JPH04330234A - キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法 - Google Patents
キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法Info
- Publication number
- JPH04330234A JPH04330234A JP3081544A JP8154491A JPH04330234A JP H04330234 A JPH04330234 A JP H04330234A JP 3081544 A JP3081544 A JP 3081544A JP 8154491 A JP8154491 A JP 8154491A JP H04330234 A JPH04330234 A JP H04330234A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mosaic virus
- cucumber mosaic
- plasmid
- satrna
- tomato
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8241—Phenotypically and genetically modified plants via recombinant DNA technology
- C12N15/8261—Phenotypically and genetically modified plants via recombinant DNA technology with agronomic (input) traits, e.g. crop yield
- C12N15/8271—Phenotypically and genetically modified plants via recombinant DNA technology with agronomic (input) traits, e.g. crop yield for stress resistance, e.g. heavy metal resistance
- C12N15/8279—Phenotypically and genetically modified plants via recombinant DNA technology with agronomic (input) traits, e.g. crop yield for stress resistance, e.g. heavy metal resistance for biotic stress resistance, pathogen resistance, disease resistance
- C12N15/8283—Phenotypically and genetically modified plants via recombinant DNA technology with agronomic (input) traits, e.g. crop yield for stress resistance, e.g. heavy metal resistance for biotic stress resistance, pathogen resistance, disease resistance for virus resistance
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Virology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キュウリモザイクウイ
ルスの感染に対して抵抗性を示すトマト及びその作出方
法に関する。
ルスの感染に対して抵抗性を示すトマト及びその作出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】キュウリモザイクウイルスは広範囲な植
物に感染する重要病原ウイルスである。特に、トマトに
おける被害は大きく、抵抗性品種の開発が望まれている
。しかしながら、トマト栽培種あるいはその関連野生種
に抵抗性母体が存在していないために、キュウリモザイ
クウイルス防除の主眼はもっぱら栽培法及び農薬を用い
た間接的な手段に頼っているのが現状である。
物に感染する重要病原ウイルスである。特に、トマトに
おける被害は大きく、抵抗性品種の開発が望まれている
。しかしながら、トマト栽培種あるいはその関連野生種
に抵抗性母体が存在していないために、キュウリモザイ
クウイルス防除の主眼はもっぱら栽培法及び農薬を用い
た間接的な手段に頼っているのが現状である。
【0003】近年、遺伝子組換えの手法の発展により、
ウイルスの外被タンパクやサテライトRNAの遺伝子を
導入する形質転換による全く新しいタイプのウイルス抵
抗性の獲得が可能となった。従来より弱毒病原性のウイ
ルスを予め植物に接種しておくと、後に同種ウイルスの
強毒系に感染しても強毒ウイルスの感染から免れる干渉
作用は知られていた。この作用は先のウイルスが後のウ
イルスの遺伝子を保護している外被タンパクの脱外被を
妨げるためと考えられている。そこでウイルス外被タン
パクの遺伝子を取り出し形質転換法を利用して植物に導
入し、ウイルスの外被タンパクを産生する植物を作製し
ておくと、その植物は干渉作用に似たウイルス抵抗性を
示すようになることが知られている。例えば、タバコモ
ザイクウイルス(パウエルら、Science 232
:738−743、1986)、アルファルファモザイ
クウイルス(チューマーら、EMBO J 6:118
1−1188、 1987及びロッシュら、EMBO
J 6:1845−1851、 1987) 、ポテト
ウイルスX(ヘメンウエイら、EMBO J 7:12
73−1280、 1988) 、ポテトウイルスY(
ローソンら、Bio/Technology 8:12
7−134、1990) 及びキュウリモザイクウイル
ス(クゾーら、Bio/Technology 6:5
49−558、 1988) に関して病徴軽減効果が
得られたと報告されている。
ウイルスの外被タンパクやサテライトRNAの遺伝子を
導入する形質転換による全く新しいタイプのウイルス抵
抗性の獲得が可能となった。従来より弱毒病原性のウイ
ルスを予め植物に接種しておくと、後に同種ウイルスの
強毒系に感染しても強毒ウイルスの感染から免れる干渉
作用は知られていた。この作用は先のウイルスが後のウ
イルスの遺伝子を保護している外被タンパクの脱外被を
妨げるためと考えられている。そこでウイルス外被タン
パクの遺伝子を取り出し形質転換法を利用して植物に導
入し、ウイルスの外被タンパクを産生する植物を作製し
ておくと、その植物は干渉作用に似たウイルス抵抗性を
示すようになることが知られている。例えば、タバコモ
ザイクウイルス(パウエルら、Science 232
:738−743、1986)、アルファルファモザイ
クウイルス(チューマーら、EMBO J 6:118
1−1188、 1987及びロッシュら、EMBO
J 6:1845−1851、 1987) 、ポテト
ウイルスX(ヘメンウエイら、EMBO J 7:12
73−1280、 1988) 、ポテトウイルスY(
ローソンら、Bio/Technology 8:12
7−134、1990) 及びキュウリモザイクウイル
ス(クゾーら、Bio/Technology 6:5
49−558、 1988) に関して病徴軽減効果が
得られたと報告されている。
【0004】キュウリモザイクウイルスはRNAウイル
スである。このウイルス粒子には通常4種類のRNA(
RNA1、RNA2、RNA3、RNA4)が含まれて
おり、RNA1及びRNA2はRNAウイルスの複製に
関する遺伝子を持っている。RNA3の5’側の遺伝子
はウイルスの細胞間移動に関与していると考えられてい
る。また、RNA4はRNA3の3’側の遺伝子と同一
のものでありウイルスの外被タンパクの遺伝子を持って
いる。ところが、キュウリモザイクウイルスの分離株の
中にはサテライトRNAと呼ばれる余分なRNAを含ん
でいるものがある。このサテライトRNAは330〜3
90bpから成る低分子RNAであり、RNA自身は増
殖能を持たず、その複製を親ウイルスに依存している。 このサテライトRNAの重要な特質は、罹病植物の病徴
を変化させることにある。つまり、キュウリモザイクウ
イルスとサテライトRNAが同時に宿主植物の細胞にお
いて増殖した場合、一般にウイルスの増殖及び集積が抑
制されウイルス感染植物の病徴がサテライトRNAを持
たないものと比べ軽減する場合が多い。そこでこのサテ
ライトRNAを適当な形質転換法を利用して植物に導入
し、植物で発現させることによりキュウリモザイクウイ
ルスの増殖並びに病徴の進展を抑制しようとする試みが
なされ、タバコにおいては病徴軽減効果があったことが
報告されている(ハリソンら、Nature 328:
799−802、 1987、アグリカルチュラル、ジ
ェネテックス、カンパニー、リミテッドJP−PAT
64−27474) 。また、トマトにおいてもキュウ
リモザイクウイルスのサテライトRNA導入が試みられ
、サテライトRNAを導入したトマトも作出されたが、
通常のものより病徴が増幅され、実用的な抵抗性は得る
に至らなかった(マクガービーら、Biochemic
al and Biophysical Resear
ch Communications 170:548
−555、 1990 、トウシュら、C.R.Aca
d. Sci. Parist311、 Serie
III:377−384、 1990) 。
スである。このウイルス粒子には通常4種類のRNA(
RNA1、RNA2、RNA3、RNA4)が含まれて
おり、RNA1及びRNA2はRNAウイルスの複製に
関する遺伝子を持っている。RNA3の5’側の遺伝子
はウイルスの細胞間移動に関与していると考えられてい
る。また、RNA4はRNA3の3’側の遺伝子と同一
のものでありウイルスの外被タンパクの遺伝子を持って
いる。ところが、キュウリモザイクウイルスの分離株の
中にはサテライトRNAと呼ばれる余分なRNAを含ん
でいるものがある。このサテライトRNAは330〜3
90bpから成る低分子RNAであり、RNA自身は増
殖能を持たず、その複製を親ウイルスに依存している。 このサテライトRNAの重要な特質は、罹病植物の病徴
を変化させることにある。つまり、キュウリモザイクウ
イルスとサテライトRNAが同時に宿主植物の細胞にお
いて増殖した場合、一般にウイルスの増殖及び集積が抑
制されウイルス感染植物の病徴がサテライトRNAを持
たないものと比べ軽減する場合が多い。そこでこのサテ
ライトRNAを適当な形質転換法を利用して植物に導入
し、植物で発現させることによりキュウリモザイクウイ
ルスの増殖並びに病徴の進展を抑制しようとする試みが
なされ、タバコにおいては病徴軽減効果があったことが
報告されている(ハリソンら、Nature 328:
799−802、 1987、アグリカルチュラル、ジ
ェネテックス、カンパニー、リミテッドJP−PAT
64−27474) 。また、トマトにおいてもキュウ
リモザイクウイルスのサテライトRNA導入が試みられ
、サテライトRNAを導入したトマトも作出されたが、
通常のものより病徴が増幅され、実用的な抵抗性は得る
に至らなかった(マクガービーら、Biochemic
al and Biophysical Resear
ch Communications 170:548
−555、 1990 、トウシュら、C.R.Aca
d. Sci. Parist311、 Serie
III:377−384、 1990) 。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにキュウ
リモザイクウイルスのサテライトRNAをトマトに導入
して実用的に十分なレベルの抵抗性を示すトマトを作出
することには成功していない。本発明は、キュウリモザ
イクウイルス抵抗性に優れたトマト栽培種を提供するこ
とを目的とする。
リモザイクウイルスのサテライトRNAをトマトに導入
して実用的に十分なレベルの抵抗性を示すトマトを作出
することには成功していない。本発明は、キュウリモザ
イクウイルス抵抗性に優れたトマト栽培種を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、キュウ
リモザイクウイルスのサテライトRNAについて鋭意研
究した結果、トマトに対して黄変、病徴激化等の悪影響
がなく、極めて病徴抑制効果の高いキュウリモザイクウ
イルスのサテライトRNAを単離することに成功し、こ
のサテライトRNAをトマトに導入することによりキュ
ウリモザイクウイルスに対して抵抗性の高いトマトを作
出できることを見出し、この発明を完成した。すなわち
、本発明は、キュウリモザイクウイルスのサテライトR
NAのcDNAをを含むキュウリモザイクウイルス抵抗
性トマトを提供する。
リモザイクウイルスのサテライトRNAについて鋭意研
究した結果、トマトに対して黄変、病徴激化等の悪影響
がなく、極めて病徴抑制効果の高いキュウリモザイクウ
イルスのサテライトRNAを単離することに成功し、こ
のサテライトRNAをトマトに導入することによりキュ
ウリモザイクウイルスに対して抵抗性の高いトマトを作
出できることを見出し、この発明を完成した。すなわち
、本発明は、キュウリモザイクウイルスのサテライトR
NAのcDNAをを含むキュウリモザイクウイルス抵抗
性トマトを提供する。
【0007】本発明において、トマトに導入するキュウ
リモザイクウイルスのサテライトRNAはトマト対して
病徴抑制効果が高く悪影響の少ないものを利用する必要
がある。本発明者らは軽微な病徴を示すキュウリモザイ
クウイルス罹病植物を採取し、これら植物体から4系統
のキュウリモザイクウイルスのサテライトRNAを単離
した。これらサテライトRNAはそれぞれS19−sa
tRNA、 T43−satRNA、 T62−sat
RNA、 T73−satRNAと命名された。これら
のキュウリモザイクウイルスのサテライトRNAをトマ
トに接種したところ、T73−satRNAは病徴軽減
効果に特に優れていることが判明した(マスタら、An
n. Phytopath. Soc. Japan
56:207−212、 1990)。なお、T73−
satRNAの塩基配列は図2に示されており、上記4
系統のサテライトRNAの塩基配列も上記マスタらの文
献に記載されている。 もっとも、本発明において用
いられるキュウリモザイクウイルスのサテライトRNA
はこれらに限られるものではない。すなわち、タバコ等
のキュウリモザイクウイルスに感染して病徴を示す植物
にキュウリモザイクウイルスを感染させ、病徴が軽減さ
れたものからサテライトRNAを常法により抽出し、こ
れをトマトに感染させ、キュウリモザイクウイルスに対
して優れた抵抗性を与えるものを選択することにより、
本発明に用いるのに適当なサテライトRNAを得ること
が可能である。
リモザイクウイルスのサテライトRNAはトマト対して
病徴抑制効果が高く悪影響の少ないものを利用する必要
がある。本発明者らは軽微な病徴を示すキュウリモザイ
クウイルス罹病植物を採取し、これら植物体から4系統
のキュウリモザイクウイルスのサテライトRNAを単離
した。これらサテライトRNAはそれぞれS19−sa
tRNA、 T43−satRNA、 T62−sat
RNA、 T73−satRNAと命名された。これら
のキュウリモザイクウイルスのサテライトRNAをトマ
トに接種したところ、T73−satRNAは病徴軽減
効果に特に優れていることが判明した(マスタら、An
n. Phytopath. Soc. Japan
56:207−212、 1990)。なお、T73−
satRNAの塩基配列は図2に示されており、上記4
系統のサテライトRNAの塩基配列も上記マスタらの文
献に記載されている。 もっとも、本発明において用
いられるキュウリモザイクウイルスのサテライトRNA
はこれらに限られるものではない。すなわち、タバコ等
のキュウリモザイクウイルスに感染して病徴を示す植物
にキュウリモザイクウイルスを感染させ、病徴が軽減さ
れたものからサテライトRNAを常法により抽出し、こ
れをトマトに感染させ、キュウリモザイクウイルスに対
して優れた抵抗性を与えるものを選択することにより、
本発明に用いるのに適当なサテライトRNAを得ること
が可能である。
【0008】次に、本発明のキュウリモザイクウイルス
抵抗性トマトを作出する工程を説明する。本発明におい
て、サテライトRNAを植物に導入し発現させるために
は、DNAである必要がある。そのため単離したサテラ
イトRNAはその全長を含むcDNAを合成プライマー
及び逆転写酵素を用いて常法によりクローニングを行な
うことができる。
抵抗性トマトを作出する工程を説明する。本発明におい
て、サテライトRNAを植物に導入し発現させるために
は、DNAである必要がある。そのため単離したサテラ
イトRNAはその全長を含むcDNAを合成プライマー
及び逆転写酵素を用いて常法によりクローニングを行な
うことができる。
【0009】上記のようにして得られたサテライトRN
AのcDNAは形質転換法を用いてトマトに導入するこ
とができる。従来、トマトの形質転換は効率が低く、ま
た、品種によっては形質転換が著しく困難であった。本
願発明者は、極めて効率が高く、また、トマトに害を与
えない新規なトマト形質転換方法を開発し、特許出願し
た(特願平2−411681号)。キュウリモザイクウ
イルスは、この方法によりトマトに導入することができ
る。
AのcDNAは形質転換法を用いてトマトに導入するこ
とができる。従来、トマトの形質転換は効率が低く、ま
た、品種によっては形質転換が著しく困難であった。本
願発明者は、極めて効率が高く、また、トマトに害を与
えない新規なトマト形質転換方法を開発し、特許出願し
た(特願平2−411681号)。キュウリモザイクウ
イルスは、この方法によりトマトに導入することができ
る。
【0010】この方法では、Agrobacteriu
m tumefaciens のTiプラスミドpTi
Bo542のヴィルレンス領域由来のDNA領域を含む
プラスミド及びキュウリモザイクウイルスのサテライト
RNAのcDNAを導入したAgrobacteriu
m tumefaciens でトマトを形質転換する
。ここで、pTiBo542のヴィルレンス領域由来の
DNAは、virB、virG及びvirC遺伝子を含
むものであることが好ましい。このようなプラスミドの
好ましい具体例として、後述の実施例において詳述する
プラスミドpTOK162 を挙げることができる。キ
ュウリモザイクウイルスのサテライトRNAは、上記プ
ラスミドのT領域中に挿入する。この挿入は、制限酵素
を用いた常法により行うことも可能であるが、プラスミ
ドpTOK162 のように、大型で多数の制限酵素部
位を持つものは、通常のサブクローニングの手法では所
望のDNAをT領域内に導入することが必ずしも容易で
はないことがある。このような場合には、Agroba
cterium tumefaciens 細胞内のi
n vivo 系での相同組換え(ヘレラ−エステレラ
ら、EMBO J.2:987−995、1983年、
ホーチら、Science, 223:496−498
、 1984年)を利用することにより、目的のDNA
をpTOK162 に導入することが可能になる。すな
わち、例えば、先ず、pTOK162 をAgroba
cterium tumefaciens に導入して
おいて、この菌にさらにキュウリモザイクウイルスのサ
テライトRNAのcDNAを導入したpBR322と呼
ばれるプラスミド(類似のプラスミドを含む)を導入す
る。pTOK162 のDNAにはpBR322と相同
な部分があるので、pBR322誘導体は相同配列を介
した組み替えによりpTOK162 に組み込まれるこ
とになる。pBR322はpTOK162 と異なりA
grobacterium tumefaciens
中では複製できないので、このような組み込まれた状態
(pTOK162::pBR322 と言う)でなけれ
ばAgrobacterium tumefacien
s 中で生存することができない。そして、pTOK1
62 とpBR322誘導体のそれぞれに特異的な特性
(薬剤耐性等)に基づいて選抜すれば、pTOK162
::pBR322 誘導体を有するAgrobacte
rium tumefaciens を得ることができ
る。次いで、このプラスミドを導入したAgrobac
terium tumefaciens とトマトの子
葉断片を液体倍地中で共存培養することによりcDNA
をトマトに導入することができる。子葉断片は洗浄後、
例えばプラスミドが薬剤耐性を有する場合、抗生物質を
含むトマト茎葉分化培地に着床させ、抗生物質に対して
耐性を示す茎葉を発根培地に着床させ、形質転換体を得
ることができる。 出現した形質転換体については、形態及び形質調査、サ
テライトRNAのcDNAの導入及びmRNA転写の確
認及びキュウリモザイクウイルスの接種を行うことによ
りキュウリモザイクウイルス抵抗性トマトを得ることが
できる。
m tumefaciens のTiプラスミドpTi
Bo542のヴィルレンス領域由来のDNA領域を含む
プラスミド及びキュウリモザイクウイルスのサテライト
RNAのcDNAを導入したAgrobacteriu
m tumefaciens でトマトを形質転換する
。ここで、pTiBo542のヴィルレンス領域由来の
DNAは、virB、virG及びvirC遺伝子を含
むものであることが好ましい。このようなプラスミドの
好ましい具体例として、後述の実施例において詳述する
プラスミドpTOK162 を挙げることができる。キ
ュウリモザイクウイルスのサテライトRNAは、上記プ
ラスミドのT領域中に挿入する。この挿入は、制限酵素
を用いた常法により行うことも可能であるが、プラスミ
ドpTOK162 のように、大型で多数の制限酵素部
位を持つものは、通常のサブクローニングの手法では所
望のDNAをT領域内に導入することが必ずしも容易で
はないことがある。このような場合には、Agroba
cterium tumefaciens 細胞内のi
n vivo 系での相同組換え(ヘレラ−エステレラ
ら、EMBO J.2:987−995、1983年、
ホーチら、Science, 223:496−498
、 1984年)を利用することにより、目的のDNA
をpTOK162 に導入することが可能になる。すな
わち、例えば、先ず、pTOK162 をAgroba
cterium tumefaciens に導入して
おいて、この菌にさらにキュウリモザイクウイルスのサ
テライトRNAのcDNAを導入したpBR322と呼
ばれるプラスミド(類似のプラスミドを含む)を導入す
る。pTOK162 のDNAにはpBR322と相同
な部分があるので、pBR322誘導体は相同配列を介
した組み替えによりpTOK162 に組み込まれるこ
とになる。pBR322はpTOK162 と異なりA
grobacterium tumefaciens
中では複製できないので、このような組み込まれた状態
(pTOK162::pBR322 と言う)でなけれ
ばAgrobacterium tumefacien
s 中で生存することができない。そして、pTOK1
62 とpBR322誘導体のそれぞれに特異的な特性
(薬剤耐性等)に基づいて選抜すれば、pTOK162
::pBR322 誘導体を有するAgrobacte
rium tumefaciens を得ることができ
る。次いで、このプラスミドを導入したAgrobac
terium tumefaciens とトマトの子
葉断片を液体倍地中で共存培養することによりcDNA
をトマトに導入することができる。子葉断片は洗浄後、
例えばプラスミドが薬剤耐性を有する場合、抗生物質を
含むトマト茎葉分化培地に着床させ、抗生物質に対して
耐性を示す茎葉を発根培地に着床させ、形質転換体を得
ることができる。 出現した形質転換体については、形態及び形質調査、サ
テライトRNAのcDNAの導入及びmRNA転写の確
認及びキュウリモザイクウイルスの接種を行うことによ
りキュウリモザイクウイルス抵抗性トマトを得ることが
できる。
【0011】
【発明の効果】本発明により、キュウリモザイクウイル
スの感染による生育遅延、果実収量の低下等の被害を伴
わない事実上十分キュウリモザイクウイルスに対して抵
抗性のあるトマト及びその作出方法が提供された。本発
明のトマトは、キュウリモザイクウイルス通常系(O系
統)の感染によっても殆どが病徴を示さない抵抗性トマ
トである。
スの感染による生育遅延、果実収量の低下等の被害を伴
わない事実上十分キュウリモザイクウイルスに対して抵
抗性のあるトマト及びその作出方法が提供された。本発
明のトマトは、キュウリモザイクウイルス通常系(O系
統)の感染によっても殆どが病徴を示さない抵抗性トマ
トである。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明の実施例はこれに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例において、特に断りがな
い限り、ティー・マニアティス(Molecular
Cloning、 Cold Spring Harb
or(1982))記載の方法により行った。 (1) T73−satRNAの単離及びcDNAのク
ローニング栃木県下のタバコ産地を中心に種々のキュウ
リモザイクウイルスの採取を行い、4系統のキュウリモ
ザイクウイルスのサテライトRNAを単離した。これら
のサテライトRNAの4系統は、それぞれS19−sa
tRNA、 T43−satRNA、T62−satR
NA、T73−satRNAと命名した。これらのキュ
ウリモザイクウイルスのサテライトRNAをトマトに接
種したところT73−satRNAはトマトの病徴軽減
に特に優れていることが判明した(マスタら、上掲)。 次いで、T73−satRNAの全長を含むcDNAを
合成プライマーと逆転写酵素を用いてクローニングを行
った。この操作は具体的には次のように行った。T73
−satRNAの3’末端領域と相同な合成プローブを
プライマーとし、第一鎖のcDNA合成を行い、RNA
−DNA雑種分子を得た。この雑種分子をRNaseH
で処理した後、DNAの3’末端と相同な合成プローブ
をプライマーとして第2鎖のDNAを得た。このように
して得られた全長cDNAを、プラスミドpUC119
( 宝酒造株式会社製)のSmaI部位に導入し、pU
C119−73satを得た。
に説明するが、本発明の実施例はこれに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例において、特に断りがな
い限り、ティー・マニアティス(Molecular
Cloning、 Cold Spring Harb
or(1982))記載の方法により行った。 (1) T73−satRNAの単離及びcDNAのク
ローニング栃木県下のタバコ産地を中心に種々のキュウ
リモザイクウイルスの採取を行い、4系統のキュウリモ
ザイクウイルスのサテライトRNAを単離した。これら
のサテライトRNAの4系統は、それぞれS19−sa
tRNA、 T43−satRNA、T62−satR
NA、T73−satRNAと命名した。これらのキュ
ウリモザイクウイルスのサテライトRNAをトマトに接
種したところT73−satRNAはトマトの病徴軽減
に特に優れていることが判明した(マスタら、上掲)。 次いで、T73−satRNAの全長を含むcDNAを
合成プライマーと逆転写酵素を用いてクローニングを行
った。この操作は具体的には次のように行った。T73
−satRNAの3’末端領域と相同な合成プローブを
プライマーとし、第一鎖のcDNA合成を行い、RNA
−DNA雑種分子を得た。この雑種分子をRNaseH
で処理した後、DNAの3’末端と相同な合成プローブ
をプライマーとして第2鎖のDNAを得た。このように
して得られた全長cDNAを、プラスミドpUC119
( 宝酒造株式会社製)のSmaI部位に導入し、pU
C119−73satを得た。
【0013】(2) プラスミドpTOK162 への
サテライトRNAの導入 (1) で得られたcDNAを植物発現用ベクターpL
GV2382に常法により組み込み、pLGV2382
−73satを得た。このベクターを制限酵素Hind
III 及びPvuII で切断し、Nos プロモー
タ、T73−SatRNAのcDNA及びNos ター
ミネーターを含むDNA断片を回収した。このDNA断
片を大腸菌DNAポリメレースIクレノー断片により平
滑末端とした。次に、トランスポゾンTn7 の制限酵
素ClaI断片2.5kb 由来のスペクチノマイシン
耐性遺伝子を含むpBR322を制限酵素ClaIで切
断した後、大腸菌DNAポリメレースIクレノー断片に
より平滑末端とし、先のDNA断片とT4ライゲースに
より連結を行ないT73−SatRNAのcDNA,ス
ペクチノマイシン耐性遺伝子を含むpYS134を得た
。このようにして得られたpYS134をカナマイシン
及びテトラサイクリン耐性を持つプラスミドpTOK1
62 (コマリ、Plant Cell Report
9:303−306、 1990)を有するAgro
bacterium tumefaciens の菌種
LBA4404 (ホックマンら、Nature 30
3:179−180、 1983) に三系交配法(デ
ィッタら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 77:7347−73511980) により導
入した。次に、カナマイシン、スペクチノマイシン双方
に耐性を示すコロニーを選抜した。得られた耐性コロニ
ーは2種のプラスミドpYS134、 pTOK162
の中の相同領域を介した組み換えによって出現したも
のである。 以上の結果、プラスミドpTOK162 にT73−s
atRNA遺伝子を組み込んだプラスミドを構築し、こ
れをpYS143と命名した。図1にプラスミドpYS
143の構築の図を示す。
サテライトRNAの導入 (1) で得られたcDNAを植物発現用ベクターpL
GV2382に常法により組み込み、pLGV2382
−73satを得た。このベクターを制限酵素Hind
III 及びPvuII で切断し、Nos プロモー
タ、T73−SatRNAのcDNA及びNos ター
ミネーターを含むDNA断片を回収した。このDNA断
片を大腸菌DNAポリメレースIクレノー断片により平
滑末端とした。次に、トランスポゾンTn7 の制限酵
素ClaI断片2.5kb 由来のスペクチノマイシン
耐性遺伝子を含むpBR322を制限酵素ClaIで切
断した後、大腸菌DNAポリメレースIクレノー断片に
より平滑末端とし、先のDNA断片とT4ライゲースに
より連結を行ないT73−SatRNAのcDNA,ス
ペクチノマイシン耐性遺伝子を含むpYS134を得た
。このようにして得られたpYS134をカナマイシン
及びテトラサイクリン耐性を持つプラスミドpTOK1
62 (コマリ、Plant Cell Report
9:303−306、 1990)を有するAgro
bacterium tumefaciens の菌種
LBA4404 (ホックマンら、Nature 30
3:179−180、 1983) に三系交配法(デ
ィッタら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 77:7347−73511980) により導
入した。次に、カナマイシン、スペクチノマイシン双方
に耐性を示すコロニーを選抜した。得られた耐性コロニ
ーは2種のプラスミドpYS134、 pTOK162
の中の相同領域を介した組み換えによって出現したも
のである。 以上の結果、プラスミドpTOK162 にT73−s
atRNA遺伝子を組み込んだプラスミドを構築し、こ
れをpYS143と命名した。図1にプラスミドpYS
143の構築の図を示す。
【0014】(3) トマトの形質転換(2) で得ら
れたLBA4404(pYS143) を用いてトマト
の形質転換を行なった。形質転換は、トマト品種桃太郎
(タキイ種苗株式会社)及びJTM−7(日本たばこ株
式会社、植物開発研究所で育成したもの)を使用した。 これらの種子をエチルアルコール及び次亜鉛素酸ナトリ
ウムにより滅菌した後、Linsmaier and
Skoog(1965)の無機塩類、30g/l のシ
ュクロース及び寒天(0.9%) を含む培地に播種し
た。播種10日後、無菌的に発芽させたトマトの子葉を
0.7 ×0.7 cmの大きさに切断した。この子葉
の断片1g とAgrobacterium tume
faciens 約108 細胞とをLinsmaie
r and Skoog の無機塩類と30g /l
のグルコースより成る液体培地中で40時間共存培養し
た。 そして、子葉断片を滅菌水で洗浄し、細菌を洗い落とし
た後、Linsmaier and Skoog の無
機塩類、インドール酢酸0.3mg/l 、イソペンテ
ニルアデニン10 mg/l 、カナマイシン100m
g/l 、セフォタキシム250mg/l 、グルコー
ス30g/l を含む寒天(0.9%) 培地に着床し
た。培養20日後、着床した子葉断片よりカナマイシン
耐性カルスが出現した。これらのカルスを上記培地上で
さらに15日間培養を行なった結果、カナマイシン耐性
を示す茎葉が出現した。これらの茎葉を切断し、Lin
smaier and Skoog の無機塩類、30
g/l のシュクロース及びセフォタキシム250mg
/l を含む寒天(0.9%) 培地に着床した。培養
30日後、発根した植物体を閉鎖型室温内で栽培した。 その結果、JTM−7について再分化植物4個体(Sa
t−71、Sat−72、Sat−73、Sat−74
)が得られ、桃太郎については再分化植物3個体(Sa
tm−11、 Satm−12、 Satm−13)が
得られた。
れたLBA4404(pYS143) を用いてトマト
の形質転換を行なった。形質転換は、トマト品種桃太郎
(タキイ種苗株式会社)及びJTM−7(日本たばこ株
式会社、植物開発研究所で育成したもの)を使用した。 これらの種子をエチルアルコール及び次亜鉛素酸ナトリ
ウムにより滅菌した後、Linsmaier and
Skoog(1965)の無機塩類、30g/l のシ
ュクロース及び寒天(0.9%) を含む培地に播種し
た。播種10日後、無菌的に発芽させたトマトの子葉を
0.7 ×0.7 cmの大きさに切断した。この子葉
の断片1g とAgrobacterium tume
faciens 約108 細胞とをLinsmaie
r and Skoog の無機塩類と30g /l
のグルコースより成る液体培地中で40時間共存培養し
た。 そして、子葉断片を滅菌水で洗浄し、細菌を洗い落とし
た後、Linsmaier and Skoog の無
機塩類、インドール酢酸0.3mg/l 、イソペンテ
ニルアデニン10 mg/l 、カナマイシン100m
g/l 、セフォタキシム250mg/l 、グルコー
ス30g/l を含む寒天(0.9%) 培地に着床し
た。培養20日後、着床した子葉断片よりカナマイシン
耐性カルスが出現した。これらのカルスを上記培地上で
さらに15日間培養を行なった結果、カナマイシン耐性
を示す茎葉が出現した。これらの茎葉を切断し、Lin
smaier and Skoog の無機塩類、30
g/l のシュクロース及びセフォタキシム250mg
/l を含む寒天(0.9%) 培地に着床した。培養
30日後、発根した植物体を閉鎖型室温内で栽培した。 その結果、JTM−7について再分化植物4個体(Sa
t−71、Sat−72、Sat−73、Sat−74
)が得られ、桃太郎については再分化植物3個体(Sa
tm−11、 Satm−12、 Satm−13)が
得られた。
【0015】(4) 再分化植物の形態(3) で得ら
れた再分化植物とその親品種JTM−7又は桃太郎との
比較調査を行なった。その結果、これらの形質転換体の
形態及び生育特性は親品種と変わらず、稔性も正常であ
り、果実の形成も親品種と同様正常であった。
れた再分化植物とその親品種JTM−7又は桃太郎との
比較調査を行なった。その結果、これらの形質転換体の
形態及び生育特性は親品種と変わらず、稔性も正常であ
り、果実の形成も親品種と同様正常であった。
【0016】(5) サザン分析によるT73−sat
RNA遺伝子の導入の確認 再分化植物体のうち、Sat−71、 Sat−72、
Satm−11、 Satm−12、 Satm−1
3 についてサザン分析によるT73−satRNA遺
伝子の導入の確認を行なった。まず、これら5個体の葉
からコマリらの方法(コマリら、Theor Appl
Genet 77:547−552、 1989)に
従い、全DNAの抽出を行なった。得られた全DNAを
制限酵素Bam H1で切断し、アガロースゲル電気泳
動によりDNA断片の分離を行なった。次に、これらの
DNA断片をナイロン膜、ジーン スクリーン プ
ラス(ジュポン社製)に移行させ、プラスミドpUC1
19−73satのHind III、 EcoRI
断片0.4kb をランダム・プライム法(ベーリンガ
ー、マンハイム社製)により32P標識したプローブを
用いてサザン分析を行なった。その結果を図3に示す。 サザン分析の結果、Sat−71、 Sat−72にお
いて5.8kb のバンドが検出され、これは導入され
たT73−satRNA遺伝子を含むBam H1断片
の大きさとほぼ一致した。また対照として用いたJTM
−7にはにこのようなバンドは検出されなかった。この
結果から、これら2個体にT73−SatRNAのcD
NAが組み込まれていることが明らかになった。一方、
桃太郎の形質転換体3個体についても同様に分析を行な
った結果、T73−SatRNAのcDNAの導入が確
認された。
RNA遺伝子の導入の確認 再分化植物体のうち、Sat−71、 Sat−72、
Satm−11、 Satm−12、 Satm−1
3 についてサザン分析によるT73−satRNA遺
伝子の導入の確認を行なった。まず、これら5個体の葉
からコマリらの方法(コマリら、Theor Appl
Genet 77:547−552、 1989)に
従い、全DNAの抽出を行なった。得られた全DNAを
制限酵素Bam H1で切断し、アガロースゲル電気泳
動によりDNA断片の分離を行なった。次に、これらの
DNA断片をナイロン膜、ジーン スクリーン プ
ラス(ジュポン社製)に移行させ、プラスミドpUC1
19−73satのHind III、 EcoRI
断片0.4kb をランダム・プライム法(ベーリンガ
ー、マンハイム社製)により32P標識したプローブを
用いてサザン分析を行なった。その結果を図3に示す。 サザン分析の結果、Sat−71、 Sat−72にお
いて5.8kb のバンドが検出され、これは導入され
たT73−satRNA遺伝子を含むBam H1断片
の大きさとほぼ一致した。また対照として用いたJTM
−7にはにこのようなバンドは検出されなかった。この
結果から、これら2個体にT73−SatRNAのcD
NAが組み込まれていることが明らかになった。一方、
桃太郎の形質転換体3個体についても同様に分析を行な
った結果、T73−SatRNAのcDNAの導入が確
認された。
【0017】(6) ノーザン分析によるT73−sa
tRNA遺伝子の転写の確認 再分化植物体Sat−71、 Sat−72についてノ
ーザン分析によるT73−satRNA遺伝子のmRN
A転写の確認を行なった。 先ず、これら2個体の葉より全RNAを抽出し、トーマ
スの方法(トーマス、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 77:5201−5205(1980
))に従いグリオキサルとジメチルスルホキサイドでR
NAを変性させた後、アガロースゲル電気泳動により分
離した。次に、これらRNAをナイロン膜、ジーンスク
リーンプラス(ジュポン社製)に移行させ、サザン分析
と同様の0.4kb のDNA断片をプローブに用いて
ノーザン分析を行なった。その結果を図4に示す。ノー
ザン分析の結果、Sat−71、 Sat−72におい
て1.3kbのmRNAの転写が認められた。これは予
測されるT73−satRNA遺伝子から転写されるm
RNAの大きさと一致するものである。また、対照とし
て用いたJTM−7にはこのようなmRNAの転写は認
められなかった。この結果はこれら2個体においてT7
3−SatRNA遺伝子のmRNAが転写されているこ
とを示している。再分化植物体Satm−11、 Sa
tm−12、 Satm−13 についても同様に分析
した結果、T73−satRNA遺伝子のmRNAの転
写が確認された。
tRNA遺伝子の転写の確認 再分化植物体Sat−71、 Sat−72についてノ
ーザン分析によるT73−satRNA遺伝子のmRN
A転写の確認を行なった。 先ず、これら2個体の葉より全RNAを抽出し、トーマ
スの方法(トーマス、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 77:5201−5205(1980
))に従いグリオキサルとジメチルスルホキサイドでR
NAを変性させた後、アガロースゲル電気泳動により分
離した。次に、これらRNAをナイロン膜、ジーンスク
リーンプラス(ジュポン社製)に移行させ、サザン分析
と同様の0.4kb のDNA断片をプローブに用いて
ノーザン分析を行なった。その結果を図4に示す。ノー
ザン分析の結果、Sat−71、 Sat−72におい
て1.3kbのmRNAの転写が認められた。これは予
測されるT73−satRNA遺伝子から転写されるm
RNAの大きさと一致するものである。また、対照とし
て用いたJTM−7にはこのようなmRNAの転写は認
められなかった。この結果はこれら2個体においてT7
3−SatRNA遺伝子のmRNAが転写されているこ
とを示している。再分化植物体Satm−11、 Sa
tm−12、 Satm−13 についても同様に分析
した結果、T73−satRNA遺伝子のmRNAの転
写が確認された。
【0018】(7) キュウリモザイクウイルスの人工
接種による病徴の発現 T73−satRNAのcDNAの導入及びmRNAの
転写が認められた形質転換体Sat−71、 Sat−
72についてキュウリモザイクウイルス普通系(O系統
)の接種を行なった。対照として親品種であるJTM−
7を用いた。その結果、キュウリモザイクウイルスO系
統を接種したSat−71、Sat−72 は僅かなが
らモザイク様の病徴を示したが、形態及び生育状態は、
キュウリモザイクウイルスO系統の接種を行なっていな
い対照のJTM−7と何ら変わりはなかった。また、対
照のJTM−7と同様に正常に果実の形成が認められた
。一方、キュウリモザイクウイルスO系統の接種を行な
ったJTM−7は生育も極度に遅れ、果実も形成されな
かった。以上の結果より、T73−satRNAの発現
が確認された個体は普通系キュウリモザイクウイルスが
感染しても病徴発現が極めて軽微であることが明らかに
なった。次に、キュウリモザイクウイルスO系統の接種
を行なったSat−71、 Sat−72より抽出した
RNAをアガロースゲル電気泳動により分析した。その
結果を図5に示す。キュウリモザイクウイルスO系統の
RNAのほか、T73−satRNAが増殖しているこ
とが確認された。一方、対照として用いたキュウリモザ
イクウイルスO系統の接種を行なったJTM−7におい
てはT73−satRNAは認められなかった。この結
果から、ここで認められたT73−satRNAの増殖
が病徴軽減効果をもたらしていると考えられる。形質転
換体Satm−11、 Satm−12、 Satm−
13 についても同様にキュウリモザイクウイルスO系
統の接種を行なったところ病徴は殆ど現われず、これら
の形質転換体でT73−satRNAの増殖が認められ
た。以上の結果から、T73−satRNAのcDNA
を導入したトマトは、キュウリモザイクウイルスに感染
しても極めて軽微な病徴を示すのみで、事実上抵抗性を
持つことが明らかとなった。従って、本発明により現在
まで得ることのできなかったキュウリモザイクウイルス
抵抗性トマトを作出することが可能となった。
接種による病徴の発現 T73−satRNAのcDNAの導入及びmRNAの
転写が認められた形質転換体Sat−71、 Sat−
72についてキュウリモザイクウイルス普通系(O系統
)の接種を行なった。対照として親品種であるJTM−
7を用いた。その結果、キュウリモザイクウイルスO系
統を接種したSat−71、Sat−72 は僅かなが
らモザイク様の病徴を示したが、形態及び生育状態は、
キュウリモザイクウイルスO系統の接種を行なっていな
い対照のJTM−7と何ら変わりはなかった。また、対
照のJTM−7と同様に正常に果実の形成が認められた
。一方、キュウリモザイクウイルスO系統の接種を行な
ったJTM−7は生育も極度に遅れ、果実も形成されな
かった。以上の結果より、T73−satRNAの発現
が確認された個体は普通系キュウリモザイクウイルスが
感染しても病徴発現が極めて軽微であることが明らかに
なった。次に、キュウリモザイクウイルスO系統の接種
を行なったSat−71、 Sat−72より抽出した
RNAをアガロースゲル電気泳動により分析した。その
結果を図5に示す。キュウリモザイクウイルスO系統の
RNAのほか、T73−satRNAが増殖しているこ
とが確認された。一方、対照として用いたキュウリモザ
イクウイルスO系統の接種を行なったJTM−7におい
てはT73−satRNAは認められなかった。この結
果から、ここで認められたT73−satRNAの増殖
が病徴軽減効果をもたらしていると考えられる。形質転
換体Satm−11、 Satm−12、 Satm−
13 についても同様にキュウリモザイクウイルスO系
統の接種を行なったところ病徴は殆ど現われず、これら
の形質転換体でT73−satRNAの増殖が認められ
た。以上の結果から、T73−satRNAのcDNA
を導入したトマトは、キュウリモザイクウイルスに感染
しても極めて軽微な病徴を示すのみで、事実上抵抗性を
持つことが明らかとなった。従って、本発明により現在
まで得ることのできなかったキュウリモザイクウイルス
抵抗性トマトを作出することが可能となった。
【図1】プラスミドpYS143の構築を示す図。
【図2】T73−satRNAの全塩基配列を示す図。
【図3】形質転換体Sat−71、Sat−72 を用
いたサザン分析の結果を示す図。
いたサザン分析の結果を示す図。
【図4】形質転換体Sat−71、Sat−72 を用
いたノーザン分析の結果を示す図。
いたノーザン分析の結果を示す図。
【図5】CMV接種形質転換体Sat−71のRNAの
アガロースゲル電気泳動の結果を示す図。
アガロースゲル電気泳動の結果を示す図。
Claims (5)
- 【請求項1】 キュウリモザイクウイルスのサテライ
トRNAのcDNAをを含むキュウリモザイクウイルス
抵抗性トマト。 - 【請求項2】 前記cDNAがキュウリモザイクウイ
ルスのT73−satRNAのcDNAである請求項1
記載のキュウリモザイクウイルス抵抗性トマト。 - 【請求項3】 Agrobacterium tum
efaciens のTiプラスミドpTiBo542
のヴィルレンス領域由来のDNA領域を含むプラスミド
及びキュウリモザイクウイルスのサテライトRNAのc
DNAを導入したAgrobacterium tum
efaciens でトマトを形質転換することから成
るトマトの形質転換方法。 - 【請求項4】 前記pTiBo542のヴィルレンス
領域由来のDNAは、virB、virG及びvirC
遺伝子を含む請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 前記TiプラスミドpTiBo542
のヴィルレンス領域由来のDNAを含有するプラスミド
はプラスミドpTOK162 である請求項3記載の方
法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3081544A JPH04330234A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法 |
| EP19920104774 EP0504869A3 (en) | 1991-03-20 | 1992-03-19 | Tomato resistant to cucumber mosaic virus and method for transforming tomato |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3081544A JPH04330234A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04330234A true JPH04330234A (ja) | 1992-11-18 |
Family
ID=13749238
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3081544A Pending JPH04330234A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0504869A3 (ja) |
| JP (1) | JPH04330234A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019151417A1 (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | キッコーマン株式会社 | ウイルス抵抗性植物及びその作出方法 |
Families Citing this family (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2130454C (en) * | 1992-02-19 | 2008-04-08 | William G. Dougherty | Production of viral resistant plants via introduction of untranslatable plus sense viral rna |
| US7060876B2 (en) | 1992-07-07 | 2006-06-13 | Japan Tobacco Inc. | Method for transforming monocotyledons |
| ATE398679T1 (de) | 1992-07-07 | 2008-07-15 | Japan Tobacco Inc | Verfahren zur transformation einer monokotyledon pflanze |
| CA2150475C (en) * | 1993-09-30 | 2009-02-24 | Jun Ueki | Phospholipase d gene originated from plant |
| US5731179A (en) * | 1993-12-08 | 1998-03-24 | Japan Tobacco Inc. | Method for introducing two T-DNAS into plants and vectors therefor |
| JPH10117776A (ja) | 1996-10-22 | 1998-05-12 | Japan Tobacco Inc | インディカイネの形質転換方法 |
| WO1999007210A1 (en) | 1997-08-12 | 1999-02-18 | North Carolina State University | Genetically engineered duckweed |
| KR100807434B1 (ko) | 2000-08-03 | 2008-02-25 | 니뽄 다바코 산교 가부시키가이샤 | 식물세포로의 유전자도입의 효율을 향상시키는 방법 |
| ATE417933T1 (de) | 2000-08-03 | 2009-01-15 | Japan Tobacco Inc | Verfahren zur verbesserung der gentransfer- effizienz in pflanzenzellen |
| JP2004506427A (ja) | 2000-08-11 | 2004-03-04 | シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト | 植物の安定した形質転換の方法 |
| EP1279737A1 (en) | 2001-07-27 | 2003-01-29 | Coöperatieve Verkoop- en Productievereniging, van Aardappelmeel en Derivaten AVEBE B.A. | Transformation method for obtaining marker-free plants |
| KR101154142B1 (ko) | 2008-09-08 | 2012-06-14 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 오이 모자이크 바이러스의 감염활성을 식물체에서 재현시킬수 있는 아그로박테리움 투메파시언스 혼합물 |
| EP2809787B8 (en) | 2012-02-02 | 2019-01-09 | Consejo Nacional de Investigaciones Cientificas y Técnicas (CONICET) | HaHB11 PROVIDES IMPROVED PLANT YIELD AND TOLERANCE TO ABIOTIC STRESS |
| US20150203864A1 (en) | 2012-03-13 | 2015-07-23 | University Of Guelph | Myb55 promoter and use thereof |
| WO2013136273A2 (en) | 2012-03-13 | 2013-09-19 | University Of Guelph | Methods of increasing tolerance to heat stress and amino acid content of plants |
| CN105200080B (zh) * | 2015-09-24 | 2018-09-18 | 江苏农林职业技术学院 | 一种番茄的高效快速稳定基因转化方法 |
| EP3371313B1 (en) | 2015-11-06 | 2020-10-14 | Pioneer Hi-Bred International, Inc. | Methods and compositions of improved plant transformation |
| CN107860774B (zh) * | 2017-11-10 | 2020-01-07 | 青岛市农业科学研究院 | 一种黄瓜根癌农杆菌敏感基因型的筛选方法 |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP3081544A patent/JPH04330234A/ja active Pending
-
1992
- 1992-03-19 EP EP19920104774 patent/EP0504869A3/en not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019151417A1 (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | キッコーマン株式会社 | ウイルス抵抗性植物及びその作出方法 |
| US11814639B2 (en) | 2018-02-02 | 2023-11-14 | Kikkoman Corporation | Virus-resistant plant and method for producing the same |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0504869A2 (en) | 1992-09-23 |
| EP0504869A3 (en) | 1992-11-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH04330234A (ja) | キュウリモザイクウィルス抵抗性トマト及びその作出方法 | |
| Daubert et al. | Expression of disease symptoms in cauliflower mosaic virus genomic hybrids. | |
| US5773700A (en) | Constructs containing impatiens necrotic spot tospovirus RNA and methods of use thereof | |
| WO2019196576A1 (zh) | 一种利用植物杂种优势的方法 | |
| CN109679993B (zh) | 一种发根农杆菌介导的转基因植物的构建方法 | |
| EP0479180A2 (de) | Virusresistente Pflanzen, Verfahren zu ihrer Herstellung | |
| CN119060151A (zh) | 一个可用于调控水稻对RRSV抗性的OsIAA9蛋白及其编码基因 | |
| CN108164590A (zh) | OsGBP3基因在调控水稻株高、粒型及千粒重中的应用 | |
| CN116694652B (zh) | 大丽轮枝菌VdNRPS4基因抗病原菌靶基因片段及干扰载体和应用 | |
| HU219059B (hu) | Vírus/herbicid-rezisztencia gének, előállításuk és felhasználásuk | |
| JPH04222527A (ja) | トマトの形質転換方法 | |
| CN116926088A (zh) | 大丽轮枝菌VdNRPS6基因抗病原菌靶基因片段及其干扰载体和应用 | |
| EP0865482A1 (en) | Method for the commercial production of transgenic plants | |
| CN106119278A (zh) | 一种培育抗tylcv病毒的番茄的方法、载体及其应用 | |
| CN1925740B (zh) | 利用愈伤组织诱导培育转基因辣椒的方法 | |
| US6087162A (en) | Transgenic plants resistant to geminivirus infection | |
| CN108866080A (zh) | 番茄胁迫响应基因、其重组表达载体及其在培育耐盐番茄中的应用 | |
| KR100804766B1 (ko) | Cmv 병원형 감염에 내성인 형질전환 고추 | |
| Yeh et al. | I. 4 Papaya | |
| CN100460511C (zh) | 水母雪莲毛状根系的诱导与培养方法 | |
| CN103667312B (zh) | DWTl基因的应用及恢复DWTl基因缺失导致水稻矮杆的方法 | |
| CN114606260B (zh) | 一种提高番茄根结线虫温敏抗性的方法 | |
| CN116355870B (zh) | 玉米核糖核苷酸还原酶大亚基ZmLSC1基因在植物品种育种中的应用 | |
| CN117126879B (zh) | 番茄SlSUVH1基因在调控植物抗病毒中的应用及转基因植物培育方法 | |
| CN102168101B (zh) | 一种培育抗水稻黑条矮缩病毒侵染植物的方法 |