JPH04333524A - 優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法 - Google Patents
優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法Info
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- JPH04333524A JPH04333524A JP13210791A JP13210791A JPH04333524A JP H04333524 A JPH04333524 A JP H04333524A JP 13210791 A JP13210791 A JP 13210791A JP 13210791 A JP13210791 A JP 13210791A JP H04333524 A JPH04333524 A JP H04333524A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた成形性を有する高
強度鋼板の製造方法に関するものである。
強度鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の快適性、安全性に加えて
車体の軽量化に対する要求が大きくなってきている。こ
れは地球規模で考えた省エネルギー及び環境問題に対す
る要求であり、軽量化による車両燃費の向上とCO2な
どの有害排気ガスの減少をその目的としている。このよ
うな目的を達成させるためには車体構造に利用される材
料の強度を向上させその材料厚みを減少させることか、
新たな低比重の材料を用いることなどが必要である。新
たな低比重材料(例えばAl、Mg等)を利用する場合
、価格、安定供給量の観点から、従来車体構成材料の中
心として利用されてきた鋼板と共存状態での利用が前提
となると考えられる。この場合に最も問題となるのはス
クラップのリサイクルであり、他材料と混合した鋼板ス
クラップはその後の利用では多くのエネルギー、コスト
を費やして再利用される必要がある。従って地球全体と
してのエネルギーミニマム、環境保持を目指す上では特
殊な部位を除いては、単一材料(すなわち鋼材)での軽
量化対策が非常に重要となり、鋼材のより一層の高強度
化が期待されている。上記要求に加えて、車体構成部位
の一体成形は、製造工程の簡略化、連続化の為に重要な
技術的要請と考えられる。このような近代化されつつあ
る成形工程で用いられる鋼材の中で、特に薄鋼板を考え
ると、良好な成形性を有することがその鋼板の選択基準
となる。薄鋼板の成形性の良否は、伸び、ランクフォー
ドの塑性歪比(r値)、加工硬化指数(n値)や降伏強
度で判断され、複雑な部品の一体成形の為には伸びやn
値が高いことが一つの必要条件となる。伸びやn値の大
きな鋼板の例としては、従来フェライトとマルテンサイ
ト2相組織のDual Phase(DP)鋼が知ら
れている。DP鋼は特公昭56−18051号公報や特
公昭59−45735号公報などで示されているように
50〜80kgf/mm2で最大30〜35%程度の全
伸びを得ることができる。しかしながら従来比較的低強
度(35〜45kgf/mm2)の薄鋼板が用いられて
いる様な複雑な加工を要求される部位への適用では十分
な強度−延性バランスとは言い難い。また過時効帯を有
する既存の連続焼鈍ラインでは50〜60kgf/mm
2程度のDP鋼を製造するに適した工程条件が達成でき
ないといった難点もある。
車体の軽量化に対する要求が大きくなってきている。こ
れは地球規模で考えた省エネルギー及び環境問題に対す
る要求であり、軽量化による車両燃費の向上とCO2な
どの有害排気ガスの減少をその目的としている。このよ
うな目的を達成させるためには車体構造に利用される材
料の強度を向上させその材料厚みを減少させることか、
新たな低比重の材料を用いることなどが必要である。新
たな低比重材料(例えばAl、Mg等)を利用する場合
、価格、安定供給量の観点から、従来車体構成材料の中
心として利用されてきた鋼板と共存状態での利用が前提
となると考えられる。この場合に最も問題となるのはス
クラップのリサイクルであり、他材料と混合した鋼板ス
クラップはその後の利用では多くのエネルギー、コスト
を費やして再利用される必要がある。従って地球全体と
してのエネルギーミニマム、環境保持を目指す上では特
殊な部位を除いては、単一材料(すなわち鋼材)での軽
量化対策が非常に重要となり、鋼材のより一層の高強度
化が期待されている。上記要求に加えて、車体構成部位
の一体成形は、製造工程の簡略化、連続化の為に重要な
技術的要請と考えられる。このような近代化されつつあ
る成形工程で用いられる鋼材の中で、特に薄鋼板を考え
ると、良好な成形性を有することがその鋼板の選択基準
となる。薄鋼板の成形性の良否は、伸び、ランクフォー
ドの塑性歪比(r値)、加工硬化指数(n値)や降伏強
度で判断され、複雑な部品の一体成形の為には伸びやn
値が高いことが一つの必要条件となる。伸びやn値の大
きな鋼板の例としては、従来フェライトとマルテンサイ
ト2相組織のDual Phase(DP)鋼が知ら
れている。DP鋼は特公昭56−18051号公報や特
公昭59−45735号公報などで示されているように
50〜80kgf/mm2で最大30〜35%程度の全
伸びを得ることができる。しかしながら従来比較的低強
度(35〜45kgf/mm2)の薄鋼板が用いられて
いる様な複雑な加工を要求される部位への適用では十分
な強度−延性バランスとは言い難い。また過時効帯を有
する既存の連続焼鈍ラインでは50〜60kgf/mm
2程度のDP鋼を製造するに適した工程条件が達成でき
ないといった難点もある。
【0003】この材質を更に向上させる為の方法として
最近、フェライト、ベイナイト及びオーステナイトの混
合組織(もしくは一部マルテンサイトを含む)をミクロ
組織として持つ高強度複合組織鋼板が提案されている。 この鋼板は室温で残留しているオーステナイトが成形時
にマルテンサイトに変態することによって高い延性を示
す「変態誘起塑性」を利用するものである。変態誘起塑
性を利用した鋼はTRIP鋼として知られているように
、例えばZackayら(V.F.Zackayら:T
rans.ASM vol.60(1967)252
)が示すように70kgf/mm2以上で最大90%程
度の高延性が達成されている。しかしながらこの様なT
RIP鋼は高価な合金元素を大量に添加する必要がある
など必ずしもここでの要求に合致しない。この様な問題
を解決したものとして、特開昭61−157625号公
報記載の発明のように自動車用鋼板の様な大量生産が前
提となる廉価な用途に合致した薄鋼板の製造方法が示さ
れている。しかしながらオーステナイトを多量に存在さ
せる事を指向している為に、多量の炭素含有が前提とな
っており、従来比較的低強度(35〜45kgf/mm
2)の薄鋼板が使われていた部位に適用するには強度が
過大であり、実用化される可能性は非常に少ない。この
特許公報で述べられている技術は、Siの添加によって
炭化物の析出を抑制し、フェライト変態を進行させる事
によって、未変態オーステナイト中に効果的に炭素を濃
化させ、オーステナイトを安定化させるものである。 この技術をより低強度領域に適用した発明として特開平
1−168819号公報がある。この発明では炭素濃度
の下限を0.05wt%まで拡張しても延性の優れた高
強度鋼板が得られる事を示している。
最近、フェライト、ベイナイト及びオーステナイトの混
合組織(もしくは一部マルテンサイトを含む)をミクロ
組織として持つ高強度複合組織鋼板が提案されている。 この鋼板は室温で残留しているオーステナイトが成形時
にマルテンサイトに変態することによって高い延性を示
す「変態誘起塑性」を利用するものである。変態誘起塑
性を利用した鋼はTRIP鋼として知られているように
、例えばZackayら(V.F.Zackayら:T
rans.ASM vol.60(1967)252
)が示すように70kgf/mm2以上で最大90%程
度の高延性が達成されている。しかしながらこの様なT
RIP鋼は高価な合金元素を大量に添加する必要がある
など必ずしもここでの要求に合致しない。この様な問題
を解決したものとして、特開昭61−157625号公
報記載の発明のように自動車用鋼板の様な大量生産が前
提となる廉価な用途に合致した薄鋼板の製造方法が示さ
れている。しかしながらオーステナイトを多量に存在さ
せる事を指向している為に、多量の炭素含有が前提とな
っており、従来比較的低強度(35〜45kgf/mm
2)の薄鋼板が使われていた部位に適用するには強度が
過大であり、実用化される可能性は非常に少ない。この
特許公報で述べられている技術は、Siの添加によって
炭化物の析出を抑制し、フェライト変態を進行させる事
によって、未変態オーステナイト中に効果的に炭素を濃
化させ、オーステナイトを安定化させるものである。 この技術をより低強度領域に適用した発明として特開平
1−168819号公報がある。この発明では炭素濃度
の下限を0.05wt%まで拡張しても延性の優れた高
強度鋼板が得られる事を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平1−168
819号公報の発明においては非常に低い炭素濃度の鋼
板においても10%以上のオーステナイトが室温で残留
している事を必要条件としており、オーステナイトの安
定化を支配する炭素の含有量が低い領域ではこの条件を
満足する事は必ずしも容易ではない。
819号公報の発明においては非常に低い炭素濃度の鋼
板においても10%以上のオーステナイトが室温で残留
している事を必要条件としており、オーステナイトの安
定化を支配する炭素の含有量が低い領域ではこの条件を
満足する事は必ずしも容易ではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは比較的低い
炭素量の鋼板においてもSiの添加とフェラィトの生成
量を増加させるような製造条件の設定を行う事によって
、比較的低いオーステナイトの残留で変態誘起塑性を利
用する事のできる50〜70kgf/mm2の優れた延
性を有する高強度複合鋼板を製造する方法を見いだした
。すなわち (1)C:0.05〜0.12%、Si:0.5〜3.
00%、Mn:0.5〜2.50%を含み残部Fe及び
不可避的な不純物からなる鋼材を、冷延後Ac1〜Ae
3変態温度の範囲に加熱し、その後1〜10℃/sec
の冷却速度で550〜700℃の範囲まで冷却し、引き
続いて10〜200℃の冷却速度で200〜450℃ま
で冷却した後300〜450℃の温度範囲で15秒〜2
0分保持し、室温まで冷却することにより、フェライト
とベイナイトを主相とし、更に3〜10%の体積分率の
残留オーステナイトを含むことを特徴とする優れた延性
を有する高強度鋼板の製造方法。 (2)C:0.05〜0.12%、Si:0.5〜3.
00%、Mn:1.5〜2.50%を含み残部Fe及び
不可避的な不純物からなる鋼材を、冷延後Ac1〜Ae
3変態温度の範囲に加熱し、その後1〜10℃/sec
の冷却速度で550〜700℃の範囲まで冷却し、引き
続いて10〜200℃の冷却速度で200〜450℃ま
で冷却した後300〜450℃の温度範囲で15秒〜2
0分保持し、室温まで冷却することにより、フェライト
とベイナイトを主相とし、更に3〜10%の体積分率の
残留オーステナイトを含むことを特徴とする優れた延性
を有する高強度鋼板の製造方法。 (3)Ni,Cr,Cu,Mo,Nb,Tiのうち1種
または2種以上の添加元素を合計2%以下添加すること
を特徴とする請求項1または2記載の優れた延性を有す
る高強度鋼板の製造方法である。
炭素量の鋼板においてもSiの添加とフェラィトの生成
量を増加させるような製造条件の設定を行う事によって
、比較的低いオーステナイトの残留で変態誘起塑性を利
用する事のできる50〜70kgf/mm2の優れた延
性を有する高強度複合鋼板を製造する方法を見いだした
。すなわち (1)C:0.05〜0.12%、Si:0.5〜3.
00%、Mn:0.5〜2.50%を含み残部Fe及び
不可避的な不純物からなる鋼材を、冷延後Ac1〜Ae
3変態温度の範囲に加熱し、その後1〜10℃/sec
の冷却速度で550〜700℃の範囲まで冷却し、引き
続いて10〜200℃の冷却速度で200〜450℃ま
で冷却した後300〜450℃の温度範囲で15秒〜2
0分保持し、室温まで冷却することにより、フェライト
とベイナイトを主相とし、更に3〜10%の体積分率の
残留オーステナイトを含むことを特徴とする優れた延性
を有する高強度鋼板の製造方法。 (2)C:0.05〜0.12%、Si:0.5〜3.
00%、Mn:1.5〜2.50%を含み残部Fe及び
不可避的な不純物からなる鋼材を、冷延後Ac1〜Ae
3変態温度の範囲に加熱し、その後1〜10℃/sec
の冷却速度で550〜700℃の範囲まで冷却し、引き
続いて10〜200℃の冷却速度で200〜450℃ま
で冷却した後300〜450℃の温度範囲で15秒〜2
0分保持し、室温まで冷却することにより、フェライト
とベイナイトを主相とし、更に3〜10%の体積分率の
残留オーステナイトを含むことを特徴とする優れた延性
を有する高強度鋼板の製造方法。 (3)Ni,Cr,Cu,Mo,Nb,Tiのうち1種
または2種以上の添加元素を合計2%以下添加すること
を特徴とする請求項1または2記載の優れた延性を有す
る高強度鋼板の製造方法である。
【0006】
【作用】従来報告されている残留オーステナイトを含む
高強度鋼板は、TRIP効果による延性の大幅な改善を
目的として、オーステナイトの残留量をできるだけ多く
するために比較的大量の炭素を含有していた。これはN
i等のオーステナイト安定化元素を大量に含まないこの
種の鋼に於いては、未変態オーステナイト中の炭素濃度
を高める事がオーステナイトを室温でも安定に存在させ
るために必要不可欠であり、従って鋼板に含まれる平均
炭素濃度が最終的に得られる残留オーステナイト量をほ
ぼ決定すると考えられるからである。しかしながら鋼板
中の炭素濃度を上げる事はすなわち鋼板の焼入れ性を上
げる事と等しく、従って鋼板の強度は不可避的に上昇す
る。この発明で対象としている50〜70kgf/mm
2の引張強度を有する比較的低強度の高強度鋼板を製造
するためにはそれ故、鋼板の炭素含有量を制限し、その
結果として最適の残留γ含有量に制御する必要が有る事
が判明した。オーステナイトを残留させる事を前提とし
て、Si,Mnの添加された冷延・焼鈍鋼板の引張強度
は、C含有量毎にその合金添加量と焼鈍条件によって決
定されると言える。本発明の基礎となったこれまでの実
験結果をまとめると図1に示すような関係が得られる。 すなわち、70kgf/mm2未満の強度を工業的に安
定して得るためには炭素量を0.12%以下に限定する
事が必要である事が判明した。またこの条件で得られる
延性(破断伸びEl)と残留オーステナイト量の関係を
示すと図2の様になった。安定して35%以上の破断伸
びを得るためには残留オーステナイト量が3〜10%の
範囲にあることが判明した。
高強度鋼板は、TRIP効果による延性の大幅な改善を
目的として、オーステナイトの残留量をできるだけ多く
するために比較的大量の炭素を含有していた。これはN
i等のオーステナイト安定化元素を大量に含まないこの
種の鋼に於いては、未変態オーステナイト中の炭素濃度
を高める事がオーステナイトを室温でも安定に存在させ
るために必要不可欠であり、従って鋼板に含まれる平均
炭素濃度が最終的に得られる残留オーステナイト量をほ
ぼ決定すると考えられるからである。しかしながら鋼板
中の炭素濃度を上げる事はすなわち鋼板の焼入れ性を上
げる事と等しく、従って鋼板の強度は不可避的に上昇す
る。この発明で対象としている50〜70kgf/mm
2の引張強度を有する比較的低強度の高強度鋼板を製造
するためにはそれ故、鋼板の炭素含有量を制限し、その
結果として最適の残留γ含有量に制御する必要が有る事
が判明した。オーステナイトを残留させる事を前提とし
て、Si,Mnの添加された冷延・焼鈍鋼板の引張強度
は、C含有量毎にその合金添加量と焼鈍条件によって決
定されると言える。本発明の基礎となったこれまでの実
験結果をまとめると図1に示すような関係が得られる。 すなわち、70kgf/mm2未満の強度を工業的に安
定して得るためには炭素量を0.12%以下に限定する
事が必要である事が判明した。またこの条件で得られる
延性(破断伸びEl)と残留オーステナイト量の関係を
示すと図2の様になった。安定して35%以上の破断伸
びを得るためには残留オーステナイト量が3〜10%の
範囲にあることが判明した。
【0007】以下に本発明の重要な要素の作用の詳細に
ついて述べる。 C:上記のごとく本発明の対象は50〜70kgf/m
m2の比較的低強度領域の鋼板の製造で有る事から、C
が0.12%以上ではその目的を達する事が容易でない
のでこれを上限とする。このとき、鋼板を低強度にする
別の方法として他の添加元素であるMn及びSiの添加
量を共に減ずる事が考えられるが、後に示すようにこれ
らの合金元素を同時に低下させる事はオーステナイトを
室温で残留させるためには不利益なことである。また、
本発明に於いては高価な合金元素の添加をできるだけ避
ける事によってコスト的な不利益を避けることも重要な
技術的要素となっている。従ってオーステナイトを安定
化し、室温で残留させるためにはオーステナイトへの炭
素の濃化が不可欠である。炭素の濃化によって安定化し
たオーステナイトがTRIP効果によって延性を向上さ
せ、他の従来鋼に比べて明確な優位性を持つためには最
低0.05%以上の炭素含有が必要であるのでこれを炭
素の下限値とする。
ついて述べる。 C:上記のごとく本発明の対象は50〜70kgf/m
m2の比較的低強度領域の鋼板の製造で有る事から、C
が0.12%以上ではその目的を達する事が容易でない
のでこれを上限とする。このとき、鋼板を低強度にする
別の方法として他の添加元素であるMn及びSiの添加
量を共に減ずる事が考えられるが、後に示すようにこれ
らの合金元素を同時に低下させる事はオーステナイトを
室温で残留させるためには不利益なことである。また、
本発明に於いては高価な合金元素の添加をできるだけ避
ける事によってコスト的な不利益を避けることも重要な
技術的要素となっている。従ってオーステナイトを安定
化し、室温で残留させるためにはオーステナイトへの炭
素の濃化が不可欠である。炭素の濃化によって安定化し
たオーステナイトがTRIP効果によって延性を向上さ
せ、他の従来鋼に比べて明確な優位性を持つためには最
低0.05%以上の炭素含有が必要であるのでこれを炭
素の下限値とする。
【0008】Si:Siはオーステナイトを室温でも安
定なほど炭素濃化させるために最も重要な添加元素であ
る。鋼板をフェライト/オーステナイト2相域に加熱し
、冷却時にフェライト変態を進行させる事によってオー
ステナイト中に炭素を濃化させる事が本発明の技術の中
心であるが、フェライト変態の進行と共に(従ってオー
ステナイト中の炭素濃度の上昇と共に)炭化物の生成が
起こり易くなり、高温ではパーライト、低温では上部ベ
イナイトが生成されるようになり、オーステナイト中の
全炭素量を減少させ、結果として残留オーステナイト量
を減少させる事となる。Siはよく知られているように
炭化物(ここではセメンタイト)に固溶しないために炭
化物の生成を著しく遅らせる働きがある。これにより炭
化物の形で炭素原子を浪費する事無く効率よいオーステ
ナイトへの炭素濃化を可能にする。この働きの為には0
.5%以上のSi添加が不可欠である。Siはこのとき
フェライト中に固溶し、フェライトを強化する事から、
不必要に多量の添加は鋼板の加工性の低下をもたらす。 従ってその添加量を3%以下と限定した。
定なほど炭素濃化させるために最も重要な添加元素であ
る。鋼板をフェライト/オーステナイト2相域に加熱し
、冷却時にフェライト変態を進行させる事によってオー
ステナイト中に炭素を濃化させる事が本発明の技術の中
心であるが、フェライト変態の進行と共に(従ってオー
ステナイト中の炭素濃度の上昇と共に)炭化物の生成が
起こり易くなり、高温ではパーライト、低温では上部ベ
イナイトが生成されるようになり、オーステナイト中の
全炭素量を減少させ、結果として残留オーステナイト量
を減少させる事となる。Siはよく知られているように
炭化物(ここではセメンタイト)に固溶しないために炭
化物の生成を著しく遅らせる働きがある。これにより炭
化物の形で炭素原子を浪費する事無く効率よいオーステ
ナイトへの炭素濃化を可能にする。この働きの為には0
.5%以上のSi添加が不可欠である。Siはこのとき
フェライト中に固溶し、フェライトを強化する事から、
不必要に多量の添加は鋼板の加工性の低下をもたらす。 従ってその添加量を3%以下と限定した。
【0009】Mn:MnもSi同様炭化物の生成を遅ら
す働きがある事からオーステナイトの残留に貢献する添
加元素である。これに加えて、Mn添加はオーステナイ
トのマルテンサイト変態開始温度を低くする。オーステ
ナイトを室温で安定にする為には上述の通り炭化物の析
出を抑えてオーステナイト中の炭素濃度を高める事が必
要だが、同時にそのオーステナイトのマルテンサイト変
態開始温度を低下させる事も重要である。もしもマルテ
ンサイト変態温度が室温よりも高温であれば、オーステ
ナイトの一部は不可避的にマルテンサイトに変態し、鋼
板の強度を上げると共に延性の劣化をもたらす。このよ
うな目的のためには0.5%以上のMn濃度が必要であ
るが、1.5%以上の添加はマルテンサイト変態温度を
大きく低下させ、オーステナイトを室温で残留させるた
めに特に有効である。しかしながら、多量のMn添加は
鋼板の焼き入れ性を不必要に高め強度上昇と共に延性の
劣化の可能性が高まる。従ってMnの上限値を2.5%
とする。
す働きがある事からオーステナイトの残留に貢献する添
加元素である。これに加えて、Mn添加はオーステナイ
トのマルテンサイト変態開始温度を低くする。オーステ
ナイトを室温で安定にする為には上述の通り炭化物の析
出を抑えてオーステナイト中の炭素濃度を高める事が必
要だが、同時にそのオーステナイトのマルテンサイト変
態開始温度を低下させる事も重要である。もしもマルテ
ンサイト変態温度が室温よりも高温であれば、オーステ
ナイトの一部は不可避的にマルテンサイトに変態し、鋼
板の強度を上げると共に延性の劣化をもたらす。このよ
うな目的のためには0.5%以上のMn濃度が必要であ
るが、1.5%以上の添加はマルテンサイト変態温度を
大きく低下させ、オーステナイトを室温で残留させるた
めに特に有効である。しかしながら、多量のMn添加は
鋼板の焼き入れ性を不必要に高め強度上昇と共に延性の
劣化の可能性が高まる。従ってMnの上限値を2.5%
とする。
【0010】その他の添加元素:Ni、Crはその単独
もしくは複合の添加によってオーステナイトを安定化さ
せる事が出来、オーステナイトの残留に有利であると考
えられる。またMo等の鋼の焼き入れ性を増す元素の添
加も有効である。Nb、Tiは炭化物(Nb(C、N)
、Ti(C、N)等)の析出強化による強度調整のため
に添加される。またCuについてはSi同様セメンタイ
トへ固溶しにくい事から炭化物の析出開始を遅らせ、オ
ーステナイトの炭素濃化の進行を助けると同時に強度調
整のためにも用いられる。しかしながら必要以上にこれ
らの合金元素を添加することは鋼板の製造コストを高め
るのみならず、強度上昇にともなう延性の劣化をもたら
す事からトータルとして2%以下の添加に制限する。
もしくは複合の添加によってオーステナイトを安定化さ
せる事が出来、オーステナイトの残留に有利であると考
えられる。またMo等の鋼の焼き入れ性を増す元素の添
加も有効である。Nb、Tiは炭化物(Nb(C、N)
、Ti(C、N)等)の析出強化による強度調整のため
に添加される。またCuについてはSi同様セメンタイ
トへ固溶しにくい事から炭化物の析出開始を遅らせ、オ
ーステナイトの炭素濃化の進行を助けると同時に強度調
整のためにも用いられる。しかしながら必要以上にこれ
らの合金元素を添加することは鋼板の製造コストを高め
るのみならず、強度上昇にともなう延性の劣化をもたら
す事からトータルとして2%以下の添加に制限する。
【0011】冷延後の熱処理条件:冷延鋼板の焼鈍加熱
温度はフェライト/オーステナイト2相域(Ac1〜A
e3)とし、加工フェライトの再結晶と変態オーステナ
イトの量、成分濃化を制御する必要がある。本発明で対
象としている50〜70kgf/mm2の延性の良好な
鋼板の最終ミクロ組織は主相をフェライトとするフェラ
イト、ベイナイト、残留オーステナイト(及び一部マル
テンサイトを含む場合もある)複合組織である。良好な
延性は残留オーステナイトの存在のみならず軟質なフェ
ライト相の存在にもよることが判明しており、2相域加
熱に引き続き行われる冷却をコントロールしてフェライ
ト変態を十分に進行させることが重要である。この目的
のために、2相域での加熱後フェライト変態量を出来る
だけ増大させるために1〜10℃/秒の冷却速度で55
0℃〜700℃まで冷却する。冷却速度の下限値は実操
業で達成できる最低の冷却速度として1℃/秒とする。 また10℃/秒以上の冷却速度でこの温度領域を冷却す
ることはフェライト変態の十分な進行を阻害するために
これを上限とした。1〜10℃/秒での冷却を550℃
以下まで行った場合にはフェライトのみならずパーライ
トの生成が認められ、鋼中の炭素を炭化物(セメンタイ
ト)の形で消費し、最終的に残留するオーステナイトへ
の炭化濃化を大きく阻害し、また700℃以上でこの冷
却を完了させた場合には得られるフェライト変態量が十
分でない。このようにして十分なフェライト変態量が得
られた後に、鋼板は10〜200℃/秒の冷却速度で2
00〜450℃まで冷却される。このとき10℃/秒以
下の冷却速度ではパーライトの生成が認められるのでこ
れを下限とした。また実操業ラインでの到達可能な冷却
速度から上限冷却速度を決定した。また冷却停止温度を
200℃以下にする事はマルテンサイト変態を起こす可
能性があり避ける必要があり、450℃以上ではベイナ
イト変態と同時に炭化物(セメンタイト)の析出が起こ
り、オーステナイトを室温で残留させるためには不利で
あるのでこれらを上限、下限とした。この段階での未変
態オーステナイト中の炭素濃度は室温で安定なほど高く
ないことは平衡状態図から明らかである。従って引き続
きおこなわれるベイナイト変態処理(オーステンバー処
理)により更にオーステナイト中の炭素濃度を高める必
要がある。このときのベイナイト変態処理温度は炭化物
生成が認められる450℃以上を避け、またフェライト
中に炭化物を含む下部ベイナイトの生成が認められない
300℃以上とする。これらの適当なベイナイト変態処
理温度で未変態オーステナイトの炭素濃化に実質意味の
あるベイナイト変態量を得るためには最低15秒以上必
要な事が確認された。しかし、不必要に長時間保持する
ことは未変態オーステナイトのパーライトへの変態や未
変態オーステナイトからの炭化物析出によるオーステナ
イト中の炭素濃度低下をもたらし、結果としてベイナイ
ト変態が引き続き進行し、オーステナイトの残留が期待
されない。これを避けるためにベイナイト変態処理温度
での最高保持時間を20分以内と限定する。
温度はフェライト/オーステナイト2相域(Ac1〜A
e3)とし、加工フェライトの再結晶と変態オーステナ
イトの量、成分濃化を制御する必要がある。本発明で対
象としている50〜70kgf/mm2の延性の良好な
鋼板の最終ミクロ組織は主相をフェライトとするフェラ
イト、ベイナイト、残留オーステナイト(及び一部マル
テンサイトを含む場合もある)複合組織である。良好な
延性は残留オーステナイトの存在のみならず軟質なフェ
ライト相の存在にもよることが判明しており、2相域加
熱に引き続き行われる冷却をコントロールしてフェライ
ト変態を十分に進行させることが重要である。この目的
のために、2相域での加熱後フェライト変態量を出来る
だけ増大させるために1〜10℃/秒の冷却速度で55
0℃〜700℃まで冷却する。冷却速度の下限値は実操
業で達成できる最低の冷却速度として1℃/秒とする。 また10℃/秒以上の冷却速度でこの温度領域を冷却す
ることはフェライト変態の十分な進行を阻害するために
これを上限とした。1〜10℃/秒での冷却を550℃
以下まで行った場合にはフェライトのみならずパーライ
トの生成が認められ、鋼中の炭素を炭化物(セメンタイ
ト)の形で消費し、最終的に残留するオーステナイトへ
の炭化濃化を大きく阻害し、また700℃以上でこの冷
却を完了させた場合には得られるフェライト変態量が十
分でない。このようにして十分なフェライト変態量が得
られた後に、鋼板は10〜200℃/秒の冷却速度で2
00〜450℃まで冷却される。このとき10℃/秒以
下の冷却速度ではパーライトの生成が認められるのでこ
れを下限とした。また実操業ラインでの到達可能な冷却
速度から上限冷却速度を決定した。また冷却停止温度を
200℃以下にする事はマルテンサイト変態を起こす可
能性があり避ける必要があり、450℃以上ではベイナ
イト変態と同時に炭化物(セメンタイト)の析出が起こ
り、オーステナイトを室温で残留させるためには不利で
あるのでこれらを上限、下限とした。この段階での未変
態オーステナイト中の炭素濃度は室温で安定なほど高く
ないことは平衡状態図から明らかである。従って引き続
きおこなわれるベイナイト変態処理(オーステンバー処
理)により更にオーステナイト中の炭素濃度を高める必
要がある。このときのベイナイト変態処理温度は炭化物
生成が認められる450℃以上を避け、またフェライト
中に炭化物を含む下部ベイナイトの生成が認められない
300℃以上とする。これらの適当なベイナイト変態処
理温度で未変態オーステナイトの炭素濃化に実質意味の
あるベイナイト変態量を得るためには最低15秒以上必
要な事が確認された。しかし、不必要に長時間保持する
ことは未変態オーステナイトのパーライトへの変態や未
変態オーステナイトからの炭化物析出によるオーステナ
イト中の炭素濃度低下をもたらし、結果としてベイナイ
ト変態が引き続き進行し、オーステナイトの残留が期待
されない。これを避けるためにベイナイト変態処理温度
での最高保持時間を20分以内と限定する。
【0012】最終ミクロ組織中のオーステナイト含有量
:最終的に鋼板中に含まれる残留オーステナイトは鋼板
の引張試験中にマルテンサイトに変態する事によって歪
の緩和と局部くびれの防止により大きな延性(特に一様
伸び)を与える。これはTRIP(変態誘起塑性)と呼
ばれ、一般的には残留オーステナイト量で得られる延性
が整理できると言われている。しかしながら残留オース
テナイトの加工誘起変態はオーステナイトの安定性に大
きく影響され、必ずしも多量の残留オーステナイトを含
有する鋼板が大きな延性を示すとは限らない。このとき
残留オーステナイトの安定性を支配する最も大きな因子
は残留オーステナイトのマルテンサイト変態温度(Ms
)である。残留オーステナイトのMsが室温近傍で有れ
ば、微少な変形でほとんどのオーステナイトのマルテン
サイト変態が完了するために、高歪領域でのTRIP効
果は望めず、結果として小さな延性を示すのみである。 一方残留オーステナイトのMsが非常に低温の場合には
、オーステナイトの加工誘起変態が起こる前に鋼板の局
部変形が進行し、TRIP効果は期待できない。この様
な残留オーステナイトのMs温度はオーステナイト中の
化学成分で決定され、置換型の添加元素に付いては2層
域での焼鈍中もしくは焼鈍温度からの徐冷中のフェライ
ト変態にともなった拡散による濃化(もしくは淡化)に
よりその濃度が変化する。しかしながら焼鈍時間が短時
間である事及びフェライト変態中には極高温域以外では
置換型元素の分配は小さい事から、残留オーステナイト
中にはほぼ鋼板の平均濃度に近い置換型元素が含有され
ると考えられる。従って残留オーステナイト中のMsは
その炭素濃度によって決定されると言える。またオース
テナイトのMsに及ぼす炭素濃度の影響が他の元素に比
べて非常に大きな事実からも残留オーステナイト中の炭
素濃度の重要性が理解される。本発明で対象としている
0.05〜0.12wt%Cの鋼板に於いて10%以上
の残留オーステナイトを含有する事は技術的には可能で
あるが、そのときに得られる残留オーステナイト中の炭
素濃度は1wt%程度以下となり、微少な変形でマルテ
ンサイトに変態して高歪領域でのTRIP効果を示さな
い事が判明した。また残留オーステナイト量が3%以下
の場合には従来知られているDP鋼等の鋼板に対する優
位性は非常に小さい。従って最終的な鋼板の残留オース
テナイト量は3〜10%にコントロールする事が重要で
ある。
:最終的に鋼板中に含まれる残留オーステナイトは鋼板
の引張試験中にマルテンサイトに変態する事によって歪
の緩和と局部くびれの防止により大きな延性(特に一様
伸び)を与える。これはTRIP(変態誘起塑性)と呼
ばれ、一般的には残留オーステナイト量で得られる延性
が整理できると言われている。しかしながら残留オース
テナイトの加工誘起変態はオーステナイトの安定性に大
きく影響され、必ずしも多量の残留オーステナイトを含
有する鋼板が大きな延性を示すとは限らない。このとき
残留オーステナイトの安定性を支配する最も大きな因子
は残留オーステナイトのマルテンサイト変態温度(Ms
)である。残留オーステナイトのMsが室温近傍で有れ
ば、微少な変形でほとんどのオーステナイトのマルテン
サイト変態が完了するために、高歪領域でのTRIP効
果は望めず、結果として小さな延性を示すのみである。 一方残留オーステナイトのMsが非常に低温の場合には
、オーステナイトの加工誘起変態が起こる前に鋼板の局
部変形が進行し、TRIP効果は期待できない。この様
な残留オーステナイトのMs温度はオーステナイト中の
化学成分で決定され、置換型の添加元素に付いては2層
域での焼鈍中もしくは焼鈍温度からの徐冷中のフェライ
ト変態にともなった拡散による濃化(もしくは淡化)に
よりその濃度が変化する。しかしながら焼鈍時間が短時
間である事及びフェライト変態中には極高温域以外では
置換型元素の分配は小さい事から、残留オーステナイト
中にはほぼ鋼板の平均濃度に近い置換型元素が含有され
ると考えられる。従って残留オーステナイト中のMsは
その炭素濃度によって決定されると言える。またオース
テナイトのMsに及ぼす炭素濃度の影響が他の元素に比
べて非常に大きな事実からも残留オーステナイト中の炭
素濃度の重要性が理解される。本発明で対象としている
0.05〜0.12wt%Cの鋼板に於いて10%以上
の残留オーステナイトを含有する事は技術的には可能で
あるが、そのときに得られる残留オーステナイト中の炭
素濃度は1wt%程度以下となり、微少な変形でマルテ
ンサイトに変態して高歪領域でのTRIP効果を示さな
い事が判明した。また残留オーステナイト量が3%以下
の場合には従来知られているDP鋼等の鋼板に対する優
位性は非常に小さい。従って最終的な鋼板の残留オース
テナイト量は3〜10%にコントロールする事が重要で
ある。
【0013】
【実施例】表1に示す各鋼種に対し、熱間圧延により3
.0mm厚とした後、冷却、巻取り(400℃〜650
℃の範囲)した熱間圧延鋼板を冷延により1.0mm厚
とした後焼鈍が施され、機械的性質調査、残留オーステ
ナイトの定量が行われた。焼鈍条件は図1に示す熱サイ
クルで行い、焼鈍温度(ST/℃)での保持時間は90
秒である。焼鈍後鋼板は5〜8℃/秒でT1℃まで冷却
され、引き続き80〜140℃/秒の冷却速度でT2℃
まで冷却され、その温度で所定に時間等温保持された後
室温まで冷却された。焼鈍により得られた鋼板の機械的
性質と焼鈍条件を表2に示した。また同表中Vg%は鋼
板中の残留オーステナイト体積百分率を表す。同表によ
り、本発明の条件を満たす鋼板(表中に本発明鋼と表示
)は目標とする50〜70kgf/mm2の強度と同時
に35%以上の優れた破断伸びを有することがわかる。
.0mm厚とした後、冷却、巻取り(400℃〜650
℃の範囲)した熱間圧延鋼板を冷延により1.0mm厚
とした後焼鈍が施され、機械的性質調査、残留オーステ
ナイトの定量が行われた。焼鈍条件は図1に示す熱サイ
クルで行い、焼鈍温度(ST/℃)での保持時間は90
秒である。焼鈍後鋼板は5〜8℃/秒でT1℃まで冷却
され、引き続き80〜140℃/秒の冷却速度でT2℃
まで冷却され、その温度で所定に時間等温保持された後
室温まで冷却された。焼鈍により得られた鋼板の機械的
性質と焼鈍条件を表2に示した。また同表中Vg%は鋼
板中の残留オーステナイト体積百分率を表す。同表によ
り、本発明の条件を満たす鋼板(表中に本発明鋼と表示
)は目標とする50〜70kgf/mm2の強度と同時
に35%以上の優れた破断伸びを有することがわかる。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2A】
【0016】
【表2B】
【0017】
【発明の効果】以上記述のように、本発明を用いる事に
よって現状使われている比較的低強度(35〜45kg
f/mm2)の薄鋼板の代替として使用可能な50〜7
0kgf/mm2)の優れた延性を有する高強度鋼板の
製造が可能となり、自動車の部品に適用する事で自動車
車体軽量化に大きく貢献することができる。
よって現状使われている比較的低強度(35〜45kg
f/mm2)の薄鋼板の代替として使用可能な50〜7
0kgf/mm2)の優れた延性を有する高強度鋼板の
製造が可能となり、自動車の部品に適用する事で自動車
車体軽量化に大きく貢献することができる。
【図1】冷延後の焼鈍の熱サイクルを示す。
【図2】冷延・焼鈍された残留オーステナイトを含有す
る鋼板の強度に及ぼす鋼板炭素(C)濃度の影響を示す
。
る鋼板の強度に及ぼす鋼板炭素(C)濃度の影響を示す
。
【図3】図2の炭素範囲で得られた鋼板の破断伸びと残
留オーステナイト量の関係を示す。
留オーステナイト量の関係を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%でC:0.05〜0.12%、
Si:0.5〜3.00%、Mn:0.5〜2.50%
を含み残部Fe及び不可避的な不純物からなる鋼材を、
冷延後Ac1〜Ae3変態温度の範囲に加熱し、その後
1〜10℃/secの冷却速度で550〜700℃の範
囲まで冷却し、引き続いて10〜200℃/secの冷
却速度で200〜450℃まで冷却した後300〜45
0℃の温度範囲で15秒〜20分保持し、室温まで冷却
することにより、フェライトとベイナイトを主相とし、
更に3〜10%の体積分率の残留オーステナイトを含む
ことを特徴とする優れた延性を有する高強度鋼板の製造
方法。 - 【請求項2】 重量%でC:0.05〜0.12%、
Si:0.5〜3.00%、Mn:1.5〜2.50%
を含み残部Fe及び不可避的な不純物からなる鋼材を、
冷延後Ac1〜Ae3変態温度の範囲に加熱し、その後
1〜10℃/secの冷却速度で550〜700℃の範
囲まで冷却し、引き続いて10〜200℃/secの冷
却速度で200〜450℃まで冷却した後300〜45
0℃の温度範囲で15秒〜20分保持し、室温まで冷却
することにより、フェライトとベイナイトを主相とし、
更に3〜10%の体積分率の残留オーステナイトを含む
ことを特徴とする優れた延性を有する高強度鋼板の製造
方法。 - 【請求項3】 Ni,Cr,Cu,Mo,Nb,Ti
のうち1種または2種以上の添加元素を合計2%以下添
加することを特徴とする請求項1または2記載の優れた
延性を有する高強度鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13210791A JPH04333524A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13210791A JPH04333524A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04333524A true JPH04333524A (ja) | 1992-11-20 |
Family
ID=15073613
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13210791A Pending JPH04333524A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04333524A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5470529A (en) * | 1994-03-08 | 1995-11-28 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | High tensile strength steel sheet having improved formability |
| EP0922782A4 (en) * | 1997-06-16 | 2003-08-27 | Kawasaki Steel Co | HIGH STRENGTH, EXCELLENTLY WORKABLE COLD ROLLED STEEL SHEET WITH EXCELLENT IMPACT RESISTANCE |
| EP1207213A4 (en) * | 2000-04-27 | 2003-08-27 | Kawasaki Steel Co | HIGH-STRENGTH COLD ROLLED STEEL SHEET WITH EXCELLENT DUCTILITY AND RECYCLING PROPERTIES AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
| EP1514951A4 (en) * | 2002-06-14 | 2006-05-10 | Jfe Steel Corp | HIGH-RESISTANT COLD-ROLLED STEEL PLATE AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
| WO2006106668A1 (ja) | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | 均一伸びに優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法 |
| US7507307B2 (en) | 2002-06-10 | 2009-03-24 | Jfe Steel Corporation | Method for producing cold rolled steel plate of super high strength |
| CZ303862B6 (cs) * | 2011-12-05 | 2013-05-29 | Pilsen Steel S.R.O. | Zpusob primárního tepelného zpracování tvárených polotovaru |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62182225A (ja) * | 1986-02-05 | 1987-08-10 | Nippon Steel Corp | 延性の良い高強度鋼板の製造方法 |
| JPH02217425A (ja) * | 1989-02-18 | 1990-08-30 | Nippon Steel Corp | 優れた成形性を有する高強度鋼板の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-09 JP JP13210791A patent/JPH04333524A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62182225A (ja) * | 1986-02-05 | 1987-08-10 | Nippon Steel Corp | 延性の良い高強度鋼板の製造方法 |
| JPH02217425A (ja) * | 1989-02-18 | 1990-08-30 | Nippon Steel Corp | 優れた成形性を有する高強度鋼板の製造方法 |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5470529A (en) * | 1994-03-08 | 1995-11-28 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | High tensile strength steel sheet having improved formability |
| EP0922782A4 (en) * | 1997-06-16 | 2003-08-27 | Kawasaki Steel Co | HIGH STRENGTH, EXCELLENTLY WORKABLE COLD ROLLED STEEL SHEET WITH EXCELLENT IMPACT RESISTANCE |
| EP1207213A4 (en) * | 2000-04-27 | 2003-08-27 | Kawasaki Steel Co | HIGH-STRENGTH COLD ROLLED STEEL SHEET WITH EXCELLENT DUCTILITY AND RECYCLING PROPERTIES AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
| US6692584B2 (en) | 2000-04-27 | 2004-02-17 | Jfe Steel Corporation | High tensile cold-rolled steel sheet excellent in ductility and in strain aging hardening properties, and method for producing the same |
| US7507307B2 (en) | 2002-06-10 | 2009-03-24 | Jfe Steel Corporation | Method for producing cold rolled steel plate of super high strength |
| EP1514951A4 (en) * | 2002-06-14 | 2006-05-10 | Jfe Steel Corp | HIGH-RESISTANT COLD-ROLLED STEEL PLATE AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
| EP2017363A3 (en) * | 2002-06-14 | 2009-08-05 | JFE Steel Corporation | High strength cold-rolled steel sheet and method for manufacturing the same |
| WO2006106668A1 (ja) | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | 均一伸びに優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法 |
| EP1870482A4 (en) * | 2005-03-30 | 2010-08-18 | Kobe Steel Ltd | HIGH-RESISTANT COLD-ROLLED STEEL PLATE WITH EXCELLENT UNIFORM STRENGTH AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
| US9074272B2 (en) | 2005-03-30 | 2015-07-07 | Kobe Steel, Ltd. | High-strength cold-rolled steel sheet excellent in uniform elongation and method for manufacturing same |
| CZ303862B6 (cs) * | 2011-12-05 | 2013-05-29 | Pilsen Steel S.R.O. | Zpusob primárního tepelného zpracování tvárených polotovaru |
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