JPH0431097B2 - - Google Patents
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- JPH0431097B2 JPH0431097B2 JP10393484A JP10393484A JPH0431097B2 JP H0431097 B2 JPH0431097 B2 JP H0431097B2 JP 10393484 A JP10393484 A JP 10393484A JP 10393484 A JP10393484 A JP 10393484A JP H0431097 B2 JPH0431097 B2 JP H0431097B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B27/00—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
- G02B27/0025—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration
- G02B27/0068—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration having means for controlling the degree of correction, e.g. using phase modulators, movable elements
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Lenses (AREA)
Description
(発明の技術分野)
本発明は、顕微鏡対物レンズ、特に物体側に配
置されるカバーガラス等の平行平面板の厚さの変
化に対しても良好な結像性能を維持し得る高倍率
対物レンズに関する。 (発明の背景) 最近の光デイスク分野の技術発展にはめざまし
いものがあり、プラスチツクス技術の発達と相俟
つて各種の光デイスクが開発、市販さつつある。
また、これらに使われている樹脂も数多く、ポリ
カーボネート(PC)やアクリル(PMMA)など
多種類に及んでいる。ところで、これらの光デイ
スクの検査、即ちデイスク上に形成された微細な
ピツトや溝の検査を光学的に行うには2つの方法
が考えられる。第1は、デイスクの信号読み出し
面側からプラスチツク保護層を通して検査する方
法。第2は、デイスクの反対側即ちアルミニウム
の蒸着面側から検査する方法である。第1の方法
は厚さ約1.2mmのプラスチツク層を通して検査す
るため、作動距離が少なくとも空気換算で0.8mm
以上必要であり、かつプラスチツクの平行平面板
で生ずる球面収差を補正する機能を備えたもので
なければならない。第2の方法では、作動距離が
小さな対物レンズでも検査が可能であるが、アル
ミニウムの蒸着後に信号面の検査を行うことはで
きないので蒸着前に検査をしなければならず、ゴ
ミや汚れを極端に嫌うため、実際上の検査は不可
能である。そこで、従来はやむを得ずプラスチツ
ク基板を通して検査しており、作動距離の制約か
ら、倍率が40倍程度、開口数(N.A.)が0.5〜
0.55程度対物レンズでの検査に頼らざるを得なか
つた。このため、デイスクの信号面をもつと高倍
率で、高解像で検査したいという要求が強く、さ
らには、デイスクの材質や厚さに応じた補正機能
を持つ対物レンズの必要性が高まつてきている。 従来の、所謂補正環付対物レンズは上記のよう
な要望にある程度応えるものではあるが、一般に
は生物観察用のカバーガラスやシヤーレの厚さに
対する補正を行うものであるため、プラスチツク
に対しては十分な性能を維持することが難しい。
特に、高倍率、高N.A.の対物レンズでは、屈折
率や分散のわずかな違いが色収差や球面収差に大
きく影響するので、デイスクに使用される樹脂材
料に応じた補正機能が不可欠である。しかも、樹
脂材料のなかには、ポリカーボネートのように屈
折率を一定に保つとが難しいものもあるため、デ
イスクの厚さ変化に対する補正のみならず、屈折
率変化に対しても良好な補正機能を持たなければ
ならず、従来以上に大きな補正範囲を持つことが
必要である。 しかしながら、100倍程度の高倍率対物レンズ
において大きな作動距離と共に大きな補正範囲を
もたせることは極めて難しい。例えば、光デイス
ク用の基板としての平行平面板の厚さは約1.2mm
であるが、これを通して観察するためには、空気
換算で1.0〜1.5mmの作動距離を持たせなければな
らず、従来の100倍対物レンズの作動距離がせい
ぜい0.3〜0.4mmであることからすれば、数倍もの
作動距離が必要である。しかも、大きな補正範囲
にわたつて良好な性能を維持しなければならず、
このような対物レンズの設計には多大の困難を伴
つていた。 (発明の目的) 本発明の目的は、高倍率で大きな開口数を有し
ながらも、物体面との間に配置される透明物体の
光学的光路長の変化、即ちその透明物体の厚さ或
いは屈折率の変化に対しても、安定して優れた結
像性能を維持し得る高倍率の顕微鏡対物レンズを
提供することにある。 (発明の概要) 本発明側による対物レンズは、第1図に示す例
の如く、物体側から順に、物体側に凹面を向けた
正メニスカスレンズ成分と複数の正レンズ成分を
有する正屈折力の第1レンズ群G1、弱い屈折力
の第2レンズ群G2、正レンズ成分を有し光軸上
を移動可能で負の球面収差を発生させる正屈折力
の第3レンズ群G3及び負屈折力の第4レンズ群
G4からなり、該第1レンズ群G1と物体面との間
に配置される透明物体Pの光学的光路長の変化に
応じて該第3レンズ群G3は前記第2レンズ群G2
及び前記第4レンズ群G4に対して相対的に移動
可能に構成されたものである。 正屈折力を持つ第1レンズ群G1は物体面から
の光束を僅かに収斂する光束に変換し、球面収差
及び色収差を補正不足の状態に発生する。第2レ
ンズ群G2はかなり大な焦点距離を持ち、発散性
屈折力の接合面を有して第2レンズ群G2として
の屈折力は収斂性または発散性でごく弱いもので
あり、球面収差及び色収差を大きく補正過剰に発
生する。第3レンズ群G3は第2レンズ群G2から
のほぼ平行な光束、又は、弱い収斂性または発散
性の光束を大きく収斂させる強い正屈折力を有し
ている。第3レンズ群G3での球面収差は当然負
であり、この第3レンズ群G3を第2レンズ群G2
及び第4レンズ群G4に対して相対的に移動する
ことによつて、第3レンズ群G3へ入射する光束
の高さを変え、これによつて第3レンズ群G3で
発生する球面収差量を変えるものである。そし
て、第4レンズ群G4は大きな負の屈折力を有し、
ペツバール和を小さくすると共にレンズ系の全長
を所定の長さとするものである。このために第4
レンズ群G4としては、互いに凹面を向き合わせ
た2つのレンズ成分を持つほぼ対称形状の構成と
することが望ましい。この第4レンズ群G4では、
軸上色収差を逆色消しすると共に、高次の色の球
面収差と倍率の色収差を補正する機能を有してい
る。 このような本発明の対物レンズにおける基本的
収差構造において、物体面との間に配置される透
明物体としての平行平面板の光学的光路長、即ち
厚さと屈折率との積の値が基準値り大きくなる場
合には、第3レンズ群G3を第4レンズ群G4側に
移動し、平行平面板の光学的光路長が基準値より
小さくなる場合には、第3レンズ群G3を第2レ
ンズ群G2側に移動することによつて、収差補正
がなされる。いま、平行平面板の厚さが基準値よ
り大きくなる場合を考えてみる。この場合平行平
面板では正の球面収差が発生する。また、実質的
な作動距離を保つために、平行平面板上面即ち対
物レンズ側の面から対物レンズの最前面までの距
離をあまり変化させないようにすると、平行平面
板の厚さ増加分の空気換算量だけ作動距離が伸び
たことになり、物点から対物レンズの最前レンズ
面への光束の入射高は高くなる。そして、第1レ
ンズ群G1を射出するときの高さはあまり変わら
ずに、その収斂の度合が大きくなる。従つて、第
2レンズ群G2への光束の入射高は小さくなり、
第2レンズ群G2で発生する正の球面収差の量が
小さくなる。この正の球面収差の減少量は、平行
平面板での厚さの増加に伴う球面収差増加量より
もかなり大きいため、第1レンズ群G3における
負の球面収差量を小さくすることが必要になる。
このために第3レンズ群G3を第4レンズ群G4側
に移動させて第3レンズ群G3に入射する第2レ
ンズ群G2からの光束の入射高を低くして、第3
レンズ群G3での負の球面収差を減少させ、全体
としての球面収差をバランスさせるのである。平
行平面板の厚さが小さくなる場合には、上記とそ
れぞれ逆の傾向となり、第3レンズ群G3を第2
レンズ群G2側に接近させることにより、第3レ
ンズ群G3へ入射する光束の入射高を高くし、第
3レンズ群G3での負の球面収差量を増加させて
全体としての補正状態を維持するのである。 このように、本発明の構成においては、可動群
としての第3レンズ群G3における収差変動は、
平行平面板における球面変動と同一の方向であ
り、平行平面板と第3レンズ群G3との両者にお
ける収差変動を、固定群としての第2レンズ群
G2によつて打ち消しでいる点が特徴である。 ここで、第3レンズ群G3には強い屈折力を持
たせることによつて、収差補正に必要な第3レン
ズ群G3の移動量を少なくすることができると共
に、大きな補正範囲が可能となる。また、平行平
面板の光学的光路長変化により、第1レンズ群
G1及び第2レンズ群G2で生ずる倍率や像位置の
誤差を第3レンズ群G3での強い屈折力によつて
縮小することができ、作動距離や倍率の誤差を小
さくするのに有効である。このため、第1レンズ
群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3の焦
点距離を、それぞれ、f1,f2,f3とし、全系の合
成焦点距離をFとするとき、以下の条件を満足す
ることが望ましい。 2<f1/F<4 (1) 10<|f2/F| (2) 4<f3/F<10 (3) 以下、上記の各条件式について説明する。 (1)式の条件は、球面収差と作動距離とに関し
て、第1レンズ群G1の適切な屈折力配分を規定
するものである。この条件の下限を外れると第1
レンズ群G1の収斂性屈折力が大きくなり過ぎる
ため、作動距離を大きくすることが難しくなる。
収差に関しては、特に短波長光における高次の球
面収差が補正不足の状態で残存してしまう。ま
た、負の非対称収差が発生し、これについても短
波長光で著しくなつてしまう。さらに、ペツツバ
ール和も大きくなつて像面弯曲が補正不足にな
り、像面の平坦性を維持することが難しくなる。
この条件の上限を越えると、第1レンズ群G1の
収斂性屈折力が弱くなり過ぎるため、第1レンズ
群G1での球面収差量が大きくなり過ぎ、後続の
レンズ群によつても良好に補正することは難しく
なる。 (2)式の条件は、第2レンズ群G2の屈折力に関
するものであり、その屈折力は弱く負でも正でも
よい。従つて、倍率やレンズ系の全長にはあまり
関与していない。しかしながら、第2レンズ群
G2において軸上及び倍率の色収差を共に大きく
補正し、かつ第1レンズ群G1で発生する負の球
面収差よりも大きな量の正の球面収差を発生させ
ており、収差バランス上大きな役割を有してい
る。第2レンズ群G2の焦点距離が正の値で(2)式
の範囲を外れて小さくなる場合には、第2レンズ
群G2の収斂作用が強くなり過ぎ、第3レンズ群
G2の収斂作用を弱めることになつて、軸外収差
特にコマ収差の補正が難しくなり、更に収差補正
のための第3レンズ群G3の移動量が大きくなつ
てしまい、レンズの偏芯誤差の悪影響も大きくな
つてしまう。また、逆に第2レンズ群G2の焦点
距離が負の値で小さくなりつて(2)式の条件を外れ
ると、第2レンズ群G2において光束が大きく発
散され過ぎて第3レンズ群G3の収斂作用に負担
がかかり過ぎ、高次の色収差の補正が困難とな
る。 条件式(3)は、移動群としての第3レンズ群G3
の屈折力に関するものである。(3)式の下限を外れ
ると、第3レンズ群G3での収斂作用が強くなり
過ぎ全長が短くなつてしまう。また、第3レンズ
群G3で発生する負の球面収差が大きくなり過ぎ
て、特に高次の球面収差が加速度的に大きくなつ
て開口の全域に渡つて球面収差を良好に補正する
ことが難しくなつてしまう。他方、この条件の上
限を越えると、第3レンズ群G3での収斂作用が
弱ままり、結果的に第4レンズ群G4での発散作
用も弱めることになつてコマ収差のバランスが崩
れ、また、第4レンズ群G4のペツツパール和が
正方向になるため、像面弯曲が残存し像面の平坦
性を維持し得ることとなる。 上記の如き本発明の構成において、更に、第1
レンズ群G1中最も物体側の正メニスカスの物体
側の凹レンズ面の曲率半径をR1、この正メニス
カスレンズの屈折力率をN1とするとき、 0.1<|(N1−1)/R1|<0.5 (4) の条件を満たすことが望ましい。また第2レンズ
群G2は負レンズと正レンズとの貼合せからなる
2個のレンズ成分で構成し、各貼合せ面の面屈折
力をそれぞれΦ2,Φ3とするとき、 0.1<|Φ2+Φ3|・F<0.2 の条件をみたすことが望ましい。ここで、各貼合
せ面の面屈折力Φは、貼合せ面の曲率半径をRと
し、貼合せを構成する負レンズの屈折率をNo、
正レンズの屈折率をNpするとき、 Φ=(No−Np)/R で定義されるものとする。 さらに、第3レンズ群G3の物体側レンズ面及
び像側レンズ面の曲率半径をそれぞれR3,R3′と
するとき、 1.3<|R3′/R3| (6) の条件を満たすことが望ましい。 上記(4)式の条件の下限を外れるときには、最前
レンズ面の曲率半径が大きくなり過ぎ、ペツツバ
ール和が大きくなつて像面弯曲が著しくなる。ペ
ツツバール和を小さくするために第4レンズ群
G4の負の屈折力を強くすると、全系にて維持さ
さるコマ収差のバランスが崩れてその非対称性が
著しくなつてしまう。また、この条件の上限を越
えると、最前レンズ面での収斂作用が弱まり、物
体からの光束が大きく広がつて球面収差、特に高
次の球面収差が著しくなり、他レンズ群によつて
も補正できなくなる。また、軸外物点の結像に寄
与する斜光束について、主光線に関して上側と下
側の光束のそれぞれにおける収斂作用のバランス
が崩れ、特に作動距離が長い場合にはその影響が
大きく、後方レンズ群でのコマ収差などの軸外収
差の補正も困難になる。 上記(5)式の条件は、第2レンズ群G2における
色収差及び球面収差の補正量に関する。この下限
を外れる場合には、貼合せ面の曲率半径が大きく
なり、色消しの従用が弱くなつて第2レンズ群
G2までの色収差を補正過剰にすることが難しく
なり、第3レンズ群G3を移動させたときの色収
差の変動が大きくなつてしまい、本発明の基本的
な収差構造を持たせることが難しくなる。そし
て、第2レンズ群G2での軸上色収差、倍率色収
差ともに補正量が小さくなるため、第4レンズ群
G4での軸上色収差の逆色補正も小さくなり、こ
のために倍率収差が残存してしまう。また、球面
収差の補正量も小さくなるため、第3レンズ群
G3での負の球面収差量も小さくせざるを得なく
なり、従つて、第3レンズ群G3の移動量が増す
ことになり、上記(2)式の条件を外れた場合と同様
に軸外収差が悪化してしまう。逆に、(5)式の条件
の上限を越えると、貼合せ面の曲率半径が小さく
なり、第2レンズ群G2の球面収差、色収差の補
正量が大きくなり過ぎ、上記とは逆の傾向が著し
くなり倍率色収差および球面収差の補正バランス
を保つことが難しくなる。 (6)式の条件は第3レンズ群G3における球面収
差量とメリデイオナル像面の補正に関するもので
ある。第3レンズ群G3は第2レンズ群G2からの
ほぼ平行に近い光束を大きく収斂させて第4レン
ズ群G4に入射させているため、第3レンズ群G3
での球面収差が小さくなるためには、この条件の
如く、平行光束の側により曲率の強いレンズ面を
設けることが望ましい。この条件の範囲を外れる
と、第3レンズ群G3の物体側のレンズ面の曲率
半径が小さくなつて、メリデイオナル像面が負と
なり像面の平坦性を維持できなくなる。また、第
3レンズ群G3で発生する球面収差の量が大きく
なり過ぎ、特に高次の球面収差及びコマ収差の補
正が難しくなる。 (実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。第1
図は本発明による第1実施例のレンズ構成図であ
る。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体
側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1、像側
により曲率の強い面を向けた正レンズL2、両凸
レンズL3及び、負レンズと正レンズとの貼合せ
からなる貼合せの正レンズL4で構成され、第2
レンズ群G2はそれぞれ負レンズと正レンズとの
貼合せからなる2個の貼合せレンズL5,L6で構
成され、第3レンズ群G3は貼合せまたは単一の
両凸正レンズL7で構成され、第4レンズ群G4は
像側により曲率の強い面を向けた正レンズL8と
これと貼合された両凹負レンズL9及び、両凹負
レンズ10とこれと貼合され物体側により曲率の強
い面を向けた正レンズL11とからなつている。 この第1実施例は、基板材質としてアクリル
(PMMA)を用いた光デイスクの検査用に設計さ
れたものであり、倍率100、開口数(N.A.)0.8を
有する。そして、アクリル基板の基準厚を1.2mm
として、このとき実質的作動距離に対応する基板
の対物レンズ側面から対物レンズの最前レンズ面
頂点までの距離d0は1.35であり、アクリル基板の
厚さの0.9〜1.5mmの範囲で良好な結像性能を維持
するものである。アクリルのd線(λ=
587.6nm)に対する屈折率は1.491、アツベ数は
57.6である。 本発明による第2実施例は、基板材質としてポ
リカーボネート(PC)を用いた光デイスクの検
査用に設計されたものであるが、そのレンズ構成
は第2図に示したごとくである。この第2実施例
は、倍率100、開口数(N.A.)0.8を有し、ポリカ
ーボネート基板の基準厚を1.2mmとして、このと
き実質的作動距離に対応するこの基板の対物レン
ズ側面から対物レンズの最前レンズ面頂点までの
距離d0は1.43で、ポリカーボネートの厚さの0.9〜
1.5mmの範囲で良好な結像性能を維持するもので
ある。ポリカーボネートのd線(λ=587.6nm)
に対する屈折率は1.585、アツベ数は30.2である。 また、本発明による第3実施例は、第1実施例
と同様に、基板材質としてアクリル(PMMA)
を用いた光デイスクの検査用に設計されたもので
ある。第3図のレンズ構成図に示す如く、基本的
には前述の実施例と同様の構成を有しているが、
第3レンズ群G3を貼合せの正レンズで構成した
ものであり、この第3実施例でも、アクリル基板
の厚さに対して0.9〜1.5mmの範囲で良好な結像性
能を維持することが可能である。 以下の表1〜3に各実施例の諸元を示す。但
し、各表中、左端の数字は物体側からの順序を表
すものとし、βは倍率を、N.A.は開口数を、d0
は作動距離に対応し、基板の対物レンズ側面から
対物レンズの最前レンズ面頂点までの距離をそれ
ぞれ表すものとする。但し、屈折率及びアツベ数
は共にd線(λ=587.6nm)に対する値である。
置されるカバーガラス等の平行平面板の厚さの変
化に対しても良好な結像性能を維持し得る高倍率
対物レンズに関する。 (発明の背景) 最近の光デイスク分野の技術発展にはめざまし
いものがあり、プラスチツクス技術の発達と相俟
つて各種の光デイスクが開発、市販さつつある。
また、これらに使われている樹脂も数多く、ポリ
カーボネート(PC)やアクリル(PMMA)など
多種類に及んでいる。ところで、これらの光デイ
スクの検査、即ちデイスク上に形成された微細な
ピツトや溝の検査を光学的に行うには2つの方法
が考えられる。第1は、デイスクの信号読み出し
面側からプラスチツク保護層を通して検査する方
法。第2は、デイスクの反対側即ちアルミニウム
の蒸着面側から検査する方法である。第1の方法
は厚さ約1.2mmのプラスチツク層を通して検査す
るため、作動距離が少なくとも空気換算で0.8mm
以上必要であり、かつプラスチツクの平行平面板
で生ずる球面収差を補正する機能を備えたもので
なければならない。第2の方法では、作動距離が
小さな対物レンズでも検査が可能であるが、アル
ミニウムの蒸着後に信号面の検査を行うことはで
きないので蒸着前に検査をしなければならず、ゴ
ミや汚れを極端に嫌うため、実際上の検査は不可
能である。そこで、従来はやむを得ずプラスチツ
ク基板を通して検査しており、作動距離の制約か
ら、倍率が40倍程度、開口数(N.A.)が0.5〜
0.55程度対物レンズでの検査に頼らざるを得なか
つた。このため、デイスクの信号面をもつと高倍
率で、高解像で検査したいという要求が強く、さ
らには、デイスクの材質や厚さに応じた補正機能
を持つ対物レンズの必要性が高まつてきている。 従来の、所謂補正環付対物レンズは上記のよう
な要望にある程度応えるものではあるが、一般に
は生物観察用のカバーガラスやシヤーレの厚さに
対する補正を行うものであるため、プラスチツク
に対しては十分な性能を維持することが難しい。
特に、高倍率、高N.A.の対物レンズでは、屈折
率や分散のわずかな違いが色収差や球面収差に大
きく影響するので、デイスクに使用される樹脂材
料に応じた補正機能が不可欠である。しかも、樹
脂材料のなかには、ポリカーボネートのように屈
折率を一定に保つとが難しいものもあるため、デ
イスクの厚さ変化に対する補正のみならず、屈折
率変化に対しても良好な補正機能を持たなければ
ならず、従来以上に大きな補正範囲を持つことが
必要である。 しかしながら、100倍程度の高倍率対物レンズ
において大きな作動距離と共に大きな補正範囲を
もたせることは極めて難しい。例えば、光デイス
ク用の基板としての平行平面板の厚さは約1.2mm
であるが、これを通して観察するためには、空気
換算で1.0〜1.5mmの作動距離を持たせなければな
らず、従来の100倍対物レンズの作動距離がせい
ぜい0.3〜0.4mmであることからすれば、数倍もの
作動距離が必要である。しかも、大きな補正範囲
にわたつて良好な性能を維持しなければならず、
このような対物レンズの設計には多大の困難を伴
つていた。 (発明の目的) 本発明の目的は、高倍率で大きな開口数を有し
ながらも、物体面との間に配置される透明物体の
光学的光路長の変化、即ちその透明物体の厚さ或
いは屈折率の変化に対しても、安定して優れた結
像性能を維持し得る高倍率の顕微鏡対物レンズを
提供することにある。 (発明の概要) 本発明側による対物レンズは、第1図に示す例
の如く、物体側から順に、物体側に凹面を向けた
正メニスカスレンズ成分と複数の正レンズ成分を
有する正屈折力の第1レンズ群G1、弱い屈折力
の第2レンズ群G2、正レンズ成分を有し光軸上
を移動可能で負の球面収差を発生させる正屈折力
の第3レンズ群G3及び負屈折力の第4レンズ群
G4からなり、該第1レンズ群G1と物体面との間
に配置される透明物体Pの光学的光路長の変化に
応じて該第3レンズ群G3は前記第2レンズ群G2
及び前記第4レンズ群G4に対して相対的に移動
可能に構成されたものである。 正屈折力を持つ第1レンズ群G1は物体面から
の光束を僅かに収斂する光束に変換し、球面収差
及び色収差を補正不足の状態に発生する。第2レ
ンズ群G2はかなり大な焦点距離を持ち、発散性
屈折力の接合面を有して第2レンズ群G2として
の屈折力は収斂性または発散性でごく弱いもので
あり、球面収差及び色収差を大きく補正過剰に発
生する。第3レンズ群G3は第2レンズ群G2から
のほぼ平行な光束、又は、弱い収斂性または発散
性の光束を大きく収斂させる強い正屈折力を有し
ている。第3レンズ群G3での球面収差は当然負
であり、この第3レンズ群G3を第2レンズ群G2
及び第4レンズ群G4に対して相対的に移動する
ことによつて、第3レンズ群G3へ入射する光束
の高さを変え、これによつて第3レンズ群G3で
発生する球面収差量を変えるものである。そし
て、第4レンズ群G4は大きな負の屈折力を有し、
ペツバール和を小さくすると共にレンズ系の全長
を所定の長さとするものである。このために第4
レンズ群G4としては、互いに凹面を向き合わせ
た2つのレンズ成分を持つほぼ対称形状の構成と
することが望ましい。この第4レンズ群G4では、
軸上色収差を逆色消しすると共に、高次の色の球
面収差と倍率の色収差を補正する機能を有してい
る。 このような本発明の対物レンズにおける基本的
収差構造において、物体面との間に配置される透
明物体としての平行平面板の光学的光路長、即ち
厚さと屈折率との積の値が基準値り大きくなる場
合には、第3レンズ群G3を第4レンズ群G4側に
移動し、平行平面板の光学的光路長が基準値より
小さくなる場合には、第3レンズ群G3を第2レ
ンズ群G2側に移動することによつて、収差補正
がなされる。いま、平行平面板の厚さが基準値よ
り大きくなる場合を考えてみる。この場合平行平
面板では正の球面収差が発生する。また、実質的
な作動距離を保つために、平行平面板上面即ち対
物レンズ側の面から対物レンズの最前面までの距
離をあまり変化させないようにすると、平行平面
板の厚さ増加分の空気換算量だけ作動距離が伸び
たことになり、物点から対物レンズの最前レンズ
面への光束の入射高は高くなる。そして、第1レ
ンズ群G1を射出するときの高さはあまり変わら
ずに、その収斂の度合が大きくなる。従つて、第
2レンズ群G2への光束の入射高は小さくなり、
第2レンズ群G2で発生する正の球面収差の量が
小さくなる。この正の球面収差の減少量は、平行
平面板での厚さの増加に伴う球面収差増加量より
もかなり大きいため、第1レンズ群G3における
負の球面収差量を小さくすることが必要になる。
このために第3レンズ群G3を第4レンズ群G4側
に移動させて第3レンズ群G3に入射する第2レ
ンズ群G2からの光束の入射高を低くして、第3
レンズ群G3での負の球面収差を減少させ、全体
としての球面収差をバランスさせるのである。平
行平面板の厚さが小さくなる場合には、上記とそ
れぞれ逆の傾向となり、第3レンズ群G3を第2
レンズ群G2側に接近させることにより、第3レ
ンズ群G3へ入射する光束の入射高を高くし、第
3レンズ群G3での負の球面収差量を増加させて
全体としての補正状態を維持するのである。 このように、本発明の構成においては、可動群
としての第3レンズ群G3における収差変動は、
平行平面板における球面変動と同一の方向であ
り、平行平面板と第3レンズ群G3との両者にお
ける収差変動を、固定群としての第2レンズ群
G2によつて打ち消しでいる点が特徴である。 ここで、第3レンズ群G3には強い屈折力を持
たせることによつて、収差補正に必要な第3レン
ズ群G3の移動量を少なくすることができると共
に、大きな補正範囲が可能となる。また、平行平
面板の光学的光路長変化により、第1レンズ群
G1及び第2レンズ群G2で生ずる倍率や像位置の
誤差を第3レンズ群G3での強い屈折力によつて
縮小することができ、作動距離や倍率の誤差を小
さくするのに有効である。このため、第1レンズ
群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3の焦
点距離を、それぞれ、f1,f2,f3とし、全系の合
成焦点距離をFとするとき、以下の条件を満足す
ることが望ましい。 2<f1/F<4 (1) 10<|f2/F| (2) 4<f3/F<10 (3) 以下、上記の各条件式について説明する。 (1)式の条件は、球面収差と作動距離とに関し
て、第1レンズ群G1の適切な屈折力配分を規定
するものである。この条件の下限を外れると第1
レンズ群G1の収斂性屈折力が大きくなり過ぎる
ため、作動距離を大きくすることが難しくなる。
収差に関しては、特に短波長光における高次の球
面収差が補正不足の状態で残存してしまう。ま
た、負の非対称収差が発生し、これについても短
波長光で著しくなつてしまう。さらに、ペツツバ
ール和も大きくなつて像面弯曲が補正不足にな
り、像面の平坦性を維持することが難しくなる。
この条件の上限を越えると、第1レンズ群G1の
収斂性屈折力が弱くなり過ぎるため、第1レンズ
群G1での球面収差量が大きくなり過ぎ、後続の
レンズ群によつても良好に補正することは難しく
なる。 (2)式の条件は、第2レンズ群G2の屈折力に関
するものであり、その屈折力は弱く負でも正でも
よい。従つて、倍率やレンズ系の全長にはあまり
関与していない。しかしながら、第2レンズ群
G2において軸上及び倍率の色収差を共に大きく
補正し、かつ第1レンズ群G1で発生する負の球
面収差よりも大きな量の正の球面収差を発生させ
ており、収差バランス上大きな役割を有してい
る。第2レンズ群G2の焦点距離が正の値で(2)式
の範囲を外れて小さくなる場合には、第2レンズ
群G2の収斂作用が強くなり過ぎ、第3レンズ群
G2の収斂作用を弱めることになつて、軸外収差
特にコマ収差の補正が難しくなり、更に収差補正
のための第3レンズ群G3の移動量が大きくなつ
てしまい、レンズの偏芯誤差の悪影響も大きくな
つてしまう。また、逆に第2レンズ群G2の焦点
距離が負の値で小さくなりつて(2)式の条件を外れ
ると、第2レンズ群G2において光束が大きく発
散され過ぎて第3レンズ群G3の収斂作用に負担
がかかり過ぎ、高次の色収差の補正が困難とな
る。 条件式(3)は、移動群としての第3レンズ群G3
の屈折力に関するものである。(3)式の下限を外れ
ると、第3レンズ群G3での収斂作用が強くなり
過ぎ全長が短くなつてしまう。また、第3レンズ
群G3で発生する負の球面収差が大きくなり過ぎ
て、特に高次の球面収差が加速度的に大きくなつ
て開口の全域に渡つて球面収差を良好に補正する
ことが難しくなつてしまう。他方、この条件の上
限を越えると、第3レンズ群G3での収斂作用が
弱ままり、結果的に第4レンズ群G4での発散作
用も弱めることになつてコマ収差のバランスが崩
れ、また、第4レンズ群G4のペツツパール和が
正方向になるため、像面弯曲が残存し像面の平坦
性を維持し得ることとなる。 上記の如き本発明の構成において、更に、第1
レンズ群G1中最も物体側の正メニスカスの物体
側の凹レンズ面の曲率半径をR1、この正メニス
カスレンズの屈折力率をN1とするとき、 0.1<|(N1−1)/R1|<0.5 (4) の条件を満たすことが望ましい。また第2レンズ
群G2は負レンズと正レンズとの貼合せからなる
2個のレンズ成分で構成し、各貼合せ面の面屈折
力をそれぞれΦ2,Φ3とするとき、 0.1<|Φ2+Φ3|・F<0.2 の条件をみたすことが望ましい。ここで、各貼合
せ面の面屈折力Φは、貼合せ面の曲率半径をRと
し、貼合せを構成する負レンズの屈折率をNo、
正レンズの屈折率をNpするとき、 Φ=(No−Np)/R で定義されるものとする。 さらに、第3レンズ群G3の物体側レンズ面及
び像側レンズ面の曲率半径をそれぞれR3,R3′と
するとき、 1.3<|R3′/R3| (6) の条件を満たすことが望ましい。 上記(4)式の条件の下限を外れるときには、最前
レンズ面の曲率半径が大きくなり過ぎ、ペツツバ
ール和が大きくなつて像面弯曲が著しくなる。ペ
ツツバール和を小さくするために第4レンズ群
G4の負の屈折力を強くすると、全系にて維持さ
さるコマ収差のバランスが崩れてその非対称性が
著しくなつてしまう。また、この条件の上限を越
えると、最前レンズ面での収斂作用が弱まり、物
体からの光束が大きく広がつて球面収差、特に高
次の球面収差が著しくなり、他レンズ群によつて
も補正できなくなる。また、軸外物点の結像に寄
与する斜光束について、主光線に関して上側と下
側の光束のそれぞれにおける収斂作用のバランス
が崩れ、特に作動距離が長い場合にはその影響が
大きく、後方レンズ群でのコマ収差などの軸外収
差の補正も困難になる。 上記(5)式の条件は、第2レンズ群G2における
色収差及び球面収差の補正量に関する。この下限
を外れる場合には、貼合せ面の曲率半径が大きく
なり、色消しの従用が弱くなつて第2レンズ群
G2までの色収差を補正過剰にすることが難しく
なり、第3レンズ群G3を移動させたときの色収
差の変動が大きくなつてしまい、本発明の基本的
な収差構造を持たせることが難しくなる。そし
て、第2レンズ群G2での軸上色収差、倍率色収
差ともに補正量が小さくなるため、第4レンズ群
G4での軸上色収差の逆色補正も小さくなり、こ
のために倍率収差が残存してしまう。また、球面
収差の補正量も小さくなるため、第3レンズ群
G3での負の球面収差量も小さくせざるを得なく
なり、従つて、第3レンズ群G3の移動量が増す
ことになり、上記(2)式の条件を外れた場合と同様
に軸外収差が悪化してしまう。逆に、(5)式の条件
の上限を越えると、貼合せ面の曲率半径が小さく
なり、第2レンズ群G2の球面収差、色収差の補
正量が大きくなり過ぎ、上記とは逆の傾向が著し
くなり倍率色収差および球面収差の補正バランス
を保つことが難しくなる。 (6)式の条件は第3レンズ群G3における球面収
差量とメリデイオナル像面の補正に関するもので
ある。第3レンズ群G3は第2レンズ群G2からの
ほぼ平行に近い光束を大きく収斂させて第4レン
ズ群G4に入射させているため、第3レンズ群G3
での球面収差が小さくなるためには、この条件の
如く、平行光束の側により曲率の強いレンズ面を
設けることが望ましい。この条件の範囲を外れる
と、第3レンズ群G3の物体側のレンズ面の曲率
半径が小さくなつて、メリデイオナル像面が負と
なり像面の平坦性を維持できなくなる。また、第
3レンズ群G3で発生する球面収差の量が大きく
なり過ぎ、特に高次の球面収差及びコマ収差の補
正が難しくなる。 (実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。第1
図は本発明による第1実施例のレンズ構成図であ
る。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体
側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1、像側
により曲率の強い面を向けた正レンズL2、両凸
レンズL3及び、負レンズと正レンズとの貼合せ
からなる貼合せの正レンズL4で構成され、第2
レンズ群G2はそれぞれ負レンズと正レンズとの
貼合せからなる2個の貼合せレンズL5,L6で構
成され、第3レンズ群G3は貼合せまたは単一の
両凸正レンズL7で構成され、第4レンズ群G4は
像側により曲率の強い面を向けた正レンズL8と
これと貼合された両凹負レンズL9及び、両凹負
レンズ10とこれと貼合され物体側により曲率の強
い面を向けた正レンズL11とからなつている。 この第1実施例は、基板材質としてアクリル
(PMMA)を用いた光デイスクの検査用に設計さ
れたものであり、倍率100、開口数(N.A.)0.8を
有する。そして、アクリル基板の基準厚を1.2mm
として、このとき実質的作動距離に対応する基板
の対物レンズ側面から対物レンズの最前レンズ面
頂点までの距離d0は1.35であり、アクリル基板の
厚さの0.9〜1.5mmの範囲で良好な結像性能を維持
するものである。アクリルのd線(λ=
587.6nm)に対する屈折率は1.491、アツベ数は
57.6である。 本発明による第2実施例は、基板材質としてポ
リカーボネート(PC)を用いた光デイスクの検
査用に設計されたものであるが、そのレンズ構成
は第2図に示したごとくである。この第2実施例
は、倍率100、開口数(N.A.)0.8を有し、ポリカ
ーボネート基板の基準厚を1.2mmとして、このと
き実質的作動距離に対応するこの基板の対物レン
ズ側面から対物レンズの最前レンズ面頂点までの
距離d0は1.43で、ポリカーボネートの厚さの0.9〜
1.5mmの範囲で良好な結像性能を維持するもので
ある。ポリカーボネートのd線(λ=587.6nm)
に対する屈折率は1.585、アツベ数は30.2である。 また、本発明による第3実施例は、第1実施例
と同様に、基板材質としてアクリル(PMMA)
を用いた光デイスクの検査用に設計されたもので
ある。第3図のレンズ構成図に示す如く、基本的
には前述の実施例と同様の構成を有しているが、
第3レンズ群G3を貼合せの正レンズで構成した
ものであり、この第3実施例でも、アクリル基板
の厚さに対して0.9〜1.5mmの範囲で良好な結像性
能を維持することが可能である。 以下の表1〜3に各実施例の諸元を示す。但
し、各表中、左端の数字は物体側からの順序を表
すものとし、βは倍率を、N.A.は開口数を、d0
は作動距離に対応し、基板の対物レンズ側面から
対物レンズの最前レンズ面頂点までの距離をそれ
ぞれ表すものとする。但し、屈折率及びアツベ数
は共にd線(λ=587.6nm)に対する値である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
上記第1、第2及び第3実施例についての諸収
差図をそれぞれ順に、第4図、第5図及び第6図
に示す。各収差図の(A)は透明物体としての基板の
厚さが、基準値の1.2mmの状態、(B)は基準値より
小さい0.9mmの状態、(C)は基準値より大きい1.5mm
の状態における各諸収差図である。これらの収差
図には、基準波長としてのd線(λ=587.6nm)
についての球面収差、非点収差、コマ収差及び歪
曲収差を示し、球面収差図中には、併せて、c線
(λ=656.3nm)、F線(λ=486.1nm)及びg線
(λ=435.8nm)についても示した。 各諸収差図から、何れの実施例も100倍という
高倍率でありしかも比較的大きな作動距離を有し
つつ、物体面と対物レンズとの間に配置される透
明物体の厚さの大きな変化に対しても、常に安定
して優れた結像性能を有していることが明らかで
ある。 また、上記第1〜第3実施例について、球面収
差の3次収差係数をそれぞれ表4、表5、表6に
示す。これらの各表では、透明物体の厚さが0.9
mm、1.2mm及び1.5mmの3つの場合についての係数
をそれぞれ示しており、左端の数字はレンズ面の
物体側からの順序を表すものとする。これらの表
によれば、透明物体の厚さが厚くなるに従つて、
透明物体の表面における球面収差の3次収差係数
が負に大きな値となつており、ここでの球面収差
が正に増大すること裏付けられる。そして、透明
物体の厚さが厚くなつても第1レンズ群G1及び
第4レンズ群G4での球面収差の3次収差係数は
ほとんど変化しないのに対し、第2レンズ群G2
及び第3レンズ群G3での球面収差の3次収差係
数が大きく変化していることが明らかである。こ
の結果、全系における球面収差の3次収差係数
は、透明物体の厚さが変化してもほぼ一定の小さ
な値となつている。このことは、球面収差が常に
良好に補正されていることを裏付けており、第4
図A,B,C〜第6図A,B,Cに示した球面収
差図とよく符号している。
差図をそれぞれ順に、第4図、第5図及び第6図
に示す。各収差図の(A)は透明物体としての基板の
厚さが、基準値の1.2mmの状態、(B)は基準値より
小さい0.9mmの状態、(C)は基準値より大きい1.5mm
の状態における各諸収差図である。これらの収差
図には、基準波長としてのd線(λ=587.6nm)
についての球面収差、非点収差、コマ収差及び歪
曲収差を示し、球面収差図中には、併せて、c線
(λ=656.3nm)、F線(λ=486.1nm)及びg線
(λ=435.8nm)についても示した。 各諸収差図から、何れの実施例も100倍という
高倍率でありしかも比較的大きな作動距離を有し
つつ、物体面と対物レンズとの間に配置される透
明物体の厚さの大きな変化に対しても、常に安定
して優れた結像性能を有していることが明らかで
ある。 また、上記第1〜第3実施例について、球面収
差の3次収差係数をそれぞれ表4、表5、表6に
示す。これらの各表では、透明物体の厚さが0.9
mm、1.2mm及び1.5mmの3つの場合についての係数
をそれぞれ示しており、左端の数字はレンズ面の
物体側からの順序を表すものとする。これらの表
によれば、透明物体の厚さが厚くなるに従つて、
透明物体の表面における球面収差の3次収差係数
が負に大きな値となつており、ここでの球面収差
が正に増大すること裏付けられる。そして、透明
物体の厚さが厚くなつても第1レンズ群G1及び
第4レンズ群G4での球面収差の3次収差係数は
ほとんど変化しないのに対し、第2レンズ群G2
及び第3レンズ群G3での球面収差の3次収差係
数が大きく変化していることが明らかである。こ
の結果、全系における球面収差の3次収差係数
は、透明物体の厚さが変化してもほぼ一定の小さ
な値となつている。このことは、球面収差が常に
良好に補正されていることを裏付けており、第4
図A,B,C〜第6図A,B,Cに示した球面収
差図とよく符号している。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
(発明の効果)
以上の如く、本発明によれば、100倍という高
倍率で、0.8という大きな開口数を有しながらも、
物体面との間に配置される透明物体の光学的光路
長の変化、即ちその透明物体の厚さ或いは屈折率
の大きな変化に対しても、安定して優れた結像性
能能を維持し得る高倍率の顕微鏡対物レンズが達
成される。従来の100倍の対物レンズでの補正範
囲が、せいぜい0.17mm±0.06mmであつたのに対
し、本発明によれば1.2mm±0.3mmという極めて広
い範囲に渡つて十分な補正がなされ得る。尚、本
発明による対物レンズでは、上記の実施例のごと
く、物体面との間の透明物体の厚さ1.2mmを差し
引いても、残りの実質的な作動距離が1mm以上あ
るため、透明物体を対物レンズの物体側の防塵ガ
ラスとして設けても、通常の長作動距離対物レン
ズとして用いることが可能である。
倍率で、0.8という大きな開口数を有しながらも、
物体面との間に配置される透明物体の光学的光路
長の変化、即ちその透明物体の厚さ或いは屈折率
の大きな変化に対しても、安定して優れた結像性
能能を維持し得る高倍率の顕微鏡対物レンズが達
成される。従来の100倍の対物レンズでの補正範
囲が、せいぜい0.17mm±0.06mmであつたのに対
し、本発明によれば1.2mm±0.3mmという極めて広
い範囲に渡つて十分な補正がなされ得る。尚、本
発明による対物レンズでは、上記の実施例のごと
く、物体面との間の透明物体の厚さ1.2mmを差し
引いても、残りの実質的な作動距離が1mm以上あ
るため、透明物体を対物レンズの物体側の防塵ガ
ラスとして設けても、通常の長作動距離対物レン
ズとして用いることが可能である。
第1図は本発明による第1実施例のレンズ構成
図、第2図は本発明による第2実施例のレンズ構
成図、第3図は本発明による第3実施例のレンズ
構成図であり、第4図A,B,C、第5図A,
B,C及び第6図A,B,Cはそれぞれ本発明に
よる第1、第2、第3実施例の諸収差図であり、
Aは透明物体厚が基準値の状態、Bは基準値より
小さい状態、Cは基準値より大きい状態を示す。 主要部分の符号の説明、G1……第1レンズ群、
G2……第2レンズ群、G3……第3レンズ群、G4
……第4レンズ群。
図、第2図は本発明による第2実施例のレンズ構
成図、第3図は本発明による第3実施例のレンズ
構成図であり、第4図A,B,C、第5図A,
B,C及び第6図A,B,Cはそれぞれ本発明に
よる第1、第2、第3実施例の諸収差図であり、
Aは透明物体厚が基準値の状態、Bは基準値より
小さい状態、Cは基準値より大きい状態を示す。 主要部分の符号の説明、G1……第1レンズ群、
G2……第2レンズ群、G3……第3レンズ群、G4
……第4レンズ群。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メ
ニスカスレンズ成分と複数の正レンズ成分を有す
る正屈折力の第1レンズ群、弱い屈折力の第2レ
ンズ群、正レンズ成分を有し光軸上を移動可能で
負の球面収差を発生させる正屈折力の第3レンズ
群及び負屈折力の第4レンズ群からなり、該第1
レンズ群と物体面との間に配置される透明物体の
光学的光路長の変化に応じて該第3レンズ群は前
記第2レンズ群及び前記第4レンズ群に対して相
対的に移動可能に構成され、前記透明物体の光学
光路が所定の基準値よりも大きい場合には該第3
レンズ群を前記第4レンズ群側に移動し、前記透
明物体の光学的光路が所定の基準値よりも小さい
場合には該第3レンズ群を前記第2レンズ群側に
移動することによつて、収差補正を行い得ること
を特徴とする高倍率顕微鏡対物レンズ。 2 特許請求の範囲第1項記載の対物レンズにお
いて、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3
レンズ群の焦点距離をそれぞれ、f1,f2,f3、全
系の合成焦点距離をFとするとき、以下の条件を
満足することを特徴とする高倍率顕微鏡対物レン
ズ。 2<f1/F<4 (1) 10<|f2/F| (2) 4<f3/F<10 (3)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10393484A JPS60247613A (ja) | 1984-05-23 | 1984-05-23 | 高倍率顕微鏡対物レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10393484A JPS60247613A (ja) | 1984-05-23 | 1984-05-23 | 高倍率顕微鏡対物レンズ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60247613A JPS60247613A (ja) | 1985-12-07 |
| JPH0431097B2 true JPH0431097B2 (ja) | 1992-05-25 |
Family
ID=14367263
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10393484A Granted JPS60247613A (ja) | 1984-05-23 | 1984-05-23 | 高倍率顕微鏡対物レンズ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60247613A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6323119A (ja) * | 1986-07-04 | 1988-01-30 | Mitsutoyo Corp | 顕微鏡用対物レンズ |
| JP2891369B2 (ja) * | 1989-07-19 | 1999-05-17 | オリンパス光学工業株式会社 | 顕微鏡対物レンズ |
| US5076676A (en) * | 1990-11-27 | 1991-12-31 | Olympus Optical Co., Ltd. | Objective lens system for microscopes |
| JP3280402B2 (ja) * | 1991-10-28 | 2002-05-13 | オリンパス光学工業株式会社 | 顕微鏡対物レンズ |
-
1984
- 1984-05-23 JP JP10393484A patent/JPS60247613A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60247613A (ja) | 1985-12-07 |
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