JPH04340775A - 超伝導素子およびその製造方法 - Google Patents

超伝導素子およびその製造方法

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JPH04340775A
JPH04340775A JP3112994A JP11299491A JPH04340775A JP H04340775 A JPH04340775 A JP H04340775A JP 3112994 A JP3112994 A JP 3112994A JP 11299491 A JP11299491 A JP 11299491A JP H04340775 A JPH04340775 A JP H04340775A
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superconducting
thin film
layer
oxygen
lead
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JP3112994A
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Kentaro Setsune
瀬恒 謙太郎
Hideaki Adachi
秀明 足立
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高臨界温度を有する酸
化物超伝導体薄膜により形成した超伝導素子、およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温超伝導体として、ミューラ(Mul
ler)等によりペロブスカイト類型構造の酸化物超伝
導体が発見された。それ以後種々の酸化物系で超伝導性
の確認がなされ、主体成分が、鉛(Pb)、アルカリ土
類元素(A)、希土類元素(Ln)、銅(Cu)の酸化
物からなるPb系超伝導体は、70K程度の超伝導臨界
温度をもつということが発見され、例えばネイチャー第
336巻第211〜214頁[R.J.Cava, B
.Batlogg,J.J.Krajewski, L
.W.Rupp, L.F.Schneemeyer,
 T.Siegrist, R.B.van Dove
r, P.Marsh, W.F.Peck,Jr, 
P.K.Gallagher, S.H.Glarum
, J.H.Marshall, R.C.Farro
w,J.V.Waszczak, R.Hull an
d P.Trevor, Nature, Vol.3
36, 211−214(1988)]に記載された。
【0003】詳細な解析の結果、この物質は他の高温酸
化物超伝導体と同様に層状構造をとり、ペロブスカイト
構造ユニット(A,Ln)CuO3の2層が隣接するP
bO−Cu−PbOブロック層で挟まれた構造となって
いる。理想化学組成は(Pb2Cu)(A,Ln)3C
u2Oxであり、代表的な物質として(Pb2Cu)S
r2(Y,Ca)Cu2Oxが知られている。
【0004】一方超伝導体材料を用いた代表的な素子と
して例えばジョセフソン素子等の超伝導接合素子が挙げ
られる。この素子は非超伝導層を2つの超伝導体により
挟んだ構造を特徴としており、超高速スイッチ、超高周
波信号処理などとして期待されている。現在のところ高
温超伝導材料を用いたこの種の素子としては、YBa2
Cu3Oyなどの酸化物超伝導体を二つに割り、再びわ
ずかに接触させた点接触型超伝導素子、酸化物超伝導体
を薄膜化してくびれ状に加工したブリッジ型超伝導素子
などが試作されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来試作されている超
伝導素子のうち、酸化物超伝導体どうしを接触させる点
接触型では再現性が得られず、また特性が不安定であっ
た。また酸化物超伝導体にくびれをつけたブリッジ型で
は、わずかな静電的ショックで破損するという欠点があ
った。
【0006】そこで酸化物超伝導体を用いた安定な接合
構造を持つ積層型超伝導素子が望まれている。これは超
伝導薄膜と非超伝導薄膜を積層する構造を特徴とするが
、酸化物超伝導体の成膜は比較的高温で行なうため、超
伝導層と非超伝導層を構成する元素が拡散するか、ある
いは超伝導層に用いた材料と非超伝導層の材料の熱膨張
係数が違うため、熱ストレスにより超伝導層の超伝導性
が損なわれたり、非超伝導層にピンホールができる等の
問題があった。
【0007】また、超伝導層に用いた材料と非超伝導層
の材料の結晶構造の違いによる格子の不整合性などによ
って、超伝導層の結晶性が悪くなるなどの問題点も指摘
されていた。
【0008】本発明は、化学的に安定な結晶構造を有し
、超伝導層の超伝導特性の劣化が少なく、非超伝導層上
に積層した超伝導電極の超伝導特性が保持できる超伝導
素子およびその製造法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は主体成分が少な
くとも鉛、銅および酸素を含む鉛系超伝導酸化物薄膜に
より形成した2つの超伝導層を用い、これら2つの超伝
導層に挟まれ、これら超伝導層が含有する酸素量よりも
多量の酸素量を含有した主体金属成分が同一の鉛系酸化
物薄膜を非超伝導層として用いて超伝導接合部を形成し
、この3層構造を特徴とする超伝導素子により前期課題
を解決するものである。
【0010】
【作用】本発明の超伝導素子は鉛系薄膜酸化物を積層し
た構成であり、超伝導層形成時には酸素分圧を低く制御
し非超伝導層形成時には逆に酸素分圧を高めることで達
成できる。酸素分圧が低い方が良好な薄膜構造が出来る
原因は定かではないが、PbO−Cu−PbOブロック
層の金属元素の価数が低いため、酸化が過剰になるとブ
ロック層の構造が壊れるからではないかと考えられる。
【0011】また非超伝導層も超伝導層と同じ鉛を含む
ため、蒸気圧の高い鉛元素に対しても熱的に安定で拡散
が少なく、ほぼ完全に近い均一な非超伝導層を再現性よ
く形成でき、良好な電流電圧特性を示す超伝導素子が形
成できる。同時に、この超伝導素子の非超伝導層が超伝
導層と同系列の結晶構造であるため、非超伝導層自体お
よびこれに対向する超伝導層材料の結晶性を向上させる
【0012】
【実施例】本発明は酸素分圧を調整することで酸化物超
伝導特性が制御できる点、これを利用して酸化物薄膜積
層時に酸素分圧を変化させることで任意の層で超伝導層
と非超伝導層とが作成できる点、鉛系酸化物超伝導体は
他の酸化物超伝導体と異なり酸素分圧を低くする方が良
好な薄膜構造と超伝導特性が得られる点、鉛系酸化物薄
膜超伝導体は他の酸化物超伝導体よりも基板温度が比較
的低温で形成できる点、およびこれらのことを利用して
積層型の薄膜超伝導素子の非超伝導層上に積層する超伝
導層の原子構造が変化することなく積層できる点の5つ
の要素に基づき成されたものである。
【0013】従来の酸化物超伝導薄膜作成においては、
良好な超伝導特性を得るため酸化の促進が重要であり、
作成雰囲気中の酸素分圧を出来る限り上げるか、あるい
は通常の酸素分子の代わりに酸化能力のより高い活性酸
素、原子酸素、オゾン等を用いて製造されていた。
【0014】しかしながらこの技術を同じ高温酸化物超
伝導体であるPb系超伝導体Pb−A−Ln−Cu−O
に応用した場合には、薄膜において超伝導体の結晶構造
を得ることが出来なかった。これは前述したようにPb
O−Cu−PbOブロック層の金属元素の価数が低く、
酸化が過剰になるとブロック層の構造が壊れるためと想
定し、本発明者らは、作成雰囲気中の酸素分圧を極端に
下げていった実験を行ったところ、酸化物材料であるに
もかかわらず、意外にもある酸素分圧以下でPb系超伝
導体の結晶構造の薄膜が良好に得られることを発見した
。酸素分圧は適度に低い方がよいが、上限は0.1Pa
程度であった。
【0015】この結果例えばスパッタリング蒸着でこの
Pb系の薄膜を作成する場合、通常酸化物薄膜ではスパ
ッタガスとして酸素と不活性ガスの混合ガスが使用され
るところを、酸素を含まない不活性ガスのみにすると良
好なPb系超伝導薄膜が得られる。またMBE、電子ビ
ーム蒸着、イオンビームスパッタ、あるいはレーザー蒸
着などの高真空蒸着装置を用いてこのPb系の薄膜を作
成する場合には、前述のように酸化力の強い活性酸素、
原子酸素、オゾンのような特別なガスを使う必要がなく
、その際の基体近傍の真空度が例えば10−3Pa以下
の高真空で作成が可能であり、原子層制御蒸着を行なう
上で特に効果を発する。
【0016】またこのPb系の材料は、薄膜作成中の基
体の温度が他の酸化物超伝導材料に比べて比較的低く、
400〜600℃で作成可能である。基体温度がこれ以
上高いと、膜中のPb元素が再蒸発するため、やはりP
b系超伝導体の良好な結晶構造が得られないことを確認
した。
【0017】超伝導素子として例えば超伝導接合の2つ
の超伝導層およびそれら超伝導層により挟まれた中間の
非超伝導層の材料にこのようなPb系層状酸化物を用い
ると、2つの超伝導層のPb系超伝導薄膜が比較的低温
で成膜でき、かつPb系以外の酸化物超伝導材料を薄膜
化して超伝導性を実現するために問題となる酸化条件に
対し、特別の注意をはらう必要がなく、さらに前記中間
の非超伝導薄膜を、前記Pb系超伝導薄膜の形成におけ
る酸素条件を制御するだけで形成できるので、素子をつ
くる上で安定な工程が実現できる。
【0018】また非超伝導層も同じPbを含むため、蒸
気圧の高いPb元素に対しても熱的に安定で拡散が少な
く、ほぼ完全に近い均一な層構造を有する非超伝導層を
再現性よく形成でき、良好な電流電圧特性を示す超伝導
素子が形成できる。同時に、この超伝導素子の非超伝導
層が超伝導層と同系列の結晶構造であるため、非超伝導
層自体およびこれに対向する超伝導層材料の結晶性を向
上させる。特に2つの超伝導層および非超伝導層となる
Pb系層状酸化物を、基板表面に対してその結晶のc軸
が垂直に配向した薄膜を用いることにより、良好な結晶
性を有し、より良好な超伝導特性をもつ超伝導薄膜を実
現でき、これによりさらに安定な超伝導接合素子が実現
可能となる。
【0019】本発明の超伝導素子の形態は薄膜堆積型で
あり、その製造方法としては上述したスパッタリング蒸
着、MBE、電子ビーム蒸着、イオンビームスパッタあ
るいはレーザー蒸着等通常の手法で行える。本発明の超
伝導素子は前述したようにPb系酸化物薄膜を用い、即
ち加熱基体上に少なくとも鉛(Pb)と銅(Cu)とを
主体金属成分として含む薄膜を蒸着し、先ず基体上の第
1の超伝導層を形成する。次にこの第1の超伝導層形成
工程中あるいは第1の超伝導層形成工程を中断し、酸化
性ガスの導入もしくは酸化性イオン照射の何れかの処理
で、この第1の超伝導層の表層部分を非超伝導化する。 こうして形成した非超伝導層は、構成金属元素自体は第
1の超伝導層と全く同じであり、単に酸化価数が異なる
だけである。しかも第1の超伝導層の表層部分を変質し
て非超伝導層が形成されるため、非超伝導層自体も極め
て薄膜であり、第1の超伝導層全体にわたり均一で均質
な非超伝導層が形成できる。したがって従来の積層型超
伝導素子の欠点であった非超伝導層の厚み制御が容易で
あり、非超伝導層のピンホール等に基づく超伝導素子の
短絡等の課題も解決できる。さらに、再び第1の超伝導
層形成時の条件に蒸着槽内を戻し、この非超伝導層上に
第2の超伝導層を蒸着形成する。上述したように本発明
の超伝導素子の非超伝導層は、構成金属元素自体が第2
の超伝導層と同一であるため、従来の積層型超伝導素子
の欠点であった非超伝導層と第2の超伝導層との材料の
違いによる格子不整合等に起因する第2の超伝導層の結
晶性の劣化等の課題も解決できる。また、本発明の超伝
導素子は、2つの超伝導層並びに非超伝導層の3層とも
鉛系薄膜を用いるため、蒸気圧が高い鉛元素に対しても
熱的に安定で拡散が少なく、良好な電流電圧特性を有す
る超伝導素子を提供できる。
【0020】上述した非超伝導化工程で用いる酸化性ガ
スとしては、例えばオゾンガスあるいは酸化窒素系ガス
等が供されるが、オゾンガス、N2OガスあるいはNO
2ガスが酸化力が強いため好ましい。また、上述した非
超伝導化工程でも散る酸化性イオンとしては、例えば酸
素イオン、イオウイオン、塩素イオンあるいはフッ素イ
オン等が供されるが、単独イオンとして存在し易くまた
扱い易い点で酸素イオンが好ましい。
【0021】また、本発明の超伝導素子を素子化する際
に、例えばエッチング等の処理プロセスから超伝導層を
保護するために、例えば第2の超伝導層上に白金等の安
定な保護層を常法により設けてもよいこと勿論である。
【0022】本発明者らによる発明の内容をさらに深く
理解されるために、以下に本発明の超伝導素子の一例と
してジョセフソン素子を取り上げ、具体的な実施例を用
いて説明する。
【0023】(実施例1)図1〜図6は本発明の一実施
例を示すプロセス図である。
【0024】高周波マグネトロンスパッタ装置を用い、
Pb系酸化物超伝導体Pb−Sr−Y−Ca−Cu−O
薄膜の作成を行なった。スパッタリングターゲットは、
Pb5Sr2Y1.25Ca0.7Cu3.3O5の直
径80mmの円盤とした。550℃に加熱したMgO単
結晶(100)面基体上に、100Wのスパッタリング
放電を行ない薄膜を作成した。約30分で2000Å程
度のPb2Sr2Y0.5Ca0.5Cu3Ox薄膜が
形成された。純アルゴンのみのスパッタガスを用いた場
合は、良好にc軸配向したPb系超伝導薄膜が得られた
。この膜の格子定数はc=15.75Åであり、Pb系
超伝導焼結体で得られている値と一致した。また超伝導
転移温度は70Kであった。
【0025】素子の作成は、まず図1に示したように、
MgO基板を基体11に用い、0.4Paの純アルゴン
をスパッタガスに用いて厚さ300nmのPb−Sr−
Y−Ca−Cu−O薄膜を第1の超伝導電極12として
形成した。この第1の超伝導電極12を成膜後、アルゴ
ンガスを排気し、ひき続き同一真空槽内に0.2Paの
分圧の酸素ガスを導入して、非超伝導層13として厚さ
5〜50nmのPb−Sr−Y−Ca−Cu−O薄膜を
第1の超伝導電極と同様にして堆積させた。この非超伝
導層13は、第1の超伝導電極12と同じ構成元素の材
料であるが、超伝導材料に比較して酸素含有量が多く、
結晶性は若干弱くなっている。次にこの酸素ガスを排気
したのちアルゴンガスを導入して、図2に示したように
第2の超伝導電極14として第1の超伝導電極12と同
じPb−Sr−Y−Ca−Cu−O薄膜を、同様の手法
で200nm堆積させた。なお、本実施例では後で述べ
るプロセスから第2の超伝導電極14を保護するため、
第2の超伝導電極14上に白金層18を堆積させた。
【0026】その後図3に示したように、ネガレジスト
15を用いたフォトリソグラフィーおよびイオンミリン
グにより、非超伝導層13及び第2の超伝導電極14を
ジョセフソン接合形状にパターニングした。
【0027】その後図4に示したように、ネガレジスト
15を除去せずに、電極間分離層16として250nm
のCaF2を真空蒸着により堆積後、トリクロロエタン
による超音波洗浄、およびO2ガスプラズマ処理による
リフトオフ法で図5に示したように第2の超伝導電極表
面を露出させた。
【0028】最後に、メタルマスクを用い第2の超伝導
電極の一部に接触させ、図6に示したようにコンタクト
電極17として200nmのPtを高周波マグネトロン
スパッタリング法により堆積させ超伝導素子を完成させ
た。
【0029】この製造方法による超伝導素子は、50K
において良好な超伝導特性およびジョセフソン効果を示
した。図7は非超伝導層が数オーム・cmの導電率をも
つ場合に得られるSNSと呼ばれる超伝導接合の特性の
一例である。この素子において150μAの超伝導電流
が流れた。
【0030】(実施例2)他の実施例としてPb−Sr
−Y−Ca−Cu−O薄膜作成をMBE装置を用いて行
なった例を示す。原材料としてPbO化合物、Sr金属
、Y金属、Ca金属、Cu金属を用い、5個の加熱るつ
ぼにそれぞれ充填して各元素を個別に蒸発させる。蒸着
室を10−5Pa以下に排気した後、550℃に加熱し
た基体に蒸着を行なった。薄膜の化学組成がPb2Sr
2Y0.5Ca0.5Cu3Oxとなるように各元素の
蒸着量の設定を行なった。成膜中に蒸着室には酸素ガス
を導入するが、基板付近の真空度が10−3Pa以下の
時にPb系超伝導体の結晶構造の薄膜が得られた。実際
には基板付近の真空度は10−4Paとかなり高真空で
あり、原子層制御などの精密な構造制御が可能である。 得られる薄膜は、c軸が垂直に配向しMgO基体と結晶
方位の揃ったエピタキシャル薄膜であることが反射電子
線回折で確認された。この膜は85Kで急峻な超伝導転
移を示した。
【0031】素子の基本形態自体は実施例1と同様であ
り、その作成方法は、まず、蒸着室を排気して各々の坩
堝からの蒸発量を制御し、厚さ300nmのPb−Sr
−Y−Ca−Cu−O薄膜を図1に示したように、50
0℃に加熱したNdGaO3基体11の表面に、第1の
超伝導電極12として形成した。この第1の超伝導電極
12を成膜後、基板温度はそのままにして、ひき続き同
一真空槽内に10Paの酸素ガスを導入し、第1の超伝
導電極12の表面を酸化することにより、均一な非超伝
導層13として形成した。酸素ガスの代わりにオゾン、
N2O、NO2等のガスも効果的であった。この非超伝
導層13は、第1の超伝導電極12と同じ構成元素の材
料であるが、この超伝導電極に比較して酸素含有量が多
く、結晶性は若干弱くなっている。次に図2に示したよ
うに、第2の超伝導電極14として第1の超伝導電極1
2と同じPb−Sr−Y−Ca−Cu−O薄膜を、同様
の手法で200nm堆積させた。その後、実施例1の場
合と同様にしてフォトリソグラフィーおよびイオンミリ
ング等により図6に示したような超伝導素子を完成させ
た。
【0032】このMBE法による超伝導接合の形成に於
ける非超伝導層の形成に関して、第1の超伝導電極を蒸
着した後、酸素イオンをこの表面に照射する方法も効果
が大きかった。この場合には例えばカウフマン型のイオ
ン源により発生させた酸素イオンを、数百V以下の電圧
で加速し、第1の超伝導電極の表面に照射すればよい。 ECRイオン源など各種のイオン源が利用できる。
【0033】なお、上記実施例では何れもジョセフソン
素子を例にとり述べたが、本発明の超伝導素子はジョセ
フソン素子の限定されるものではなく、超伝導接合を利
用した超伝導素子であれば何れでも同じ原理であること
勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超伝導素
子は第1及び第2の超伝導電極と、これら第1と第2の
両電極を隔てる非超伝導体からなる接合部とが、Pb系
層状酸化物で構成されており、超伝導電極と接合部の材
料組成・結晶構造が同一であるため化学的に安定であり
、超伝導層の超伝導性の劣化が少なく、優れた超伝導素
子を製造できる効果がある。
【0035】さらにその製造方法は、薄膜形成時に酸素
雰囲気を必要としない例えばPb−Sr−Y−Ca−C
u−O等の酸化物超伝導材料を選択したことにより、高
真空蒸着法のような精密な薄膜形成法を利用することが
でき、非常に均一な非超伝導層を形成することが可能と
なった。そして、超伝導電極の表面を酸化するだけで、
制御性よく均一な非超伝導層を形成することが可能とな
り、非常に簡便で制御性に富んでいるので、素子作成の
均一性、安定性に優れ、信頼性の高い接合特性が得られ
る利点がある。
【0036】このことは現在超伝導応用のひとつとして
超伝導接合素子を構成要素とする超伝導量子干渉計が実
用化されているが、本発明の超伝導素子は超伝導接合素
子として動作しており、この素子を用いると高性能の超
伝導量子干渉計を構成できる効果がある。
【0037】さらに本発明の超伝導素子は、低消費電力
のスイッチング素子や、非線形性、あるいは超伝導体に
特有の量子効果を利用した高感度の高周波のミキサーと
しても利用できる。
【0038】これらの点だけでも本発明の超伝導素子は
、計算機応用、電子機器応用などにたいする実用的効果
が大であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図2】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図3】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図4】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図5】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図6】本発明の一実施例の超伝導素子の製造方法のプ
ロセス図
【図7】一実施例で得た薄膜における電気的特性の図
【符号の説明】
11  基体 12  第1の超伝導電極 13  非超伝導層 14  第2の超伝導電極 15  ネガレジスト 16  電極間分離層 17  コンタクト電極 18  白金層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主体成分として少なくとも鉛、銅および酸
    素を含む鉛系酸化物薄膜により形成した2つの超伝導層
    と、前記2つの超伝導層に挟まれ、前記2つの超伝導層
    が含有する酸素量よりも多量の酸素量を含有した前記鉛
    系酸化物薄膜の主体金属成分が同一の非超伝導層からな
    る超伝導接合部を有することを特徴とする超伝導素子。
  2. 【請求項2】加熱基体上に主体成分として少なくとも鉛
    、銅および酸素を含む鉛系酸化物超伝導薄膜を蒸着形成
    する第1の超伝導薄膜形成工程、前記第1の超伝導薄膜
    形成工程中あるいは前記第1の超伝導薄膜形成工程中断
    中に、同一蒸着槽内で酸化性ガスの導入または酸化性イ
    オンの照射の何れかの処理で、前記鉛系酸化物超伝導薄
    膜の少なくとも表層部を非超伝導化する非超伝導化工程
    、前記非超伝導化工程後前記酸化性ガスまたは前記酸化
    性イオンの何れかを排気し再び前記鉛系酸化物超伝導薄
    膜を形成する第2の超伝導薄膜形成工程を有することを
    特徴とする超伝導素子の製造方法。
  3. 【請求項3】酸化性ガスが、少なくともオゾンガス、N
    2OガスあるいはNO2ガスの何れかであることを特徴
    とする、請求項2記載の超伝導素子の製造方法。
  4. 【請求項4】酸化性イオンが、酸素イオンであることを
    特徴とする、請求項2記載の超伝導素子の製造方法。
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