JPH04304351A - 生産効率が高く深絞り性に優れるZn系溶融めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

生産効率が高く深絞り性に優れるZn系溶融めっき鋼板の製造方法

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JPH04304351A
JPH04304351A JP8921291A JP8921291A JPH04304351A JP H04304351 A JPH04304351 A JP H04304351A JP 8921291 A JP8921291 A JP 8921291A JP 8921291 A JP8921291 A JP 8921291A JP H04304351 A JPH04304351 A JP H04304351A
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JP
Japan
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hot
rolling
plating
steel sheet
temperature
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JP8921291A
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English (en)
Inventor
Takaaki Nakamura
中村 隆彰
Kazuaki Ezaka
江坂 一彬
Osamu Kono
治 河野
Seirou Hiwatari
日渡 惺朗
Toshiyuki Higuchi
敏之 樋口
Koichiro Tanaka
幸一郎 田中
Masami Ogura
小倉 正美
Jiro Yamazaki
山崎 二郎
Hideo Kato
秀夫 加藤
Junji Haji
純治 土師
Takehide Senuma
武秀 瀬沼
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、Zn系溶融めっきを施
した▲r▼値1.4以上を有する深絞り用熱延鋼板の製
造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般にZn系溶融めっき熱延鋼板は熱間
圧延終了後、コイルに巻取られ100℃未満に長時間か
けて自然冷却された後、酸洗ラインにおいて80℃程度
でデスケーリングされ、さらにその後、溶融めっきライ
ンで処理される。なお、Zn系溶融めっき冷延鋼板の場
合は酸洗と溶融めっきの間に冷間圧延が行われる。また
、溶融めっきラインとしては、酸化性雰囲気ガス中で7
00〜800℃程度に加熱し、酸洗工程およびその後の
搬送時に鋼板表面に付着したスマット等と呼ばれる異物
(Fe酸化物、Fe+珪酸塩等)、油脂等の表面汚物を
燃焼除去させ、さらに水素雰囲気ガス中で還元すること
により、めっき密着性に必要な表面清浄性を確保し、そ
の後非酸化性もしくは還元性雰囲気中でめっき浴温近傍
まで冷却して溶融めっきするいわゆるゼンジマー法、あ
るいは水素雰囲気ガス中で700〜800℃程度に加熱
し、スマット、油脂等の表面汚物を除去し、めっき密着
性に必要な表面清浄性を確保し、その後非酸化性もしく
は還元性雰囲気中でめっき浴温近傍まで冷却して溶融め
っきするいわゆる無酸化炉法が採用されている。 【0003】Zn系溶融めっき熱延鋼板の場合、酸洗工
程およびその後の搬送時に鋼板表面に付着したスマット
、油脂等の表面汚物を燃焼、還元により除去し、めっき
密着性に必要な表面清浄性を確保するため、700〜8
00℃程度への加熱が避けられないのである。 【0004】しかるにめっき密着性に必要な表面清浄性
を確保するために、100℃未満の低温から700〜8
00℃程度の高温まで加熱することは膨大なエネルギー
・長大な加熱炉を必要とするため、操業コスト負担が大
きい。さらに、その後、両者の中間的温度であるめっき
浴温(500℃程度)近傍まで冷却することは熱エネル
ギーの多大な損失である。さらに高温の水素雰囲気中で
は鋼板に水素が吸蔵され、めっき後、この水素が鋼板と
めっきの界面に放出され、めっき表面にふくれ状の欠陥
を誘起するという欠点がある。以上の問題を解決する方
法として、例えばめっき前処理としてNiまたはNi系
合金を被覆する方法(特開昭61−44168号公報)
が開示されているが、加熱温度の低減は可能なものの、
前処理温度が150℃以下であるため、一旦コイルを冷
却する必要があり、巻取り後の所要日数を短縮できない
ばかりか、コイルの保有熱を利用することが出来ず、依
然としてエネルギー損失はまぬがれず、さらに前処理工
程数増のため、操業コストが増大する。また、めっき表
面のふくれ状欠陥(外観の劣化のみならず、耐剥離性、
耐食性の劣化につながる)を避けるため、加熱温度を6
00〜720℃に低減する方法(特開昭52−9554
3号公報)が開示されているが、酸による洗浄のため、
鋼板温度は一旦100℃未満に低下するため、巻取り後
の所要日数を短縮できないばかりか、コイルの保有熱を
利用することはできず、600〜720℃の加熱温度で
は依然として膨大なエネルギー・長大な加熱炉を必要と
するため、操業コスト低減効果は小さい。 【0005】さらに特開昭61−204332号公報で
は、300〜800℃の温度範囲で、歪速度300S−
1で仕上げ圧延し、その後400℃以下で巻取った後連
続溶融めっきラインで再結晶、めっき処理を行う発明が
ある。この発明はα域圧延で高歪速度が必要なため、現
状の連続圧延ラインとしては非常に圧延負荷が大きい。 【0006】一方、熱延鋼板の絞り性を向上させる鋼板
としては、温間圧延で潤滑を施す高▲r▼値熱延鋼板の
製造方法がある。(特開昭61−3844号公報等)こ
れは、通常の熱延工程を利用して▲r▼値を向上させる
方法が使用されている。この方法は析出物の固定を目的
に低温加熱を行い、その後α域で高潤滑圧延を行った後
に自己焼鈍もしくは再結晶処理によって高▲r▼値熱延
鋼板を得るものであった。この発明では、熱延で高濃度
の潤滑を施さなければ十分摩擦係数を下げることができ
ないため、圧延中のスリップを起こすなどの障害をとも
なっていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記に示した温間潤滑
圧延法では、連続的に鋼板を製造している製造ラインで
実施する場合、次記する多大の問題点が生じている。 【0008】■低温加熱の実施:通常の熱延工程の加熱
温度は、通常のホットファイナル材が仕上げ温度をAr
3 以上を確保するために1100℃以上を確保してい
る。このため温間潤滑圧延法のように加熱炉を低温にし
て鋼板を製造すると、通常加熱温度と低温加熱温度の設
定温度変更に要する時間のロスが生じ、生産効率を悪化
させる。 【0009】■α域圧延:仕上げ温度を低温にするため
、粗圧延から、仕上げ圧延までの間で時間調整が必要と
なり、ここでも時間のロスが生じ、同様に生産効率を悪
化させる。 【0010】■高潤滑:高潤滑の圧延油を用いるために
、通常の製品を製造する場合は濃度を薄く変える必要が
あり、さらにロールに付着した油を取り除くなどの手間
が必要となり、作業性、生産効率を悪化させる。 【0011】■熱延鋼板にZnめっきを施す工程では、
酸による洗浄のため鋼板温度は一旦100℃未満に低下
するため、巻取り後の所要日数を短縮できないばかりか
、コイルの保有熱を利用できずめっき前の加熱工程で依
然として膨大なエネルギー・長大な加熱炉を必要とする
ため操業コスト低減効果は低い。 【0012】本発明は、これらの問題点を伴なわず、深
絞り性を有する亜鉛めっき熱延鋼板を製造する方法を提
供するものである。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、重量%で、C:0.05%以下、N:0.
01%以下で、CおよびNの含有量と、Ti及びNbの
一方或は両方の含有量が、0.4(Ti/48+Nb/
93)≦C/12+N/14≦1.2(Ti/48+N
b/93)の関係にある熱延鋼板用鋼を、Ar3 変態
点以上で熱間圧延を終了した後、700〜800℃で巻
取りを行い、引続き500℃〜800℃で圧延を行なっ
た後にコイル状に400℃以上で巻取り、その後600
℃以上で再結晶焼鈍を行い、400℃以上でドライデス
ケーリングを行い、その後めっき前板温調整を400〜
600℃で行って、Zn系溶融めっきを連続的に行い、
かつ、少なくともドライデスケーリング完了以降は非酸
化性もしくは還元性に雰囲気調整することを特徴とする
めっき表面性状およびめっき密着性に優れ深絞り性に優
れるZn系溶融めっき熱延鋼板の製造方法を第1の手段
とし、重量%で、C:0.05%以下、N:0.01%
以下で、CおよびNの含有量と、Ti及びNbの一方或
は両方の含有量が、0.4(Ti/48+Nb/93)
≦C/12+N/14≦1.2(Ti/48+Nb/9
3)の関係にある熱延鋼板用鋼を、Ar3 変態点以上
で熱間圧延を終了した後、700〜800℃で巻取りを
行い、引続き500〜800℃で圧延を行なった後にコ
イル状に600℃以上で巻取り、400℃以上でドライ
デスケーリングを行い、その後めっき前板温調整を40
0〜600℃で行って、Zn系溶融めっきを連続的に行
い、かつ少なくともドライデスケーリング完了以降は非
酸化性もしくは還元性に雰囲気調整することを特徴とす
るめっき表面性状およびめっき密着性に優れ深絞り性に
優れるZn系溶融めっき熱延鋼板の製造方法を第2の手
段とするものである。 【0014】本発明で言う熱延鋼板とは以下に示すC,
N,Nb,Tiの限定を満たし、その他はJIS  G
3131の規程を満たすP,S含有量である鋼を示す。 【0015】 【作用】Znめっき熱延鋼板の▲r▼値を向上させるこ
とは、鋼板の材質特性向上と共に、同様な用途の冷延鋼
板の代替材として使用可能になるために、多大のメリッ
トがある。 【0016】その方法の一つである、潤滑圧延法は、高
い▲r▼値が得られ、絞り性も冷延鋼板と比較しても高
い部類にある。しかし、この鋼板の製造には、低温加熱
、α域圧延、高潤滑等、これまでのラインに対し多大の
負荷をかけることになり、生産効率を悪化させる要因に
なっていた。 【0017】本発明者らは、これらの問題点を解決する
ため、 【0018】■通常の熱延工程を高▲r▼値熱延鋼板製
造のための前工程(準備工程)に位置づけし、生産障害
を出さない条件の製造方法の検討。 【0019】■負荷の大きいα域潤滑圧延は後工程とし
て位置づけ、専用のラインとしての生産方法の検討。 【0020】■■と■の分化を最大に生かして生産効率
の向上と製品の特性向上を計る検討。 【0021】■さらに、熱延鋼板用めっきラインとの連
続化を考え、熱的に省エネ、省工程が可能な連続ライン
の検討。 【0022】を重ね、通常の熱延工程を生産障害なく稼
働するためには、加熱温度を1100〜1200℃の範
囲とし、仕上げ圧延温度はAr3 変態点以上で完了し
て後巻取る必要がある等の知見を得た。 【0023】一方、温間潤滑圧延法では、α域圧延前に
材料の、固溶C,Nをできる限り減らして高潤滑で圧延
することが必要であるが、溶融めっきを施す場合には潤
滑は必要としない知見を得た。また、コイル顕熱を利用
して熱延めっきラインと連続化するために、ドライデス
ケが必要で、さらにその後のめっきラインまでの温度規
制が必要である等の知見を得た。本発明は、これらの知
見に基づいて得られている。以下に条件限定について詳
細に記す。 【0024】(1)鋼板化学成分 本発明において、鋼板化学成分の限定は、熱延材質すな
わち深絞り性(▲r▼値)を高くするために規制される
。本発明で適用するα域圧延法で、深絞り性を向上させ
るためには、深絞り性に有効な結晶方位、{111}面
強度比を増加し、有害な{100}面強度比を低減する
ため、熱延前の鋼板中の固溶C,Nを低減する必要があ
る。そのためには、C≦0.05%、N≦0.01%と
する必要がある。しかし、工業的に可能な下限は略10
ppm程度である。更にC,Nを極微量まで低減させる
ことは不可避的にコストが増大する。 【0025】このコストの増大を防止するため、本発明
ではNb,Tiを添加してC,Nを析出物の形で固定す
る。しかし、このNb,Tiの添加もコストも増大する
ためC,N量とのバランスを取る必要がある。従って、
本発明では、C/12+N/14≦1.2(Ti/48
+Nb/93)の式によって上記のバランスを取り、固
溶CとNを炭窒化物として十分固定し、固溶C,Nを減
少させて{111}/{100}を比を向上させ、深絞
り性を向上させている。 【0026】また、0.4(Ti/48+Nb/93)
≦C/12+N/14の条件を設け、{111}/{1
00}比の向上が飽和して以降のNb,Tiの過剰な添
加を防ぎ、無用なコスト上昇を防止している。 【0027】また、P,S,Mnについては多すぎると
軟質化および延性の劣化をおこすため、P≦0.03%
,S≦0.035%,Mn≦0.5%とする。 【0028】(2)圧延素材 従来の温間潤滑圧延法では圧延素材は熱延鋼板中の固溶
C,Nを減少するためにTi,Nbとの炭窒化物を析出
させた方がよく、析出しやすいように低温加熱で行う方
がよい。しかし、本発明では、それに伴う生産効率の悪
化をさけ、巻取り工程で析出を狙うため、圧延素材条件
の限定はなく、通常の連続鋳造スラブ、薄肉の連続鋳造
スラブ、ダイレクトローリング法などの適用も可である
。 【0029】(3)熱間圧延条件 細粒のフェライトを得るには、仕上げ圧延温度を850
℃〜950℃とするのが望ましい。圧下率については特
に限定しないが、仕上げ全体の圧下率及び後半の圧下率
を高めることで更に細粒を得られることは言うまでもな
い。 【0030】(4)巻取り温度条件 本発明の手段の中で最も重要な巻取り温度は800〜7
00℃の温度とする。 【0031】従来は、圧延前に炭窒化物を析出させるた
めには加熱工程での析出を利用していた。そのためには
低温加熱が必要となり、上述したように不可避的に生産
効率が悪化していた。 【0032】(5)温間圧延条件 これに続く温間圧延工程は、高温巻取りの顕熱を利用す
るため、従来のようにα域圧延を行うための仕上げ圧延
前での待ちによる時間ロスは生じない。巻取り後にその
まま圧延を行うことも可能であり、また所定温度になっ
たコイルを選択して圧延を行うことも可能である。 【0033】一般に圧延前に、鋼板中の固溶C,Nがな
い状態でフェライト域で圧延を行うと▲r▼値を向上さ
せる{111}面強度が増加する。しかし、通常の圧延
では板厚の中心相の{111}は発達するが、表層は、
剪断歪の影響によって{110}が発達し、▲r▼値の
向上を阻害する。したがって、それを防止するために、
高▲r▼値熱延鋼板を製造する場合は、低温で潤滑を施
しつつ圧延を行う。この時、圧延仕上げ温度が低いほど
中心層の{111}の発達は大きくなるが低すぎると圧
延負荷が大きくなり、圧延に支障を来すことになる。圧
延温度がα域の高温領域では回復が早く、歪の蓄積が少
なくなり、{111}面強度は低下する。従って仕上げ
圧延工程でのα域の歪を多く蓄積させるために最終仕上
げ温度の上限は800とした。以上より熱延仕上げ圧延
温度範囲は圧延温度500℃〜800℃とした。 【0034】また、本発明者らは、連続工程に於てZn
溶融めっきを行うと、熱延工程で潤滑圧延を施さなくと
も高い▲r▼値を得られることを発見した。この原因は
、明確ではないが、Znめっき処理によって表層に合金
層ができる際に、▲r▼値向上に悪影響を及ぼす{11
0}面の層が消失してしまうためと考えられる。したが
って、温間圧延材に亜鉛めっき処理を施す場合には、潤
滑は施さなくともよく、本発明では仕上げ温度を500
℃から800℃の条件のみに規制している。 【0035】(6)温間圧延後の巻取り温度条件本発明
に於て温間圧延後の巻取り温度の下限は400℃とする
。以下に限定理由について述べる。巻き取り温度が40
0℃未満では、コイルの保有熱の有効利用ができなくな
り、エネルギ損失を生ずるため、めっき前の400〜6
00℃への温度調整に要する設備が長大となり、設備コ
ストの低減効果を享受できない。また、本発明の熱延鋼
板は、高▲r▼値を付加するために、温間圧延を行う。 このために巻取り温度は低くなる可能性が高い。 従って、再結晶を起こさせるために、600℃以上の再
結晶焼鈍が必要である。 【0036】しかし、近接コイラーなどで高温巻取りを
行い、巻取り温度を再結晶可能な600℃以上に確保で
きた場合は再結晶焼鈍工程は不要である。 【0037】温間圧延以降の工程は、後工程のデスケー
リング効率を高めるため、スケール厚を薄くする工程条
件を採用することも可能である。例えばAr、N2 等
の不活性雰囲気中での圧延、スケール制御作用を有する
溶媒を含む冷却水での圧延スタンド間、ホットランテー
ブル上での冷却、巻取ったコイルのN2 シール雰囲気
BOX内での冷却などの採用が可能である。また、連続
化を狙って温間圧延後に巻き取らずにそのまま再結晶焼
鈍工程もしくはドライデスケーリング工程につなぐこと
も可能である。 【0038】(7)デスケーリング条件デスケーリング
は酸液を使用しないドライデスケーリングに限定される
。これにより酸洗工程に起因する鋼板表面に付着したス
マットの発生が避けられるため、異物を加熱燃焼除去さ
せることなく、めっき密着性に必要な表面清浄性を確保
することが可能となる。具体的なドライデスケーリング
の方法としては真空アーク(10−4〜10−4Tor
r)、プラズマ、反応(還元)、磁性研磨(数十ミクロ
ン〜数百ミクロンの磁性粉を使用)、ショットブラスト
、サンドブラスト、グリッドブラスト、ワイヤーブラシ
、グラインダーなどを単独ないしは組合せ利用すること
ができる。 【0039】なお、ドライデスケーリングにより得られ
ためっき密着性に必要な表面清浄性を維持するため、少
なくともドライデスケーリング完了後はアンゴン、窒素
等の不活性ガス雰囲気、不活性ガスと水素の混合雰囲気
、水素雰囲気等の非酸化性もしくは還元性雰囲気に維持
する必要がある。非酸化性もしくは還元性雰囲気中でド
ライデスケーリングを実施してもよいことはいうまでも
ない。特にSi等を多量に含有する難めっき材に対して
は還元性雰囲気を採用することが望ましい。 【0040】また、ドライデスケーリングは400℃以
上で開始し、400〜600℃で実施終了させなければ
ならない。以下にその限定理由を述べる。 【0041】ドライデスケーリング温度が400℃未満
では通板時の曲げ曲げ戻し等に伴う鋼板の変形により腰
折れと称される歪模様が発生し、外観品位を害する。さ
らに、コイルの保有熱の有効利用ができなくなり、エネ
ルギ損失を生ずるため、400〜600°へのめっき前
の板温調整に要する設備が長大となり、設備コストの低
減効果を享受できない。 【0042】(8)ドライデスケーリング後の工程条件
ドライデスケーリングにより得られためっき密着性に必
要な表面清浄性を維持するため、ドライデスケーリング
後、連続的に非酸化性もしくは還元性雰囲気中で400
〜600℃にめっき前板温調整を行い、溶融めっきを行
う。特にSi等を多量に含有する難めっき材に対しては
還元性雰囲気を採用することが望ましい、以下にめっき
前板温の限定理由を述べる。400℃未満ではいわゆる
「ぬれ性」が確保できず、不めっきないしはめっき密着
性の劣化を生ずる。一方、600℃を越えると、還元雰
囲気中の水素が鋼板中へ吸蔵されやすくなり、めっき表
面のふくれ状欠陥を生じやすくなる。さらにZnとFe
の合金化反応が過度に進行し、Γ相等を脆いめっき層が
出現し、めっき密着性を劣化させる。また、温度調整に
要するエネルギーコスト・設備コストの観点からも60
0℃を越えると損失が多大となる。 【0043】 【表1】 【0044】 【表2】 【0045】さらにめっき完了後、必要とされる特性・
用途に応じてスキンパス、クロメート処理、ボンデ処理
、塗装などの種々の後処理を適宜選択することが可能で
ある。 【0046】 【実施例】(1)実施例1 表1、2に供試材の化学成分、熱延条件および温間圧延
条件を示す。このコイルを直ちに750℃で再結晶焼鈍
を行い、450℃で真空アークによるドライデスケーリ
ングを行った後、80%N2 −20%H2 雰囲気で
めっき前板温を480℃に調整し、めっき浴温470℃
のZn−0.2%Al成分のめっき浴中で190g/m
2 の付着量のめっき処理を行い、めっき密着性をDU
PONT衝撃試験機で、めっき表面のふくれ状欠陥を目
視で、材質を▲r▼値測定(引張試験)で評価した。 【0047】なお、評価はめっき後、30日経過してか
ら実施した。結果を表3に示す。鋼記号A〜Eの種々の
成分系に対し、優れためっき密着性を示し、ふくれ状欠
陥、▲r▼値低下も認められず、良好なめっき製品が得
られた。 【0048】さらに裸耐食性、塗装耐食性を塩水噴霧試
験で、化成処理性を化成皮膜付着量で、塗装密着性をエ
リクセン試験で評価したが、いずれの特性も良好であっ
た。しかし、Al材は温間圧延温度が800℃以上のた
めに{111}面強度の発達が妨げられ、B3材は巻取
り温度が低かったために、炭窒化物の析出が不十分で固
溶C,Nが固着できなかったため、同様にC材はTi,
Nb無添加で固溶C,Nが固着できなかったためにいず
れも1.4以上の高い▲r▼値は得られなかった。 【0049】B2材は圧延時の潤滑の必要性を見るため
に、高潤滑油を用い、その他はB1とほぼ同じ条件で製
造したものであるが、B1とB2はほぼ同じ値の▲r▼
値が得られ、Znめっき鋼板は無潤滑圧延でも高い▲r
▼値が得られた。 【0050】 【表3】 【0051】(2)実施例2 表1,2に示した条件で製造されたコイルを用いて表4
に示す温度で磁性研磨と還元の併用によるドライデスケ
ーリングを行い、85%N2 −15%H2 雰囲気中
でめっき前板温調整を行った後、めっき浴温470℃の
Zn−0.10%Alめっき浴成分中で溶融めっきを行
って90g/m2のめっき付着の後、めっき密着性をD
UPONT衝撃試験機で、めっき表面のふくれ状欠陥お
よび腰折れを目視で、材質劣化を引張試験で評価した。 なお、評価はめっき後、30日経過してから実施した。 【0052】結果を表4に示す。 No.1はドライデ
スケーリング温度が高すぎるため、ふくれ状欠陥が発生
した。またドライデスケを条件内に揃えても No.2
のようにめっき前板温が高すぎるとふくれ状欠陥が発生
し、さらにZnとFeの合金化が過度に進行したため、
めっき密着性も劣化を生じた。また逆に No.3はめ
っき前板温が低すぎるため、めっき密着性が劣化し、不
めっき部を生じた。また、 No.7は焼鈍温度が低す
ぎ、鋼板が再結晶できなかったために高い▲r▼値は得
られなかった。  No.5.9は、ドライデスケ温度が低く、十分な熱
利用ができず、コストメリットは小さかった。 【0053】No4,6,8は本発明の条件を満たして
おり、優れためっき密着性を示し、ふくれ状欠陥・腰折
れ・はみとめられず、しかも▲r▼値は高い深絞り性に
優れる良好なめっき製品が得られた(凡例は表2に同じ
)。 【0054】 【表4】 【0055】(3)実施例3 表1〜3に示した条件で製造されたコイルA2を用いて
600℃で真空アークによるドライデスケーリングを行
い、100%N2 雰囲気中で表5に示す温度で板温調
整し、溶融めっきを行い付着量を150g/m2 とし
て、めっき密着性をDUPONT衝撃試験機で、めっき
表面のふくれ状欠陥を目視で、▲r▼値を引張試験で評
価した。なお、評価はめっき後、30日経過してから実
施した。結果を表5に示す。各種浴成分に対し、優れた
めっき密着性を示し、ふくれ状欠陥・▲r▼値低下もみ
とめられず、良好なめっき製品が得られた(凡例は表3
に同じ)。 【0056】 【表5】 鋼記号:A2 デスケーリング温度:600℃ 雰囲気:100%N2  めっき付着量:150g/m2  【0057】 【発明の効果】以上説明した本発明によると、通常熱延
工程ラインの生産性を下げることなく高い絞り性を有す
る高▲r▼値めっき熱延鋼板を円滑、安定して製造する
ことが可能となり、この種製品の製造費を大幅に低減す
るため等、この種分野にもたらす効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で温間圧延後600℃以上の確保が可能
な製造設備の例を示したものである。
【符号の説明】
1  熱間圧延 2  ホットランテーブル 3  コイル 4  保温台車 5  温間圧延 6  ドライデスケーリング 7  めっき前板温調整 8  亜鉛系溶融めっき

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%で、C:0.05%以下、N:
    0.01%以下で、CおよびNの含有量と、Ti及びN
    bの一方或は両方の含有量が、0.4(Ti/48+N
    b/93)≦C/12+N/14≦1.2(Ti/48
    +Nb/93)の関係にある熱延鋼板用鋼を、Ar3 
    変態点以上で熱間圧延を終了した後、700〜800℃
    で巻取りを行い、引続き500℃〜800℃で圧延を行
    なった後にコイル状に400℃以上で巻取り、その後6
    00℃以上で再結晶焼鈍を行い、400℃以上でドライ
    デスケーリングを行い、その後めっき前板温調整を40
    0〜600℃で行って、Zn系溶融めっきを連続的に行
    い、かつ、少なくともドライデスケーリング完了以降は
    非酸化性もしくは還元性に雰囲気調整することを特徴と
    するめっき表面性状およびめっき密着性に優れ深絞り性
    に優れるZn系溶融めっき熱延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】  重量%で、C:0.05%以下、N:
    0.01%以下で、CおよびNの含有量と、Ti及びN
    bの一方或は両方の含有量が、0.4(Ti/48+N
    b/93)≦C/12+N/14≦1.2(Ti/48
    +Nb/93)の関係にある熱延鋼板用鋼を、Ar3 
    変態点以上で熱間圧延を終了した後、700〜800℃
    で巻取りを行い、引続き500℃〜800℃で圧延を行
    なった後にコイル状に600℃以上で巻取り、400℃
    以上でドライデスケーリングを行い、その後めっき前板
    温調整を400〜600℃で行って、Zn系溶融めっき
    を連続的に行い、かつ、少なくともドライデスケーリン
    グ完了以降は非酸化性もしくは還元性に雰囲気調整する
    ことを特徴とするめっき表面性状およびめっき密着性に
    優れ深絞り性に優れるZn系溶融めっき熱延鋼板の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012062559A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Kobe Steel Ltd 高熱伝導性鋼板
JP2013170299A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 金属コイル材の製造方法及び金属コイル材

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