に偏向
させる2次元光偏向器がそれぞれ提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術のうち、特に2次元光偏向器は、光導波路に
平行な面内での偏向には音響光学効果を利用し、また、
光導波路面に対し垂直方向の偏向には熱光学効果もしく
は電気光学効果を利用するものであり、前者のものは、
偏向角度が極めて小さいだけでなく、応答速度が遅いと
いう問題点があり、一方後者のものは、偏向角度が極め
て小さいという問題点があった。
【0008】しかも、これら従来の光偏向器は、偏向角
度が小さいために、大きな領域を対象として走査するも
のには使えないことや、偏向角に連続性がないなど実用
性の点でも問題点を抱えていた。
【0009】本発明者らは、先に、特開平1−1327
44号公報において、光導波路に実効屈折率を制御する
ための外部信号を与える手段と、導波光を導波光の実効
屈折率に応じた角度で取り出すグレーティングとを、組
み合わせた光偏向器を提案した。しかし、この装置にお
いて偏向角を10〜30°と大きくするには、実効屈折
率の変化を極めて大きくしなければならず、そのため使
用する材料は、電気光学効果等の極めて大きな薄膜材料
でなければならなかった。
【0010】本発明の目的は、電気光学効果の大きい特
殊な薄膜材料を必要としたり、偏向角度が小さいことや
応答速度が遅いという従来技術が抱えている欠点を克服
し、垂直方向に極めて大きく偏向させることができ、か
つ高速化, 小型化にも効果がある新規な光偏向素子を
提案するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上掲の目的に対し本発明
は、基板上に形成した薄膜光導波路に光ビームを入射さ
せる入射部を設け、伝搬する入射光の経路途中に当たる
薄膜光導波路中には、導波光を導波路に平行な面内で偏
向させる面内偏向手段を設け、そして、面内偏光された
導波光の伝搬方向の延在部にはグレーティングカップラ
ーからなる出射部を設けてなり、前記グレーティングカ
ップラーのパターンを、入射光の伝搬経路の両側におけ
るグレーティング周期に差をもたせて扇形とし、この扇
形パターンが、次式: ただし、Λ:グレーティング周期 N:薄膜光導波路の実効屈折率 λ:入射光の波長 q:整数 を満足するように構成したグレーティングカップラーを
設けたことを特徴とする光偏向素子を提案する。
【0012】ただし、かかる本発明光偏向素子の場合、
前記式中のqは2以下の値を示すものとし、そして薄膜
導波路は、単一モードで構成され、さらにその薄膜導波
路の実効屈折率Nが1.450 ≦N≦3.000 の
条件を満たすものが好適である。
【0013】前述のような構成を有する本発明の光偏向
素子は、それがタンタル酸リチウム基板表面にニオブ酸
リチウム単結晶薄膜光導波路が形成されたものについて
は、   入射光λ(μm)               
   0.4≦λ(μm)≦1  導波路の実効屈折率
N              2.176≦N≦2.
242  グレーティング周期(μm)       
 0.2≦Λ(μm)≦0.5の関係を満たすもので構
成したもの、また、それがSiO2基板に酸化亜鉛薄膜
光導波路が形成されたものについては、   入射光λ(μm)               
   0.4≦λ(μm)≦1  導波路の実効屈折率
N              1.475≦N≦2.
263  グレーティング周期(μm)       
 0.25≦Λ(μm)≦1.00の関係を満たすもの
で構成したもの、がそれぞれ好適実施態様である。
【0014】
【作用】本発明は、基板上に形成した薄膜光導波路に沿
って、まず光ビームの入射部を設け、この導波路と平行
な面内で偏向を生じさせる面内偏向手段を設け、そして
出射部としてグレーティングカップラーを設けると同時
に、このカップラーのグレーティングの向きを入射光の
伝搬経路の両側におけるグレーティング周期に差をもた
せて扇形パターンとすることにより、この導波光を光導
波路に平行な面の外に偏向させて出射させることのでき
る光偏向素子である。
【0015】本発明において、前記入射部に導入する光
ビームは、レーザー光を、望ましくは端面入射方式で入
射する。それは、レーザー光の場合、光情報装置など広
範囲な用途を有するからである。また、端面入射方式の
場合、入射部の形成が容易である。
【0016】本発明の光偏向素子を構成している光導波
路としては、単結晶薄膜であることが望ましい。この理
由は、単結晶薄膜の場合、アモルファスなどに比べ光の
伝搬損失が小さいからである。
【0017】かかる光導波路としては、例えば LiT
aO3 基板上にLiNbO3薄膜を形成したもの、L
iNbO3基板上にLiTaO3薄膜を形成すると共に
、さらにLiNbO3薄膜を形成したもの、LiTaO
3単結晶基板上にSrx Ba1−x Nb2 O6(
SBN)薄膜を形成したもの、表層にSiO2薄膜を形
成したSi基板上にSBN薄膜を形成したもの、Gd3
Ga5O12(GGG)、Nd3Ga5O12(NdG
G)、Sm3Ga5O12(SmGG)などのガーネッ
ト基板上にSBN薄膜を形成したもの、PbTiO3単
結晶基板上にBaTiO3単結晶薄膜を形成したもの、
KNbO3 単結晶基板上にK(Nbx Ta1−x 
)O3 (KTN)薄膜を形成したもの、PLZTセラ
ミックス基板上にPLZT薄膜を形成したもの、あるい
は基板や薄膜としてSiO2、あるいは石英などからな
るガラスを用いたものなどが使用できる。特に、LiT
aO3基板上にLiNbO3薄膜を形成したものは、電
気光学効果の大きさからみても最も好適である。
【0018】さらに、光導波路の薄膜導波層形成用材料
としては、従来の導波路面内における偏向部分を構成で
きる材料、すなわち電気光学効果、磁気光学効果、音響
光学効果、非線形光学効果、圧電効果等の係数が大きい
材料が好適であり、前述の如き薄膜材料の他に、LiT
aO3、PbTa3O8、SbSI等を適用することも
できる。
【0019】なお、前記の基板ならびに薄膜の組合わせ
において、それがLiTaO3基板とLiNbO3薄膜
である場合、このLiNbO3薄膜とLiTaO3基板
とは格子整合させたものが望ましい。上記格子整合とは
、LiNbO3の格子定数を、LiTaO3格子定数の
99.81 〜100.07%とすることである。この
ように、基板と薄膜の各単結晶を格子整合させることが
望ましい理由は、格子の歪やマイクロクラック等のない
薄膜を形成できることに加え、光の伝搬損失が非常に少
なくまた電気光学効果が大きいため、高い偏向効率を得
ることができるからである。この格子整合は、LiNb
O3の格子定数を、LiTaO3格子定数の99.92
 〜100.03%とすることがより好ましい。
【0020】前述のような格子整合の方法としては、L
iNbO3薄膜導波層に異種元素を含有させて格子定数
を大きくするとか、逆にLiTaO3基板に異種元素を
含有させて格子定数を小さくするとかの方法が有利であ
る。
【0021】前記LiNbO3薄膜導波層に含有させる
異種元素は、NaとMgであることが望ましい。この理
由は、NaとMgの原子もしくはイオンは、LiNbO
3に対する置換あるいは固溶により、LiNbO3の格
子定数を大きくする効果を有しているため、NaとMg
の組成を調整することによりLiNbO3基板もしくは
、薄膜導波層とLiTaO3基板の格子整合を得ること
ができるからである。とくにMgの場合は、薄膜の光損
傷を防止する効果があり、高出力を得るために有利であ
る。
【0022】前記NaとMgの含有量は、それぞれLi
NbO3に対して、0.1 〜14.3モル%、0.8
 〜10.8モル%であることが望ましい。この理由は
、Naの含有量が0.1 モル%より少ない場合、Mg
添加量の如何に関わらず、LiNbO3薄膜とLiTa
O3基板との格子整合が得られず、また、14.3モル
%を超えた場合は逆に格子定数が大きくなりすぎ、いず
れの場合もLiNbO3薄膜とLiTaO3基板との格
子整合が得られないからである。また、Mgの含有量が
 0.8モル%より少ない場合は、光損傷を防止する効
果が不十分であり、10.8モル%を超える場合は、L
iMgO3系の結晶が析出してしまうため含有させるこ
とができない。
【0023】前記LiTaO3基板に含有させる異種元
素は、Tiであることが好ましい。このTiは、LiT
aO3の格子定数を小さくする効果を有する。この目的
の下に使用するTiの含有量は、0.2 〜30.0モ
ル%であることが望ましい。 この理由は、上記範囲を外れた場合、LiNbO3薄膜
導波層との格子整合が得られないからである。
【0024】前記LiTaO3基板上に形成するLiN
bO3薄膜は、該LiTaO3単結晶の(0001)面
にLiNbO3単結晶薄膜を形成することが望ましい。 この(0001)面とは、結晶のc軸に垂直な面を意味
する。いわゆる、前記LiTaO3基板の(0001)
面をLiNbO3薄膜の成長面とする理由は、前記(0
001)面については、a軸のみで格子整合されるため
、LiNbO3薄膜あるいはLiTaO3基板のa軸の
格子定数を変えるだけで、LiNbO3薄膜とLiTa
O3基板を簡単に格子整合できるからである。
【0025】前記LiTaO3基板とLiNbO3薄膜
は、いずれも単結晶であることが好ましい。また、前記
LiTaO3基板は、LiTaO3薄膜が形成されたL
iNbO3基板であってもよい。
【0026】また、前記LiNbO3薄膜は、波長0.
83μmの半導体レーザー光に対する光伝搬損失が、1
5dB/cm以下であることが望ましい。この理由は、
伝搬損失が15dB/cmを越える場合、偏向効率が低
下してしまうため、実用的でないからである。前記光伝
搬損失は、光が薄膜中を伝搬する際の光の進行方向の単
位長さあたりの光強度低下割合を示すものであり、これ
には散乱損失と吸収損失が含まれる。散乱損失は、基板
と薄膜との界面の状態、薄膜の表面状態および薄膜中の
マイクロクラック等に依存する。また、吸収損失は、薄
膜の特性にのみ関与するものであり、薄膜の結晶性や不
純物混入割合等に依存する。
【0027】ところで、本発明においてSiO2、ある
いは石英などからなるガラスを薄膜として使用する場合
は、薄膜に圧電素子からなる電極を設け、電圧を印加し
て表面弾性波を発生させ、音響光学効果により面内偏向
を行うことが望ましい。この理由は、前記ガラスは電気
光学効果などの特性を持たせることが困難なためである
。前記ガラスは安価であり、光偏向器の低コスト化に有
利である。
【0028】本発明では、薄膜導波層および/または基
板に対し、Na,Cr, Mg, Nd, Tiおよび
V などの異種元素を含有させることにより、屈折率を
調整した材料を使用することが望ましい。とくに、前記
LiNbO3薄膜導波層、LiTaO3基板に対し、N
a, Cr,Nd, Tiなどを含有させることにより
、前記LiNbO3薄膜導波層、およびLiTaO3基
板の屈折率を上げることができ、また、Mg, V な
どを含有させることにより、前記LiNbO3薄膜導波
層、およびLiTaO3基板の屈折率を下げることがで
きる。
【0029】このような目的の下に使われる前記Naの
含有量は、0.1〜10モル%であることが好ましい。 この理由は、Naの含有量が10モル%を越える場合は
、LiTaO3基板の光学的特性が低下するからであり
、また、0.1 モル%より低い場合、屈折率が殆ど変
化しないからである。 前記Naの含有量は、なかでも 0.8〜2モル%の範
囲がより好適である。
【0030】異種元素としての前記Crの含有量は、0
.02〜20モル%であることが好ましい。この理由は
、前記Crの含有量が20モル%を越える場合は、Li
NbO3薄膜導波層、あるいはLiTaO3基板の光学
的特性が低下するからであり、また 0.1モル%より
低い場合、屈折率が殆ど変化しないからである。前記C
rの含有量は、なかでも 0.2〜10モル%が好適で
ある。
【0031】一方、同じ目的のもとに使われる前記Mg
の含有量は、0.1〜20モル%であることが好ましい
。この理由は、前記Mgの含有量が20モル%を越える
場合は、LiTaO3基板の光学的特性が低下するから
であり、また 0.1モル%より低い場合、光損傷を防
止する効果が殆どないからである。このMgの含有量は
、なかでも 2.0〜10モル%の範囲がより好適であ
る。
【0032】前記Tiの含有量は、 0.2〜30モル
%であることが好ましい。この理由は、Tiの含有量が
30モル%を越える場合は、LiNbO3薄膜導波層、
あるいはLiTaO3基板の光学的特性が低下するから
であり、また 0.2モル%より低い場合、屈折率が殆
ど変化しないからである。このTiの含有量は、なかで
も 1.0モル%〜15モル%の範囲がより好適である
【0033】前記Ndの含有量は、0.02〜10モル
%であることが好ましい。この理由は、Ndの含有量が
10モル%を越える場合は、LiNbO3薄膜導波層、
あるいはLiTaO3基板の光学的特性が低下するから
であり、また0.02モル%より低い場合、屈折率が殆
ど変化しないからである。このNdの含有量は、なかで
も0.5 〜5モル%の範囲がより好適である。
【0034】前記Vの含有量は、0.05〜30モル%
であることが好ましい。この理由は、前記Vの含有量が
30モル%を越える場合は、LiNbO3薄膜導波層、
あるいはLiTaO3基板中に構造の異なる結晶が析出
して光学的特性が低下するからであり、また0.05モ
ル%より少ない場合は屈折率が殆ど変化しないからであ
る。このVの含有量は、なかでも 2.0モル%〜10
モル%の範囲がより好適である。
【0035】ところで、前記LiNbO3薄膜導波層に
前記Na, Cr, Nd, Ti, Mg, V な
どの異種元素を含有させた場合、前記LiNbO3薄膜
導波層の格子定数と屈折率が同時に変化するため、必要
に応じて前記異種元素の含有量を調整することが好まし
い。
【0036】さて、導波光を、光導波路に平行な面内で
偏向させるための具体的な手段としては、電気光学効果
、磁気光学効果、音響光学効果、非線形光学効果などに
よる方法があり、例えば、電気光学効果を利用する手段
としては、光導波路上に周期的な屈折率変化を与える一
対の電極を対向して設けて電圧を印加する方法、また音
響光学効果としては、光導波路の一部、両側に一対のS
AW(表面弾性波)発振用交差指(くし型)電極を対向
して設けて電圧を印加する方法などがある。
【0037】これらの中では、電気光学効果を利用する
方法の場合、他の方法に比べて応答速度が速いのでより
好ましい。本発明においては、入射光の偏向角は、導波
路面内で0.3 〜7゜であることが好ましい。この理
由は、前記入射光の偏向角が 0.3゜未満であるとき
は、最終的に出射させるときの偏向角θを大きくするこ
とができ、一方上限の7゜は、これを越える偏向手段の
開発が困難だからである。そして、この偏向角は、導波
路面内偏向角(α)では1〜5゜であることがより好ま
しい。
【0038】さて、本発明において、前記薄膜導波路内
への光ビームの導入は、端面入射方式が好ましい。その
理由は、導波路端面を研磨することにより簡単に作成で
きるからである。
【0039】前記入射部には、入射レーザー光を集光さ
せるためのレンズが設置されることが好ましい。それは
、広がった入射光を集光させることにより、偏向効率を
向上させることができるからである。
【0040】なお、本発明において前記薄膜導波路は、
偏光される導波光の割合を高め、かつ偏向の効率を高め
る上で、単一モードとすることが好ましい。
【0041】次に、本発明においては、前記光導波路に
、それの導入部から入射した光ビームを、この光導波路
中を伝搬させる間に面内で偏向させるための面内偏向手
段、例えば、音響光学効果や電気光学効果を利用する手
段などを設けて、この光導波路の実効屈折率を制御する
ことが必要である。
【0042】前記面内偏向手段としては、光導波路に沿
う一方もしくは両側に表面弾性波(SAW)発振用の交
差櫛形電極を設けて電圧を印加する形式のものがとりわ
け有効である。
【0043】次に、本発明においては、面内偏向手段を
介して既に偏向(α゜)された導波光を、導波路面に対
して垂直方向に角度θにて出射させるために、次のよう
なグレーティングカップラーを、出射部として導波光の
伝搬方向の延長に設ける。
【0044】本発明において採用するかかるグレーティ
ングカップラーは、面内偏光されて伝搬する導波光の伝
搬方向とは交会する向きに配列される複数のグレーティ
ングのパターンが、伝搬する入射光 (導波光) の光
路の両側では異なる周期Λmax ,Λmin.をもつ
ようにして扇形に構成した。すなわち、一方の端部の周
期 (Λmax)をいずれも大きくし、他端部の各周期
( Λmin.) をいずれも小さくすることでグレー
ティングが扇形になるようにしたのである。しかも、こ
の扇形パターンのグレーティングカップラーは、光導波
路の実効屈折率をNとし、入射光の波長をλとし、グレ
ーティングの周期をΛ(max, min)としたとき
、次式; を満足するものである。
【0045】すなわち、グレーティングカップラーによ
る出射光の角度θは、一般に次式; で表わされる。このθは−π/2〜π/2の値をとるか
ら、上記(2) 式は、さらに となるから、結局、上記(1) 式のように変形するこ
とができる。そして、拡開側の最大周期Λmax およ
び狭隘側の最小周期Λmin.は、それぞれ次式;とな
る。
【0046】このような扇形パターンのグレーティング
を具える前記グレーティングカップラーにあっては、面
内偏向手段により偏向された導波光は、その面内偏向角
α゜に応じて上記グレーティングカップラーに導波され
る位置が変化することになる。そして、このことは、グ
レーティングの周期Λが左右で異なるから出射の条件が
それぞれ変化し、その位置によって異なる角度で出射す
る。
【0047】例えば、図1に示すように、グレーティン
グ周期Λの異なる点AおよびBでは、それぞれ独自の各
出射角θA ,θB を有し、その差である偏向角θは
、  θ=θA −θB となる。
【0048】従って、前記(1) 式の条件を満足する
範囲内の扇形パターンとした面内偏向手段による面内偏
光α=1〜4゜であっても、このカップラーからの出射
は、θ=10〜30゜にもなり、実用的な偏光角を得る
ことができる。
【0049】なお、前記グレーティングの周期(Λ)は
、最大周期(Λmax), 最小周期(Λmin)とも
、0.01〜2.0 μmの範囲内で扇形を呈するよう
に設けられることが望ましい。この理由は、この周期(
Λ)が0.01μm未満では、たとえ最小周期(Λmi
n)であっても、グレーティングが作成しづらくなり、
一方この周期(Λ)が 2.0μmを越えると、大きな
偏向角(θ)が得られないばかりか、出射が困難となる
からである。そして、このグレーティングの周期(Λ)
は、特に0.02〜1.0 μmが好適である。
【0050】本発明において、前記グレーティングカッ
プラーは、それの出力部に、前記グレーティングの周期
を変化させるための手段を具えていることが望ましい。 この理由は、前記グレーティングの周期をかえることに
より、出射角度をさらに大きく変化させることができる
からである。前記グレーティングの周期を変化させるた
めの手段としては、例えば、電歪材料を導波路に使用し
た場合、かかる出力部に電極を設けるなどの方法が有利
である。例えば、電極に電圧を印加することにより、電
歪材料が、伸縮してグレーティングの周期が変わるから
である。
【0051】なお、本発明の光導波路は、単一モードで
あることが望ましい。それは、マルチモードに比べてパ
ワーの低下がなく、偏向出射の効率を向上させることが
できるからである。
【0052】前記光導波路は、膜厚を光伝搬方向に対し
て垂直方向に勾配を持たせることが望ましい。この理由
は、前記膜厚を光伝搬方向に対して垂直方向に勾配を持
たせた場合、入射光を面内偏向させることにより、厚み
の異なる経路を光が伝搬するため実効屈折率が変化し、
グレーティングから出射される出射光の偏向角(θ)を
より大きく変化させることができるからである。
【0053】次に本発明にかかる光偏向素子の構成につ
いて、図1に基づいて説明する。図1に示す光偏向器は
、基板1上に、厚さdの薄膜光導波路を設け、その一方
の端面3を入射部として、この入射部より所定の距離L
離れた光導波路の表面あるいは内部に、グレーティング
カップラー(出力部)4を設ける。このグレーティング
カップラー4は、グレーティングの配列パターンが基板
の幅方向の右側がΛmax の周期で、そしてその反対
側 (左) がΛmin.の周期であり、導波光の伝搬
方向がこの扇形パターンを横断するように配置されてい
るものである。また、入射部と出射部との間の光導波路
には、導波光を光導波路に平行な面内で偏向させるため
の手段である電極5を設ける。
【0054】このような構成よりなる光偏向器において
、端面3よりレーザー光を入射させると、このレーザー
光は薄膜導波路2を伝搬する。ここで、入射部と出射部
との間に設けた電極5に電界を印加すると、光導波路2
を伝搬する導波光は、電気光学効果により光導波路に平
行な面内でα゜偏向される。その結果、無電界の場合に
はB点より出射される出射光は、導波光がα゜偏向され
た結果、A点より出射されることとなる。しかして、本
発明の光偏向器については、前記のように、グレーティ
ングが導波光の伝搬方向と交会する向きに異なる周期で
設けられているために、出射する光は、無電界の場合に
比べて光導波路に平行な面に対してθ゜偏向されて出射
する。
【0055】このような偏向器において、出射光がθ゜
偏向される作用原理について説明する。図1は、音響光
学効果を利用した光偏向器を示すものである。この図に
おい で表される。
【0056】ここで、無電界の場合を考えると、図1よ
り、光はθB の角度で出射される。しかしながら、電
極5に電界が加えられた場合、伝搬する光はα゜偏向さ
れる。そのために、この伝搬光はグレーティングの周期
(間隔)が長周期ΛB から短周期のΛA の位置を伝
搬するので、結局この光はA点からθA の角度で出射
されることになる。すなわち、このときの偏向角θは、
となり、θ゜だけ偏向角が拡大されて(偏向)出射する
のである。
【0057】このようにグレーティングに入射した導波
光は、扇形パターンのグレーティング周期の変化に応じ
て変化し、しかも面内偏光角α゜に応じて変化する。従
って、α゜ならびにΛmax −Λmin.の変化が大
きい程、出射角度の変化、すなわち偏向角θが大きくな
る。すなわち、本発明の光偏向素子では、グレーティン
グを光導波路の表面あるいは内部に導波光の伝搬方向と
ほぼ直交する方向に異なる周期で設けることにより、導
波光に対する実質的なグレーティング周期を著しく大き
く変化させることができ、導波光の出射角を大きく偏向
することができるという特徴を有する。
【0058】実施例1( ZnO/SiO2)(1) 
SiO2基板上に、RFスパッタ法により酸化亜鉛(Z
nO)の薄膜を膜厚が0.2 μmになるように形成し
た。この ZnO薄膜の実効屈折率を波長 633nm
のレーザ光で測定したところ 1.750であった。 (2) このZnO 薄膜に金属チタンをスパッタし、
グレーティング周期が0.25〜0.30μmに連続的
に変化(Λmax =0.30μm, Λmin.=0
.25μm) するグレーティングを電子線ビームリソ
グラフィーにより作成し、ドライエッチング用のマスク
とした。このサンプルにドライエッチングにより、深さ
0.05μmのレリーフ型グレーティングカップラーを
形成した。 (3) フォトリソグラフィーとRFスパッタにより、
上記ZnO 薄膜上の導波路の両側に表面弾性波発生用
のアルミニウム電極を1対形成した。この電極に電圧を
印加したところ、表面弾性波が発生して導波路面内で5
゜だけ偏向された。 (4) そして、電極に±50V、周波数 750MH
z の高周波電圧を印加したときは、レーザ光は、38
.6゜〜70.0゜へ31.4゜変化し、解像点N=1
150、偏向効率40%であった。この偏向器は、単一
モードでq=1の場合に相当し、 qλ/(N+1)=0.230μm qλ/(N−1)=0.844μm である。
【0059】実施例2(LN/LT) (1) LiCO3(51モル%)、V2O5 (39
モル%)、Nb2O5(10モル%)、そして溶融体組
成から析出可能なLiNbO3の理論量に対して、43
モル%に当たる量のNa2CO3、および溶融体組成か
ら析出可能なLiNbO3の理論量に対して、7モル%
に当たる量のMgOとからなる混合物を、イリジウムる
つぼに入れ、エピタキシャル成長育成装置中で空気雰囲
気下で1100℃まで加熱してるつぼの内容物を溶解し
た。得られた溶融体を1時間当り60℃の冷却速度で 
915℃まで徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(
0001)面を光学研磨し、厚さ1.8 mmとした後
、面取り(C面)を行って基板材料とした。
【0060】溶融体から基板材料を引き上げ、回転数1
000rpm で30秒間溶融体上で回転させて溶融体
を振り切った後、1時間当り 300℃の冷却速度でタ
ンタル酸リチウム単結晶(LT基板)のキュリー温度(
650℃) まで徐冷し、その温度で1時間保った後、
1時間に60℃の冷却速度で室温まで徐冷し、基板材料
上に、約37μmの厚さのNa,Mg含有ニオブ酸リチ
ウム単結晶薄膜(LN薄膜)を得た。得られたLN薄膜
中に含有されていたNa, Mgの量は、それぞれ2モ
ル%, 6モル%であった。また、格子定数(a軸)は
5.155 Å、入射光波長λ:1.15μmで測定し
た屈折率は、2.231 ±0.001 であった。つ
いで、イオンビームエッチングにより、膜厚が0.2μ
mになるように形成した。この膜の実効屈折率を波長 
633nmのレーザ光で測定したところ、2.250 
であった。
【0061】(2) このLN薄膜に金属Tiをスパッ
タリングし、グレーティング周期Λが 0.21〜0.
25μm(Λmax =0.25μm, Λmin.=
0.21μm) に連続的に変化するグレーティングを
電子線ビームリソグラフィーにより作成し、ドライエッ
チング用のマスクとした。このサンプルにドライエッチ
ングにより、深さ0.05μmのレリーフ型のグレーテ
ィングを形成した。 (3) フォトリソグラフィーとRFスパッタにより、
上記LN薄膜上の導波路の両側に表面弾性波発生用のア
ルミニウム電極を1対形成した。この電極に電圧を印加
することにより表面弾性波が発生し、導波路面内で5゜
だけ偏向された。 (4) 電極に±50V、周波数 750MHz の高
周波電圧を印加したとき、レーザ光は49.9゜〜16
.4゜へ33.5゜も変化し、解像点数N=1150、
偏向効率40%であった。本偏向器は、単一モードでq
=1の場合に相当し、qλ/(N+1)=0.195μ
m qλ/(N−1)=0.505μm である。
【0062】実施例3(LN/LT) 本実施例は、基本的には実施例2と同様、基板と薄膜を
格子整合させるものであるが、基板にMg, V、薄膜
にTi, Ndを表1に示すように含有させ屈折率を調
整して光偏向器を作成した。このときの実効屈折率、q
λ/(N+1)、qλ/(N−1)の値、偏向角を表1
に示した。
【0063】
【0064】実施例4 本実施例は、基本的には実施例2と同様であるが、基板
に10.1モル%Mgを 200Åの厚さで拡散させ、
この基板上にNa, Mgの外に10モル%Crを含有
させたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した。格子定
数は、5.155 Å、入射光波長λ:1.15μmで
測定した屈折率は2.252 であった。ついで、実施
例2と同様にして、イオンビームエッチングにより、グ
レーティング周期Λ( μm) が0.45μmから0
.82μmまで連続的に変化する扇状グレーティングを
有する光偏向器を作成した( Λmax =0.82μ
m、Λmin =0.45μm) 。電極に±50V,
 周波数750MHzの高周波電圧を印加した時、レー
ザ光は58゜から28゜へ30゜変化し、解像点数はN
=1110、偏向効率40%であった。この実施例の偏
向器は、単一モードでq=2 の場合に相当し、  q
λ/(N+1)=0.389μmqλ/(N−1)=1
.011μm である。
【0065】実施例5 本実施例は、基本的には実施例2と同様に基板と薄膜を
格子整合させたものであるが、基板に、それぞれ1モル
%、6モル%、5モル%のNa, Mg, Ndを含有
させた複合拡散層を 200Åの厚さで形成し、また、
この基板上にNa, Mgの外に9モル%のVを含有さ
せたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した。格子定数
は、5.156 Å、入射光波長λ:1.15μmで測
定した屈折率は 2.232±0.001 であった。 この薄膜を入射方向と垂直に交わる方向に膜厚勾配を持
たせ( 図2参照:最大膜厚d1 0.3μm、最小膜
厚d2 0.2μm) 、次いで、実施例2と同様にし
て、イオンビームエッチングにより、グレーティング周
期Λ( μm) が0.25μmから0.20μmまで
連続的に変化する扇状グレーティングを有する光偏向器
を作成した( Λmax =0.25μm、Λmin 
=0.20μm) 。電極に±50V, 周波数750
MHzの高周波電圧を印加した時、レーザ光は50゜か
ら11゜へ39゜変化し、解像点数はN=1110、偏
向効率40%であった。この実施例の偏向器は、単一モ
ードでq=1の場合に相当し、 qλ/(N+1)=0.195μm qλ/(N−1)=0.506μm である。
【0066】実施例2〜5に記載のニオブ酸リチウム単
結晶薄膜のポッケルス定数をマッハツェンダー干渉計で
測定した。その結果を表2に示す。なお、ポッケルス定
数は電気光学効果の程度を示す。比較例は、Appli
ed Physics Letters, Vol.2
4, No.9, 1974  P424 に記載の方
法で作成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜であり、本
実施例のニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、公知の2〜3
倍のポッケルス定数を有することが明らかとなった。
【0067】
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる光
偏向素子は、導波路内を伝搬する既に面内偏向させた導
波光を、その伝搬方向とは交会する向きに両側端部で異
なる周期となるように配置した扇形グレーティングより
なるカップラー(処理部)から垂直方向に偏向出射させ
ることができ、しかも、従来の非機械式光偏向器の偏向
角度に比べて大きな偏向角を有するので走査範囲もはる
かに拡大でき、使途も広がる。また、先に提案した特願
平1−132744号のように、特殊な薄膜材料を使用
する必要も無く、高速化、小型化が可能であり、また、
電気的な制御手段を適用できる等の特性を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光偏向素子の斜視図である。
【図2】膜厚勾配をもった光偏向素子の斜視図である。
【符号の説明】
1  基板 2  導波層 3  入射部 4  グレーティング(出射部) 5  電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基板上に形成した薄膜光導波路に光ビ
    ームを入射させる入射部を設け、伝搬する入射光の経路
    途中に当たる薄膜光導波路中には、導波光を導波路に平
    行な面内で偏向させる面内偏向手段を設け、そして、面
    内偏光された導波光の伝搬方向の延在部にはグレーティ
    ングカップラーからなる出射部を設けてなり、前記グレ
    ーティングカップラーのパターンを、入射光の伝搬経路
    の両側におけるグレーティング周期に差をもたせて扇形
    とし、この扇形パターンが、次式: ただし、Λ:グレーティング周期 N:薄膜光導波路の実効屈折率 λ:入射光の波長 q:整数 を満足するように構成したことを特徴とする光偏向素子
  2. 【請求項2】  前記式を満たすqは、1もしくは2の
    値を示すものを用いることを特徴とする請求項1に記載
    の光偏向素子。
  3. 【請求項3】  前記薄膜光導波路が、単一モードであ
    る請求項1に記載の光偏向素子。
  4. 【請求項4】  前記光導波路の実効屈折率Nは、1.
    450 ≦N≦3.000 の条件を満たす請求項1に
    記載の光偏向素子。
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