JPH04335883A - 抗菌性ポリペプチドの製造方法 - Google Patents

抗菌性ポリペプチドの製造方法

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JPH04335883A
JPH04335883A JP3138314A JP13831491A JPH04335883A JP H04335883 A JPH04335883 A JP H04335883A JP 3138314 A JP3138314 A JP 3138314A JP 13831491 A JP13831491 A JP 13831491A JP H04335883 A JPH04335883 A JP H04335883A
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JP
Japan
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gene
sequence
zerpecin
dna
amino acid
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Pending
Application number
JP3138314A
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English (en)
Inventor
Shunji Natori
俊二 名取
Hikari Kimura
光 木村
Satoshi Koikeda
聡 小池田
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Amano Enzyme Inc
Original Assignee
Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双翅目または膜翅目に
属する昆虫の幼虫の体表障害時にその幼虫の体液中に誘
導される抗菌性ポリペプチドをコードする遺伝子を組み
込んだ形質転換体、及び該形質転換体を培養することに
よる該抗菌性ポリペプチドの製造方法に関する。
【0002】更に詳細には、センチニクバエの幼虫の体
表に傷を与えることにより体液中に誘導される抗菌性を
有するポリペプチド、即ちザーペシン(Sapecin
)をコードする遺伝子を宿主微生物である酵母に組み込
んで形質転換し、該酵母を培養することによってザーペ
シンを製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】細菌や異種の血球を、昆虫に接種したり
単に体表に傷をつけるといった刺激を与えると体液中に
数々の蛋白が誘導されることが知られている。これらの
物質は、抗体産生能を持たない動物の生体防御にとって
重要な係わりがあるものと考えられる。
【0004】これらのうちで、例えばセンチニクバエ(
Sarcophaga  peregrina)幼虫体
液中に誘導される活性蛋白として、血球凝集作用をもつ
蛋白〔J.  Biol.  Chem.、255巻、
2919−2924頁(1980)〕、抗菌活性を持つ
蛋白〔Biochem.  J.、211巻、727−
734頁(1983)〕などが同定されている。
【0005】前者のレクチン様蛋白は、ザルコファルガ
(Sarcophaga)レクチンと命名され、マウス
の骨髄細胞やマクロファージの真菌殺能を増強させる、
ヒトT細胞よりのγ−インターフェロンの産生を導く、
生体防御等の作用が研究されている。
【0006】また後者の抗菌活性を持つ蛋白としては、
例えばザルコトキシン(Sarcotoxin)Iと命
名されてその理化学的性質も明らかにされている(特開
昭59−13730)蛋白、ザルコトキシンIIと命名
されてその理化学的性質も明らかにされている(特開昭
63−35599)蛋白、および同じくセンチニクバエ
の幼虫体液から得られ、ザーペシン(Sapecin)
と命名され、単離されてそのアミノ酸配列が決定されて
いる(特開昭63−185997)蛋白等が知られてい
る。
【0007】これらは幅広い抗菌スペクトルを有するこ
とから、生体防御物質と考えられ、更にこれらの抗菌性
蛋白は特にグラム陰性菌の大腸菌及びグラム陽性菌の黄
色ブドウ状球菌に対して強い抗菌力を有している。しか
しながら、これらの蛋白を大量に、安価に生産する方法
に関しては報告されていない。
【0008】ザルコトキシンに関してはその前駆体のク
ローン化DNA、その断片及びそれらが組み込まれたプ
ラスミドが報告されている(特開平1−51084、特
開平1−51085)。しかしながら、ザーペシンに関
してはその蛋白をコードする遺伝子は得られていない。 もちろん該遺伝子を宿主微生物に組み込んだ該蛋白の生
産方法に関しても報告されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は抗菌性蛋白、
とりわけザーペシンをコードするDNAを組み込んだ酵
母を宿主として発現可能なプラスミド及び該プラスミド
を酵母に組み込んだ組換体、さらには該組換体を培養す
ることによるザーペシンの生産方法を提供するものであ
る。
【0010】ザーペシンは抗菌作用を有しているため通
常の大腸菌を用いた遺伝子組換えによる方法では生産す
ることができない。本発明は抗菌性蛋白であるザーペシ
ンを酵母を組換体の宿主として選択することにより、該
蛋白を大量に生産する方法をはじめて可能にしたもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、ザーペシンの遺伝子を構築し、該遺伝子を組み込
んだ形質転換酵母を得、該形質転換体を培養することに
よってザーペシンを生産することに成功し、本発明を完
成した。
【0012】即ち、本発明により配列番号:1に示され
るザーペシンを安価に、大量に生産することができ、得
られた蛋白は抗菌剤として利用できる。以下、本発明を
実施例、試験例を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
【実施例】
実施例1  ザーペシン遺伝子の構築 ■  ザーペシン遺伝子断片の調製 ザーペシンの遺伝子はセンチニクバエ胚由来の株化細胞
であるNIH−Sape−4細胞を培養し、〔ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Bio
l.Chem.), 263巻,17117〜1712
1頁  (1988)〕に従って取得した。該遺伝子の
うち成熟タンパク部分(配列番号:1に示す)の遺伝子
をPCR法により増幅した。プライマーとしてはプライ
マー1(配列番号:2に示す)及びプライマー2(配列
番号:3に示す)を用いた。
【0014】プライマー1にはα因子のシグナルペプチ
ドの塩基配列の一部(HindIIIサイトを含む)が
含まれている。又、プライマー2にはストップコドンと
EcoRIサイトが含まれている。
【0015】PCR法の反応はGene  AmpTM
kit〔パーキンエルマージャパン社製〕を用いDNA
  Thermal  Cycler〔パーキンエルマ
ージャパン社製〕により行った。反応液の組成は該キッ
トに添付されている説明書に記載されている方法に従っ
た。
【0016】反応液の入ったチューブをDNA  Th
ermal  Cyclerにセットし、以下の条件で
反応を35サイクル行い増幅した。 95℃、1分 40℃、2分 72℃、3分
【0017】その後、さらに72℃で7分間インキュベ
ートした。反応後に反応液を取り出しこれをクロロホル
ムにて抽出した。次にこれを1.5%アガロースゲルに
て電気泳動し増幅されたDNAのサイズと量を確認した
。その結果、約150bpのDNA断片が約0.2μg
得られた。
【0018】この150bpのバンドを含むゲルを取り
出して、MERMAIDKit(Bio  101社製
)を用いてキットに添付されている説明書に従ってDN
Aを抽出し回収した。さらに回収したDNAを制限酵素
EcoRI(東洋紡績社製)とHindIII(東洋紡
績社製)にて消化し、アガロース電気泳動を行ない約1
50bpのザーペシン遺伝子断片をMERMAID  
Kitを用いて回収した。
【0019】■  ザーペシン遺伝子への酵母分泌シグ
ナル、転写ターミネーターの付加得られたザーペシン遺
伝子断片を発現させるために、酵母において分泌発現が
可能なように分泌発現に必要なシグナルペプチドの塩基
配列と、転写の終結に必要な塩基配列(ターミネーター
)をザーペシン遺伝子断片に結合した。その工程を図1
および図2に示す。
【0020】より具体的に説明すると、まず酵母α因子
のシグナルペプチド部分の塩基配列を前述のPCR法を
用いて増幅し単離した。すなわち、酵母のゲノムDNA
(Clontecより購入)を鋳型DNAとし、プライ
マー3(配列番号:4に示す)及びプライマー4(配列
番号:5に示す)を用いてα因子のシグナルペプチド部
分の塩基配列を増幅した。増幅後、前述したように反応
液をアガロース電気泳動して増幅したDNA断片を確認
して、これをMERMAID  Kitを用いて抽出し
回収した。その結果、約0.5μgの約300bpのD
NA断片を得た。
【0021】ここで、プライマー3は制限酵素XhoI
のサイトを、プライマー4は制限酵素HindIIIの
サイトをそれぞれ含んでいるので、得られたDNA断片
をXhoIとHindIIIで消化することによりα因
子のシグナルペプチドの塩基配列を含んだDNA断片の
両末端にそれぞれXhoIサイトとHindIIIサイ
トを導入できる。
【0022】上記で得られたα因子のシグナルペプチド
の塩基配列を含んだDNA断片をXhoIとHindI
II(共に東洋紡績社製)で消化してブルースクリプト
ks−(Stratagene社製)をXhoI、Hi
ndIIIで消化したラージフラグメントとライゲーシ
ョンした。ライゲーション反応はライゲーションキット
(宝酒造社製)を用いて、キットに添付されている説明
書に従って行った。ライゲーション後、反応液で大腸菌
DH5(東洋紡績社製)を形質転換した。形質転換はコ
ンピテントセルDH5(東洋紡績社製)を用いて既知の
方法、例えば〔モレキュラー  クローニング(Mol
ecular  Cloning)(1989)〕に記
載されている方法により行った。
【0023】形質転換の結果、得られたアンピシリン耐
性の菌株よりプラスミドDNAを既知の方法、例えば〔
モレキュラー  クローニング(Molecular 
 Cloning)(1989)〕に記載されている方
法により調製した。このプラスミドをpBαと命名した
【0024】次にこのプラスミドpBαをHindII
IとEcoRI(共に東洋紡績社製)で切断して得られ
たラージフラグメントと前述のザーペシン遺伝子をHi
ndIIIとEcoRIで切断したフラグメントをライ
ゲーションした。
【0025】ライゲーション後、前述同様にこれを用い
て大腸菌DH5を形質転換した。得られた形質転換体よ
り前述の如くプラスミド(以下、プラスミドpBSαと
いう)を調製し、以下の実験に用いた。
【0026】次にプラスミドpBSαのザーペシン遺伝
子の下流に酵母PGK遺伝子のターミネーター配列を組
み込んだ。
【0027】まず、酵母ゲノムDNAよりPGK遺伝子
のターミネーター配列を増幅し単離した。即ち、鋳型D
NAとしては酵母ゲノムDNAを、プライマーとしては
プライマー5(配列番号:6にしめす)及びプライマー
6(配列番号:7に示す)を用いてPCR法により増幅
した。反応液をアガロース電気泳動して、増幅したDN
A断片を確認し、これをMERMAID  Kitを用
いて抽出し回収した。その結果、約0.5μgの約30
0bpのDNA断片を得た。
【0028】プライマー6はEcoRIサイトをプライ
マー7はBamHIサイトを含んでおり、得られた断片
をEcoRIとBamHI(東洋紡績社製)で消化する
ことにより、PGK遺伝子のターミネーター配列の両端
にそれぞれEcoRIサイトとBamHIサイトを導入
することができる。
【0029】得られたPGK遺伝子のターミネーター断
片をEcoRIとBamHIで消化しこれと先程のプラ
スミドpBSαをEcoRIとBamHIで消化したラ
ージフラグメントを前述同様にライゲーションし、形質
転換を行った。
【0030】得られたアンピシリン耐性の菌株よりプラ
スミドDNAを調製しこれをプラスミドpBGSαと命
名し、以下の実験に用いた。
【0031】得られたプラスミドpBGSαの塩基配列
をシーケネースキット(東洋紡績社製)を用いて調べた
。その結果、ザーペシンの遺伝子の上流にα因子のシグ
ナルペプチドの塩基配列が、下流にPGK遺伝子のター
ミネーター配列が結合している構造をとっていることが
塩基配列レベルで確認された。
【0032】さらに、α因子のシグナルペプチド部分の
塩基配列とザーペシン遺伝子の上流側のつなぎ目の塩基
配列をより詳細に調べたところ、その塩基配列はデザイ
ン通りであって、それは配列番号:8に示すようなもの
であった。
【0033】この部分がα因子の開始コドンであるメチ
オニンから順次アミノ酸に翻訳されると、グリシン−バ
リン−セリン−ロイシン−アスパラギン酸−リジン−ア
ルギニン−アラニン−トレオニン−システイン−アスパ
ラギン酸−ロイシン−ロイシンという配列になる。
【0034】このうち最初のグリシンから7番目のアル
ギニンまではα因子のアミノ酸配列であり、8番目のア
ラニンからはザーペシン成熟体のN末端領域のアミノ酸
を示している。この配列中のリジン−アルギニンの配列
はα因子のシグナルペプチドがプロセッシングを受ける
部分であり、この部分でザーペシン成熟タンパクが切り
出され分泌されるものと予想される。
【0035】実施例2  ザーペシン遺伝子のクローニ
ング プラスミドpBGSαをXhoIとBamHIで消化し
てアガロース電気泳動し、約750bpのDNA断片を
確認し、この断片をMERMAID  kitにより回
収した。この断片は前述したα因子のシグナルペプチド
の塩基配列を上流に、PGKターミネーターを下流に持
ったザーペシン遺伝子を含む。このDNA断片を酵母−
大腸菌のシャトルベクターであるpAM82Bにクロー
ニングした。
【0036】ベクターpAM82BはpAM82のデリ
バティブであり、pAM82のPvuIIサイトにBa
mHIリンカーを組み込むことによりBamHIサイト
を導入したものである。
【0037】pAM82BのXhoIサイトのすぐ上流
には酵母の抑酸性性フォスファターゼ遺伝子PHO5の
プロモーターが配置されており、XhoIサイト下流に
適当な構造を持つ遺伝子を組み込むことでその遺伝子の
発現を行うことができる。
【0038】即ち、pAM82BをXhoIとBamH
Iで消化したラージフラグメントと、前述の750bp
のDNA断片とをライゲーションし、これを用いて大腸
菌DH5を形質転換した。
【0039】得られたアンピシリン耐性の菌株よりプラ
スミド(以下、プラスミドpAM82B−Sapという
)を約500μg調製し、以下の実験に供した。
【0040】実施例3  プラスミドpAM82B−S
apによる酵母SHY2の形質転換 前述で得られたプラスミドpAM82B−Sapを用い
て酵母SHY2(ATCC  No.44770)を形
質転換した。形質転換の方法は〔Laboratory
  Course  Manual  for  Me
thods  In  Yeast  Genetic
s(Cold  Spring  Harbor  L
aboratory)〕に記載されている方法に従って
行った。
【0041】酵母SHY2の性状は(α,ste−VC
9,ura3−52,trp1−289,leu−3,
leu2−112,his3−1,can1−100)
であり、この株はロイシンの存在しない培地では成育で
きない。この株がプラスミドpAM82Bを保持すれば
、プラスミドpAM82Bの持つロイシン合成遺伝子の
働きによりロイシンが含まれていない培地でも成育でき
る株、即ちロイシン非要求性の株となる。従って、プラ
スミドpAM82B−Sapによる形質転換体の酵母は
ロイシン非要求性となる。
【0042】形質転換を行った結果、5個の形質転換体
を得た。そのうちサッカロミセス・セレビシエ(Sac
charomyces  cerevisiae)YS
2と名付けた形質転換体(以下、YS2という)〔本株
は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第12
237号(FERM  P−12237)として寄託さ
れている。〕を以下の実験に供した。
【0043】実施例4  YS2の培養得られたYS2
の培養は次のようにして行った。YS2を高リン酸Bu
rkholder  minimal培地10mlに接
種して一晩30℃で前培養した。尚、Burkhold
er  minimal培地の組成は下記に示したとお
りである。     (NH4)2SO4            
                 2       
   g/l    KH2PO4         
                         
1.5      g/l    MgSO4・7H2
O                        
  0.5      g/l    CaCl2・2
H2O                      
    0.33    g/l    KI    
                         
           0.1    mg/l   
 CuSO4・5H2O              
            0.04  mg/l   
 FeSO4・7H2O              
            0.25  mg/l   
 MgSO4・4H2O              
            0.04  mg/l   
 (NH4)3PO412MoO3・3H2O    
     0.02  mg/l    ZnSO4・
7H2O                     
     0.31  mg/l    イノシトール
                         
     10        mg/l    チア
ミン                       
             0.2    mg/l 
   ピリドキシン                
                0.2    mg
/l    pantotenate(Ca  sal
t)    0.2    mg/l    ナイアシ
ン                        
          0.2    mg/l    
ビオチン                     
               0.002mg/l 
   アスパラギン                
                2        
  g/l    ヒスチジン           
                       0.
02  mg/l    トリプトファン      
                        0
.025mg/l    ウラシル         
                         
  0.020mg/l    グルコース     
                         
  20          g/l
【0044】前培
養液0.5mlを100mlの高リン酸Burkhol
derminimal培地に接種して30℃で振盪培養
しOD610を経時的に測定した。
【0045】OD610が1.0に達した時点で一旦培
養をやめ遠心分離(8000×g,5分)で菌体を回収
した。回収した菌体を今度は100mlの低リン酸Bu
rkholder  minimal培地(高リン酸B
urkholder  minimal培地よりKH2
PO4を除き、代わりにKClを1.5g/lで加えた
もの)に懸濁してさらに振盪培養を24時間行った。
【0046】培養後、菌体を遠心分離(8000×g,
5分)により取り除き、培養上清を回収して以下の実験
に供した。またコントロールとしては、プラスミドpA
M82Bで形質転換されたSHY2(以下、YS0とす
る)を用いて上記と同様に操作して回収された培養上清
を用いた。
【0047】実施例5  培養上清の濃縮前記の培養上
清中に発現したザーペシンが含まれているかを調べるた
めに、まずYS2とYS0の培養上清をそれぞれ濃縮し
た。
【0048】培養上清の濃縮にはCMセルロースカラム
(Whatman  CM52使用;ベッドボリューム
5ml)を用いた。まず培養上清100mlを緩衝液A
により5倍に希釈した。次にCMセルロースカラムを5
0mlの緩衝液Bで洗浄した後、この希釈した培養上清
をカラムにアプライした。アプライ後、更にカラムを5
0mlの緩衝液Bで洗浄した後、500mlの緩衝液C
にてカラムに吸着した成分を溶出し、0.5mlずつフ
ラクションコレクターにより分取した。各フラクション
のOD280を測定して、これらをCMセルロース吸着
画分として以下の実験に供した。尚、緩衝液A、緩衝液
B及び緩衝液Cの組成は下記に示したとおりである。
【0049】 ■  緩衝液A NaH2PO4            1.37g/
lNa2HPO4            0.44g
/l■  緩衝液B NaH2PO4            1.37g/
lNa2HPO4            0.44g
/lNaCl                1.4
6g/l■  緩衝液C NaH2PO4            1.37g/
lNa2HPO4            0.44g
/lNaCl                30.
4g/l
【0050】試験例1  CMセルロース吸着
画分の抗菌活性の測定 YS2とYS0の培養上清の各CMセルロース吸着画分
の抗菌活性を以下の如く測定した。
【0051】Antibiotic  medium 
 3(以下、M3という)プレート培地(Difco社
製)に成育したスタフィロコッカス・アウレウス(St
aphylococcus  aureus)FDA2
09P株をM3液体培地10mlに接種し、37℃でO
D650=0.3になるまで振盪培養した。
【0052】培養後、遠心分離(8000×g,15分
)により菌体を回収して緩衝液D〔30mM  リン酸
カリウム緩衝液(pH7.0),60mM  NaCl
〕にOD650が正確に0.3になるように懸濁した。 この懸濁液0.04mlに0.16mlのM3液体培地
と各CMセルロース吸着画分0.1mlと0.2%BS
Aを含んだ緩衝液D  0.1mlを試験管中で混ぜ合
わせて、37℃で3時間振盪培養した。培養後、試験管
を氷中で1時間冷却後、培養液のOD650を測定した
。CM吸着画分の代わりに、緩衝液Cを0.1ml加え
た時の培養液のOD650の値をコントロールとして、
下記の式によりスタフィロコッカス・アウレウス  F
DA209P株の増殖率を算出した。増殖率=(各フラ
クションにおけるOD650/コントロールのOD65
0)×100
【0053】各フラクションに対して計算
された増殖率と各フラクションのOD280の値を図3
及び図4に示した。
【0054】YS0の培養上清ではOD280のピーク
はフラクション6〜11にみられた。このとき、各フラ
クションに対する増殖率は全て100以上を示しており
、抗菌活性はいかなるフラクションについても観察され
なかった。
【0055】一方、YS2の培養上清ではフラクション
2〜5と9〜12にかけてOD280のピークが観察さ
れた。この時、各フラクションに対しての増殖率はフラ
クション10,11で著しく減少していることがわかっ
た。さらにフラクション9〜13を加えたときの培養上
清をM3プレートにまき一晩37℃で培養し、形成され
たコロニー数を測定したところ、フラクション9に比べ
てフラクション10,11では形成されたコロニーは著
しく少なかった。従って、フラクション10,11を加
えた培養液でOD650が低かったのは、培養液中の生
菌数が少ないためであると考えられる。よって、フラク
ション10,11が抗菌活性を有することが明らかとな
った。
【0056】以上のことにより、YS2の培養上清には
抗菌活性を持つ物質が含まれていることが明らかとなっ
た。この抗菌活性を持つ物質はYS0の培養上清にはな
いことより、ザーペシンの遺伝子の存在に依存して発現
していることは明かである。従ってこの抗菌活性を持つ
物質は酵母で発現されたザーペシンであると考えられる
【0057】試験例2  CMセルロース吸着画分のウ
エスタンブロット解析 YS2の培養上清のCMセルロース吸着画分であるフラ
クション10,11の抗菌活性を示す物質がザーペシン
であることを更に確認するために、これら2つのフラク
ションを用いてウエスタンブロット解析を行った。
【0058】ウエスタンブロット解析の方法は、概ねモ
レキュラー・クローニング(Molecular  C
loning)(1989)に記載されている方法に従
って行った。
【0059】下記に示す各サンプルをSDSポリアクリ
ルアミド電気泳動を行ってそのゲルをクマーシブルーで
染色した結果を図5に、又同じ電気泳動を行い、ウサギ
抗ザーペシン抗体を用いてウエスタンブロット解析を行
った結果を図6に示した。それぞれのレーンには次のサ
ンプルがアプライされている。 レーン1;精製ザーペシン レーン2;YS2の培養上清CMセルロース吸着画分、
フラクション10 レーン3;同上、フラクション11 レーン4;YS0培養上清CMセルロース吸着画分、フ
ラクション11 レーン5;同上、フラクション12
【0060】まず、クマーシブルーの染色結果ではレー
ン1に一本のバンドがみられた。これはザーペシンであ
る。YS2の培養上清のCMセルロース吸着画分をアプ
ライしたレーン2及び3でも同じ位置に一本のバンドが
観察され、他にはいかなるバンドも観察されなかった。
【0061】一方、YS0の培養上清のCMセルロース
吸着画分をアプライしたレーン4及び5ではいかなるバ
ンドも観察されなかった。
【0062】次にウエスタンブロット解析の結果では、
ザーペシンをアプライしたレーン1で1本のシグナルが
クマーシブルーの染色で観察されたバンドの位置に観察
された。この時、レーン2及び3でも同じ位置にシグナ
ルがほぼ同じ強さで観察された。又、レーン4及び5で
はいかなるシグナルも観察されなかった。
【0063】以上のことより、YS2の培養上清にはザ
ーペシンと同じ抗原性を持つザーペシンと同じ分子量の
物質が発現していることがわかった。この物質はザーペ
シン遺伝子の存在に依存して発現しており、これは酵母
で発現したザーペシンであると結論づけられた。
【0064】ところで、クマーシブルーの染色結果にて
レーン2及び3で観察されるバンドはレーン4,5で観
察されないことよりザーペシンのみによるものと考えら
れる。
【0065】ザーペシン以外のタンパクによるバンドは
全く観察されないことより、このものはこの時点で既に
かなり精製が進んでいると考えられる。即ちこの方法に
よれば、ザーペシンはかなり簡便に精製できると考えら
れる。またYS2でのザーペシンの産生量はウエスタン
ブロット解析の結果より、約0.5mg/lであると推
算された。
【0066】この値はザーペシンを本来産生している昆
虫由来の細胞NIH−sape−4におけるザーペシン
の発現量に匹敵する。
【0067】
【発明の効果】酵母の培養は昆虫細胞の培養に比べ経済
的で技術的にも簡便であるから、ザーペシンを調製する
ための材料としてはYS2は大変に優れている。また前
述した様にその精製は簡単であることが期待できる。以
上のことよりこの方法を用いればザーペシンを大量にし
かも安価に調製できる。
【配列表】
【0068】配列番号:1 配列の長さ:40 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 Ala Tyr Cys Asp Leu Leu S
er Gly Thr Gly Ile Asn Hi
s Ser Ala         15Cys A
la Ala His Cys Leu Leu Ar
g Gly Asn Arg Gly Gly Tyr
 Cys         30Asn Gly Ly
s Ala Val Cys Val Cys Arg
 Asn                     
        40
【0069】配列番号:2 配列の長さ:40 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 GGTAAGCTTG  GATAAAAGAG  C
CACTTGCGA    30TTTATTGAGT
                         
                       40
【0070】配列番号:3 配列の長さ:32 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 CGGAATTCTT  AATTGCGACA  T
ACGCAGACA    30GC        
                         
                         
      32
【0071】配列番号:4 配列の長さ:34 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 GCCTCGAGTT  TCATACACAA  T
ATAAACGAC    30CAAA      
                         
                         
    34
【0072】配列番号:5 配列の長さ:34 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 GGAAGCTTAC  CCCTTCTTCT  T
TAGCAGCAA    30TGCT      
                         
                         
    34
【0073】配列番号:6 配列の長さ:33 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 CCGAATTCAT  TGAATTGAAT  T
GAAATCGAT    30AGA       
                         
                         
     33
【0074】配列番号:7 配列の長さ:41 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 CCGGATCCGA  TATCGGTTTT  T
CGAAACGCA    30GAATTTTCGA
                         
                       40
【0075】配列番号:8 配列の長さ:39 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:フラグメント 配列 GGGGTAAGCT  TGGATAAAAG  A
GCCACTTGC    30GATTTATTG 
                         
                        3
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpBGSαを作成する工程を示す。
【図2】プラスミドpBGSαからプラスミドpAM8
2B−Sapを作成する工程を示す。
【図3】YS2の培養上清の各フラクションに対して計
算された増殖率と各フラクションのOD280の値を示
すものであり、−●−は増殖率を、−○−はOD280
の値を示す。
【図4】YS0の培養上清の各フラクションに対して計
算された増殖率と各フラクションのOD280の値を示
すものであり、−●−は増殖率を、−○−はOD280
の値を示す。
【図5】精製ザーペシン、YS2およびYS0培養上清
のCMセルロース吸着画分である各フラクションについ
て、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行ってそのゲ
ルをクマーシブルーで染色した結果を示す。
【図6】精製ザーペシン、YS2およびYS0培養上清
のCMセルロース吸着画分である各フラクションについ
て、SDSポリアクリルアミド電気泳動を行い、ウサギ
抗ザーペシン抗体を用いてウエスタンブロット解析を行
った結果を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  配列番号:1に示されるアミノ酸配列
    を含有する抗菌性ポリペプチドをコードする塩基配列を
    複製可能な発現ベクターに連結して該塩基配列と複製可
    能な発現ベクターとを含有する複製可能な組換えDNA
    を得、該組換えDNAで微生物を形質転換した形質転換
    体。
  2. 【請求項2】  配列番号:1に示されるアミノ酸配列
    を含有する抗菌性ポリペプチドをコードする塩基配列を
    複製可能な発現ベクターに連結して該塩基配列と複製可
    能な発現ベクターとを含有する複製可能な組換えDNA
    を得、該組換えDNAで微生物を形質転換し形質転換体
    を得、該形質転換体を培養することよりなる配列番号:
    1に示されるアミノ酸配列を含有する抗菌性ポリペプチ
    ドの製造方法。
JP3138314A 1991-05-14 1991-05-14 抗菌性ポリペプチドの製造方法 Pending JPH04335883A (ja)

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