JPH0430249B2 - - Google Patents
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- JPH0430249B2 JPH0430249B2 JP60147754A JP14775485A JPH0430249B2 JP H0430249 B2 JPH0430249 B2 JP H0430249B2 JP 60147754 A JP60147754 A JP 60147754A JP 14775485 A JP14775485 A JP 14775485A JP H0430249 B2 JPH0430249 B2 JP H0430249B2
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- Japan
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- mushroom
- plastic film
- culture
- porous sheet
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Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、シメジ、エノキタケ、ナメコ、ヒ
ラタケ、マイタケ、マシユルームなどの食用茸菌
類の培養袋に関するものである。 〔従来の技術〕 鋸屑や米糖などの培養基を入れて殺菌し、これ
に種菌を植付け、雑菌の侵入を防止した状態で、
適量の空気の流通のみを可能にして培養するため
の袋としては、例えば特公昭57−42287号や実開
昭59−55450号公報に記載の茸菌培養袋がある。 前記特公昭57−42287号に記載の茸菌培養袋は、
オレフイン系プラスチツクフイルム袋の一部に、
特定面積と孔径、および空〓率で構成された多孔
性プラスチツクフイルムを設けたものであり、後
者の実開昭59−55450号に記載の茸菌培養袋は、
同様のオレフイン系プラスチツクフイルム袋の一
部に特定の秤量と、厚さを持つた単一の不織布を
設けたものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 茸菌の育成は、植物の栄養器官としての菌糸の
一部に、形態変化を起こさせて生殖器官である子
実体を形成させるところにあり、これが達成され
ないことには茸菌培養の目的はない。 このような培養の条件は、菌に適正な通気(酸
素)を存在させることのみにあるのではなく、温
度、光、湿度等の種々な要因に支配されることが
知られている。 前記した公知の茸菌培養袋は、袋全体で外部か
らの雑菌の侵入を阻止し、しかも袋に設けられて
いる多孔性プラスチツクフイルム、又は不織布の
部分から菌の生長に必要な通気を可能にした点で
優れているが、温度、光、湿度等の問題を充分に
解消しているものではない。 この発明はかゝる現状に鑑み、子実体の原基を
誘起させるための条件適合し、かつ、原基形成後
の茸菌の育成に優れた効果を発揮する茸菌培養袋
を提供することを目的としたものである。 〔問題点を解決するための手段〕 前記目的を達成するため、この発明の茸菌培養
袋は、紫色、青色及び緑色のいずれかに着色した
透明プラスチツクフイルム袋の上部に孔を形成す
ると共に、該孔にポリエチレン繊維又は/及びポ
リプロピレン繊維によつて構成された不織布の複
数枚を重ねて熱圧着により一体化させた通気性多
孔質シートを重合させた状態で密着固定し、この
通気性多孔質シートで形成される気体通過の有効
面積を茸菌培養基容量1あたり1〜5cm2とした
ことを特徴とするものである。 この発明の茸菌培養袋は、紫色、青色及び緑色
から選ばれた着色透明のプラスチツクフイルムで
袋を形成し、もつて光線の通過を適正に制限し、
かつ、この袋の一部に設けた孔に、複数枚の不織
布を熱圧着して一体化した通気性の多孔質シート
を密着して、その気体透過の有効面積を所定の範
囲となるように規制してこの部分からの雑菌の侵
入を阻止し、同時に菌糸の生長に必要な空気を袋
内に供給するようにしたものである。 かゝるプラスチツクフイルム袋の素材は、殺菌
の際の加熱処理に充分耐えるもので、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフイン系のプラスチ
ツク及びポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポ
リ塩化ビニル等により成形されたものである。 袋の着色は、紫色、青色、又は緑色のいずれか
より選ばれたもので、特に紫色が好ましく使用さ
れる。 かゝる着色は、本来無色透明なプラスチツクフ
イルムを形成するプラスチツク素材に、着色剤を
加えて所定の着色となすものであるが、この着色
によつてプラスチツクフイルムを、完全な不透明
ないしは半透明とするものではなく、できるだけ
その透明度を維持するもので、したがつて、この
着色透明なプラスチツクフイルムを通じて内部の
培養基の変化状態を観察できるものである。 かゝる着色の程度は、プラスチツクフイルム袋
を形成するプラスチツク素材に対し、着色剤が好
ましくは5%(重量%;以下同じ)以内、特に2
%前後で混入されたもので、このような着色剤の
配合割合により、ほゞ適正な着色透明袋を得るこ
とができる。 一方、通気性多孔質シートとしては、ポリエチ
レン繊維で構成された不織布又はポリプロピレン
繊維で構成された不織布、若しくはその両者から
なる複数枚の不織布、特に好ましくはその2〜3
枚を重ね合せ、熱ローラーあるいは熱プレス等に
よつて一体化したものである。 これらの中で、好ましい不織布の組合せとして
は、ポリプロピレン繊維で構成した2枚の不織布
を熱圧した一体化シート、又はポリプロピレン繊
維で構成した2枚の不織布の間に、ポリエチレン
繊維で構成された1枚の不織布を介在させて熱圧
一体化したシート等が使用できる。 このような不織布の重ね合せ熱圧着で得られる
シートは、単一の不織布の持つ多孔質の度合を大
きく減少して雑菌の通過を許さず、これを通じて
行われる通気の程度を適正とすることができるも
のである。 かゝる通気性多孔質シートは、前記着色透明プ
ラスチツクフイルム袋の上部に孔を形成し、この
孔の部分に、袋の外側又は内側から一回り大きい
前記の通気性多孔質シートを当接し、その重畳部
分を接着又は溶着等の手段で密着固定するもので
あるが、プラスチツクフイルムに通気性多孔質シ
ートを予め貼着し、以後製袋するようにしてもよ
い。 この通気性多孔質シートで形成される通気部分
とは、着色透明プラスチツクフイルム袋の上部を
切り取つて形成した孔の大きさではなく、気体通
過の有効部分、すなわち、前記孔の周囲の貼着さ
れた通気性多孔質シートの接着部、又は溶着部の
内側の部分をいう。 通気性多孔質シートの上記気体通過の有効部分
の面積面積は、茸菌培養基容量1あたりに対し
て1〜5cm2の範囲とするもので、この面積が1cm2
未満の場合には、菌糸培養に必要な空気の確保が
困難で、袋内がいわゆる酸欠状態となり易く、5
cm2を超えると通気量が過大となつて水分蒸発量が
増して袋内部の乾燥を招き、正常な茸菌の培養に
影響を及ぼすようになる。 袋に設ける孔、および通気性多孔質シートの形
状は、特に制限されるものではなく、丸形、楕円
形、四角形(正方形、長方形、菱形等)、線状形
など各種の形が利用でき、孔は袋の上部の茸菌培
養に支障のない位置、すなわち、袋の底部から
ほゞ2/3の高さの部分に少なくとも1個設けるも
のである。 かゝる通気性多孔質シートを袋に、孔を2個以
上設ける場合においては、培養基容量1当りの
通気面積は、これら各部の通気面積の総和をもつ
て計算される。 通気性多孔質シートを、プラスチツクフイルム
袋に形成した一つの円形の孔に取り付けるときに
は、該プラスチツクフイルム袋に設ける孔径は、
15〜30mmであることが望ましく、この場合も茸菌
培養基容量当たりの通気面積が1〜5cm2の範囲に
あることが必要である。 〔作用〕 この発明の茸菌培養袋における透明プラスチツ
クフイルム袋は、紫色、青色及び緑色のいずれか
に着色されたもので、袋内で培養されている茸菌
に対する照度を調節し、もつて菌の生育を順調な
らしめるものである。 一般的に、菌類の培養期間は、菌糸生長の適温
である比較的高温の時期と、原基が子実体に肥大
生成する比較的低温の時期に分けることができ、
これらの期間中の特に高温期の終期に、適度の露
光が必要とされている。 但し、この露光といえども、その照度は可成り
低いものでよく、高い照度において長期間露光す
ると、かえつて子実体の発生や、収穫期間に遅れ
が生ずると共に、袋に覆われた部分に近い部位の
子実体が褐色に変化する、いわゆる褐変現象が生
ずる場合もある。 したがつて、菌糸の培養および子実体の生育の
全期間を通じ、おしなべて適度に照度を抑えた露
光が必要であつて、この発明の発明者等は、かゝ
る抑制した光を与える茸菌培養袋として、透明な
袋に着色を施すことが最もよいことを見出し、
かゝる着色した透明プラスチツクフイルム袋を用
いて、適正な通気条件と温度、湿度の環境下で優
れた子実体の育成が可能であることを究明するに
至つたのである。 同時に、袋に着色すべき色として、紫色が最も
効果に優れ、ついで青色、緑色の順で効果的であ
ることを知つたのである。 さらに発明者等は、茸菌培養袋に使用する多く
の通気性多孔質シートについて鋭意試験研究の結
果、通気性多孔質シートの微細孔の大きさは、必
ずしも茸菌培養のための支配的要因ではなく、む
しろ通気性多孔質シートの通気面積に関係のある
ことを知つたのである。 かゝる知見に基づき、引続き試験研究の結果、
複数枚の不織布を重ね合わせ、これを熱圧着して
得られた通気性多孔質シートは、単一の不織布の
持つ過大な空気透過性、および水蒸気透過性を排
除して、菌体の培養に必要な空気を、雑菌の混入
なくして採り入れる機能を充分に具備しているこ
とを見出したのである。 この発明における通気性多孔質シートは、複数
枚の不織布を重ね合わせて熱圧着により一体化し
たものであるから、この熱圧着によつて不織布の
持つ本来の多孔部分が適当に圧潰されて複雑な通
気の通路を形成し、これによつて通気性が適度に
制限され、また、これに起因して雑菌の侵入を確
実に阻止することができる。 特にポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維に
よつて構成された不織布の複数の重畳による通気
性多孔質シートは、好適な気性と、雑菌の阻止に
加えて適宜な撥水性を有するため、理想的な通気
条件を作り出すことができるものと推定され、い
ずれにしてもかゝる通気性多孔質シートを使用し
た着色透明のフイルム袋によつて、原基の形成、
子実体の育成などを確実に行うことができる。 また、複数の不織布の一体化によつて、全体の
強度が増加し、袋の取扱いや、菌培養中に生ずる
破損を大幅に減少させることができ、使用に際し
ても通気性多孔質シート部分にしわが生ぜず、体
裁の良い使作用状態を維持することができるもの
である。 さらに、従来の茸菌培養袋に使用されている多
孔性プラスチツクフイルム、例えばジユラガード
#4510(米国セラニーズ社の製造による多孔性プ
ラスチツクフイルムの商品名)と、ポリエチレン
よりなる2枚の不織布を熱圧着して得た通気性多
孔質シートとの含水率を比較した場合、前者が
ほゞ2倍以上の含水率をもつことを確認した。 つまり、かゝる複数枚の不織布を重ね合わせて
熱圧着したものは、単一の多孔性プラスチツクフ
イルムに比べ、著しく高い撥水性を有することが
明らかで、培養基を入れた茸菌培養袋を蒸気殺菌
する場合、通気性多孔質シートの濡れで生ずる通
気性の阻害という欠点がなく、濡れに起因する雑
菌の付着、ないしは発生もきわめて少ない。 〔実施例〕 以下、この発明の茸菌培養袋の一実施例を添付
の図面に基づいて説明する。 この発明の茸菌培養袋1は、紫色に着色された
透明プラスチツクフイルム袋からなるもので、プ
ラスチツクのインフレーシヨン成形で得たチユー
ブ状延伸フイルムの両側を折り込み、底部に相当
する部分を1本のシール3により熱接着したひだ
付形であつて、上部に培養基を入れる開口部2が
形成されている。 茸菌培養袋1は、一方の側面の中心線上であつ
て、かつ、底部よりほゞ2/3の部分にあたる部位
を円形の穿孔部4を形成し、該穿孔部4に、ポリ
エチレン繊維又は/及びポリプロピレン繊維で構
成された2枚の不織布を重ね合わせて熱圧着して
成形した、ほゞ正方形の通気性多孔質シート5を
外側より当てゝ熱接着により固定したものであ
る。なお、図中6は熱接着線を示し、前記穿孔部
4の外周縁と、この熱接着線6との間には若干の
距離を有し、この熱接着線6の内側で実質的な通
気部分を形成している。 つぎに、前記構成を有する茸菌培養袋1の使用
方法を説明する。 茸菌の種類によつて異なるが、広葉樹と針葉樹
との混合による鋸屑に、1〜3割の米糠、あるい
はトウモロコシ糠を混合し、水分を60〜70%程度
に調整したものを培養基とし、この培養基を開口
部2より入れたのち、該開口部2を封止し、その
まゝ加熱して培養基や茸菌培養袋1に付着してい
る雑菌を殺菌する、 ついで、茸菌培養袋1内の温度を温度25℃以下
としたのち、培養基に茸菌を接種して開口部2を
密封し、培養室において温度20〜23℃で所定期間
培養し、培養基全体に菌糸をまん延せしめるもの
である。 その後、これを発生室に移して通気性多孔質シ
ート5の部分にカツターで切れ目を入れ、菌の種
類に応じて最適な温度、湿度および光を与えて茸
の栽培育成を行い、育成が終われば茸菌培養袋1
を開き、茸菌培養袋1内の茸を収穫する。 この発明において、茸菌培養袋1の形状や大き
さには特に制限がなく、要はプラスチツクフイル
ム袋を所定の色に着色し、複数枚の不織布の熱圧
着で形成された前記所定の通気面積の通気部分を
持つものであればよい。 以下、具体的な実施例及び比較例を掲げ、さら
にこの発明を詳述する。 実施例 1 厚さ50μ、巾32cmの紫色に着色した(着色剤
は、プラスチツクフイルム素材に対して2%を使
用)透明なチユーブ状ポリプロピレンフイルムの
両側を6cmづつ折り込んで底部をシールし、長さ
45cm、仕上り巾20cmの第1図で示したような袋を
得た。 この袋の底部より上方28.5cmの部分に、直径25
mmφの孔を形成した。 一方、ポリエチレンとポリプロピレンを使用し
て作つた不織布を2枚重ね合せて熱圧着し、通気
性多孔質シートを得、これを45mm角に裁断したの
ち、得た裁断片を孔に外側から当て直径36mmφの
線状に熱接着した。 かくして得た茸菌培養袋における通気部分の面
積は10.17cm2で、培養基容量当りの通気面積は
3.39cm2/であつた。 この袋を多数を準備し、つぎの要領で茸の培養
を行つた。 まず、ブナの大鋸屑8、フスマ0.7、トウモロ
コシ糠0.3の割合(いずれも容量;以下同じ)で
構成した培養基(水分65%)約3を、前記茸菌
培養袋に入れたものを92袋用意し、これらを昇温
して温度が120℃に達してから1時間加熱殺菌し、
室温(20℃)まで冷却した。 つぎに、これらの培養基にマイタケ菌を種付け
し、袋の開口部を折つてステープラーで止めて密
封したのち、これを培養室で温度23℃、湿度約70
%、照度30ルツクスで培養した。 菌床表面に白い被膜が生成し、やがてその一部
が隆起した頃に、培養袋を栽培室に移して通気性
多孔質シートの部分にカツターで切れ目を入れ、
温度17℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培し、
マイタケを収穫した。 比較例 1 実施例1で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ実施例1と同じ個所に同一寸法形状の多
孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を熱接着した着色のない無色透明な茸菌
培養袋を多数使用し、実施例1と同じ条件でマイ
タケを栽培した。 この栽培結果について実施例1の場合と比較対
照して、第1表に示す。
ラタケ、マイタケ、マシユルームなどの食用茸菌
類の培養袋に関するものである。 〔従来の技術〕 鋸屑や米糖などの培養基を入れて殺菌し、これ
に種菌を植付け、雑菌の侵入を防止した状態で、
適量の空気の流通のみを可能にして培養するため
の袋としては、例えば特公昭57−42287号や実開
昭59−55450号公報に記載の茸菌培養袋がある。 前記特公昭57−42287号に記載の茸菌培養袋は、
オレフイン系プラスチツクフイルム袋の一部に、
特定面積と孔径、および空〓率で構成された多孔
性プラスチツクフイルムを設けたものであり、後
者の実開昭59−55450号に記載の茸菌培養袋は、
同様のオレフイン系プラスチツクフイルム袋の一
部に特定の秤量と、厚さを持つた単一の不織布を
設けたものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 茸菌の育成は、植物の栄養器官としての菌糸の
一部に、形態変化を起こさせて生殖器官である子
実体を形成させるところにあり、これが達成され
ないことには茸菌培養の目的はない。 このような培養の条件は、菌に適正な通気(酸
素)を存在させることのみにあるのではなく、温
度、光、湿度等の種々な要因に支配されることが
知られている。 前記した公知の茸菌培養袋は、袋全体で外部か
らの雑菌の侵入を阻止し、しかも袋に設けられて
いる多孔性プラスチツクフイルム、又は不織布の
部分から菌の生長に必要な通気を可能にした点で
優れているが、温度、光、湿度等の問題を充分に
解消しているものではない。 この発明はかゝる現状に鑑み、子実体の原基を
誘起させるための条件適合し、かつ、原基形成後
の茸菌の育成に優れた効果を発揮する茸菌培養袋
を提供することを目的としたものである。 〔問題点を解決するための手段〕 前記目的を達成するため、この発明の茸菌培養
袋は、紫色、青色及び緑色のいずれかに着色した
透明プラスチツクフイルム袋の上部に孔を形成す
ると共に、該孔にポリエチレン繊維又は/及びポ
リプロピレン繊維によつて構成された不織布の複
数枚を重ねて熱圧着により一体化させた通気性多
孔質シートを重合させた状態で密着固定し、この
通気性多孔質シートで形成される気体通過の有効
面積を茸菌培養基容量1あたり1〜5cm2とした
ことを特徴とするものである。 この発明の茸菌培養袋は、紫色、青色及び緑色
から選ばれた着色透明のプラスチツクフイルムで
袋を形成し、もつて光線の通過を適正に制限し、
かつ、この袋の一部に設けた孔に、複数枚の不織
布を熱圧着して一体化した通気性の多孔質シート
を密着して、その気体透過の有効面積を所定の範
囲となるように規制してこの部分からの雑菌の侵
入を阻止し、同時に菌糸の生長に必要な空気を袋
内に供給するようにしたものである。 かゝるプラスチツクフイルム袋の素材は、殺菌
の際の加熱処理に充分耐えるもので、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフイン系のプラスチ
ツク及びポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポ
リ塩化ビニル等により成形されたものである。 袋の着色は、紫色、青色、又は緑色のいずれか
より選ばれたもので、特に紫色が好ましく使用さ
れる。 かゝる着色は、本来無色透明なプラスチツクフ
イルムを形成するプラスチツク素材に、着色剤を
加えて所定の着色となすものであるが、この着色
によつてプラスチツクフイルムを、完全な不透明
ないしは半透明とするものではなく、できるだけ
その透明度を維持するもので、したがつて、この
着色透明なプラスチツクフイルムを通じて内部の
培養基の変化状態を観察できるものである。 かゝる着色の程度は、プラスチツクフイルム袋
を形成するプラスチツク素材に対し、着色剤が好
ましくは5%(重量%;以下同じ)以内、特に2
%前後で混入されたもので、このような着色剤の
配合割合により、ほゞ適正な着色透明袋を得るこ
とができる。 一方、通気性多孔質シートとしては、ポリエチ
レン繊維で構成された不織布又はポリプロピレン
繊維で構成された不織布、若しくはその両者から
なる複数枚の不織布、特に好ましくはその2〜3
枚を重ね合せ、熱ローラーあるいは熱プレス等に
よつて一体化したものである。 これらの中で、好ましい不織布の組合せとして
は、ポリプロピレン繊維で構成した2枚の不織布
を熱圧した一体化シート、又はポリプロピレン繊
維で構成した2枚の不織布の間に、ポリエチレン
繊維で構成された1枚の不織布を介在させて熱圧
一体化したシート等が使用できる。 このような不織布の重ね合せ熱圧着で得られる
シートは、単一の不織布の持つ多孔質の度合を大
きく減少して雑菌の通過を許さず、これを通じて
行われる通気の程度を適正とすることができるも
のである。 かゝる通気性多孔質シートは、前記着色透明プ
ラスチツクフイルム袋の上部に孔を形成し、この
孔の部分に、袋の外側又は内側から一回り大きい
前記の通気性多孔質シートを当接し、その重畳部
分を接着又は溶着等の手段で密着固定するもので
あるが、プラスチツクフイルムに通気性多孔質シ
ートを予め貼着し、以後製袋するようにしてもよ
い。 この通気性多孔質シートで形成される通気部分
とは、着色透明プラスチツクフイルム袋の上部を
切り取つて形成した孔の大きさではなく、気体通
過の有効部分、すなわち、前記孔の周囲の貼着さ
れた通気性多孔質シートの接着部、又は溶着部の
内側の部分をいう。 通気性多孔質シートの上記気体通過の有効部分
の面積面積は、茸菌培養基容量1あたりに対し
て1〜5cm2の範囲とするもので、この面積が1cm2
未満の場合には、菌糸培養に必要な空気の確保が
困難で、袋内がいわゆる酸欠状態となり易く、5
cm2を超えると通気量が過大となつて水分蒸発量が
増して袋内部の乾燥を招き、正常な茸菌の培養に
影響を及ぼすようになる。 袋に設ける孔、および通気性多孔質シートの形
状は、特に制限されるものではなく、丸形、楕円
形、四角形(正方形、長方形、菱形等)、線状形
など各種の形が利用でき、孔は袋の上部の茸菌培
養に支障のない位置、すなわち、袋の底部から
ほゞ2/3の高さの部分に少なくとも1個設けるも
のである。 かゝる通気性多孔質シートを袋に、孔を2個以
上設ける場合においては、培養基容量1当りの
通気面積は、これら各部の通気面積の総和をもつ
て計算される。 通気性多孔質シートを、プラスチツクフイルム
袋に形成した一つの円形の孔に取り付けるときに
は、該プラスチツクフイルム袋に設ける孔径は、
15〜30mmであることが望ましく、この場合も茸菌
培養基容量当たりの通気面積が1〜5cm2の範囲に
あることが必要である。 〔作用〕 この発明の茸菌培養袋における透明プラスチツ
クフイルム袋は、紫色、青色及び緑色のいずれか
に着色されたもので、袋内で培養されている茸菌
に対する照度を調節し、もつて菌の生育を順調な
らしめるものである。 一般的に、菌類の培養期間は、菌糸生長の適温
である比較的高温の時期と、原基が子実体に肥大
生成する比較的低温の時期に分けることができ、
これらの期間中の特に高温期の終期に、適度の露
光が必要とされている。 但し、この露光といえども、その照度は可成り
低いものでよく、高い照度において長期間露光す
ると、かえつて子実体の発生や、収穫期間に遅れ
が生ずると共に、袋に覆われた部分に近い部位の
子実体が褐色に変化する、いわゆる褐変現象が生
ずる場合もある。 したがつて、菌糸の培養および子実体の生育の
全期間を通じ、おしなべて適度に照度を抑えた露
光が必要であつて、この発明の発明者等は、かゝ
る抑制した光を与える茸菌培養袋として、透明な
袋に着色を施すことが最もよいことを見出し、
かゝる着色した透明プラスチツクフイルム袋を用
いて、適正な通気条件と温度、湿度の環境下で優
れた子実体の育成が可能であることを究明するに
至つたのである。 同時に、袋に着色すべき色として、紫色が最も
効果に優れ、ついで青色、緑色の順で効果的であ
ることを知つたのである。 さらに発明者等は、茸菌培養袋に使用する多く
の通気性多孔質シートについて鋭意試験研究の結
果、通気性多孔質シートの微細孔の大きさは、必
ずしも茸菌培養のための支配的要因ではなく、む
しろ通気性多孔質シートの通気面積に関係のある
ことを知つたのである。 かゝる知見に基づき、引続き試験研究の結果、
複数枚の不織布を重ね合わせ、これを熱圧着して
得られた通気性多孔質シートは、単一の不織布の
持つ過大な空気透過性、および水蒸気透過性を排
除して、菌体の培養に必要な空気を、雑菌の混入
なくして採り入れる機能を充分に具備しているこ
とを見出したのである。 この発明における通気性多孔質シートは、複数
枚の不織布を重ね合わせて熱圧着により一体化し
たものであるから、この熱圧着によつて不織布の
持つ本来の多孔部分が適当に圧潰されて複雑な通
気の通路を形成し、これによつて通気性が適度に
制限され、また、これに起因して雑菌の侵入を確
実に阻止することができる。 特にポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維に
よつて構成された不織布の複数の重畳による通気
性多孔質シートは、好適な気性と、雑菌の阻止に
加えて適宜な撥水性を有するため、理想的な通気
条件を作り出すことができるものと推定され、い
ずれにしてもかゝる通気性多孔質シートを使用し
た着色透明のフイルム袋によつて、原基の形成、
子実体の育成などを確実に行うことができる。 また、複数の不織布の一体化によつて、全体の
強度が増加し、袋の取扱いや、菌培養中に生ずる
破損を大幅に減少させることができ、使用に際し
ても通気性多孔質シート部分にしわが生ぜず、体
裁の良い使作用状態を維持することができるもの
である。 さらに、従来の茸菌培養袋に使用されている多
孔性プラスチツクフイルム、例えばジユラガード
#4510(米国セラニーズ社の製造による多孔性プ
ラスチツクフイルムの商品名)と、ポリエチレン
よりなる2枚の不織布を熱圧着して得た通気性多
孔質シートとの含水率を比較した場合、前者が
ほゞ2倍以上の含水率をもつことを確認した。 つまり、かゝる複数枚の不織布を重ね合わせて
熱圧着したものは、単一の多孔性プラスチツクフ
イルムに比べ、著しく高い撥水性を有することが
明らかで、培養基を入れた茸菌培養袋を蒸気殺菌
する場合、通気性多孔質シートの濡れで生ずる通
気性の阻害という欠点がなく、濡れに起因する雑
菌の付着、ないしは発生もきわめて少ない。 〔実施例〕 以下、この発明の茸菌培養袋の一実施例を添付
の図面に基づいて説明する。 この発明の茸菌培養袋1は、紫色に着色された
透明プラスチツクフイルム袋からなるもので、プ
ラスチツクのインフレーシヨン成形で得たチユー
ブ状延伸フイルムの両側を折り込み、底部に相当
する部分を1本のシール3により熱接着したひだ
付形であつて、上部に培養基を入れる開口部2が
形成されている。 茸菌培養袋1は、一方の側面の中心線上であつ
て、かつ、底部よりほゞ2/3の部分にあたる部位
を円形の穿孔部4を形成し、該穿孔部4に、ポリ
エチレン繊維又は/及びポリプロピレン繊維で構
成された2枚の不織布を重ね合わせて熱圧着して
成形した、ほゞ正方形の通気性多孔質シート5を
外側より当てゝ熱接着により固定したものであ
る。なお、図中6は熱接着線を示し、前記穿孔部
4の外周縁と、この熱接着線6との間には若干の
距離を有し、この熱接着線6の内側で実質的な通
気部分を形成している。 つぎに、前記構成を有する茸菌培養袋1の使用
方法を説明する。 茸菌の種類によつて異なるが、広葉樹と針葉樹
との混合による鋸屑に、1〜3割の米糠、あるい
はトウモロコシ糠を混合し、水分を60〜70%程度
に調整したものを培養基とし、この培養基を開口
部2より入れたのち、該開口部2を封止し、その
まゝ加熱して培養基や茸菌培養袋1に付着してい
る雑菌を殺菌する、 ついで、茸菌培養袋1内の温度を温度25℃以下
としたのち、培養基に茸菌を接種して開口部2を
密封し、培養室において温度20〜23℃で所定期間
培養し、培養基全体に菌糸をまん延せしめるもの
である。 その後、これを発生室に移して通気性多孔質シ
ート5の部分にカツターで切れ目を入れ、菌の種
類に応じて最適な温度、湿度および光を与えて茸
の栽培育成を行い、育成が終われば茸菌培養袋1
を開き、茸菌培養袋1内の茸を収穫する。 この発明において、茸菌培養袋1の形状や大き
さには特に制限がなく、要はプラスチツクフイル
ム袋を所定の色に着色し、複数枚の不織布の熱圧
着で形成された前記所定の通気面積の通気部分を
持つものであればよい。 以下、具体的な実施例及び比較例を掲げ、さら
にこの発明を詳述する。 実施例 1 厚さ50μ、巾32cmの紫色に着色した(着色剤
は、プラスチツクフイルム素材に対して2%を使
用)透明なチユーブ状ポリプロピレンフイルムの
両側を6cmづつ折り込んで底部をシールし、長さ
45cm、仕上り巾20cmの第1図で示したような袋を
得た。 この袋の底部より上方28.5cmの部分に、直径25
mmφの孔を形成した。 一方、ポリエチレンとポリプロピレンを使用し
て作つた不織布を2枚重ね合せて熱圧着し、通気
性多孔質シートを得、これを45mm角に裁断したの
ち、得た裁断片を孔に外側から当て直径36mmφの
線状に熱接着した。 かくして得た茸菌培養袋における通気部分の面
積は10.17cm2で、培養基容量当りの通気面積は
3.39cm2/であつた。 この袋を多数を準備し、つぎの要領で茸の培養
を行つた。 まず、ブナの大鋸屑8、フスマ0.7、トウモロ
コシ糠0.3の割合(いずれも容量;以下同じ)で
構成した培養基(水分65%)約3を、前記茸菌
培養袋に入れたものを92袋用意し、これらを昇温
して温度が120℃に達してから1時間加熱殺菌し、
室温(20℃)まで冷却した。 つぎに、これらの培養基にマイタケ菌を種付け
し、袋の開口部を折つてステープラーで止めて密
封したのち、これを培養室で温度23℃、湿度約70
%、照度30ルツクスで培養した。 菌床表面に白い被膜が生成し、やがてその一部
が隆起した頃に、培養袋を栽培室に移して通気性
多孔質シートの部分にカツターで切れ目を入れ、
温度17℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培し、
マイタケを収穫した。 比較例 1 実施例1で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ実施例1と同じ個所に同一寸法形状の多
孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を熱接着した着色のない無色透明な茸菌
培養袋を多数使用し、実施例1と同じ条件でマイ
タケを栽培した。 この栽培結果について実施例1の場合と比較対
照して、第1表に示す。
【表】
なお、第1表において、
(1) 原基形成率は、原基形成袋数/供試袋数×
100で表したものである。 (2) 子実体発生率は、子実体発生数/供試袋数×
10で表したものである。 (3) 平均収穫日は、Σ(収穫日×袋数)/供試袋
数で表したものである。(Σは合計数を表すも
のである。) (4) 収穫期間は全供試袋数について収穫の初日よ
り収穫の最終日までの期間で、この期間が短い
程効率よく収穫できることを示す。 (5) 収量は収穫した全収量を供試袋数で割つた値
である。 実施例 2 実施例1で使用した茸菌培養袋を用い、つぎの
通り培養を行つた。 ブナの大鋸屑8、トウモロコシ糠0.7、フスマ
0.3の割合の培養基(水分65%)約3を、前記
茸菌培養袋に入れ、この茸菌培養袋81袋を用意
し、これらを温度120℃に達してから1時間加熱
殺菌し、室温(20℃)まで冷却した。 つぎに、マイタケ菌を接種し、袋の開口部を折
つてホツチキスで止めて密封し、これを培養室で
温度23℃、湿度約70%、照度30ルツクスで培養し
た。 菌床表面に白い被膜が作られ、やがてその一部
が隆起した頃、培養袋を発生室に移し、通気性多
孔質シートの部分にカツターで切れ目を入れ、温
度17℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培して
マイタケを収穫した。 比較例 2 実施例1で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ、実施例1と同じ個所に同一寸法形状の
多孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を、熱接着した着色のない無色透明な茸
菌培養袋81袋を使用し、実施例2と同じ条件でマ
イタケを栽培した。 この栽培結果について、実施例2場合と比較対
照して第2表に示す。
100で表したものである。 (2) 子実体発生率は、子実体発生数/供試袋数×
10で表したものである。 (3) 平均収穫日は、Σ(収穫日×袋数)/供試袋
数で表したものである。(Σは合計数を表すも
のである。) (4) 収穫期間は全供試袋数について収穫の初日よ
り収穫の最終日までの期間で、この期間が短い
程効率よく収穫できることを示す。 (5) 収量は収穫した全収量を供試袋数で割つた値
である。 実施例 2 実施例1で使用した茸菌培養袋を用い、つぎの
通り培養を行つた。 ブナの大鋸屑8、トウモロコシ糠0.7、フスマ
0.3の割合の培養基(水分65%)約3を、前記
茸菌培養袋に入れ、この茸菌培養袋81袋を用意
し、これらを温度120℃に達してから1時間加熱
殺菌し、室温(20℃)まで冷却した。 つぎに、マイタケ菌を接種し、袋の開口部を折
つてホツチキスで止めて密封し、これを培養室で
温度23℃、湿度約70%、照度30ルツクスで培養し
た。 菌床表面に白い被膜が作られ、やがてその一部
が隆起した頃、培養袋を発生室に移し、通気性多
孔質シートの部分にカツターで切れ目を入れ、温
度17℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培して
マイタケを収穫した。 比較例 2 実施例1で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ、実施例1と同じ個所に同一寸法形状の
多孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を、熱接着した着色のない無色透明な茸
菌培養袋81袋を使用し、実施例2と同じ条件でマ
イタケを栽培した。 この栽培結果について、実施例2場合と比較対
照して第2表に示す。
【表】
上表における各項目の測定、および計算の根拠
は、第1表の場合と同じである。 実施例 3 実施例1で使用した茸菌培養袋を用いて、つぎ
の通り培養を行つた。 ブナの大鋸屑10、米糠1の割合の培養基(水分
65%)約3を、前記の茸菌培養袋に入れ、この
茸菌培養袋を58袋用意し、これらを温度120℃に
達してから1時間加熱殺菌し、室温(20℃)まで
冷却し、ナメコ菌を接種し、袋の開口部を折つて
ホツチキスで止めて密封した。 これらを培養室で温度23℃、湿度約70%、照度
30ルツクスで90日間培養した。 その後、培養袋を発生室に移し、通気性多孔質
シートの部分にカツターで切れ目を入れ、温度17
℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培しナメコ
を収穫した。 さらに同一条件で栽培を繰り返して数回の収穫
をした。 比較例 3 実施例3で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ、実施例3と同じ個所に同一寸法形状の
多孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を、熱接着した着色のない無色透明な茸
菌培養袋を58袋用意し、実施例3と同じ条件でナ
メコを栽培した。 この栽培結果について、実施例例3の場合と比
較対照して第3表に示す。
は、第1表の場合と同じである。 実施例 3 実施例1で使用した茸菌培養袋を用いて、つぎ
の通り培養を行つた。 ブナの大鋸屑10、米糠1の割合の培養基(水分
65%)約3を、前記の茸菌培養袋に入れ、この
茸菌培養袋を58袋用意し、これらを温度120℃に
達してから1時間加熱殺菌し、室温(20℃)まで
冷却し、ナメコ菌を接種し、袋の開口部を折つて
ホツチキスで止めて密封した。 これらを培養室で温度23℃、湿度約70%、照度
30ルツクスで90日間培養した。 その後、培養袋を発生室に移し、通気性多孔質
シートの部分にカツターで切れ目を入れ、温度17
℃、湿度90%、照度250ルツクスで栽培しナメコ
を収穫した。 さらに同一条件で栽培を繰り返して数回の収穫
をした。 比較例 3 実施例3で使用した茸菌培養袋と同じ寸法形状
で、かつ、実施例3と同じ個所に同一寸法形状の
多孔性プラスチツクフイルム(ジユラガード
#4510)を、熱接着した着色のない無色透明な茸
菌培養袋を58袋用意し、実施例3と同じ条件でナ
メコを栽培した。 この栽培結果について、実施例例3の場合と比
較対照して第3表に示す。
【表】
上表において平均収穫回数は、全収穫回数/供
試袋数で表したもので、他の項目の測定および計
算の根拠は第1表の場合と同じである。 実施例 4 厚さ50μ、巾32cmの紫色(着色度2%)の透明
なチユーブ状ポリプロピレンフイルムの両側を6
cmづつ折り込み、底部をシールして長さ45cm、巾
20cmの第1図で示した袋を得た。 この袋の底部より28.5cmの部分に、直径10mm、
20mm、30mmの異なつた孔を明けた3種類の袋を多
数作成した。 一方、ポリエチレン繊維よりなる不織布の2枚
の間に、ポリプロピレンよりなる不織布の1枚を
挟み、熱圧着して通気性多孔質シートを得、これ
を45mm角に裁断した。 この裁断片を前記袋の孔に当て、直径36mmの部
分で線状に熱接着した。 このような袋の多数を使用して、つぎの通り茸
の培養を異つた。 ブナの大鋸屑8、フスマ0.7、トウモロコシ糠
0.3の培養基(水分65%)約3を、前記の茸菌
培養袋に入れ、この茸菌培養袋を孔径別(孔径10
mm、20mm、30mm)に各45袋用意し、これらを温度
120℃に達してから1時間加熱殺菌し、室温(20
℃)まで冷却したのち、マイタケ菌を接種し、袋
の開口部を折つてホツチキスで止めて密封した。 これを、培養室で温度23℃、湿度70%、照度30
ルツクスで培養した。 菌床表面に白い被膜が作られ、やがてその一部
が隆起した頃に、培養袋を発生室に移し、通気性
多孔質シート部分にカツターで切れ目を入れ、温
度17℃、湿度90%、照度30ルツクスで栽培してマ
イタケを収穫した。 この栽培結果について、袋に明けた孔径別に比
較対照して第4表に示す。
試袋数で表したもので、他の項目の測定および計
算の根拠は第1表の場合と同じである。 実施例 4 厚さ50μ、巾32cmの紫色(着色度2%)の透明
なチユーブ状ポリプロピレンフイルムの両側を6
cmづつ折り込み、底部をシールして長さ45cm、巾
20cmの第1図で示した袋を得た。 この袋の底部より28.5cmの部分に、直径10mm、
20mm、30mmの異なつた孔を明けた3種類の袋を多
数作成した。 一方、ポリエチレン繊維よりなる不織布の2枚
の間に、ポリプロピレンよりなる不織布の1枚を
挟み、熱圧着して通気性多孔質シートを得、これ
を45mm角に裁断した。 この裁断片を前記袋の孔に当て、直径36mmの部
分で線状に熱接着した。 このような袋の多数を使用して、つぎの通り茸
の培養を異つた。 ブナの大鋸屑8、フスマ0.7、トウモロコシ糠
0.3の培養基(水分65%)約3を、前記の茸菌
培養袋に入れ、この茸菌培養袋を孔径別(孔径10
mm、20mm、30mm)に各45袋用意し、これらを温度
120℃に達してから1時間加熱殺菌し、室温(20
℃)まで冷却したのち、マイタケ菌を接種し、袋
の開口部を折つてホツチキスで止めて密封した。 これを、培養室で温度23℃、湿度70%、照度30
ルツクスで培養した。 菌床表面に白い被膜が作られ、やがてその一部
が隆起した頃に、培養袋を発生室に移し、通気性
多孔質シート部分にカツターで切れ目を入れ、温
度17℃、湿度90%、照度30ルツクスで栽培してマ
イタケを収穫した。 この栽培結果について、袋に明けた孔径別に比
較対照して第4表に示す。
【表】
上表における各項目の測定、および計算の根拠
は、第1表の場合と同様である。 実施例 5 茸菌培養袋として、プラスチツクフイルム袋を
緑色に着色した以外には、実施例1と同じ茸菌培
養袋を使用し、実施例1と同様の条件でマイタケ
の栽培を行つた。 この栽培結果を第5表に示す。
は、第1表の場合と同様である。 実施例 5 茸菌培養袋として、プラスチツクフイルム袋を
緑色に着色した以外には、実施例1と同じ茸菌培
養袋を使用し、実施例1と同様の条件でマイタケ
の栽培を行つた。 この栽培結果を第5表に示す。
【表】
この発明の茸菌培養袋は、紫色、青色および緑
色の中から選んだ着色透明プラスチツクフイルム
で袋を形成されるので、内部の培養基に対する光
の照度を調節して、原基の発生、子実体の育成を
順調となし、育成に際して生ずる褐変現象をほゞ
完全に防止することができると共に、着色はして
あるが透明な袋を使用しているので内部透視は容
易であり、雑菌検査等においても、外部から袋内
の状況を調べる際にも何等の支障を及ぼすことが
ない。 また、ポリエチレン繊維又は/及びポリプロピ
レン繊維で構成された不織布の複数枚の熱圧着に
よる通気性多孔質シートを、袋の一部として一体
的に形成することによつて、この部分の強度を維
持しつゝ雑菌の侵入を阻止し、しかも、袋内にお
ける適正な空気量を確保し、茸菌の培養に大きく
貢献することができたものである。 さらに、茸菌の原基発生後は、一般に袋を発生
室に移管し、開放状態で子実体の育成を行うが、
かゝる不織布からなる通気性多孔質シートの部分
は、カツター等で切れ目を入れ易く、この部分に
切れ目を入れるだけで栽培を順調に行うことがで
きるので、作業性を大幅に改善できるというメリ
ツトもある。 また、かゝる通気性多孔質シートは、前記のポ
リエチレンン繊維又は/及びポリプロピレン繊維
で構成された不織布の優れた撥水性によつて、蒸
気殺菌の際の水分の付着による通気阻害のトラブ
ルを防止することができ、付着水に起因する雑菌
の発生がなく、通気性多孔質シートは、それ自体
が前記の多孔性プラスチツクフイルムに比べて圧
倒的に廉価なものであるので、茸菌培養袋の製造
単価を大幅に低く抑えることができるなど実用上
多大な効果を有するものである。
色の中から選んだ着色透明プラスチツクフイルム
で袋を形成されるので、内部の培養基に対する光
の照度を調節して、原基の発生、子実体の育成を
順調となし、育成に際して生ずる褐変現象をほゞ
完全に防止することができると共に、着色はして
あるが透明な袋を使用しているので内部透視は容
易であり、雑菌検査等においても、外部から袋内
の状況を調べる際にも何等の支障を及ぼすことが
ない。 また、ポリエチレン繊維又は/及びポリプロピ
レン繊維で構成された不織布の複数枚の熱圧着に
よる通気性多孔質シートを、袋の一部として一体
的に形成することによつて、この部分の強度を維
持しつゝ雑菌の侵入を阻止し、しかも、袋内にお
ける適正な空気量を確保し、茸菌の培養に大きく
貢献することができたものである。 さらに、茸菌の原基発生後は、一般に袋を発生
室に移管し、開放状態で子実体の育成を行うが、
かゝる不織布からなる通気性多孔質シートの部分
は、カツター等で切れ目を入れ易く、この部分に
切れ目を入れるだけで栽培を順調に行うことがで
きるので、作業性を大幅に改善できるというメリ
ツトもある。 また、かゝる通気性多孔質シートは、前記のポ
リエチレンン繊維又は/及びポリプロピレン繊維
で構成された不織布の優れた撥水性によつて、蒸
気殺菌の際の水分の付着による通気阻害のトラブ
ルを防止することができ、付着水に起因する雑菌
の発生がなく、通気性多孔質シートは、それ自体
が前記の多孔性プラスチツクフイルムに比べて圧
倒的に廉価なものであるので、茸菌培養袋の製造
単価を大幅に低く抑えることができるなど実用上
多大な効果を有するものである。
第1図はこの発明の茸菌培養袋の一例を示す斜
視図、第2図は要部の拡大断面図である。 1……茸菌培養袋、2……開口部、3……シー
ル、4……穿孔部、5……通気性多孔質シート、
6……熱接着線。
視図、第2図は要部の拡大断面図である。 1……茸菌培養袋、2……開口部、3……シー
ル、4……穿孔部、5……通気性多孔質シート、
6……熱接着線。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 紫色、青色及び緑色のいずれかに着色した透
明プラスチツクフイルム袋の上部に孔を形成する
と共に、該孔にポリエチレン繊維又は/及びポリ
プロピレン繊維によつて構成された不織布の複数
枚を重ねて熱圧着により一体化させた通気性多孔
質シートを重合させた状態で密着固定し、この通
気性多孔質シートで形成される気体通過の有効面
積を茸菌培養基容量1あたり1〜5cm2としたこ
とを特徴とする茸菌培養袋。 2 前記通気性多孔質シートは、ポリプロピレン
繊維で構成された2枚の不織布を熱圧着して一体
化せしめたものであることを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の茸菌培養袋。 3 前記通気性多孔質シートは、ポリプロピレン
繊維で構成された2枚の不織布の間に、ポリエチ
レン繊維で構成された1枚の不織布を介在させた
状態で熱圧着して全体を一体化せしめたものであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
茸菌培養袋。 4 前記透明プラスチツクフイルム袋に形成する
孔は、直径15〜30mmφの1個の孔よりなるもので
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項〜第
3項のいずれかに記載の茸菌培養袋。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60147754A JPS6211030A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 茸菌培養袋 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60147754A JPS6211030A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 茸菌培養袋 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6211030A JPS6211030A (ja) | 1987-01-20 |
| JPH0430249B2 true JPH0430249B2 (ja) | 1992-05-21 |
Family
ID=15437394
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60147754A Granted JPS6211030A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 茸菌培養袋 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6211030A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1094304C (zh) * | 1994-10-14 | 2002-11-20 | 旭化成株式会社 | 蕈类的培养方法及蕈类培养容器的收存袋 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2739394B2 (ja) * | 1991-07-08 | 1998-04-15 | 奈良県 | 茸類栽培容器の空気濾過器,およびそれを用いた茸類栽培容器のキャップ |
| KR100229875B1 (ko) * | 1997-06-18 | 1999-11-15 | 윤종용 | 광다이얼 전화기에서 조도에 따라 발광다이오드 온/오프시키는 장치 및 방법 |
| CN103828592A (zh) * | 2012-11-20 | 2014-06-04 | 大连盖世食品有限公司 | 园艺食用菌菌袋 |
| JP6235811B2 (ja) * | 2013-06-28 | 2017-11-22 | 株式会社エフテック | 菌床栽培用袋 |
| CN103704012B (zh) * | 2013-12-12 | 2015-09-30 | 大连盖世生物技术有限公司 | 滑子蘑菌块和菌块生产工艺及其专用设备 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5742287A (en) * | 1980-08-28 | 1982-03-09 | Sony Corp | Separation circuit for luminance signal |
| JPS57129614A (en) * | 1981-02-04 | 1982-08-11 | Yabe Butsusan Kk | Artificial cultivation container of mushroom |
-
1985
- 1985-07-05 JP JP60147754A patent/JPS6211030A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1094304C (zh) * | 1994-10-14 | 2002-11-20 | 旭化成株式会社 | 蕈类的培养方法及蕈类培养容器的收存袋 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6211030A (ja) | 1987-01-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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